-
たかずやふれあいまつり開催
子どもとのふれあいを通して、取り組みへの理解を深めてもらい、地域住民に日ごろの恩返しをしよう窶狽ニ9日、伊那市富県の児童養護施設たかずやの里で、「たかずやふれあいまつり」があった。
例年盛況のバザーのほか、子どもたちの作品展示やステージ発表があり、五平もちや焼きイモなどの屋台が並んだ。
施設にいる3歳縲・8歳の子ども40人全員が、さまざまなテーマで演目を披露。太鼓演奏は、初めて取り組んだ「海のお囃子(はやし)」を田楽座のメンバーと披露し、訪れた多くの見物客の目を楽しませていた。
子どもたちが主体的に祭りにかかわるようになって2年目。鹿野博愛施設長は「祭りの準備を通して、今まで以上に子どもたちのまとまりが出てきた」と話す。
バザーの収益金は、施設隣の公園に設置する遊具の購入費にする予定。 -
地球元気村から初のカップル誕生
8月下旬、伊那市の鳩吹公園を会場に開かれる「まほら伊那地球元気村」(実行委員会主催)。元気村の活動をきっかけに、初めてのカップルが誕生した。
式を挙げたのは、会社員有賀嗣宜さん(31)=伊那市西春近、会社員伊藤美奈さん(30)=岡谷市=。
00年、実行委員として知り合い、仲間と一緒に全国各地で開かれる地球元気村に出かけるなどして交流を深めた。03年秋から交際を始め「言葉にしなくても、顔を合わせただけで分かり合える」という2人。
「元気村がきっかけだったので、自然にふれあったり、いつもおいしい空気の中で暮らしたい」と口をそろえ、結婚後も元気村の実行委員として活動に参加するそうだ。
9日は鳩吹公園近くの山荘ミルクで挙式。
元気村の実行委員も多く出席し、新郎・新婦に内緒で、入場曲に地球元気村のテーマソングを用意。ギターなどの伴奏に合わせて歌い、2人の門出を祝った。
元気村は1泊2日のキャンプを基本に、さまざまな野外活動を通じて新たな自然観を養うもので、本年8回目。県内外から多くの親子らが訪れ、木工教室、野外生活技術習得講座、マウンテンバイクなど自然の中で思い切り遊んだ。 -
「ヒヤリ」地図で交通安全防止の意識向上
高齢者社会に伴い高齢者のかかわる事故が伊那署管内で多発している。同署と伊那市、箕輪町、南箕輪村でつくる伊那交通安全協会は、参加体験型の交通安全教育の一環として、管内で初の試みとなる「ヒヤリ地図」の作成を各市町村各地区の高齢者クラブに呼びかける。
「ヒヤリ地図は」、身近な道路で・スヒヤリ・スと、感じた危険な場所を地図に記し、再認識させる目的。個々が、歩いていて自転車にヒヤリ、自転車に乗っていてヒヤリした道路窶狽ネどに応じた5種類のシールを張っていく。危険箇所を他人に伝え、周囲で話し合う機会を与える役割もある。
伊那市狐島の高齢者クラブ「狐島長寿会」(伊藤達会長)は伊那安協管轄の中で、いち早く地図の作成に取りかかる。5日の同会の高齢者交通安全教室の席上、同地区安協から指導を受け、メンバー15人がそれぞれシールを張った。15日のクラブ月例会では製作に残りのメンバーも加わり完成させる。
狐島長寿会は完成した地図を狐島第1公民館に張り出し、区民にもシールを張ってもらい、交通事故防止に役立てる考え。伊藤会長は「何となく歩いていてヒヤッとすることがあるが、地図作成し眺めることで危険な場所を再認識でき、交通事故防止にもつながる」と話す。
13日には、伊那市堺区の高齢者クラブでも地図の作成に取りかかる。
伊那署交通課の下里幸巳課長は「伊那署としてもヒヤリ地図作成の運動が管内に広がっていけば」と期待する。
6日現在、伊那署管内の交通事故470件のうち、高齢者がかかわる事故は全体の約27%を占める130件。前年同期と比べ、発生件数21件増、死者は1人増、けが人は19人増えている。 -
荒井神社奉納こども相撲にぎやかに
伊那市の荒井神社秋祭りに合わせて9日、第24回奉納子供相撲大会が神社境内であった。秋空の下、土俵には地区の小学生59人(男子44人、女子15人)が集まり、熱戦を繰り広げた。
大会は学年ごと男女別のトーナメント。まわしを巻いた小さな力士たちは、突っ張り、投げ、押し合いなど、迫力ある取り組みをみせた。詰めかけた地元住民からは拍手や声援があがった。
