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小田切恵子さんの
)
伊那市西春近の木彫家、小田切恵子さんの一刀彫「井月像」を見せてもらった。竹行李を背負い、杖をつき前かがみになった姿、とろんとして切れ長の目が「にかっ」と斜に笑いながらもいやみがない、顔の表情が特にいい▼ほほ笑み地蔵、釈迦像、白狐、猫を抱く少女像、「雉(キジ)の夫婦」など長年、人間味のある慈愛を込めた数々の作品を見続けた私の目には「これはすごい、きっと、彼女の代表作の1つになる」と写った。「父の生き様を重ね、姿はこじきでも、崇高な精神を宿した井月の姿とともに精神性も彫り出したかった」という▼仏師の家系に生まれ、恵まれた感性と技術を持ちながらも、自己の生存の意義を問い続けた彼女の答がこの作品だったのでは(大口国江) -
写真展「なんじゃもんじゃ」
伊那市境東のカメラ店「キタハラカメラ」に集う上伊那の写真愛好者による作品展「なんじゃもんじゃ」は20日まで、同市立伊那図書館で開いている=写真。・ス正体不明・スと呼ばれるヒトツバタゴ(通称・なんじゃもんじゃ)のような個性が光る作品に来場者の注目が集まっている。
展示は02年から始まり6回目。一面に広がった塩づくりの釜、牛舎でのんびりした様子で寝転がる猫の写真など、出展者54人が一人1点ずつを展示。被写体をとらえる視点は人それぞれで風景や人物、花などが題材でカラーやモノクロ、デジタル処理した作品などが並ぶ。
メンバーは小学生や大学教授、主婦、会社員、農家などと職業や年齢はさまざま。毎日夕方になると同カメラ店に愛好者が集まり、その日に撮影した写真やデジタルカメラ、プリンターなどの話題で話は尽きないという。
事務局の向山世男さん(70)=伊那市=は「今回は・スなんじゃもんじゃ・スの主旨にあった『これはなんだ』と思わせれ作品ばかりが集まった。身近な場所にいくらでも写真が撮れる場所はあふれている」と話している。
14日は休館日。入場無料。 -
向山和秋個展
箕輪町長岡の向山和秋さん(58)は、風景画を中心とした油彩画の個展を伊那市境東のギャラリー&カフェ「カレッタ」で開いている。
作品は、長田の林道から仙丈や東箕輪の集落を望む「おゝ偉大なり我が故郷」、三日町上棚から西を眺めた「光輝く季節の古里」、人生の生き様を描いた「さあ!最高峰めざして」などのほか、京都旅行でスケッチした舞妓を題材にした「女神のうたた寝」などもある。近作ばかりで10号から50号まで。
向山さんは、自然の中の緑が春から順に色を変えていく過程の美しさを表現したいと研究。「伊那谷の春の終わりから初夏までの美しさを描いた作品。緑の表現に挑戦してみたので、それを味わってほしい」と話している。
展示は16日まで。午前11時縲恁゚後6時。13、14日休み。販売もする。 -
アフリカへ毛布をおくる運動
アフリカ協会など5団体でつくる「アフリカへ毛布をおくる運動推進委員会(JBAC)」は31日まで、「アフリカへ毛布をおくる運動」キャンペーンとしてアフリカへ送るための毛布を一般から募っている。
同運動はアフリカが大干ばつに見舞われた1984年、当時のユニセフ事務局長だったジェームス・グラント氏が全世界に毛布200万枚の緊急支援を呼びかけたことを発端としたもの。1985年に当初目標は達成されたものの、アフリカ地域では依然として毛布のニーズが高いことから、日本ではその後もいくつかの団体が合同事業として毛布を送る活動を継続。これまでに360万枚以上の毛布を20カ国に送付した。
収集する毛布はシングルサイズ(140センチ×200縲・10センチ)のもので、綿毛布や普通の毛布よりも薄い毛布、破れたり穴のあいた毛布、汚れた毛布は受け付けない。使用した毛布は必ずクリーニングか洗濯をして出すこと(新品毛布はそのままで良い)。また、毛布の輸送費として1枚につき900円の海外輸送協力金を求めている(海外輸送協力金のみの協力も可)。
また、構成団体の一つ立正佼成会の伊那協会青年部は、20日に箕輪町のジャスコ箕輪店、伊那市高遠町の食彩館、駒ヶ根市の西友でユニセフ募金のための街頭募金を実施するため、そこでも毛布の収集を行う。
時間は午前11時縲恁゚後2時。
問い合わせは立正佼成会伊那協会(TEL72・2996)三沢さん。
