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駒ケ根市中沢小学校内に開室した県伊那養護学校の分教室
「はなももの里」今月8日、駒ヶ根市の中沢小学校の校舎内に開室した県伊那養護学校の分教室「はなももの里」。現在は駒ケ根市内に住む小学1年から4年までの児童6人が通い、養護学校のカリキュラムに沿って学んでいる。
「りこちゃんいる?」
教室を開放する休み時間には、中沢小学校の児童が分教室の児童のもとへ遊びにくる。
「まだ始まったばかりですが、中沢小の子どもたちは『こうだい君いる?』『この子はトランポリンが得意なんだよね』ってよく声をかけてくます。今後は、いろいろな形で交流していければ」と、分室長の稲垣高幸さん。 -
高遠の手仕事5人展
伊那市高遠町在住の染色や陶芸などの作家による「高遠の手仕事5人展」が17日、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで始まった。
出展は、何も持ち込まず自然にある物だけを使い発酵藍建てする正藍染めの染家・多田羅稔さん、抹茶茶わんを中心に使いやすさを一番に考えて作る陶家・松尾芳樹さん、飯田線の走る風景を水彩で描く絵家・加川瀛介さん、竹と和紙であかりを作り闇夜を照らす灯家・佐藤光春さん、伊那谷の蔓(つる)や枝を使い皿やかごなどを編む蔓家・青木春奈さん。
5人は、昨年5月に高遠町山室の遠照寺のぼたん祭りで初開催したイベント「山室市」に参加した縁で、染家の多田羅さんが呼びかけ人となり、初の5人展を開いた。それぞれが近作を中心に手作りの作品約20点を出品している。
多田羅さんは、「5人は皆、福岡、東京、神奈川、埼玉から高遠に移り住んだ。自然から取り出した手作りの作品で、高遠の自然の豊かさを感じられる展示」という。
会期は20日まで。午前10時縲恁゚後5時(最終日午後4時)。無料。 -
世界へ広がる音楽ハウス、ビオラ奏者兎束さんの自宅が宮田村に完成
宮田村を拠点にした弦楽合奏団「アンサンブル信州in宮田」の音楽芸術監督で世界的なビオラ奏者の兎束俊之さん(68)が、同村駒ケ原(新田区)に活動拠点となる自宅を完成させた。演奏サロンも設けてあり、情熱ある演奏家たちがつどう・ス音楽ハウス・スにしたいと構想も。20日には近隣住民や関係者を招いて、こけら落としのコンサートを開く。
「ここに来れば本物の音楽にふれられる。レッスンもできれば演奏も聴ける。どんな形になるかは分からないが、宮田という土地が音楽を志す人たちの目標の場所になれば」と兎束さんは話す。
東京音楽大学前学長で、4月からはくらしき作陽大学(岡山県)の副学長。数多くの音楽家も育て、6年目を迎えるアンサンブル信州in宮田でも若くて有望な団員を率いる。
伊那谷に本物の音楽を根づかせようと精力的だが、何度も足を運ぶうちに東京とは違う静かな環境と、あたたかな人柄にもほれこんで住むことを決意。
いくつかの候補から2つのアルプスを望み、近くにサクラがある駒ケ原の地を選んだ。
「音楽は空間がなければできない芸術。申し分のない環境に最高の家を建てることができた」と笑顔がこぼれる。
20日は兎束さんと親交の深い一流の演奏家が集まるほか、5月以降もハウスコンサートを予定。
アンサンブルで育まれ始めた宮田の音楽文化が、巨匠を住民として迎えさらに花開こうとしている。 -
伊那おやこ劇場OB会(仮称)発足
伊那おやこ劇場で子どもたちと一緒に劇場で育ったOBらが集まり13日、「伊那おやこ劇場OB会」(仮称)が発足した。初の活動は6月8日「常田富士男さん口演会」で、伊那公民館で開いた発足会で今後の準備などを話し合った。
子育てが終わり一段落したところで、以前とは違う時間の流れの中で観劇などをし、昔の元気を取り戻して楽しもう-と、会発足に向け3回の会議を重ねてきた。
メンバーは、伊那おやこ劇場の初代運営委員長や事務局経験者、会員だった保護者ら約20人。現役の会員もいる。
発足会には12人が参加。発起人の浦野しず子さんは、「おやこ劇場は人と人とのつながり、結束力があって今まで続いている。この結束をうまくつなげて楽しく続いていく会にしたい」。保坂孝子さんは、「おやこ劇場を通してきずなができ、親子で生の劇を感動して見られたことが幸せだった。おやこ劇場を媒介にして生きがいを見出したいと思う」と話した。
