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花ろまん(9)チューリップ
外は1面の銀世界、寒さは底、待ち遠しいのは赤、白、黄色とチューリップが咲く春。豪華さと愛らしさ、温かさを合わせ持つ、春の花の代表格。原産地は中央アジアから地中海沿岸、ヨーロッパで改良され、多種多様な品種が生まれ、日本には19世紀末に紹介された。上伊那でもオランダから球根が多量に輸入され、切り花や鉢花として栽培し、一足早く春の喜びを感じさせている。今回は切り花生産の所河昌昭さん(駒ケ根市中沢)、本郷農産サービスの小林雄一社長(飯島町本郷)、鉢花を手掛けるトーキーズの唐木隆裕さん(伊那市上牧)の3人に取材させていただいた(大口国江)
##(中見出し)
「花を呼ぶかわいい花」どんどん増やし、9万球を栽培する所河さん
天竜川河畔に展開する所河さんのハウスではチューリップの出荷作業が最盛期を迎えている。
寒さは厳しいが日一日と日ざしが濃くなり、チューリップはたちまち咲いてしまうので
、1日に何度もハウスを見回り、つぼみの色が出始めたものから順に収穫している。
球根はオランダから輸入されたクールチューリップ(低温処理)。ピンク系の「クリスマスドリーム」「ピンクダイヤモンド」ユリ咲きで香りのある「バレリーナ」、黄色の「ストロング」など6種類。現在、JAを通して、東京、大阪方面に出荷している。
昨年11月16日から12月31日まで、約9センチ四方に1球の割合で、ぎちぎちと植え付けた。植え付けから約50日後の元旦から咲き始め、ハウスの中は春一色。
所河さんは葉を痛めないように、1本1本丁寧に抜き取り、土を取り除き、長さをそろ
えて束ね、箱に詰める。
「切り終わって、振り向くと、もう次が咲き始めている。チューリップは時間との戦い。球根代は高く、燃料費が高騰し、採算の良い花ではないが、春を呼ぶかわいい花、これからも作り続けたい」と話す。
##(中見出し)低温で60日掛けて、ゆっくり育てる 本郷農産サービス
飯島町本郷の国道153号沿いに展開にするキュウリ団地の一角に、7万8千本が育つチューリップハウスがある。現在、早生系の「ホワイトフライト」が緑の葉の間から白いつぼみが見え始めた。 花の種類は20種類、ピンク系が6割、赤、白、黄色、紫、覆輪が各1割とか。
キュウリの裏作として15年前から栽培。11月20日から順次植え付け、比較的低温で管理し、60日掛けてゆっくりと育てた。「開いたら、売り物にならないため、作っていても、花が見られない。採算性は悪いが、球根が土壌に残った化学肥料を吸収し、キュウリ栽培の土壌改良ができるという利点もある」とか。
##(中見出し)「色彩の少ない冬を多彩に」トーキーズファーム
伊那市上牧のビニールハウスでピンクや赤、八重咲きなど25種類8千鉢を栽培する。今が早生、中生系の出荷の最盛期で、3月いっぱい続く。
昨年10月中旬から11月末まで、オランダから輸入された低温処理の球根、12個を6号鉢(直径18センチ)に植えつけ、約1週間で発芽。昨年末から、つぼみの先に花色が見え始めた鉢を選び、東京、関西方面にギフト用として出荷している。
約60日掛けて、じっくり生育させたトーキーズ・ファームのチューリップは「葉も茎もしっかりしている」と市場でも好評。ピンク系の「クリスマスドリーム」「ダイナスティー」、黄色の八重咲き「モンテカルロ」、ユリ咲きの「アラジン」などが人気とか。
唐木さんは「1鉢12本の成長をそろえることが1番難しい。色彩の乏しい冬に、多彩な花を咲かせるのが魅力。寒さに強いので、涼しい場所で管理すると、2カ月位咲き続ける」と話す。
◆こぼれ話
トルコ語でターパンを意味する「ツルバン」がチューリップの語源。300年前のヨーロッパでは、羽状、炎状模様(パロット系)の新品種は投機対象として、球根1つが豪邸1軒の価格で取引され、チューリップ投機で身を滅ぼす人も出た。後に「チューリップ狂乱時代」と呼ばれる波乱万丈の歴史を刻みながら、多種多様な品種が生まれた。 -
有志企業組織と伊那異業種交流研究会第2グループが初交流
