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【権兵衛開通日特集3】自然と景観を守るために
中央アルプスを突き抜ける権兵衛トンネル道路の開通は、生活の利便性と経済活動の活性化をもたらすだろう。だが同時に、交通量の増加にともなう自然環境への影響や、道路沿線への企業・店舗の進出による生活環境・景観への影響を指摘する声も多い。
開発と環境保護竏柱サ代文明が抱えてきた根深い問題が、この地でもまた問われている。
大パノラマが広がる西箕輪地区 -
【権兵衛開通日特集2】おらが谷の宝物
雄大な山容 霊峰・御岳山「木曽のナァー なかのりさん 木曽のおんたけ ナンチャラホーイ 夏でも寒い ヨイヨイヨイ」
民謡木曽節にも歌われる木曽の象徴、御岳山(3067メートル)。岐阜県境にすそ野を広げ、その姿は雄大にして威厳を感じさせる。
霊峰と呼ばれ、山岳信仰御嶽教の「おやま」として、古くから信者たちの畏敬(いけい)を集めてきた。室町時代、精進・潔斎した修験者たちは、修行の場として山に登った。江戸時代には、覚明、普寛行者が登山道を開き、一般にも親しまれる山となった。
山頂直下の湖沼群は神秘的。二ノ池は、国内では最も高い標高2905メートルにある湖。深いブルーの水をたたえる三ノ池の水深は、13・3メートルにもなる。
ふもとは薬草、薬木の宝庫。「木曽の百草」は全国に広まり愛用者は多い。
周辺には、数多くの温泉や宿泊施設、スキー場などが点在し、四季を通してさまざまな表情を見せながら、旅人を迎えている。
キャプション
開田高原末川より望む御岳山=「霊峰木曽御嶽の夜明け」小野行彦写団・渓森木曽会長撮影 -
【権兵衛開通日特集1】伊那・木曽ひとつに
江戸時代、古畑権兵衛が切り開いた伊那谷と木曽谷を結ぶ権兵衛峠が、300年余の時を経て、4日、生まれ変わる。中央アルプスに隔てられた伊那と木曽の時間、距離は大幅に短縮。生活や文化、産業で、新たな交流が生まれようとしている。
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明るい選挙推進県大会
05年度明るい選挙推進県大会が1日、伊那市の県伊那文化会館でをあった。活動の推進状況などを確認したほか、啓発ポスターコンクールの入選者を表彰した。県選挙管理委員会など主催。
昨年9月にあった衆議院議員選挙の長野県の投票率は71・7%。前回を5・71ポイント上回り、全国7位だった。期日前投票は約25%におよび、県選挙管理委員会の松葉邦男委員長は「投票しやすい環境づくりのための諸制度が定着してきている」と振り返った。しかし、依然として投票率が低い若年層に対し、積極的な投票参加を促す必要がある竏窒ニした。
9月の衆院選で、選挙違反に伴う検挙はなかったが、警告は49件あり、個人の政治用ポスターを裏打ちしたり、法廷外宣伝物を管理者の許可なしで展示するなどしたものが多かった。全体としては、検挙・警告ともに低下した。
伊那市の唐木恵枝さんが、若い有権者を代表して大会宣言決議を読み上げ、積極的選挙参加と公平・公正な選挙の実現を訴えた。 -
3月下旬、産直・直売サミット開催へ
長野県内の産直市場・農産物直売所の関係者が一堂に会する、初めての「産直・直売サミット」開催の動きが進んでいる。3日午後1時30分から県伊那合同庁舎で実行委員会の設立総会を開く。
産直・直売運動の直面する問題とその果たすべき役割を考え、経験と情報を交換してネットワークを作り出すことが目的。
伊那市ますみヶ丘のグリーンファーム(小林史麿代表)を中心に南信の産直・直売関係者が呼びかけ、農業団体や加工品を製造する団体をはじめ、信州大学農学部、JA上伊那、上伊那農業改良普及センター、上伊那地方事務所農政課、県農政部、伊那市、南箕輪村も協力する。
詳細は、3日に決まるが、開催期日は農作業が始まる前の3月25竏・6日を予定。趣旨に賛同する信大農学部が会場を提供するという。交流会・宿泊は、近くの南箕輪村大芝荘。県内各地から関係者の参加を募る。
農産物直売所の運動は約20年前から始まったが、消費者の食の安全への関心の高まりの影響もあり、近年、社会的注目が集まっている。各地の直売所が売上げを延ばす一方、直売所間の競争が激しくなり、「品質保持」の名目で生産者を少数に限定する動きも始まっているという。
呼びかけた一人、グリーンファームの小林さんは「先進地ともいえる上伊那から、現在の産直・直売運動のあり方を考える流れを作り出したい」と話す。
詳しくは上伊那農業改良普及センター(電話76竏・841)まで。 -
食品衛生法改正理解へ
上伊那獣医師会(田畑安彦会長)はこのほど、産業動物部会議を伊那市の同事務所で開いた=写真。5月29日から施行される、食品衛生法の一部改正で導入するポジティブリスト制度などについて会員が理解を深めた。
