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日本画家、馬場一雄を顕彰、作品の情報提供を
宮田村出身で、画才に恵まれ優れた作品を残しながら、忘れ去られた日本画家、馬場一雄-。飯島町本郷の桃沢匡行さんは一雄の没後50年に合わせ、業績を顕彰し、後世に作品を継承しようと、作品に関する情報提供を呼びかけている。現存する作品は少なく、分かっているのは桃沢さん所有の「八重桜」。落款はないが、一雄作と伝えられている宮田村の中越諏訪社の舞台の引き幕「唐獅子牡丹」など。
馬場一雄は1902年宮田村に生まれ、15歳で南画の松野霞城に師事、上伊那農業高校卒業後、日本大学美学科に進み、東京美術学校日本画科に転じた。卒業後は美術教諭を務めていたが、終戦後は田中角栄の秘書を務めた。その後、美術印刷の大塚巧芸社に勤務、日本画の複製画制作に携わり、55年、52歳で亡くなった。
一雄は一男、一成とも名乗り、画号は花汀(かちょう)。東京美術学校では結城素明、川合玉堂、松岡映丘らに学んだ。社会に出てからの一雄は、職場が多忙だったことや、戦中、戦後と時代に恵まれなかったこともあり、作品の数は少なく、その上、戦災で家蔵の作品や資料を焼失した。
桃沢さんは「一雄は花鳥画に優れ、書も見事。非凡な才能な持ち主だっただけに、時代に恵まれず、惜しまれる生涯だった。優れた作品が後世に残るように、作品の情報を -
こまくさ園で06年版カレンダーを販売
飯島町小規模通所授産施設「こまくさ園」は06年版のカレンダーを制作・販売している。
5年目を迎える今年は「四季の花ごよみ」「日本の情景」「懐かしの映画スター」の3種類。牛乳パックの再生紙と普通紙を使用。
再生紙づくりは利用者全員が関わり、牛乳パックをカットし、簡易紙漉装置で和紙の風合いを持つ、再生紙を制作し、限定品に使用している。
原画は利用者の1人、大島孝さん(40)が色鉛筆やマジック、クレヨン、水彩絵の具などを用い、資料を見ながら、独創的に描いた。1枚の絵を完成させるは約2週間かかる。
印刷は昨年まで業者に委託していたが、今年からパソコンのプリンターで印刷している。
ちなみに値段は「四季の花ごよみ」「日本の情景」(7枚つづり)再生紙・千円、普通紙・800円。「懐かしの映画スター」(3枚つづり)再生紙、普通紙300円。
詳細はこまくさ園(TEL86・6172) -
飯島第6砂防堰堤、21日しゅん工
国土交通省天竜川上流河川事務所が飯島町の与田切川に建設中の飯島第6砂防堰(えん)堤がほぼ完成、21日、飯島町によるしゅん工式が行われる。
与田切川は中央アルプス南駒ケ岳に源を発し延長16キロ。流域には百間なぎもあり、現在も多量の土砂を流出している。6番目に整備される同堰堤は、天竜川との合流点から上流10キロ地点に建設。本体堰堤は高さ40メートル、堤長114メートル。副堰堤は高さ14メートル、堤長86・2メートルと、高さ6・5メートル、堤長54・9メートルの2基。計画貯砂量59万5千立方メートル。
92年度工事用道路の工事開始、95年度から本体工事に着手した。工期は今年度末。
堰堤完成により、流出土砂を調節し、土砂被害の軽減を図り、流域住民の安全が確保されるものと期待されている。 -
ボランティア交流会に向け、実行委員会
上伊那ブロック社会福祉協議会は8日、飯島町の石楠花苑で、各市町村のボランティアコーディネーターやボランティア団体代表ら20人余が参加し、第22回上伊那ボランティア交流会に向け、第1回実行委員会を開いた=写真。開催日を来年2月18日、開催場所を飯島文化館と確認し、内容について協議した。
