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まちじゅうみんなで箕輪の教育研究協議会
部会シンポジウム開催箕輪町の核となる教育理念や地域で子育てする方向性を探るため設置した「まちじゅうみんなで箕輪の教育研究協議会」の部会シンポジウムは、11日から3日間にわたって町文化センターで開いた。3部会の研究成果は25日に開く教育シンポジウムで発表報告する。
11日は子育て支援部会、12日は子どものスポーツ環境部会、13日は学校との交流(安全確保と外部講師)部会がそれぞれ開いた。
子どものスポーツ環境部会は、地域のスポーツクラブの指導者らが集い、活動状況などを報告し合い、指導者の状況と児童のスポーツ状況のアンケート結果を報告した。指導者が重要視していることは礼儀作法、仲間づくりなどで、困っていることに子どもが集まらないなどクラブ運営の問題や指導者不足などがあった。
学校との交流部会は外部講師や安全見守り隊の関係者らが集まり、活動状況や課題を話し合った。地域住民が講師となって学習に参加していること、見守り隊が児童と一緒に歩くことで通学路の危険カ所が分かり、要望したことで改善された場所もあることなど発表があった。
「子どもを大切に思っているメッセージを子どもに伝えることが大切」「保護者も一度、子どもと通学路を一緒に歩くことをしてもらったほうがいい」などの意見もあり、家庭がしっかりすることの重要性、子どもの安全確保のため通学路の整備なども課題に挙がった。 -
【記者室】自分の命は自分で守る
自分の命は自分で守る鉄則を再構築するとき-。防災の講演での話。行政や情報に過剰に依存している住民の問題が指摘され、住民自身が自助、共助、公助の力を身に付ける重要性を説いた▼自主防災組織の立ち上げは地域によって差がある。一部には行政がまずはお膳立てしないと進まないとの声もあるが、それも行政依存に思える。住民が意識を持って取り組まなければ、形だけ出来ても中身が伴わない▼昨年7月の豪雨災害をただの歴史にしてしまうのか、教科書として今後に生かすかは住民次第。地域には熱心に活動する自主防災組織もある。先進例に学び、自助、共助、公助の意識を持って住民自ら声を上げて立ち上げに取り組む地域が増えることに期待したい。(村上裕子)
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駒ケ根市議選 告示まで1カ月
任期満了(4月29日)に伴う駒ケ根市議選は4月15日告示、22日投開票の日程で行われる。14日現在、定数15に対し16人が立候補を表明している上、さらに立候補の動きもある。正副議長をはじめ多くの現職が不出馬を表明するなどして一時は無投票の可能性もささやかれたが、新人7人が相次いで出馬の意向を固めたことから選挙戦突入が確実な情勢となっている。
これまでの立候補予定者は現職9人、新人7人。党派別では公明党1人、共産党2人、無所属13人。同区内で2人が立候補を表明しているのは町三、福岡、南割、下平の4区で、有権者数はそれぞれ1330、3040、1040、1430竏秩B南割、下平ではそれぞれ現・新の2人が立候補を表明していることから激しい票の奪い合いが予想される。有権者数の多い上穂町(有権者数1720)小町屋(同1740)北割一(同2590)北割二(同1750)中沢(同2530)などではそれぞれ1人が出馬を決めている。現職のベテラン2人が引退を決めた東伊那区(同1630)では共産党候補1人が出馬を表明しているが、後継の新人候補擁立に向けて調整が進められている。
定数2超の23人が争った4年前の前回選の得票数は当選者の最高が1407、最低586、落選者2人はそれぞれ355、300。投票率は75・43%と過去最低を記録した。今回選でも目立った争点は見当たらないために投票率が上がることは考えにくいが、定数が大きく減ることから当落ラインはかなり上がるはずだ。
市内の有権者総数は2万7507(2日現在)。 -
駒ケ根市社会教育委員が提言
駒ケ根市社会教育委員会(小出勉委員長、6人)は12日、運動を通じた健康づくりに積極的に取り組むよう市教育委員会に提言した。同日開かれた市教育委員会定例会の席上、小出委員長が中原稲雄教育長に提言書を手渡した=写真。小出委員長は「人間が心身ともに健康で生きていくためには十分な栄養、休養、運動が必要。健康についていろいろと問題が起きていることから提言をまとめた」と話した。