最後の取り組みは大6年男子の大一番。お互いが力と技を出し合い土俵ぎわまで攻防が続いたが、もつれ合いのすえ同体で外へ。・ス物言い・スがつき再試合となり、会場の熱気は最高潮に盛り上がった。
参加する児童は年々減少しているというものの、6年間出場した6年の男子3人、女子2人の計5人が表彰された。
秋祭りは10日にかけて、子どもみこし、大型獅子舞、長持ちが区内を練り歩き、境内では演芸大会などもある。
各学年ごと男女別で優勝した皆さんは次ぎの通り。
◆1年▼男子=古幡浩貴▼女子=手塚咲里奈◆2年▼男子=武田駿平▼女子=土田沙弥◆3年▼男子=埋橋啓▼女子=久保村萌之果◆4年▼男子=伊藤僚▼女子=小松美森◆5年▼男子=上條秀樹▼女子=武田夏実◆6年▼男子=小松大紀▼女子=森本若菜 -
伊那市で冬桜咲く
伊那市上牧の平島千春さん宅で、冬桜が咲いている。8日の雨で散り始めたが、淡いピンク色の花が開く。
冬桜は1年に春と初冬の2回咲く。開花は9月末ごろで、例年より1カ月ほど早かったという。
妻の和子さん(71)は「花のつきがいつもの半分。一人で見ているともったいないような気がして」と話し、春とは違う桜の風情を楽しんでいた。 -
第11回パンフラワー作品展 グループミチ伊那教室
伊那市西春近のパンフラワー教室「グループミチ伊那教室」の第11回作品展が10日まで、西春近のかんてんぱぱホールで開かれている。パン粘土や樹脂粘土で作ったヒマワリやアサガオなど、約200点が、訪れた人々を楽しませている。
長野市の荒井迪(みち)代さんに学び、自宅で教室を開く笠原満穂さん(78)の生徒らの展示は4年ぶり。受講者は16人。伊那市、箕輪町、南箕輪村などの50代から80代の主婦が多いという。
生徒が1カ月半ほどかけて製作した作品が大半。今回は、他地域で同グループの講師をする4人も出品している。
笠原さんの教室は、パンと木工ボンド、油絵の具で手作りしたパン粘土を使用。花によっては紙粘土も使う。今年は初めて樹脂粘土も導入。質感の異なる3つの粘土は、花の雰囲気も変える。
1つめをつくると、花への関心が高くなる受講者が多く、道端の花さえも、目が向くようになる窶狽ニ話す笠原さん。実際、ツユクサやタデなど、野の草花をモチーフとした作品もあった。
入場無料。 -
近鉄百貨店招待客みはらしぶどう園でブドウ狩り
店頭で扱う上伊那の商品をもっとよく知ってもらおう窶狽ニ8日、三重県・近鉄百貨店(本社・大阪府)桔梗が丘店の招待客40人が、伊那市西箕輪のみはらしぶどう園を訪れ、ブドウ狩りを楽しんだ。
桔梗が丘店は、大誕生祭で、普段商品を取り扱う上伊那に、買い物客を招待するイベントを特別企画。定員40人に対し、約3500人からの応募があった。
ぶどう園の管理者は「昼と夜の温度差が出てきたので、味も甘くなってきた」と話し、品種やおいしいブドウの見分け方を説明。招待客らは、思い思いのブドウを摘み採り、味わっていた。
一行は、地場産の農産物を扱う上伊那農業協同組合の「ファーマーズあじーな」や駒ケ根ファームなども見学し、上伊那の味や自然を満喫した。
JA上伊那のすずらん牛乳やヨーグルト、カミーちゃんジュースなどを扱う桔梗が丘店の中でも、ヨーグルトは味の濃さが好評だという。 -
スタンプラリーで老舗を再発見
伊那市の商店街活性化イベント実行委員会(吉瀬文男会長)は20日から、商店街の魅力を再発見する「街中探検隊」スタンプラリーを展開する。11月20日まで。
スタンプラリーは昨年、通り町、坂下、八幡町で取り組み、本年は西町を加えた。物品販売、飲食店など山寺窶柏シ町(ハロウィンのある八幡町除く)の264店が協力する。
参加店で1千円以上の買い物や飲食などをすると、1店につきスタンプ1つを押印。さらに、その店の創業年を記入し、5店舗を回る。スタンプ5つを集めると、500円の買い物券として参加店で使うことができる。一人何口でも応募可。
創業年をすべて答えた人の中から、抽選でリンゴ1箱が当たるWチャンスもある。
吉瀬会長は「旧国道沿いの歴史ある店を知って、愛着を持ってもらいたい」と家族や仲間などでの参加を呼びかけ「店舗側も創業を振り返ることで、不況を乗り切るきっかけにしたい」と話した。
