-
宮田氏の末裔、故女性俳人の想い遠祖伝来の地に
中世に宮田村一帯を治めていたとされる土豪・宮田氏の末裔(まつえい)で、戦後を代表する女性俳人だった故桂信子(本名・丹羽信子、1914‐2004)さん。祖先を想う気持ちが人一倍強かった故人の遺志を受け継ぎ、門下生で現代俳句協会長の宇多喜代子さんが12日、同村を訪問。故人が生前・ス幻の城・スと胸の内に秘めていた北割区の宮田城址に足を運び、30年に及んだ想いを遠祖伝来の地に届けた。
桂さんは30年ほど前に一度来村。「句碑を建てることがあるならば、祖先の築いた城跡に」と、宮田城があった場所を探した。
しかし、定かな位置を確定できず、その時の様子を雑誌に「幻の城を訪ねて」と寄稿している。
地元の宮田城址保存会が中心になって城址の再整備が始まると、一昨年末に病床で聞いたが、病状は回復せず・ス幻の城・スを目にする夢は叶わなかった。
そのことをずっと気にかけていた保存会の春日会長。桂さんの祖先を大切にする気持ちを知っていた宇多さんの思いも一致した。
保存会が城址に建立した宮田氏一族の慰霊碑には、この日のために桂さんの遺影も掲げられ、約10人の保存会員が同席。
一緒に祈りを捧げた宇多さんは「生きていたら、どんなにか喜んだことと思う。本当に地元の皆さんのおかげ」と感謝した。
「句碑をつくるならば死後にして」と生前、言葉を残した桂さん。春日さんは「これも何かの歴史のつながり。ぜひ句碑もつくりたい」と話していた。 -
地元伊那谷産の竜峡小梅で梅酒仕込み始まる
宮田村新田区の本坊酒造信州工場で12日から、地元伊那谷産の竜峡小梅のみを使用した梅酒の仕込み作業が始まった。箕輪町と中川村の選果場から3日間で10トンの小梅を搬入。ブランデーとホワイトリカーに分けて約3か月間漬け、熟成を経て2種類の梅酒となる。 収獲されたばかりの小梅を工場に運び、手作業で洗浄。乾燥後、原酒が眠るタンクに投入した。
同工場初の梅酒としてホワイトリカーで仕込み、ブランデーを調合した「伊那谷の梅酒」を昨年4月に発売。
今年3月には仕込みからブランデーを使った「竜峡梅酒」が加わった。
小梅を使った梅酒は比較的少ないが、その味の良さで全国の消費者から好評を得ている。
「竜峡梅酒」は年間約4万本、「伊那谷の梅酒」は約五千本の出荷を予定している。 -
大久保区民祭
宮田村の大久保区と大久保営農組合は11日、2年に一度の区民祭を大久保集落センターで開いた。ステージでは日本舞踊やフラダンス、バイオリンや大正琴などの演奏が次々に披露されたほか、趣向を凝らした数々のゲームやカラオケなどが多彩に催された=写真。センターの広場には実行委員らが作ったそば、五平もち、焼き鳥、フランクフルトなどを売るテントが軒を並べ、訪れた多くの家族連れなどでにぎわった。
区民祭は20年ほど前に盆のふるさとまつりと土地利用委員会の感謝祭を統合。以来、区を挙げての祭りとして定着している。 -
名水地ビール仕込み作業
宮田村の酒販店が企画した地元の名水使った特注地ビール「伊勢滝の風」の仕込み作業が9日、製造委託した新田区の南信州ビールで行われた。酒販店主も作業に協力。活性化につなげたいと期待を込め、汗を流した。
村内酒販店8店でつくる「村酒販店活性会員会」が昨年夏にも発売。飲みやすさが好評で今年も7月上旬の発売を予定している。
原料の水は、村内標高1900メートルの伊勢滝近くにある湧き水。7日に村や住民有志らと協力して1500リットルを採水した。
この日の作業にも細田健一委員長らが参加。粉砕した約200キロの麦芽を苦労して採ってきた名水に投入し、麦汁をつくった。
水の特性を最大限活かして、キレのあるすっきり味に仕上げる予定。また、今季は間に合わなかったが、同委員会と南信州ビールなどは地元産の麦を使ったビールも開発しようと研究も進めている。 -
宮田高原放牧始まる
