-
生け花でひな祭り
生け花をひな壇に飾って春の訪れを楽しもうと駒ケ根市中央の池坊流華道教授の遠藤政恵さん宅で9日、ひな祭りが開かれた。教室の役員らがひな人形に見立てて前夜から生けた色鮮やかな花々を前に、生徒らが集まってちらしずしなどの料理や菓子を囲み、年に一度のひな祭りを和やかに楽しんだ=写真。
内裏ひなの頭(かしら)には男びなに黄、女びなには赤竏窒ニ色違いのチューリップを使い、女びなにはスイートピー、カスミソウなどの優しい花をあしらって十二単(ひとえ)を、男びなには左右に大きく張り出させたレザーファンの葉を使って衣の袖を表現しているほか、三人官女や五人ばやしにも彩りや形に工夫を凝らし、さまざまな花や使って生き生きと仕上げている。
生け花を使ったひな祭りは今年でちょうど30年目とあって、お祝いに例年よりも豪華な花を使ったという。 -
看護大卒業記念植樹
卒業式を翌日に控えた駒ケ根市の県看護大(深山智代学長)で9日、看護大交流市民の会(木下和好運営委員長)と卒業生らが卒業記念のシダレザクラを植えた。キャンパス内にある緑地「有酸素運動研究コース」の一角に集まった約100人の学生が代わる代わるシャベルを手にし、4年間の学園生活の思いを込めてサクラの木の根元に土をかけた=写真。
木下委員長は「サクラは年がたつと大きくなっていい花を咲かせてくれることだろう。卒業しても時折ここを訪ねて花を見てほしい」とあいさつした。卒業生を代表して若林佑季さんは「入学時からいろいろと支えてくれた皆さんとともに記念植樹ができてうれしい。卒業していつかここに足を運んだ時、このサクラを見て4年間学んだことを思い出したい」と礼を述べた。
同コース内には第1回卒業記念の1999年から毎年1本ずつ植えられたシダレザクラの木が並んでいる。
卒業式は10日午前10時30分に行われる。 -
伊那市 防災行政無線ラジオを県内で初めて配布
伊那市は8日から、区長や町総代らを対象に防災行政無線を受信できるラジオを県内で初めて配布し始めた。昨年7月の豪雨災害時、区長、自主防災会長が降雨のため屋外拡声機の放送が聞き取れなかったとの反省から同ラジオを導入。まずは、4月末までに、旧伊那市の対象者約270人へ配布し、貸与する。
ラジオは、AMラジオ放送、FMラジオ放送受信時でも、電源が入っていれば同報系防災行政無線が放送されると、自動的に受信する仕組み。本年度の補正予算で500個(約393万円)を購入し、来年度は千個(予算額880万円)を導入する見込みだ。
来年度は、長谷地域にラジオを配布する予定(高遠町地域は個別受信機が全戸に配備済み)。市は今後、各家庭からラジオの配布の要望が多い場合、販売や無料貸与などの方法を検討している。
この日は、区長会などの開催に合わせて市職員が出向き、手良地区、西春近地区の区長らにラジオを貸与。北原斉手良区長会長は「全戸配布は必要ないが、手良地域では山と山に挟まれ屋外拡声機の音が聞こえにくい場所もあるので、ラジオがあると安心できる」と話した。 -
南箕輪村議会3月定例会一般質問要旨
南箕輪村議会3月定例会の一般質問は13、14日にある。質問者は11人。質問要旨は次の通り。
藤原定一議員 (1)妊産婦健診費用助成の拡充(2)スポーツ拠点づくり推進
有賀彰司議員 (1)国、県よりの権限移譲等(2)スクールバスの運行地域拡大
原悟郎議員 (1)村長答弁に対する進捗状況(2)小規模工事等の発注状況
原司宣議員 (1)指定管理者制度
丸山博志議員 (1)地球温暖化対策
清水國洋議員 (1)温暖化防止対策
高見利夫議員 (1)自立の村づくり(2)村内巡回バスの見直し
中山朋美議員 (1)自立を選択した村の将来
三沢澄子議員 (1)青年の雇用と格差の是正(2)環境基本計画と一般廃棄物処理実施計画を実効あるものに
小坂泰夫議員 (1)学童クラブの外遊び、話し合いの結果(2)組外世帯者にも協働を求める手段
久保村義輝議員 (1)道路の維持管理(2)村長の政治姿勢 -
箕輪町地域包括支援センター運営協議会初会合