スタンプラリーの台紙は、各参加店にあるほか、市内には折込で配る。
期間中、協賛イベントとして八幡町の「ハロウィン」(29日)、「いなっせオープン2周年記念」(29日縲・、西町のえびす講(11月19・20日)などもあり、商店街の相乗効果をねらう。 -
伊那総合物産展示会&商工祭
第57回伊那総合物産展示会&商工祭が8、9日、伊那商工会館で開かれている。建設・工業・商業・情報通信関連など約70企業が出展。製品や技術を紹介し、テーマ「経営革新」のヒントになるような内容が組まれる。伊那商工会議所・市主催、伊那毎日新聞社など後援。
展示は、各社が製造している工業製品・技術の実物、デジタル放送・インターネット関連商品などが並び、熱心に見入る人の姿が目立った。また、創業・経営革新など経営に関する無料の個別相談会も設けた。
屋外テントでは、五平もち、静岡県下田市のひもの、地元産農産物などを販売。地元の農産物を使った商工祭限定のローメン、手作りギョウザも登場し、人気を集めた。
そのほか、液晶テレビなど豪華賞品が当たる青年部恒例の100円くじなど多彩なイベントが展開された。
駐車場は商工会館東側150台分。
9日は午前10時から4時まで。イベントは「ローメンの早食い大会」(開始時刻午前11時半・午後1時半)、アニメキャラクター「NARUTO窶買iルト」ショー(午前10時半・午後2時半)、はしご車などが並ぶちびっ子体験コーナー(午前10時)、汁粉サービス(先着順)などがある。 -
暴力追放・交通安全市民大会
「暴力追放・交通安全伊那市民大会」が8日、伊那市中央区の伊那市民会館であった。市議会議員や消防団員、伊那市防犯協会など約750人が参加し、「暴力と交通事故のない、平和で住みよい伊那市を築く」と大会宣言した。市暴力追放推進協議会と市交通安全協会連合会の主催。
毎年、交通事故が多発しているので、暴力追放市民大会と交通安全大会を併せて開催し2回目。
県警察本部組織犯罪対策課の宮澤賢一警視が「暴力団情勢と対応方法」、伊那署交通課の下里幸巳課長が「交通事故の現状と交通事故防止について」と題した講話のほか、伊那市防犯協会女性部のリフォーム詐欺、融資保証金詐欺への注意を呼びかける寸劇などもあった。
天候が悪く、市内パレードでの暴力追放・交通安全の呼びかけは中止。最後は「がんばろう三唱」と題して、「暴力団を怖れない」「金を出さない」「利用しない」と声を上げ、暴力団を追放する意識を高めた。 -
手話ダンスの深澤美和さん、いなっせでコンサート
手話ダンスを多くの人に知ってもらおう窶狽ニ21日、辰野町の手話ダンスパフォーマー・深澤美和さん(31)のライブ「STAYGOLD縲徼he travel without the end縲怐vが伊那市駅前ビルいなっせである。
手話で歌の歌詞を表現し、ステップをつけた手話ダンスは、神奈川県の西澤佑さんが25年ほど前に考案し、広がっている。手話とステップ、表情など、全身で表現するパフォーマンスは、見る人に感動を与える。
手話ダンスは生きている証し窶狽ニ語る深澤さん。手話ダンス歴は12年で個人活動を始めたのはここ4、5年だという。辰野町を中心にサークル活動を展開し、伊那市でも10人ほどを教えている。
コンサートは坂本九の「明日があるさ」や森山直太郎の「さくら」など全10曲ほどを披露する予定で、観客が手話体験する「ティーチング」もある。長野県出身の音楽グループ「ma」もゲスト出演する。
深澤さんは「まだまだ知られていない手話ダンスを、一度見て理解してほしい」と話していた。
開演は午後7時(開場は午後6時半)。チケットは千円。
チケットの問い合わせは伊那市生涯学習センター(TEL78・5801)か、深澤さん(TEL0266・41・0275)へ。 -
個性あるウイスキーの味を楽しんで欲しい
伊那市 カフェ・カフカ店主 有賀正臣さん(32)シックなドアを開ける。抑えた照明の中に、ゆっくりジャズの流れる静かな空間が広がる。
カフカ。この店で、洋酒の棚を背にカウンターに立つ。開店5年。洋酒と簡単なつまみだけのカフェ。メニューはない。
◇