提言は(1)運動不足について(2)運動の必要性(3)健康・体力づくり(4)運動・スポーツ習慣の育成(5)最適な運動(6)運動習慣を高めるために竏窒フ各章から成り、運動と健康の関係について考察した上で、市民全体で健康・体力づくり運動を展開する必要性を説いている。
市教委は提言を受けて07年度から健康運動指導士育成などの具体的な施策を行っていきたいとしている。 -
駒ケ根市全国大会出場者激励会
ソフトボール、バレーボール、空手の全国大会に出場する地元出身選手を励ます会が12日、駒ケ根市役所で開かれた。出場者は第25回全国高校男子ソフトボール選抜大会(17縲・0日、静岡県)に出場するいずれも伊那弥生ケ丘高校ソフト部2年の村上一君=東伊那、小出大志君=下平、下島健君=上穂=、第38回全国高校バレーボール選抜優勝大会(春の高校バレー、19縲・5日、埼玉県)に出場する東海大学付属第三高校2年の戸枝陽香さん=下平=、文部科学大臣旗争奪第6回全日本少年少女空手道選手権大会(21日、東京都)に出場する駒ケ根市スポーツ少年団空手団の新田杏奈さん(赤穂東小6年)=町三=の5人。市教育委員会の中原稲雄教育長が「持てる力を十分発揮して元気よく活躍してきてほしい」と激励金を手渡した=写真。出場選手は「いつも通りのプレーを心掛け、全国大会でも勝ちたい」「チームプレー大事にて優勝する」などとそれぞれ決意を語った。
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駒ケ根で緊急人波作戦
駒ケ根市内での交通事故発生件数が2月末で昨年同時期に比べ10件増の24件となったことを受けて伊南交通安全協会駒ケ根支会と市交通安全推進協議会、駒ケ根署は14日、緊急の人波作戦を市内中割の広域農道で行った。関係者約70人が参加し、大小さまざまののぼり旗を立てて道行くドライバーらに交通事故防止をアピールした=写真。安協では事故増加に何とか歯止めをかけようと、広報車や有線放送などでも事故防止を呼び掛けている。
同署によると今年に入っての県下の事故件数は減少傾向だが、駒ケ根署を含む3署管内でのみ、昨年より増加している。事故の傾向として歩行者、高齢者が関係する事故が多く、発生場所は生活道路の交差点が多い。 -
小惑星発見し、名付け親に
新しい小惑星の名付け親になりませんか竏秩B伊那市高遠町の大沢山山頂で宇宙デブリや小惑星の観測に取り組む宇宙航空開発機構(JAXA)は14日、小中学生などが新しい小惑星を発見し、その名付け親になれるプロジェクトを伊那市の小坂市長に提案した。
昨年11月末に入笠山工学観測所を整備した同機構は、衛星などの破壊原因となる宇宙デブリ(運用が終了した人工衛星やロケットなどの破片)の除去や衝突を回避するための研究に取り組んでいる。
宇宙デブリの発見に暗い中でも存在を確認できるソフトを使用しているが、このソフトは小惑星の発見にも有効で、昨年1月から試験的に小惑星の発見に着手。3月までに218個の新しい小惑星の発見に成功した。
このソフトを用いれば一般には発見が難しいような21縲・2等級の新惑星の発見も可能となる。小惑星の発見、命名体験を通して宇宙への関心を高めてもらおう竏窒ニ、地元住民に小惑星の発見と名付け親になってもらうプロジェクトを考案した。
中島厚主任研究員は「宇宙にこういうものがあることを知ってもらいたい。小惑星を発見し、自分で名前を付けた喜びが糧となり、人生が豊かになれば」とプロジェクトに込めた願いを語る。
小坂市長も「実際に行って見てもらうことで、宇宙への関心を高めていけばと考えている。小中学校を対象にやっていきたい」と前向きな姿勢を示した。
同ソフトは観測施設内の望遠鏡を動かして自分の好きな場所の画像を取得し、それをパソコンで画像処理しながら小惑星を発見する仕組みで、遠隔地でも発見が可能。数枚の画像を重ね合わせ、通常見ることができないような暗い星を検出する。小惑星を発見した場合はデータ報告をして発見者として登録。小惑星の軌道を正確に決定した後、命名権が与えられる。小惑星の軌道決定には通常4年前後かかるが、最長でも10年以内に命名できる。 -
宮田中吹奏楽部コンサート18日に、慣れ親しんだ31人で