箕輪町地域包括支援センター運営協議会は8日夜、初会合を町役場で開き、同センターの06年度事業、07年度事業の説明を受けた。
平沢豊満町長が委員12人を委嘱。「運営の実態をご理解いただき、それぞれのお立場でご意見をいただきたい」とあいさつした。
地域包括支援センターは06年4月、町が保健福祉課福祉係の中に設置。地域高齢者の保健医療の向上、福祉の増進を包括的に支援する役割で、地域支援事業の介護予防、包括的支援、任意の各事業と、新予防給付ケアマネージメントをしている。
運営協議会は、中立性の確保や人材確保支援などの観点からセンターの設置、運営に関わる組織として設置した。
介護予防に関する07年度のセンター事業は、「元気な高齢者で暮らせるために」を目的に掲げる。主な事業は、特定高齢者施策として開いていた「いきいき塾」を対象者の幅を広げ一般高齢者施策として実施。65歳対象の「はつらつ健康講座」でボランティアを勧誘し、希望者に町社会福祉協議会主催のシニアボランティア講座を受けてもらい、「いきいきスタッフ」として「いきいき塾」に協力してもらう体制づくりを考えている。
特定高齢者施策では新規に「ステップアップおたっしゃ教室」を開く。介護保険に移行せずに暮らせるようにすることを狙い、「いきいき塾」の内容をベースに、作業療法士と理学療法士の個別指導を導入し、支持機能の維持・向上を図る。 -
箕輪町公民館子育て学級閉講
箕輪町公民館子育て学級の閉講式が8日、町文化センターであった。母親が1年間の活動を振り返って互いに感想を話し、子どもたちの成長を喜んだ。
未就園児と保護者を対象に5月に開講し、月1、2回のペースで全15回開いた。バルーンアート、リトミック、おやつ作り、節分行事などをした。
閉講式で柴登巳夫公民館長は、「子どもはそれぞれすばらしい個性を持っている。1年で我が子の成長に目を見張るものがあったのでは。4月から保育園に行く子もいると思うが、その前の年の1年間はすばらしいものだったと思う」と話した。
親子は、最後の学級で手遊びやペープサートを楽しみ、茶話会では母親が「保育園に入る前のプレ保育園という感じで、人見知りだった子どもも、とても楽しめた。これから保育園に頑張って行けそう」など、一人ずつ感想を話した。 -
富県女性農業者セミナーで我が家の自慢料理発表会
自慢の家庭料理や郷土料理を学び合おう竏窒ニ、伊那市富県のグリーンツーリズム推進委員会(中山徹夫委員長)による「我が家の自慢料理昼食会」が9日、JA上伊那富県支所であった。地元の女性農業者12人が多彩な家庭料理25品を披露。田舎ならではの「もてなし料理」を模索した=写真。
富県地区でのグリーンツーリズム事業の推進を目指す同委員会は2年前から、郷土料理レシピの共有化と農家民泊、農家レストランへの取り組みを目指す一環として、地区の女性農業者を対象とした郷土料理講習会を実施。上伊那農業改良普及センターなどの協力のもと、農村女性に外部からの人をもてなす郷土料理を学んでもらうとともに、それぞれの家で作られている家庭料理や郷土料理のレシピ化を図ってきた。
今回はその取り組みが一端修了することに伴い、各家庭のもてなし料理を持ち寄った試食会を企画した。
テーブルの上には「ゴボウのたたき風」「そばせんべい」「「ナガイモの白煮」など、さまざまな料理が並び、女性たちや委員会のメンバーなどが試食。冬の保存野菜を工夫して調理した料理なども多く、コウタケの入った炊き込み御飯が人気だった。
参加者は「ホテルのバイキングとはまったく違っておいしかった」「富県ならでは。一番おいしいところをいただいた」などと話していた。
今後は2年間の講習会で学んだ料理のレシピ集をまとめることも計画している。 -
春季生活闘争上伊那地区連絡会決起集会
07春季生活闘争上伊那地区連絡会総決起集会が8日夜、伊那市狐島の上伊那農業協同組合本所であった。50単組・約550人が集まり、労働条件の改善などを目指して今春闘を戦い抜く意志を固めた=写真。