好きだというウイスキーは常時30種類近くが並ぶ。お勧めは、スコットランドのスカイ島で作られるタリスカーという銘柄。麦芽を燻す時につくすピート香(スモーキーフレーバー)とヨード香(アルコール成分の発する香り)とのバランスが良いという。
次はアイラ島で作られるラガブーリン。16年間も熟成させたもので、スモーキーフレーバーが口の中に広がる個性ある酒だ。
ニッカが誇る樽出しモルト、シングルカスクも「これが日本で作られたのかと思うほど」の味わいだという。
ウイスキーに関しては銘柄を指定しなくても、「こんな味」と言ってくれれば、辛口・甘口・クセの強いものなどをチョイスしてくれるという。もちろん、ソルティドッグやジントニックなどのスタンダードカクテルはすべて提供する。
◇
客は30代中頃を中心に様々な老若男女。「お酒へのこだわりを中心にするよりも、お客さんとの会話を大切にしたい」という気持ちもあり、努めてカウンターで話をするが、店の雰囲気からして、一人または二人連れの静かに話す客が多いという。
修業時代の東京の店に比べれば、一人で来店する若い女性客が多い。東京のカフェは忙しくてバーテンダーが若い女性とゆっくり話す機会が少ない。伊那では、酒の話や世間話をする機会が多く、女性一人でも入りやすいのではないか、と見ている。
◇
伊那市出身。高校時代からイタリアの田舎風レストラン・トラットリアを持つことが夢だった。だが周囲は反対。ならば、実際の現場で修業するしかないと、20歳で東京西麻布の著名なカフェに飛び込んだ。カクテルの作り方、シェーカーの振り方……何ひとつ教えてくれない。「見て盗め」といわれる世界で勉強した。その後、イタリア料理のコック修業もした。
「店を持つためには、まず利益率の高いお酒を覚えて、次に料理の腕を磨く」。最初からそう考えて行動した確信犯だ。
◇
夢は当然、トラットリアを開くこと。カフカを5年間切り盛りしたが、「年上のお客さんが多く、お話の相手をできるほど人生経験がない。もっと勉強しなければ」と話す。
9日には、開店5周年を記念して、居酒屋の地球屋レノンとともにブルースの屋外コンサートを開く。伊那市西春近の知立市野外センターで午前10時開場。
「お客さんに日頃のお礼をし、新しい出会いができれば……」
夢の実現に向けた次の一歩が始まる。
(毛賀沢明宏) -
はらぺこで来年度入園児の体験入園実施
地域の母親有志がつくった自主保育園「山の遊び舎はらぺこ」(伊那市富県北福地)で6日、来年度入園児のための体験会があった。12組の親子が参加し、園児たちと山の遊びを楽しんだ。
園舎裏の山でアケビ採りをしたり、ツルのブランコで遊んだり、普段の保育を親子で体験。子どもたちはすぐに打ち解け、楽しそうに野山を駆け巡った。
「自然を生かした環境で子どもを育てたい」「虫嫌いの子どもに自然の素晴らしさを知ってほしい」など参加者の思いはさまざま。どの母親も自然の中で成長する園児の姿を見て、かなり関心を持った様子で「引越しも視野に入れて検討したい」と話す諏訪市の参加者もいた。
一方「自分の子どもの性格でやっていけるか」「制度面はどうか」などの質問があり、現在の園児の母親が、良い点と今後の課題を詳しく説明した。
体験会は11月10日にもする予定。
問い合わせは、はらぺこ(TEL76・3341)。平日午後2時縲・時が受付時間。 -
県番組コンクールで伊那市有線が最優秀賞
伊那市有線放送農業協同組合は、05年度番組コンクール審査会(県情報ネットワーク協会主催)の企画番組の部で最優秀賞に輝いた。昨年に続く受賞。今月下旬に開かれる全国審査に県代表として出品される。
作品は「今日の一冊窶柏lの心を大切に」で、東春近の大沢美己さん著書の絵本「うそ、ついちゃった。」を取り上げた。主人公の女の子がおかあさんにうそをついたことに心を痛めながら、素直に打ち明ける話。大沢さん自身の朗読に加え、「子どもの気持ちが伝わってくる」など本を読んだ母親らの感想、小学生のうそをついた体験、市少年相談室相談員の子どもの接し方などを10分間にまとめた。