毛布送付先は郵便番号230竏・054横浜市鶴見区大黒埠頭15番地日本通運大黒国際貨物センター「日通大黒毛布係」、海外輸送協力金振込先(郵便局口座)は口座名義「アフリカへ毛布をおくる運動事務局」、口座番号「00110竏・竏・51756」
問い合わせは(TEL045・503・2222)。 -
音楽評論家
伊那市
山田英子さん07年3月3日、全国音楽評論家協会の認定を受け、音楽評論家になった。
認定を受けるまでには年4回の試験があり、内容は50種類にも及ぶ。「段階を踏まないと評論家にはなれないですね。テストで大変だったけど、ポピュラー、ジャズ、クラシック…といろいろな音楽を勉強しました」。部屋に飾られた認定証。「重みがある。恥ずかしくないように、常に勉強しています」。
豊科町出身。東京で音楽を専門に勉強し、河合音楽教室の講師になった。当時、自宅のほか伊那市、箕輪町、宮田村、豊科町、穂高町、明科町の教室を担当し、約120人の生徒にピアノを指導した。
演奏家の顔もあり、結婚式場の専属エレクトーン奏者として活躍。ピアノ奏者として結婚式やパーティーで演奏したり、弾き語りもしている。
現在は、長野ミュージシャンスクールの看板を掲げ、エレクトーン、ピアノ、キーボード、楽典、カラオケを指導する。自宅教室に加え、松本市では先生にピアノを教え、カラオケは5教室。カラオケ指導は、「本格的に教えてくれる」「覚えやすい」と評判で、ピアノを弾きながら発声、音程、楽譜に始まり、言葉、曲の表情、マイクの扱い方、礼儀まで基礎から総合的に教える。
日本音楽審査員協会の歌謡師範、歌謡教授、歌謡講師で、優良音楽審査員でもある。地元では伊那ケーブルテレビジョンのカラオケ大会の審査員を長年務めるほか、全国各地に出向き、先ごろ全国大会の審査員もした。5月4日には、日本音楽審査員協会主催の段位認定カラオケ大会長野県大会の大会長も務めた。審査だけでなく、自身も国立劇場やNHKホールなどさまざまなステージで歌っている。
他方面で活躍し多忙な日々だが、毎日5時間は勉強する。「先生は常に勉強しないといけないのよ。人の上に立つには、いろいろ勉強してないとなれない」。1時間半から2時間はピアノを弾き、本やテープを買って勉強する。歌も1曲を何百回と歌う。「歌詞を3番まで覚えるのは大変。家の中でも、いつも声を出して歌ってる」。努力を惜しまない。
「挑戦することが好き」。多趣味で花、食器、骨董品、料理、ファッションにも凝っている。「何でもセンスよ。常に人を見て自分を磨き上げる。それが大事かな」。音楽と趣味。一つひとつは異なるものだが、それらすべてが今の自分を形成しているという。
「人の気持ちを考えて、人のために生きる。人と人の出会いをとても大事にしているの」。そんな生き方が人を引きつけ、周囲に人が集まる。「音楽を教える仕事を大事にし、音楽評論家として常に上を目指していきたい」。大好きな花に囲まれながら、勉強の日々は続く。(村上裕子) -
園芸福祉実践講座開講
伊那市社会福祉協議会で8日、07年度のボランティア講座「園芸福祉実践講座」が開講した。
園芸福祉は花や緑を育てながら仲間づくりや植物と触れ合う時間を楽しむことなどを目的としたもので、県内でも各地で取り組みが進んでいる。今回、元信州大学教授で長野園芸福祉ネットワーク代表の藤田政良さんの提案で、市社協でも実践講座を開講。花壇作りの基礎を学びたいと考えている人や福祉施設や地域の花壇作りに取り組みたいと考えている人などに参加を呼びかけたところ、上伊那各地から25人の受講者が集まった。
講座では、土作りから花壇をより美しくするためのノウハウや気候風土に合った草花の育て方などを伝授していくほか、実際に伊那中央病院の花壇の一部を使って実習を行うことを予定している。
実際に地域の福祉施設などではボランティアで花壇作りをしてくれる人材が求められており、今講座はそうしたボランティアを育成することも目的としている。 -
「やまびこリーグ」開幕 9チームが熱戦展開
伊那市やまびこソフトボール連盟(田中春男会長)は7日夜、同市の富士塚スポーツ公園運動場グランドでリーグ戦の開会式を開いた。本年度は30回目の節目。前年度より2チーム少ない9チームの選手ら約100人でナイターソフトの開幕を迎えた。