宮田村の宮田高原で9日、成長して乳牛となる生後1年に満たない雌牛の放牧が始まった。上伊那各地から9頭が運び込まれ、標高1650メートルの涼しい牧草地で夏場の3カ月間を過ごす。
生後6カ月から11カ月のホルスタイン(乳牛)8頭と、繁殖用の黒毛和牛1頭。昨年より7頭減と少し寂しいシーズンとなったが、駒ヶ根市や伊那市、箕輪町、南箕輪村の飼育農家が託した。
村や農協、家畜保健所などが協力し、寄生虫駆除の薬を1頭づつ注射。
その後、約20ヘクタールの広大な牧草地に放たれ、美味しそうにムシャムシャと草を食べる光景がみられた。
同高原牧場は約70年の歴史を誇り、最盛期には30頭以上もの放牧があった。
飼育農家減少だけでなく、放牧しなかったり、遠く北海道の牧場に託すケースなどもあり、牧場経営を採算ベースに乗せるには厳しい状況にある。
一方で同高原はキャンプ場などもあり、観光面などで牧場の存在は無視できず、村産業建設課は「できれば続けていきたいのだが」と話す。 -
認知症高齢者連絡会が学習会
介護に関わる事業者や家族ら関係者でつくる宮田村の認知症高齢者連絡会は6日夜、NPO法人県宅幼老所グループホーム連絡会の田中正廣理事長を講師に学習会を開いた。認知症高齢者だけでなく、家族を含めたケアの必要性を示し、双方に自信をつけさせるのが周囲の役割と指摘した。
家族から制約を受けたり、しかられるほど、認知症の高齢者は混乱すると説明。「認知症には家族の支えが絶対必要。介護疲れの家族を盛りたて、つなげてあげるのが我々の仕事」と話した。
認知症高齢者に対しては、失ったものを指摘して否定するのではなく、変わっていない部分などを認めることが大切と説明した。
約70人が参加。在宅介護を支援する先駆者として活躍する田中さんの話しに熱心に耳を傾けていた。 -
宮田村ミニバスケットボールクラブ
チームワークで勝利を目指せ30年近い伝統を誇り、かつては北信越大会に出場したほど。近年は思うように成績が伸ばせなかったが、小学校2、3年から始めた仲間が最上級生となった今年のチームは元気一杯。チームワークの良さで勝利を目指している。
6年生11人の多くは経験豊富。週2回の練習も自主的に早めに集まり、コーチが来る前にアップを完了する。
プレーするだけでなく、季節ごとに多彩な交流会も。焼き肉したり、秋にはバスハイク、冬にはクリスマス会など、互いの絆を深め合ってきた。
平沢由信コーチは「みんなクラスが違っても仲が良い。それがチームのまとまりになっている」と話す。
年ごろの女の子。練習の合間も会話などを楽しむが、コーチからひとたび指示が飛ぶと一転する。
「プレー以前に礼儀の正しさなども学んでいると思います」。平沢コーチは成長した子どもたちの姿に目を細める。
現在のメンバーは主将の夏目玲さんをはじめ6年生ばかり。卒業してしまうと、存続すら危ぶまれる状況だ。
それでもチームに悲壮感はない。自然な形でバスケを楽しみたいと、練習を積む日々だ。
練習日は毎週火曜日午後5時、土曜日4時、と隔週日曜日の午前9時から、村勤労者体育センターで。新たなメンバーも募集中。問い合わせなどは会長宅85・3550まで。 -
村職労が企業人事を学習
宮田村職員労働組合は6日、企業の人事評価の実態や求められている人材について知ろうと学習会を開いた。村理事者は職員の意識改革を掲げ、人事評価などにも取り組む姿勢を見せているが、組合としても自ら積極的に理解を深めようと開いたもの。組合員の半数近い50人ほどが出席した。
この問題を組合として取り挙げることに、組合員にも賛否両論あったが、小林敏雄委員長は「民間の実状を知っておくことは大切。村は我々に言葉で改革と投げかけるが、納得行く形を一緒に考えられればと思う」と話す。
学習会は、あるメーカーの元人事部長で、人事評価に詳しいイーキュア社長の池口良明さんが講師。