上伊那地区連絡協議会の福島敬議長は「景気拡大はいざなぎ景気を超えたと言われているが、一部の大手企業の景気に底上げされているもの。働く側の二極化は進んでおり、社会全体が危機感を感じている。今春闘でも経営側は『賃上げはあくまで個別同士での判断』と横並びを強調している。景気向上のもととなる個人消費を拡大するには、短期的な一時金ではなく、月例賃金の引き上げを求めていく必要がある。月例賃金の向上を最優先し、昨年を上回る待遇改善につなげる成果ある活動としていきたい」と語った。
また▽中小労働者の格差縮小、パート・派遣労働者などの均等待遇取り組み強化▽労働時間の短縮や時間外割増率の引き上げ▽法定最低賃金の水準引き上げ竏窒ネどを目指す集会アピールを宣言。上伊那地区全体の底上げを目指し、一丸となって行動していくことを確認した。 -
宮田小学校でトビの放鳥、卒業控えた6年のやさしさに応え
体を傷め飛べなくなっていた野鳥を保護した宮田村宮田小学校6年生のやさしさに心打たれ、県野生鳥獣救護ボランティアの小口泰人さん=駒ケ根市=は9日、同小を訪れて、同じ時期に保護し元気になった「トビ」の放鳥を児童に見せた。立派に羽ばたき自然に帰っていく姿に、自分たちの保護した鳥の回復も祈りながら、子どもたちは歓声をあげた。
6年生の男子6人は2月中旬、学校での清掃中、同校中庭で弱っている「ツグミ」を発見。他の児童も駆けつけ、探してきたミミズなどのエサをやった。
介抱し「ピーちゃん」とも名付けて一晩過ぎたが、回復が望めなず学校を通じ小口さんに保護を頼むことに。
現在は徐々に回復しているが6年生の卒業までに放鳥は間に合わないため、小口さんの配慮でかわりにトビの放鳥を宮田小の校庭で行なうことにした。
保護に関わった6年生を中心に、普段から野鳥に親しんでいる1年2組の児童らも一緒に息をのんで見守ったが、元気に飛んでいくと「すごい」「やったー」と大喜び。
ツグミを最初に発見した松田優太君、高坂洵也君、金安俊哉君は「元気になって良かった。ピーちゃんも早く直って」と話した。
小口さんは「トビも巣立った。6年の君たちも元気に巣立てよ」と言葉を寄せた。 -
宮田村議会3月定例会開会
宮田村議会3月定例会は9日開会し、村側は総額32億9450万円の2007年度一般会計当初予算案など27議案を提出。そのうち新年度も引き続き特別職の給料を規定額から5縲・3%、一般職員の給料を規定額から2%減額する2つの改正条例案を含めた7議案は原案通り議決、決定した。「総務」「産業建設」の議会常任2つの委員会を「総務厚生」「産業文教」に再編する改正条例案など、議員提出の2議案も即決した。
昨年の同議会に続いて、春日親夫教育委員長が村の教育方針を説明。子どもたちの創造性豊かな心を育む信州教育の理念を村に実現させると話した。
学校は学力をつけさせるのが最重要の課題であるとして、家庭には心の教育をする義務があるとも指摘。保護者と学校の信頼関係をより一層構築していくことも求めた。
宮田小、中学校も参加予定の全国学力テストについて「学力状況を把握して改善を図るためにも、到達基準を明らかにする評価は必要」としながらも「序列化などにつながらないよう配慮も必要」とも述べた。
会期は19日までの11日間、一般質問は12日に行なう。 -
秋葉街道発掘調査隊長 高坂英雄さん(60)伊那市
伊那市長谷に昨年2月、地域に眠る観光資源を活用しようと「秋葉街道発掘調査隊」が発足。公募や元文化財専門委員ら約30人で構成される。
秋葉街道は静岡県浜松市に続く古道で、秋葉神社参拝に使われた。江戸時代の絵図をもとに、地元の公民館や県立図書館などに残る資料と照らし合わせながら、1年かけて道筋を確認した。
長谷の非持縲恪a口は湖底に水没しているため、代替ルートを確保。散策マップを作成し、観光ルートとして活用する。
「知らんことばっかりで、調べていくうちにどんどん興味がわいてきた。絵図と今、残っている集落の位置が合っていて、おもしろい」。また、歩くことで四季折々の景色の良さに改めて気づいた。
車社会で利便性、経済性が優先され、信仰の道として親しまれた秋葉街道の関心が薄れていく中で、子どもたちに伝え、地域おこしへつなげていこうという思いを強くした。