宮田村宮田中学校吹奏楽部は18日午後2時から、スプリングコンサートを村民会館ホールで開く。昨年から始めた校外定期演奏会の2回目で、3年生にとっては・ス卒業公演・ス。本来は部を引退しているはずの3年生だが、練習への参加を続け、後輩と心ひとつにステージに臨む。
昨年初のホールコンサートを成功に導いた3年生の8人。今回の公演は卒業式後に開くため卒業生の立場となるが「出演したい」と部活動に全員残り、練習を続けてきた。
苦しんだ時期もあったが、引っ張られるように1、2年生も練習に熱が。顧問の瀧澤敏郎教諭は「部活を立て直したのも3年生。みんな音楽を本当に好きになったからこそ、31人全部員で演奏会ができる」と話す。
3年生で前部長の塩澤直緒さんと、矢野ひかりさんは「このメンバーで演奏するのは最後だけど、どれだけ成長したか聴いてほしい」と期待。
2年生の大島優佳部長は「みんなで精一杯演奏し、ひとつになりたい」と話す。
マーチからポップス、ジャズ、クラシックと多彩。最新ヒット曲の「宙船(そらふね)」を演奏したり、振り付けが楽しいジャズのビッグバンドの要素を盛り込んだりと、生徒自身が考えた演出で会場を楽します。 -
宮田小6年4組卒業公演、村民会館ホールで16日に音楽劇
宮田村宮田小学校6年4組は16日午後7時から、熱心に練習を積んできた音楽劇「モチモチの木」を卒業公演として村民会館ホールで上演する。29人全員が出演。完ぺきに覚えたセリフと歌で、子どもらしく真っ直ぐな透明感あふれる舞台を繰り広げる。高学年になってからクラス替えを2度経験した同学級だが、抜群のまとまりの良さで本番を迎える。
「小学校生活最後にみんなで劇をやろう」と昨年秋から本格的に取り組みを開始。3学期からは、時間をみつけながらほぼ毎日練習してきた。
現在の同小6年生は30人規模学級の実施により、通常4年生進級時のみのクラス替えを5年生の時にも体験。しかし、どの学級も絆は強く、6年4組も友情を深めてきた。
劇の練習を始めてからも、自分のセリフを覚えるだけでなく、他の人が話す部分も完ぺきに習得した。
「一人ひとりが責任を持つことで、全員がひとつになって演じられるようになってきた」と担任の西村敦子教諭。
当初はソロで歌うことができなかったり、緊張で声が出ない児童もいたが、みんなで心をすりあわせるうちに感情も入るようにもなり克服した。
じさま役の小田切清史君は「もう少し大きな声で歌いたい」、豆太役の春日愛美さんも「まだ上手にできない部分がある。最後まで頑張る」とどん欲。「多くの人に見てほしい」と本番の幕が開くのを楽しみにしている。 -
宮田村剣道部大会、成果振り返り次の力に
宮田村剣道部は本年度1年間を締めくくる大会を11日、村勤労者体育館で開いた。部所属の小中学生30人ほどが出場。練習の成果を発揮し、取り組んできたことを見つめ直す機会にもした。
小学校低学年、中学年、高学年別にトーナメント方式、中学生は総当りのリーグ戦で対戦した。
勝負よりも1年間の成果を振りかえり、自己評価するのが大会の目的。毎年この時期に開いているが、子どもたちは真剣勝負に臨み、精神的にもたくましくなった姿を指導者や保護者らに見せていた。 -
箕輪町障がい者計画及び福祉計画策定委員会が障がい保健福祉プラン意見を具申
箕輪町障がい者計画及び福祉計画策定委員会(大槻正春委員長)は14日、昨年9月より検討を重ねてきた箕輪町障がい保健福祉プラン意見を具申した=写真。
地域福祉計画の基本理念に基づき、6回にわたる協議を重ねてきた策提案は▽生活と介護の基盤整備▽療育の充実▽地域生活に向けた移行支援、就労支援竏窒ノ重点を置き、障がいのあるなしに関わらず支え合いの中で自立と社会参加の図れる社会基盤整備、幼少期からの療育、社会に対する理解・啓発、障がいの種別を超えたサービスの均衡を図ることなどを具体的な数値目標を盛り込む中で示している。
検討過程の中では公開討論会も設けて一般からも広く声を募り、その意見も今回案に反映した。
具申を受けた桑沢助役は「町も練っていただいた案を実施できるよう最大限努力していきたい」と語った。
案は町議会全員協議会に示した後、策定する。 -
かんてんぱぱで青野恭典写真展
伊那市西春近のかんてんぱぱホールにある山岳写真家・青野恭典さん(東京都)のフォトアートギャラリーで1日から、「四季・みちのく光彩」が開かれている。東北6県の奥深い自然を映した47点が、訪れた人の目を楽しませている。
