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梨「サザンスイート」出荷作業はじまる
長野県で品種開発された梨「サザンスイート」の出荷が、18日から始まりました。 この日は、サザンスイートの最初の出荷作業が、箕輪町のJA上伊那箕輪果実選果場で行われました。 サザンスイートは、南水と八里を掛け合わせた新しい品種で、県南信農業試験場で開発されたものです。 硬さがあり糖度も高く、10月に出荷を迎える人気品種「南水」と同じくらいの甘さをこの時期に味わうことができるということです。 出荷は今年で2年目で、去年の倍の4トンを見込んでいます。 糖度や傷などを感知する機械に1つずつかけられ、ランク別に箱詰めされます。 サザンスイートは、5キロ2,300円から2,500円で、県内のAコープや管内の直売所で販売されるほか、東海地方にも出荷される予定です。
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農業経営者が土づくり学ぶ
農家や農業法人の経営者などでつくる「全国土を考える会」は、畑や田んぼの土について考える研修会を3日、伊那市内で開きました。 研修会には県内外からおよそ50人が参加し、伊那市東春近の畑で土づくりについて学びました。 全国土を考える会には、50から100ヘクタールの農地を持つ農家や農業法人の経営者などが入会しています。 会では安定した収量を維持するための土づくりについて学んでいます。 今回は機械を使い、畑の排水機能を向上させるパイプの設置や40センチほど土をおこす事で土の保湿性を高める方法について学んでいました。 全国土を考える会の染野(そめの)実(みのる)会長は「強い農業を作るためにも、土台となる土づくりに力を入れていきたいです」と話していました。
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南箕輪村農業経営者協議会 盆花収穫
お盆に向けて、南箕輪村農業経営者協議会は、12日に販売する盆花の収穫を10日に行いました。 南箕輪村南殿の10アールの畑には1万本ほどの花が栽培されています。 この日は、南箕輪村農業経営者協議会のメンバー10人ほどが収穫を行いました。 アスターやケイトウが植えられていて、メンバーは1本ずつ収穫すると50本に束ねていました。 協議会の盆花はアスター5色、ヒメひまわりや菊など10本ほどをまとめた1束を500円で販売しています。 ボリュームと価格が人気です。 束は千束作る予定です。 協議会の盆花は6割ほどが予約で埋まっているほか、村内の直売所に出荷されます。 一般への販売は100束ほどで12日午後3時から南箕輪村役場の駐車場で行われます。
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佐藤さん 3年目の桃の収穫
東日本大震災で福島県から伊那市に自主避難した果樹農家、佐藤浩信さんの畑で、今年で3年目となる桃の収穫が行われています。 9日は、佐藤さんの三男、孝樹さんが収穫作業をしていました。 収穫したのは、福島県生まれの「あかつき」と呼ばれる品種で、肉厚で果汁が多く甘みが強いということです。 佐藤さんは伊那市に避難した直後に桃の苗木を植えました。 今年で6年目となった桃の木は3メートルにまで成長しました。 例年はお盆頃から収穫を始めますが、今年は気温の高い日が続き実の成熟が早く、3日から収穫を始めているということです。 1本の木に100個以上が実るため、3日に1回は収穫作業をしているということです。 今年初めて、農薬や肥料を半分の量で育てる特別栽培に取り組みました。 収穫したものは、傷の有無や堅さでランク分けをして箱に並べます。 収穫作業は、お盆明けまで続く見込みで、JAの直売所などに出荷されます。
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極早生りんご「夏あかり」今季初出荷
極早生のりんご「夏あかり」の今年の初出荷が5日行われました。 初出荷となったこの日は、およそ1.5トンが持ち込まれました。 ベルトコンベアーに真っ赤に色づいた夏あかりが流れると、人の目でキズや着色のチェックを行い、大きさや熟度などを瞬時に測定する光センサー選別機を通って箱詰めされていきました。 夏あかりは、長野市の農家が、品種改良したりんごです。 程よい酸味と強い甘みが特徴で、なによりお盆前に赤いりんごが出荷されるのが珍しいという事です。 JA上伊那管内では生産農家の増加や苗木が成長した事もあり、今年は去年の3倍の10トンの出荷を見込んでいます。 半分近くは、阿波踊りなどで観光客が多く訪れる徳島県に出荷されるという事です。
