-
唐澤芳蔵さんが蚕糸功労賞受賞
50年以上、養蚕業を続けている伊那市西箕輪の唐澤芳蔵さんがこのほど、養蚕の全国表彰を受けた。
唐澤さんが18日、JA上伊那の宮下勝義組合長に受賞を報告した。
唐澤さんは現在81歳。伊那市西箕輪与地で52年間、養蚕業を営んできた。
現在も夫婦二人で続けていて、伊那市内では唯一の養蚕農家となっている。
昭和54年、およそ30年前には年間1トンの生産をしていたが、その後、年を重ねる中で規模を縮小した。
しかし平成19年には、細くて色が白い新しい品種の蚕の飼育を全国に先駆けて始め、唐澤さんが生産した繭で作った糸は、東京の有名デパートで販売されている着物に使われるなどしている。 -
生産者が学校調理室見学
小中学校へ給食用の野菜を納めている箕輪町内の生産者は16日、箕輪西小学校を訪れ調理室の見学をした。
これは、町内の栄養士や農家などでつくる学校給食地域食材利用推進会議が、調理の現場に対する理解を深めようと開いた。
この日は、野菜農家など5人が箕輪西小を訪れ、調理現場を見学した。
栄養士の佐野実郷さんから、納品された野菜を一つひとつ検査することや、使用した食材は2週間冷凍保存するなど、安全対策についての説明を聞いた。
また、給食を作るには、野菜は大きい物が利用しやすく、固いもの、虫食いのものがあると調理しづらいと話していた。
参加したある生産者は「学校を訪れ、口に入るまでの大変さを改めて感じた。今後も野菜の質、大きさ、農薬の適正使用など生産管理を徹底したい」と話していた。 -
羽広菜かぶの漬け込み作業開始
伊那市西箕輪では地元の伝統食材「羽広菜かぶ」の漬け込み作業が始まった。
農業公園みはらしファームの加工施設では、羽広菜生産加工組合が羽広菜のかぶを粕漬けにする作業を行っている。
羽広菜はかつて野沢菜と並んで長野県の三大漬け菜の一つとされ、葉や茎を中心に漬けていた。
現在ではかぶの部分を漬物にすることが多くなっている。
平成19年には、長野県が貴重な伝統野菜を次の世代に伝えていこうと行っている「信州伝統野菜」の認定を、上伊那地域で唯一受けている。
今年は組合のほ場20アールから約3トンを収穫していて、出来はまずまずという。
漬けたかぶは20日ほど熟成させてから販売されるという。
羽広菜かぶの粕漬けは、12月上旬から3月下旬までみはらしファームのとれたて市場などで販売される。 -
北部営農組合収穫イベント
箕輪町北部営農組合による大根と白菜の収穫イベントが8日、沢の畑で行われた。地域住民が次々と訪れ、大根と白菜を収穫した。
この収穫イベントは、北部営農組合が遊休農地を解消し農業振興につなげようと行っていて、今年で3年目。
今年は、一般的には大根などが不作ということだが、北部営農組合の畑では豊作で、出来はいいという。
組合員が育てた野菜は市価の半額ほどで購入できるとあって、訪れた人たちは10個、20個とまとめて買い求めていた。
箕輪町内から訪れたある男性は、「毎年来ている。安く買えるのでうれしい」と話していた。 -
JAフォトコンテスト審査会
JA上伊那のフォトコンテスト審査会が2日、JA本所で行なわれ、入賞作品11点が決まった。
JA上伊那の役職員や写真家など20人が審査した。
コンテストは今年14回目で、農業と暮らしを通して風景や人々から「やさしさ、やすらぎ、げんき」を感じる作品を募集した。
今年は、35人から62点が集まった。
審査の結果、最優秀賞となるJA上伊那組合長賞には、伊那市西春近の穴澤辰幸さんの作品「やれやれ」が選ばれた。
穴澤さんの作品は、「写真を撮る側と撮られる側のコミュニケーションが表情に表れた心温まる作品」と評価された。
応募のあった全作品は、14日と15日に開かれるJAまつりの本所会場に展示される。 -
赤そばの刈り取り
箕輪町上古田金原地区の4.2ヘクタールの赤そば畑で4日、実の刈り取り作業が始まった。