次回は5月に会議を開き、活動第1弾となる口演会を成功させるべく準備する。
今後の活動は芝居を呼ぶほか観劇ツアー、おやこ劇場との交流などを考えている。 -
御嶽山保存会が木曽と文化交流 26日
南箕輪村の無形文化財・民謡「御嶽山(おんたけやま)」を後世に伝える、村民有志でつくる保存会(清水伝之丞会長、17人)は26日、同村の大泉西部地区館で「木曽節保存会」(木曽町)と2度目の交流会を開く。清水会長は「今後も交流の輪を広げていきたい」と話している。
交流が始まったのは昨年春。名古屋であったイベントに両団体が参加し、木曽節保存会から「御嶽山」のいわれを尋ねられたのが契機。木曽から伊那に民謡が伝わった経緯を話したところ交流の話が持ち上がり、昨年9月、木曽町で「御嶽山」などを披露した。
同民謡は1820年ごろには、すでに上伊那各地で流行。1908年に「御嶽山」から「伊那節」に名を変えたが、大泉では同名称で継承されてきた。祝い唄として、村祭りや来客があるときには必ず唄って踊り、60年ごろまで結婚式には欠かせないものだったという。
今回の交流会は、両保存会が自分たちの民謡を披露し、それぞれを講習し合う内容。御嶽山保存会では、交流会で各民謡を学びたいという希望者の参加を呼び掛けており、清水会長は「御嶽山を村内に広げるため、みんなで覚えてもらいたい」と期待している。
交流会は午後3縲恣ッ4時半。参加希望者は当日、大泉西部地区館へ。
交流会に向けて練習に励む御嶽山保存会のみなさん -
宮田宿本陣で夜桜妖艶に初のライトアップ、
県宝指定の宮田村新田区「宮田宿本陣旧新井家住宅」で、敷地内にあるシダレザクラの夜間ライトアップが初めて行われている。「違った雰囲気も楽しんでもらおう」と村観光協会が企画。江戸時代の歴史的建造物と一緒に照らし出される2本のサクラは妖艶(ようえん)さを増し、訪れた人たちの目を楽しませている。
1987(昭和62)年に町一区から、新田区ふれあい広場近くの文化会館西隣に移築された本陣。
シダレザクラはそれ以前の1967(昭和42)年に、地元の青年会が宮田観光ホテルのオープンにあわせて沿道をサクラ並木にしようと植樹したうちの現存する貴重な2本とされ、今でも毎年見事な花を咲かせている。
昼間とはまた違った雰囲気で、夜空に浮かび上がるサクラ。散り終わりまで毎日午後6時半から9時半まで点灯しており、新たな夜桜の名所となりそうだ。 -
里宮神社創建120周年、20日に例大祭
宮田村駒ケ原にある駒ケ嶽里宮神社(加藤恭一氏子総代)は創建120周年を迎え、20日の例祭で記念事業を行なう。氏子の寄進により新調した幟(のぼり)と小旗の御眼明け(おめあけ)神事のほか、恒例の演芸大会も充実させて、町三区と大田切区の一部に広がる約250戸の氏子が盛大に節目を祝う。
城倉将英さんを委員長に120周年記念実行委員会を組織して準備。白鳥剛村教育委員長が同神社の由来などを冊子にまとめ、当日お札とともに氏子各戸に配布する。
新調した幟と小旗は町三区の染織家細田伊佐夫さんが製作を手がけた。
宮田村誌や今回まとめられた冊子によると、1887(明治20)年「神風講社駒ケ岳会」の教会所に西駒ケ岳中岳にある「駒ケ岳神社」を分祀(ぶんし)して里宮神社となった。焼失にもあったが、1894年に現在の地に社殿が完成。以降も氏子が地域の守り神として大切にしてきた。
加藤氏子総代も「今回の記念事業も氏子の協力あってこそ」と話す。
20日は午前7時から御眼明け神事を行い、幟を掲揚。例大祭は9時半、10時20分からバンド演奏で11時から演芸大会を開演する。 -
宮田小、中学校の給食費値上げ
原材料の高騰と食の安全を守るため宮田村宮田小、中学校は本年度から給食費の値上げに踏み切った。1食あたり小学校で26円、中学校で29円の上昇だが、両校は既にPTA理事会などに報告し、文書でも保護者に伝えており「給食の充実を図るためにも理解して頂いている」と話す。
小学校は一食あたり現行244円が270円、中学校は現行271円が300円に。
年間にすると小学校で5万4810円となり5210円、中学校は6万円で6千円のそれぞれ負担増となる。
4月分から適用しているが、給食費の支払いは年間10回の分割方式のため5月の徴収が初回となる。