法の一部改正に向け、生乳生産農家への適切な対応・指導を目的に、産業動物の診療に従事する獣医約20人が参加。同制度などについて、全農長野、県伊那保健所、県伊那家畜保健衛生所から担当者を招き説明を聞いた。
ポジティブリスト制度は、基準が設定されていない農薬などが一定量を超えて残留する食品の流通を原則として禁止する制度。生乳生産者は、衛生管理チェックシート、資材交換・牛舎消毒記録、農薬・肥料等使用記録などを毎日、記入することが義務付けられる。
田畑会長は「十分な監察をして、環境のよいところで飼育できるよう努力してほしい」と生乳生産者らに呼びかけている。 -
「いなまい絵手紙駅伝」原画展始まる
伊那毎日新聞社の日曜版に掲載中の絵手紙の原画展が31日、伊那市荒井区錦町のアルプス中央信用金庫本店ロビーで始まった。作者一人ひとりの味のある絵と題材によせた心温まる一言が、見る人の関心を集めている。3月3日まで。入場無料。
絵手紙教室「ゆう絵画教室」(講師=坂本勇、同市美篶)の生徒の書き下ろし作品。エッセイスト・斧研つね子さん(同市西町)のエッセー「山裾(やますそ)の井戸端だより」の挿絵として掲載され、・ス絵手紙駅伝・スとして、毎週2人づつの生徒らが次から次へとバトンタッチする方法で登場している。
04年8月末の初回から本年1月末までに掲載した、上伊那を中心に諏訪地方の生徒93人、93点を展示。農作物や風習など、季節の到来を告げる作品など、作者の感性がうかがえる作品ばかり。坂本さんの講評もよせられていて、見応えのある展示となっている。
同信金を利用する年配女性は「何人か知り合いの名前もあって、皆楽しそうに絵手紙を描いている様子が伺えた。いっぱい作品が並んでいて、見ているだけでも楽しい」と話していた。
土・日曜日、祝祭日は休み。午前9時縲恁゚後3時。 -
体育指導員研修会
上伊那体育指導委員連絡協議会は28日、全体研修会を宮田村民会館で開いた。100人の指導員のうち70人ほどが出席。本紙連載でもおなじみ身体機能改善トレーニング公認A級指導士の山岸洋子さんを講師に迎え、無理な負担をかけずに身体機能を回復させる「頑張っている人のがんばらない体操」に取り組んだ。
同協議会は年に2回研修を実施。各地の指導員が一堂に集まって講習会などを開き、指導力の向上を図っている。
スポーツマン揃いの指導員だが、この日の山岸さんの指導は・ス目からウロコが落ちた・ス様子で熱心に受講。
自分の体に真摯に目を向け、意識することで、体が軽くなり、運動機能がスムーズになることを体感していた。 -
上農定時制の統合は「実情を配慮して提言を尊重」
多部制・単位制が定時制の受け皿となることが分かるまで、上伊那農業定時制の統合を見合わせる内容を報告書に付記してほしい竏窒ニ、働きかけてきた上農定時制関係者にとって、今回の結論は大きな不満を残すものだった。
統合時期への配慮を求め上農定時制関係者らは22日、県教委や上伊那の委員らとの話し合いを開いた。池上委員長は「統合は時期をみてという意見は盛り込まなければと考えている」と話し合いの後にコメントしたが、今回の最終案は「多部制・単位制高校の設置は定時制の実情を配慮し、各方面からの提言を尊重するよう配慮してほしい」と付記するに留まり、直接上農定時制の統合に関する文言は盛り込まれなかった。池上委員長は、この文言の中で、関係者らの要望を汲み取ったと竏窒オたが、同様に時期の見合わせを求めていた岡谷東と岡谷南については「地域の合意形成が不足しており、魅力づくり、日程、方法などで慎重な対応をしてほしい」と盛り込まれており、不公平感が上農定時制関係者らに広がっている。
県教委は「現在上農定時に在籍する生徒は、基本的にここで卒業することを考えている」としている。しかし定時制関係者らは、多部制・単位制の方向性が見えるまでは募集も継続することを求めており「実施計画を策定するまでの間、何らかの形で打診があるため、できる限りこちらの考えを反映したものとなるよう求めていきたい」としている。 -
上伊那郷土館専門委員研究発表会
上伊那教育会郷土館部は28日、第27回上伊那郷土館専門委員研究発表会を伊那市駅前ビル「いなっせ」で開いた。
委員の専門研究を学び、個々人の専門性を高めることがねらいで、自然・人文分野に携わる6人が発表した。
歴史班の原毅教諭のテーマは「大久保文書からみた近世上伊那地方の飢饉縲恷阯ヌ・中坪村の場合縲怐v。
伊那盆地は飯田藩・高遠藩などが、ほとんどを統治していたが、手良・中坪村など森林資源が豊富ないくつかの山村は、幕府の直轄下に置かれ、木材供給に重要な役割を担っていた。全国的にも深刻な影響を及ぼした「天明の大飢饉」は、同地域にも大きな打撃を与えた竏窒ニ説明し、中坪村が幕府に支援を求めた文書を紹介した。
文書は、飢えた村民177人のうち餓死寸前の人が94人に及んでいるため、一刻も早い食料支援を求め、当時の悲惨な状況がうかがえる。