金原地区は、赤そばの里として、一面に赤そばが栽培されている。
8月9日に種をまき、秋に見頃を迎えた赤そばは、収穫期を迎えている。
収穫はコンバインを使い、古田の里赤そばの会の唐澤幸道さんが1週間ほどかけて刈り取っていく。
茎が乾く午前10時から午後2時位までの時間帯でないと収穫が難しいという。
昨年は、収穫作業が遅れたため180キロの収量だったが、「今年は鳥獣被害も少なく期待できる」と唐澤さんは話していた。 -
みはらしファーム10周年
オープン10周年を迎えた伊那市西箕輪の農業公園、みはらしファームで、31日日と11月1日の2日間、収穫祭が開かれている。
初日は、昼ごろを中心に多くの家族連れで賑わった。
ファーム内では、さまざまなイベントが行われ、買い物かごにカボチャや白菜などの野菜を入れ、昔の重さの単位で、1貫目約3.75キロにする重量あてゲームでは、軽すぎたり、重すぎたりと一喜一憂する参加者の姿が見られた。
みはらしファームは、羽広に温泉が出たことをきっかけに、農家やJA、伊那市が平成11年に整備したもので、10年間で延べ700万人が訪れている。
みはらしファーム運営会議議長の泉澤勝人さんは、「経営が行き詰る農業公園が多い中で、多くの人に愛され続けていただけてありがたい」と話していた。 -
土地利用確認書取り交し
岐阜県に本社を置く農業生産法人わかば農園(株)が、箕輪町で育てている大根の畑の裏作として、地元酪農家が家畜用飼料を育てるための確認書の取り交しが28日、行われた。
大根畑を提供するわかば農園と、箕輪町酪農振興協議会の会員2人、仲介役の箕輪町営農センターの3者が、箕輪町役場で確認書を取り交した。
この取り組みは、わかば農園が箕輪町富田などで借りている大根畑の裏作として、地元酪農家が家畜のエサとなるライ麦を育てるもので、昨年から行われている。
わかば農園にとっては、病気などの連作障害を避けることができ、また酪農家にとっては、家畜用飼料の自給率アップにつながるというメリットがある。
ライ麦の種は、わかば農園が購入し、播種や収穫は酪農家が行う。
わかば農園の三浦福雄会長は「去年初めて取り組んだ結果、質の良い大根ができた。お互いにとっていい取り組みになっている」と話した。
また、酪農振興協議会の根橋英夫会長は「お互い協力しあい、農業の振興つなげていきたい」と話していた。
ライ麦は、富田と木下の合わせて6haで栽培され、近いうちに種をまき5月に収穫する予定という。 -
農村女性ネット 発芽玄米を学ぶ
農村女性ネットワーク伊那が主催する地産地消セミナーが、27日いなっせで開かれ、参加者が発芽玄米について学んだ。
発芽玄米は、玄米を発芽させたもので普通の玄米より食べやすく栄養価が高いのが特徴。
27日は、玄米を発泡スチロールに入れ、ぬるま湯につけて発芽させた発芽玄米と、白米をあわせて米をたき、カレーライスを作った。
農村女性ネットワーク伊那は、女性農業者グループなどでつくる団体で、4年前から、年2回、セミナーを開いている。
27日は、ネットワーク会員や一般など、30人が参加した。
講師は、発芽玄米の第一人者である、信州大学農学部名誉教授の茅原(かやはら)紘(ひろし)さんがつとめ、参加者は発芽玄米の魅力を学び、味わった。
茅原さんによると、発芽玄米は、血圧を下げるほか、肥満解消や、認知症の予防に効果があるという。
農村女性ネットワーク伊那では、こうした活動を通して、食べる事の大切さを子どもや若い世代に伝えていきたいとしている。 -
地蜂の巣コンテスト
地蜂の巣の重さを競うコンテストが25日、伊那市のみはらしファームで行われた。
コンテストは、地蜂とも呼ばれるクロスズメバチの巣の重さを競うもので、伊那市地蜂愛好会が毎年行っている。
12回目となった今回は、伊那市を中心に諏訪地域などから31人がエントリーした。