小学校は9年ぶり、中学校は12年ぶりの値上げ改定。
両校は今までも地元農家の協力を得ながら安価で安全な食材を活用するなどやり繰りしてきたが、油や小麦粉、そして肉類なども軒並み10縲・0%近く値上がりしており苦汁の決断をした。
「既製品に頼らず、手づくりにこだわりながら安価な費用を維持してきたが限界。負担をかけるが栄養価を維持し、さらに安全安心な給食を守っていく」としている。 -
【登場】南箕輪南部小学校長 日岐博子さん(57)
教員生活36年目の本年度、南箕輪南部小へ赴任。校長職は初めてとなる。「最初は不安な気持ちでいっぱいだったが、児童や先生、地域の人の顔を見たら不安が取れてきた。全校の触れ合いの輪がどんどんと広がっていければ」と期待で胸を膨らませている。
伊那市西春近の生まれ。信州大学教育学部を卒業し、1973(昭和48)年、下伊那郡阿智村の伍和小学校(現阿智第二小)で教員生活をスタート。その後は、宮田、西箕輪、西春近北など上伊那の小学校へ赴任し、前任校の新山小で教頭職に就く。南箕輪南部小は9校目となる。
ピアノ演奏の趣味を生かし、これまでの赴任先では児童たちと毎朝、校歌の練習に取り組んできた。低学年を担当することが多かったという理由もあり、入学直後の子どもたちとは歌を通じて交流してきた。「児童と接する中で、いつも心掛けていることは、子どもたちにとって学校が楽しい場所であること」
周辺に川が流れ、森に囲まれ、南アルプスの雄大な姿を望めることのできる南箕輪南部小は、素晴らしい環境竏窒ニ好印象。「木の温もりなど、自然豊かなこの環境を生かし、学校内外のコミュニケーションを大切にしていきたい。地域に学校の情報を発信し、地域に信頼される学校づくりを進めたい」
義母、夫、長男との4人暮らし。箕輪町木下。 -
【古文書研究家 新井勇さん】
三重高等農林学校(現三重大農学部)に進んだが、太平洋戦争激化のため、1943(昭和18)年に繰り上げ卒業となって台湾に出兵した。終戦から1年後の46年に復員。教員となり、県内各地の農業高校で教壇に立った。校長も務め、60歳で定年退職した。
妻を亡くしたのはその直後。
「大きなショックだった。数年間というもの、精神的に深く悩んだが、いつまでも悩んでばかりいないで、何かやらなければいけないと思うようになった」
そこで、あえて専門だった農業研究とはまったく違う古文書を勉強の対象に選んだ。家に古文書があったわけでもなかったが、興味はあり、いつか機会があったらやってみたいと思っていたからだ。市立博物館の古文書講座に参加し、熱心に勉強を始めた。
「古文書は現代の文字と違って崩し字が多いから読むのが大変なんだが、中でも特に難しいのは日記。人に見せるつもりで書いたわけじゃないので字にくせが強く、解読に手間がかかる。それだけに内容が理解できた時はうれしいね。いろいろな文書を読むうちに珍しい事実が分かった時の楽しさもまた格別だ。古文書を読むと、さまざまな時代に生きていた昔の人の考え方や行動が分かる。人々の生活の証しなんだ。歴史をさかのぼって先祖の歩みをたどる旅のようなものだね」
短期間で急激に伸びた実力が認められ、4年目からは早くも同講座の講師を務めることになる。
「力がないと人さまに教えることなどできない。もっともっと勉強しなくては」と、古文書インストラクターの資格取得を決意。NHK学園の通信講座を受講し、3年後に難関の試験合格を果たす。
講座ではただ読むだけではなく、歴史的、社会的な背景を重視することを心掛けた。文書がどのようにしてできたのかを理解してもらおうと、さまざまな副資料を作成して講座で使った。
「講師の仕事の半分は教材となる古文書を探してくることだ。個人的な手づるなどないから足で稼ぐだけ。各地の博物館はたいてい、地域のどの家にどんな古文書があるか分かっているので、リストを見せてもらい、私が直接行ってお願いするんだ。お借りしてコピーさせてほしいと頼むと、ほとんどのお宅は快く貸してくれるが、すべての家で『はい、どうぞ』というわけにはいかない。中には絶対に貸さない、見せないという家もある。貴重な物だから仕方ないがね」
18年間務めた講師はこの3月いっぱいでやめた。これからは余力を好きなことに向けたいという。