2月下旬、長谷黒河内縲恷sノ瀬の約2キロ区間で、秋葉街道を整備した。隊員は弁当と水筒を持参し、下草刈りや歩行者の安全を確保するためのロープ張り、岩入沢への仮橋設置などに取り組んだ。
斜面がきつく、足場が悪い個所もあったが、隊員はつるはしやなたなどを使い、人が歩けるように黙々と作業をこなした。
「疲れたけど、楽しかったね」「静岡県の秋葉神社へ参拝に行こうよ」と口々に話す。
隊員は年齢も、立場も違う。「一銭の徳にもならない作業だが、一緒にやろうと協力してくれる仲間がいることはうれしい」。
秋葉街道を軸に、熱田神社、中央構造線、守屋貞治の石仏などの名所を結びつけ、さらに、ハナモモなども植え、桜、ツツジ、モミジと季節ごとに変わる風景を歩いて楽しめる「花街道」ができたらと構想を練る。
痛ましい事件が起こる世の中。「自分さえよければ良い」という傾向がある。
今後も整備は必要になる。作業を通じて、思いやりの心、助け合いの精神をはぐくんでもらえたらと願う。
村づくりは、豊かにしようという思いの繰り返し。「魅力があって、生活が成り立てば、住みたい人はいる。ただ待っていても、何も良くならない。だれかがやるだろうと思っていても進まない。ここに住む以上、住んでいて良かったと思える地域にしたい」
澄み切った青い空、木々の緑、地域に広がる花…。地域住民も、観光客も引きつける、そんな地域を夢見ている。
(湯沢康江) -
長谷中で球技クラスマッチ
伊那市の長谷中学校(西牧健史校長、55人)で8日、バスケットボールのクラスマッチがあった。全校生徒と職員が参加する小規模校ならではの球技大会。チーム一丸となって優勝を目指し、本年度最後のスポーツ行事を楽しんだ。
男女別のリーグで総当たり戦を展開。チームは、各学年(1学年1クラス)、職員ごとで構成のそれぞれ5チームが出場した。男子リーグについては、学年の力の差を補うために最大6点のハンデキャップを設けて対戦した。
ボールを手にすると一気にゴールへ向かって走り得点を重ねるなど攻守の入れ替わりの早い試合を繰り広げた。大会は、優勝のほか、クラスの応援の勢いを評価する賞もあり、各スラスが応援旗を会場に取り付け、「ナイスシュート」「気にするな」などと友人の名前を呼びながら声援を送った。
西牧校長は「小規模校なので、学年の枠を越えて皆で和気あいあいと楽しむことができる。私たちも単なるお楽しみでなく真剣にプレーしている」と試合に参加していた。
全校クラス対抗のクラスマッチで熱戦を繰り広げる -
春の高校駅伝 地元有志の看板バージョンアップ
伊那市美篶の三峰川右岸農道沿いに地域住民が設置した、18日に開く「春の高校伊那駅伝」の開催日までを知らせるカウントダウン看板が週末に限り、バージョンアップしている。「襷(たすき)」「激走」と記した7本のぼり旗を一緒に取り付け、ドライバーらに大会をPRしている=写真。
新市誕生、男子30回を記念した大会で同道路が新コースになったため、手作り看板を設置した同地区上川手の会社員白鳥博文さん(46)。開催日も近づいてきたのでいっそうのPRを竏窒ニ、自分が管理ができる休日の土・日曜日にのぼり旗を取り外ししている。
白鳥さんは、上伊那農業高校2年生の時、同駅伝の第1回大会に出場し1区で区間優勝者したランナー。思い出のある大会なので感謝を気持ちを込めてと、看板を1月下旬ごろに設置し始めた。
白鳥さんは「大会へ向けて地域の士気も高まってきた」とし、大会当日は地元住民らと一緒に選手らを応援。毎夕、カウントダウンの数字を入れ替えている看板には最後、「ガンバ」との文字を入れる予定だ。 -
シルバー人材宮田地区、地区懇談会で安全講習
駒ケ根伊南広域シルバー人材センター宮田地区(小椋乾二地区委員)は8日、地区懇談会を村民会館で開いた。安全就業の推進を再徹底したほか、交通安全、日常の健康管理についても講習会を開いて理解を深めた。
約30人が参加。高齢者の交通事故が村内で急増していることもあり、村駐在所の雨宮則彦所長を招いて注意すべき交通マナーについて聞いた。
