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伊那養護学校の子どもたちに三遊亭金翔さんらが落語を披露
落語の言葉遊びとリズムを楽しんでもらおう竏窒ニ4日、三遊亭金時門下で二つ目の三遊亭金翔さん(32)と、おはやしと三味線の恩田えりさんが伊那市の県伊那養護学校を訪れ、重度の障害を持つ「つくしグループ」の子ども15人に落語と寄席ばやしなどを披露した。
高座に上がる機会の少ない若手落語家に、落語を披露する場を提供する活動をしている協力者の支援があり、前日の夜、伊那市内の居酒屋などで「伊那谷寄席」を開催した金翔さん。そこで知り合った伊那養護学校の教諭から、養護学校の子どもたちが落語のCDや本などを教材として活用していること教えてもらい、ぜひ生の落語を聞いてもらおうと養護学校を訪れた。
演目には「平林」を選択。子どもたちは体を動かしながら、登場人物が放つリズミカルなフレーズを楽しんでいた。また、恩田さんとともに寄席が始まる前にたたく一番太鼓や二番太鼓、寄席はやしなどの説明もした。
金翔さんは「反応が素直。一緒に楽しむという会になり、こちらも助けられた。養護学校での落語は初めてだったが、楽しんでいただけるのであれば今後もぜひ声をかけていただきたい」と話していた。 -
【高校野球紹介】(3)伊那弥生ケ丘
主戦平沢(3年)を中心とした守備で最小失点の試合を目指す。課題の打線は「9人の攻撃のバランスが取れてきた」と原監督。夏に向けて調子を上げたチームは、5年振りのベスト8を狙う。
130キロの速球とスライダー、カーブの変化球を持つ上手の平沢。6月から内角を攻めるよう心掛けてきたため、決め球の外角直球が生きてきた竏窒ニ監督は、エースの仕上がりに満足する。
継投には、右上手の佐々木(2年)、同じく宮沢(同)、右下手の春日(3年)が控える。
守備は、経験を積んだ小島、唐沢の3年生が二遊間を務め内野に安定感が出てきた。捕手の塩沢(2年)竏瀦ス沢のバッテリーも大きく成長したという。「守備はピンチの場面を多く経験してきたことでシビアに対応できるようになった」(原監督)。
打線は、「状況に応じたバッティング」に磨きがかかる唐沢を先頭打者に起用し、宮沢、佐々木、小島を中軸に置く。下位打線には不安を感じるが監督は「全員で攻撃をつなげていきたい」と話す。
初戦は須坂園芸と対戦(16日午前9時縲恁ァ営長野野球場)。勝ち上がると2回戦の相手は臼田(18日午前9時縲恣ッ球場)。
春日秀仁主将
ピッチャーを中心に、一つでもエラーを少なくして守備でリズムをつくり、攻撃につなげたい。目指すはベスト8。 -
まほら伊那民謡会 新宿区民謡大会出演
新宿区と友好都市提携を結ぶ伊那市の代表として「まほら伊那民謡会」(伊沢寛代表)が1日、同区四ツ谷区民ホールであった新宿区民謡大会に参加した。約20年ほど続く交流事業の一環。同民謡会のメンバー11人は、観客約700人の前で「天竜下れば」など3演目を披露した。
大会には区民でつくる40の民謡団体が参加し、全国各地の民謡を題材に86演目があった。この中で伊那民謡会は、特別出演として「天竜下れば」「絵島節」「伊那節」を三味線、太鼓、尺八の演奏で歌い、踊った。
同行した、市関係者は「新宿区民にも喜んでもらえたと思う。演目の中では『伊那節』などの民謡を歌う団体もいたが、本場の生の演奏と歌、踊りを披露できてよかった」と話した。
旧高遠町が1986(昭和61)年7月に同提携を結んだのがきっかけ。民謡大会を主管する新宿区民謡連盟との踊りを通じた交流は88年から始まった。本年は「伊那まつり」の市民おどりに同連盟メンバーが参加する予定だ。
「新宿区民謡大会」に参加するメンバーら -
かんてんぱぱで第28回長野県陶芸展開催
長野県陶芸作家協会(篠田典明会長)による第28回長野県陶芸展が8日まで、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開かれている。若手からベテランまで25人の陶芸作品約500点が、訪れた人の目を楽しませている。
同協会に加盟する県内の作家らが年に一度開く作品展で、同会場では4回目。
例年各作家が個々人のブースを持ち、作品を出展しているが、今回は「赤と黒の共演」をテーマに、作家の作品を一堂に集めたディスプレイを設置した。