田中会長は「今年でリーグ発足30周年を迎えるのも先輩方が築いてきたソフトの歴史があるから。近年はチーム数も減少しているが活性化を願い、これから40、50周年を迎えれるよう努力していきたい」とあいさつした。
選手代表の「西町クラブ」主将の竹村勇さん(57)は「ソフトボールの好きな仲間たちと良い汗をかきながら1年間を頑張りたい」と選手宣誓した。
昨年度の優勝チームが優勝旗などを返還し、式典が終わると、早々にリーグ戦が開幕。選手らは生き生きとした表情で初戦を楽しんだ。
同連盟は、満年齢40歳以上の男子、満年齢20歳以上の女子選手を対象としたナイターリーグ。8月上旬まで、富士塚スポーツ公園運動場グランドを会場に全チームが総当たり戦を展開。9月下旬からはトーナメント戦もある。
本年は30周年の記念行事を9月上旬に開催する予定。6月のは事業部を発足し、取り組み内容を決めていくという。
開幕戦の試合結果は次の通り。
▽西町9竏・インターフェアOB▽城南クラブ15竏・竜東クラブ -
ひまわりの里づくり 園児が種まき
伊那市長谷総合支所と国土交通省などが取り組む「ひまわりの里」づくりが8日、長谷杉島の三峰川沿いにある休耕田であった。長谷保育園の園児や関係者約40人が集まり、ひまわりの種をまき、大きく育つことを願った。
「水源地花いっぱい運動」の一環として、上下流域の交流と水源地の大切さをアピールすることが目的。美和ダム、戸草ダム周辺を花でいっぱいにしよう竏窒ニ1992年から取り組みは始まった。
地域住民が所有する約500平方メートルの休耕田を借りて実施した。園児たちは種をバケツに入れ、職員らとともに用意した2千粒の種を約30センチ間隔で2粒ずつまいていった。
年中の河手愛香ちゃん(4つ)は「大きなヒマワリが咲くのが楽しみ」と胸を膨らませながら作業を楽しんだ。園児たちは種に優しく土を被せると、念入りに水をまいて、種が成長するのを期待した。
ヒマワリの種は上下伊那の小中学校、高校、各市町村庁舎などに配布し、栽培を呼びかけ、「水源地花いっぱい運動コンクール」で大きさや高さ、見栄えなどを審査する。
関係者によると、8月中旬には花が咲きそろう予定。
コンクールについての問い合わせは、伊那市長谷総合支所建設水道課(TEL98・3120)へ。 -
みはらしの湯が東海じゃらんの行って良かった露天風呂ランキングの17位に
伊那市西箕輪の日帰り温泉「みはらしの湯」がこのほど、リクルートが発刊する観光情報誌『東海じゃらん』で行った「2010人が選んだ行って良かった露天風呂30」のランキング17位に選ばれた。
ランキングは同誌が3月号で行った読者アンケートとネット予約アンケート、各地の観光協会を通じて行ったアンケートの結果を総合したもので、山梨県、神奈川県、愛知県、静岡県など10県を対象として行って良かった露天風呂を聞き、その上位30位までを発表した。
同施設は露天風呂や休憩所から望む南アルプスの美しさなどが高く評価されたほか、温泉に入るだけでなく、みはらしファームでさまざまな体験が楽しめることなどが高い評価を受けて17位にランキング。南信地区でランキング圏内に入ったのは同施設と茅野市の蓼科グランドホテルのみだった。
唐沢寿男支配人は「ゴールデンウィーク中に県外から訪れた人も『ここは景色が良い所だね』と言ってくれる。多くのみなさんに評価していただいたということで嬉しい。地域のみなさんにも地元の景観を改めて楽しんでいただければ」と話していた。
また、5、6日は子どもの日にちなんて菖蒲(しょうぶ)湯にする。 -
みはらしファームのアスパラ狩りにぎわう
伊那市西箕輪の農業公園みはらしファームで昨年から始めた「アスパラ狩り体験」がにぎわいを見せている。観光バスで乗り付けた各地の観光客たちは、ハウス内で大きく成長したアスパラを摘み、甘味のある新鮮な味を楽しんでいる=写真。
アスパラ狩りは観光会社などからの要望を受けて始めたもの。昨年は作付け規模が少なく、観光客のみを対象としていたが、今年はハウスを増設し、ツアー客以外の一般も体験できる環境を整えた。今年はツアーの中でアスパラ狩り体験を盛り込む観光会社も増え、すでに観光バス約140台が予約している状況。ゴールデンウィーク中は観光バスの対応で追われている。
初めてアスパラ狩りを体験した埼玉県の家族連れは「子どもはアスパラがどういう風に生えているのか知らないが、見ながら収穫できるのでとてもいい」と話していた。