「人が人を評価するのは難しいことだが、企業だけでなく公務員も含め社会全体の避けられない課題となっている」と説明した。
成果主義とは「どれだけ長く働いた」ではなく、「毎日これだけのものをやったというものを持つこと」とも指摘。
「公務員の皆さんにとっては難しいかもしれないが、成果は時間ではないことを頭に入れて。意識を持てば、仕事にも変化が生まれるはず」と強調した。
終了後、小林委員長は「多くの職員にとって、民間企業の人事につい具体的に学ぶ初めての機会になった。個人的な意見だが、良い研修だったと思う」と感想を漏らした。 -
町3区「寿会」が手縫いの雑巾寄贈
宮田村町3区の高齢者クラブ「寿会」は8日、手縫いの雑巾115枚を村老人福祉センターに寄贈した。長年続くボランティアで、「何らかの形でお役に立てれば」と話した。各施設や学校に配分し、有効に活用していく。
解散した老人クラブがあった以前から続いている善意。会員数は減っているが、村のためにと、想いを寄せながら手縫いした。
この日は、会役員の南澤ひで子さん、柘植みさおさんが同センターを訪問。
受け取った村住民福祉課の担当者は「寿会の皆さんは清掃ボランティアも行ってくれている。本当にありがたい。雑巾は大切に使わせて頂く」と喜んでいた。 -
宮田中で交通安全教室
宮田村の宮田中学校は5日、交通安全教室を開いた。駒ヶ根署員の指導で、自転車の事故防止について全校生徒が理解を深めた。
同中は自転車通学禁止だが、休日の部活動のための通学や課外の活動については許可している。
同中生徒の事故は近年ないが、全国的に生徒が関わる自転車事故が多発しており、交通ルールを見直す機会として教室を開いた。
自転車の正しい乗り方、発生しやすい事故などを解説したビデオを鑑賞。駒ヶ根署の渋谷保人交通課長が引き続き講話した。
よそ見や携帯電話のながら運転などが大事故につながると指摘。「自転車には免許がなく、安易に乗っているのが現状だが、交通ルールを守って歩行者を保護する運転を心がけて」と呼びかけた。 -
中国人研修生修了式
宮田村商工会(前林善一会長)が受け入れている中国人研修生の修了式が10日、村商工会館で行われた。村内の4社で3年間研修し、金属プレス、紳士服製造などの技能をそれぞれ身につけて今月帰国する9人に対し、前林商工会長が終了認定証と記念品を手渡した=写真。宮田アルマイトの高明霞さんは流暢な日本語で「長い間いろいろお世話になりました。大変だったが楽しい3年間でした。皆様も体に気をつけてください」とあいさつした。
研修生に日本語を教えた田畑洋子さんは「皆さんは学ぶ意欲が強かった。中国へ帰っても身につけた技術と日本語を忘れずに生かしてほしい」と激励した。 -
宮田村東保育園児がサツマイモの苗植え
宮田村東保育園(飯島千恵子園長)の年長児は7日、園内の畑で、町三区のミニデイサービス利用者らと一緒に、サツマイモの苗植えなどをした。
高齢者と園児との交流は、村内に10地区あるミニデイサービスの通所者がそれぞれの園を順番に訪問。同園のサツマイモの植えは2年目で、昨年は収穫したイモをさつま汁などにして振る舞った。
この日はゆり組、ふじ組の計39人と利用者19人が交流。2グループに分かれ、80余本の苗植えと園内の草取りを交代でした。作業を終えると、園児たちが歌のプレゼントで喜ばせた。
サツマイモの苗植えは、お年寄りに植え方を学びながら熱心に作業。「今日は暑いから水をたっぷりあげないとね」と助言されると、ジョウロで十分に水を与えて、大きなイモが収穫できることを祈った。
収穫したイモは焼きいもにしたり、給食で調理して食べるほか、園児たちが自宅に持って帰る予定。飯島園長は「都合がつけば、今年もお年寄りと一緒にサツマイモを食べたい」と話している。 -
村内初の土砂災害に対する訓練
