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伊那市の内海温さんがたかずやの里へまき割り機の購入費を寄付
伊那市西箕輪の内海温さん(76)が13日、富県の児童養護施設「たかずやの里」へ、大型まき割り機の購入資金30万円を寄付した。
たかずやの里は昨年6月、より家庭に近い生活環境を子どもたちに提供する小規模ケア施設「丘の家」をオープン。同施設にはまきストーブが備え付けられており、昨年、今年とボランティアの協力を得てトラック2台分のまきを準備したが、まき割り作業は想像以上に負担が大きかったためまき割り機の購入を検討。しかし、購入資金がなく、そのままとなっていた。
そこで、たかずや福祉会の幹事を務める久保村英昭さんを通じて内海さんに協力を呼びかけたところ、快く了承を得た。
現在、副病院長として市内の病院に勤務している内海さん。児童養護活動にはかねてから関心を寄せてきた。
「こういう社会情勢の中で子どもたちにしわ寄せがきている。少しでも協力できれば」と話していた。
今後は、子どもたちも機械を使ってまき割りに参加するという。 -
07年度の市町村別生産数量目標が示される
県や市町村、農業団体などでつくる上伊那水田農業推進協議会が14日、県伊那合同庁舎であり、07年度の市町村別生産数量目標が示された。
県が示す07年当初数量目標は本年より2・1ポイント多い3万58トンとなっているが、同地区では米作りを中心とした産地作りをしていくため、今年の生産実績3万1723トンを当初数量目標とする。過剰分となる1723トンは地域間調整や転作扱いとなる加工用米の栽培で対応しながら、稲作地帯を維持していく。
しかし、全国的に見て米の消費が下降し続けている現状を見据え、収益性の高い園芸作物を栽培するなど、地域の特色に合った転作作物の導入も進めていく。
市町村別07年度の当初数量目標(加工米を除く)は、伊那市1万2749トン、駒ヶ根市5180トン、辰野町1752トン、箕輪町2542トン、飯島町3137トン、南箕輪村1698トン、中川村1515トン、宮田村1485トンとなっており、これに基づき上伊那農業協同組合などが需給調整をする。 -
箏の音色に、園児うっとり
宮田村中央保育園(関礼子園長)で14日、保護者らの有志2人が園児に箏の演奏を聞かせた。アニメやクリスマスソングなど耳なじみの多彩な内容で、園児たちが伝統楽器の美しい音色に親しんだ。
園児の母親である岩永裕子さん=町3区=が、関園長から打診を受けて快諾。指導者の唐澤博子さん=伊那市=とともに同園を訪れ、清らかな箏の音色を響かせた。
となりのトトロや大きな古時計、クリスマスにちなんだジングルベルなど5曲を演奏。
子どもたちは琴の音にあわせて一緒に口ずさみ、体も動かした。
「きれいな音だった」と園児たちは大喜び。特別に箏もさわらせてもらい、弾き方を教わる姿もあった。
岩永さんと唐澤さんは「難しい曲だけではなく、こういう世界もあると知ってもらい、興味を持ってもらえたら」と、目を細めた。
関園長は「保育園で箏を演奏してもらうのは始めて。子どもたちの良い経験になった」と話した。 -
病院でクリスマスコンサート
宮田村を中心にして上伊那各地の音楽指導者でつくる「宮田ミュージックサークル」(MMC、瀧澤智恵子代表)は13日夕、駒ケ根市の昭和伊南総合病院でクリスマスコンサートを開いた。メンバーや指導する子どもたちが多数出演。元気な歌声や清らかなハンドベルなどで、患者たちを励ました。
同コンサートは4年目。今年も子どもたちがクリスマスカードを持って病室をまわり、患者たちを招待した。
最初に宮田村の「サタデーシンガーズ」と飯島町の「音のカーニバル」の児童が、きよしこの夜を合唱。聖なる歌声が満員の会場に響き渡った。
赤穂中学校3年5組はハンドベル、同中選択音楽の生徒たちはリコーダーを披露。日ごろの練習の成果を発揮し、楽しませた。
MMCのメンバーも独唱、ピアノ、三味線と多彩な内容で演出。病気と闘う患者の心を音楽の力で癒し、感動を与えていた。 -
松くい虫被害、伐倒処理木270本に
