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駒ケ根JC2月例会
駒ケ根青年会議所(田中靖隆理事長)は7日夜、2月例会を駒ケ根市の商工会館で開いた。テーマを「Feel it! 社会企業家の志と使命感、そしてみなぎるエネルギーを」と題して、地域の課題解決のための事業に取り組む「社会企業家」について学んだ。今年度新たに発足した社会企業家開発委員会が、寸劇なども交えて社会企業家の精神と目的を説明した=写真。
特別講師として、岐阜県多治見市の市民出資によるタクシー会社「コミュニティタクシー」社長の岩村龍一さんを迎え「コミュニティビジネスで日本を変える」と題した講演を聞いた。岩村さんは会社設立と運営の苦労話なども話しながら、社会企業家の情熱について「明朗、愛和、喜動の精神が社会を変える」と訴えた。 -
下古田公民館 上棟式
箕輪町の下古田公民館の上棟式が11日、現地であり、槌打の儀や散餅銭の儀などの儀礼に地域住民約70人が集まった。新公民館は、現在の公民館の老朽化に伴った介護予防拠点施設建築本体工事。5月までに完成する予定だ。
国の06年度地域介護・福祉空間整備事業の交付金を受けて建設。新施設は現施設の50メートル東側の県道与地辰野線沿い。建築面積約350平方メートルの木造平屋建てで、機能訓練室や健康相談室、ボランティア作業室、研修室などを設ける。総工費約6千万円。
同地区は高齢化が進み、65歳以上の住民は地区全体の30パーセント。大槻正光区長は「新しい公民館は、外光を多く取り込み室内は明るい。区民が気持ちよく過ごせるような場所になってくれれば」と期待する。
現公民館は1957(昭和32)年の建築物。町内では最も古い公民館だという。 -
赤羽栄子押花絵作品展 ベル伊那・12日まで
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伊那市美篶笠原の押し花絵インストラクター赤羽栄子さん(52)の作品展「押花の無限の魅力」は12日まで、同市日影のベルシャイン伊那店2階文化ホールで開いている。風景画を中心とした新作35点を含む105点を展示販売している。
同ホールでの個展は昨年に続き4度目となる。永遠のテーマという「水」を題材に、県内外の滝や渓谷を表現した力作を出品。身近にある山や自分の庭で採集した草花を使い、四季折々の美しい風景を押花絵にしている。
昨年から挑戦しているという、切り絵とのコラボレーション作品「南アルプス春便り」「にりんそうの咲く頃」なども並べた。赤羽さんは「切り絵のシャープな魅力に押花のしなやかさが加わり、新しい表現の世界が広がった」と話している。
入場無料。午前10時縲恁゚後6時(最終日は午後4時まで)。
来場を呼びかける赤羽さん -
西山でニホンジカの気配、強まる
伊那谷では、ニホンジカがいないとされてきた天竜川西側地域(竜西)での生息が確認され、上伊那でもニホンジカが竜西地区に生息域を広げ、目撃情報が増えている。伊那市西春近の小出2区の集落では、群れで出没するニホンジカの目撃情報が寄せられ、標高約1300メートルにある中央アルプス南駒ケ岳の中腹、しおじ平自然園(飯島町)でも出没。群れで行動している場合、生息数が今以上に増えていく可能性も強いという。
下伊那地域を中心として西山方面へのシカの横断が伝えられるようになり、上伊那では2001年、竜西地区の伊那市西春近でニホンジカの目撃情報が寄せらた。それを受け、信州大学農学部の竹田謙一助教らは、どこからシカが横断しているのか、調査を開始。伊那市役所南側にある天竜川と三峰川の合流点から、宮田村との境にある北の城橋まで南北約7キロにわたり、東西の河川敷約2キロに、シカのフンや足跡、草を食べた跡がないかなどを調べた。