宮田村北割区で8日、土砂災害に対する大規模な防災訓練が行われた。県と村、消防団、そして地域住民ら100人以上が参加。村内初となる土砂災害の訓練で、緊急時の連絡体制の難しさなど、万が一に備えて課題も浮き彫りにした。
台風による大雨により、北割区で災害発生の危険性が高まったと想定。村は庁内に本部を設置し、職員は決めてある役割分担に沿って、各班に分かれて活動を開始した。
広報車などを区内に巡回させ、真慶寺に避難するよう指示。乳幼児の手をひいたり、高齢者と付き添いながら避難する住民の姿があった。
体が不自由な人を避難させたり、避難していない住民を探す訓練も展開。
事前に決めてあった進行により、大筋では順調に内容を消化したが、一部に本部と現場で連絡が行き違う場面もみられた。
村内では1999年以来、大規模土砂災害は発生していないが、大雨が降れば被害につながる可能性は高い。
村産業建設課は「事前に調整していても、連絡体制などを徹底するのは難しい。反省を踏まえ、地域と村との連携をさらに深めていきたい」と話した。
県内ではこの日、10広域ごとに同様の訓練を実施。上伊那管内では宮田村が対象だった。 -
祇園祭の華、阿波踊り練習開始
来月15日に迫った宮田村津島神社の祇園祭宵祭りにむけて7日夜、「阿波踊り信州みやだ連」(北原健一連長)の練習が始まった。あばれみこしが有名な勇壮の祭りに、華を添えること18年目。新たなメンバーも加わり、老若男女問わず村内の踊り好き50人以上が今年も参加する。
軽快なステップ、指さばきに磨きをかけようと、練習初日にも関わらずハード。何度も繰り返し踊った。
小中学生から60、70代と年齢層も多彩。村内企業で働く外国人企業研修生も踊りたいと参加するなど、例年以上の盛りあがりもみせている。
小木曽広子副連長らは「関心を持ってくれてうれしい。みんなで楽しく踊りたい」と話す。
「みこしだけでなく、もっとみんなが参加できる祇園祭にしたい」と当時の村商工会有志が阿波踊りに着目。
踊りを地域活性にも役立てている東京・高円寺まで足を運び、レクチャーを受けたのがきっかけになった。
以来、激しさの中にも繊細さがある阿波踊りは祇園祭の華。今年の祭りにも高円寺から30人ほど招く予定で、夕方から中心商店街を2時間ほど練り歩く。
新たなメンバーも募集中。練習は毎週水曜日に村武道館で行い、祭り近くは土曜日も。問い合わせは小木曽さん85・2609まで。 -
物を大切にした縄文人、壊れた石器も再利用?
宮田村の田中下遺跡から、約6千年前の縄文時代前期の住居跡2戸が新たに見つかった。1戸からは壊れた土器を再利用し、生活に欠かせない火種をおいた炉(ろ)とみられる遺物も発見。縄文人の物に対する意識の高さが伺える貴重な資料で、村教育委員会は10、11日に発掘現場を一般公開する現地説明会を開く。
炉とみられる遺物は、土器の底の部分を利用したもの。住居内の床に埋め込まれる形で発見した。
村教委の小池孝文化財主任は「普段使っていた土器が壊れてしまったため、一部をリサイクルする形で炉として使ったのでは」とみる。
炉は縄文中期には土器を使ったケースが多い。一方で同前期は、ただ穴を掘っただけのものや、石で囲うなどが主流だという。
同遺跡は村北端に位置し、町1区、町2区、北割区、南割区の境界上。住居跡は以前に縄文前期の2戸、奈良平安期の7戸が見つかっている。
昨年10月には墓とみられる縦穴から、磨製石斧が縦に2本突き刺した極めて珍しい状態で出土。
今回の発掘は日本発条の工場拡張にともなうもので、5月15日から調査。土器や黒曜石などもみつかっており、破片などから現場で黒曜石を加工していたことも分かっている。
説明会は10日が午後1時から5時。11日が午前9時から正午まで。問い合わせなどは村教委85・2314まで。 -
名水地ビール2年目へ