アスパラ狩りは予約制。一般の体験は6月末までで、受付時間は個人が午前10時からと午後1時からの2回、団体が午前9時縲・時となっている。料金は指定した袋への詰め放題で500円。
申し込み・問い合わせはみはらしファーム公園事務所(TEL74・1820)へ。 -
大道芸フェスタ
伊那市の通り町竏駐・M間で「こどもの日」の5日、「2007大道芸フェスタin伊那」があった。会場は歩行者天国となり、子どもたちはアートバルーンなど大道芸を楽しんだ。市商店街活性化イベント委員会主催。
大道芸フェスタには、地元を拠点に活動する歌舞劇団「田楽座」、笛師九兵衛など7組が出演。会場の3カ所で、次々と大道芸が繰り広げられ、大勢の親子連れなどが取り囲んだ。
ジャグリングでは、円筒の上に乗せた板に立って、いくつかのボールを投げ受けする技などが披露され、観客はじっと見守った。成功すると、大きな拍手が沸いた。
各商店街も輪投げやルーレットゲーム、将棋、落書きコーナーなど趣向を凝らした催し物を企画。子どもたちは、夢中になって遊んでいた。 -
手づくりロボット大集合
伊那市生涯学習センターで5日、学生自主製作「手づくりロボット大集合」が初めて開かれた。中高生が製作したロボットや電車模型、国鉄時代の電車用具がそろい、子どもたちの人気を集めた。
ロボット展には、伊那東部中学校、箕輪工業高校が出展。2月の第4回南信中学生ロボットコンテストで優勝した伊那東部中は、120秒以内に21個の円筒を相手コートに送ったり、中央にあるペットボトルにかけた数を競う様子を実演した。
1対1で勝負するプチロボットは、縦180センチ、横90センチの枠内にあるパックをいかに多く自分の陣地に入れるかを競うもの。簡単に操作できるとあって、子どもと一緒になって夢中になる母親の姿があった。
また、国鉄時代に使われた日付機、250ワットのライト、合図灯など約200点が並んだ。
中信模型クラブ協力の電車模型は、鉄橋やトンネルを設けた延長20メートルの線路を電車が走った。子どもたちは駅前の「運転席」に座り、交代で運転台のハンドルを握り、大喜びだった。 -
中学生サッカー「INA CUP」
第6回中学生サッカー大会「INA CUP」は4、5日、伊那市陸上競技場、富士塚スポーツ公園など8カ所であり、上伊那を中心に県内外から集まった34チームが熱戦を演じた。FC伊那東部の主催。
大会を通じて伊那地区のサッカー技術の向上を図るとともに、他地区との交流を深めることが目的。1日目は予選リーグ、2日目は決勝トーナメントと親善試合が組まれ、それぞれのチームが優勝を目指して戦った。
会場には、わが子の頑張る姿を見守る保護者らの声援が飛び交った。「シュート、シュート」「頑張れー」などの応援を受け、選手らはフィールドを駆け抜けた。
優勝は「いなべFC」(三重県)。 -
「手良メタボの会」開講
伊那市の手良公民館の健康増進を目的とした新規講座「手良メタボの会」が2日夜、同公民館で開講した。初回は、同地区を中心としたメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)該当者やその家族ら約20人が同生活習慣病について学んだ=写真。
手良メタボの会は、健康や食生活の学習と軽スポーツなどを組み合わせた活動をする事業。食べ過ぎや運動不足を意識面より改善し、目標を持って、1年間を通じて「メタボリック脱出」を目指す。
「メタボリックシンドロームについて」と題し、前県伊那総合健康センター所長の藤島弘道さんが講演。肥満者の糖尿病、高血圧症、高脂血症の重複状況を説明して、それらの予防策を解説した。
藤島さんは「根本的には運動と食生活の改善などの生活習慣改善に努めることが必要」と強調。「今まで食べていた量を減らすことは難しいが糖尿病、肥満対策のためには大切なこと」と話した。
同会は3月までの月2回、計16回の講座を予定。藤島さんを顧問に迎え、同市体育指導員や市保健推進課保健士らによる軽運動と食生活改善のための学習をする。
会では市内からの参加希望者を集っている。問い合わせは、同公民館(TEL72・2755)へ。 -
西箕輪地区から望む風景を撮り続ける
伊那市西箕輪中条
白鳥由利さん(70)写真を撮っている時は20歳くらいに戻って夢中になっちゃうから、70歳っていう本当の年も忘れるね竏秩B