経済産業省「産業クラスター計画」によるプロジェクト作り提案上伊那、諏訪地区を中心とする有志企業でつくる異業種交流グループ「錦麗(きんれい)会」は20日、伊那商工会議所の伊那異業種交流研究会第2グループと初の交流会を箕輪町内の企業で開いた。経済産業省が進める「産業クラスター計画」によるプロジェクト立ち上げを提案し、第2グループのメンバーにも参画を呼びかけた。
錦麗会は、クラークファインテック(本社・箕輪町北小河内)の増沢邦彦社長が呼びかけ4年前に発足。当初は同業種の交流が主だったが、現在は異業種20社22人が参加。エリアは上伊那、諏訪地区のほか松本、塩尻、岡谷、山梨県。年2回の情報交換・勉強会を開いている。
今回、第2グループのメンバーでもある錦麗会会員の呼びかけで初の交流会となった。
錦麗会は、産業クラスター計画の「中央自動車道沿線ネットワーク」が、会のネットワークと一致していること、中小企業が抱える課題の一つである販路開拓の支援が政策メニューに盛り込まれていることなどから、計画に則ってプロジェクトを組織したい考え。計画概要を示し、「賛同してほしい」と呼びかけた。今後、立ち上げを目指して準備を進める。
交流会では、水溶性研削油添加剤やポリリン酸を用いた歯周病対策商品など、錦麗会会員が自社開発製品を紹介。製品のデモンストレーションを見て質問するなど、情報交換した。 -
南箕輪村の花いっぱい運動
カーネーションのアレンジメント設置事業所を募集南箕輪村の花いっぱい推進協議会は、役場庁舎をはじめ公共施設などに飾っているカーネーションのアレンジメントを4月から有料化し、村内事業所の利用を募る。
カーネーションのアレンジメントは、「清花園」(田畑)の堀友和さんが、地域の人に村の特産品カーネーションをもっと知ってほしい-と、昨年3月から役場庁舎などに飾ったのがきっかけ。4月から協議会が共に取り組み、アレンジメントは村の障害者生きがいセンター「ひまわりの家」の通所者が担当している。
今回、屋外だけでなく屋内も花いっぱいの村にしたい-と、アレンジメントを飾る村内の事業所を募ることにした。不景気でひまわりの家の通所者の収入が減少していることもあり、アレンジメントを有料化することで料金の一部を収入にあてる。
アレンジメントは原則として毎週交換。1カ月の料金は2千円。募集は数に限りがある。2、3月はお試し期間で、先着順で受け付ける。4月からの利用事業所は、申込みが多い場合は抽選で決定する。
試行申込みは花いっぱい推進協議会事務局の役場総務課企画係(TEL72・2104)へ。 -
「米山文庫」お礼の会
駒ケ根市の赤穂小学校(高野普校長)は24日、同小にクリスマスプレゼントとして図書購入費を40年間欠かさず贈り続けている同市上穂南の会社役員米山政一さん(84)を招き、本年度の寄付に対するお礼の会を開いた。米山さんは校内テレビ放送を通じて児童らに「本をぜひたくさん読んでください。あと少しでみんな進級・進学するが、交通事故に遭わないように気をつけて頑張ってください」と優しく呼び掛けた=写真。児童を代表して読書大好き委員会委員長の竹村草太君(6年)は「今年もたくさんの本をプレゼントしてくれてありがとうございました。全校のみんなで楽しくたくさん読みます。これからもお元気でいてください」と感謝を述べた。
米山さんは同小のPTA役員をしていた1966年から「学校の子どもたちみんなに喜んでもらおう」と毎年クリスマスの時期に寄付を続けている。寄付金で購入した図書の累計冊数は1097冊にもなり、図書館の一角に「米山文庫」コーナーが設けられている。 -
箕輪町07年度保育料
引き下げを答申箕輪町保育料審議委員会の星野和美委員長は24日、平沢豊満町長から白紙諮問を受け検討した07年度保育料について、全9階層のうち所得税課税世帯の4階層から9階層で月額一律千円の減額を答申した。町長は「答申を最大限尊重して検討する」と答えた。答申通りの減額が決定した場合、2年連続で保育料が引き下げになる。