昨年初めて発売し、飲みやすいと好評だった宮田村の伊勢滝近くの湧水を使った地ビール「伊勢滝の風」が、今年も来月初旬に発売される。酒販業界活性化とむらづくりの両面で、村内の酒販店や南信州ビール、住民有志らが協力。7日には幻の名水ともいわれる標高1900メートルの湧水まで足を運び、1500リットルを採水した。
酒販店8店でつくる「村酒販店活性化委員会」が企画。村内に醸造所がある南信州ビールで生産し、330ミリリットル入り瓶詰で約3千本を村内各店舗で7月7日から発売する。
採水作業は、未舗装の林道を車に揺られること約1時間。山中からコンコンと湧き出でる水を、10人の参加者がバケツリレーで汲み上げた。
汗を流した後の水の味はまた格別。活性化委員会の細田健一委員長は「昨日の天候で濁りなども心配したが、水質も味も抜群。今年もおいしいビールができそう」と話した。
アルプスから湧き上がるこの水の硬度は12度。「超軟水」の部類に入る。
昨年は水の特性を活かし、クセのないスッキリとした味に仕上げたが、今年も多くの人が親しめる飲み味を検討中だ。 -
宮田中「ワールドカップ給食」
間もなくドイツでサッカーワールドカップが開かれるのにちなみ、宮田村の宮田中学校(新津吉明校長)で7日「ワールドカップ給食」が昼食のテーブルに上った。生徒たちは「ドイツで日本代表を応援しているつもりで食べようぜ」などとワールドカップの話題に花を咲かせながら「おいしい」とほお張っていた=写真。
メニューはジャガイモとウインナーソーセージ入りのドイツ風スープ▽豚肉のソテーきのこソース掛け▽グリーンピース、ササゲと白アスパラのサラダ▽ソフトフランスパン▽牛乳▽グミキャンデー竏秩Bいずれもドイツの特徴的な食材を使ったもので、栄養士の小原啓子さんがカロリーなどを考慮して決めた。「初めて作るメニューなので1週間前に調理して試食してみた。塩加減などを少し手直しした」という。
小原さんは4年前のワールドカップで特別メニューを出さなかったのが心残りで今回は満を持しての挑戦。「今回のような機会があるごとに外国の食材や料理を出すことで、生徒たちの食文化への理解が少しでも深まればうれしい」と話している。 -
西保育園児がプラムの里へ
宮田村西保育園の年長園児33人が6日、同村新田区の介護老人保健施設「プラムの里」を訪問。高齢者とじかにふれあい、スキンシップを図った。
保育園で練習している歌や踊り、縄とび、折り紙などを披露。
さらに高齢者の元へ駆けよって、肩をトントンたたいたり、背中をなでたりもした。
「気持ちいいねぇ。本当にありがとう」。目を細めて喜ぶおじいちゃん、おばあちゃん。園児も「いつまでも長生きしてね」と返した。
毎年年長園児が同施設を訪問。交流を深めているが、吉川美幸園長は「家庭に高齢者がいない世帯も多くなった。じかに接することで、感じたり、新たに学ぶことも多いと思う」と話していた。 -
ドッジボールクラブ2年目で、上位進出にも意欲
宮田村の小学校3年から6年のの男女約40人でつくる「宮田ドッジボールクラブ」は設立2年目を迎え、上位進出を狙おうと、意欲的に練習を積んでいる。3日も南箕輪村や飯田市のチームを招き、同小体育館で練習試合をした。
2年前、宮田小の6年生がドッジボールの各種大会で大活躍。その盛りあがりを受け継ぐなどして、同クラブも発足した。
現在は男子20人余り、女子も10数人が加入。毎週火曜日と隔週の土曜日に集まり、練習している。
昨年は1年目で大会でも思うような成績は残せなかったが、今年は上位に食い込みたいと、意欲も満々。
関係者も「だんだんチームとしてのまとまりが出てきている」と、期待を高めている。 -
連覇ならずも、全国に宮田をアピール
宮田村の40歳以上の中高年世代でつくる野球チーム「大昭クラブ」は3、4日、上田市で開かれた全日本生涯野球大会に出場した。村のシンボルである「梅」をデザインに取り入れた新ユニフォームを着用。惜しくも敗退して、連覇はならなかったが・ス元気な宮田・スを全国にアピールした。