「伊那路の四季」「日本の山河」など、さまざまなシリーズを展開してきた同ギャラリー。今回は自然風土や人柄などが伊那谷に似ている東北6県の四季に焦点を当てた。
青々としたブナの原生林を貯える白神山地や鳥海山を映した作品には、その森を育てている湧き水や滝の姿も収められており、生命の息吹が感じられる。そのほかにも、木々がさまざまに彩る秋、山頂の強風によって作り出される雪の彫刻など、さまざまな自然の表情が訪れた人を魅了している。
また、今回は海を撮影した作品も並んでおり、青野さんは「ゆくゆくは別の角度から海の写真も撮り続けていければ」と話していた。
入場無料。午前9時縲恁゚後6時。6月25日まで。 -
全国大会出場の選手を激励
飯島町役場で13日、全国大会出場の高校空手道選手2人と小学生ソフトテニス大会出場選手5人の激励会があった。
空手道は第26回全国高校空手道選抜大会(3月25-27日、和歌山市ビッグホエール)・男子団体組手の部出場の竹俣有基君(松本第1高校)=豊岡=、団体女子組手の部出場の岡島真理(松本第1高校)=赤坂=。2人は同大会北信越地区予選会(昨年11月25-26日)で3位入賞を果たし、全国への切符を手にした。
また、ソフトテニスは第6回全国小学生大会(3月29-31日、千葉県白子町)女子ダブルス4年生以下の部出場の新井春花さん、矢沢彩夏さん(以上本郷)ペア、宮崎由佳さん(高遠原)、加藤祐希さん(本郷)ペア、女子ダブルスの部の湯沢みなみさん(本郷)。2月4日松本市で開いた第3次県予選会で新井・矢沢ペアは2位、宮崎・加藤ペア、湯沢・城鳥(伊那市)ペアはそれぞれ3位入賞した。
ひとり一人に激励金と記念品を手渡した後、高坂町長は「町民の代表として、体調を調え、練習の成果を発揮し、頑張って」と活躍を期待した。
空手道の竹俣君は「自分の力を発揮し、1つでも多く勝ちたい」。岡島さんは「悔いのない試合にしたい」。 ソフトテニスの新井・矢沢ペアは「練習の成果を発揮し、一勝はしたい」。宮崎・加藤ペアは「予選の経験を生かし、大事に打ちたい」。湯沢さんは「練習をしっかり頑張り、試合に臨みたい」とそれぞれ決意を述べた。 -
伊那小6年智組 総合活動支援者へ感謝
木製の手作りカヌーを使った美和湖(伊那市長谷)探検などの総合活動に取り組んでいる、伊那小学校6年智組(北澤夏樹教諭、32人)は13日、同小学校に支援者を招いて、感謝式を開いた=写真。児童たちは、美和湖の流木を使用した手作りの写真立てをプレゼントするなどして感謝の気持ちを表わした。
学校を訪れたのは、自分たちの活動を記録写真に残そう竏窒ニの児童たちの思いに共感した、オリンパス伊那工場(同市)の総務グループリーダー草間靖友さんら同社関係者4人と、プロ写真家の西尾邦広さん=同市高遠町=の計5人。智組は本年度、同会社からデジタルカメラ約10台の貸与を受け4500枚の記録写真を撮影、西尾さんから撮影技術などを学んできた。
児童代表の伊藤小夏ちゃんが「学んだことを中学へ行っても忘れず写真を撮り続けていきたい」と感謝。草間さんは「これからも何事にも興味を持って取り組んでほしい」。西尾さんは「楽しい時は常に写真を撮り、皆に勇気や元気を与える人になって」と感想を述べた。
智組は、卒業に向けて、オリンパス伊那工場から貸与された実体顕微鏡(約100万円)を使って、三峰川上流縲恣V竜川下流付近の砂を研究するなどして、3年間の活動を支援した国土交通省天竜川ダム統合管理事務所へ活動報告をする。 -
「子ども110番の工場現場」発足
県建設業協会伊那支部などは14日、協会加盟業者による子どもを犯罪から守るための活動「子ども110番の工場現場」の発足式を県伊那合同庁舎で開いた=写真。長野、岐阜、三重、愛知、静岡県の中部地方では初めての取り組み。発足式に関係者約100人が集まり、それぞれが活動に向けて意識を高めた。
「子ども110番竏秩vは、同支部と建設業労働災害防止協会伊那分会に加盟する約140業者で構成。工事現場が各関係方面と連携し、子どもが助けを求めてきた時に、一時的な保護と警察などへの通報に協力する取り組み。
県、上伊那各市町村などが発注した工事で、「子どもが助けを求めても対応できる現場」を別に定める委員会が承認した工事現場で実施。現場職員は、安心の印として、統一したマーク入りの看板を現場に設置し、同マークの入ったヘルメットや服を着用する。実施は4月からを予定している。