審議委員会は委員10人で構成。06年11月30日、07年1月19日の2回審議。「家庭と社会の役割分担を考慮しながら、子育て支援策を推進することが望ましい」とし、全体で現行より3・6%軽減の答申をまとめた。
生活保護世帯、所得税非課税・町民税非課税世帯、所得税非課税・町民税課税世帯の1階層から3階層は、近隣町村と比較して低額に抑えていることから今回は現行通り。4階層から9階層は、保護者が保育園運営費の3割負担を継続する中で引き下げできる金額を検討し、月額で一律千円の減額とした。全体では、06年度ベースで年間約878万円減の試算になる。
町は06年度、保育料徴収の階層と年齢の区分を細分化し、階層は7階層から9階層、年齢は2区分から3区分に改定し、保育料を全体で4・95%引き下げた。 -
箕輪町議選
現職の寺平秀行氏出馬表明任期満了(4月29日)に伴う箕輪町議会議員選挙で、現職で無所属の寺平秀行氏(32)=自営業、松島元町=が24日、2選を目指し出馬を表明した。
寺平氏は、選挙の最大の争点に行政改革を掲げ、「行政改革は町民の生活を守るため、重要な課題。各議員がまちづくりの指針を示すことが重要な責務」とし、「激戦が予想されるが、ひるむことなく最後まで戦い抜く」と述べた。
主な公約に▽箕輪を上伊那の「環境首都」に(植林による優良な森づくり)▽例外なき行政改革の推進(助役2人を1人に、年1回の財政分析)▽非正社員の格差是正(相談窓口の設置)-を挙げている。 -
浜松市農林水産まつりで箕輪町の農産物PR
箕輪町は、静岡県浜松市の可美公園総合センターで20、21日にあった第22回浜松市農林水産まつりに参加してリンゴやナシなどを販売し、箕輪の農産物をPRして盛況だった。
まつりには、浜松市庄内地区と町が友好交流提携を結んでいることから参加している。グリーンセンターみのわ、愛来里、留美庵、みのわ振興公社、野良っ娘の会が、リンゴ、ナシ、長いも、ゴボウ、ソバ、まつぶさワイン、いも焼酎、まんじゅうなどを町のブースで販売した。
リンゴとナシは、試食を用意して販売したが、1日目で完売。急きょ町に戻って追加販売した2日目も完売するほどの人気だった。
町のブースは会場入り口付近だったこともあり、常に人だかりができる盛況ぶりで、「昨日買っておいしかったから今日も来た」と話す人もいたという。 -
小中学校書き初め展
駒ケ根市のおもしろかっぱ館(小平容大館長)で市内の小中学生による「新春書き初め書道作品展」が2月24日まで開かれている。年末年始休業の課題として児童、生徒らが書いた書き初め作品の中から、各学校でそれぞれ選ばれた小学3年生から中学3年生の優秀作品91点を展示=写真。「はつゆめ」「雪の正月」「希望の朝」などの学年課題のほか、「一日一膳」「一生懸命」など一年の目標を見事な筆遣いで書いた作品の出来栄えに、訪れた人たちは「子どもとは思えないね」などと感心しながら眺めている。
出展者には作品展終了後、学校を通じて賞状と副賞のノートが贈られる。 -
上伊那郡西天竜土地改良区の水路円筒分水工郡を土木遺産として認定
西天竜用水路の水を農地に分配するために用いられている「西天竜幹線水路円筒分水工群」がこのほど、社団法人土木学会(濱田政則会長)の「06年度土木遺産」に選奨され24日、同水路を管理する上伊那郡西天竜土地改良区(有賀正理事長)に認定書などが伝達された。有賀理事長は「分水工の中には先人の思いや熱意が込められている。貴重な遺産を守り、更に地域を発展させていくため、今後もご協力を願いたい」と語った。
今回認定を受けた分水工群は、農地へ水を流出する時、農地の大きさに応じて正確な比率で水が配分できるよう、流出させる水量を穴の数で調節している。1919年縲・939年に伊那市、南箕輪村、箕輪町、辰野町に約57基が設置され、うち約35基は、現在も活用されている。松本地区などでもこうした分水工が残っているが、これほど多くのものが現役で活用されているのは珍しいという。
土木遺産は、歴史的・文化的価値のある近代土木遺産を認定することを通じて、社会や土木技術者に向けたアピール、まちづくりへの活用を促すことを目的としており、県内では02年に木曽地域などにある五橋も認定を受けている。 -