その結果、川幅が最も狭くなる北の城橋付近でシカが歩いた痕跡などが多く残されてた。その河川敷からは藤沢川まで続く緑地帯があり、ここを通ってシカが竜西地区に侵入している可能性が強まった。また、地域住民を対象としたアンケート調査でも、西春近地区でニホンジカが目撃され、中には群れでの行動を目撃した人もいることが分かった。今では、ニホンジカによる農作物被害も発生している。
竹田助教は「この調査は伊那市内が対象だったが、猟友会などの話によると、伊南地域にはここのようにシカが渡れる場所が何個所かあり、実際に渡っているところを見たという人もいる」と話す。
また、中央アルプスでニホンザルの生息調査などをしている駒ケ根市博物館学芸員の吉田保晴さんは、97年の段階で飯島町のしおじ平自然園に出没するニホンジカの姿を目撃している。
吉田さんは「今の段階ではそんなにいないかもしれない。しかし、中央アルプスでもニホンジカの目撃情報は確実に増えている」とする。
竹田助教は「今のところ、食の豊かな里地が手前にあるため、人が追ったりしなければシカがあえて山へ登ることはないと思う」としている。
しかし、里地で群れが繁殖し、頭数が増えて食べ物が不足するようになれば、山へ向かうことも考えられ、シカの食害の場合、事態が明らかになってからでは手遅れとなるケースも多いため「早めの対策は必要」と話す。 -
みはらしファームのひなまつりを前に草の家で「さき織り雛(ひな)」作り講習会実施
伊那市西箕輪の農業公園「みはらしファーム」で3月2日、「みはらしファームのひなまつり」が開催されるのを前に、同ファーム内にあるさき織り、草木染め体験施設「草の家」では今月、「さき織り雛(ひな)」作り講習会を毎週日曜日(10、17、24日)に実施する。
布を裂いて織る「さき織り」の着物を着たペアのおひな様を作る講習会。頭にはギンナンの実を使い、着物はさまざまな色の中から選ぶことができる。
また今年は、手軽にできる「ころころ雛」作りも実施。さき織り雛より小さく、簡単な作りとなっている。
体験料はさき織り雛が1組1200円、ころころ雛が500円。さき織り雛は購入することもできる。
時間は午前10時縲恁゚後4時。
講習会は本番の3月2日にも実施する予定で、この日は先着50人に「おひなさまのしおり」を贈呈する。
問い合わせは伊那香織・草木染工房「草の家」(TEL74・1837)へ。 -
西箕輪南部保育園で地域でお世話のなった人に感謝する会
ありがとうを伝えよう竏窒ニ、伊那市の西箕輪南部保育園(塚本晶子園長)の園児らは8日、今年度お世話になった地域の人たちを招いた「感謝の会」を開いた。保育園の畑作りに協力した農家や園舎の修繕などをしてきた人など6人を迎え、感謝の気持ちを伝える歌や踊りを披露するとともに色紙をプレゼントした。
地元住民の協力のもと、さまざまな貴重な体験をしてきた園児たち。同会はその感謝の気持ちを伝えるために企画した。
最初に全員で歌を歌った後、各クラスごと踊りや歌、けん玉などをステージで披露。その後、園児らは「トウモロコシおいしかったよ」「保育園の修理をしてくれてありがとう」などと感謝の気持ちを伝えながらお礼のメッセージを書いた色紙をプレゼントした。
また、給食も一緒に食べ、さらに交流を深めていた。
子どもたちをリンゴの収穫体験に招待した白鳥喜志子さん(73)=伊那市中条=は「この1年、園の子どもたちが元気に成長する姿を見られ、とても嬉しかった」と話していた。 -
気になる子どものとらえ方と支援のあり方を考える講演会開催