交流会はメーンテーマに「防災について」を掲げ、講演会と分科会で構成。
講演会の講師は、NPО・Vネットぎふの川上哲也理事長。川上理事長は台風の被災地で災害ボランティアセンターを設置し、核として活動してきた。新潟中越地震の際は、炊き出し、物資提供など広く支援活動を展開。現在、県内外の防災研修会で講師を務めている。
分科会の内容や当日のスケジュールは次回(12月7日、いなっせ)で話し合う。 -
中学生と園児が焼きイモ大会で交流
中川村の中川中学校2年1組(三石雅幸教諭、39人)は総合的学習の一環として、9日、近くの片桐保育園に出向き、焼きイモ大会で園児と交流を深めた。
同クラスと同園は同じ畑でサツマイモを栽培、1日に一緒にイモ掘りをした。今年は豊作で、大きなイモから、焼きイモ最適サイズまでごろごろ。
中学生が校庭で落ち葉を拾い、ビニール袋に詰めこみ、廃材と一緒に園庭にもち込んで、点火。火が納まり、おきが出来たところで、ぬれた新聞紙とアルミホイルで包んだイモを投げ込んだ。園児らは火の近くに寄れず、中学生のお兄さん、お姉さんに、火の真中に入れてもらった。
イモが焼き上げるまで、遊戯室で、中学生による絵本の読み聞かせ、紙芝居などを楽しんだ。
約1時間ほどで、イモは芯までほっくりと焼け、熱々を園児と中学生は「おいしいね」「甘いね」と、笑顔でほおばった。 -
伊那小で川田龍平さんが講演
伊那小学校で9日、PTA講演会があった。元東京HIV訴訟原告で、松本大学非常勤講師の川田龍平さんが「薬害エイズから見た命・人権・平和」と題して講演した。
川田さんは生後6カ月で血友病と診断され、治療のために投与した血液製剤でHIVに感染。93年、東京HIV訴訟の原告に加わり、96年、原告勝訴の形で和解した。
川田さんは「自分がなぜ感染したのか。裁判で薬害の責任の明確化と心からの謝罪を望んでいたが、今もされていない」と責任追及の活動を続ける。「政治家、官僚、企業など癒着した社会構造が原因といわれるが、解決されていない」現状に「二度と繰り返さないために、薬害エイズの悲惨さを伝えることが自分の使命」と話した。
また、薬害を知らない若者が増える中で「過去、被害者だけの問題でなく、自分のこととして考えてほしい」と促した。
講演会はPTAのほか、一般にも公開した。 -
特別職報酬等審議会(2)
伊那市・高遠町・長谷村合併協議会の第2回特別職報酬等審議会(向山公人委員長、10人)が10日、市役所であった。協議会の宮下市蔵副会長が白紙諮問。市長など常勤特別職は県内の人口同規模の安曇野市・塩尻市に準じ、市議会議員など非常勤特別職は現状維持する方向でおおかたまとまった。地域自治区長の給料、地域自治区に置く地域協議会構成員の報酬は次回(25日)再度検討し、答申する。
審議するのは市長、助役、収入役、高遠町・長谷村に置く地域自治区長など常勤特別職と、教育委員、農業委員、消防団員など非常勤特別職の報酬・給料額、常勤特別職・市議会議員の期末手当の支給基準、常勤特別職の退職手当の支給基準。
地域自治区長、地域協議会構成員は、業務内容や権限が不透明で判断できないことから、合併協正副会長に再諮問を申し入れることにした。
市議会議員の報酬は「議員数が減り、質の高い仕事をしてもらいたい」と伊那市の現行を維持する意見も出たが、県内の人口同規模水準に合わせた。
初回、委員の意見を参考に、正副会長会で諮問案を決め、今回示すことになっていたが、白紙諮問だった。審議会事務局が出した5案をもとに審議した。 -
入園前の栄養摂取も学ぶ
長谷村の長谷保育園(北原洋子園長)で10日、ふれあい広場があった。未就園児と保護者20組が参加し、園児と一緒に会食して交流した。