「ボケたつもりはないが、教えるからには万一にも間違ったことを言ってはならないから。もったいないと言ってくれる人がいるうちにやめるのが花だよ。まあ、個人的にやりたいこともあるしね。地元の上赤須や赤穂の資料を調べて郷土史を執筆したいんだ。体だけは丈夫だが、年取ってずくがなくなったので、一体いつのことになるか分からんがね」
(白鳥文男) -
「歌のワ」コンサート
伊那市を拠点に活動する合唱グループ「歌のワ」は13日、発足10年目を記念した第2回コンサートを伊那市の県伊那文化会館で開いた。交流のある東京都の「多摩童謡友の会」を迎えたジョイントコンサートで、童謡や懐かしい外国の歌などを熱唱した。
「歌のワ」の会員は60縲・0歳代を中心とした約110人。伊那市をはじめ箕輪町、駒ヶ根市など近隣からも参加している。
今回は戦後生まれの童謡の中から「春の風」「みかんの花咲く丘」など、外国の歌から「浦のあけくれ」「ウィーンわが夢の街」など12曲を披露した。
多摩童謡友の会は、美しい日本語を歌う-として「スコットランドのつり鐘草」「故郷を離るる歌」、中山晋平の曲「シャボン玉」「砂山」など10曲を熱唱した。
多摩童謡友の会を主宰する高山佳子さんによるステージのほか、「高遠は」「おぼろ月夜」など歌のワと多摩童謡友の会のジョイントステージも観客を楽しませた。 -
保育園で年少、未満児の給食開始
宮田村の3保育園で14日から、年少園児と未満児の給食が始まった。入園から10日余りが経過し、生活にも慣れてきた子どもたち。調理師が心をこめたメニューに「おいしいよ」と笑顔がこぼれた。
西保育園でも新入園児たちが初めての給食を楽しみに。この日はカレーとさわやかキャベツの人気メニューで、子どもたちがモリモリ元気に食べる姿があった。
栄養と愛情が一杯つまった保育園の給食。園児たちは毎日味わいながら、食の楽しさ、大切さを学んでいく。 -
フォーラム「発掘50年 歴史をゆるがす神子柴遺跡」
13日は基調報告、記念講演上伊那考古学会など主催のフォーラム「発掘50年 歴史をゆるがす神子柴遺跡」が12日、2日間の日程で伊那市生涯学習センターで始まった。1958年の南箕輪村の神子柴遺跡発掘から50年を記念し、刊行した神子柴遺跡の発掘報告書(林茂樹・上伊那考古学会編)の成果を広く公開するため開催。遺跡の石材利用や石器分布などの基調報告に、北海道から九州までの専門家や地域住民ら約100人が聞き入った。
国重要文化財指定の神子柴遺跡の石器群は、大型の尖頭器と石おので構成され、旧石器時代末期から縄文時代草創期と推定される。特殊な出土状況や優美な石器形態、年代的位置付けは「神子柴論争」とも呼ばれ議論を呼び起こしてきた。
50年前の発掘の当事者である御子柴泰正さんは、当時の発掘の様子を報告した。58年11月8日から土・日曜日の3日間で試掘。自然の地形がそのまま残っていたといい、3メートル×6メートルのわずかな場所で求めていたポイントが重なって出たという。
神子柴遺跡は住居跡か、石おのなどを一時的に保管した場所か、議論が分かれ結論が出ていないため、住居跡の可能性を示す炭化物は重要視される。
炭化物出土の有無についての質問に御子柴さんは、「炭化物的なものが出た」とし、発掘最終日の埋め戻し作業直前に、赤土の中に面的に黒いものが出たことを話した。
13日は午前9時半から基調報告と討論、午後1時半から新潟県立歴史博物館長で考古学者の小林達雄さんによる記念講演「日本列島の歴史を揺さぶる神子柴遺跡」がある。 -
高遠中の生徒が花見客をおもてなし
伊那市の高遠城址公園の駐車場として開放している高遠中学校グラウンドで12日、中学生が花見客の接客に当たった。
観桜期のボランティア活動は恒例行事。第2・3土・日曜日午前8時縲恁゚後4時、2・3年生約100人が2時間交代で売店や休憩所の対応、桜茶のサービス、トイレ案内をする。
高遠城址公園は三分咲きで、満開には早かったものの、県内外から続々と花見客が訪れた。
事前に講習会を受け、町の歴史や交通案内など基本的な知識を身につけた生徒たち。花見客に「桜茶はいかがですか」「トイレはこちらです」など元気良く対応した。
「何かありましたらお尋ねください」と書いたプラカードを首から下げていた3年生の岡部格明君(14)は「バスの発車時刻や桜の開花状況を聞かれる。接客が楽しいし、働く喜びもある」と話した。