地蜂の巣は、自然界から巣を取ってきて、蜂にエサをやって育てる。
今年は蜂の巣自体が少なく、巣を手に入れるのに県外へ探しにいくなど苦労したという。
しかし数が少なかった為、コンテストに出品された巣は、例年よりも平均で1キロほど大きく育っていたという。
審査の結果、下諏訪町の藤森政美さんが、6.03キロで去年に続き2連覇した。
地蜂愛好会会長の小木曽大吉さんは、「巣が少なかったが、例年通りの人数が出品してくれて良かった。
ただ、地蜂の数が少ないので、この地域で取れるようになるのには何年もかかるのではないかと心配している」と話していた。 -
南みのわフェア
南箕輪村の大芝高原味工房一帯で18日、収穫祭「南みのわフェア」が開かれた。
このイベントは、南箕輪村営農センターが、地元でとれた農産物のPRや販売促進を目的に開いた。
昨年までは、大芝高原の屋内運動場で行っていたが、今年は味工房がリニューアルされ、駐車場が広くなり、初めて屋外での開催となった。
会場では、朝収穫したセロリや山ゴボウ、ネギ、カーネーションなどが並べられ、市場の1割縲・割程度安く売られていた。
また、500円でリンゴやナシをビニール袋に詰め放題できるコーナーでは、手に取り、色や形など選びながら袋に入れていた。
この日は、リンゴとナシ合わせて1200キロ用意されたが、イベント終了1時間前には全て完売したという。
関係者は、「台風に負けず収穫できたリンゴとナシ。多くの人に食べてもらいたい」と話していた。 -
農商工連携で次世代農業を支える
農商工が連携して、次世代の農業を担っていこうとする取り組みが始まっている。
伊那テクノバレー地域センターは20日、次世代農業として注目されつつある「植物工場」について学ぶ講演会を開いた。
20日は商工業や農業の関係者などおよそ160人が集まり、農林水産省などの担当者が、植物工場の現状と課題を説明した。
植物工場とは、室内で野菜を栽培するもので、生育状況をモニタリングするなど、高度な科学技術で徹底管理し、安定的な品質と生産を可能にするもの。
不況の影響で工業の低迷が続く中、地域産業の支援をしている伊那テクノバレーでは、これまでに培った工業技術を、次世代の農業に生かせないかと考え、講演会を開いた。
講演会では、農林水産省の担当者が植物工場の現状を説明し、利点としては、天候に左右されず、安定的な生産が可能になることや地域の雇用確保につながることなどを説明した。
しかし、現状では露地栽培より2縲・倍多くコストがかかるため、「今後、普及するには、農商工連携の中で低コスト化の実現が不可欠」と話していた。
参加者からは「実際どこまで生産コストを下げられるのか」「政府からの財政支援は受けられるのか」などの意見が出された。
11月初めには、こうした取り組みを研究し、事業化を目指す「次世代工業化農業研究会」を発足させる予定。 -
国際協力田の稲刈り作業
食糧難民への支援米を作っている伊那市美篶の国際協力田で10日、稲刈りが行われた。
これは食糧難に苦しむアフリカのマリ共和国に米を送ろうと、JA上伊那の職員でつくる労働組合が毎年田植えから稲刈りまでを行っている。
この日は労働組合のメンバーやその家族約70人が参加した。
ほ場は台風18号により多くの稲が倒れていて、参加者らは稲を起こしながら一束ずつ刈り取っていた。
マリ共和国は面積が日本のおよそ3倍、そのうちの7割が砂漠という過酷な環境で、食糧難に苦しむ人たちが数多くいるという。
ある参加者は「現地の人たちの自立を助けられるよう少しでも力になれたらうれしい」と話していた。
刈り取った稲は年明けに発送し、来年2月頃マリ共和国に到着するという。 -
上伊那森林組合 木のアウトレット市
伊那市高遠町上山田の上伊那森林組合中部支所で10日、11日の2日間、木のアウトレット市が開かれる。