松くい虫被害を今年初めて確認した宮田村で、被害は当初よりも大幅に拡大し、270本を伐倒処理をしたことが村のまとめで分かった。開会中の12月村議会定例会には、処理費用として355万円余りを本年度予算に追加する補正予算案を提出。1年間全体で被害対策に約580万円を費やしたことになるが、他にもマツ枯れがみられ、来年度予算に計上していく見通しだ。
被害は天竜川、太田切川沿いの中越区、大久保区、大田切区に集中。
松くい虫は生息域の上限が標高800メートル付近といわれ、広域農道西側では確認されていないが、標高700メートルほどの新田区などでも新たに被害が出ている。
村は13日の村議会産業建設委員会で現状を報告。被害にあっていない木については、所有者に「樹幹注入」などの対策を求めるほか、被害木は伐倒処理し、樹種転換も図っていくと考えを示した。
被害木の処理は県補助などで村の負担は1割程度だが、村産業建設課は「新たに枯れて来ている所もある」と説明。被害発覚前の本年度当初予算では40万円だった対策費が、1年間で大きく膨らむ格好となった。 -
原油高の影響、村の高齢者入浴サービス午後のみに
原油価格の高騰により宮田村は来年1月から、毎週水、木曜日に老人福祉センターの浴室を高齢者に無料で開放している「入浴サービス」の時間帯を午後のみに変更する。3月末までの冬期間限定。午前中は利用者が少ないことも考慮し、夏と比べて数倍にはねあがる同センターの燃料費を出きる限り節減していく。
同センターはボイラーの熱循環で館内の暖房、浴室の加熱などを賄っている。
夏はソーラー熱も使えるため、浴室の水は早く温まるが、冬期間は午前10時からの開放にあわせるため、夜間もボイラーの電源を入れておく必要があった。
午後に限定することで、1月からは職員が朝出勤してから電源を入れ、燃料の節減を図る。
入浴サービスの利用者は1日あたり約15人。そのうち午前中の利用者は3、4人で「燃料の高い状況が続いており、支出を抑制するためにも理解してもらいたい」と住民福祉課は説明する。
1月のサービス開始は10日から。3月末までは午後1時から4時までの利用となる。 -
保健補導員会の終了式
宮田村保健補導員会(新谷秀子会長)は13日、1年間の活動を振り返る終了式を開いた。30人の補導員のうち半数が2年の任期を終えるが、今後も地域の保健活動に協力していこうと確認。家庭看護法の講習を受け、締めくくった。
各地区の補導員は今年も、各種教室や健康指導など、地域に根ざして精力的に活動。
終了式では成果を報告し、「補導員になって自身の健康への関心も高まった」「活動を通じて、多くの人と出会い、関わりを持てた」など感想も話した。
看護法の講習は赤十字指導員の小田切佳子さん=北割区=を講師に迎え、寝たきりの人を家庭で世話するポイントを学習した。
半身不随になったつもりで左の手足のみでパジャマの着脱なども挑戦。体の自由が利かない心の不安なども感じ取った。
「看護、介護される相手側の気持ちも感じて、気持ち良くお世話してほしい」と小田切さん。思いやりを肝に命じて、1年の活動を終えた。 -
長谷保育園児が地元のお年寄りと交流
伊那市の長谷保育園(宮下瑞穂園長)で12日、地元の高齢者クラブとの交流会があり、園児たちが歌や踊りなどを披露したほか、一緒に給食を囲んで楽しんだ。
同保育園では毎年年数回、地元の高齢者クラブと交流の機会を設けている。今年はこれまでに、昨年交流のなかった黒河内、溝口、杉島地区の各クラブを招いて、ヨモギ団子作りや、七夕飾り、運動会など季節に合った内容で交流した。
この日は今年最後で、非持山地区のクラブと長谷地域の一人暮らしのお年寄り合わせて約30人を招待。年長から3歳未満児の各クラスごと、歌や踊り、劇遊びやオペレッタを元気よく発表した。
また、園児たちは「おじいちゃん」「おばあちゃん」と駆け寄っては会話をしたり、各クラスにお年寄りが分かれて給食も食べ、互いに一緒に過ごす時間を楽しんでいた。 -
高遠町地域協が風力発電計画受け入れの是非継続審議要望
伊那市の入笠山、鹿嶺高原周辺で民間企業2社が検討している大型風力発電計画について、高遠町地域協議会は14日開いた会議で、市に事業受け入れの是非に関して継続的な審議を要望した。これに対し、開会中の市議会定例会後に市として判断を示す方針でいる小坂樫男市長は会議後の取材で「ご意見として受け止めた。自治区に決定権はない。議会の状況を見ながら決める」と、あくまでも態度を明らかにする姿勢を見せた。