栃木県から来た女性は「子どもたちの接客で、好印象を持った」と感心。
例年、同校には生徒の接客に対して感謝の手紙が届くという。 -
ロールプレイング方式で防犯訓練
下校途中、突然、不審者に腕をつかまれたら-。中川村大草の中川東小学校で11日、駒ケ根署大草駐在所、笠松大二巡査部長、生活安全刑事課の北園幸己刑事を講師にロールプレイング方式の防犯訓練があった。
北園刑事が不審者の役を、各学年の代表2人が下校途中の児童を演じた。「不審者に声を掛けられた」「不審者が後からついて来た」「不審者に腕をつかまれ、羽交締めにされた」の3パターンを演じ、対応を実習し、防犯意識を高めた。
まず、1、2年生の代表に、不審者役の北園刑事が近づき「お菓子を買ってあげるよ」と声を掛けると、2人は「いらない」「お菓子はいっぱいある」と断り、防犯ブザーを鳴らして、一目散に逃げ出した。
笠松巡査部長は「不審者に近寄らない、すぐ逃げて、近くの家に飛び込む」と指導した。
3、4年生は近隣で最近発生した事例「不審者が後からついてきた」時の対応を学んだ。
5、6年生は「不審者に腕をつかまれた時」の実習、こどもたちは引っ張られた腕を解放そうと力を入れたが、大人対子ども、あっと言う間に羽交い締めされ、自由を奪われた。
笠松巡査部長は「腕を引っ張っても大人の力には敵わない。怖くても相手に近づき、指1本を力いっぱい曲げると、相手は腕を離す」とアドバイスした。
また、北園刑事は「不審者に遭ったら、まず逃げる。防犯ブザーを鳴らして、助けを呼ぶ。できれば、特徴を覚えて」と呼び掛けた。 -
横前秀幸さん27年振りに中川村で個展
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中川村の望岳荘ミニギャラリーで30日まで、村在住の画家、横前秀幸さん=二科会々員、美里=の個展が開かれている。
アンフォルメル美術館管理者であり、村内中学生の美術指導もする横前さんだが、村内での個展は、来村時の27年前以来。地中海、特にスペインの風景、静物など10号からSMサイズまで17点がずらり。
130年前にすかれた和紙の風合いを生かした「アンダルシアの風」「マルベージュの静物」「バルセロナの花」。オリーブ畑、白壁の家並みが続く「オリーブの丘」。静物のバックに星またたく夜の海を描いた「カダナスの海」。ドンキーホーテでも出現しそうな「ラマンチャの道」など、旅心誘われる風景画が並んだ。 -
宮田小交通安全教室
宮田村宮田小学校は9、10日、交通安全教室を開いている。1、2年生は歩行、3年生以上は自転車で路上練習なども取り入れ、技術と意識を実践的に高めた。
9日は2、4、6年生が実施。6年生は自転車で学校周辺を路上実習した。
安協や駐在所の協力で、繰り返し安全確認を徹底。交差点はきちんと停止して押して歩き、正しい交通ルールを学んでいた。 -
南中造園委員会 地域に花のプランター配布
学校の春花壇の美を競う「フラワー・ブラボー・コンクール」の一環で、南箕輪村の南箕輪中学校造園委員会(中村昭彦教諭、40人)はこのほど、村内の役場や駐在所など4カ所に、花のプランターを配布した。例年取り組む地域の美化活動で、送り先からも喜ばれている。
コンクールに向け、造園委員会は昨年8月下旬、パンジーとビオラの種をプール西側の畑に貨殖。苗に育った計約2千株のうち、約200株を同11月下旬、プランター60個に植え替え、温室で丹誠込めて育ててきた。プランターは半数を3月下旬縲・月上旬、地域に配った。
また、残りのプランターや鉢植えを学校の玄関や各教室に飾り付け、花のポットを新入生171人に配布。このほか、花の苗を村公民館の庭に定植したり、村内全5保育園に送ったりした。
造園委員長の3年清水智成君(14)は「水やりや草取りなど大変だったが、地域のみなさんが喜んでくれたのでうれしかった。これからも花を育てながら学校や地域を明るくしていきたい」と感想。今後は秋のコンクールに向け、サビオラやマリーゴールドなどを育てていくという。
地域に花のプランターを配布した造園委員会のメンバー -
「華やかによみがえる古布」展
ちりめんなどの古布に新たな命を吹き込んだ人形や押絵などの作品展「華やかによみがえる古布」が9日、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで始まった。14日まで開く。