木のアウトレット市は、森林組合の整備作業で搬出した木材を格安で販売するもので、今年で5年目になる。
敷地内には、軽トラック1台5,000円のまき用の木材が200台分、テーブルやログベンチなど日曜大工で使える板材が400枚、オークションで一番高値をつけた人が購入できる丸太100本がところ狭しと並んでいる。
木のアウトレット市は、10日が午前10時から午後3時、11日が午前10時から午後2時までとなっている。
毎年関東や中京、関西方面から訪れる人もいるということで、森林組合では、1,000人の人出を見込んでいる。 -
台風でリンゴ落下
農業被害は小規模JA上伊那は8日、台風18号による農作物への被害状況をまとめた。
伊那ケーブルテレビの放送エリア内では、伊那市の一部でリンゴが落果したが、被害は小規模に留まった。
JA上伊那によると、被害があったのは伊那市内のリンゴ畑約0.5ヘクタール。
しかし、減収量は1.8%、被害額は28万円と小規模に留まった。
箕輪町、南箕輪村では今のところ被害は報告されていないという。
水稲では、一部で稲が倒れたり、収穫した稲を干してあるはざが倒れるなどした。
しかし、全体的な収量には影響がないとみていて、JA上伊那では「今回の台風による被害は小さい」としている。 -
アマランサスの刈り取り
伊那地域アマランサス研究会が4日、アマランサスの収穫作業を行った。
4日は、今年新たにアマランサスを植えた伊那市荒井のほ場約30アールで、収穫作業をした。
収穫作業は手作業で行わった。
アマランサスは高さが2メートル以上になっていて、先端の房の部分をカマで刈り取った。
刈り取った穂は手で脱穀し、実を落とす。
これまでは、コンバインや脱穀機を使った収穫作業ができないか検討してきたが、手で作業をした方が茎などのごみが入りにくいため、質を上げるために今年は手作業で収穫することにしたという。
脱穀したアマランサスをふるいにかけると、ほぼ実だけが残った。
今年はアマランサスの穂が大きく、例年より収量が増えるとみていて、全体で約130キロの収穫を見込んでいる。
収穫したアマランサスは乾燥させた後、研究会に所属している企業などに販売するという。 -
農商工連携の人材育成
信大農学部ヤマブドウワイン講座始まるヤマブドウの生産から加工、流通までを通して、農商工連携を担える人材育成を目指す信州大学農学部の講座が3日、開講した。
県内各地からおよそ50人が集まり、今回この講座に参加した動機を交えながら、自己紹介した。
信州大学農学部では現在、伊那市と一緒にヤマブドウの特産品化の研究に取り組んでいる。
今回の講座はそのヤマブドウの生産から醸造、流通までを学んでもらうことで、地域おこしや農商工連携を担える人材を育成しようと企画した。
定員50人で受講者を募集したところ、それを大幅に上回る300人からの問い合わせがあったという。
受講者は農家に限らず、市町村の地域おこし担当者や企業関係者、ワインの販売元などから集まった。
受講者は今後、ヤマブドウの栽培方法のほか、ワインの醸造方法や、まちおこしについて学ぶ予定。 -
箕輪町健康GT プラン方向性まとまる
箕輪町が計画を進めている健康グリーンツーリズムの、事業プランの方向性がまとまった。1日開かれたグリーンツーリズム推進協議会で報告され、了承された。
プランは、健康づくりと農山村体験の二つ。
健康づくりプランは、町が行っている「みのわ健康アカデミー」の取り組みをアレンジしている。
町外に暮らす人達を対象にした一泊二日のツアーで、全5回を計画している。
1日目に健康づくり、2日目に農業体験をするという。
また農山村体験プランは、田んぼオーナー、そばオーナーなど5つのメニューを考えている。
受付窓口は、みのわ振興公社となる。