どんぶりレンジャー頑張って
活躍に保育園児から金メダル、・ス名物丼・スに大きな声援宮田村で開発が進む・ス名物丼・スを世に広めるため誕生したヒーロー戦隊「どんぶりレンジャー」が24日、村中央保育園の1月誕生日会に登場。バランス良く、好き嫌いなく食べることの大切さを伝えた。
地域を元気にするため日夜頑張るレンジャーの活躍ぶりに、園児から金メダルの思わぬプレゼントも。励ますはずが、逆に子どもたちから励まされて人気者のヒーローもびっくり。
「元気をもらい、本当にうれしかった」と、村商工会青年部員扮するレンジャー各隊員。仮面の下の素顔に満面の笑みが広がった。
名物丼は村内の飲食店も巻きこんで、3月の発売開始に向けて準備は着々。園児の元気な声援をもらい、さらに加速する。 -
アツアツの信濃路ライス召し上がれ、村内保育園給食で
宮田村3つの保育園の給食に24日、キノコをふんだんに使った「信濃路ライス」が出た。山の幸豊かな地元ならではの特別メニューに、園児たちは大喜びで舌鼓を打った。
数年前の上伊那地方の保育士研修会で、地域特産のキノコを使った同ライスが紹介されて以来、村内の保育園では年に2回ほど給食のメニューに取りいれている。
カレー粉で炊いた白米に、シメジ、エリンギ、エノキなどを具材にしたミルクシチューをたっぷりかける。
栄養満点のメニューに「美味しい」と園児たち。湯気が立ちあがるアツアツの出来立てをモリモリと食べ、寒さを吹き飛ばしていた。 -
宮田観光ホテル、外部の意見聞く初の試食会
社内外の意見を聞き、経営改革、サービス向上を進める宮田村の宮田観光ホテル。村の第3セクター方式による運営の蓄積は、長期債務やサービスの低下などで村民の信頼も失墜しかけたが、ここに来て変化の兆しも見え始めた。根幹となる料理もそのひとつ。多くの声やアイデアを取り入れ、マンネリ化の打開を図る。24日は社外モニター機関「サポーター会」を招き、2月からの新メニューの試食会を開いた。
テーブルの上に並ぶ創作料理の数々。切干大根を麺に見立てた「変わり焼きそば」、村特産の豆腐を使った「地獄鍋スープ」など目にも鮮やか。
全て2月中旬から5月末までの宴会、宿泊で提供するメニュー。以前のように、仕入れたものをそのまま客に提供する「出来あい」のメニューは見当たらない。
11月から板場の主任に就いた谷口公朗さんは「出来あいは使わず、地元の産物をできるだけ使おうと板場全員でアイデアを出し合いました」と話す。
同社は昨年、社内にイベントや接待など4つのプロジェクトチームを立ち上げた。若い社員もリーダーとなり、封建的だった調理部門にもメスが入った。
「板場も含め以前は上部だけで決めて、我々が意見を言う雰囲気は一切なかった。今は違う。風穴が開いた感じです」と若手社員のひとり。
昨年末には初のディナーショーを開催。小田切英夫副社長は「成果も出つつあり、前向きな姿勢になっている」と話す。
外部に料理の意見を聞くことも初めてだったが、この日の試食会でサポーター会メンバーは「心意気が伝わってきた」と好感触を寄せた。
減少傾向にある利用者数を食い止めるのは容易ではないが、「あぐらをかいている訳にはいかない」と社員の意気込みも増す。 -
山ぶどう栽培組合品質向上目指して技術講習会
宮田村特産の山ぶどう(ヤマソービニオン)の栽培組合(春日伊平組合長、14戸)は24日、せん定技術講習会と栽培検討会を開いた。より美味しいワインの原料をつくろうと、技術の基本などを確かめ合った。
06年産は31・6トンと生産開始から7年で最高の収量を記録。大半はワインとして醸造し、味も良質で昨年末に販売を開始した新酒「紫輝」も好評だ。
この日、春日組合長は「作り方にも自信がついてきた。責任はますます大きくなるが、今年も良い1年でありますように」とあいさつした。
さっそく農協や農業改良普及センターの職員から指導を受け、春日組合長のほ場でせん定の基本を再確認。
軸がれや花ぶるいなど、着果や品質に影響が出る問題への対策なども検討し、意見を交換した。 -
マルミ写真塾が作品展