開会中の市議会定例会では、計画をめぐる賛成・反対の陳情10件を20日の本会議で採決する見通し。これを受けて市としての是非を示す考えでいることから、高遠町、長谷の両自治区は、地元の声を判断材料にしてもらう機会として、小坂市長に申し入れ、急きょ地域協を開く格好となった。
市側は事業者2社が計画する概要を説明、これまでの経過と現況を報告して、意見を求めた。委員からは「CO2削減に自然エネルギーは必要なこと」「観光対策に生かせると思う」などと計画を推進する声があった一方で、景観面や災害の可能性などの指摘もあって、賛否両論に分かれた。
ただ、「賛成、反対の署名者は計画の内容を理解したうえなのか疑問」、「住民に対して十分な説明がなされていない状況で、結論を出すべきない」とした意見も多く、「住民に納得いくまで十分な説明をしたうえで、地元の意思決定をしてもらいたい」と、態度の保留を要望することで意見をまとめた。
長谷地域協は15日開く。 -
読み聞かせでクリスマス
伊那市の読み聞かせボランティアグループ「エム&イー」(金丸恵美子代表)は13日、手良公民館で、同地区の子育て学級・わいわいくらぶが開いたクリスマス会で読み聞かせコンサートをした。集まった未就園児やその母親約40人は、次々と展開する絵本の語りを楽しんだ=写真。
市子育て支援課が9月に開いた、市内の子育てサークルなど約25団体が情報交換を目的に初めて集まった「地域子育て支援ネットワーク連絡会」を機に、わいわいくらぶの代表者が出演を依頼。金丸代表によると、連絡会の以後、各団体からコンサートを頼まれることが増えているという。
読み聞かせは、大型絵本を使ったり、ピアノやスズの音楽に合わせて進行したりと、趣向を凝らした演出。長い首を曲げたキリン、両手で胸を叩くゴリラなどを描いた絵本では、その動物のしぐさに合わせて子どもたちも体を動かして遊んだ。
子育て支援課は「連絡会を通じて団体の親ぼくを深め、情報交換を積極的に交わしてほしい」と期待。交流の中で互いに刺激を受けながら子育てを考えていければ竏窒ニしている。
金丸代表は「読み聞かせは子どもの心を落ち着かせる。コンサートを通じて、保護者に読み聞かせの心地よさを知ってもらい、家でも実践してもらうことが願い」と話した。 -
クリスマスツリーで市役所明るく
「元気の出る伊那市」を目指し、市若手職員で構成する協議会「『元気の出る伊那市』プランニングチーム」は、市役所1階の市民ホールに、摸造のクリスマスツリーを飾りつけ、庁舎内の雰囲気を明るくしている。
飾りつけは、同チームが6月縲・2月の全12回の会議でまとめた提案の一つ。これまでの「暗い」「堅い」といった庁舎のイメージを改善しようと総務課、市民課へ呼び掛け、実現した。
赤色のチェックの布を敷いた台座の上にリボンや鈴でアレンジした約50センチサイズのツリー8本を飾った。立ち止まって眺めたり、記念撮影をしたりするなど、同ホールを訪れる市民に好評のようだ。
リーダーの村田和也さん(31)は「ツリーのおかげで庁舎内が明るくなった。これを通じて、職員自身も明るくなり接客の向上につなげてくれれば」と話している。
庁舎内を明るく彩る庁舎1階のクリスマスツリー -
フラワーアレンジで正月飾りの「宝船」
毎週1回のペースで集まる、伊那市の愛好者でつくるフラワーアレンジメントサークル「グリーンミスト」は14日、同市の中央区公民館で教室を開き、正月飾りの「宝船」をつくった=写真。
グリーンミストは、講師に同区在住の田中順子さんを迎え、毎週木曜日に午前、午後、夜間(隔週)の3回の教室を開く。各年代の女性約20人が集まり、生花やドライフラワーなどを使ってアレンジを楽しんでいる。
この日は、午前の会に市内の主婦5人が参加した。しめ縄を船に見立て、その上に松やキク、赤い実をつけるセンリョウ、水引きなどを飾り付け、それぞれの個性を生かした作品を完成させた。
メンバーの唐澤奈美さん=東春近=は「完成した作品を玄関に飾るとお客さんや家族に喜ばれる。毎回楽しみに会に参加している」と感想。田中さんは「テキストはあるが、それにとらわれず自分の表現方法を押し出すことが楽しむ秘けつ」と話している。 -
天竜川堤防結果の報告書案 「将来見据えた内容に」