仕事中の安全徹底もみんなで確認しあい、健康で元気に働こうと意識も高めた。 -
都市農村交流セミナー
ワークショップで農村資源考える箕輪町の新しい体験型産業の創出を検討する「赤そばのまち・箕輪」発・都市農村交流セミナーの第2回会議は7日、松島コミュニティセンターで開き、ワークショップで町の自然や農村資源の生かし方について活発に意見を交わした。
全6回の町民参加によるセミナーやワークショップで構想づくりを進める。第2回は35人が参加。都市農山漁村交流活性化機構の花垣紀之さんらの進行に基づき、「地域住民、旅行者が楽しめる自然・農村資源の生かし方と課題」をテーマに5班に分かれて検討した。
資源には赤ソバ、ながた自然公園、もみじ湖、伊那梅苑、中曽根の権現桜、アルプスの眺め、星空の美しさ、湧き水、野菜、花、古田人形芝居、かやぶき住宅、手筒花火、特産品のワインや焼酎などが挙がった。
意見・課題では、道案内の看板設置、駐車場整備、農産物を生かした体験、観光コースの設定、維持管理のための仲間づくりと案内人の養成などがあった。
「もてなす心を地域の皆と一緒に持っていくことが大切」「町民自身がまず地元をよく知り、自ら体験することから始めることも大事」「発想の転換で見慣れたものの中に十分観光資源になるものがある」などの意見も出た。
今月末に第3回会議を開き、ワークショップのまとめと中間報告をする予定。 -
彩洋画研究会が第4回彩展
伊那市のぺアーレ伊那油絵教室の受講生でつくる彩洋画研究会の第4回彩展が8日、県伊那文化会館美術展示ホールで始まった。個性を大事に描いた力作52点を展示している。
同じ講師が指導する曜日の違う2つの教室の受講生が一堂に作品を発表しあう06年度の集大成の展覧会。
受講生21人は経験年数も1年から10年近くまでさまざまだが、50号を中心に1人1点から3点出品した。展覧会に向けて制作した作品が主で、国内外の風景や人物、静物などがある。
06年度前期まで指導した故・池上恵さんの遺作、後期から指導している冨成勇夫さんの作品も展示している。
講師の冨成さんは、「仲間でいい意味で競い合い、励まし合い、皆、力いっぱい描いている」と評価。代表の橋爪昇さんは、「個性が出た力作だと思う。精一杯やったところを見てほしい」と話している。
展示は11日まで。午前10時縲恁゚後5時(最終日午後4時)。無料。 -
むらづくり講演会
これからの地域防災を考えるこれからの地域防災を考える南箕輪村主催の「むらづくり講演会」が7日夜、村民センターであった。講師の群馬大学工学部建設工学科教授・片田敏孝さんは、「居安思危」の言葉を挙げ、「安きにありて危うきを思う。何もない今だからこそ、昨年7月の豪雨災害の経験を踏まえて対策をとってほしい」と話した。
片田さんは防災の問題点として、災害に対して行政は住民を守りきれない現状にも関わらず、住民が行政と情報に依存している災害過保護になっていること、人は自分は死なないと考える「正常化の偏見」という心理があることを説明。過剰な行政依存の脱却と、自分の命は自分で守る鉄則の再構築を強調した。
自分の安全、地域の安全のため、自然と向かい合い、住民が持っていた災いをやり過ごす知恵を共有し、行政や情報に頼らずに避難できる住民による自主避難体制を確立した事例を紹介。地域防災力を高めるために、住民自身が自助、共助、公助の力を身に付け、住民と行政が並列的に災害に立ち向かう社会構築の必要性を述べた。 -
はら美術で北原泰治油絵展
高遠町長藤在住の油彩画家・北原泰治さん(78)は8日から、「北原泰治油絵展」を伊那市旭町の原美術で開いている。四季折々の地元の風景を、柔らかな色調でとらえた油絵など45点が、訪れた人の目を楽しませている=写真。
示現会や日展などへ作品を出展し、99年には示現会賞を受賞している北原さん。出身地である高遠町が桜の名所として知られていることもあり、桜の見える春を描くことが多いという。
はら美術での個展は4年ぶり。0号縲・0号の近作を集めた。