原教諭は「水害や冷害など、さまざまな災害が長期間続く一方、遠隔地にいる統治者の対応が遅れ、危機的状況が一層進んだと考えられる」とし、過去の経験から現代の飽食を改めて見直したい竏窒ニまとめた。 -
「独立」をテーマにそれぞれの感性を表現
上伊那や諏訪地域の高校生有志によるファッションショーが29日、伊那市駅前ビル・いなっせであった=写真。「In‐dependence(独立)」をテーマに、それぞれの感性を表現。スポットライトを浴びた個性的な衣装が次々と披露され、約200人の観客を魅了した。
昨年に続き2回目で、伊那北、赤穂、諏訪実業、諏訪二葉に加え辰野、伊那西高校が新たに参加。計6校の生徒12人が約50点をデザイン・制作し、本人や友人、母親らがモデルを務めた。
服職関係の大学進学が決まっている、伊那北校3年の笠原瑠依子さん(伊那市)は「自慢の母親にプレゼントを」と、自分と母親、母親の友人の3着をデザイン。母親は「上京する前の最後の思い出になった」と白いドレスを着て、娘の独立を喜んでいた。 -
50人余で熱戦 新春囲碁大会
日本棋院上伊那支部は29日、新春囲碁大会を伊那市西春近のサンライフ伊那で開いた。小学1年生から80代までの愛好者51人が集まり、自分の腕を競った。
対局は3段以上のA級(33人)と、2段以下のB級(18人)のクラス別による変則リーグ戦。小学生も大人に交じって対等に戦う戦いや、「まいった」と碁盤をじっとにらみつけ、相手の戦術に頭を抱える姿もあった。
結果は次の通り。
【A級】 (1)鬼頭隆雄(6段)駒ヶ根市(2)北村俊郎(8段)中川村(3)藤原善信(3段)高遠町(4)城倉定広(4段)伊那市(5)石井国彦(5段)伊那市
【B級】 (1)田中千翔(2級)西春近北小5年(2)滝沢慧(8級)伊那小3年(3)城倉恒久(2段)伊那市 -
高校改革プラン推進委員会(16)
第3通学区高校改革プラン推進委員会(池上昭雄委員長)が30日、南箕輪村民センターであり、諏訪、上伊那、下伊那の高校再編に関する最終報告書をまとめた。報告書は数日中に正副委員長が答申する予定で、それを受けた県教育委員会が、本年度末までに実施計画を策定する。県教委は、07年度実施を基本的には変えていないが、どの地区も統合は時間をかけて進めたいとする姿勢があり、一律07年度に実施することはできそうにない。
最終報告書は(1)岡谷東と岡谷南の統合(2)箕輪工業の全日制募集停止(3)飯田長姫飯田工業の統合竏窒フ全日制案と▽上伊那農業と箕輪工業の定時制を多部制・単位制高校に統合する▽飯田長姫と飯田工業の定時制を統合する竏窒ニする定時制案を結論とした。総合学科は、具体的校名での結論は得られなかったが、1校設置を結論とし、位置付けは県教委に委ねられた。
実施や計画策定の過程については、岡庭一雄・阿智村長が「実施は地域と相談しながら進めてほしい。地元との協議はあるのか」と質問。県教委は「学校関係者の意向など、反映できる部分は反映させる。関係者の意見を聞いたり、住民の理解を得た上で、実施していきたい」とした。
統合時期への配慮を強く求めてきた諏訪だけではなく、上伊那には、上農定時制の統合時期を見合わせてほしいとする動きがあるほか、飯田長姫と飯田工業を統合する下伊那も、それぞれの校地を維持したまま統合する“ジョイント”で当面は様子をみたいとして、校舎を1つに統合するまでには時間をかけたいとする思いが強い。県教委は、報告書に示されたことを重視して統合を進めたいとしているが、地域の声と統合方法や時期をどのように調整していくのかは、今後の課題となる。 -
【特集 権兵衛開通】木曽高速は山を越えるか?(3)
権兵衛トンネル工事が始まった直後の2000年、伊那市は、県道与地竏鋳C野線とは別に、西箕輪に市が開設した体験型農業観光施設みはらしファームに抜ける道路開設を計画していた。権兵衛トンネルを利用する観光客を、市が観光の目玉とする施設に誘うことが目的だった。
だが、この計画は経ヶ岳周辺の自然環境・生活環境の保全を主張する地元住民の反対に合い、棚に上がった。・ス幻の道・スとなったのだ。
地元住民に説明しないまま、林道「みはらし線」などと名称までつけて県に要請、長野県地域森林計画に盛り込ませるなどしたことが、住民の反発に油を注いだ。経ヶ岳山ろくには絶滅危惧種のオオタカが営巣し、ハチクマやクマタカなど貴重な猛きん類の姿も確認され、「観光客誘致よりも豊かな自然を守ろう」との気運が高まった。
この住民の動きは、その後も権兵衛開通にともなう乱開発に歯止めをかけるための、西箕輪地区の景観保護条例の締結や、自己用広告物ガイドライン制定へと引き継がれた。
では、みはらしファームへの誘客方法・誘導ルート計画は、その後どのように見直しが掛けられてきたのか?そもそもトンネル開通による観光客の増加をあてこんで西箕輪の地に作られた施設。トンネルと結ぶ道路計画を変更した以上、その位置付けにまで戻って再考するべきとの声も上がったが、そうした議論はどこまで煮詰まったのだろうか?