陶芸の歴史が浅い長野県の場合、各作家が全国の焼き物の名所で技術を身に付けて県内で活動を続けていることが多く、展示作品も瀬戸、備前、織部など多彩。上伊那からは、駒ヶ根市の湯沢千春さん、岡田和也さん、伊那市長谷の竹島覚二さんが出展している。
出展者の一人、篠田弘明さん(49)は「多彩な作品からそれぞれの作家の目指しているところを見ていただければ」と話していた。
入場無料。午前10時縲恁゚後5時(最終日は午後3時より抽選会、午後4時まで)。 -
新山保育園と美篶東部保育園はハッチョウトンボを見学しながら交流
伊那市の新山保育園の全園児5人と美篶東部保育園22人の年少から年長までの園児が3日、新山にあるハッチョウトンボの生息地「トンボの楽園」を訪れ、地元にある貴重な自然に触れながら交流を深めた。
自然に親しみながら規模の小さい園の園児らに多くの友達との関わりを学んでもらおう竏窒ニ、今年初めて両園で企画した取り組み。バスで訪れた両園の園児らは、簡単な自己紹介をしてから木道の上から園内を見学。ハッチョウトンボを見つけると「いたいた」「かわいいね」などと喜びながら、食い入るように見入っていた。
この日トンボの楽園を初めて訪れた美篶東部の園児の一人は「ハッチョウトンボは初めて見た。赤くてかわいかった」と笑顔で見つめていた。
両園の園長を兼務する山崎富子保育士は「自分たちの育ったところにある貴重な自然を大事に思い、伝えていってもらえれば」と話していた。 -
みはらしの湯が平日誘客増を狙ったセットメニューの販売を開始
伊那市西箕輪の日帰り温泉施設「みはらしの湯」は4日から、入浴料と食事メニューをセットとした平日限定プランを開始した。七夕にちなんだ和膳「星に願いをセット」を、入浴料と合わせて1400円で提供。入場者が減少する平日の誘客を狙ったもので、今後もそれぞれの季節にちなんだセットメニューづくりを考えたいとしている。
セットプランは今回初めての試み。入浴と食事をセットで提供することで、くつろぎながら同施設を利用してもらおうと考えた。
食事セットのメニューは健康志向に配慮した十五穀米を始め、ざるそば、エビやシメジなどのてんぷら、小鉢、漬物、デザートの全6品とボリューム満点。利用者にお得なセットとなっている。セットは1日20食限定で、8月上旬までの提供となる。
また、利用客からの要望に応えてローメン、カレーライス、焼肉定食などの人気のあるメニューに関しては、ラストオーダーを午後7時半から8時に変更し、サービス向上に努めていく。ラストオーダーの延長は年内いっぱいまで続く。 -
上伊那ごみ処理問題学習講演会
上伊那広域連合によるごみ処理問題学習講演会が29日、伊那市役所であった。市民など約130人が集まり、日本環境衛生センター環境工学部課長の秋月祐司技術士から、最近のごみ処理技術の動向などについて学んだ=写真。
講演会は広域連合が伊那市内に建設することを予定している新しいごみの中間処理施設に対する一般市民の理解を深める目的で開催した。
秋月さんはごみ処理施設の処理方式などを具体的に説明したほか、周辺住民が懸念するダイオキシンや重金属の問題についても触れ、「ごみ処理施設はダイオキシンの分解向上と見られがちだが、煙突を通じてに大気中に出るダイオキシン量はわずか。それがまた数十万縲恊舶S万倍に希釈されるため、食べ物から摂取する量より少ない」とし指摘。重金属のガス化についても「排ガス処理施設に流入する排ガスは200度以下になっているため、重金属類は固体化する」として、ほとんどの施設で99パーセント以上の除去率となっていることを示した。
一方、すすやもえかすなどの微粒子(ばいじん)はこうした有害物質を多く含むため、屋内での積み込みや運搬中に飛散しないための最善策が必要であることを指摘。
また、用地の選定については住民の理解を得るためにはリスクコミュニケーションが重要であることを示し、「行政は安全という情報を伝えていくだけでなく、万が一何かあった場合のリスクに関する情報も正確に伝えていくべき」とした。 -
特定給食施設等従事者研修会
社会福祉施設や医療機関などに所属する管理栄養士や調理師などを対象とする「特定給食施設等従事者研修会」が5日、伊那市の県伊那合同庁舎であった。約100人が参加し、食事バランスガイドの活用方法やノロウイルス対策についてのグループワークを展開。それぞれの取り組みを紹介し合いながら情報交換した=写真。