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赤い果肉のりんごでシードルを
信州大学農学部が開発した赤い果肉のりんごでシードルをつくろうという取り組みが始まっています。 4日は、南箕輪村の信州大学農学部でりんごを栽培している農家などが参加し、新品種のりんごについての検討会が開かれました。 赤い果肉のりんごを開発したのは、信州大学学術研究院農学系の伴野(ばんの) 潔(きよし)教授です。 伴野教授は、1999年からつがるとメイポールを掛け合わせた「ハニールージュ」を開発していて、2012年から普及栽培がおこなわれています。 このほかにも、今年夏には新品種「レッドセンセーション」の販売が始まります。 検討会の後、伊那市ますみヶ丘に新たに完成したシードル工場「カモシカシードル醸造所」を訪れました。 醸造所は、8月27日にお披露目を行う完成したばかりの工場で、今年秋から、仕込みを行う見込みです。 醸造所が、近くの畑で信大で開発したりんごを栽培していて、シードルにする予定です。 赤い果肉のりんごでシードルを作る取り組みは全国的にも初となりそうです。 シードルは、10月に仕込みを行う見込みで、年内にも販売していきたいとしています。
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りんご極早生「夏あかり」出荷査定
りんごの極早生「夏あかり」の出荷を前に、生産農家やJA上伊那の職員が今年の出来を見る査定会が3日箕輪町の果樹園で開かれました。 上伊那地域ではお盆向けに、3年前から極早生「夏あかり」の出荷を行っています。 3日は生産農家やJA、県の職員など30人ほどが集まり色づきや甘さ、選果場の受け入れ日程などについて確認しました。 夏あかりは、長野市の農家が、品種改良で生み出したりんごで酸味が少なく、噛み応えがあるのが特徴です。 お盆の贈答やお供え物として需要があり、他のリンゴと比べ高値で取引されているという事です。 全農長野の関係者は、「飯田ではここ数日の悪天候でヒョウの被害も報告されている。11日までにすべて出荷したいです」と話していました。 JA上伊那によりますと、去年の夏あかりの出荷は、3.5トンで今年は10トン近くに増える見込みだという事です。 夏あかりの選果は5日から始まり、主に関東や中京などに出荷されるという事です。 上伊那では、南箕輪村のあじ~なで販売される予定です。
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幻の高遠在来種 そば発芽
伊那そば振興会が復活に取り組んでいる幻のそば高遠在来種の芽が発芽しました。 伊那市長谷浦の圃場では、先週20日にまいた種から芽が出ていました。 伊那市のそば店店主などでつくる伊那そば振興会が、幻となっている高遠在来種のそばの復活に取り組んでいます。 20グラムから増やした大変貴重な種で、リスク分散するため先週と今日の2回に分けて種をまきました。 会員たちも芽が出るまでは気が気でなかったようですが、9割ほどが芽を出した様子に一安心です。 栽培の指導をしている信州大学農学部の井上直人教授も、学生を連れて圃場を訪れ、手ごたえを感じているようでした。 会員は、今後も草取りなどの作業を行い、10月中下旬に収穫する予定です。
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にこりこ 子育て支援センターで出張販売
箕輪町の農産物直売所にこりこは、地元産の野菜をしってもらおうと、松島の子育て支援センターで初めて出張販売を行いました。 子育て支援センターいろはぽけっとの玄関には、町内で収穫されたトマトやトウモロコシなどの夏野菜が並びました。 センターを利用する人たちが玄関に集まると、野菜を手に取り品定めをしていました。 野菜の出張販売は、子育て中の母親に、地元産の野菜をしってもらおうと、今回、初めて企画されました。 また、地域おこし協力隊で栄養士の資格を持つ廣瀬桃子さんが、野菜を使った幼児食のレシピを紹介していました。 購入した人は、「子供が小さいので、買い物に行く手間がはぶけて助かります」と話していました。 にこりこでは、今後も継続して出張販売を行っていきたいとしています。
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みのわ営農 ケール初収穫