伊那市は06年1月の臨時議会で、県道与地辰野線以東の権兵衛道路沿いに、8億円以上をかけた「伊那市の出入り口にふさわしい地域情報発信交流施設」を建設するのが適当とする、コンサルタント会社に依頼した調査結果を報告した。そこには「観光情報の発信」という視点から「既存観光地」との関係が触れられているが、車でわずか5分の地に立つみはらしファームとの共存の方法などには言及されていない。
権兵衛開通にともなう地域振興と、自然・生活環境の保全のあり方は、今後もますます重要な意味を持つだろう。・ス幻の道・スをめぐる2000年当時の市と住民との議論は、その先駆的な位置を占めるものとなろうが、その議論の道筋は、まだ定かではない。
=毛賀沢明宏= -
木工房KUSAKABEいよいよ始動
「伊那は縁もゆかりも無かい土地だったんですが、木工をする場所として選んだんです」
伊那市ますみヶ丘。森に囲まれた工房で話した。無垢の木を中心に素材の良さを生かしたイスやテーブル、絵本棚・額・木工小物を造る。現在は、地元のある建設会社のモデルルームに納入する家具づくりに追われている。「やっと木工房の方が軌道に乗ってきた感じ。いよいよ本格始動です」と笑う。
01年4月、生まれ育った関西から伊那に移り住んだ。無垢の木で木工房を営むことが夢だった。だが、それまでは、木工とは無縁。伊那技術専門学校の木工コースを目指してきたが、「驚くほどの倍率」と「県内出身者優先の原則」の前に受講できなかった。大工について技術を学ぼうと訪ねた先で、建具屋を紹介された。ここで2年間修業した。
「でも奥さんもいましたから、自分の夢ばかり追いかけているわけにもいかない。それで、かけ持ちでバイトもやっていたんですよ」
昼は建具屋で修業。夜や休日は、食品加工会社で海産物のふりかけづくりに励んだ。大阪市梅田でうどんと地鶏料理の店の経営を手伝っていたこともあり、「思わぬところで過去の知識が生きたりして、幸運でした」と屈託なく話す。
もともと大学では電気工学を専攻。体調を崩し入退院を繰り返すうちに、なにか「手に職をつけなければ」と考え、デザインの道に転進。専門学校・大阪芸術大学大学院と工業製品のデザインを学んだ。
だが、量産される工業製品は自分が直接手を加えなくても出来上がってしまうことに疑問を感じ、デザインした人、造った人の個性が表現できる素材を探していたという。
転機になったのは大阪のデパートで開かれた木工家具の展示会。安曇野のある木工房が出品した作品に胸を打たれた。木はこんなにも造った人が表わせる素材なのか竏窒ニ。
「鉄とか固いものは無理だが、木だったら加工できるだろうと思ったんですが、そう甘いものではないとつくづくわかりました」
実際に木工を手がけてみると、素材としての木は、「自分のデザインを生かして行く場合に制約が多い」と言う。良い木目だと思ったが利用できる部分が少なかったり、削ったら反りが出たりとか……。「木は生き物。形を勝手に変えられない。そこに自分のデザインを生かしていく」ことが難しさでもあり、楽しさでもあるという。
奥さんと1歳の娘さんとの3人暮らし。夢を追いかけて伊那の地にたどり着いた青年の、新しい挑戦がいよいよ始まる。 -
リトルシニア「伊那ファイターズ」 努力たたえ今後にエール
中学生の硬式野球チームとして、全日本リトル野球協会シニア信越連盟伊那リーグに所属する「伊那ファイターズ」は28日、第25期生19人の卒団式を箕輪町の伊那プリンスホテルで開いた。保護者や在籍団員ら約100人が集まり、卒団生を盛大に送り出した。
登内英夫代表、宮下一郎顧問らのあいさつの後、三澤良男監督は19人一人ひとりの名前を挙げ「入団当時は足が遅くて、動きも鈍かったが、努力でレギュラーを勝ち取った」「チームで体が一番小さく、けがにも悩まされたが、皆の信頼は大きかった」などと、それぞれの努力をたたえ、今後の野球人生へのエールを贈った。
25期生主将の近藤俊文君は「3年間の思い出が鮮明の思い出される。ファイターズの名前に恥じないよう、高校野球でも頑張っていきたい」と話した。
伊那ファイターズは上伊那全域の中学1年生から3年生までが在籍。毎週土・日曜日に南箕輪村南原のルビコングラウンドで練習に励み、04年度は信越連盟秋季大会でベスト8の成績を収めている。 -
買い物客に大増税阻止を訴え
上伊那地域協議会は28日、伊那市や箕輪町の大型店で「大増税阻止県下一斉行動」を展開した。各単組役員ら約30人が3店舗に分かれ、買い物客にチラシなどを配って大増税ストップを訴えた。
定率減税は家計の負担を軽減する目的で導入され、所得税は税額20%相当、個人住民税では税額15%相当が控除される制度。