趣味としてカメラを始めたのは5年ほど前。地元にある経ヶ岳植物園の植物をもっと多くの人に見てもらいたいと、1年ほどかけて四季折々の草花を撮影。そこから写真の魅力に引き込まれ、もともと好きだった風景写真を多く撮影するようになった。
「花の写真の場合、花だけしか写さないことも多いけど、その花がどんな風に咲いているかも分かるようにしたかったから、経ヶ岳植物園の植物を撮った時には花だけじゃなくて葉っぱも写すようにした。けど難しくてね。1つの花を撮るのに3、4回足を運んで40枚ほど撮影することもあった」と語る。
◇ ◇
本業は大工。絵を描くことは好きだったが、写真に関してはインスタントカメラで現場写真や記念写真などを撮る程度だった。撮影技法もまったく知らず、独学で少しずつ覚えてきた。
被写体には幼いころから慣れ親しんできた西箕輪地区から望む景観を選ぶことが多く、特に町部をふところに抱いて正面に構える仙丈ケ岳と南西に見える将棋頭山は、愛して止まない。
「同じ場所であっても朝、昼、夕方の表情は違うから、それがまた面白い。仙丈をきれいに撮るには午後3時ころ。そうすると山のしわがしっかり出てくる。でも、西山(将棋頭山)は午前10時前の方が山の白黒がはっきりしてくる。小さい時からの『仙丈はこういうもんだ』っていう思いが染み付いているから、ここ(中条)から見る仙丈が一番いい。どうしても中条や上戸ら辺で撮ることが多くなっちゃうね」
写真を撮るようになり、四季の移ろいの美しさにも改めて気付いた。
◇ ◇ -
高烏谷山あるけあるけ大会
駒ケ根市の東伊那公民館と東伊那郵便局は3日、高烏谷山あるけあるけ大会を開いた。東伊那を中心に市内から親子など約250人が参加し、標高1331メートルの山頂を目指した。
東伊那の高烏谷神社里宮に集合した参加者らは「エイ、エイ、オー」と全員で気合を入れ、元気いっぱいに歩き始めた=写真。頂上までの道のりは約3キロ。標高差約600メートルの急な登山道は前日の雨の影響で所々ぬかるんでいて時折足を滑らせる人の姿も見られたが、息を切らしてふうふういいながらも家族や仲間同士で励まし合って歩いた。約1時間かけて頂上に到着すると、参加者らは眼下に開ける見事な眺望に疲れも忘れて見入っていた。山頂ではそれぞれの名前を書いた札を結んだ風船を飛ばしたり大声コンテストを楽しむなどして、下界の喧騒とは無縁の別世界でのどかなひとときを過ごした。
伊那市からも富県公民館主催の区民ハイキングの一行約570人が山頂を目指した。 -
芝桜をライトアップ
第8回芝桜まつり(小沢花の会主催)が開かれている伊那市小沢の花公園で3日夜、ライトアップが始まった。伊那市街地の明かりをバックに「花富士」が浮かび上がる。5日まで。
広さ50アールで、富士山をメーンに、白、ピンク、薄紫の芝桜3色で天竜川、仙丈ケ岳や間ノ岳など南アルプスの山並みが表現される。3日現在で8分咲き、満開は8縲・0日を見込む。
公園内に500ワットのライト8個を取り付けたほか、今回はろうそくをともした手作りキャンドル9個も置き、やわらかな光を放つ。水をはった水田には「花富士」の影が映る。
初日、家族連れなどが訪れ、写真を撮るなど昼間と違った風景を楽しんだ。
ライトアップは午後7時縲・時。6日まで、おにぎりや豚汁を販売している。
場所は、広域農道の中の原信号機南側。 -
ちいむもみじがごみ拾い
上伊那中心のランナーで活動するランニングチーム「ちいむもみじ」(唐沢文生代表)は3日、権兵衛トンネル入り口周辺でごみ拾いをした。約30人が集まり、走ったり歩いたりしながら道沿いのごみ拾いに取り組んだ=写真。
ランナーにしかできない地域貢献をやってみよう竏窒ニ、ちいむもみじでは3年前から、5月3日(ごみ)の語呂に合わせてジョギングやウォーキングをしながらごみ拾いをする「みんなで、きれいにしま走(しょう)!拾いま走(しょう)」に取り組んでいる。
昨年は権兵衛トンネルの開通に合わせてその周辺道路でごみ拾いを行ったが、この1年でトンネルの交通量が増え、周辺道路に捨てられるごみの量も増えたことから今年も県道与地竏鋳C野線沿いと権兵衛峠道路沿線でごみ拾いを実施。与地竏鋳C野線と権兵衛峠道路の合流点からトンネル入り口に向かうコース、合流点から広域農道に向かうコース、与地公民館からみはらしファームに向かうコースの3つに分かれ、それぞれのペースで進みながらごみ拾い行い、汗を流していた。 -