箕輪町松島のカメラ用フィルター製造の「マルミ光機長野工場」の社員でつくる、マルミ写真塾の写真展「趣くままに」は2月5日まで、伊那市中央区の中部電力伊那営業所ギャラリーで開いている=写真。入場無料。
商品開発のためにカメラのことを学ぼう竏窒ニ6年前に有志で発足し、本年で5回目の展示。地元の山や花、鳥などを題材に半切縲・つ切りサイズの新作を、メンバー5人が27点を出品している。
使い心地を確かめるため、自社製品を使って撮影した作品も一部ある。特殊なフィルターで日の光が広がる様子を「霧」のようにぼやかしたり、光量を調節して水の上の木の葉の動きをスローシャッターで捕えたりして、写真を撮る魅力を伝えている。
マルミ写真塾代表の唐沢豊長野工場長は「新しい商品のアイデアを生むため、これからも、もっと写真について理解を深めていきたい」と話している。
土・日曜日は休館。午前8時30分縲恁゚後5時10分。 -
上伊那PTA連合会父親母親委員会第2回交流会
上伊那地区PTA連合会父親母親委員会第2回交流会が20日、伊那市駅前ビル「いなっせ」であった。上伊那地区の小中学校のPTA役員など約100人が集まり、学校での活動事例を学んだり子育てに関する意見交換をしながら交流を深めた=写真。
各校PTAのうち、父親母親委員などが一堂に会する交流会で本年度は2回目。
研修では、中川東小学校の橋枝英紀PTA会長が「親子講座」について、箕輪西小学校の中沢千夏志PTA会長が「わんぱく体験親子の集い」についてとそれぞれの学校で実施している親子活動を発表。親子協力のもと、地域に根ざした活動を体験することを目的に取り組んできた中川東小の「親子講座」は、学校の先生だけでなく地域の人を講師として迎えることでバラエティーに富んだ今ではなかなか体験できなくなった体験講座を実現していることなどが示された。
また、グループごとに分かれた意見交換会もあった。 -
チューリップ出荷が本格化
寒中でも、20度前後に保たれたハウスの中は春満開。飯島町本郷の本郷農産サービス(小林雄一社長)のハウスでチューリップの出荷作業が本格化した。
日一日と日ざしが濃くなり、チューリップはたちまち咲いてしまうので、社員らは毎日、ハウスを見回り、つぼみの色が出始めたものから順に収穫。収穫した花は土を取り除き、長さをそろえて束ね、箱に詰めるなどの作業を進めている。
球根はオランダ直輸入のクールチューリップ。白系の「ホワイトフライト」ピンク系の「クリスマスドリーム」覆輪の「メリーウィンド」など20種類、7万8千本を栽培。現在、JAを通して、1日3500本を東京、大阪方面に出荷している。
昨年11月20日から12月20日まで、8-9センチ四方に1球の割合で、ぎちぎちと植え付けた。球根の植え付けから60日後の1月中旬から咲き始めた。
小林社長は「低温で管理しているので、花首がしっかりしており、葉もピンとしている。市場の評判もいい」と話している。 -
東福寿学級で「回想法と音楽療法」
中川村公民館の東福寿学級は23日、中川文化センターで、「回想法と音楽療法」をテーマに、第6回学級を開いた。
約40人が出席、音楽療法士の唐木清子さんを講師に、懐かしい歌を歌ったり、昔話に花を咲かせながら、楽しく脳と体を生き生きさせた。
回想法は一般的に道具や写真などを介して語る方法だが、今回は音楽を通して、懐かしい人生を語り、脳の活性化を図るもの。
唐木さんは「昨日のことは忘れても、50年前のことはよく覚えている。体の痛みや将来への不安も、声を出して、懐かしい歌を歌うことで、満足感、幸福感が得られる」と説明。早速、暦の順に「年の始めの:」で始まる「一月一日」を歌い、「元旦の朝は登校し、紅白まんじゅうをもらった」「式が長くて、貧血で倒れてしまった」など思い出を語り合った。2月は「紀元節」「湯島の白梅」などを歌い、思い出話を弾ませた。 -
【記者室】昭和伊南総合病院の赤字