宮田村の「ギャラリー枯淡」代表の前山ひろみさん(73)が主催。前山さんは皮のアートフラワーに20年近く親しみ、3年前からはちりめんの押絵も楽しんでいる。今回の展示会は古布好きが縁で知り合った北海道、東京都、三重県の造形作家ら4人も参加し、5人それぞれの個性豊かな作品を展示した。
前山さんの作品は、麻のれん、江戸ちりめんの古布などからイメージを膨らませ、「三軒長屋のねこちゃん」「うさぎのお月見と紅葉狩り」など物語を作り、元の布の絵柄を生かしながら、美しい柄のちりめんで押絵にしている。
造形作家による擬人化したネコやウサギなどの人形、市松人形の着物、節句を題材にしたちりめん細工など多彩な作品が並ぶ。
「自分の生きがいのため、目標を持ってこれからの年齢を乗り越えていきたい」。そんな思いで開いた展示会。「古布に込められた思いを古布と会話しながら新たな命を吹き込み、よみがえらせた作品を見ていただきたい」と話している。
期間中の13日午後2時から展示会場でメモリアルコンサートもある(まえやま内科胃腸科クリニック主催)。 -
池田満寿夫の世界展
版画家、池田満寿夫の初期から最晩年までの版画作品などを紹介する「池田満寿夫の世界展」が10日、伊那市旭町のはら美術で始まった。幅広い年代の版画作品に加え陶芸、書も集めた見ごたえある展示になっている。
池田満寿夫(1934-97年)は旧満州に生まれ、終戦後に長野市に移り長野高校を卒業。57年第1回東京国際版画ビエンナーレ展入選、60年第2回同展文部大臣賞を受賞。66年に棟方志功に次いで第33回ヴェネツィア・ビエンナーレ展国際版画大賞を受賞し一躍有名になる。版画家だけでなく彫刻家、陶芸家、脚本家、映画監督、芥川賞作家など多彩な顔を持ち活躍した。
今回の世界展では、初期の珍品「わたしの処女 No8」(1958年)、「水」(1965年)をはじめ米国時代、晩年、そして最後の版画作品で3点セットの「人間の全て」(1997年)までがそろう。版画は32点。陶芸8点、書5点。
はら美術では「これだけの作品が集まることはない。ぜひ見てほしい」としている。
会期は15日まで。午前11時縲恁゚後6時、入場無料。 -
中川西小の百年桜が満開で記念写真
中川村片桐の中川西小学校駐車場のエドヒガン桜が9日、満開になり、満開の桜をバックに、5年生が気賀沢校長を囲んで記念撮影をした。
樹齢百数10年、花の色は鮮やか。花数多く、重なり合って咲く様はまさに豊満。
数年前に樹勢が衰えたため、周りを囲ったり、樹木医の診断を受けるなど、保護に力を入れている。 -
箕輪進修高校入学式
箕輪町の箕輪進修高校で9日、入学式があった。第1期生となる161人(第I部クリエイト工学科40人・普通科68人、第II部普通科41人、第III部普通科12人)が入学した。
同校は多部制・単位制で、I部(午前)・II部(午後)・III部(夜)の3つの学習時間帯が設けられており、修得単位を卒業単位数まで積み上げることで卒業できるシステム。ほかの部の講義を受講して単位を取得することもでき、自分の計画に基づいて学習できる。
来賓として出席した平沢豊満箕輪町長は「多様化した生徒のニーズに対応した箕輪進修高校は地元の多くのみなさんの魅力ある高校づくりに向けた熱き想いの結晶。同校には多部・単位制高校として、多様化した生徒のニーズに十分応えられる多くのコースが設定されている。箕輪進修高校の1期生として、どうかひとり一人が積極的に前を向き、すばらしい高校づくりに邁進して欲しい」と祝辞を述べた。
新入生代表の同校クリエイト工学科の神取亮さんは「生徒の本分を踏まえ、自己の向上と本校の発展のために努力することを誓う」と宣誓した。
その後、同校の同窓会から新入生たちに新しい校章が贈られた。 -
古刹・熊野寺薬師堂で7年に1度のご開帳
宮田村南割区の古刹・熊野寺薬師堂で6日、7年に1度のご開帳が行われ、鎌倉時代の作とみられる薬師如来像、聖観音菩薩像の秘仏2体が公開された。歴史の変遷にも住民が大切に守り、伝え続けた仏様は柔和な笑みをたたえるかのような神秘的なたたずまいで、参拝に訪れた地域の人たちを出迎えた。
「お薬師さま」と住民に愛され、今も昔も地域の・ス守り寺・ス。中央道建設により1980年に薬師堂は移転を余儀なくされたが、今回のご開帳も管理者の南割区が盛大に執り行った。