GW後半 行楽地にぎわう
大型連休の後半に突入し、上伊那のキャンプ場や公園などは家族連れや若者らでにぎわっている。
伊那市の小黒川渓谷キャンプ場は3縲・日、キャビン6棟、オートキャンプサイト10区画が満杯状態。30区画あるフリーテントサイトは少し余裕がある。
利用者は中京方面を中心に、東京都、神奈川県、大阪府の家族連れなどが目立つ。2泊3日が多く、中には3泊していく人も。
キャンプ場にあるソメイヨシノはちょうど見ごろを迎え、利用者はバーベキューをしたり、小川で水遊びをしたりと思い思いに楽しんでいる。
営業は11月末まで。
※ ※
小黒川渓谷キャンプ場内の釣り堀は28日から営業を開始。釣った魚をその場で炭火焼きにして味わうことができるとあって人気がある。
3日の午前中だけでも、キャンプ場利用者をはじめ、日帰りの地元や近隣市町村の家族連れなど約50人訪れ、釣り糸を張った。
辰野町から家族と一緒に来た男の子は、釣り堀の中央付近に陣取った。ニジマスの位置を見ながら釣り糸を投げ入れる度、次々とニジマスが食いつき「また釣れた」と満足げだった。
釣り堀にはオープン前、体長20センチほどのニジマス千匹を放している。利用料は、釣りざお(えさ付き)1本100円、魚100グラム180円、炭火焼き1匹50円。
9月まで土・日曜日・祝日、7月下旬縲・月下旬は毎日営業。時間は午前9時縲恁゚後5時。 -
みはらしの湯で白鳥由利さんの写真展
伊那市西箕輪の日帰り温泉施設「みはらしの湯」は31日まで、西箕輪中条の白鳥由利さん(70)が撮影した風景写真約40点をロビーに展示している。西箕輪から望む四季折々の情景をとらえた約40点が、入浴客の目を楽しませている。
白鳥さんがみはらしの湯で作品を展示するのは3年目。1年目は経ヶ岳植物園の植物がテーマだったが、昨年からは西箕輪で撮影した風景写真を展示しており、今回も昨年の2月から撮り貯めた四季折々の風景を集めた。 近年はより自分の目で見た風景に近い「パノラマ」で撮影しており、今回の展示も縦25センチ、横55センチのパノラマ写真で統一。のどかな農村風景を前に雄大にそびえる南アルプスや将棋頭山を写した作品が多く、元旦の日に仙丈ケ岳のてっぺんから昇る初日の出を写した作品なども並んでいる。
白鳥さんは「誰かに見せたい風景。西箕輪から見たアルプスの景観の素晴らしさを見てほしい」と話していた。 -
かんてんぱぱで用の器展
伊那市西春近のかんてんぱぱホールで6日まで、富士見町で作陶活動に取り組んでいる今村勲さん(41)の作品展「用の器展」が開かれている。使い心地にこだわった普段使い食器や花器など約200点が、訪れた人の目を楽しませている=写真。
今村さんは滋賀県出身。地元で信楽焼などを学ぶ学校で学んだ後、陶芸に用いる土を扱う仕事に就き、土の研究と作陶に携わった。本格的に作陶活動に専念するようになったのは独立した95年。03年からは自然環境の良い富士見町に移り、まき窯を中心に器などを製作している。
器に使う土を掘り起こすことから釉薬の材料を山から採集してくることまで自分で行っている今村さん。土は滋賀のものを使うことが多いが、地元である富士見町の土などを使うこともあるという。
今村さんは「使い易い器を見て、触れてもらえれば」と話していた。
入場無料。午前10時縲恁゚後5時(最終日は午後3時まで)。 -
市町村対抗駅伝・伊那市チーム結団式
第17回県市町村対抗駅伝競走大会と第3回県市町村対抗小学生駅伝競走大会(ともに6日、松本市)に出場する「伊那市」チームの結団式が1日夜、市役所であった。参加選手、監督ら約20人が集まり、団長の小坂樫男市長からユニホームなどを受け取った=写真。
選手一人ひとりが意気込みを語ると桜井監督が「選手らが精いっぱい走れるようにサポートしたい。新市が誕生し、今まで以上に幅広く選手を集めることができた」とあいさつ。小坂市長は「日ごろの頑張りを発揮し、優勝することを期待する」とエールを送った。
一般の大会は松本市制100周年を記念した、8区間、39・3キロの特別コースで実施。小学生は4区間、一人1・5キロの計6・0キロコースで競う。前回大会で一般は10位の成績。小学生は不参加だったため新市発足後、初めての出場となる。
選手の皆さんは次の通り。
【一般】