気になる子どものとらえ方と支援のあり方を考える講演会が9日、伊那市役所であった。信州大学教育学部附属教育実践総合センターの准教授で臨床心理士の上村恵津子さんを講師に迎え、子どもの気になる行動には、どんな意味があるのか、また、それをどのようにとらえ、支援していけばよいのかなど、市保育協会員や一般など約250人が考えた=写真。
保育協会が毎年この時期開催している勉強会で、今年度は軽度発達障害や問題行動などの目立つ子どもとどう接し、支援していけばよいのかを学ぶ講演会を企画した。
講師の上村さんは、自閉症や行動障害の児童が問題行動をとるのは、言葉でうまく伝えられないメッセージや、理解してもらいたいことなど、その子なりの理由があることを説明。「これは自閉症の子どもに限らず、いろんな子どもたちに言える」とし、「私たちはその問題行動からどうやってそのメッセージを読み取るかが大切になる」と語った。
その上で、その子が問題行動を起こすまでに至った行動を分析をするための手法として、ABC行動分析を紹介。問題行動を起こした時の先行状況、その時の問題行動、それによって生じた結果、因果関係を一つひとつ明らかにしていくことで「子どもの問題を誘発した原因が見えてくる」と説明。「子どもの伝えたいことを分かるためには、それを受け取る私たちのコミュニケーション能力が求められることにもなる」とした。 -
介護者リフレッシュ教室
南箕輪村地域包括支援センターは8日、介護者リフレッシュ教室を村保健センターで開いた。村内在住で家族の介護をしている14人が参加し、菱花寿司など季節の料理を楽しみながら交流した。
集いに参加することで息抜きをして介護による日ごろの疲れをリフレッシュし、介護者同士で交流してもらおうと年3回開いている。過去2回は村内外の温泉でのんびりと過ごした。
今回は、皆で楽しく調理しながら目先の変わった料理も覚えてもらおうと、村の栄養士が桃の節句を考えて献立を決めた。3色の酢飯を使ったひし形の押し寿司のほか、すまし汁、サンマのマリネ、かまぼこと小松菜の和え物の4品。
参加者はグループに分かれて野菜を切ったり、酢飯を作ったり、サンマを焼くなど皆で分担し和気あいあいと調理した。
介護者の集いに初めて参加した女性は、「皆さんと話ができて、料理も覚えられるし楽しいです」と話していた。 -
安心出産を駒ケ根市長に要望
地域住民有志でつくるグループ「安心して安全な出産ができる環境を考える会(in駒ケ根)」は8日、駒ケ根市役所を訪れ、3月いっぱいで産科が休止となる昭和伊南総合病院の今後と地域医療への取り組みなどについて杉本幸治市長に文書を手渡して要望した。
要望書では▽飯島町、宮田村、中川村の住民が伊那中央病院を利用する際の移動時間や方法についての検討、配慮▽昭和病院で助産師による分べんを可能にするための、病院や医師間の協力体制の整備▽昭和病院の医師や看護師の待遇改善▽千葉茂俊院長の留任竏窒ネどを求めている。
懇談の中で会員らは「杉本市長が公約に挙げた市民公募債の実現のためには中長期的なビジョンを示す必要がある」「まず病院を魅力的な職場にすること。そうすれば医師は集まるのではないか」などの提言も出された。杉本市長は「誰かに任せておけば良くなるという状況ではない。住民の小さな行動の積み重ねが病院を守ることになる。私も全力で取り組んでいきたい」として、現状改善に意欲的に取り組む姿勢を示した=写真。
代表の須田秀枝さんは「新しい市長だけあって熱意を感じた。今後の展開に期待したい」と話している。 -
飯島区が小水力発電所建設を決定、国交省に水利権取得を申請
飯島町の飯島区(竹俣栄二郎区長)はこのほど臨時区会を開き、新井水路を利用した小水力発電所の建設を決めた。現在、国土交通省に水利権の拡大を申請中で、引き続き、新エネルギー特別措置法(RPS法)による事業認可を受け、新エネルギー産業開発機構(ネド)の補助金を申請する。順調に進めば、今秋にも着工の運びとなる。