第3回天竜川上流域豪雨災害対策検討委員会(北澤秋司座長)は13日、箕輪町の伊那プリンスホテルなどで開いた。これまで協議してきた、同町松島の天竜川の堤防決壊の被災原因、復旧工法などをまとめた報告書案について意見を交わした。
国土交通省天竜川上流河川事務所の呼び掛けで集まった委員は、大学教授など治水関係者7人で構成。8月中に2回の委員会を開き、堤防決壊の原因を「増水で河床が下がり、堤防基礎部分の下から洗掘した」と発表し、本復旧工事に向けて、河床へコンクリートブロックを敷く竏窒ネどの工法を提案した。
これらの堤防決壊のことを中心に記載した報告書案には、天竜川上流域の災害対策のあり方として、水防拠点の整備やIT整備計画案も盛り込んだ。堤防決壊場所の緊急復旧跡地を根固めブロックなどの資材置き場にする予定。
この日は、委員のほか事務所関係者ら約30人が本復旧工事(11月14縲恬・N3月29日)が進む堤防跡を視察し、基礎部分の洗掘の状態などを確認。現地視察の情報も書き加え、事務所は、報告書を本年度中にはあらかたの形に整えたいとしている。
信州大学名誉教授の北澤座長は「これから先の天竜川の将来像も見据えた内容の報告書にしていきたい」と話した。
箕輪町松島の本復旧工事現場を視察する委員ら -
みのわ手筒会
普通救命講習でAEDの扱い学ぶみのわ手筒会(唐沢修一会長)は11日夜、普通救命講習会を町産業会館で開いた。箕輪消防署員が講師を務め、自動体外式除細動器(AED)の扱い方などを熱心に学んだ。
手筒会は事業計画に救命講習の受講を盛り込み年1、2回実施。これまでは普通救命講習Iを受講している。
花火大会の観衆が年々増えるなか、見に来ていただいた人に万一のことがあったとき応急手当ができるように-と、今回はAEDの扱いも学ぶ普通救命講習IIを受講した。
箕輪消防署員が心肺そ生法1人法、AEDを用いた応急手当、大出血の止血法、異物の除去法を指導した。
AEDの扱いでは、署員の説明後、音声メッセージに従って人形に電極パッドを張る、傷病者から離れるよう周囲に指示する、除細動ボタンを押すなど操作を一つひとつ確認しながら練習した。 -
まほらいな民謡会がみすず寮で民謡披露
クリスマス会を盛り上げよう竏窒ニ12日、まほらいな民謡会(六波羅民和会長)が伊那市美篶の特別養護老人ホーム「みすず寮」で、歌や踊りのプレゼントをした=写真。
多くの人に楽しんでもらいながら自分たちの勉強にもつなげよう竏窒ニ、民謡を学ぶ傍ら、福祉施設などで民謡披露をしているまほらいな民謡会。今回は、施設からの依頼があり、みすず寮のクリスマス会で民謡をすることになった。
この日は男女13人が参加。長谷の「ざんざ節」高遠町の「絵島節」、伊那の「伊那節」など、地元の民謡のほか、お年寄りにも一緒に歌ってもらおうと、「ふるさと」や「里の秋」などの童謡も加えた。
お年寄りも曲に合わせて手拍子をしたりおひねりを投げたりしながら、クリスマス会を楽しんでいた。
まほらいな民謡会の問い合わせは(TEL78・0074)六波羅さんへ。 -
駒ケ根市議会一般質問2日目
開会中の駒ケ根市議会で13日、前日に続いて一般質問が行われた。
宮澤清高議員が市内小中学校でのいじめの実態について質問したのに対し中原稲雄教育長は「06年度は小学校で2件、中学校で3件のいじめの報告があった。評価が下がることを恐れて学校や教育委員会がいじめの事実を隠すことは絶対にない。情報を素早く共有するための体制づくりや、児童、生徒の心の状況が分かる検査の導入のほか、幼児期からの人間関係づくりなどを含めたさまざまな対策に努めていきたい」として、いじめ対策にさらに積極的に取り組んでいきたいとする姿勢を示した。
竹内正寛議員が安全・安心のまちづくりに向けた取り組みとして空き店舗などを利用したボランティアによる市民交番を提案したのに対し中原正純市長は「市教委の新規事業として集会所での地域交流サロンを今年度実施しているが、提案を参考にして議論を深めたい」として、今後検討する可能性を示した。
長谷部清人議員が市内小中学校の給食費の滞納状況などについて質問したのに対し中原教育長は「05年度決算で過年度分を含め計617万円。本当に払えない家庭もあるかもしれず、難しい問題だが、電話による督促や職員による滞納整理などを行い、未収金の回収に努力している」と述べた。 -