今年度からケールの栽培に取り組んでいる農事組合法人みのわ営農は、25日、初めての収穫作業を行いました。 25日は、ケールを買いとる食品加工業者から指導を受けながら、組合員7人が収穫しました。 ケールは、地中海沿岸原産の野菜で、ビタミンやミネラルが豊富に含まれているとされ、青汁の材料となっています。 みのわ営農では、収益アップにつなげようと、ビニールハウス4棟、およそ7.5ヘクタールの敷地で今年度からケールの栽培を始めました。 先月上旬に植えた苗は5センチほどでしたが、1か月半で50センチほどに成長しました。 無農薬で育てていて、植えてからは水やりと間引きを行うぐらいで、他の夏野菜と比べても手がかからないということです。 組合員らは、変色したものや虫食いがひどいものを除いて収穫していました。 ケールは、1キロ90円で買い取られます。 収穫は、2週に1回行われ、11月上旬までを予定しています。
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50年の森林ビジョン推進委員会初会合
50年後の伊那市の森林のあり方や市民との関わり方を定めた「50年の森林(もり)ビジョン」を推進する委員会の初会合が20日、伊那市の創造館で開かれました。 会合には、農林業関係者や研究者など県内外の20人の委員と7人のアドバイザーが出席しました。 50年の森林ビジョンは、50年後の伊那市の森林のあり方や市民との関わり方について示したもので、今年4月に策定されました。 委員会は「山地保全と水資源保全の機能向上」などを検討する第1部会、「森林の生産力と林業経営の向上」などを検討する第2部会、「生物多様性を中心とした自然環境の保全」などを検討する第3部会の3つに分かれます。 委員長には、策定委員会に引き続き信州大学農学部の植木達人教授が選ばれました。 植木委員長は「地域のモデルとして地域から世界に貢献するようなシステムをつくることが重要だ」と話しました。 伊那市は、森林管理を分けるゾーニングを先行して検討していきたい考えです。 ゾーニングでは、市民が手をかける森林・自然環境を保全する森林・あまり人手をかけず多面的機能を発揮する森林の3つの区分を決めることにしています。 委員会は平成29年度中に推進計画をまとめる予定です。
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高遠在来種のそば 復活へ播種作業
幻となっている高遠在来種のそばの復活を目指す伊那そば振興会は播種作業を20日伊那市長谷浦の圃場で行いました。 20日は、振興会のメンバーや栽培のアドバイスを行う信州大学の井上直人教授の研究室の学生合わせて20人が高遠在来種のそばの種を蒔きました。 種は塩尻市の長野県野菜花卉試験場から300グラム譲り受けたもので、20日は100グラムを蒔きました。 メンバーや学生は、手で数粒つまみとり、10センチ間隔に種を置いていきました。 栽培初年度となる今年は20日と27日の2回に分け種をまき、一部は冷蔵で保存するという事です。 振興会によりますと高遠在来種の蕎麦は、戦時中まで各家庭で栽培されていましたが、終戦直後の食糧難により、収量の多い品種へと移り替わり、自然となくなっていったという事です。 栽培のアドバイスをする信州大学の井上直人教授は、在来種の復活は収量重視の農業から品質重視の農業への一歩だと話します。 今年は、種を増やす事を目的に栽培し、今後は収量が安定してきたら小粒で色が良い物を選別していくとしています。 栽培が順調に進めば、3年後に味わう事ができるという事です。
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新宿高野 アルプスパーラー
東京の老舗フルーツ専門店新宿高野による、果物の切り方や食べ方についての教室「アルプスパーラー」が18日伊那市西箕輪のみはらしファームで開かれました。 講師を務めたのは、高野フルーツパーラーのメニュー開発総責任者の森山登美男さんです。 森山さんは、「ナイフは短く持った方が、手がぶれずに切る事ができる」、「桃は小分けにした後、皮をむくときれいにむける」などと説明しながら、見本を見せていました。 このイベントは、地元農産物の魅力を知り、新宿高野の技術に触れてもらおうと開かれたもので、伊那市内外から56人が参加しました。 昨年に続き、2回目となる今回は上伊那で栽培され今が旬のイチゴの「恋姫」と、ブルーベリーの「蜜のつぶ」を地元で味わってもらおうと企画されました。 参加した人達は、森山さんの説明を聞いた後、イチゴやブルーベリーに飾りを入れながらカットしていました。 カットを終えるとカップに盛り付けパフェにして味わいました。 伊那市では高野と協力し、地元産果物のさらなるPRをしてきたいとしています。