地域住民に1月から定率減税が半減され、さらにこのままでは廃止になることを知ってもらい、廃止反対の声を大にしていこうと取り組んだ。
ベルシャイン伊那店では、役員12人が出入り口に立ち、買い物客にチラシとティッシュ1千部余を手渡した。チラシには「増えてます!あなたの税金」と、定率減税の半減で年収500万円の納税者で年間3万8千円の実質増税となることなどが記される。
上伊那地協では、定率減税の廃止反対を訴え、伊那市内などを広報車で回っている。 -
【特集 権兵衛開通】木曽高速は山を越えるか?(2)
権兵衛トンネル開通後の通過台数について、国土交通省飯田国道事務所は上り下り合わせて1日6000台と予測している。これは姥神トンネルから木曽町福島に抜ける道路が完全に整備された約20年後を想定したものだ。
一方、県伊那建設事務所は、05年春の時点で「開通直後は合計約2500台ぐらいでは?」との数字も示していた(加藤光彦管理計画課長=当時=)。国の予測よりもかなり少なかったのは、当時、開通後の交通量増加に危惧を表明する市町村関係者が県の整備の遅れを指摘していたことも背景にあると見られた。実際には、「空いて見なければ分からない」というのが実状だろう。
では、現状で、伊那側出口付近の交通量はどれくらいか?
04年7月に行った一斉調査(午前7時縲恁゚後7時)では、インターアクセスと広域農道が交わる大萱交差点の総通過数1万6362台。同じくアクセスと春日街道が交わる駒美で1万9091台。国道361号と春日街道への分岐になる伊那市川北の交差点で1万3576台。
道路ごとに見ると、広域農道が約8900台。春日街道が約9500台。アクセス道路が約8300台。川北交差点縲怦ノ那市街が7800台だった。
これに最大予測の6000台が増加すれば、かなりの混雑になるのは明らかだ。トンネルと北方を結ぶ通過車輌ルート(前号参照)はもちろん、伊那市街から東につながるルート整備も急務となる。
特に、伊那市駅前のスクランブル交差点は、現状でも朝夕は、信号1回で待機車輌が通過できない「渋滞」状況にあり、東につなげる迂回ルートに誘導しなければ混雑増加は必死。
伊那建は沢尻バイパスから北に向かわせ、アクセスを東に誘導しようとしているが、アクセス道路を御園から国道153号まで延ばす環状北線「御園橋」は07年度内供用開始予定で、間に合わない。07年度内にこれが開通しても、竜東に抜けるには市街地に入るしかなく、今度は国道153号の山寺、入舟の交差点で混雑は激しくなると予測される。
生活・通学道路の安全確保、道路網の整備を求める声は高まっているが、一方で、懸案の国道153号伊那バイパスを含め、「道路整備を急ぐと高遠・伊那は単なる通過点になる」と指摘する声もあり、交通網の整備が地域のあり方を左右する、重要な局面を迎えそうだ。(続く)=毛賀沢明宏= -
【特集 権兵衛開通】木曽高速は山を越えるか?(1)
伊那市沢尻地区で、国道361号から火葬場下交差点に抜ける沢尻バイパスの建設が急ピッチで進んでいる。権兵衛トンネル開通にともなう木曽からの流入車輌に対応したものだ。だが、当初は05年度末と言われていた権兵衛道路開通が2ヵ月余り早まったため、バイパス工事の方が遅れている。
管轄する伊那建設事務所が、このバイパスを重視して来たのは、開通にともない、木曽の国道19号を通過する大型車輌が伊那に流入するとの予測のもとに、トンネルから北に向かうルートを整備するためだ。
国道19号は「木曽高速」と呼ばれ、中央道塩尻インターと中京方面に行き交う車。さらに関東北部から佐久平・和田峠を経由して木曽を通り抜ける車など特に大型の通過車輌が多い。このうち東京方面に行き交う車が、伊那インターから中央道を利用したり、さらには辰野町の平出から有賀峠を利用することになるのではないかと想定している。
伊那建が考える誘導コースは、トンネル出口から農道・中の原交差点を直進、現在工事中の沢尻バイパスを経て、火葬場下から春日街道に流すルートだ。春日街道の西には広域農道があり、これを経由した方が短距離だが、農道は県ではなく市町村の管轄で、構造的にも多量の大型車輌の通過による影響が大きいと言われており、県としては、県道である春日街道に誘導することをメインに考えてきた。
だが、地元南箕輪村などのからは「実際は農道通過が最も多くなるのでは」との懸念の声も上がっている。この声を受けて一定個所の拡幅や歩道の整備も進められてきたが、現在でも交通量の多い広域農道がどこまで、流車輌を受け入れ可能かは未知数だ。