駒ケ根ロータリークラブ募金寄付
駒ケ根ロータリークラブ(中島清一会長)は11日夜、年末家族会を駒ケ根市のグリーンホテルで開いた。パーティに先立ち、クラブは歳末助け合い募金として10万円を駒ケ根市に、530(ごみゼロ)運動協賛金として10万円を駒ケ根530運動推進連絡会(新井徳博会長)にそれぞれ手渡した=写真。中原正純市長と新井会長は「皆さんの志に感謝し、大切に使います」とそれぞれ礼を述べた。
家族会には会員と家族ら約70人が参加し、ジャズバンドの生演奏をバックにダンスを楽しむなど、和やかなパーティのひとときを過ごした。 -
南箕輪村の北原工業団地に工場進出計画
南箕輪村の北原工業団地の一角に工場進出計画があり、村は県に農振除外の申請をしている。13日の村議会12月定例会一般質問で、唐木一直村長が有賀彰司議員の質問に答えた。
有賀議員は07年度予算編成方針で税収など財源の見方について質問。村長は、「自主財源の確保は必要。産業振興に尽きると思っている。企業誘致も積極的な対策をとり、企業の増築など積極的に支援したい」と答弁。工業誘致については、村内の北殿、塩ノ井地籍の工業団地は「もう用地がない」とし、「北原工業団地の大型農道の東を工業用地にしたい。2万平方メートルの農振除外を申請している。当面は北原工業団地を中心に考えたい」と述べた。
工場進出の計画場所は、南箕輪村と箕輪町の境で、広域農道に面した東側の農地。今年になってから話が具体的に動いた。農振除外申請の結果など来年春先にはめどがつく見込みという。 -
南箕輪村全職員による滞納整理
南箕輪村は15日、全職員による滞納整理を始める。
実施期間は28日まで。対象は村税、保育料、介護保険料、下水道使用料などで05、06年度中に新たに滞納となったもの。職員77人が整理にあたる。
対象の滞納額は住民税29件・118万2100円、固定資産税7件・22万8900円、軽自動車税5件・2万9600円、国保税22件・115万9200円、保育料4件・31万8700円、介護保険料25件・30万4130円、下水道使用料13件・22万7410円、下水道負担金11件・192万6千円。合計は116件(99人)537万6040円。
全職員による滞納整理は05年度2回、06年8月に続き4回目。本年8月の滞納整理期間中の収納額は240万円余だった。
05年度末の滞納額は合計1億9624万6千円。内訳は村税1億2073万4千円、保育料321万円、国保税6672万3千円、介護保険料155万9千円、公共下水道使用料・負担金237万8千円、農集使用料164万2千円。 -
【オペラ歌手 佐野成宏さん】
・ス光り輝く声・スと賞賛されるテノール歌手。世界の各地でオペラやコンサートに出演するなど、多忙な日々を送っている。
「時差ぼけもあるし疲れる。でもやりがいがあって楽しいし、舞台に立って拍手をもらうと疲れも吹き飛ぶ。舞台は生きがいというより人生そのものですね」
◇ ◇
11歳の時、心臓病の手術のため入院していた松本市の信大病院でクリスマス・コンサートがあった。
「プロではなく学生だったと思うが、そのバイオリンの演奏を聴いているうちになぜか涙が込み上げてきて止まらなくなった。病気で不安だったせいもあるかもしれない。でもそれまでにない大きな感動を受けた。音楽が心に語りかけてきた初めての経験だった」
中学2年から合唱部。赤穂高校でも声楽部長を務めたが、卒業後は東京経済大に進んだ。
「家業の燃料店を継ぐつもりだったから。親は大学時代は人生を見極めるための時間だと言ってくれたので、気楽な学生生活を送れた」
学内の合唱部のほか、武蔵野合唱団にも入団していたが、ある時、指導していた指揮者の小林研一郎さんが不意に練習を止めて指差し「君は今何をしているの?」と聞いてきた。
「経済の勉強です」 「そうか…。経済なんかやめて音楽をやった方がいいね」
それまでは好きな歌を楽しんでいただけだったが、音楽という職業も選択肢にあるのだ竏窒ニ気づかされた瞬間だった。
それでもプロを目指すまでには思い切れず、大学はそのまま卒業した。しかしその後、本格的に声楽を勉強しようと決意し、東京音大専修コースを経て東京芸術大声楽科に入学。卒業後はさらにイタリアに留学した。