また、新たに建設する休憩施設と農産物加工施設の建設場所については、大出の農産物直売所愛来里の周辺を予定している。
来年度からの実施に向け、今後は細部の検討や用地交渉を進め、誘客のためのパンフレットを作成していくという。 -
入笠牧場下牧
JA上伊那が伊那市高遠町の入笠牧場に今年6月に放牧した牛の下牧が30日から始まった。
JAでは、種付けや酪農家の労働負担軽減のため、上下伊那や諏訪地域の酪農家の牛を夏場に入笠牧場に放牧している。
今シーズンは、約100頭が標高1800メートルの涼しい牧場で過ごした。
下牧は、その牛たちを再び酪農家のもとへと返す作業で、一頭一頭、体重や健康状態、妊娠の有無をチェックして牧場を後にする。
詳しい検査を行わないと正確な数値は出ないが、約8割の牛で妊娠が確認された。
放牧されていた牛は、生後6ヵ月から2、3歳までのホルスタインがほとんどで、ひと夏を牧場で過ごしたことで足腰が強くなり、体重も増えていた。
今年は、ニホンジカの食害対策として、防護柵などを設置し、牛が食べる牧草も確保した。
牛の入笠牧場からの下牧は10月1日も引き続き行なわれることになっている。 -
市農業委員協力員「不要」の答申
伊那市の農業委員の活動をサポートする協力員の設置が必要かどうか議論してきた検討委員会は30日、「協力員は必要ない」との検討結果を答申した。
北原委員長が、「協力員は不要」との答申内容を農業委員会に報告した。
協力員は、来年度から農業委員の定数が45人から34人に削減されること、法改正で遊休荒廃農地対策の中心が市町村から農業委員会に移ることなどから、委員の活動をサポートするもので、その設置が必要かどうか今年4月から検討されてきた。
検討委員会では、県内の他の市町村の実施状況も踏まえて検討した結果▽農業委員の負担が増加するのは、法改正による全国的なもので、伊那市だけ協力員を設置する理由がないこと▽高遠長谷の農業委員が激減するが、合併に伴い農家の人口から委員数を算出することはすでに決定済みであること▽遊休荒廃農地対策は、伊那市農業振興センターと連携することであり、協力員を設置する理由にならないこと竏窒ネどから、「協力員の設置は必要ない」とした。
農業委員会からは、この検討結果について異議は出されず、承認された。 -
マツブサ収穫始まる
箕輪町の特産品「まつぶさわいん」の原料となるマツブサの収穫作業が、町内各地で始まっている。
このうち、町内で最も栽培面積が広い長岡の山口勇夫さんの畑では、28日、山口さん夫妻のほか親類など合わせて5人が、収穫作業に汗を流していた。
山口さんは、15年ほど前からマツブサの栽培を手掛けていて、広さ400平方メートルの畑には、約80本のマツブサの木が植えられている。
マツブサの実はパチンコ玉程の大きさで、一房に20個程付いている。
山口さんによると「今年の出来は、夏雨が少なく、秋になり晴天の日が続いたことから、実が熟していて、例年以上に甘みがある」という。
農薬の使用は極力抑えるよう努力しているという山口さんの畑では、この日一日で約20ケース、300キロの実が収穫されたという。
マツブサは下伊那にある醸造会社に持ち込まれ、今年の12月に新酒が出来上がる予定。 -
長野県 地産地消キャンペーン
地元農産物の消費拡大キャンペーンを行っている長野県は、伊那市の産直市場グリーンファームで19日、当選者へのプレゼント贈呈イベントを開いた。
19日は、第一期応募分の当選者330人のうち、上伊那在住の3人に、萩原正明県農政部長からプレゼントが手渡された。
当選した3人には、コース別に、杏ジャムと巨峰のピオーネが、また会場のグリーンファームから20世紀梨や、上伊那農民組合から特産の白毛餅がそれぞれ贈られた。
キャンペーンは、県やJAなどで作る推進委員会が、地元農産物の消費拡大を推進し、地産地消を定着させようと行っている。