白心寺(町二区)の山田弘之住職が法要を営み、約60人が参列。いつもは閉じられている厨子の扉が開けられ、木像の秘仏2体が姿を現した。
「時代も変わりお薬師さまのことを知らない人も多くなったが、地域の大切な文化を我々が伝えていかなければ」と、南割区長でご開帳実行委員長を務めた小林研二さん。
薬師堂に関する資料を区内全戸に事前に配ったほか、今回はじめて回向柱(えこうばしら)と同じヒノキ材を用いたお札を百個つくりご開帳で頒布した。
口元がふっくらし優しい表情の2体の仏様。名残り惜しむように手をあわせる参拝者と静かに向き合った。 -
宮田城址が一冊の本に
宮田村北西部にあった中世の山城「宮田城」の歴史を後世に伝えようと、地元北割区の住民有志らでつくる同城址保存会は資料などを一冊の本にまとめて出版した。一帯を治めた宮田氏や城の特徴などをはじめ、同保存会が4年前から取り組む城址整備の状況などまで詳しく網羅。宮田氏の末えいで俳人だった故・桂信子さんのエピソードも交え、地域の歴史を分かりやすく伝えている。
同保存会は宮田城址(城山)の現地調査を始め、かつての登城ルート散策道として再興。主郭跡に宮田氏の慰霊碑、ふもとの真慶寺には桂信子さんの句碑をそれぞれ建立している。
いずれも地元の歴史を多くの人に親しんでもらおうとボランティアで取り組んだもので、今回の本出版はその集大成でもある。
「先人の歴史があって今の宮田村があることを多くの人に知ってもらいたい。みんなの共有財産として今後も宮田城址を伝えていければ」と保存会長の春日甲子雄さん。
57ページに写真もふんだんに盛り込み500部作成。1部1500円で希望者にも頒布する。問い合わせは春日さん85・2456へ。 -
南箕輪村小中学校 給食費新学期から約1割値上げ
小麦など食材の値上がりを受け、南箕輪村の全3小中学校は本年度から、給食費を約1割引き上げた。村は上伊那全市町村で唯一の一人年額2千円の学校給食費の補助をしており、村教育委員会は「給食の質を落とさないための負担金の値上げ」と理解を求めている。
これまで長年にわたり、一食当たり小学校236円、中学校276円だった負担金は、それぞれ24円増しの260円、300円となった。昨年度末ごろから、学校給食運営委員会などで方針を定め、栄養士らが今後の物価指数を推計し、値上げ幅を決定した。
村教委は「今後も食材の値上がりが予想されるので早めの対応をした」と説明。値上げについては、各小中学校のPTA役員会などで検討決定し、新学期に合わせて各家庭に通知した。4月下旬のPTA総会でも経緯を説明し、理解を願っていく考えだ。 -
1年生の給食始まる
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入学式から1週間、中川村の中川西小学校で9日、1年生(佐竹香代教諭、18人)の給食が始まった。
白衣、白の帽子、マスクと身支度を整え、給食室からパンやおかずが入った平缶、汁ものの缶、牛乳びんの入ったカゴなどを持ち、隊列を組んで、慎重に教室まで運んだ。
牛乳びんやはしを配る人、パンやおかずを盛り付ける人、配る人など手分けで、配膳を進めた。
この日の献立は、フルーツパン、ミネストローネ、野菜チップ、ハッサク、牛乳。
配膳初体験とあって、汁物が不足し、量が多い所から集めて、約20分で配膳終了。
佐竹教諭の「上手に用意ができました。手を合わせて、いいだきます」の声かけで、一斉に食べ始めた。
1年生は「ブドウパン大好き」「お汁がおいしい」と、おう盛な食欲を見せて、料理を平らげていた。 -
県伊那技術専門校 08年度入校式
南箕輪村にある県伊那技術専門校(遠藤昌之校長)で8日、2008年度入校式があった。県内外から集まった訓練期間1縲・年の普通課程45人、同6月の短期課程6人の計51人が入校。地域産業を支える技術、技能者を目指すため、それぞれが新たなスタートを切った。
入校を許可した遠藤校長は式辞で、「楽しく、明るい団体生活が送れるよう、規律ある訓練に励んでもらいたい。限られた期間の中で目標とする技術、技能者を目指すのは容易ではないが、みなさんには乗り越えるための能力と気合があることを期待する」とあいさつした。