給食のメニューや栄養分の摂取量などを保護者に知ってもらう機会とし、年1回の恒例。保護者たちは、栄養士から1日にどれだけの野菜を食べる必要があるかなどの説明を聞き、理解を深めた。
この日のメニューは、肉じゃが、小松菜、白菜とニンジンのしらす和え。子どもたちは園児たちとの会話を楽しみながら、「おいしいね」と次々に口に運んでいた。 -
スライドショー熱演「孝行猿」に学ぶ
長谷村の長谷小学校(三沢久夫校長)で10日、村に伝わる民話「孝行猿」にちなんだ特別授業があった。
孝行猿は、猟師に撃たれた母猿を慕い、小猿が夜通し傷口をあたためたといわれる。旧歴10月10日に起こったとされ、同校では1985(昭和60)年から11月10日を「孝行猿の日」と定め、「生命の大切さ」を学ぶ機会としている。
全校生徒を前に、3年生(大沢哲也教諭、19人)が物語をスライドショーで上演。朗読や役者を分担して、熱演した。
毎年3年生が劇や人形劇などで発表しているが、違った方法で発表しようと考案し、物語に沿って背景や人物を作成し、せりふを付けるなどすべて児童たちで構成した。
金子智美さんは「小さいころからよく知っていた物語をみんなで作り上げていくことがすごく楽しかった」と振り返り、「発表することで、命を大事にしなきゃいけないと感じた」と話していた。
また、村公民館溝口分館の役員が、熱田神社物語「心のまほろば」を紙芝居で上演、全校児童で孝行猿の歌を歌った。
三沢校長は親孝行について話し、「命を大事にすることが一番の親孝行。孝行猿の物語のように、いつまでもやさしい気持ちを持っていてください」と児童たちに呼びかけた。 -
高遠城址公園 木々ようやく色濃く
高遠城址公園のカエデが赤や黄色に色づき、平年より1週間から10日遅れて、ようやく見ごろを迎えた。
町観光協会によると、夏から秋にかけて、暖かい気候が続き、降雨も少なかったことが遅れの原因とし、ここ数日の冷え込みで、急激に色づき始めた。現在は桜雲橋や、園内南側の無字の碑周辺が見ごろで、来週末ごろまで楽しめそう。
城址公園は秋まつり期間中で、県内外から家族連れや団体客が訪れているほか、あらゆる場所でシャッターを切るアマチュアカメラマンたちの姿が目立っている。 -
池坊伊那支部青年会の親ぼく会
池坊伊那支部青年会の親ぼく会がこのほど、伊那市駅前ビル「いなっせ」であった。アートツリーの作り方や肌の手入れ方法の講習を、約30人の会員が共に学んだ。
池坊伊那支部は約100人の会員がおり、普段はそれぞれの指導者のもとで個々に活動している。親ぼく会は、会員同士のつながりをつくろう窶狽ニ年1度の恒例。
普段は生け花が活動の主体だが「親ぼく会くらいは別の活動をしてみよう」と、アートツリーやリース作りに挑戦。3パターンから、好みに合った1つを選び、思い思いの作品に仕上げた。
また“美”をつくりだす生け花に携わるメンバーに、自分を磨くことで一つの美を学んでもらおう窶狽ニ、肌の手入れの講習もした。
普段と違った雰囲気を楽しみながら、交流を深めた。 -
警察協力者に感謝状
駒ケ根警察署は8日、警察活動に協力したとして全日警松本管制センター、八十二銀行駒ケ根支店に対し、同署でそれぞれ感謝状を贈った。
全日警松本管制センターは10月9日、同社が警備を請け負う駒ケ根市内の会社事務所に何者かが侵入したことを知らせる警報を感知し、警察への素早い通報を行ったことで容疑者を現行犯逮捕できた。
八十二銀行駒ケ根支店は10月27日、同支店を訪れた市内の男性(88)が「借金の残り193万円を今日中に振り込まなければ孫が連れて行かれるという電話があった」として現金を引き出そうとしていたため、この男性を説得して振り込め詐欺を未然に防いだ。 -