開会式では真新しいユニフォームに身を包み、優勝旗を手に誇らしげに行進。50、60代主体部門の前年度覇者として、千葉や新潟の3チームと対戦した。
結果は逆転負けなどで惜しくも連覇はならず。それでも精かんな新ユニフォームは大会でも注目を浴び、メンバーは村の名前を背負って好試合を演出した。
同チームは・スお父さんの甲子園・スと呼ばれる同大会に18年連続で出場。昨年の優勝を契機に今大会前にユニフォームを新調した。
「残念な結果に終わったが、宮田の名前は多くの人にアピールできたのでは」と、メンバーは満足そうだった。 -
分館対抗春季スポーツ大会
宮田村公民館は4日、分館対抗春季スポーツ大会を開いた。ソフトボール、バレーボール、ゲートボールの3種目で、各区が激戦を展開。優勝目指して隣近所の仲間が力あわせて戦った。
ソフトボールはウインドミル投法を禁止し、誰でも楽しめる試合方式に。結果、打撃戦を制した大田切区が優勝した。
バレーボールを制したのは息のあった試合運びをした新田区。決勝はフルセットの接戦となったが逆転した。
ゲートボールの優勝はつつじが丘区。昨年は3位までに入らなかったが、躍進した。
上位結果は次の通り。
【ソフトボール】(1)大田切区(2)北割区(3)南割区、大久保区【バレーボール】(1)新田区(2)町3区(3)つつじが丘区、大田切区【ゲートボール】(1)つつじが丘区(2)大原区(3)町3区、町2区 -
生活全般を見直そうと、宮田中で頭髪集会
宮田村の宮田中学校生徒会生活委員会(大下直人委員長)は2日、身だしなみやや原則自由の髪型を考える「頭髪集会」を開いた。同校では11年前の生徒が議論して頭髪が自由になった経緯があり、普段の生活についても幅広く見つめ直した。
各学年の代表者が作文を発表。石倉みか副委員長は「個人のおしゃれというが、集団で生活していることを忘れないで」と呼びかけた。
小松陵太君(1年)福村悠君(2年)田口奈美さん(3年)も「宮田中の名前に恥じない身だしなみにしよう」と話した。
同校は1995年まで男子は丸刈り、女子は肩までと髪型を規定。当時の生徒会が1年かけて議論し、「生活に適した清潔的で活動的な髪型」に変更した。
以来、頭髪集会を年2回実施。新津吉明校長は「改めて先輩の願いを受け止めなければ。外見も内面も進歩するよう期待しています」と話していた。 -
夏さきどり、宮田中でプール開き
宮田村の宮田中学校は5日、上伊那地方のトップをきってプール開きした。水温が低く初泳ぎは中止したものの、改修できれいになったプールに生徒たちが集まり、シーズンの安全を祈願した。
生徒会役員、体育委員、水泳部の約30人がプールサイドに集合。松澤祐希生徒会長は「安全面に気をつけ、水泳を楽しもう」とあいさつした。
同中プールはさびた鉄の土台の表面が露出したため、村は昨年度1600万円余りかけて改修した。
6月中は中体連を控える水泳部が主に練習。7月から2カ月間は体育の授業でも使われる。 -
梅をデザイン新ユニフォームで・ス宮田・スをアピール
お父さんの甲子園で着用し、全国へ発信宮田村の40歳以上中高年世代でつくる野球チーム「宮田大昭クラブ」は、数十年ぶりにユニフォームを新調した。村の活性化とPRにつながればと、右胸に村のシンボルである梅、左肩口に「梅の里」と刺しゅう。3、4日に上田市で開かれている「全日本生涯野球大会」から着用している。昨年は見事に同大会で優勝。連覇がかかるが「新しいユニフォームで宮田の名前を再び全国に轟かせたい」と意気込んでいる。
同チームは・スお父さんの甲子園・スとも呼ばれる同大会に、18回連続で出場。元プロ級の選手も出場する実力高い大会だが昨年、50、60歳代主体の部門で悲願の優勝を遂げた。