「本場のレッスンで今までやってきたことが通用するどうか不安だったが、発声は良いと言われ、少し自信がついた。一方で、もっと勉強しないと全然駄目だということも分かった」
アリアを歌う際「音と音がつながらない」と指摘されたのだ。
「レガートというが、言葉をもっとしゃべりのようにスムーズに歌えと言われた。それが難しくてすごく苦労した」
イタリアに住み、腰を落ち着けて練習したが、習得にはその後1年、2年とかかった。
「イタリア語が話せるようになると自然に言われたことが分かるようになってきた。やっぱり本場で勉強することは大切だな、とよく分かりました」
◇ ◇
「幸せだったのは意外とスムーズに自分の道を見つけることができたこと。こんな時代だから夢を持てないという声も聞くが、夢って実は意外と近い所に転がっているんじゃないか。どんなことでもいいから夢を持っていることは大事だと思う。今の夢は超一流のオペラ歌手になること。音楽にはこれで満足ということはない。次から次へと目標を立てながらやっていきたい」。
来年5月23日には駒ケ根市文化会館でコンサートを開く予定。世界で活躍する・ス光り輝く声・スが故郷に錦を飾る。
(白鳥文男) -
箕輪南小で職員劇
箕輪町の箕輪南小学校で12日、読書旬間行事の一環で、職員劇があった。本「もりのクリスマス」を南小バージョンにしたオリジナル「南小のクリスマス」を熱演し、児童を楽しませた。
本を読むだけでなく活用する方法の一つとして劇化することを紹介する目的もある職員劇。職員の個性を生かした台本で、“ニック先生とゆかいな仲間たち”が出演した。国際交流員のニコラス・キンレッドさんがサンタクロースを演じ、先生たちに運動するためのタイマー、赤い目に効くニンジン、眼鏡などをプレゼント。楽しいせりふや動きに児童は笑いながら見入っていた。
劇の前後はニュース番組仕立てで、6年生が協力し、ニュースキャスターや劇中のコーラスなどを担当した。
南小の読書旬間は15日に始まる。校内には読書歴、親子ですすめる本、手紙、制作した本の帯、「椋鳩十」シリーズから自由に選んだ本の感想文など、各学年ごとに工夫を凝らしたテーマで展示発表している。 -
羽広いちご生産組合が設立10周年記念式典
伊那市西箕輪の農業公園みはらしファームでイチゴ狩りを通じた体験型観光農園を展開する羽広いちご生産組合(泉沢勝人組合長)が13日、設立10周年記念式典を羽広荘で開いた。関係者など約100人が集まり、10年の節目を祝った。
温泉の湧出をきっかけに、地域振興と農業を結びつけたイチゴ栽培の導入が決まり97年、羽広いちご生産組合は設立。翌年1月1日にいちご園がプレオープンした。
泉沢会長は「手探り状態からのスタートで、お客に怒られながら接客を学んできた。伊那市の観光拠点としてがんばっていきたい」とあいさつ=写真。
小坂市長は「いちご園は集客数も一番多い中核的施設。一致団結して地域とともにいちご園を伸ばしていってほしい」と激励した。
いちご園は期間合計入園者数は01年に8万人台を記録して以降、徐々に減少。1、2年は6万人台を切りそうな年もあった。しかし、今年は5年ぶりに7万人台に回復。権兵衛トンネル開通の影響を大きく受けている。 -
信大で研究報告講演会
信州大学OBや地元企業などでつくる信州農林科学振興会(高嶋好文会長)の研究助成金を受けた研究者によるの研究報告会が12日、南箕輪村の信大農学部であった。在校生やOBなど約40人が集まり、各研究の成果に耳を傾けた=写真。
研究発表をしたのは本年度の助成を受けた学生、教授、同校卒業生の3人。
食料生産科学科の土井元章教授は、風を使って花きの日持ち性を向上させる栽培について発表。従来の栽培では、湿度への配慮はあまりされていないが、湿度が高いと水ストレスがかかり、植物の日持ちが悪くなることを示す一方、植物に風を当てることで低湿度環境の代替が実現できることを示した。
総合工学系研究科博士課程2年の山本耕裕さんは、抗体や医薬品などに使う有用物質を卵白の中に産出させる新しい育種の開発が進む鳥類の特徴的な生殖細胞の移動動態を、ひと・むし・たんぼの会の小川文昭代表は、農業者自身が水田の多面的機能を認識する手段の一つとして位置付ける「水田生物の調査」の結果について発表した。
在学中の研究者、学生などの支援を目的として91年に発足した同財団は、優れた研究などに対して研究助成金のほか、留学生に対する助成金を支給などをしている。 -