制作した放送課の唐沢英恵さん(25)=南箕輪村北殿=は「『人の心』を柱にしたが、どういう声を拾えばいいのか、構成に時間がかかった」と絵本を言葉で伝える難しさを実感したという。初めての出品で「受賞は本当にびっくり。アナウンスはまだまだで、これからの励みになる」と喜んだ。
コンクールには10点の応募があり、企画、構成、表現技術を基準に審査。
「今日の窶煤vは7月に放送したものを、コンクール用に編集した。働き始めて2年目の唐沢さんは9月初旬から制作に取りかかり、昨年、全国審査で優賞を受賞した先輩に相談しながら仕上げた。 -
ぱぱ・市川昭彦(蔕窯)作品展
抑えた艶(つや)と深みのある色彩が素朴さを感じさせる箕輪町の陶芸作家・市川昭彦さん(78)の作陶展が7日から、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開かれている。土の質感が感じられる温かな花器や壷(つぼ)など約120点が、訪れた人々の目を楽しませている。
高校の教員を退職後、妻の言葉をきっかけに陶芸をはじめた市川さん。光風会や県展、県工芸作家展などで、数々の入選をしてきた。
艶消しの釉薬(うわぐすり)と、鉄分の多い地元の土を混ぜた信楽でつくる作品は、素朴な安心感がある一方、特徴的な形と、ひかえめに描かれた風景や花が、見る人にインパクトを与える。
市川さんは「良いものを作らなければというプレッシャーもあり、楽しいばかりでなかったが、生徒たちに“最後までやり抜け”と言ってきたことを思い出しがんばってきた」と話す。
入場無料。10日まで。 -
ベル伊那で清水富美さんの個展「染付けのうつわ展」 11日まで
北佐久郡軽井沢町出身の陶芸家・清水富美さん(31)の個展「染付けのうつわ展」は11日まで、伊那市日影のベルシャイン伊那店2階文化ホールで開いている。マグカップ、湯のみ、小鉢などの生活食器を中心に、磁器や半磁器100余点を展示販売している。
同ホールでの個展は2年ぶり2回目。今回は磁器作品を加え、「陶額」と呼ばれる壁掛け飾りにも挑戦した。
作品は、青色の顔料「呉須」で染付けする伝統的技法を踏まえ、唐草、雪輪文、祥須などの古典的模様を自分なりにアレンジして絵付け。白地の磁器に、鮮やかな青色、新鮮な模様は見る人を魅了している。
器は使われることを想い、形やたたずまいの美しさに心がけて作陶。「食器を洗うときでも楽しんでもらいたい」と、皿にしても裏側にまで模様を描き、購入者を飽きさせない工夫もしている。
清水さんは都内の学校で3年間陶芸を学んだ後、96年、軽井沢町に築窯。現在は、長野県を中心に、東京、静岡で個展などの活動を展開している。
「実際に使うものなので、手に持って感じてほしい」と来場を呼びかける。
午前10時から午後6時(最終日は午後4時)まで。 -
伊那まつり写真コンテスト表彰
第33回伊那まつり写真コンテストの表彰式が5日、市役所であった。伊那まつり委員会会長の小坂市長が入選者10人にトロフィーなどを手渡した。
コンテストには、市内や近隣市町村などから79点の応募があり、9月上旬の審査会で推薦1点(賞金3万円)、特選1点(1万円)、準特選3点(5千円)、入選20点を決めた。
推薦作品は、主婦蜷川靖子さん(65)=日影=の「ゆかたでオーレー」。「遊ingビレッジ」で「マツケンサンバ」を踊る浴衣姿の子どもたちの生き生きとした表情をとらえた。
カメラ歴5年の蜷川さんは「かわいい子どもたちがリズムに合わせて真剣に踊る姿にひかれて写真を撮った」と喜んだ。
小坂市長は、他イベントへの積極的な参加を呼びかけた。 -
伊那合同庁舎で総合防災訓練
防災意識を高め、緊急時に備えよう窶狽ニ6日、伊那市の県伊那合同庁舎で総合防災訓練があった。
職員など約300人が参加。駿河湾沖を震源地に、伊那市は震度6程度の地震が発生し、庁舎から出火、煙が充満した状態を想定。一般職員や来庁舎の避難誘導から始まり庁舎消防団による消火活動や自主救助訓練、消火器を使った初期消火訓練をした。
伊那消防署の耳塚茂幸予防課長は、初期消火の重要性に触れ「常日ごろから実践訓練に慣れ、本番に備えてほしい」と、訓練を講評した。 -
春富中、リンゴ調理で地域交流