展示作品の一つ「高遠の春」は、03年の「高遠の四季展」で奨励賞となった作品。満開の桜を柔らかな色調で表現し、その背景に高遠の街並み、残雪の美しい中央アルプスを描いている。
北原さんは「桜の花の美しさに魅せられ、その色を表現することに取り組んできた。しかし、思い通りの色を表現するのは難しく、今も挑戦し続けている」と話す。
そのほかにも、安曇野や千曲川など、各地の美しい情景を描いた作品が並んでいる。
入場無料。午前11時縲恁゚後6時。13日まで。 -
針供養
古針を供養しと裁縫の上達を願う「針供養」が8日、伊那市の常円寺であった。上伊那の和裁士ら約50人が集まり、コンニャクに針を刺しながら役目を終えた針に感謝した=写真。上伊那和裁連盟(竹入良子会長)主催。
針供養は全国各地で開かれる伝統行事の一つ。1年の間に使用していて折れたり曲がったりした針を集め、供養する。
日本和裁士会上伊那地区(橋爪エイ子区長)との共催で行う同会の針供養は40年近く続いている。従来は2月8日に行ってきたが、高齢化した会員らに配慮して6年前から温かくなる3月8日に開くようになった。
参列者は着物のえりにまち針刺して前に進み、焼香の時に祭壇に置いてあるコンニャクにその針を刺す。豆腐やコンニャクなど、柔らかいものに刺すことで針をねぎらうほか、この日一日は針の使用を謹むこととなっている。
供養を終えた古針は、同寺院にある針塚に収める。 -
信大でニセアカシアシンポジウム
南箕輪村の信州大学農学部で7日、「外来種ニセアカシアシンポジウム」があった。約100人が集まり、生態や駆除などに関する研究者ら9人の研究発表に耳を傾けた。
同学部の学生・斉藤冬起さんは「洪水後におけるニセアカシアの稚苗発芽と根萌芽の定着経過」をテーマに発表=写真。昨年7月の豪雨災害により従来の植生が破壊された三峰川流域において、稚苗発芽と根萌芽の定着過程、分布拡大の様子を調べた。
斉藤さんは、地質にかかわらず、ヤナギやイタチハギなどと比べてニセアカシアの発芽個体数割合が多く、種子発芽については集中分布していることを説明。発芽のほとんどは種子発芽が多いことから、種子発芽が分布拡大の主な要因ではないかと考察した。
そのほかにも、ニセアカシアの管理をめぐる現状や刈り払いによる駆除効果などについての発表があった。 -
東伊那寄席
駒ケ根市出身の落語家昔昔亭健太郎さんを招いての第4回東伊那寄席が8日、同市の東伊那公民館で開かれた。同公民館と東伊那区社会福祉協議会主催。健太郎さんは「地元駒ケ根名物の霊犬早太郎にちなんで犬の話を一席」と、白犬が人間の姿になって珍騒動を巻き起こす落語『元犬』などを披露=写真。集まった約100人の人たちの爆笑を誘っていた。
落語の合間には、紙に書いたちょっと変わった漢字を示しながら会場に問いかける得意のお座敷芸。訪れた人たちは「ああおかしい」と言いながら涙を流して大笑いしていた。 -
駒ケ根市議会一般質問1日目
開会中の駒ケ根市議会3月定例会で8日、一般質問が行われた。
竹内正寛議員が、2007年問題ともいわれる定年退職者増加に伴う団塊世代への活動紹介窓口と、視覚障害者のための活字読み上げ装置を市役所窓口などに設置することを求めたのに対し中原正純市長は「再就職相談者の増加に対しては駅前ビル・アルパにある地域職業相談室の活用を広報し、一方で地域社会への参画や公民館活動への参加を広く呼び掛けていきたい。視覚障害者のための活字読み上げ装置の設置については現在申請手続きを進めているところ。保健福祉課、市民生活課、アルパなどの窓口に導入できるよう取り組んでいきたい」と述べた。
長谷部清人議員が、駒ケ根市赤穂何番地では市民でさえも分かりづらく、市外の人にはなおさらだ竏窒ニして分かりやすい住居表示を求めたのに対して中原市長は「分かりづらいという声があることは承知している」としながらも「一部で導入している街区方式は住居点在地ではかえって分かりづらくなる。改称には多大な労力、時間と費用がかかるため、今日に至っているが、今後十分協議、研究していきたい」として検討する考えを示した。 -
中沢小6年生を送る会