県内208箇所の農産物直売所が参加していて、購入金額に応じて、抽選で農産物があたる。
萩原部長は、第一期応募3千通のうち、4分の1以上の8百通が県外からの応募だった事に触れ、「直売所には、観光拠点としての魅力も備えている」と話していた。
また、産直市場グリーンファームの小林史麿会長は「直売所から、地元農業や消費者を守っていけるよう頑張っていきたい」と話していた。
キャンペーン期間は年末までで、第二期の応募は9月1日から10月31日。第三期の応募は11月1日から12月31日まで。 -
飼料用陸稲の刈り取り
上伊那は、伊那市西箕輪の水の無い田んぼで育てていた畑に作る稲、「陸稲(りくとう)」の刈り取りと、畜産飼料にするためのラッピングを18日行った。
伊那市西箕輪羽広に広がる水の無い田んぼには、5月に種をまいた陸稲が、小金色に実っている。
JA上伊那は、飼料高騰などによる畜産農家の飼料の自給率アップと、転作の有効活用、遊休荒廃農地解消などを目的にこの「陸稲」の栽培に着手した。
今年5月にまいたのは、もち米のトヨハタモチという品種。
4枚の田んぼ合わせて10アールに種もみをまき、水ははらずに様子をみてきた。
近くで酪農を営む西村猛さんが、管理をしてきた。
飼料用なので草がはえていても大丈夫。
新たなコストもかけないというのも狙いのひとつ。
普段使っているトラクター、牧草の刈り取り機で稲を刈った。
水がついていないので、トラクターでの作業が可能。
飼料として発酵させるので、刈った稲は、タイヤで踏むほど効果的だという。
刈り終えると稲をフィルムで包むラッピング作業が行なわれた。
フィルムに包まれた300キロの飼料、6個が出来あがり、予想以上の収量にJA関係者は喜んでいた。
この状態で1、2ヶ月発酵させ、11月頃から西村さんが飼っている乳牛に食べさせる。
40年ほど前には、このあたりでも食用として栽培されていた陸稲。
飼料用作物としてJA上伊那が今年から栽培を始めた。
転作作物としては、儲けにならないというのが課題だが、酪農家とセットで考えることで新たな道を探る。
JAでは、来年度、更に栽培面積を増やして「陸稲」を飼料作物として定着させていきたい考え。 -
南箕輪村まっくんファーム コンバイン入魂式
集落営農組織の南箕輪村まっくんファームは17日、コンバイン入魂式を行った。
現在、10台のコンバインが稼働していて、今回、そのうちの1台を老朽化に伴い更新した。
購入金額は約860万円で、そのうち500万円を国と村の補助で賄っている。
倉田庄衛組合長は、「コンバインの更新ができたので、今年も頑張っていただきたい」とあいさつした。
まっくんファームでは、村内の田んぼ約140ヘクタールで稲刈りを行う計画で、今月20日から作業が始まるという。 -
実りの秋 上伊那でも稲刈り
実りの秋竏秩B上伊那でも稲刈りのシーズンを迎えている。
伊那市手良の農家登内里見さんは17日、家族と共に1日かけて1haほどを刈り取った。
登内さんは7日から、稲刈りを始めている。
個人農家としては、上伊那で最大規模の20ヘクタールで米を育てていて、そのほかにも依頼を受けて、20ヘクタールの田んぼを刈り取る。
登内さんは、農薬を通常の半分以下にした米の栽培に4年前から取り組んでいて、環境に優しい農家として県のエコファーマーの認定を今月中に受けることになっている。
登内さんの田んぼで栽培された米は、特別栽培米として大手業者などで取引されているということで、安心・安全な米として評判も良いという。 -
上古田赤そばの里 見頃間近
箕輪町上古田の赤そばの里では現在7分咲きとなっていて、今週末から始まる連休に見ごろを迎えそうだ。
広さおよそ4.2ヘクタールの土地に「高嶺ルビー」と呼ばれる赤そばが栽培されていて、毎年9月には一面ピンク色に染まる。
現在7分咲きで、今週末から始まる連休にちょうど見ごろを迎えそうだという。