栄養や健康に関する知識向上と衛生管理の徹底を図ることなどを目的として伊那保健所が毎年開催しているもので、情報提供では県の取り組む各種事業を紹介。長野県でよく食べられている食品を国の食事バランスガイドに落とし込んだ「長野県版食事バランスガイド」などを示し、「一つのツールとして利用し、各施設の利用者さんとの会話の中でこうした知識を何らかの形で伝えてほしい」と呼びかけた。
また、食中毒の発生しやすい季節を迎え、ノロウイルス対策に関するグループワークを企画。「調理者自身、ノロウイルスに感染している危険性が高い時は調理に関わらないようにする」などといった感染拡大予防措置を各施設担当者が紹介し、最善策を模索し合った。 -
県少年友の会連合長表彰
伊那署で3日、県少年友の会連合会長表彰の伝達表彰があり、伊那市長谷の農業西村久子さん(72)が小嶋惣逸署長から表彰状を受け取った=写真。
西村さんは、同署が委嘱する伊那少年友の会員として約20年間活動。毎月の計画的な実施のほか、高遠城址(し)の観桜期などにも街頭補導を実施したり、地区女性部で防犯啓発チラシを配布したりと積極的に取り組んでいる。
また、年十数回、地域の老人ホームで「入浴サービスボランティア」をするなど少年育成に限らず、幅広く活動している。
少年非行防止活動に尽力し、少年の健全育成に貢献したことが称えられた西村さんは「これからも犯罪のない明るい街づくりに貢献したい」と話した。 -
高遠高校福祉コースの3年生が伊那養護学校で作業交流
伊那市の高遠高校福祉コースの3年生が2日、伊那養護学校高等部の生徒72人と作業交流をした。
両校では、同年代の学生としてお互いの理解を深めることなどを目的として年に2回、作業体験を通じた交流をしており、この日はその1回目。体験する作業は養護学校高等部の生徒が就労準備などのために普段の生活の中で取り組んでいるもので、高遠高校としては、福祉を学ぶ生徒たちに養護学校の現場のをじかに学んでもらう目的もある。
高遠高校の生徒たちは、伊那養護学校の生徒らの協力のもと陶芸、木工、まき割りなど6つの班に分かれて作業を体験。木工班で釘打ちややすりがけなどといった家具作り作業の一部を体験した三石晃平君(17)は「高校に入ってからはこうした作業を普段やっていないので面白かった」と話していた。
高等部の生徒たちが製作した机やベンチなどといった作品は、各市町村で開かれるふれあい広場などへ出品したりしている。 -
権兵衛街道活性化協議会総会
伊那、木曽側のの行政や団体でつくる権兵衛街道活性化協議会(会長・小坂樫男伊那市長)の総会が2日、伊那市役所であった。関係者ら約80人が参加し、本年度は関東、関西圏の新規誘客開拓に向けたPR活動に力を入れて事業展開を図ることを確認。また、本年度を活動の節目として3月までに同協議会のあり方について検討することとなった。
トンネルが開通した昨年、協議会としてはトンネル開通の周知のための活動を主に展開し、誘客を図ってきた。一方本年度は、より「誘客」という面に重点を置いて事業を展開。中でも、伊那谷へ観光に訪れる人口が最も多い関東方面からの新規誘客を目指し、旅行代理店との共同イベントやイベント企画会社との業務委託検討に取り組む。
また、同協議会は広域的な観光のあり方を模索して3年前に発足したが、「観光」という枠にそぐわない主体も一部に含まれていることなどから、協議会そのものの見直しを図る。 -
家族の思いを込めた有機野菜づくりに励む
伊那市富県南福地
小森健次さん(31)
夏花さん(31)
一心君夫婦二人、中央アルプスを望むこの地で農業を始めて3年が経過した。自分たちの作った野菜を食べてくれた人が元気でおいしく、幸せになれたら竏窒ニ、農薬や化学肥料などを使わずに年間を通じて約50種類の野菜や米などを栽培。「七草農場」として、季節の野菜10品目前後を1セットとして、関東や関西方面の消費者へ定期的に届けている。
「今はまだ大変。やることがいっぱいあって朝から晩まで忙しいし、1日休むとつけが回ってくるから。技術もまだまだ」と健次さんは話す。