駒ケ根市の中沢小学校(北原三千生校長)で7日、6年生を送る会が開かれた。卒業まであと2週間となった6年生に残り少ない小学校生活の思い出にしてもらおうと、在校生が学年ごとに趣向を凝らした歌や踊りなどを披露し、手作りのプレゼントを贈ったほか、花のアーチと紙吹雪で6年生の卒業を祝った=写真。
2年生は6年生を詠んだ俳句を大きな紙に書いて披露。「運動会 かけっこ速い すごかった」、「児童会 みんなをまとめてくれました」などと読み上げ、手作りのポップコーンをプレゼントした。在校生らはそれぞれ「お世話になりました。中学へ行っても元気で頑張ってください」などとメッセージを贈って感謝の気持ちを伝えた。
6年生は3部合唱で『広い世界へ』を歌い、感謝の印に竏窒ニ手作りのしおりとぞうきんを在校生に贈った。
市内の5小学校は20日に修業式、22日に卒業式をそれぞれ一斉に行う。 -
新ごみ処理施設建設計画・用地検討組織来年度設置
上伊那広域連合の新ごみ処理施設建設計画の用地選定について、伊那市の小坂樫男市長は8日、市議会3月定例会の一般質問の答弁で、市議員らを交えた用地検討組織を来年度立ち上げる方針を示した。
小坂市長は施設の建設を受け入れる地区は具体的に明らかにしなかったものの、建設候補地が出そろったことを説明。「周辺も含めきちんと説明して、納得してもらってから決めていくことが必要」と述べた。
候補地から最終用地を絞り込む検討組織については「地元の条件等もあり、どこがふさわしいか議員らも入ってもらって検討していきたい」とし、立ち上げ時期については「住民説明が終わったあと。新年度に入ってからになる」とした。市議員をはじめ、候補地域の住民代表者や、有識者、公募などにで構成させる考え。
また、「選定幅を市外へ広げるのも一つの選択ではないか」との意見に対しては、「市は上伊那の位置的にも中心地。上伊那全体のごみ量のうち約半分を市で占めている。受けざるを得ないだろうと思う」とした。 -
鹿肉を使った名物丼がデビュー
「くせのない品のいい味」「初めてなのに懐かしい味」-。中川村の望岳荘「いろり」で8日、鹿(しか)肉丼(名称未定)の試食会があった。村理事者や村議ら関係者約50人が試食し、意見、感想を出し合った。出された意見をもとにさらに研究し、4月3日から「いろり」で発売する。
鹿肉丼は村内の女性グループ朝ちゃん倶楽部(富永朝和代表)が村の特産品開発の一環として取り組んだ。食材は全て中川産にこだわり、試行錯誤を重ね、満足いく味をつくり上げた。
鹿肉は有害鳥獣駆除で捕獲した鹿のロース部分などを1晩日本ハチミツに漬け込み、リンゴやキーウィーなど果物をすりこみ、柔らかく煮こんだ。ご飯の上にダイコンと山芋の千切りを乗せ、肉の上に菜の花やクレソンなど季節の野菜のお浸し、半熟卵をトッピングした。讃岐うどんと煮物、漬け物をセットした。
代表の富永さんは「駆除した鹿の有効活用が図られる。鹿肉はくせがなく、だれでも食べられる」と話している。
参加者の感想は「鹿肉は脂身がなく、ヘルシー。野菜も多く、女性向きでは」。「肉は固い部分があった」「さっぱりして、鹿肉でないようだ」と概ね好評だった。
ちなみに鹿肉丼(味噌汁、漬物付き)780円、鹿肉丼と讃岐うどん(小)セット980円、讃岐うどんと鹿肉丼(小)セット780円、山菜・野菜天ぷら盛り合わせ500円-など -
宮田小が全国教育美術展で学校賞
宮田村の宮田小学校が全国教育美術展(財団法人教育美術振興会主催)で地区学校賞(県教育委員会賞)を受賞。3年の渋谷茉璃乃さん、2年の橋爪優君、池田拓郎君は特選、3年の土田玲央君、池上遥香さん、2年の町田笑子さん、堀井満里奈さんは入選し、県内の小学校を代表する輝かしい成績を残した。
66回目を迎え国内で最も伝統ある子どもの絵の展覧会に、同小からは2、3年生の33人が出展した。
各都道府県で小、中学校、幼稚園・保育園各1校のみの地区学校賞としての評価は、特選、入選者をはじめとして全児童ののびのびとした豊かな表現力が認められた結果。
野溝和人校長は「受賞は子どもたちのやる気にもつながる。来年度も色々な形でつなげていきたい」と、児童の頑張りを喜んでいる。 -