発足式で県建設業協会伊那支部の北原隆光支部長が「従来工事現場は子どもをとうざけてきたが180度転換して子どもたちの犯罪抑止のための場所になることを期待する。いろいろな課題もあるが皆が活動の趣旨を理解して取り組んでいきたい」とあいさつした。 -
駒ケ根市内の不法滞在外国人5人摘発
駒ケ根署と県警本部警備部警備1課は東京入国管理局と合同で13日午前6時30分ごろから駒ケ根市内のアパートなど4カ所を一斉に捜索し、外国人男女5人を不法滞在の疑いで摘発した。
調べによると摘発されたのは中国人の男女2人、インドネシア人の男2人、タイ人の女1人で、年齢は25縲・2歳。不法滞在期間は1年9カ月縲・5年1カ月。住民からの通報を受けて摘発した。 -
【茶道・表千家教授 日本画家 稲葉治雄さん】
茶道教授は世に多いが男性の竏窒ニなるとかなり珍しい。
「習い初めたのは20歳くらいのころでしたが周りは女性ばかりでね。やっぱり恥ずかしかったものですよ」
当時、日本画の手ほどきを受けていた同じ赤穂に住む佐藤雪洞画伯の家を訪ねた時、細君の表千家教授、宗玄さんが思いがけず抹茶をご馳走してくれた。
「生まれて初めて味わった抹茶でしたが、いいものだなあ、と思いましたよ。それまで茶道のことはまったく知らず、人が『お茶をしてきた』と話しているのを聞いて『お茶を飲んできた』なら分かるが変だなあ、などと考えていたほどでした。今思えば、あれは茶道を習いに行った帰りだったんですね」
教室に通い始めるとどんどん茶道が楽しくなり、上達も人一倍早かった。茶道に関するさまざまな書物も読み、日本文化全般への造詣も自然と深まった。本の中には名古屋在住の吉田尭文宗匠の著作もあり、いつか教えを受けたいものだと考えていたところ、折り良く飯田線に快速電車が走るようになって名古屋への日帰りが可能になったことから、手紙を書いて直接の指導を懇願した。
「どうせだめだろうと半ばあきらめていたら、しばらくして返事が来ましてね。本当は紹介者が必要だが特別に許可する竏窒ニ書いてきてくださったんですよ。熱意が通じたんでしょうかねえ。うれしかった」
5年間通った尭文宗匠の教室では「徹底的に基礎を教わった。ただ茶わんを持つだけの所作でも、ひじの角度が悪いと指摘されたりしたものです。おかげで美しい所作の大切さを学ぶことができました。茶は決まった手順通りにやればそれでいいというものではない。人それぞれの体に合わせた美しさを考えることが大切なんです」
30歳代後半になって自分の教室を開いた時にも、形より心を伝えることを心掛けた。
「茶道の心は・ス思いやり・スですね。千利休の言葉に『仏に供え、人に施し、我も飲む』とあるように、自分をおいてまずほかに心を配る。茶道に限らず、こうした心構えを忘れたくないものです」
長きにわたって多くの弟子を送り出してきたが「このところ茶道人口が減っているのが少し寂しいですね。私の若いころには教室が人でいっぱいになり、深夜近くまでもやっていたものです。茶道の素晴らしさがあらためて見直されて、そういう時代がまた来てくれればいいですね」。
(白鳥文男) -
郷土史クラブ1年のまとめ
箕輪町の小学生が学ぶ郷土史クラブは10日、本年度最終回のクラブを町郷土博物館で開き、1年間の活動を振り返って感想を発表し合った。
クラブは小学4年生から6年生の有志20人が参加。町郷土博物館の職員が講師となり、5月から月1回の計10回活動。水田の昆虫観察、縄文時代の土鈴づくり、機織り体験、松本市四賀化石館での化石採取などをした。
児童は、「化石を拾いに行ったのが面白かった」「化石は自分で掘って採取したのでよかった」「ほんだれ様でまゆ玉が上手に作れた」など感想を話した。
郷土史クラブは00年に復活し本年度で7年目となる。活動の見直しから07年度は休止し、一般向けの講座を増やす計画をしている。 -
パソコン講習会
箕輪町と町公民館は9、10日、パソコン講習会を町情報センターで開いた。計画した4講座はいずれも定員いっぱいの参加で、熱心に学んでいた。
今回開いたのはパソコン入門、インターネット入門、Word入門、Excel入門の各講座。パソコンの基礎知識から基本操作、文書作成、表の作成など初心者向けに分かりやすく指導した。
1講座だけでなく複数の講座を受講した人も多く、パソコン画面と向き合いながら、熱心に質問などをしていた。