それを記念して、古くなっていたユニフォームを新調しようと考えが浮上。
「つくるなら、宮田村のアピールにつながるものにしよう」と、梅をデザインに取り入れた。
紺地に紅色の梅が映え、メンバーも「かっこいい」と納得の出来映え。監督の小木曽光明さんは「歴史あるクラブに最高のユニフォームができた。宮田の名を背負って優勝を狙いたい」と話した。
大会には「少しでも宮田を知ってもらえれば」と、とうふドーナツなど村の名産品も持参。対戦相手にプレゼントした。
初戦は千葉ふれあい野球連盟(千葉県)に2‐3で惜敗。優勝の可能性はまだ残っており、4日は柏崎エラーズ(新潟県)、千葉マリンズ(千葉県)と対戦する。 -
新田区の行政懇談会
宮田村新田区(小林庸助区長)は31日夜、村長ら村の理事者、課長、地区担当職員と意見を交わす行政懇談会を開いた。約40人の区民が出席し、安全対策について村の方針を積極的に質問。就任からまもなく1年を迎えようとする、清水靖夫村長に村政の感想について聞く場面もあった。
質問を受けて清水村長は「今までの村は、お金があればあるだけ使ってきた。これを経営に転換して結果を出さなければならないが、従来のやり方ではできない」と答弁。
各種施策の計画から実行段階まで透明性を高めるとともに、職員の対応改善もあわせて図ることで「今後の行動を皆さんに見て頂き、評価して欲しい」と話した。
席上、村は本年度から5年間の第4次総合計画後期基本計画の概要を説明。
会場からは地域の安全対策、教育問題について複数質問が挙がり、新井洋一教育長は「家庭の教育力が重要になっている。良いこと、悪いことを親が教えてほしい」と呼びかけた。
広域農道大田切橋の歩道設置を求める声について、村産業建設課は「歩道設置の設計になっていないため、強度的にも難しい」と答えた。
行政懇談会は区の要請で村が出向く形。新田区や大田切区などは以前から開いてきたが、本年度は南割区、大原区、町3区も開催を予定している。 -
介護保険の認定者65歳以上の11・5%、積極施策で介護予防に効果も
宮田村住民福祉課は昨年10月末現在の介護保険の状況をまとめた。65歳以上の11・5%が介護保険の認定を受けているが、県平均を4ポイントほど下回っている。村は介護保険の被保険者となる65歳と5年経過した70歳を対象に、制度説明の講習会「筋力アップ教室」を実施。転倒予防などにつながる筋力増強の体操も取り入れ、老後の健康意識を高めてもらおうと取り組んでいる。
宮田村65歳以上のうち、介護保険認定者は227人。介護保険が始まった2000年4月と比べ、51人増えている。
5年間で新たに認定を受けた人は264人。年間50人ほどが新規という計算だ。
要介護認定を受けた原因のトップは脳血管疾患(5年間の数値合計)で21・6%、続いて認知症20・8%、整形外科15・9%の順。
ただ、整形外科と骨折をあわせると23・5%にのぼり、転倒などが介護保険を受ける有力な要因にあがる。
宮田村は介護予防、転倒予防、高齢者閉じこもり予防など、高齢者を対象にした各種教室を開き、老後も出来る限りの自立ができる健康づくりを支援している。
65歳と70歳を対象にした筋力アップ教室も、その一つ。対象者に呼びかけ年間4回開講。介護保険制度の説明とともに、家庭でも簡単にできる体操を指導している。 -
村福祉作業所が喫茶を7月オープンへ
宮田村福祉作業所は7月8日、入居している町2区の仲なかふれあいセンター内に喫茶コーナーを開設する。通所者にものをつくる作業だけでなく、多くの人と接する喜び、地域とのつながりを深めてもらおうと計画。希望者が交替で店員となるため、開店にむけ接客研修に励んでいる。
ソフトドリンク類中心のメニューを予定。今までは机に向って作業することが多かった通所者だが、あいさつや注文の取り方、コーヒーの煎れ方など、本番を想定した接客研修にも意欲的だ。