野菜栽培の経験を劇に、世話になった人へ感謝して
野菜の栽培、販売を経験するなかで「誰かの役に立ちたい」と想いをふくらませてきた宮田小3年2組が8日、世話になった地域の人たちを招いて感謝の会を開いた。
お礼をこめて歌などを発表したが、・ス原点・スに立ち戻り農作業や店頭でじかに接客販売した経験を劇にして上演した。
・ス豆トラ・スを使って一生懸命に畑を耕した風景から、消毒、草取り、水やり、収獲、販売まで各班ごと思い出深かったことを再現。自分たちが作ったものが育ち、実って、買ってくれるまでの喜びを表現した。
野菜の売り上げ金で「役に立とう」と考えていたが、地域の人と接し、デイサービスの高齢者と交流するなかで、それより大切な「心」の存在も見つけたと発表する姿も。
「ぼくたちは最初お金のことばかり考えていたが、心で役に立てて良かった」とある男子。「野菜を買ってくれた人から手紙をもらった。それだけでも役に立てたんだって思う」と女子の一人。
37人の子どもたちは振り返ることで、地域の支え、社会の輪を自然のうちに実感。改めて協力してくれた人への感謝の想いを募らせた。 -
【記者室】交通安全を考える
交通事故が、箕輪町の健康増進計画策定の会議で話題に上った。町の平均寿命が国、県の平均より低くなり、64歳以下の早世の原因の一つに交通事故死があった▼町の06年の交通事故発生件数は126件。死者3人、傷者167人。発生件数は前年と同数だが、死者と傷者はいずれも増加した。今年も2カ月間で、すでに20件の交通事故が発生しているという▼事故死は人ごとだと思っていた-。無事故・無違反歴50年で表彰を受けた男性が、交通事故で妻を亡くしたことを話した。事故死は家庭を崩壊させ、家族は精神的にもなかなか立ち直ることができない。「こんなことは私の家族だけで終わりにしてほしい」と。交通安全をもう一度しっかり考えたい。(村上裕子)
-
伊那テク地域評議員会
長野県テクノ財団伊那テクノバレー地域センターの地域評議員会が7日、伊那市の伊那技術形成センターであった。07年度事業を決めたほか、会長に向山孝一さん=県経営者協会上伊那支部長=を再任した。
07年度事業は「共同研究等推進」「新産業創出支援」「産学官交流」「人材育成」を柱に、セミナーなどによる新技術の紹介・普及、産学・産産連携事業の推進などを重点に置いた。企業のアンケート結果を踏まえ、具体的な事業に▽自動車産業のカーエレクトロニクスの技術研究▽チタンなど難削材加工技術の研究▽新商品開発や技術開発などを支援するコーディネート活動▽クリーンエネルギー普及・活用の研究▽子ども科学工作教室の開催竏窒ネどを盛った。
地域産業の受発注開拓支援などを目的とした伊那地域工業展は、08年度を目標に開催したい考えで、準備委員会を設けて検討する。
循環型社会の構築に向けたリサイクル用紙の回収(4縲・月)は昨年度並みの49トンで、リサイクル用紙購入量は21トンと昨年度に比べて2割増えたと報告された。
また、地域共同研究促進事業(産学官連携)として取り組んでいる雑穀アマランサスやロコトトウガラシの加工品の試食もあった。 -
新山小でキノコの駒打ち体験
伊那市の新山小学校(行田喜信校長、55人)で8日、地域住民を講師に招いたシイタケなどのキノコの駒打ち体験学習があった。児童らは、今秋の収穫を期待しながら、木槌などを使ってトントンと小気味よいリズムで種駒を植菌していった。
キノコ栽培をしている地元住民からの呼び掛けで開いた、同小学校では初めての取り組み。農家の北原好道さん(68)ら5人が学校を訪れ、児童たちに作業方法を教えながら一緒に駒打ちを楽しんだ。
ナメコ、クリタケ、シイタケの3種類を植菌した。6年の間沢亮太君(12)は「自分の家でも栽培しているが、学校の皆や地域の人とできたことが嬉しい」と感想。北原さんらが用意したクルミ、ヤマザクラ、クリなどの木65本に種駒約2500個を打ち付けていった。
原木からは早ければ本年秋にはナメコが収穫できる予定。クリタケ、シイタケは、来年の秋の収穫になるという。