インターネット入門講座に参加した町内の女性は、「家にパソコンはあるけど、あまり使えない。メールを覚えて息子に送ってみたい」と話していた。 -
駒ケ根市議選 共産党現職2人出馬へ
任期満了(4月29日)に伴う駒ケ根市議選(4月15日告示、22日投開票)に共産党の現職坂本裕彦氏(54)=福岡、馬場宣子氏(58)=東伊那=の2人が立候補を表明した。現職の大沼邦彦氏(63)=町一=は病気のため出馬を断念した。共産党は現在の3議席維持を目標に調整を重ねてきたが、大沼氏に代わる候補の擁立はせず、最終的に2議席を確保する方針に落ち着いた。
現職21人中、立候補を表明したのは9人、引退を決めたのは12人となり、全議員の進退が明らかになった。これまでに立候補を表明したのは新人6人を含め15人となるが、さらに出馬の動きもある。定数は今選挙から15となる。 -
みはらしファームが米作り体験イベント始まる
伊那市西箕輪の農業公園みはらしファームは07年度から、田植えから稲刈り、餅つきまでを体験できる企画「みんなでお米を作ろうよ」を開始する。
これまでも自分たちで育てた大豆を使ってみそや豆腐づくりに挑戦する「みんなで大豆を作ろうよ」や、ナガイモ、ゴボウオーナーなど、さまざまな収穫体験を提供してきたが、年間を通じて米作りに触れてもらおう竏窒ニ、今年から新たに企画した米作り体験イベント。水田はみはらしファーム近くの約10アールを借り、田植え、稲刈り、脱穀調整などを参加者が体験。手作業を基本に共同作業で栽培し、減農薬に心がける。
体験イベントには中信方面からの申し込みが多く、時おり東京都内などからも参加があるという。
作る米はうるち米ともち米の2種類。もち米は12月の収穫祭で餅つき、試食し、残りは切り餅や鏡餅にして参加者に配布する。うるち米は精米して参加者のもとへ届ける予定。
個人でも家族単位でも参加できるが、原則として全日程に参加できることが参加条件。参加費は1組2万円(イベント体験料、正月用おもちの発送手間料を含む)。収穫量に応じて数量は多少変化するが、普通の作例で切り餅20切れ、鏡餅1組、精米30キロ程度を予定している。募集定員になり次第締め切り。
作業参加は全3回で、田植えが5月中旬縲怏コ旬、稲刈りが9月下旬縲・0月上旬、脱穀調整が10月中旬のうち、いずれも1日を予定している(基本的には日曜日となる)。収穫祭は12月中旬。
申し込み・問い合わせはみはらしファーム公園事務所(TEL74・1807)へ。 -
箕輪町農業女性ネットワーク野良っ娘の会総会
箕輪町農業女性ネットワーク野良っ娘の会(53人、唐沢和子会長)は12日夜、06年度総会を町産業会館で開き、06年度事業と決算の報告、07年度事業計画案と予算案を承認した。
06年度は農村女性ネット上伊那地産地消セミナーでトマト収穫・ケチャップ作り講習会、NHK「みんなのスタジオプラザN」生出演、もみじ湖夢まつりや野良っ娘野菜市での自家栽培野菜、果物、花などの販売、地域間交流の一環で浜松市「浜っ娘の会」との交流会、浜松市庄内地区公民館まつり参加などの事業があった。
07年度の事業は、06年に農村女性ネット上伊那で勉強したトマトジャムをイベントなどで販売し好評だったことから、今年も9月に加工品作りをし、もみじ湖夢まつりや野良っ娘野菜市での販売を計画している。このほかみのわ祭り参加、もみじ湖夢まつりなどイベントでの自家栽培野菜、果物、花などの販売、浜っ娘の会との交流など。
唐沢会長は、「農業女性の仲間作りを大切にすべての行事を楽しかったと言ってもらえるように実施したい」とあいさつした。
総会後の研修会はガーデニングで、丸いプランターにパンジーなど5種類の花苗を寄せ植えし、各自持ち帰った。 -
ボロニア出荷最盛期
スズランのような可れんさと、かんきつ類独特の芳香で人気のボロニアの出荷が、中川村で最盛期を迎えた。
葛島の富永園芸(富永宏克社長)では3万鉢余を生産、ピンクと白のミックス「フェテロフィア」を中心に珍しいピンクの八重「ピロッサ」、黄色、黒花など6種類。今はフェテロフィアを毎週3千鉢を関西方面に送っている。昨年2月にさし芽、4月下旬に9センチポットに上げ、摘心、夏に一回り大きな14センチ鉢に植え替え、2回目の摘心を行い側枝を出させる。11月中旬まで戸外で寒さに当て、ハウスに取りこみ、3月初旬から出荷が始まった。