箕輪町職労企画
永遠の平和願い「ヒロシマの被爆パネル展」箕輪町職員労働組合は14日まで、平和への祈りを込めて、「ヒロシマの被爆パネル展」を役場1階ロビーで開いている。
町発足50周年の今年、町職労は結成30年を迎えた。人類が決して忘れてはならない節目の戦後60年、広島・長崎に原子爆弾が投下されて60年の年でもあり、さまざまな節目を迎え、町が非核平和宣言都市の自治体であることから、意を決してこれからの活動に反映しよう-と、パネル展を企画した。
自治労広島県本部から借りた写真75点を展示。巨大な原子雲、廃墟、焼土となり余じんがくすぶる市街、倉庫の鉄骨の残骸、アスファルトに焼きついた荷車と人の影、黒焦げの兵士、死直前の被爆兵士、皮膚組織が破壊された熱線による火ぶくれ、手当てを待つ被爆者など、広島で起きた惨劇の写真が並ぶ。
職労の宣誓文「NO MORE ヒロシマ」には、「パネル展は決して“見世物”ではありません。この現実を直視し、目の当たりにして下さい。決して風化させてはならない現実を永遠の平和とするために」と記している。
写真など資料の返却時に、自治労広島県本部への感謝の気持ちと平和への祈りを込めて千羽鶴を贈るため、鶴を折るコーナーも設置。「平和への祈りを込めて、どうぞ鶴を折っていってください」と話している。 -
みのわ健康アカデミー演歌体操
熟年者の健康づくりに取り組む箕輪町の「みのわ健康アカデミー」の集団健康講座・演歌体操が8日、町文化センターであった。学生は演歌に合わせて軽快に体を動かした。
学生は毎週、個々のカリキュラムでトレーニングに励んでいる。月1回は集団健康講座があり、6回目。駒ヶ根市の北原よしえさんが指導した。
ステップを踏む、腕を左右に伸ばすなど基本の4つの動きを繰り返して「人生いろいろ」の曲に合わせて踊ったり、丸く輪になって座布団の上に座り、前の人の背中を野菜を切るまねをしてとんとんたたいたり、さすったりして「カレー」を作り、一つひとつの動作に笑いがこぼれるなど、楽しく体操に取り組んだ。
今後は、音楽講座やニュースポーツ講座を予定している。 -
赤穂東小隣接地開発住民説明会
駒ケ根市の赤穂東小学校に隣接する約4500平方メートルの土地の売却と開発問題に地元住民が揺れている。8日夜、同校で地元住民らに対する説明会が行われ、開発の是非について激論が交わされた=写真。「3階建てのマンションが正門前に建っては子どもたちの通学環境として好ましくない」「マンションよりは一般住宅のほうがまだましだ」「市が土地を買うか借り上げてはどうか」などの意見が出たが結論は出ないまま。日を改めて再度説明会が行われることになった。
赤穂東小学校の正門前の土地は04年1月、地主の意向により売却されることになり、開発を請け負った伊那市の建設業者が3階建てのマンション2棟を建てる計画で同年3月に着工するばかりとなっていた。マンションにはどんな人が入居するのか分からないことや、高さ10メートルもの壁面が道路際ぎりぎりにまで迫ることなど、児童の安全や景観の面で問題があると考えた市は通常の住宅用地としての開発も視野に入れ、急きょ、学校用地だった正門前の道路を市道にする案を地主の承認を得た上で3月市議会に提出し、承認された。
これを受けて以前地主から土地の利用方法について相談を受けた駒ケ根市の建設業者が2階建て住宅地としての代替案を提案し、学校と同校PTAに提示。PTAでは説明会、アンケートなどを行って意見を募ってきた。その結果「マンションよりは景観に配慮した住宅地としての開発の方が望ましい」とする意見が多かったという。