入校生を代表して木造建築科の春日浩一さんが「校長先生をはじめとする、来賓のみなさんの励ましの言葉を胸に刻み、目標とする技能と知識を身に付け、社会で活躍できる技術者となるよう努力する」と誓いの言葉を述べた。
入校生は、メカトロニクス科10人、ソフトウェア設計科8人、木造建築科5人、木工科22人、機械科6人の計51人で、県内者36人、県外者15人。平均年齢27・2歳。
誓いの言葉を述べる入校生代表 -
おひさまクラブ春の油彩画展
上伊那在住者を中心とした油絵愛好者らでつくる「おひさまクラブ」(平沢孝一会長)は18日まで「春の油彩画展」を伊那市中央区の中部電力伊那営業所ギャラリー「ふれあい」で開いている。風景、花、人物など、会員10人が思い思いに描いた個性豊かな油彩画と、講師を務めるパリ国際ル・サロン会員の画家・碓井伍一さんの作品計21点が展示されている。
平沢会長は「具象も抽象もあって統一感はないが、それぞれ好きなものを楽しく描いている。一緒に楽しみませんか」と呼び掛けている。
同クラブは市駅前ビルいなっせの油絵教室の修了生らが集まって04年に発足。碓井さんの指導で、月2回の例会で腕を磨いている。
入場無料。午前8時30分縲恁゚後5時10分。土・日曜日休館。 -
中沢小学校に県伊那養護学校の分教室「はなももの里」が開設
伊那市にある県伊那養護学校(植木行雄校長)の分教室「はなももの里」が8日、駒ヶ根市の中沢小学校の校舎内に開室し、同教室に通う小学1年生から4年生までの児童6人と関係者が集まる中、開設式が開かれた。今後6人は同教室に通い、養護学校のカリキュラムに従って学ぶ。また、休み時間は教室を開放するほか、給食や清掃活動などを通じ、中沢小学校の児童との交流も図りたいとしている。
分教室の設置は特別支援教育の地域化を目的とする県事業の一環で、小学部を対象とする分教室は県内で2カ所目。駒ヶ根市の場合、地域の要望もあって、今回の分教室設置が実現した。
教室の広さは約80平方メートル。開設に伴ない、床の張り替え、水道の設置工事などをした。職員は教室担当職員3人、教室長兼教育相談員1人。室内には学習、遊びスペースのほか、職員の事務スペースもあり、小中学生を対象とした就学関係の教育相談、分教室の情報発信なども展開する。 また、今回はいずれも駒ヶ根市内の児童となったが、市内に限らず、希望があればどの地区からも通える。
同教室に通うことになった子どもの母親(42)は「これまでスクールバスで養護学校まで通っていたが、伊那まで通うと最低でも40分はかかった。また、スクールバスは今、定員ぎりぎりの状況。今後どうなるか心配していたので、近いところに通えるようになって安心している」と話していた。
今後は駒ヶ根東中学校に中等部の分教室を開設する予定で、来年度開設を目指す。
分教室の問い合わせははなももの里(TEL83・6338へ。 -
箕輪町文化財シート作成
箕輪町郷土博物館は、町内にある文化財により多くの人に関心を持ってもらいたいと、文化財を分かりやすく説明した、手軽に持ち運びできる「箕輪町文化財シート」を作成した。
同館は07年度から、「町内まるごと博物館」事業で、館内の活動にとどまらず、町全体を大きな天然の博物館と考え、町内各地をフィールドとして各種の事業を展開してきた。
その中で、関心を示す住民が比較的少ない文化財を普及し、文化財と住民の距離を縮め、多くの人に認識してもらうことが必要-と検討。文化財の説明資料としては04年作成の「箕輪町文化財マップ」があるが、文化財の解説が少ないことなどから、今回は1枚のシートで1つの文化財を紹介することにした。
シートはA5サイズの両面印刷、片面カラー。今回は60ある文化財のうち、県指定文化財以上の8つ分を作った。
文化財は、国重要文化財「木造阿弥陀如来座像」、県天然記念物「宮脇のハリギリ」「木下のケヤキ」「中曽根のエドヒガン」、県史跡「松島王墓古墳」「上ノ平城跡」「福与城跡」、県選択無形民俗文化財「古田人形芝居」。
カラー写真と説明文、地図、見学情報などを載せた。シートは有形文化財は赤色、史跡は青色というように色分けをしている。
博物館では、「シートを持って文化財を見に行き、説明を読むことで理解が深まる。利用してほしい」と話している。
シートは各種類100枚作成。博物館窓口で1枚10円で販売している。