トンネルと北方向をつなぐルートには、さらに、春日街道・広域農道が国道153号と合流する伊北インター付近の混雑、辰野町内の狭い幅員、竜東への車の誘導方法など、解決するべき課題は多い。
権兵衛トンネルの開通は、伊那と木曽に新しい時代をもたらすだろう。だが、それは同時に、木曽の住民が何10年にもわたって直面してきた大型通過車輌の交通問題を、伊那側でも共有することを求めている。(続く)
=毛賀沢明宏= -
JA上伊那、合格祈願大豆を販売
合格への祈念を込めた大豆で、受験突破を目指してもらおう竏窒ニ、上伊那農業協同組合(JA上伊那)は28日から、05年度の上伊那産大豆をパック詰めにした「合格祈願大豆」を、南箕輪村のJA上伊那ファーマーズあじーなとJA上伊那のホームページで販売する。
昔から病気や災いを払う力があると言われてきた大豆にちなんだ取り組み。近年は、大豆は含んでいるレシチンが、記憶力や集中力をアップさせる効果もあるといわれている。
1袋は150グラムで限定300個。大豆はすべて駒ヶ根市の五十鈴神社で合格の祈祷を受けている。あじーなの販売価格は1千円。ホームページの販売価格は「一発合格」の語呂に合わせて1850円。
表紙は五角形(合格)とし、風水で新しいことをはじめるのに良いとされる黄色を使用している。 -
権兵衛トンネル合同防災訓練
2月4日の開通を目前に控えた一般国道361号伊那木曽連絡道路・権兵衛トンネルで27日、伊那側・木曽側の消防や警察、国や県など関係8機関による合同防災訓練があった。相互連携を通じた迅速な対応を確認した。
訓練は、木曽側坑口近くのトンネル内で衝突事故が起き、車両火災、重複事故に発展したことを想定。
非常用通報ボタンから通報を受けた木曽消防署は、伊那消防署へと情報を伝達。その後、車内に閉じ込められた人命の救助や、車両の消火活動などに協力して取り組み、全7項目の訓練をした。
武居木曽広域消防本部長は「連携による合同災害訓練には一抹の不安もあったが、今回は成果があった。しかし、反省点・課題はある。十分検証して今後に生かしてほしい」とした。
三浦木曽警察署長は「関係機関の連携による迅速な対処ができた。しかし、市街地から遠隔地にあるトンネル内での初期活動は、戸惑うことも考えられるため、訓練を続ける必要がある」と有事への備えを訴えた。 -
06年度コモンズ支援金募集
県は、地域の特色を生かして地域課題の解決を目指す活動を助成する「コモンズ支援金」の06年度補助事業の募集をしている。
対象は地域の活性化に貢献する活動に取り組む団体(県内に事務所を持つ)の事業で、(1)一定の理由(該当事業にかかる補助制度がないなど)で活動拠点がある市町村の補助が受けられない(2)複数の市町村が構成員となる広域的事業で、代表市町村による申請が困難竏窒ネどの場合に該当するもの。
産業経済団体、文化事業団体、福祉関係団体、NPOなど、法人格を持たない団体も対象となる。対象事業は地域の活性化に貢献するもので、分野は問わない。
応募は必要書類(3部必要)を、団体の活動拠点がある市役所、町村役場の企画担当課に提出する。
応募後は、上伊那地方事務所による事業概要のヒアリングが3月2、3日にある。
問い合わせは上伊那地方事務所総務課企画振興ユニット(TEL76・6801)へ。 -
伊那谷の美シリーズ8「春日清彦」展27日から
伊那市富県出身の洋画家、春日清彦の遺作70点を紹介する伊那谷の美シリーズ8「春日清彦」展が27日、伊那市の県伊那文化会館で始まる。同会館、長野県、伊那市などの主催。
05年に遺族から郷里伊那市に遺作80余点が寄贈されたのを記念して開く、郷里で初の遺作展覧会。東京美術学校時代の初期作品から晩年までの油彩画を中心に、伊那中学校時代のものを含む素描、風刺漫画の原画など、寄贈品60点、母校や個人所蔵品10点を展示する。
春日清彦(1907縲・2)は、伊那中学校(現伊那北高校)から東京美術学校(現東京芸術大学)に進学。台湾で教職に就き、戦後は長野師範学校、後に信州大学教育学部で教べんをとり、中央画壇に出品することなく独自に制作を続けるが、45歳の若さで病死した。
26日の内覧会では、展覧会実行委員や美術関係者ら30人が、春日清彦の美の世界に関心を寄せた。林学芸員は、「色使いに独自の個性が発揮されている。どんなものを描いても詩情を感じさせる柔らかさがあり、筆使いで見せる作品」と話している。
27日は作品寄贈記念セレモニーで遺族に感謝状を贈る。
会期は2月19日まで。午前10時縲恁゚後5時半。毎週月曜日、2月14日休館。観覧料は一般300円、高校生以下無料。問い合わせは伊那文化会館(TEL73・8822)へ。 -