26日、27日の2日間は赤そば花まつりが開催され、花を見ながらそばを味わうことができる。 -
上伊那の水稲の作況指数97
JA上伊那は、今年の水稲の作況指数を97と予測し収量は平年よりやや少なくなるものとみている。
JA上伊那では今月14日に、上伊那30カ所で稲の坪刈りをおこない生育状況などを調査した。
それによると、作況指数は「やや不良」の97と予測している。
要因としては、梅雨明け後の長雨と日照不足を挙げていて、JA上伊那では「心配したほどではないが、影響は出ている。」としている。
また、いもち病も一部で発生したが、薬剤散布などの対策により、大きな被害は出ていないという。
刈り取りの日程については、「あきたこまち」は計画より1日おくらせて、17日から、また「こしひかり」は計画通り19日からとしている。 -
秋の味覚 栗・ぶどうを観光客が楽しむ
伊那市の観光農園には栗拾いやブドウ狩りなど秋の味覚を楽しもうと県内外からツアー客が訪れている。
伊那市富県高烏谷の栗園、くり栗坊主園には中京方面などからのツアー客が訪れ、栗拾いを楽しんでいる。
地元農家らでつくる、高烏谷栗栽培組合が運営していて、広さ、およそ2.5ヘクタールの栗園には1500本の栗の木が植えられている。
ツアー客を受け入れるようになって6年目となり今年は2000人ほどの予約が入っているという。
ツアー客以外の一般は、昼のみ受け付けていて予約が必要。料金が入場料大人200円、子ども100円で、栗は1キロ700円、1人3キロまでとなっている。 -
新宿区の児童が稲刈り体験
伊那市と友好提携を結んでいる、東京都新宿区の小学生が14日伊那市を訪れ、美篶の田んぼで稲刈りを体験した。
伊那市を訪れたのは、新宿区立江戸川小学校の6年生15人です。
江戸川小学校では、目で見るだけでなく実際に体を動かして体験する体験移動教室という授業を実施していて、今回初めて提携都市の伊那市を訪れた。
今年は日照不足や長雨の影響で稲の生育が遅れていて、田んぼ一部分だけの稲刈りとなった。
子ども達はJAの職員から指導を受け、稲を根本から刈り取っていた。
刈り取り作業の後は、はざかけ作業を行った。
また、稲刈りの他に普段体験することのない「かかし」作りにも挑戦した。
江戸川小学校の志賀 定一校長は「普段自然とはかけ離れた環境で生活している子ども達にとって非常に素晴らしい体験になったと思う。」と話していた。
江戸川小学校の児童は15日、ますみヶ丘の平地林で間伐などを体験する予定。 -
三峰川米の美味しさ科学的に実証
昔から「美味しい」と言われてきた三峰川の水で育ったお米「川下り米」は、科学的な分析からも美味しいという結果がまとまった。
分析は、伊那市が信州大学農学部の井上直人教授に依頼して行われた。
三峰川水系で穫れる米は、「川下り米」などといった名前で親しまれ、昔から美味しいと言われてきた。
伊那市では、科学的な分析に基づきこの米の美味しさを明らかにすることで、ブランド価値をより高いものにしようと考えた。
米は、去年の秋に収穫したもので、三峰川から取水している高遠町下山田区、長谷市野瀬区、美篶青島区、東春近車屋区、同じく東春近の下殿島区の5か所の米を分析した。
また、比較するために、市場に出回っている高級ブランド米5種類も同様の分析を行った。
米の水分や脂肪酸など、美味しさを決める成分を量る食味値は高いほど美味しいとされているが、三峰川水系の米の平均値は77.9になり、ブランド米の平均値、72を上回った。
また、稲の生育状況に関わる鉄分やカルシウム、亜鉛などのミネラルの分析でも、ブランド米の平均値より、三峰川水系の平均値が高い結果となった。
井上教授は、こうしたミネラル分が稲を丈夫にし、劣化するのを防ぐため、生育が良い、身の詰まった美味しい米ができるのではないかと考察している。