県の代表的な果物・リンゴの美味しさや栄養価を知り、生産農家との交流を深めよう窶狽ニ5日、伊那市東春近の春富中学校2年1組の38人が、地元のリンゴ農家と一緒にジャムづくりをした。
県などが主催する取り組みで、県内の中学校を対象に募集したところ、上伊那は2校の応募があった。
例年この取り組みに参加している春富中学校には、東春近でリンゴを20年近く栽培し、県の農業学習インストラクターも務める伊藤豊子さんが訪れた。
伊藤さんは、リンゴの多様な栄養素やその効能を説明。「上伊那の農家は土づくりを一生懸命しているので、県内でも味の良いリンゴがとれる」と話した。
皮付きの赤いジャムと、皮をむいた黄色いジャムの2種類に挑戦。調理にも参加した伊藤さんは「なるべく薄く切ったほうが火が早く通る」と説明し、鮮やかな包丁さばきを披露。生徒らもそれを参考にし、丁寧にリンゴを刻み、熱心にジャムづくりに取り組んでいた。 -
盲目の演歌歌手、藤代ゆきさんがきたっせで演歌
伊那市山寺の伊那北地域活性化センター「きたっせ」で6日、岐阜県出身で盲目の演歌歌手、藤代ゆきさんの演歌ショーがあり、地域のお年寄りなど約100人が、心地よい歌声に聞き入った。
地元の高齢者や障害者に楽しんでもらおう窶狽ニ、山寺地区の社会福祉協議会と伊那北地域活性化協議会が企画。知り合いを通じ、全国の福祉施設で歌謡慰問を続ける藤代さんを招いた。
藤代さんは「長野県は縁があって数えきれないほど来ている。歌が生きがいで頑張っている」と語り、オリジナル曲で、作詞も自身で手がけた「女の倖せ」などを披露。曲の合間に、歌に込められたエピソードや思いを語り、観客を楽しませていた。 -
中部電力長野支店伊那営業所 営業課主任 北原美和子さん(45)
日本電信電話ユーザ協会伊那・駒ヶ根両地区協会が主催する05年度電話応対コンクール地区大会(9月9日・伊那市、かんてんぱぱホール)で優勝した。 今年の7月に飯田支店(当時)から移動。それまで総務をしていて、お客と直接かかわる営業の仕事は6年振り。ブランクも長く、不安があった。
「初めて参加したが、とても良い経験になった。コンクールに向けて練習する中で学ぶことも多く、ステップアップにもつながった。営業を頑張っていく自信もついた」
◇ ◇
コンクールは8事業所から19人が参加した。
今年の問題はピザ屋の店員として、商品を注文してくる相手からの電話に応対をする設定。模擬対応者の返答は決まっていて、それに合ったスムーズで無理のない自然なシナリオ作りをすることが課題となる。
信越放送報道局アナウンス部長の久保正彰さんら4人が音声表現力、コミュニケーション、サービスマインドなど5項目を基準に審査した。
◇ ◇
「シナリオは自分で作るのだから、実際の業務に役立つのかな」と、最初は練習はコンクールのためのものとして考えていた。しかし、同じ原稿を読むなかで、1回目、2回目、今日、昨日と、自分の声を比較。笑顔で話したり、あいさつも会釈をしたり窶狽ネど、相手が目の前にいるようイメージすることで声の表情が変わることを再確認した。
「今までも意識して業務に取り組んでいたつもりだったが、練習中に自分の応対を分析して、改めて大切だと感じた」
◇ ◇
時代の移り変わりから客の要望も多種多様に変化している。相手が急いでいることも多く、電話応対は要求内容をいち早くつかみ、スピーディーに対応、と同時に相手を思いやる親切さが必要。電話は特に、声の雰囲気などから第一印象を植えつけてしまい、企業イメージを作ってしまうという。
「電気がどこでも買える時代がいつくるか分からないので、コンクールで得た経験を生かし、中部電力をお客様に選んでもらえるよう電話でイメージ作りをしていきたい」
◇ ◇
21日に新潟県である信越ブロック大会に出場。各地区代表50人が電話応対の技術を競い合う。
問題は地区大会と同じだが、シナリオは暗記しなくてはいけない。自主練習は通勤中の車の中など、時間を見つけては毎日やることを心がける。
見えない相手をイメージ。スピーディーで相手を思いやる親切な応対を心がけ、優勝を目指す。
「せっかくチャンスをいただいたので今度の大会も頑張りたい。今までの経験を生かし、本番はピザ屋さんになり切ります」 -