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森林づくり推進支援金 配分案示す
みんなで支える森林づくり上伊那地域会議が14日、伊那市の伊那合同庁舎で開かれ、今年度の森林づくり推進支援金の市町村ごとの配分額の案が示されました。 会議では、昨年度の事業報告と今年度の事業計画案が示されました。 今年度の事業計画案によりますと、森林づくり推進支援金の上伊那の配分額はおよそ1,300万円で、基本配分枠が630万円、重点配分枠が640万円となっています。 基本配分枠については面積や人口などで決められ、重点配分枠については、地域会議で委員から出た意見をふまえて決定することになっています。 内訳として、松くい虫対策事業などで伊那市に490万円、森林整備に対する町独自の補助拡充事業で箕輪町に140万円、村有林測量設計委託事業などで南箕輪村に95万円などとなっています。 配分額については会議に提案され、了承されました。
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上社の小宮御柱のメドデコ 板山が寄進
9月に行われる諏訪大社上社の小宮の御柱でV字飾りのメドデコとして使用するため、伊那市高遠町板山の山林からナラの木の切り出しが17日行われました。 この日は、諏訪市中洲(なかす)福島(ふくじま)区小宮の3班が、地区住民が出迎える中、板山に来ました。 板山出身の北原かつみさんの娘が小宮の祭典委員長を務める北原 洋義(ひろよし)さんに嫁いでいることが縁で、今回御柱祭で使うナラの木を、板山生産森林組合が提供することになりました。 伐採するナラの木を前に、祝詞があげられ、斧入れが行われました。 ナラの木は、上社の御柱の特徴となっているV字に取り付ける飾り「メドデコ」に使用されます。 諏訪大社上社の小宮である「御頭御社宮司社(おんとうみしゃぐうじしゃ)」の御柱に取り付けられます。 儀式の後は、チェンソーで2本を切り倒し、坂を落として運び出しました。 ナラの木は、二つに切られ、御柱の頭につける前メドと、後ろにつける後メドとして利用されます。 小宮の御柱の里曳きは、9月4日に予定されていて、板山の住民も招待されているということです。
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富県小4年生 うどん打ちに挑戦
伊那市の富県小学校の4年生は、14日、自分たちで育てた小麦を使ってうどんを打ちました。 小麦は、去年10月に種をまき、6月に収穫したハナマンテンです。 その活動のまとめとして、今回、うどん打ちに挑戦することになりました。 小麦は、37キロ収穫でき、そのうち3キロを使いました。 うどん打ちの指導をしたのは、栽培の指導も行った貝沼の自然環境を守る会のメンバーの一人、埋橋 一さんです。 子どもたちは、埋橋さんの手ほどきを受けて、早速、小麦粉をこねていました。 できたうどんは、お世話になった自然環境を守る会のメンバーを招いて、味わったということです。 16日には、保護者とのレクリエーションも予定していて、その際にも、保護者にうどん打ちを披露して、みんなで味わう予定です。
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信州伊那フェア 伊那市産の果物をPR
東京新宿で伊那市産の果物をPRする新宿高野とのコラボレーション企画「信州伊那フェア」が、1日から開かれています。 会場には、夏秋いちご「恋姫」を使ったパフェの他、完熟度の高いブルーベリーなどが販売されています。 恋姫は、夏場の需要に応えようと信州大学農学部が開発したもので、今年から提供が始まりました。 フェアでは、9日と10日の2日間、JA上伊那と連携して上伊那産の野菜をPRするコーナーが設けられ、旬の野菜やきのこが販売されました。 伊那市では、「フェアも今年で3回目となり毎年楽しみにしてくれているお客さんが増えてきた。今年始めたイチゴのように、展開をひろげていきたい」と話していました。 フェアは、15日金曜日まで、新宿高野で開かれています。 18日には、新宿高野のシェフによるフルーツ教室が、西箕輪のみはらしファームで開かれます。
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トルコギキョウ出荷に向け目ぞろえ会