地元住民への説明会は日程などの都合で今回が初。一部住民からは、関係者に対する説明がないまま学校用地を市道にした窶狽ニして市に対する疑念を挙げる声などもあり、開発の行方は混沌としている。 -
中沢小マラソン大会
駒ケ根市の中沢小学校(北原三千生校長)は9日、全校マラソン大会を行った。グラウンドを元気にスタートした児童らは色づいた紅葉が舞い散る秋の道を白い息をはきながら懸命に駆け抜けた。
原則として1・2年生は1・5キロ、3・4年生は2キロ、5・6年生は2・4キロのコースを走るが、希望者は1クラス長い距離に挑戦することもできるほか、3・1キロのコースも用意されている。スタートラインについた児童らは体をほぐしたり靴のひもを結び直したりして準備を整えながら号砲を待った。1・2年生が一列に並んで最初にスタート=写真。5縲・0分おきに距離別にスタートした児童らは元気いっぱいで起伏の激しい公道に出て行った。
沿道では保護者や近くの住民らが「頑張れ」「もう少しだよ」などと大きな声援を送っていた。 -
南箕輪老人ホームで歌謡ショー
南箕輪村の養護南箕輪老人ホームで9日、飯島町在住の鈴木敏美さん(72)が歌謡ショーを開いた。施設利用者は、懐かしい曲の数々に聞き入り、楽しいひとときを過ごした。
飯島さんは、近隣の人に歌を教えており、各地の福祉施設をボランティアで訪問し利用者を楽しませている。同ホームを訪れるのは4年目。今年は23施設訪問予定で、あと数施設残すのみという。
利用者もよく知っている「里の秋」で始まり、今年17回忌の美空ひばりの「ひばりの佐渡情話」「みだれ髪」、三橋美知也の「達者でナー」、二葉百合子の「岸壁の母」など12曲を、テレビにカラオケの映像も映しながら熱唱した。
歌の間には、ボランティアの女性3人による踊りもあり、利用者は大きな拍手をしてショーを楽しんでいた。 -
局地的な強風で収獲直前のリンゴに打撃
宮田村駒が原地区で8日午後、局地的に強い西風が吹き、収獲直前のリンゴ「ふじ」が落下するなど被害が出た。全収獲量の3割以上が被害に遭った農家もあるなど甚大。一時的に台風並みの突風が吹いたとみられ、「一瞬のことで何もできなかった」と、突然の出来事に各農家はショックを受けている。
駒が原は段丘の上にあるが、特に太田切川に近い南端部分の果樹園で大きな被害。
約500キロのふじが落下した59歳の男性園主は「午後3時すぎに突然風が強くなり、下からまくりあげるような状態。何もできず、ただ落ちるのを見ていた」と話した。
同程度の被害に遭った女性(63)は「こんな強風は経験したことがない。台風だってあんな風の吹き方はしない」と、片付け作業に追われた。
今年の宮田村内のふじは、昨年のような凍霜害や台風の影響もなく順調に生育。13、20日には都会の家族が数多く訪れる「リンゴオーナー」の収獲も予定していた。
「被害に遭わなかった木から工面するしか、仕方がない」「台風だったら事前の心構えができるけど。せつないねぇ」。園主たちは口を揃えた。
村産業建設課によると、落下や枝ズレなど被害に遭ったふじは17・8トンとみているが、実質的な被害や影響はさらに大きそうだ。 -
宮田村の中塚さんが全国障害者大会200メートル走で優勝
第5回全国障害者スポーツ大会(5縲・日・岡山県)視覚障害全盲2部の陸上200メートル走で、宮田村町3区の中塚誠さん(45)が31秒99で初優勝、60メートル走も2位に入賞した。疲労骨折を抱えたなかでの快挙に「自分でも驚くほど走れた。満足している」と喜んでいる。
中塚さんは以前の同大会で、水泳や立ち幅跳び、400メートル走で優勝。春先から本格的に始めた短距離の挑戦だったが、また新たな栄冠を手にした。