駒ケ根市にある昭和伊南総合病院に通う人が「待ち時間が以前より短くなってうれしいよ」と話していた。調べてみると昨年4縲・月の延べ外来患者数は7万8千人で、前年比2500人の減。患者にすればありがたい話である一方、病院経営の面では深刻な問題だ▼同病院の本年度上半期の推定純損失は約2億円。通期での黒字も限りなく望み薄だ。同病院は90年度から10期連続で赤字を計上し、01年度のみ黒字となったが翌年度から再び4期連続の赤字経営を続けている▼経営の立て直しを図ろうと病院はさまざまな対策に取り組んではいるが、思うように収益に結び付かず関係者は苦慮している。何とか改善策を講じ、地域住民の健康のために頑張ってもらいたい。 (白鳥文男)
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赤穂中入学説明会
駒ケ根市の赤穂中学校(諏訪博校長)は22日、来年度入学する児童と保護者らに対する入学説明会を同校で開いた。赤穂、赤穂東、赤穂南の児童約290人が体育館に整列し、先輩の生徒らから中学での生活などについて説明を受けたほか、各学校ごとに教室で中学生の授業などを参観した=写真。児童らは小学校とは違った厳しい雰囲気の授業を見て「先生が怖いね」「難しくてついていくのが大変そうだな」などとささやき合っていた。
視聴覚室では保護者らが担当教諭らから入学までの準備や心構えのほか、中学での生活などについて説明を受けた。
07年度の同校への入学予定者は292人。 -
駒ケ根市特別職報酬審議会答申
駒ケ根市特別職報酬等審議会(渋谷敦士会長)は昨年12月に白紙諮問を受けた市長、副市長、教育長の給料と市議会議員の報酬の金額についての答申をまとめ23日、答申書を朗読して中原正純市長に手渡した=写真。答申によると、市長、副市長、教育長の給料は、景気の動向、ほかの市町村との比較などの状況を踏まえて据え置きとし、市議会議員の報酬は、議員定数を現行の21から6減の15と決定したことによりこの機会に見直しを行うことが必要だとして、議員一人当たりの人口を基準に県内他市の報酬などを参考に検討した結果▽議長40万5千円▽副議長33万9千円▽議員31万4千円竏窒ヨの増額が妥当としている。条例による現行額(カッコ内は増額率)は▽議長=38万3千円(5・7%)▽副議長=32万6千円(4・0%)▽議員=29万8千円(5・4%)竏秩B議員報酬の増額については審議会で全会一致だったという。中原市長は答申について「庁内で検討、判断し、審議会の意思を最大限尊重して3月の市議会定例会に提案したい」と述べた。
4役の給料、議会議員の報酬は01年度がピークで、その後段階的に削減されてきている。議会議員の報酬は06年度の答申では据え置きだったが、厳しい財政状況を踏まえて1%自主削減している。 -
駒ケ根高原美術館で伊勢型紙展
駒ケ根市の駒ケ根高原美術館は「世界に誇る形象と伝統の語り部竏注ラ田染織コレクション」として、宮田村の染織家細田伊佐夫さんが所蔵する伊勢型紙約60点を3月4日まで展示している。七宝や青海波、矢絣(やがすり)など、精巧で繊細な文様の数々が幾何学的な美しさを見せている=写真。
伊勢型紙は着物などの型染めに使うため、専用の道具を使い、特殊な型地紙に繊細で優雅な文様などを切り抜いた物で千年余りの歴史がある。
午前9時30分縲恁゚後5時。入館料は大人500円、大学・高校生300円、中学生以下無料。問い合わせは同館)TEL83・5100)へ。 -
箕輪町国際交流協会新年会
箕輪町国際交流協会は20日、協会員や日本語教室の生徒、母国語教室の子どもら70人が集まり、新年会を町文化センターで開いた。すき焼きを囲んで交流し、ゲームを楽しんで和やかな時間を過ごした。
毎年恒例で、日本の料理を味わおうと、今年はスタッフがすき焼きを準備した。参加者はすき焼き鍋を囲み、日本の味を堪能した。
ゲームは、日本語の勉強も兼ねて「ひらがなビンゴ」をした。升目に各自がひらがなを書き入れてビンゴをした。二人羽織は、子どもたちも挑戦。口紅を塗る、スカーフを巻く、ミカンをむいて食べる、ジュースを飲む、髪をとかすなど、いろいろな課題を出し、なかなか思うように出来ない様子に皆大笑いして楽しんだ。 -
保科正之公NHK大河ドラマ化活動新展開を