上伊那の花の主力品種の1つ、トルコギキョウの出荷が始まっています。 11日は、大きさなどの規格を揃えるための目ぞろえ会が開かれました。 目ぞろえ会は、束のボリュームや数などの出荷規格をそろえるために開かれたもので、上伊那の生産者およそ70人が集まりました。 トルコギキョウは、アルストロメリアに次ぐ上伊那の花の主力品種で、冬から秋にアルストロメリアが、夏から秋にトルコギキョウの出荷が行われます。 栽培は、全国的に行われていますが、上伊那産は地域独自のオリジナル品種の出荷が全体の85%と多いことから好評だということです。 参加者は、JAの担当職員から、規格や今年の害虫の発生状況などを確認していました。 トルコギキョウの出荷は、先月中旬から始まっていて、選花場にはハウスから出荷された花が運ばれていました。 今年度は、10種類の新品種を含むオリジナル品種50種類の出荷を予定していて、昨年度より20万本多い250万本、3億5千万円の売り上げを目標にしています。 ピークは、8月中旬から9月中旬で、関西方面を中心に、関東、中京方面などにも出荷されます。
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耕作放棄地対策 高遠町藤沢に羊を放牧
伊那市高遠町の住民有志でつくる高遠町山村活性化協議会は、耕作放棄地対策で、藤沢に整備した放牧地に羊3頭を9日放しました。 放牧した羊は信州大学農学部から借り受けたものです。 藤沢水上に整備している放牧地「メリーベリー水上」に3頭が放されました。 羊に耕作放棄地の草を食べてもらい、景観形成につなげようというねらいです。 高遠町山村活性化協議会が、耕作放棄地対策として、信州大学農学部の協力を得ました。 首輪には、羊の位置や体温、行動がわかる装置がついていて、データはインターネットを通してみることができます。 信大農学部では、このデータを家畜管理の現場に応用していきたいとしています。 羊は10月まで放牧される予定で、委員が見回りをして効果を検証していくということです。
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高遠在来種のそば守る 柵設置
幻となっている高遠在来種のそば復活を目指す伊那そば振興会などは、栽培を行う伊那市長谷浦の畑の周りに、野生鳥獣の被害を防ぐための柵を、7日設置しました。 この日は、そば店の経営者などで作る伊那そば振興会と伊那市の職員20人ほどが参加し、栽培の拠点となる、長谷浦の畑の周りに柵を設置しました。 畑は、仙丈ケ岳のふもとで300平方メートルほどです。 高遠在来種のそばは、長野県野菜花卉試験場から譲り受けた300グラムで、この畑に種をまきます。 20グラムから徐々に増やした大変貴重なもので、野生鳥獣の食害に遭わないようにと柵が設置されました。 最初は草だらけだった畑も今回で3回目の掘り起こしで畑らしくなっていました。 そばが発芽した時に、雨に流されたりするなどのリスクを避けるために、数回に分けて種をまきます。 播種作業は、今月20日と27日に行われる予定です。
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上伊那野生鳥獣被害1億1千万円
上伊那地区野生鳥獣保護管理対策協議会が5日開かれ、野生鳥獣による昨年度の農林業被害は1億1千万円になったことなどが報告されました。 協議会では平成27年度の野生鳥獣による被害状況が報告されました。 それによると、上伊那地域の農林業への被害額は1億1千万円で前年度に比べおよそ200万円減少しました。 特に被害の大きかったニホンジカへの対策効果を減少理由としてあげています。 長野県が定めた、ニホンジカの上伊那の捕獲目標は平成24年度から昨年度までは毎年6170頭としていて、昨年度は6284頭を捕獲しました。 県が調査した南アルプスのニホンジカの生息調査によりますと、平成22年度は3万3800頭でしたが昨年度は3万800頭と3000頭減少したということです。 頭数が減ってきていることから今年度協議会は、3141頭の捕獲を目標にしています。 上伊那地区野生鳥獣保護管理対策協議会では今年度も引き続き、関係機関と連携し被害減少に向け取り組んでいきたい」としています。
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やまぶどうワイン 今年はプレミアムも