富永さんは「23年前、独立した時から栽培してきた。富永園芸の原点のような花で思い入れが強い。管理は窓辺に置き、水を切らさないこと」と話している。 -
天竜川漁協、養魚場5月閉鎖を村長に報告
宮田村新田区のニジマス養魚場の閉鎖について、運営する天竜川漁協の上條純敬組合長は13日、同村役場を訪れ、経過を清水靖夫村長に説明。5月で閉鎖すると伝えたが、閉鎖後の施設のあり方については具体的にふれなかった。養魚場の一部は村有地も含まれることから、本紙の取材に清水村長は「養魚場として土地の賃貸契約を交わしているもので、今後についてもその辺りを明確にして検討してほしい」とした。
村長との懇談を終え上條組合長は取材に「閉鎖することを報告した。後利用は白紙だが、施設を使いたい人がいれば賃借、売却でも募りたい考えもある。今後も村と相談していきたい」と話した。
養魚場の一部約9千平方メートルは村有地で、契約終了時には原状回復することが契約内容に盛り込まれているなど、閉鎖後の施設の存廃、あり方は課題となっている。
清水村長は「使用目的が変われば契約も変わり、明確にしなければならない」とし、漁協の対応を見守り調整を図っていく方針だ。 -
全国小中学生俳句大会、宮田小から特選含む3人入賞
宮田村宮田小学校2年の町田笑子さんの句「まっかだなほっぺのようにサクランボ」が、上水内郡信濃町教育委員会が主催する「小林一茶全国小中学生俳句大会」で特選に選ばれた。同じく2年の浦野咲紀さん、小松倫果さんも入選。日常の風景を見て感動したことを俳句にして詠むのが大好きな3人は、そろっての受賞を喜んでいる。
6回を迎える同大会には全国各地の小中学生から5395句もの応募があった。
町田さんの俳句は最高賞である特選の91句のひとつに選ばれ、浦野さんは「とどかないたかいところにいいりんご」、小松さんは「おつきさまくるまのあとをついてくる」の句でそれぞれ入選した。
「自然を見たりして、ドキドキするとよく俳句をつくる。言葉を探したり考えたりするのが楽しい」と3人。
特選の表彰式は、小林一茶誕生日の5月5日に同町で開く一茶まつりで行なう。 -
飯島女声コーラス(林孝子会長、17人)
「誰でも知っている、親しみやすい曲で構成。多くの人に聞きに来て欲しい」-。
飯島町の飯島女声コーラスは結成30年余、初めての演奏会「第1回飯島女声コーラス演奏会」を4月14日午後6時30分開演、飯島文化館で予定する。演奏曲目も決まり、ポスター、チラシも完成、町内の公共施設、商店などに掲示され、PRしている。一般700円、小・中学生400円のチケットも販売中。
演奏会は3部構成。オープニングは季節に合わせ「さくらさくら」。第1部「祈り」はアメージンググリース、アヴェマリア、第2部は「亜麻色の髪の乙女」「未来」「ベストフレンド」「ジュピター」などポップスを集めた。
第3部は「ふるさと」「おぼろ月夜」「冬景色」など、ふるさとの四季を歌でつづる。 男声四重奏のこもれびカルテットも友情出演し、演奏会を盛り上げる。指揮は指導者でもある平沢誠さん(伊那市)、伴奏は松沢美由紀さん(伊那市)。
同コーラスは飯島中央公民館活動の一環として発足。以来女声3部合唱で、合唱曲や童謡、ポピュラーなど幅広く練習し、母親コーラス祭や上伊那コーラス交歓会、町芸能祭、町こども音楽祭などで練習の成果を発表してきた。初の演奏会は「メンバーの心が1つになり、単独で演奏会をしようという気運で高まったから」(林会長)という。
4年前から、同コーラスを指導する平沢誠さんは伊那混声合唱団員で、ボイストレーナー。平沢さんは「4年前と比べ、各段に進歩し、これなら、単独演奏会でみなさんに聞いていただけると自信を持った。メンバーは声が素直で、年齢を感じさせない、若々しい魅力的なハーモニー。後1カ月、集中した練習で完成度の高いものにしたい」と話す。
林会長は「本当に歌うことが好きな人が集まった。7、8年前に、10人位に会員が減少し、存続の危機もあったが、若い人たちに入っていただき、危機を脱した。良い指導者に恵まれ、長続きし、気心の知れた仲間同士、和気あいあいで活動している」と話す。
発足まもなく入会した30年選手の上山静子さんは「歌が好きで続けてきたが、加齢とともに低い音が出にくく、音域が狭くなったが、声が出る限り続けたい」と話す。
メンバーは次のみなさん(敬称略)