飯島区が管理する新井水路は、樽ケ沢で与田切川から取水している灌漑(かんがい)用水の基幹水路。発電所予定地は取水場所から約2キロ下流の朝待(第1発電所)と、さらに200メートル下流のうどん坂分水地(第2発電所)の2カ所。落差が45メートル余と大きく、予定地より上流に水田がないことなど地形に恵まれている。
朝待では1分間に110キロワット発電、うどん坂は220キロワット発電する計画。朝待は中部電力に売電、うどん坂分は役場庁舎まで電柱を立て送電し、庁舎など公共施設で使用する考え。総事業費は約3億円で、うち2分の1は国庫補助、残りは区の自己資金と借入金を充当する。設備は25年償却。
同区は06年秋、中部電力の子会社、シーティクから提案を受け、区議会や全体説明会を開くなどして慎重に検討してきた。1月28日の区会臨時会で推進を決定した。
竹俣区長は「県内に例が無く、今後予想もつかないさまざまな課題に突き当たるかもしれないが、将来の環境問題を考えると、限られた化石燃料だけに頼ることなく、小水力発電による電力の地産地消を図ることも大切ではと、みんなで話し合い、勇気を持って決断した」と話す。 -
伊那市、市内の保育園と子育て支援センターなどに「110番非常通報システム」導入
伊那市は本年度、市内の公立保育園と子育て支援センターなど30施設に、「110番非常通報システム」を導入する。緊急時、今回設置する非常ボタンを押すと県警本部へ110番通報され、同時に周囲へ緊急事態が発生していることを告げる緊急警報が鳴り、ランプが点滅する。直接県警へと通報されることとなるため、警備会社などを通して通報する従来の装置より迅速に対応できることがメリット。現在対象施設への取り付け工事を進めるとともに、県警本部に設置承認を申請中で、運用開始は3月初めを目指す。
同事業は安全な保育環境の整備を目的として市が昨年11月から進めてきたもので、07年度市町村合併特例交付金の全額交付を受けている。
対象となる施設は市内の公立保育園全園と子育て支援センター、母子通園訓練施設「小鳩園」で、各保育室、リズム室ごと非常ボタンを設置。また、装置の設置とともに通報装置を導入していることを周知する看板を各園の外に取り付けることで、犯罪発生の抑止力をより高めたいとしている。
誤報防止のため、非常ボタンは床から約170センチの位置に設置し、普段はプラスチックカバーで覆われている。
装置の取り付けが完了した竜西保育園の春日由美子園長は「延長保育などの時は職員の体制も若干手薄になるため、こういう装置が備わったことは心強い。そうはいっても女性が多い職場。保護者の方にも安心していただけるのでは」と話していた。 -
西箕輪北部保育園でわらべうたと童謡を母親らに伝える
わらべうたを知らないお母さんたちにもわらべうたを知ってもらおう竏窒ニ伊那市の西箕輪北部保育園(塚本晶子園長)で7日、「わらべうたと童謡を楽しむ会」があった。同保育園の保護者約15人が、普段園児らが取り組んでいるわらべ歌遊びを実際に体験。わらべ歌の柔らかな響きを楽しみながら、童心に帰ってわらべ歌遊びを楽しんだ=写真。
お年寄りから子どもたちへわらべ歌遊びが伝えられる機会も少なくなる中、同園では昨年より、音楽講師で子どもたちにわらべ歌遊びを伝えている大井みゆきさん(47)=南箕輪村神子柴=を迎え、園児らがわらべ歌遊びに取り組んできた。そんな中、今回は母親にもわらべ歌遊びを知ってもらい、家で子どもと一緒に楽しんでもらおうと会を企画。大井さんを講師に迎え、園児らが普段遊んでいるわらべ歌遊びを体験してもらうことにした。