箕輪ダム、今後の対応
上伊那5市町村に水を供給する箕輪ダムの貯水率が過去最低を記録したことに伴い、各市町村でつくる上伊那広域水道用水企業団は、伊那建設事務所などと協議を重ね対策措置を講じている。
1月15日からは、自己水源の活用を増やすよう受水5市町村に働きかけ、箕輪ダムの取水量の約8%、1日3千縲・500トンを自主節水している。
配水量割合は、受水5市町村によって倍近く異なり、事態の認識にも格差がある。そのため、地域住民への働きかけなどは、それぞれの市町村に委ねている。24日の協議の段階では、住民に対して節水などの働きかけている市町村はなく、まずは現状を知ってもらう取り組みが中心となっている。
全国的な状況と比較すると、現在は取水制限をするほど危機的状況にはないという。しかし、今後は農業用水の確保も必要となるため、貯水量の温存を進めている。
企業団の担当者は「水は限りある資源。改めて水道の重要性を認識してほしい」と話している。 -
【特集 権兵衛開通】15万7千人の苦闘(3)
水抜き坑着工から2年10カ月が経た03年1月。貫通まで残り数百メートルになった所で、再び中央アルプスから大量の水が噴き出した。
被害が大きかったのは木曽側。木曽側坑口から約1キロは登り勾配だが、貫通地点までの残り約470メートルは下り勾配の工事だった。噴出した大量の泥水は、流れずに溜まり、切り羽を水没させた。
「地質も大変だったが、水の量も並大抵のものではなかった」
飯田国道事務所の石原幸宏建設監督官は振り返る。
噴出する水の量は、伊那側が毎分3・6立方メートル。200リットル入りのドラム缶18本分だ。木曽側はその3倍以上の毎分11・6立法メートル。同じドラム缶58本分。
通常、このような出水量の多いトンネル工事では「拝み勾配」といって、両方の坑口から登り勾配ばかりで掘り進み、一番高いところで双方が交わるのが最適といわれる。登りばかりで掘れば、出てくる水は自然に坑口に向かって流れていくからだ。
しかし、権兵衛トンネルでは、双方の坑口の標高差と工期の関係からそうはいかず、木曽側工区では下り勾配の工事もあったのだった。これが貫通直前の切り羽の水没をもたらした。ポンプで汲み出して、現状に戻すまでに2ヵ月を要した。
崩れやすい地質と大量の出水。4度にわたる切り羽の崩落。このため工事の進捗速度は伊那側で1日平均2・1メートル、木曽側では同じく1・2メートルだった。
権兵衛トンネルの全長は4・5キロ。施工中のものを含めて、全国で23番目の長さだ。この長さのトンネルは通常3年間で貫通できるといわれ、それに5年間が費やされたことじたいに工事の難しさが示される。のべ15万7千人が汗を流し、300年前に木曽の農民権兵衛が切り拓いた峠道を、高規格道路に生まれ変らせたのだ。
03年5月31日、水抜き坑が貫通した。最後に残された岩盤を取り除いた時、伊那谷から木曽谷に向けて、風がサーっと吹き抜けたという。(終わり)=毛賀沢明宏= -
箕輪ダムの貯水率、過去最低
伊那市や箕輪町など上伊那5市町村へ上水道や農業用水を供給している箕輪ダムの貯水量が、過去最低を記録した。
25日現在の水位は7・3メートル。有効貯水量380万トンの約53%しかなく、過去最低だった02年の57%を下回った。今後まったく雨の降らない状態が続けば、103日で利用可能な水が底をつくと予測している。
ダムは昨年7月に、常時満水位だったが、9、10、11月は例年よりも台風などが少なく、平年の半分程度しか雨が降らなかった。冬季に入ってからは寒波が続いた影響で流入する水が減少。さらに、北信と異なりこの地域は雪が少ないため、このままの天候が続けば雪解け時の回復も期待が薄い。伊那建設事務所の担当者は「これまでになく今後の動向に予測がつかない状況」と話す。
昨年11月ころから状況を見守ってきた同建設事務所は、利水者団体に情報提供するなどして、早期の対策を促している。また今後は、ホームページなどで、一般にも広く情報提供をしていく。 -
風船遊劇団ゴンベエワールド
新作 風船のオニ風船遊劇団ゴンベエワールドのゴンベエさんの新作「オニ」が完成した。愛きょうのある風船のオニは、南箕輪村の図書館に届けるという。
節分があるのでオニを作ってみよう-と、スケッチを描き、いかにオニの雰囲気を出すか構想を練った。苦労したのは、目と天然パーマのような頭。最初の2つはオニらしくならず、完成までに50縲・0本の風船を使ったという。