伊那西高校の文芸部4人が全国高等学校文芸コンクールで優良賞に入賞
全国から2万4152点の文芸作品が寄せられた第21回全国高等学校文芸コンクール(全国高等学校文化連盟主催)でこのほど、伊那西高校文芸クラブの4人の作品が優良賞となった。応募総数が1万点以上あった俳句部門で入賞した3年生の唐木まなかさんと、詩部門で入賞した部長の蔡●さんが全国で表彰を受けるのは2度目。表彰式を23日にひかえ蔡さんは「それぞれレベルの部門でレベルの高い人たちが集まってくる場にまた行くことができるのは嬉しい」と笑顔を見せた。
4人の作品は県のコンクールで入賞した後、全国コンクールへ送られていた。
2年生では県のコンクールで最優秀賞となった下平恵さんが短歌部門で、春日千香子さんが詩部門で初入賞。「作品をつくる時は賞に入る入らないは考えていないので驚いた」「全国コンクールに出したことを忘れていたので、受賞はすごく嬉しい」と、それぞれに喜び語る。
俳句部門で入賞した唐木さんの作品「畦焼きの匂いをまとう家路かな」は、生活の中で感じたことをありのままに17音で表現したことなどが評価された。
顧問の伊藤あけみ教諭は「3年生には最後の思い出になるし、2年生には良いステップになる。作品づくりを通じてものの見方も変わってくると思う。そういう見方を大切にしてほしい」と語った。 -
【記者室】地域の結束は楽しく
南箕輪村久保区の50歳以上の男性有志でつくる久保壮年クラブ。久保区のまとまりのために-と結成し、7年目を迎えた▼公民館にプランターで花を育てるほかソバ栽培、コイの飼育、大芝高原まつりへの出店、神社で2年参りのそばや縁起物販売、村の出前講座で料理を学ぶなど活発に活動。12月は恒例のそば打ち忘年会もある。楽しみながらの活動とはいえ、今年は初めて旧公民館にスイセンの球根を植えるなど、区内の環境美化にも努める▼地域の人間関係が希薄な昨今、区民の結束は日常だけでなく災害など有事に特に求められる。常会などの決まった形だけでなく、壮年クラブのように楽しく人と人とのつながりを持ち、輪を広げていくのも一つの手段だろう。(村上裕子)
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経営者協会上伊那支部が風力発電計画反対支持
伊那市東部の入笠山、鹿嶺高原周辺で民間企業2社が検討している大型風力発電計画に対し、県経営者協会上伊那支部(支部長・向山孝一KOA社長、42社)は13日、計画中止を推進する姿勢を示した。向山支部長らが市役所の小坂樫男市長と下島省吾市議会議長を訪ね、「計画に反対する地域住民の声を全面的に支持する」と表明した。
同支部は、CO2の削減に向けた自然エネルギーの利用促進を推進しているが、大型風車の設置による景観や生態系への影響、災害発生の可能性などが懸念されているため「問題を優先する」と判断。「支部の会員企業は伊那谷の自然と環境によって育まれてきた。それを守るための地域住民の声を前に、座して観るべきではないとの考えに至った」としている。
開会中の市議会定例会では、計画をめぐる賛成・反対の陳情10件を20日の本会議で採決する見通しで、市はこれを受けて態度を明らかにする方針。このため、同支部は採決を前に、市長と議長に対して反対の意思表示をした。 -
高齢者地域ケア体制検討委員会が答申
中川村役場で12日夜、高齢者地域ケア体制検討委員会(松下昌嵩会長、9人)があり、在宅福祉のあり方や高齢者の共同住宅に関する検討をまとめ、在宅福祉サービスの充実や、共同住宅建設構想の中で高齢者住宅を考えていくのが適当-などとした答申をした。
答申では高齢者サービスについては▽在宅福祉サービスの充実を図る▽高齢者の状況、要望把握に努め、高齢者福祉サービス全般に充実を求める-とし、高齢者向け共同住宅については「住環境や生活環境から住宅が必要な人が見込まれることから、都市再整備計画(チャオ周辺地区)の中の共同住宅建設構想に高齢者のための住宅を含めて考えていくことが適当」-とした。 また、松下会長は口頭で「建設に当っては、委員会で出された意見の尊重を。建設委員会委員には当委員会からも選出を」-など要望した。