大井さんは「日本に伝わるわらべ歌には良いものが多い。また、それぞれの遊びにはルールがあり、歌をしっかりと聞いていなければならないため、子どもたちは遊びを通して協調性や静かに聞く姿勢、集中力も身に付けていく」と説明。そして実際にいくつかのわらべ歌遊びを紹介し、保護者らが体験。
この日参加した清水みどりさん(西箕輪)は「やってみると意外と楽しかった。自分が小さい時にやったことのないものばかりだったが、家でも子どもと一緒にできればいいですね」と話していた。
大井さんは「わらべ歌遊びは生活の中で生まれたもの。その中には大切なことを学ぶ要素がたくさんある。そのことを保育士や保護者のみなさんにも知ってもらえれば」と話していた。 -
西駒山荘管理人
伊那市西春近
宮下拓也さん(31)西駒山荘は大正2年(1913年)の箕輪町の中箕輪尋常小学校の遭難を契機に、駒ヶ岳北の将棋頭山の山頂近くに設けられた歴史深い山小屋だ。その管理人となって8年、山小屋として使用される7月中旬から10月中旬までの間、この小屋に滞在し、訪れる登山客を迎え入れている。
山の気象条件の中で毎日異なる表情を見せる素晴らしい眺望に加え、初夏から秋にかけ、山小屋の周辺ではさまざまな高山植物が咲き誇り、刻一刻と変化していく。また、秋の紅葉は鮮やかに山を彩り、一足早く冬の訪れを告げる。
「同じ日の出でも、毎日全然違う。花にしても、空にしても。初夏から秋にかけて、それが分かるのは、やっぱりここに住んでいる特権なんだと思います」と語る。
◇ ◇
西駒山荘が市営となったのは1971年のこと。駒ヶ岳ロープウエーの開業により、桂小場からの登山ルートを利用する登山者が減少し、山小屋の経営が難しくなったためだった。以降、夏の間の管理は信州大学農学部の学生寮の寮生たちに委託。同学部の寮生だった自身も、大学2年生から卒業まで、この小屋の管理に携わった。しかし、自分が卒業した後、寮生の数が減少。山へ登ろうとする学生も少なくなり、寮生だけで小屋の管理をしていくことが難しくなった。
「それなら自分が管理人となってみたらどうだろう」。
もともと大学卒業後は山小屋の仕事をしたいと考えていたこともあり、ふいにそんな考えが浮かんだ。その後、市に申し出て、2001年から西駒山荘の管理人を任されることになった。
◇ ◇
学生のころ、バイトで小屋の管理をしたこともあったが、約3カ月間ここに住み込み、管理するということはその時とは全く異なるものだった。学生のころの滞在期間は長くてもせいぜい5日ほど。また、訪れる登山者も少なかった。
「そのころは寮生もそういうものだと思ってました」と笑う。
しかし、管理人になってからは、訪れてくれた登山者に、できる限りここの良さを知ってもらえるよう、限られた環境の中で工夫を重ねるとともに、安全な登山に臨んでもらうための情報提供などに心掛けてきた。
「山小屋は最後の灯台のような道しるべだと思うし、お客さんもそれを求めてやってくる。やっぱり、ここに泊まってくれたお客さんには安全な登山を楽しんでほしいから。あと、こんな辺鄙(へんぴ)な所まで来てくれたお客さんに『こんなに良い所なんだよ』ということを、お知らせできればと思うんです」と笑顔を見せる。
そんな思いが伝わったのか、ここ数年、常連登山者の数も増えてきた。 -
「ふるさと講座」西箕輪で 人権教育について学ぶ
伊那市の「まほらいな市民大学」と市公民館運営協議会は9日、西箕輪公民館で人権教育をテーマとした「ふるさと講座」を開いた。市民大学の学生や一般住民ら約120人が参加。市内などに住む外国人らを迎え、「国際化の中で縲恊lと人の心をつなぐ」と題して話した。