春から夏にかけ、太陽の光を浴びた作物たちはぐんぐん成長していく。たった一粒の種から芽を出し、さまざまな実を結ぶ姿に感動する一方、草との戦いも始まる。落ち葉で畑の表面を覆う「草マルチ」をして草が生えてこないようにしたり、手押し式の除草農機具で水田の草取りに励むものの、草の方も力強い生命力で日々成長し続けるため、朝は5時前から始まり、遅い時は夜の7時まで作業が続く。
「近所の人には『昔はうちもやっていたけどよくやるね』とか、『面白いことやっているね』なんて声を掛けられますね」と笑顔を見せる。
◇ ◇
百姓っていうのは生活に必要なものを全部自分で作る素晴らしいもの竏秩B兵庫県で農業をしながら自給自足を営むある農家そんな言葉が、健次さん農業を志すきっかけとなった。その後健次さんは、有機農業で有名な埼玉県小川町の農家で1年間の研修を積み、夏花さんとともに伊那で農業を始める。
自分たちが食べたいものをお客さんにも食べてもらおう竏窒ニ、研修で学んだ有機農業をもとに、さまざまな作物を栽培。自家製のぼかしや鶏ふん、キノコを栽培する時のおがくずなどを使った有機質肥料を使い、環境負荷のかからないやり方を心がけた。
しかし、農業の基礎は学んでいても、初めての地での生活は右も左も分からない。そんな若夫婦を周囲に住む人たちも心配し、さまざまな面から温かく世話を焼いてくれた。
「1年目は種まきや収穫の時期が分からないから、近くの直売所のおばちゃんやずっと長いこと畑をやっているおじいさんによく聞きにいっていました。『本当に農業だけでやっていけるのか』って真剣に心配してくれる人もいたけど、3年目になって、やっと認められてきたのかな」と夏花さん。
◇ ◇
野菜を通して、地域、消費者、同じ志しをもって農業に取り組む人と、さまざまな人とのつながりができ、生活の中にも拠点ができた。そんな生活の中、長男の一心君も生まれ、新しい家族も増えた。
「『今日はすごくいいな』って思える野菜が収穫でき、お客さんに送ることができると嬉しいですね。これからは養蜂もやってみたい。とにかく何でもいろいろやってみたいんです。『百姓』を目指しているので」 -
老人大学四つ葉会がたかずやの里でボランティア活動
県老人大学伊那学部の四つ葉会(13人、小原博行班長)が29日、伊那市富県の児童養護施設「たかずやの里」でボランティア活動をした。
今回施設を訪れたのは06年に入学し、現在2年目となるメンバーの一班。各班ごと社会参加の一環としてボランティア活動に取り組むこととなっているため、同班は本年たかずやの里を訪れることにした。
この日は、破れた障子の張り変え作業と子どもたちとの交流を実施。
施設職員は「普段は子どもたちの対応で手一杯なので、ボランティアの方が来てくれるのはありがたい」と話していた。
小原班長は「たかずやの里でやっているバザーに参加することなども考えていきたい」と話していた。 -
伊那市、箕輪町消防団ポンプ操法大会・ラッパ吹奏大会
伊那市、箕輪町の消防団07年度ポンプ操法大会・ラッパ吹奏大会が1日、伊那市役所と箕輪町役場の駐車場でそれぞれあった。団員は1カ月半にわたる訓練の成果を発揮して大会に臨んだ。
ポンプ操法は自動車ポンプの部と小型ポンプの部で、消火の基本動作の正確性や敏しょう性、標的(火点)を倒すまでの時間などを競った。ラッパ吹奏は、吹奏と規律の総合で競い合った。
伊那市は昨年の第1回大会より出場チームが増え、自動車ポンプは2増の10チーム、小型ポンプは7増の27チーム、ラッパは1増の5チームが出場。自動車ポンプは伊那分団第2部、小型ポンプは手良分団第2部、ラッパ吹奏はEチームが優勝した。
箕輪町は各部に全6分団が1チームずつ出場。自動車ポンプは第5分団、小型ポンプは第4分団、ラッパ吹奏は第6分団が優勝した。
自動車ポンプと小型ポンプの各1位、ラッパ吹奏は選抜で、7月15日の上伊那郡大会(伊那市役所駐車場)に出場する。
結果は次の通り。
【伊那市消防団】
▼自動車ポンプの部=(1)伊那分団第2部(2)竜分団第2部(3)伊那分団第1部(4)三義分団第1部(5)河南分団第3部(6)長谷分団第1部▼小型ポンプの部=(1)手良分団第2部(2)手良分団第1部(3)美篶分団2部下大島A班(4)美篶分団2部下大島B班(5)高遠分団第1部(6)伊那分団第3部▼ラッパ吹奏=(1)Eチーム(2)Dチーム(3)Aチーム(4)Cチーム(5)Bチーム
【箕輪町消防団】