▽ソプラノ=伊藤恵子、伊藤由美子、岡本美佳子、加納常子、北沢寿子、林孝子、宮下昌子▽メゾソプラノ=吉川恵子、清水朝子、原君子、平栗定子、望月敏江▽アルト=上山静子、斉藤由美子、千村千江子、野村循子、藤沢敏子
問い合わせ林さん(TEL86・2857) -
「小さな親切」運動上伊那支部が箕輪町社協に車いすを寄贈
「小さな親切」運動上伊那支部(山田益支部長)は14日、箕輪町社会福祉協議会に車いす1台を寄贈した=写真。
全国的に展開されている「小さな親切運動」は、小さな親切を通して青少年の健全育成を目指す取り組み。上伊那支部は11年前に発足し、毎年順番で地区内の社会福祉協議会に車いすを寄贈しているほか、小学校への紙芝居セットの寄贈、作文コンクールの開催などにも取り組んでいる。
今年は箕輪町と辰野町の社協に各1台の車いすを寄贈。これまで寄贈した車いすの累計は27台となった。
使い道はそれぞれに任せているが、需要が増えてきており、催しなどでも使われているという。箕輪町では、短期・長期の貸し出し用として利用することを検討している。 -
来期さらなる飛躍を 上農高スケート同好会
南箕輪村の上伊那農業高校スケート同好会(日詰誠顧問、3人)は発足2年目の今シーズン、1月下旬、栃木県であった高校総体のスピードスケート競技で優勝者を排出するなどの活躍を見せた。この快挙は、約35年前に陸上競技で国体優勝した伊藤国光氏の功績と同等であると同校では賞されている。
同好会に所属するのは2年生の武井博史君(伊那中出身)、小林成光君(高瀬中出身)と1年生の唐沢郁弥君(箕輪中出身)の3人。メンバー全員がインターハイへ出場し、武井君は1500メートルで優勝し、武井君と小林君は、群馬国体にも出場し上位入賞を果した。
3人は、宮田スケートクラブ(宮田村)の新谷純夫コーチを師事する。シーズン中は、学校が終わると岡谷市にあるスケート場へ、ほぼ毎日のように電車通いして練習。昨年、国体出場の2人は県の特別強化選手としてカナダ合宿にも参加している。
武井君は「狙っていなかった1500メートルでの優勝にはびっくりしている。一度頂点に立ってしまったことで気が抜けなくなった。連覇を目指し、夏場の体力づくりに励みたい」と意気込む。
小林君は「インターハイでは思うような結果が残せず悔しい。表彰台を目指して頑張りたい」。唐沢君も「初出場で緊張してしまったので次ぎはもっと上を」と来シーズンの活躍を誓った。
スケート同好会の活躍を祝う横断幕を背にして来シーズンの活躍を誓う武井君、小林君、唐沢君(左から) -
上農園芸学科課題研究報告集が完成
南箕輪村の上伊那農業高校園芸学科はこのほど、3年生の課題研究報告集をまとめた=写真。
報告集は各学科の3年生が1年間かけて取り組んできた研究の成果をまとめたもので、例年各学科ごと作成している。園芸学科では、3年生42人が20テーマの研究に取り組み、観賞植物コース、植物育種コース、食用植物コースごとに掲載した。
観賞植物コースの池上愛美さん、小林晶子さんは「花の大辞典2006 In JOHNO」と題して学内にあった草花65種類を調べ、ホームページ上で検索できるようなシステムを確立した取り組みを紹介。また、抑制キュウリの施肥試験の成果をまとめた植物育種コースの高坂奈緒美さんは「夏はハウスの中での作業が蒸し風呂状態で大変だったが、研究は良い結果が出てみんなで良い経験ができた」と振り返った。
報告集はカラー刷りとなっており、本年度は約100部を印刷する。3年生に配布するほか、来年研究に取り組む2年生が参考資料用としてストックするという。 -
ブラジル家庭料理教室
ブラジルの家庭料理を作って楽しむ教室が10日、駒ケ根市の文化センターで開かれた。地域に住む外国人の支援と交流を目的に06年に設立された民間ボランティア団体「地球人ネットワークinこまがね」(清水敏晴代表)と駒ケ根市社会福祉協議会(竹内正寛会長)、駒ケ根市の共催。市内の親子など約40人が参加し、ブラジル人のクリスティーナ・シルビア・イアンカウスカス・デ・モーラ・フジモトさんらの指導でブラジルの家庭料理作りに挑戦した=写真。
メニューはカリオカ豆、ベーコン、タマネギなどを煮た「フェジョン」、ニンニクをすり込んだ牛肉を焼いた「ビッフェ」、トマト、キュウリ、レタスなどを使ったサラダの3品のほか、ココナッツケーキやシャー(お茶)など。参加者らは慣れない調理方法に戸惑いの表情を見せながらも、笑顔でにぎやかに料理を楽しんでいた。