曽我村長は答申書を受け取り「建設に関してはこの答申を尊重したい」と述べ、委員の労を労った。
同委員会は06年2月、村長からの諮問を受け、今回まで全5回の委員会を開き、村の高齢者の現状把握、講演会、1人暮らし高齢者のアンケートなどを実施しながら、検討を進めてきた。 -
若丸の下平洋一社長がモンゴル国農業大臣の食品産業功労賞受賞
「外国から表彰されるなど、思ってもいなかった。多分日本人で初めて、大変光栄なこと」-。馬肉輸入販売の若丸(飯島町本郷)の下平洋一社長(55)はモンゴル国農業大臣から食品産業功労賞が贈られた。受賞式は9日、ウランバートル市で、モンゴル国食品産業協会60周年記念式典の席上行なわれ、本人が出席した。
下平さんは96年現地法人、WAKAMARU MONGOLIA CO,LTD設立以来10年間、日本への馬肉輸出の先駆者として、また、現在もモンゴル国の食肉事業発展に貢献したことなどが認められた。
93年下平さんは木曽馬の減少を受け、新たな馬肉の供給源を求める中で、木曽馬のルーツであるモンゴル馬に着目。輸入する馬の肥育牧場を開設するために、現地法人、WAKAMARU MONGOLIA CO,LTD設立、JICAの途上国農業振興事業の支援を受け、96年から5年間、試験事業として取り組んだ。
同法人のウランバートルに開設した牧場は南北、東西各250メートル7縲・5歳馬を平均で3百頭肥育。馬はモンゴル各地の遊牧民のゲルを回り、買い付ける。大草原で伸び伸びと、青草を食べて育った馬は、そのまま、食肉にすると、青草のにおいがするため、5、6カ月乾草と穀類で肥育し、食味を調える。委託した解体工場で精肉にし、年間30トン、日本の若丸に輸出する。事業推進の中で、飼育や肥育技術の普及、馬刺し用に解体するための衛生指導など、人材育成にも貢献した。大自然プラス卓越した技術指導で完成させた馬刺しの味は「中型馬系できめ細かくおいしい」とか。
年数回、モンゴルに出掛けるという下平さんは「細かいことを気にせず、頭と体をリフレッシュできる。モンゴルでは自然対人間、人間の非力さを感じる。モンゴル人は生きる力があり、失われた日本の良さ、例えば、家族のつながり、年寄りを大切に、子どもの役割分担などが残っている。来春、モンゴルの草原に若草が萌え始めたら、モンゴルに行きたい虫が騒ぎ出しそうだ」と話している。
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1月20日、売れっ子落語家、柳家喬太郎師匠を招き、交通安全研修会
伊南交通安全協会飯島支会(下平憲夫会長)は1月20日午後1時30分から、南仲町の成人大学センターで、売れっ子落語家、柳家喬太郎師匠を招き、交通安全研修会を開く。
内容は喬太郎師匠の落語2席、県交通安全支援センターの交通寸劇、腹話術のほか、交通安全体験車「まなび号」、運転診断「点灯くん」など体験コーナーもある。入場無料。 喬太郎師匠は駒ケ根市の「喬太郎を駒ケ根に呼ぶ会(略称喬駒会)」が年1回、駒ケ根市の安楽寺で独演会を開き、地域ではすっかりなじみの落語家。
63年東京生まれ。85年柳家さん喬に入門。98年NHK新人演芸大賞落語部門大賞。00年3月真打昇進。主なTV出演はNHK「小朝がまいりました」など。週間文春「川柳のらりくらり」連載中。06年芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞。
落語と交通講話のドッキングという前代未聞の企画だが、下平支会長は「子どもから高齢者まで、多くの人に来ていただき、交通安全の意識を高めてもらえれば」と来場を呼びかけている。 -
シルバー人材ささえあい募金寄付
伊那広域シルバー人材センター伊那地区(三沢満男委員長)は14日、今年集めた「支え合い募金」、13万9327円を市に寄付した=写真。
伊那市、箕輪町、辰野町、南箕輪村の会員でつくる同センターでは「同じ高齢者同士助け合おう」と、毎年この時期に地区ごとで会員から募金を集め、4市町村に寄付している。
市町村合併があった伊那地区では、東部地区を新たに加わえ、3地区の約300人から募金を集めた。
三沢委員長は「せん定などは高齢化に伴い後継者が不足してきている。市の福祉に役立ててほしい」などと話していた。
募金は主に高齢者福祉に関する事業に利用する。