▼自動車ポンプの部=(1)第5分団(2)第6分団(3)第4分団(4)第1分団(5)第3分団(6)第2分団▼小型ポンプの部=(1)第4分団(2)第1分団(3)第6分団(4)第5分団(5)第2分団(6)第3分団▼ラッパ吹奏=(1)第6分団(2)第4分団(3)第2分団(4)第1分団(5)第3分団(6)第5分団 -
伊那青年会議所40周年記念事業
経営フォーラム伊那青年会議所は30日、創立40周年記念事業の一環で経営フォーラムを伊那市の県伊那文化会館で開いた。全国各地から450人が集まり、基調講演とパネルディスカッションで経営者の生の声を聞き、経営者に必要とされる資質や手法などを学んだ。
同フォーラムは05年からの継続事業。今回は、手作り結婚式を手がけるクロフネカンパニー代表の中村文昭さん、北九州の美容室バグジー代表の久保華図八さんがそれぞれ基調講演した。
パネルディスカッションは、人と経営研究所の大久保寛司所長をコーディネーターに、伊那食品工業会長の塚越寛さん、茨城県経営品質協議会代表理事の鬼沢慎人さん、講演した中村さんと久保さんが、「地域住民の意識がつくるいい会社と豊かなまち」テーマに意見を交わした。
「経営者の資質で一番大切なものは」との質問に、中村さんは「社長が大好きと言われる社長になろうと思っている」、久保さんは「人間的魅力と判断力」、塚越さんは「目的と手段を履き違えない哲学的な整理ができること」と答えた。 -
重度身体障害者のためのケア付き共同住宅の設置を目指す会が伊那市に要望書を提出
重度身体障害者のための「ケア付き共同住宅」の設置を目指す会(唐沢浩会長)が2日、伊那市役所を訪れ、旧中央病院跡地に同住宅の設置を求める要望書を提出した。身体障害者を対象とする共同住宅は国の助成がなく、重度の身体障害者の自立を目的とする共同住宅は県内でも例がないという。
身体障害の場合、軽度なら一人で生活できる人も多いことから、自立支援という意味での共同住宅があえて設置されてこなかった。しかし重度の身体障害は、人の手を借りなければ生活できないため、施設入所か在宅ケアが一般的。できる範囲で仕事をしながら地域で自立した生活をしたいと望む人は、家族のケアを受けながら自宅で暮らしてきた。しかし、両親の高齢化とともにこうした生活は難しくなり、家族のケアが受けられなくなった場合には施設入所を選択せざるをえないのが現状。こうした背景から、家族のケアが受けられなくなってからも自立した生活を地域でおくることを望む重度身体障害者などが、ケア付き共同住宅の設置を求める会を5月に発足。車いすでも動きやすい中病跡地に設置を目指すこととなった。
要望に対し小坂市長は「具体的な計画となれば支援したい」としたが、中病跡地への誘致については慎重な姿勢を見せた。
会の原裕子さんは「極力助成を受けられる形を研究し、プライバシーを守れることを前提として、民間運営を目指したい」と話していた。
12日には午後6時からいなっせで発足記念講演会がある。 -
第4回春風会書展
春風書道会(福沢ミチエ代表)の第4回春風会書展が30日、伊那市の県伊那文化会館美術展示ホールで始まった。展示は1日まで。
2年に1回開く書展。伊那市をはじめ箕輪町から駒ヶ根市までの会員が2年間の学びの集大成として、1人2点から6点を出品した。仮名が主で漢字、漢字仮名交じり書もある。現代感覚の書が人気になっている中、書に合わせて絵を書き入れた作品、色の墨で書いた作品などもある。
生活の中で使える、うるおいを与えてくれる書を-と、展示会で毎回共通テーマを設けて会員皆で取り組む生活書は、今回は「うちわ」。形、色などざまざまなうちわに、「月」「蝉しぐれ」「風薫る」などの字、絵などを書いている。
福沢代表は、「皆さんに見て楽しんでいただきたい。書道をやらない人にも楽しさを感じてほしい」と話している。 -
南アルプス開拓者をしのび、安全登山誓う
南アルプスの開拓者、竹沢長衛翁をしのび、安全な登山を誓う第49回長衛祭(実行委員会主催)が30日、北沢駒仙小屋横であった。
碑前祭の祭文で、小坂市長は、山小屋の新設や遭難救助などに当たった長衛翁の業績を思い起こし、南ア世界自然遺産登録に向けた運動に触れ「国家的資源である南アルプスを幅広い視野で安全確保、自然保護に努めなければならない」と述べ、登山客の安全を祈った。