みはらしファームのぶどうを韓国テレビ局が取材
先進的な日本の農業支援と新規就農者の取り組みをとらえよう窶狽ニ5日、伊那市西箕輪のみはらしぶどう園・いちご園に、韓国江原道春川市の地方テレビ局「春川NBC」のメンバーが訪れた。
若者の農村離れや農家の高齢化が進む韓国は、日本同様に担い手問題が深刻化している。政府は就農者支援を目的とする金利優遇制度を打ち出しているが、十分な成果は得られていないという。
来日の目的は、新規就農者の技術の習得から独立までを支援するさまざまな取り組みがある長野県の農業政策を知るため。韓国で行われていない“里親制度”や“インターン制度”を取材するため、上伊那農業協同組合のインターン制度を利用した砂町博之さん(22)や、退職後に就農した小池知志さん(65)が働く同園の取り組みを撮影した。
ディレクターの姜和佶さん(39)は「具体的取り組みから日本の農業のがんばりを感じた。韓国にも伝えたい」と語った。
6日は、小諸市の里親制度を取材する。 -
みはらしの湯で200万人達成クイズを実施
入場者数200万人達成を目前にひかえ、伊那市西箕輪の日帰り温泉施設「みはらしの湯」は13日までの間、達成日を入浴客に予測してもらうクイズを実施している。
今年は夏、前半の入場者が少なかったため「達成は11月ころ」と予想していたが、盆のにぎわいで、予想より早く達成する見込みとなった。
10月3日現在で、来場者は199万1955人。同施設の利用者は、1日あたり600人前後だという。
見事達成日を当てた人には、羽広荘宿泊ペア券と、とれたて市場の野菜、みはらしの湯の6回分の入浴券、みはらしいちごワインを贈る。
唐澤壽男支配人は「今日まで多くのみなさんに利用してもらってきた。今後も多くの人に利用してもらいたい」と話していた。
200万人目の入場者にも、クイズ正解者と同様の景品を贈呈する。 -
みはらしの湯で草の家の作品展示
伊那市西箕輪の日帰り温泉施設「みはらしの湯」は、農業公園みはらしファーム「草の家」のメンバーが手がけた“裂き織りのれん”など19点を、10月末まで一階ロビーに展示している。
裂き織りは、布を裂いて織り合せることで、新たな生地を作る織り方。布が貴重だった昔、最後まで使いきるために生まれた技術だという。代表の丸山輝子さんは「古い布の方が、味わい深い作品にし上がる」と話す。
今回の“のれん”も、羽広荘の古い浴衣を再利用した。裂いた布は、縦糸と共にインド藍や草木染めで染め上げ、1作品に浴衣1枚程度を使って織り上げた。生まれ変わったのれんは、古びた浴衣と思えないほどしっかりとした生地で、染め上がりも鮮やか。
のれんのほかに、こたつ掛けや屏風(びょうぶ)立てなど、「全国裂き織り展」に出品した4点を含む、個人の7作品も展示して、来場者の目を楽しませている。 -
29日に八幡町ハロウィン
「八幡町ハロウィン」に向け、伊那市の八幡町実業団協同組合(尾崎晃一理事長)は5日、町内の街路灯にPR用のタペストリー50本を取り付けた。
タペストリーは2年ぶりにデザインを一新。顔の形をしたカボチャのイラストとハロウィンの文字を入れ、ぬれてもいいように紙製からビニール製に切り替えた。カボチャの色に合わせ、目立つ黄色。
役員15人が脚立に上がり、町内の道路(延長450メートル)の両側に、1本ずつ取り付けた。
第4回を数えるハロウィンは29日午後2時45分から、伊那北地域活性化センター「きたっせ」で開く。
組合加入の約40店の協力を得たスタンプラリー(各店で菓子を用意)、ジャック・オ・ランタン(カボチャのちょうちん)づくり体験、リンゴ拾いなどのイベントを企画。5時からランタンに火をともし、幻想的な雰囲気を作り出す。
尾崎理事長は「多くの人に仮装して楽しんでいただきたい」と参加を呼びかけている。 -
KOAが地域貢献 合唱教室に体育館開放
地域貢献を経営方針の一つにかかげる伊那市荒井区室町のKOA(向山孝一社長)は、同市総合型地域スポーツクラブ「い縲怩ネ・西まるクラブ」の合唱教室の場所として、同社の体育館を提供している。
同教室の生徒は高齢者が多いため、・ス歩いても通える場所・スとして、同クラブがKOAに申し入れた。体育館は社員優先で使用しているが、地域住民でつくる合唱教室のために特別に施設を開放した。