伊那市が信州大学農学部と連携し開発したやまぶどうで作ったワインが、6月26日に発売されます。 今年は、樽で熟成させたプレミアムワインも11月頃発売予定です。 23日は、伊那市の定例記者会見が市役所で開かれ、白鳥市長が完成したやまぶどうワインをPRしました。 ワインは、毎年、すぐに売り切れとなる人気商品です。 720ミリリットル入りで600本限定となっていて、料金は1本2500円です。 また、今年は初めて、フランスのフレンチオークの樽を使用し熟成させるプレミアムワイン110リットルも現在作っています。 ワインを手掛ける伊那ワイン工房社長の村田 純さんも会見に参加し説明しました。 伊那市ではプレミアムワインのラベルのデザインを東京芸術大学の学生に依頼したいとしています。 プレミアムワインの発売は11月から12月になりそうだということです。
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美和土地改良区発電所竣工
伊那市長谷の農家などでつくる上伊那美和土地改良区は、長野県の土地改良区としては初めて、小水力発電施設を建設し、23日、現地で竣工式が行われました。 この日は、関係者が出席し、起動スイッチを押して竣工を祝いました。 小水力発電施設は、伊那市長谷非持に完成しました。 一昨年11月に着工し、今年3月に完成しました。 三峰川支流の鷹岩(たかいわ)砂防ダムから非持山までの13.5キロの農業用水路を使って発電する設備です。 上水槽から地下を通って発電機のある建物まで結び、13.1メートルの有効落差でスクリュー水車を回し発電します。 発電出力は最大12.2キロワットです。 建設費用は9,750万円で、90%を国・県・市が補助し、10%を上伊那美和土地改良区が負担しました。 この日は竣工式が行われ、土地改良区や施工業者などが完成を祝い、今後の運用の安全を祈願しました。 発電した電力は、中部電力に全て売電し、収入は、農業用水路や揚水ポンプ場の維持管理にあてられます。
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箕輪町でさくらんぼ狩りはじまる
JA上伊那が運営する箕輪町大出山口の農園で18日からさくらんぼ狩りが始まりました。 25アールの農園には、190本のさくらんぼの樹が植えられ、現在たわわに実っています。 18日は30人ほどの予約があり、訪れた人たちがさくらんぼを味わっていました。 さくらんぼ狩りは、JA上伊那が去年から始めました。 現在は、酸味が少なく人気の品種の「佐藤(さとう)錦(にしき)」 さっぱりと淡白な味わいの「紅(べに)きらり」 酸味が強くさわやかな「高砂(たかさご)」の3種類が楽しめます。 この農園のさくらんぼは粒が大きく味も良いということです。 来週には、味が濃く果肉がしっかりとしている紅(べに)秀(しゅう)峰(ほう)が食べごろになります。 受け入れは、7月3日までの火・木・土・日曜日で、30分食べ放題で大人2,000円、子供1,000円となっています。 予約はJA上伊那箕輪支所で受け付けています。
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女性向け農業機械講習会
女性向けの農業機械講習会が16日に伊那市西箕輪のJA菜園で開かれ、トラクターなど機械を使った実技講習が行われました。 講習会は、農業者の高齢化に伴い年々農業を行う女性が増えていることから、事故防止や日々の農作業に役立ててもらおうとJA上伊那が開いたものです。 トラクターや耕運機、刈払機を使って基本的な機械の動かし方の実技講習が行われました。 参加者はエンジンのかけかたやレバーの握り方などを一つ一つ確認しながら機械の使い方を学んでいました。 講習会は午前と午後に分けて開かれ農家を中心に40人が参加しました。 JA上伊那では、参加希望者も多く好評なので、来年以降も続けていきたいとしています。
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耕作放棄地 羊におまかせ
羊を活用した耕作放棄地対策が伊那市高遠町藤澤で行われます。 12日は、羊を放す予定の場所の草刈りや牧柵の設置が行われました。 高遠町藤澤水上の藤澤川の右岸約3,000平方メートルのこの荒廃地に羊が放される計画です。 羊に草を食べてもらい農地管理の省力化につなげようという狙いです。 12日は、事業を進める高遠町山村活性化協議会のメンバーら地元を中心に40人が参加し、放牧にじゃまになるススキを刈ったり、羊が逃げないようにする牧柵を設置しました。 ここは、もともと水田でしたが、鹿や猪の被害や担い手不足により耕作放棄地となっています。 羊を放すことで、景観の向上も期待でき、「メリーベリーファーム」として整備する計画です。 羊の放牧は、信州大学農学部の協力を得て、6月中に始まる計画です。