アトラクションで、アルペンダンスや弦楽四重奏の演奏があった。
アルペンダンスでは、民族衣装を着た長野市のアルペンダンス愛好会メンバー22人がチロル地方の踊りを披露。参加者も輪に加わり「アルプス一万尺」を楽しんだ。
30日は、日帰り希望者5人が仙水峠(標高2264メートル)へ登り、1日は日本百名山の一つ、東駒ケ岳(標高2967メートル)への記念登山がある。市境を歩く「平成の大検地」を兼ね、地元を中心に、長野市や東京都など82人が参加する予定。 -
中病に生け花飾る
華道家元池坊伊那支部青年部中部ブロックは29日夜、伊那中央病院に季節の花を生け込んだ。
青年部は活動の一環として、03年の開院当初から年1回、入院患者らの安らぎになればと取り組んでいる。
部員12人が1点ずつ生け花を持ち寄り、3・5・6階ラウンジの一角に展示。季節を感じてもらおうとアジサイ、テッセン、カラー、ドクダミなど庭先にある花を選んだ。赤、白、青…と色鮮やか。
中部ブロック運営委員の唐沢裕美さんは「患者さんから『きれい』『花の香りがする』と言われると、うれしいですね」と話した。
生け花は1日まで飾る。 -
楠洲流竜東支部 35周年祝う
詩吟の楠洲流聖楠会竜東吟詠会竜東支部は7月18日、伊那市狐島のJA上伊那本所「フラワーパレス」で、発足35周年の記念式典を開く。発足当初約50人いた会員は現在、当時からいる2人を含む60縲・0歳代の7人で、詩吟が好きな熱心な人ばかりが集まる。
発足は72(昭和47)年1月17日、楠洲流の中では活動が古い支部。伊那公民館の文化団体に所属し、毎週水曜日、同公民館で植田勝衛さん(70)=南箕輪村田畑=の指導を受けている。同流派内の大会や公民館の文化祭発表などで詩吟の腕前を披露している。
漢詩を題材に詠う詩吟に必要なことは「詩の内容を把握し、意味を詩吟に生かすこと」と植田さん。日本文化と言われる詩吟には、心を豊かにする力があるという。メンバーは、一節ずつを噛み締めながら、想いを込めて吟じている。
詩吟をたしなむ人が高齢化しているのが課題だと訴える。発足当時からの会員、小池清永支部長(77)=伊那市中央区=は、35年間付け続けた出欠表を手に「懐かしい名前があり、昔の思い出がよみがえる。この出欠表を支部の宝物として、次の世代に引き継ぐことができれば」と話している。
支部の歴史が詰った出欠表 -
伊那小6年剛組 通り町商店街に風鈴
伊那市の通り町商店街の活性化を願い活動を続ける、伊那小学校6年剛組(大沼聡教諭、31人)は、同商店街にガラス製の手作り風鈴を飾った=写真。通りに響く涼しげな夏の音が、買い物客らを和ませている。飾り付けは8月中旬まで。
「通り町の人はやさしいです」などの想いを書き込んだ短冊付の風鈴33個を一丁目、二丁目に設置。一丁目には、商店街との協力で葦簾(よしず)を4箇所設け、風鈴に加えて児童たちが詠んだ俳句も並べた。
5月中旬の修学旅行で東京を訪れた際、ガラスが特徴の「江戸風鈴」を製作した。これらの商店街活性化を目指した活動は4年生の時から始まり、8月、10月には、恒例のサルビアや菊のプランターをアーケードに設置する予定だ。 -
貿易陶磁逸品展 ベル伊那・2日まで
「貿易陶磁逸品展竏苧「帰り陶磁を一同に竏秩vは7月2日まで、伊那市日影のベルシャイン伊那店2階文化ホールで開いている=写真。幕末から明治にかけて欧米諸国に輸出された陶磁器約30点を展示販売している。
薩摩焼、平戸焼、九谷焼などの「染付鯉水草文皿」「松竹梅文大皿」などを出品。関係者は「日本が世界に発信してきた貿易陶磁の技術の高さをうかがわせる作品ばかり」と来場を呼び掛けている。
そのほか、現代陶芸家の初代徳田八十吉の「深厚釉鶴首瓶」、朝蔵五十吉の「青九谷手八角瓢形瓶」などの名品が並ぶ。
午前10時縲恁゚後6時(最終日は午後4時まで)。 -
30、7月1日に木のキッチン展開催
県伊那技術専門校の卒業生などでつくる南信州木の会は30、1日、「木のキッチン展」を伊那市美篶の南信州木の情報館で開く。国産材や地域材でつくるキッチンやテーブルセット、食器棚など約10点が並ぶ予定で、出展工房の一つ、伊那市高遠町「木のすず」の鈴木正巳さん(49)は「キッチンというと名だたる外材が使われるのが一般的だが、地元の木や国産材でも十分作れるという所を見てほしい」と来場を呼びかけている。