合唱教室は毎月、第1・3水曜日、12月までの全10回。期間中の施設使用料金は無料、体育館にあるピアノも貸している。
クラブ関係者は「自分たち専用の施設を持っていないため、場所の確保は大変。活動に理解があり、場所を提供していただいて助かっている」と感謝している。 -
手良中坪 自慢の芸熱演 区民集い交流
伊那市手良の中坪公民館でこのほど、演芸大会があった。地元住民約150人が集まり、次々と展開するダンス、詩吟、独唱、寸劇などを楽しんだ。
演芸大会は昭和30年代まで青年会が開いていたが、時代の流れと共に中止。昔のように皆で盛り上がりたい窶狽ニ、地域の有志でつくる実行委員会が5年前に復活させた。
園児によるかわいらしいダンスの「マツケンサンバ」、振り付けにこだわりを見せた「勘太郎月夜唄」など全17プログラム。知人や家族の晴れ舞台を撮影しようと、カメラを構える観客も多くにぎわった。
カラオケは、男女2人が・ス思い出の衣装・スにふんし「高校3年生」「学生時代」などを歌った。男性は金髪のかつら、口にはタバコをくわえて登場。司会者の「昔は不良だったそうです」との紹介に笑いが起きた。
また、この日は公民館に隣接している中坪神社で、のぼりを立てて例大祭があった。のぼりの竿(さお)2本の腐食が進み、有志からの寄附でヒノキの竿に50年ぶりに更新した。 -
レノンとカフカ
開店5周年祝いブルース音楽祭伊那市の居酒屋「地球屋レノン」(店主藤田博寿さん)とショットバー「カフカ」(店主有賀正臣さん)がともに開店5周年を迎え9日、協力して記念音楽祭を開催する。西春近の知立市野外センターで午前10時開場・11時開演。
店内のBGMにジャズやブルースを流している両店らしく、音楽祭の主要ジャンルはブルース。日本有数の奏者4人でつくるJungle Hop、スライドギターの第一人者日倉士歳朗、ハープとギターを奏でるBroom Duster Kanのほか、地元伊那谷のバンドPAN窶寧AH、伊那市軽音楽愛好協会も出演する。
知立市野外センターの芝生広場を会場にする屋外コンサートで、初秋の風を浴びながらピクニック気分で楽しめる。雨天の場合は、同センター多目的ホール。
レノンの藤田さんは、「ブルースは音楽の原点。開店5周年を迎え、自分たちも原点を忘れずに仕事しようと企画した。気軽に楽しんでもらえればうれしい」と話す。
前売り3000円、当日3500円。問い合わせは地球屋レノンTEL73窶・289、カフカ74窶・559まで。 -
大きなアケビ一房に6個
伊那保育園園長の中山昌明さんが南箕輪村南原の畑で栽培しているミツバアケビが鮮やかな濃紫色の立派な実をつけた。長さ15センチ、周囲(太さ)6・5センチ、重さ250グラムほどの実が一房に6個実り、「非常に珍しい」という。
ミツバアケビは落葉性のツル植物で、多数の雄花、基部に数個の雌花がつく。中山さんによると、雌しべが3窶・本で果実も最大6個つくが、栄養分を奪い合うため、通常は同じ大きさで良い状態の果実が実るのは2、3個。6個は非常に珍しく、「運がよかったのだろう。ギネスブックに載るんじゃないかってくらい見たことがない」と興奮気味に話す中山さん。
信州大学農学部の教授だった約10年前、学生と横山に行った際に採ったアケビの種をまいた。せん定して日当たりの良い状態にし、実がなる時期や味などから育ちが良いものと悪いものを識別し良好なツルだけを育ててきた。
中山さんは「肉厚で、果肉も甘い。昔は良く食べたもの。皮も調理次第で食べることができる。食文化の時代、家庭などでアケビを調理に活用してくれればおいしさが伝わる」と話していた。 -
39人熱い対局
日本棋院上伊那支部(神田福治支部長、88人)は2日、秋季囲碁大会を伊那市西春近のサンライフ伊那で開いた。小学1年生から80代までの愛好者39人が腕を競った。
対局は3段以上のA級(23人)と、2段以下のB級(16人)のクラス別による戦い。碁盤をじっとにらみつけ、「まいったな」と相手の戦術に頭を抱える姿もあれば、小学生も大人に交じって対等に戦う対局もあった。