時には客になり、仲間の接客を客観的な立場で評価。
「お客様の顔を見て」「もっとハッキリとあいさつを」「身だしなみに気をつけて」など厳しい声も。
指導スタッフは「初めてだから失敗は当然。落ち着くことが大切」と声をかけた。
各地の喫茶店を視察するなど勉強熱心。ある女性通所者は「まだミスが多いけど、成功につなげたい」と、開店を心待ちにした。
知的障害者の共同作業所として2001年に開所。現在は精神も含め9人が通い、布製品など・スものづくり・スの作業を主体にしてふれあいも深めている。
中心商店街の一角にある仲なかふれあいセンターだが、6月14日には乳幼児親子の遊び場「つどいの広場」(仮称)もオープン。
作業所職員は「色々な人と接するなかで、人間関係も養えるのでは」と、新たな交流の機会に期待を寄せている。 -
キャンプ場連泊者に入浴券進呈新サービス
点から線への観光一助に宮田村観光協会は、宮田高原キャンプ場で2泊以上した人に、宮田観光ホテルと隣接するこまゆき荘いずれかで使える温泉入浴券を進呈するサービスを今季導入する。点在する村の観光施設を結びつけ、活性化を図るのがねらい。検討している観光ルート化の一助にもしたい考えだ。
昨季の同高原の利用者数はのべ1433人。前季に比べ26人の減少で、近年は頭打ちの状態が続いている。
貸しテント、ログハウスも完備するキャンプ場の他に、高原内には牧場もあるが、村の行政改革のなかで見直し事業の一つとして話題に挙がる。
一方で昨年、一昨年と、村商工会青年部の協力で遊具を整備したり、りんごオーナー家族をキャンプでもてなしたりと、活性化事業も目につく。
入浴券サービスは村の観光施設と連携した取り組みになるが「好評であれば、拡大するなどの方策も考えていきたい」と、同協会事務局の村産業建設課は説明する。
キャンプ場は基本的に7月から9月末まで開設。問い合わせ、予約申し込みは村産業建設課商工観光係85・5864、6月下旬以降は同キャンプ場85・2683まで。 -
駒ケ岳と宮田高原キャンプ場の開山式
中央アルプス駒ケ岳と宮田高原キャンプ場の開山式は1日、山々を一望できる宮田村新田区の村文化会館で開いた。村観光協会の主催。駒ケ岳の残雪が例年にない多さで影響も懸念されるが、シーズンの安全と客増加などを祈願した。
雪融けが1カ月ほど遅いという駒ケ岳と、新緑の宮田高原を眼前にして神事を挙行。
宮田太鼓の5人が演奏を披露し、勇壮な音色でシーズン到来を祝った。
駒ケ岳の宮田側の入山者は年間8縲・万人ほど。7月6日からは上下伊那を中心に中学校21校、3000人余りの生徒が集団登山するなど、夏から初秋に登山客が集中する。
しかし今年は残雪が多く、関係者は「集団登山も含め、影響があるかも」と気を揉む。
標高約1650メートルの宮田高原は、9日に放牧が開始。キャンプ場は基本的に7月から9月末まで営業し、同協会は今季も例年とほぼ同じ1500人ほどの利用を見込んでいる。
同協会長の清水靖夫村長は「村の観光は雄大な自然とふれあえる点がポイント。多くの人が安全に楽しめるよう、整備も進めていく」とあいさつした。 -
看護大生が宮田村で実習
県看護大学(駒ヶ根市)4年生の4人が2日まで、宮田村で地域実習を積んでいる。住民福祉課の保健師について、現場業務を体験。じかに住民と接することで、実状などを肌で感じている。
先月29日から5日間の日程で村老人福祉センターを拠点に実習。育児相談などにも参加し、若い母子らともふれあい、業務をサポートした。
リハビリ教室では、機能回復改善訓練など一緒に体験。患者の立場を感じながら、保健師の役割を感じ取っていた。
若い学生の頑張りは、同センター利用者に好評。細かい気配りなどに感謝する姿もみられた。
実習は地域看護学の一環。生徒たちは市町村、保健所、学校などで実習を積み、地区の特徴などをつかみとる。