▽監督=桜井健一(オリンパス)▽コーチ=平沢和海▽1区(3・6キロ)=原田遊(伊那中3)▽2区(3・2キロ)=松下花歩(高遠中1)▽3区(4・3キロ)=大沢知真(東部中3)▽4区(3・2キロ)=清水理江(ネッツトヨタ)▽5区(7・0キロ)=加藤真彰(信州大学)▽6区(5・4キロ)=相原丈洋(北山ラベス)▽7区(7・5キロ)=鈴木昌幸(ジェルモ)▽8区(5・1キロ)=土橋勇一(キョウリツ)▽補欠=萩原英雄(ジェルモ)、池上陽祐(東部中3)、鈴木麗央奈(東部中3)、五十嵐あゆみ(東部中2)
【小学生】
▽1区=宮下順奈(伊那東6)▽2区=中原拓哉(高遠5)▽3区=小松みか(高遠6)▽4区=中山裕樹(伊那東6)▽補欠=唐沢拓也(伊那東6) -
街頭犯罪抑止呼びかける
伊那署は、地元の防犯ボランティアの協力を得て、「街頭犯罪等抑止総合対策強化月間」の初日の1日、管内の大型店4カ所で街頭啓発をした。
アピタ伊那店、ジャスコ箕輪店、ケーヨーホームセンターニシザワ南箕輪店などで実施。伊那少年友の会、伊那エンジェルス隊など約80人が参加し、啓発チラシなど1600枚を買い物客らに配った。
アピタ伊那店には、伊那市防犯協会女性部員らボランティア約30人が参加。自転車の盗難や車上狙い防止などを訴える狙いのチラシを配布し、市民に犯罪抑止を呼びかけた。
同署によると管内で発生した07年の1縲・月までの刑法犯罪は222件で前年同期と比べて42件の増加(22・3%増)。小嶋惣逸署長は「この時期に抑えることで1年間の犯罪抑止につなげたい」と話した。 -
緑色の桜咲く
伊那市の春日公園内にある緑色の桜「ウコンザクラ」が見ごろを迎えている=写真。
6年前に公園を管理している伊那市振興公社職員によって植樹されたこの桜は白色からピンク色の花を咲かせる「サトザクラ」の園芸品種。葉と花が同時に出るものが多く、一見すると花が葉のように見えるため、密かに咲いている花の存在に気付かないこともある。
しかし、咲き始めは濃い緑色をしている花は徐々に淡い黄緑色に変化し、最後は薄いピンク色になる。途中の黄緑色がウコンの根茎で染めたような色であることがその名の由来となっている。 -
【登場】西春近北小学校校長 酒井照明さん(56)
教員生活35年目、校長職は初めてとなる。地域住民との関係を生かしながら地域全体で学校をつくることが願い。「権現山」を背にした自然環境に育まれた素直で純朴な同校の児童たちとの学校生活が始まった。
「私自身も、子どもたちも、職員も一人では生きていけない。地域のいろいろな人たちに支えられ、互いに支え合って学校をつくっていきたい」。
組織(学校)とは石垣のイメージだという。遠くから見ると一つだが、近くで見るとさまざさな石が組み合わさり、一つの石垣を作り上げていることが分かる。いろいろな人の持ち味を生かしていける教育現場にしたい竏窒ニの理念がそこにはある。
1973年、長野市の湯谷小学校で教員生活をスタート。15年間、4つの小学校で教べんを取るが中学校の美術教師を目指すため、武蔵野美術大学の通信教育を受けた。「中学校で、小学校を卒業していった児童たちはどのような生活をしているのか」との疑問が教員としての転機になったという。
反発する思春期の生徒たちに対し、始めは思うような指導ができなかった。教育方法や美術の授業のあり方などを自分に問うた。悩んだ時期があったからこそ、教育論や生きるための現在の考え方が生まれたと振り返る。
趣味は油絵を描くこと。伊那美術協会展、上伊那教職員美術展に毎年、作品を出品する。県展にも入選するほどの腕前を持つ。 -
伊那市で県労連系メーデー
労連系の第78回メーデー伊那中央大会が1日、伊那市民会館でああった=写真。「働くものの団結で、生活と権利・平和と民主主義を守り安心して暮らせる社会を実現しよう!」をスローガンに労働条件の改善などを訴えた。
上伊那地区労働組合連合会でつくる実行委員会(北沢仁一実行委員長)の主催。一昨年まで労連、連合系は統一開催してきたが昨年から個別で開いている。この日は、約10単組400人が参加者した。
北沢実行委員長は「残業手当縮小を狙うホワイトカラー・イグゼンプションを導入するなど、これ以上の労働情勢の悪化を許すわけにはいかない。労働者の団結、行動で閉そく感に満ちた生活を変えようではないか」と訴えた。