10月初めには過度の練習で、おしりの関節を疲労骨折。現在も完治しておらず、足が踏ん張れない状態だが、水泳やエアロバイクでトレーニングを続けてきた。
本番直前も足をひきずるほどだったが、痛みをおして力走。目標にしていた大会記録の更新はならなかったが、実力を十分に発揮した。
「まるまる1カ月間走ることができなかったことを考えれば、大会記録以上の走りができたと思う」と振り返る。
次の目標はけがを完治して、連続出場している来年4月の長野マラソンに出場すること。「骨折したなかでの競技に周囲に心配かけた。今後は家族や自分の体と相談しながら、競技を続けていきたい」と話していた。 -
バイパス促進について伊那市議会と宮田村議会が懇談
国道153号伊那バイパス2期区間の事業促進について8日、伊那市議会「バイパス建設促進特別委員会」と宮田村議会産業建設委員会が同村役場で懇談した。特別委員会の伊藤泰雄委員長は「権兵衛トンネル開通が好機になる。はずみをつけるためにも強力な運動を」と宮田側に要請。ルートの見通しも立たない状況のなかで、両市村の協力体制を確認して懇談を終えた。
伊藤委員長は「同盟会に宮田が加入する意義は大きい。一体となって進ちょくを図りたい」とあいさつ。
宮田村議会の山浦正弘議長は、一部の村議の間にバイパスの必要性を問う声があることを説明しながら「私としては村だけでなく上伊那全体を考えてバイパスが必要と感じている」と言及した。
他の村議からも「4車線にこだわらず、早期の事業化を目指すべき」「県ではなく国の直轄事業にするよう求めるべき」など肯定的な意見が相次いだ。
沿線市町村で唯一、建設促進の期成同盟会に加入していなかった宮田村だが、先月末に加入する旨を回答。
しかし、同バイパスの伊那市青島から宮田村内の区間(通称2期区間)はルートが未発表で、事業化の見通しは全く立っていないのが現状だ
9月村議会でもバイパスより現道改良を望む声が挙がるなど、実現性を含めて懐疑的な声もある。
土地活用の面も無視できず、ルート未発表のなかでどのように住民レベルの議論に発展させるか課題は多い。 -
建設労連の木工ひろば
県建設労働組合連合会上伊那支部宮田分会(寺沢二三翁分会長)はこのほど、「木工ひろば」を宮田村民会館前の芝生広場で開いた。職人の手ほどきを受けながら、子どもたちがイスづくりに挑戦していた。
毎年村文化祭にあわせて実施。木のぬくもり豊かなパイン材のイスを実演販売し、好評を得ている。
希望者は製作もでき、子どもから大人まで多くの人が体験。会場を訪れていた清水靖夫村長や新井洋一教育長が挑戦する姿もあった。
小さい子どもでも職人の皆さんがやさしく指導。金づちでクギを打ったりして、手作りで完成させていた。 -
第5回伊那市・高遠町・長谷村社会福祉協議会合併協議会
伊那市・高遠町・長谷村の社会福祉協議会の合併協議会第5階が9日、高遠町の高遠閣であり、役員の選出基準や定款の基本項目、会費・利用料の調整案を示した。会費は、現行伊那市の基準に合わせる提案をした。その結果、高遠町・長谷村の徴収金額は減額し、現在より総額で134万円の減となる。
各市町村の現在の会費は、伊那市が一般会員600円、賛助会員千円、法人会員3千円。高遠町は一般千円、法人2千円(賛助はない)。長谷村は一般千円、賛助3千円、法人5千円。法人以外は、伊那市の基準が最も低く、原則としてそれに合わせる。徴収の時期も、伊那市の6月に統一。07年度会費からの導入を提案した。
減額分の内訳は高遠町約82万円、長谷村約51万円。給付金額や配分事業の見直し、収納率向上に努め、減額分に対応していく。