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松くい虫対策 手良にヒノキ200本植樹
伊那市手良沢岡下手良の住民でつくる下手良共有財産管理組合は、松くい虫対策で木の種類の転換を図るため、ヒノキの苗木200本を今日植樹しました。 松くい虫被害にさらされるアカマツからの転換を図るものです。 11日は、組合の役員と区内の児童とその保護者35人が、組合が所有する市道野底手良線沿いの土地にヒノキの苗木200本を植えました。 2メートル間隔で穴を掘り、そこに高さ50センチほどの苗木を植えていきました。 この場所はアカマツの松くい虫被害が深刻で、たびたび松枯れによる倒木が発生していました。 組合では樹種の転換を図ろうと、去年から県や市の補助金を使ってアカマツの伐採・破砕処理を進めてきました。 ここ一帯の16ヘクタールの土地に、合わせて3000本のヒノキを植える計画で、5日には植樹祭に合わせ組合員が800本を植えました。 11日は、山の働きや木の大切さを知ってもらおうと、児童と一緒に植樹しました。 植樹が終わると、児童の名前と日付が書かれた記念の札を苗木の前に立てていきました。 来週には、上伊那森林組合に委託してさらに2000本のヒノキを植える予定です。
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高遠在来種のそば 信大井上教授と栽培方法確認
高遠の在来種のそばを復活させる取り組みを行っている伊那そば振興会は、信州大学農学部の協力を得て、種をまく時期や畑の管理など栽培方法の確認を拠点となる長谷浦の畑で10日行いました。 高遠在来種のそばの種です。 これは9日、振興会のメンバーが塩尻市の長野県野菜花き試験場から譲りうけたもので、全部で300グラムあります。 10日は、栽培のアドバイスを行う信州大学農学部の井上直人教授が拠点となる畑を訪れ、種の取り扱いの指導や栽培環境の確認をしました。 高遠在来種のそばは、一般の物と比べ小さい実です。 今年は、種を増やす事を目的に栽培し、今後は収量が安定してきたら小粒で色が良い物を選別していくとしています。 栽培初年度となる今年は、種をまく時期を2回に分けたり、一部は冷蔵で保存して、リスク回避を図るという事です。
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伸和コントロールズの部品「こうのとり」に
伊那市高遠町の伸和コントロールズ(株)長野事業所で組み立てられた部品が、JAXAが物資輸送手段として開発中の宇宙ステーション補給機「こうのとり」に初めて採用されました。 採用された部品は、JAXAの宇宙ステーション補給機「こうのとり」に搭載する小型回収カプセルに使う電磁弁です。 これまで補給機は大気圏に突入した際に燃え尽きる構造でしたが、開発中の補給機は小型回収カプセルに宇宙で実験したサンプルを格納し、地上に持ち帰る計画です。 電磁弁は大気圏に再突入したあとカプセルの姿勢を制御する噴射バルブなどとして使用されます。 伊那市高遠町にある伸和コントロールズの長野事業所です。 今回の電磁弁の組み立てを行いました。 伸和コントロールズのJAXAプロジェクトチームのメンバーです。 9日は、神奈川県川崎市にある本社から、電磁弁の設計者も訪れていました。 世界最高レベルの落下目標点精度を実現するため、高い応答速度、性能の安定などが求められたということです。 伸和コントロールズでは、これまでもJAXAの依頼にこたえて、地上での実験のための部品の製造などを行ってきました。 今回、それらの実績が認められ、こうのとりへの採用が決定しました。 伸和コントロールズの電磁弁を使用した「こうのとり」は、来年度以降、宇宙に打ち上げられる予定です。
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上伊那初 ケール栽培に取り組み
農事組合法人みのわ営農はJA上伊那管内で初めて健康によいとされている野菜、ケールの栽培に取り組みます。 8日は農家やJA職員らが箕輪町の北部水稲育苗センターでケールの苗1,600本を植えました。 ケールは青汁の材料として使われている野菜でビタミンやミネラルが豊富に含まれているということです。 千曲市の食品加工業者、株式会社長野サンヨーフーズからの依頼により、みのわ営農がビニールハウス4棟、およそ7.5ヘクタールで栽培します。 ケールは7月下旬には収穫できるということでみのわ営農では8トンの収穫を見込んでいます。