江戸時代の高遠藩主、保科正之公のNHK大河ドラマ化に向けて活動する伊那市高遠町のドラマをつくる会は22日夕、町総合支所で幹事会を開き、正之生誕400年にあたる2011年の実現を目指して活動の新展開を図り、全国的に気運を高めていくことを確認した。
会議では、会津若松市、猪苗代町、新宿区などの縁の地に呼びかけ、今夏までに実行委員会を立ち上げて、全国的な活動を展開させていくことで意見をまとめた。
また、来年度から、正之が生まれた5月7日に近い4月29日に、仁科五郎盛信の法要と藤原神社例祭と合わせて、生誕祭を開くことを決めた。歴史作家や大学教授らを講師に、正之公の生い立ちや功績などを演題にした講演会を予定する。
さらに、正之の母、お静が成就院(東京都目黒区)に奉納した如来や地蔵などのレプリカを建立したい考え。正之のことにさまざまな願掛けをし、かなったとされる全7体で、11年までに順次建てたいとする。
これまで運動を展開してきた100万人署名は同日現在で、22万7627人分が集まり、今後も継続させて、NHKにも働きかけをしていく。
伊東義人高遠町総合支所長は「活動を飛躍させていくにはさらに大きな組織をつくり、全国的に知名度をあげる必要がある」と強調し、「花が開くように、活動をお願いしたい」と一層の協力を呼びかけた。 -
高遠で暮らしの書道教室始まる
伊那市高遠町公民館の「暮らしの書道教室」が20日、町総合福祉センターで始まった。
日常生活の実用書道を要望する声が多かく、初めて企画。受講生13人が3月までの全7回、のし袋の表書きなどを習う。
講師は、地元出身で、県書道協会会員の金井きく美さん(58)=南箕輪村。初回は筆の持ち方を習って、線や平仮名を練習。「筆は横に倒れないよう、まっすぐ立てて」などと指導を受けながら、熱心に取り組んでいた。
今後は、かなの連綿(つづけ字)、行書や楷書の書き方を習って、のし袋の表書きを練習する。
長藤の女性は「普段からワープロやパソコンの文字に慣れてしまっているので、この機会に書道に親しみ、きれいな字を書けるようにしたい」と話していた。
書道教室は随時参加者を募集している。問い合わせは、高遠町公民館(TEL94・2557)へ。 -
村内のリンゴ830本を「改植」
宮田村で、寿命や品質低下がみられるリンゴの木830本を新たな木に植えかえる「改植」事業が国の補助を受けて始まっている。シナノスイートなど改良が進む優良品種に更新するもの。今後も7割以上の木が改植が必要とされ、関係者は「品質維持、向上のために計画的に行っていきたい」と話す。
費用の約半分を助成する補助制度を活用し、今回は宮田村を中心に上伊那地方全域が事業対象。希望により全体の参加戸数は20戸で、約2千本、3ヘクタール分を植えかえる。
そのうち最も本数が多い宮田村では駒ケ原、大久保区、北割区にほ場を持つ7戸が参加した。
既に一部の木は伐採が始まっているが、3月末までには改植を完了する予定。
宮田村では1981年頃に植えた木が25年ほど経過して、一部に樹勢や品質に衰えも。
JA宮田支所は「ほ場全体の4分の1くらいは改植が済んでいるが、品質保持のためにも今後とも古い木は計画的に順次更新していきたい」と説明する。 -
大なわとびで心ひとつに、宮田小3年が大会
宮田村宮田小学校3年生は22日、大なわとび大会を初開催。10人ほどで1組となり、3学級で計12チームを編成した。練習を始めて日は浅いが、団結して想像以上の大記録を達成するチームも。一方で呼吸が思うようにあわず悔しい想いをする姿もあったが、個人では体験できない団体競技の醍醐味を味わい、支えあいの心にふれた。
制限時間内に何回跳べたか争う「5分間とび」と、失敗せずに跳び続けることを競う「連続とび」の2種目を用意した。
2学期終盤から練習してきた各チームだが、3縲・00回が今までの最高。
しかし、この日の本番では練習時の記録を上回る健闘も目立ち、1組Cチームは連続とびで872回もの大記録を樹立した。
5分間とびでは483回の3組Cチームが優勝し、上位チームは「ヤッター」「ヨッシャー」と喜びを爆発。