同大会では、各単組で製作した「格差社会はもうごめん」「サービス残業反対!」「やめて!箱モノ行政」などのプラカード紹介があり、参加者はそのプラカードを掲げて市内行進した。 -
アマランサス研究会が一般を対象としたアマランサスの栽培講習会を開催
伊那地域アマランサス研究会(登内英雄会長)は27日夜、一般を対象としたアマランサスの栽培講習会を伊那市の伊那商工会館で開いた。
同研究会は昨年春に発足し、04年から一部地域で栽培されるようになったアマランサスの新たな販路を見出すため、アマランサスを使った商品の開発などに取り組んできた。生産については、伊那市高遠町の「信州高遠花摘み倶楽部」と伊那市内に住む個人が一部で生産しているが、一般農家まで波及していない。そこで、アマランサス栽培への関心を高めてもらう中で生産者の拡充を図ろうとは種時期を前に今回講習会を企画。伊那市内を中心に辰野町から駒ヶ根市までの約40人が集まった。
講習ではアマランサスの栄養価や収穫までの流れをビデオで上映し、高遠花摘み倶楽部のメンバーで同研究会栽培部会会長の北原康弘さんと信州大学農学部の根元和洋助手が栽培のポイントや注意点を説明=写真。栽培に関しては専用の機械がなく、すべて手作業でやっている現状なども示した。
研究会では、収穫の季節の前には収穫講習会などを開くことも検討している。 -
わんぱくひろばにぎやか
伊那市の春日公園で29日、第32回わんぱくひろばがあった。バルーンアートなど多彩な催し物が繰り広げられ、子どもたちのにぎやかな声が響いた。市青少年団体連絡協議会でつくる実行委員会主催。
ひろばでは、ネイチャーゲーム、巣箱作り、スーパーロデオ、ミニSLなどのコーナーが設けられ、行列ができるほどの人気。
バルーンアートは、膨らませた細長い風船をひねりながら、犬やネズミなどを作った。風船が割れる場面もあったが、小学生は夢中で、出来上がると大喜びだった。
市学校栄養職員は食育コーナー「手づくりおやつを味わおう」で、ナスの薄焼きや干し柿などの試食を兼ねて紹介。おやつは「食べ過ぎないように時間と量を決める」「栄養のバランスを考える」など促した。また、スナック菓子に含まれる油や塩分の量を示し、子どもたちは「こんなに入ってるの」と驚いていた。 -
田原区が有害鳥獣被害防止のための電気牧さく設置
有害鳥獣の農作物被害が深刻化する伊那市東春近の田原区(林一夫区長)と田原集落営農実践委員会(「伊東由和委員長)は29日、畑に隣接する山すそ約5キロに電気牧さくを設置した。地元農家や住民など100人以上が集まり、協力しながら作業に取り組んだ=写真。
田原区では上段地域を中心シカなどによる農作物被害が増加しており、被害が大きい上段地域は家庭菜園にまで及んでいる。作っても食べられてしまうという現状から、耕作を放棄する農業者も増えており、田原集落営農実践委員会が中心となって対策を検討。その結果、イノシシやシカの侵入を防ぐには効果の高い電気牧さくを設置することを決めた。 この日は、ステンレス線の電気牧さくを南福地区との境から駒ヶ根市との境まで設置。資材費、約150万円は県、市、農業共済、東春近地区農業振興センターの補助でまかなった。
隣接する富県地区などでは中山間地対応の補助を受けて既に電気牧さくが設置している。農業者だけでなく、住民全体で有害鳥獣対策に取り組むのは珍しく、関係者は「区民全体に有害鳥獣被害の深刻さに対する認識が広まっているのだと思う」と話していた。 -
メーデー
連合系(連合長野上伊那地域協議会、上伊那地区労組会議、上伊那地区労福協)の第78回上伊那地区メーデーが29日、伊那市民会館であった。77単組約1500人が集まり、豊かで公正な社会の実現と格差是正、労働条件の改善などを訴えた=写真。
昨年に続き今年も連合系、労組系は別々にメーデーを開催。連合系のメーデーでは、福島敬実行委員長が「ここ数年、強い者はより強く、弱い者は切り捨てるといった二極化が進んでおり、私たちの生活が根底から脅かされている。今こそパートや派遣、契約労働者とも手を組んで格差是正を訴えていく時。行政改革の名のもと、規制緩和が進み、働く者の生活環境が以前より不安定になっている。ゆとり・豊かさ・公正な社会をつくるため、ともにがんばりましょう」と呼びかけた。
その後、市内でデモ行進を行い、ホワイトカラー・イグゼンプションの反対、働く者のためのワークルールの実現などを訴えた。