市町村の委託・補助事業の調整案も示され、ミニデイサービスは「生きがいデイ」「転倒骨折予防教室」を統合し、介護予防を主眼に、現在より広い範囲を対象にする提案をした。
今回の提案は、各市町村で検討し、異義がなければ次回承認する。 -
高校駅伝 北信越大会へ(下)
県高校駅伝競走大会(女子第17回、6日・大町市運動公園陸上競技場発着)で、伊那北がチーム一丸の走りで3位に入賞。目標にしていた昨年に続く北信越大会の出場権を獲得した。
5区間21・0975キロを18校で競った。エースが集まる1区で、大沼が期待にこえる区間優勝の走りでチームを勢いづけ、その後それぞれが区間6位以上のタイムで3位をキープ。最終5区で一時長野に追いつかれたが、第2エースの平澤が粘り、1時間18分50秒で3位に入った。
チームは前回経験者の2年生6人と、1年生2人の8人。4区の宮島は初の駅伝で「緊張したが、仲間を信じて前を追うことだけを考え積極的に走った」。
10月の岡山国体少年女子共通3000メートルで9分21秒の自己ベストをマークした大沼を含め、3選手が今大会まで調整期間が短く疲労を抱えながらの出場。松澤公治陸上部顧問は「大沼がよい位置でつないでくれたことが、チームの相乗効果につながった」と一丸で手にした3位を褒める。
北信越大会(20日・新潟県弥彦村、15校)は、順位にこだわらず、「失敗を恐れずに思いきった布陣」で目標タイムの1時間17分を目指す。「チームで駅伝を楽しみたい」と、皆が笑顔で意気込みを語った。 -
中期総合計画素々案を説明、地区別懇談会はじまる
飯島町は中期総合計画に住民の意見、要望を反映させようと、地区別住民懇談会を8日夜、飯島成人大学センターで行った=写真。14日まで、町内4地区で実施する。
飯島地区住民約40人が出席、町側は高坂町長をはじめ理事者、担当課など7人が出向き、中期総合計画素々案とふるさとづくり計画実践書(中間報告)の概要を説明し、意見を聞いた。
中期総合計画(06-10年)の位置付けや施策体系、これからのまちづくりの重点戦略「協働のまちづくり」「人口増・活性化対策」を中心に説明。協働のまちづくりとは、「みんなで智恵を出し、汗を流して協力し合うまちづくりのこと」と定義し、町民と行政は役割分担を明確にし、自助、共助、公助により補完しながら町民が主導し、行政が支援する町民主体のまちづくりを進めるとした。
また、人口増、活性化対策では重点施策に企業誘致や大型店舗の誘致、定住促進、子育て支援、住民協働-などを挙げた。
参加者からは「大型店の誘致は、撤退した場合の影響が大きい、十分に協議を」などの意見のほか、「所属団体にも広く周知し、一緒になって進めたい」など前向き発言もあった。 -
ソバ乾燥調整施設見学会
飯島町の本郷地区営農組合(伊藤一男組合長)は6日、ソバを乾燥・選別する乾燥調整施設と農機具の見学会を同施設で行った。
ソバ種子を生産する同組合は国の強い農業総合対策事業の交付金を受け、ソバ乾燥調整施設を整備、先月26日から稼働した。
この日は小雨もぱらつく肌寒い日だったが、子どもや大人が多数訪れ、刈り取ったソバが荷受ホッパーから投入され、汎用遠赤外線乾燥機で乾燥、粒選別機で3サイズに選別され、袋詰されるまでの工程を見学した。
また、同組合所有の稲刈り用コンバイン4台、ソバ、麦刈り取り用コンバイン3台、トラクター4台を展示。子どもたちは大喜びで試乗したり、記念写真に収まっていた。 -
クラブ発表会西小
中川村の中川西小学校は4日、クラブ発表会を行い、ビデオ放映や模擬試合で、活動内容を発表した。
4-6年生までの児童は、運動系5クラブ、文化系3クラブの8クラブのいずれかに属し、5月から10月まで、月2、3回活動してきた。