入賞には手が届かなかった各チームも「ゆっくり」「あせらないで大丈夫」とチームメイトに声をかけるなど、自然のうちに心をひとつにする姿もあった。
誰か1人引っ掛かれば途切れる難しい競技だが、だからこそ必要な支えあいの精神。4年生進級時のクラス替えまで2カ月余りのこの時期に、友人とともに経験を積み、たくましさを増している。 -
宮田中3年租税教室
宮田村宮田中学校3年の租税教室は22日、同校ランチルームで開いた。将来的な社会保障制度維持の難しさを学ぶなかで、税金の使い道、負担方法など、未来を担う自分自身の問題として関心を高めた。
上伊那地方事務所税務課の井上雅彦管理係長が、税の種類や歴史、役割にふれ「社会が変わると、それに伴い税のあり方も変わってきた」と説明した。
国や自治体が財政赤字を抱え、少子高齢化が進む現在から近い将来にかけての動向も解説。今まで通りの税の仕組みで、社会保障を維持していくことは難しいと指摘した。
「税金は安全で豊かな生活をするための会費だが、真剣に考えなければならない時。国民、県民、村民のひとりとして、税のあり方について深く考えて」と投げかけた。
同校では毎年この時期に3年生を対象に同教室を実施。この日は終了後、井上さんに熱心に質問する生徒の姿がみられた。 -
みすゞ俳句会が新年総会
月刊俳句雑誌「みすゞ」を発行する、みすゞ俳句会(城取信平主宰、会員約450人)は21日、伊那市山寺の料理屋「越後屋」で、新年総会を開いた。初句会、懇談会などもあり、会員らは交流を深めながら新年を祝った。
会員約100人が出席。城取主宰は「貧困の国では字を書けない人が多い。私たちは文字を知り、俳句を楽しむことができるのは幸せなこと。美しい日本語を使って俳句を通じて楽しんでいる皆さんには、1日1日を大切に過してもらいたい」とあいさつ=写真。
総会では、本年の活動計画についての話があり、春は一泊、秋は日帰りの年間2回の吟行を計画した。また、本年度の顕彰があり、「みすゞ賞」「奨励賞」の各2人の発表もあった。 -
邦楽の演奏会「邦楽SALAD(サラダ)17th」がリハーサル
邦楽の演奏会「邦楽SALAD(サラダ)17th」は28日、県伊那文化会館である。「地域に邦楽を広めよう」と公募で集まった上伊那在住・出身の出演者らは、本番に向けて熱心にリハーサルに取り組んでいる。
邦楽の普及拡大を目的に開く、同演奏会は本年で17回目。地元の演奏者に東京を中心に演奏活動を展開するゲストを交え、現代音楽に挑戦するなど新しいアプローチで邦楽の価値を伝える。
地元在住・出身者は、中学2年生縲・0歳代の愛好者からプロの演奏家までの28人。邦楽ユニットの「B‐Come」と「般若帝國」をゲストに招き、地元邦楽家と一緒に演奏するなど、筝や尺八を使った全7プログラムを予定する。
企画立案者の伊那市出身で東京在住の演奏家、川村利美さん(54)は「一般の人に楽しんでもらうため、現代曲を交えるなどの工夫をして、日本の音を未来へ伝えていきたい」と話している。
開場は午後1時30分、開演は同2時から。全席自由で一般は2千円、高校生以下は無料。チケットの予約・問い合わせは、県伊那文化会館(TEL73・8822)へ。 -
伊那小のガラス割られる
23日午前6時58分ごろ、伊那市の伊那小学校東側の児童玄関のガラスなどが割られているのを、出勤した教諭が発見した。伊那署は、ガラスなどを割った犯人について捜査を進めている。
発見した藤松伸二郎教頭によると、同教頭が玄関の施錠を確認した22日午後9時30分から23日朝までに犯行があった。22日は翌日の午前0時過ぎまで職員が仕事をしていたが、物音など変った様子はなかったという。
被害があったのは、約1メートル四方の厚さ5ミリのガラス7枚と、蛍光灯1本。割れたガラスには、蹴破ろうとした靴跡が残っていたというが、犯行の方法は詳しく分かっていない。
同小学校は、臨時の全校集会を開き、北原和俊校長が「警察官も調べているので安心して、心を落ち着いて生活するように」と、全校約750人に呼び掛けた。
今後は、地域住民らの協力を得て警戒していきたいとしている。被害のあった玄関へ警報機を設置することも検討している。