同会はイベントや企画などを通じて、木に関する情報を発信したり、購入者と製作者をダイレクトにつなごう竏窒ニ、木の情報館を拠点として取り組みを展開している。
今回は「キッチン」をテーマに「木のすず」と伊那市西箕輪の「家具工房木槌」が作品を出展。クリやナラの木でつくったミニキッチンもあり、食器洗浄器などもコンパクトに収納できるようになっている。また、大きさから一つひとつのパーツまで、フルオーダーで製作することもできるため、思い通りのキッチンがほしい人の相談にも応じている。
入場無料。午前10時縲恁゚後4時。 -
第1回伊那市新ごみ中間施設建設用地選定委員会
上伊那広域連合の新ごみ処理施設の用地選定を行う第1回伊那市新ごみ中間施設建設用地選定委員会が29日、伊那市役所であった。市議会や市民団体、学識経験者などから選ばれた25人が顔合わせし、評価項目を設けて伊那市内で用地選定を進めることを確認。検討対象とする場所は、市が候補地として明らかにした4カ所のほか、広域連合が03年に候補地として選定した伊那市内の4カ所、その後、広域連合に寄せられた情報などから候補地になり得ると見込んでいる4カ所を加え、委員会内で具体的提案があった場合、その場所も検討対象として現地調査などをしていくこととなった。
この日は、用地選定に関するこれまでの経過と今後の基本的な進め方を確認。用地を選ぶ評価項目は、広域連合が過去の用地選定で用いた項目や先進地の例などを参考にして委員会独自の基準を設け、評価項目に含まれない外的要因も加味しながら最終候補地1カ所を絞り込んでいくこととなった。市への最終報告は12月を目標とする。
次回委員会では評価項目の具体例や検討対象となる用地の情報を明らかにし、今後のスケジュールなどを検討する。
また、委員長には信州大学名誉教授の伊藤精晤委員を、副委員長に伊那市女性団体連絡協議会の有賀喜志子委員を選出した。 -
新山小たなばたコンサート
伊那市の新山小学校(山岡清孝校長、55人)は29日、同校体育館で、学習発表会「たなばたコンサート」を開いた。保護者ら約50人が出席し、児童らは合唱、合奏のほか、朗読などを交えた演目で学習成果を披露した。
年度中に2回ある学習発表会のうちの一つで、今回は音楽をテーマにそれぞれの学年などが発表。低・高学年に分かれた斉唱や合奏、PTAによる2部合唱など、13プログラムがあった。
全学年の中で最も児童数が少ない2年生4人は、国語の教科で学んだ「がんばれスイミー」を歌と朗読を劇仕立てで披露。人数が少ないながらも一人数役を演じ、観客から大きな拍手を浴びた。
高学年32人と担任教師の大所帯で挑んだ合奏「カルメン前奏曲」は、鍵盤ハーモニカやリコーダーなどで気迫のこもった演奏を見せた。
会場に集まった保護者らは、わが子の活躍を記録に残そうと、片手にビデオカメラを構えて発表を見守った。 -
富県子育て支援センターで地元女性らによる郷土料理講習会
昔ながらの地元の味を若い母親に学んでもらおう竏窒ニ伊那市の富県子育て支援センター(伊藤ちと世センター長)で28日、季節の郷土料理講座があった。乳幼児を持つ母親ら10人が参加。地元の女性グループ「富県味の研究会」の6人を講師に迎え、柏もちと五平もちづくりに挑戦した=写真。
同センターは、統合に伴ない閉園した富県北部保育園のあと地を利用して今年4月にオープン。ほかの支援センターとは異なり、保育園の時の調理室がそのまま残っているため、これを活用した取り組みができないかを模索する中、定期的に開催している子育て講座の一環として、離乳食や郷土料理づくりの講座を開催しようと考えた。
講師に迎えた「富県味の研究会」は、富県グリーンツーリズム構想の一環として郷土料理づくりを学び合っており、会としてもこれまで掘り起こしてきたレシピを次の世代に伝えていきたいという願いから、今回の講座に参加。これまで女性たちが掘り起こしてきたレシピなどを基に、2種類の柏もちと五平もちづくりを若い母親らに伝授。講座に参加した母親の一人、池田幸枝さんは「やっているのを見ると簡単そうだが、意外に大変。家でも作ってみたい」と話していた。 -
北福地の休耕田でハッチョウトンボ発生
伊那市富県北福地区北荒井にある北沢徳栄さん(52)が管理する休耕田で、日本最小のトンボ「ハッチョウトンボ」が発生している=写真。