このうち、ソフトボール部は、ビデオで練習や試合の様子を映し出し、各学年代表が「バットにボールを当てることができるようになった」「勝敗に拘らず、友達が失敗してもドンマイといえるようになった」と感想を述べた。
また、囲碁将棋クラブは「ルールを覚えると楽しくなった」「対戦を重ねているうちに強くなった」と精進の成果を披露した。
バドミントン部はラケットの握り方、打ち方の模範を示し、ドッジボール部は、実際に模擬試合を展開した。##(写真)
ビデオを使ってクラブ活動を発表 -
プラムの里文化祭
しなのさわやか福祉会(鷹野準理事長)が運営する宮田村の介護老人保健福祉施設「プラムの里」で6日、第6回文化祭があった。
利用者や家族、地域の人々が多数訪れ、利用者の作品を鑑賞したり、太鼓連や小学生の演奏、ボランティアの演芸を楽しんだ。
利用者が共同制作したアーチをくぐって入場した来場者は、季節感のある生花や香り豊かなポプリ、押し花作品、手の込んだパッチワークなど、不自由な体で努力を重ねて制作した作品に見入った。 介護用品や健康グッズ、地場産の野菜の販売コーでも足を止め、2点、3点と買い求めていた。
また、飲食コーナーでは、すしやそば打ちの実演販売もあり、文化の秋に合わせ、食欲の秋もたん能した。 -
長谷村消防団ポンプ車更新
長谷村は村消防団第2分団第6部に配備する消防ポンプ車を購入し、このほど、役場駐車場で入魂式をして、無事故を祈った。
20年間使用した車両の老朽化に伴う更新。新車両は4輪駆動で、ボタンを押すだけでポンプが始動する、走行、消火ともに能力が高い。室内乗車定員も従来の2人から6人となった。
中山晶計助役は「地域の安全を守るため、入念な点検をして、いざというときに備えてほしい」とあいさつ。平出万彦団長は「地域住民にも防火・防災の啓もうにも努めてもらいたい」と分団に引き渡した。 -
力作ぞろい見ごたえ
高遠美術会(広瀬良臣会長)などが主催する公募展「高遠美術展」が27日まで、信州高遠美術館で開かれている。町内をはじめ、上伊那内外から応募のあった洋画35点、日本画1点を展示している。
美術や文化の向上を目指し28回を数えるが、町が来春合併するのに伴い、同美術会も伊那市民美術会と統合するため、今回が最後の展覧会となった。
「色調の重厚さが追究されている」などの評価を受け、最高賞の高遠美術会賞に選ばれた西高遠の井出はつみさんの作品「こすもす」や、桜が咲き誇る街並み、鮮やかな紅葉、雪化粧した山々など四季折々の風景画、花、人物画などが並ぶ。
広瀬会長は「例年より出展数は少ないが、見ごたえのある充実した作品がそろった」と講評し、来場を呼びかけている。
午前9時から午後5時(最終入館4時)まで。入館料は一般400円、小中学生100円。
問い合わせは信州高遠美術館(TEL94・3666)へ。 -
秋冬のアップスタイル学ぶ
県美容業生活衛生同業組合上伊那支部(中村安江支部長、73人)などは7日、伊那市生涯学習センターで美容技術講習会を開いた。組合員約50人が参加し、秋冬のアップスタイルを学んだ。
講師は、全日本美容講師会創作委員の密沢友美代さん。和装・洋装の色に合わせ、4つのスタイルを紹介した。
密沢さんは、セミロング、ロングの髪の毛の特徴を生かし「まげは髪の毛の目をきれいに出す。つけ毛はまげの大きさに合わせて」「着物とのバランスを考え、髪飾りをつける」などアドバイスした。
参加者は写真を撮ったり、メモをしたりと熱心で、中村支部長も「毛先の動きなど新しい発見があり、勉強になる。習った技術を各店で生かしていきたい」と話した。
講習会は春と秋の年2回開催。春には訪問美容に対し、寝たきり者などの介護法を学んだ。