試作の末に完成した黄色い髪と飛び出た目玉。太い眉毛も特徴。赤オニのほか青オニもある。ゴンベエさんは、「思ったよりもよくできた。自信作」と話している。
オニは、ゴンベエワールドのホームページでも見ることができる。 -
【特集 権兵衛開通】15万7千人の苦闘(2)
98年10月着工した伊那側からの工事は、1年後の99年10月、トンネル掘削の最先端である切り羽の大崩落に見舞われた。砕けた粘板岩が水とともに噴出した。幸い人身事故にはならなかったが、2カ月半の間、工事停止に追い込まれた。
「坑口からわずか310メートルの所。全長4・5キロのトンネルは普通3年位で掘れる。1年間でこれしか進めなかったことが工事の難しさを示している」と石原幸宏飯田国道事務所建設監督官は語る。
事態は深刻だった。粘板岩の硬い地層で地下水も多くないという予測の下に、トンネル本坑を直接掘り進む工事を始めたが、これでは手も足も出ないことが厳然と突きつけられたのだ。
急きょ、トンネル施工法検討委員会が設立され、水抜き坑掘削を先導させる方式に、工事計画自体を変えた。異例の事態だった。
水抜き坑とは、本坑に並行して、常に少し前を掘り進める径の小さな水抜き用トンネルのこと。先に水抜き坑を掘れば、出水地帯では水の流れが変り、本坑が掘りやすくなるという。
本坑の掘削方法自体も変えた。本坑は、掘削機ジャンボドリルで掘り進めたら、1メートル間隔でH鋼をはめ込み、その間に金網をかぶせてコンクリートを吹き付けるナトム工法で掘り進められていた。
だが、掘削工事の最先端部分の壁面が崩れやすいことから、フォアパイという支えになるような特殊の資材を、掘り進む岩盤の前方上部に先に埋め込んでいく補助工法も取り入れた。
一般にトンネル工事では、鏡ボルトという崩落防止用資材を先に埋め込んで、それごと岩盤を掘削する工法が用いられている。掘り進んだらH鋼をはめ込み、そのH鋼から放射状にロックボルトという岩盤強化のための資材が埋め込まれる。だが、あまりに崩れやすい地質だったがゆえに、さらにフォアパイ工法を付加したというわけだ。
だが、中央アルプスは、人々の前になお立ちはだかった。(続く)=毛賀沢明宏= -
明るい県政を進める会が集会
明るい県政を進める会(桜井伝一郎代表)は24日、伊那市内で県政報告と県政を考える集会を開いた。緊急動議で、夏の県知事選に向け、新リーダーを求めることを採択した。
会場には、上伊那から県政を変えたいと考える地域住民約300人が出席。
桜井代表は、田中知事の泰阜村の住民票問題、各委員会への県外者の委嘱などを挙げ「将来を見すえ、すばらしい県政にできるか勝負の年」と新リーダーを立てる環境づくりを促した。
県政報告で、木下茂人、清水洋、小原勇の各県議らが下水道の公文書公開、稲荷山養護学校の改築変更、組織再編成などを取り上げ「コモンズ支援金は、本庁主義が強くなり、地域の自発的な思いが打ち消されている」「住基ネットの侵入実験は財務規則違反になると思われる」などを指摘。
小坂伊那市長は「将来を見すえた知事の考えはまともだが、職員の信頼を得られず、組織を利用できない。首長よりも国会へ行ったほうが向いているのではないか」と皮肉った。 -
長野縲恃ム田の高速バス 金曜、増便へ
中央道・長野道を利用して上下伊那と長野を結ぶ「みすずハイウェイバス」が3月から5月毎週金曜日に増便される。23日、県企画局交通政策課が発表した。
増便されるのは現行の最終便の1時間後で、長野行きが駒ヶ根IC19時25分、伊那IC19時38分発で、長野県庁着21時42分。飯田行きが長野県庁発19時35分で、伊那IC21時44分、駒ヶ根IC21時57分着。運行には伊那バスなど県内5社があたる。停留所・運賃などは現行と同じ。
05年10月に県補助事業の「公共交通機関による南北交流促進事業」による増便実験で大幅な利用者の増加が見られたため。
8月にバスの車内で行ったアンケートで、最終便の後の増便を求める声が多かった。それに基いて10月に土日を除く20日間、現行の最終便の1時間後に実験的に増便したところ、合計で長野行きで125人、飯田行きで165人が利用。1日の全便合計でも、対前年同月比、対前月比でも大幅な利用者の増加が見られた。利用は上り下りとも金曜の夜に集中しており、当面金曜日の夜だけの増便となった。
6月以降については3縲・月の利用状況を調査して判断するとしている。
南北の高速交通網の整備については、地元の声を受けた県議が超党派で協議会を作り鉄道・バスともに増便などを要請。田中知事もそれに積極的に応える姿勢を示し、増便実験などを行ってきた経緯がある。
利用状況に踏まえた、更なる整備を求める声は多い。