たかずやスカイライン近くにあるこの水田の広さは約1・2アール。山に面し米を作るにはあまり条件も良くない場所だったため、北沢さん宅では数年来、休耕田として管理してきた。
ハッチョウトンボの姿が見られるようになったのは03年ころから。それ以降は、トンボが生息する水田際の湿地部分は極力手をつけないようにして保護してきた。
昨年は寒さや大雨の影響でハッチョウトンボの姿を確認することができなかったが、今年はすでに10匹以上の羽化を確認。
北沢さんは「もっと数が増えれば、地元の子どもたちに見せてあげたいと考えている」と話す。
そのほかにも、今ではあまり姿を見かけなくなり、環境省のレッドデータブックの准絶滅危惧種に指定されている「コオイムシ」の姿なども見られる。 -
巣立ちを間近にひかえた子ツバメたち
もうお家が小さいよ竏秩B大きく成長したツバメのヒナたちが巣立ちの季節を間近にひかえている。
この巣では、6月初旬に5匹のヒナが誕生し、体つきは親ツバメと同じ程度まで成長。狭い巣に収まりきらず、巣の横に出てえさを運ぶ親鳥を待つヒナの姿も竏秩B
ツバメのヒナが巣立つまでの期間は約3週間。ほかの鳥と比べると異例の長さだが、この間に巣立ちに必要な体力を養う。ひとたび巣立つともとの巣には戻らないが、その後もしばらくは親からエサをもらう生活を続け、その中で実践訓練も行っていく。 -
DLDが地元住民と協力して間伐材まきの配達事業を開始
まきストーブの輸入販売会社「DLD」(本社・伊那市高遠町、三ツ井陽一郎社長)は今年の冬から、地域住民と連携しながら地域の山の間伐材で作ったまきを、地元の家庭に供給する「まきの配達」事業を始める。地産地消を通じた放置間伐材解消を狙った取り組み。希望家庭には10日分ほどストックできるラックを設置し、定期的にまきを配達。安定的にまきの供給を受けることができるほか、まきをストックするための幅広いスペースがいらないことも利点となっている。本年度は伊那市、南箕輪村の家庭を対象とするが、来年度以降は範囲を拡大していきたいとしている。
化石燃料の高騰などの影響を受けて上伊那でもまきストーブの需要は増加しつつあるが、燃料となるまきについては、ナラなどの広葉樹などが好まれ、県外や県内の別の地域から調達しているのが現状。一方地元の山林では、利用目途のない間伐材がそのまま放置されている。こうした事情を受け同社では、まきについても「地元で調達したものを地元で消費する」というサイクルをつくることで、環境保全の一端を担えるのではないか竏窒ニ、今回の事業を開始することとなった。
伊那市では、富県貝沼地区の山守会が取り組みに協力。グリーンツーリズム構想の一環として04年から里山の整備に取り組んでいる同会も、放置間伐材の処理方法を模索していた。同会は材の供給に加え、地元の家庭へのまきの配達も行っていく。
シーズン中に設置するまき用ラックサイズは縦1・5メートル、横1・3メートル、奥行き50センチ。家の中に設置することも可能となっており、まきの出し入れが負担となる高齢者宅にも有効だと考えている。
1シーズンにかかる費用は基本料金は4千円、まきラックの設置料2千円に加え、まき料金(11・5円/リットル)となる(毎日使用した場合の一冬の使用量は6千縲・千リットルほど)。樹種はカラマツや針葉樹が中心。太割りかつ乾燥長まきなため、火持ちも悪くないという。
まきの供給開始は10月中の予定。
申し込み・問い合わせはDLD(TEL94・6133)へ。 -
伊那図書館で七夕イベント・クイズなど
伊那市の市立伊那図書館は、七夕に向けたさまざまなイベントを展開、同館1階ホールには恒例の笹を設置し、利用者が願いごとを書いた短冊をつるしている=写真。新企画として、七夕に関係した問題を図書館の本で調べるクイズも設けている。
笹は3縲・メートルの5本を6月中旬から同所に設置した。願いごとは「皆がずっと仲良くいられますように」「サッカーがうまくなりますように」など心温まるものばかり。関係者によると、幼児や小中学生、高校生のほか高齢者も願いごとを認めているという。
七夕クイズは、「『天の川』は英語ではなんていう」など7問を用意。7月8日までの実施で、小学生を対象とし、全問正解した参加者の中から抽選で一人に本をプレゼントする。当選者は同14日、図書館に名前を張り出す。