パネリストは中国からの留学生身元引受人の有賀延春さんと信州大学農学部の学生、鄭鵬さん=伊那市=。豪州出身の英会話講師のピーター・マコーマックさん=同市=、元県男女共同参画センター館長の馬場よしこさん=同市=、ミャンマー出身のイ・イーモさん=諏訪市=の5人。
各パネリストが日本に来て感じたことを紹介。イーモさんは「自分の考えを自由に言えることに驚いた。外国に出てみて、自分の国のよさやわるさが初めて分かった」。鄭さんは「中国、韓国、日本には漢字という共通の文化がある。これを生かしていきたい」などと話した。
各国での親子、家族の関係については、マコーマックさんが「長女がアフリカ人と結婚したが宗教の違いは関係なかった。親が子どもの幸せを願うということは、世界各国で共通している」と訴えた。 -
伊那署 少年指導委員ととも立ち入り補導活動
伊那署は2日夜、同署管内の少年指導委員5人とともに管内のパチンコ店と飲食店の計4店で立ち入り補導活動を行った。少年らの健全育成に障害を及ぼす行為を防止するためで、委員らが営業者に対して適切な指導をした。
パチンコ店や飲食店で抜き打ちの立ち入り補導をした。パチンコ店では、店内外に18歳未満・高校生の入店を禁止することを示した掲示があるかなどを確認。飲食店では未成年の立ち入りがあるかなどを指導した。
少年指導委員は無報酬。非行少年などの補導、営業者、成人などによる少年の健全育成阻害行為に対する注意や助言などの協力要請などを目的に活動する。
パチンコ店で指導活動を展開する委員ら -
上伊那の主要渓流へアマゴ放流
16日の渓流魚釣り解禁に向け、天竜川漁業協同組合(上條純敬組合長)は7日から、アマゴの成魚を放流し始めた。3日間かけ、上伊那の主要渓流数10河川に体長約25センチ、重さ約100グラムの成魚700キロ、7千匹を放つ予定だ。
初日、伊那市では小沢川、小黒川、藤沢川など5河川13カ所でアマゴを放流した。組合員らがバケツから流れの穏やかな場所に放つと、アマゴは元気よく体を踊らせながら流れの中に姿を隠していった。
関係者は「本年は雪深く、河川上流部へは入れず、下流から中流部にいるアマゴを狙うことを勧める。今シーズンは昨年と比べ、河川工事の数が減ったため、水のにごりが少なく、釣果は期待できる」と話している。
漁協は3、5月、同主要河川にイワナの成魚を放流する計画だ。
遊漁料は、一日券千円、年間券6千円、中学生券300円、小学生以下無料。
伊那市の南沢にアマゴの成魚を放流する組合員ら -
横山光一さんが市へ自作のつぼ2点を寄贈
伊那市西春近の光風会員・横山光一さん(77)は7日、公民館活動で陶芸に出合い、30年間取り組めたことに感謝し、自作のつぼ2点を市へ寄贈した。
作品は、辰砂窯変長壺(しんしゃようへんちょうこ)「歓喜」(高さ38センチ、幅28センチ)と、緑釉(りょくゆう)窯変長壺「幽寂」(41センチ、30センチ)。自ら原料の石の粉や釉薬、酸化銅を調合し、オリジナルの色を作り出している。辰砂は失敗が多く、焼き物の中で出しにくい色の一つとされるが、思うように赤色が出ない難しさがおもしろさでもあるという。
電子部品会社を経営する横山さんは1978年、地元公民館の陶芸教室に通い、陶芸の基礎を習った。その後、自分のかまを設けて作品を作り続け、昨年6月にはこれまでの集大成として信州高遠美術館で個展を開いた。
小坂市長は「公民館活動がきっかけで、趣味を続けていることは意義がある。情熱がなければできない」と話した。
今後、つぼは市長応接室などに飾るという。 -
箕輪町郷土博物館「気軽に美術講座」
箕輪町郷土博物館は3日、「気軽に美術講座」を開いた。小学生から大人までの10人がろうけつ染めを楽しんだ。
染色体験を通して身近な芸術に親しみ、郷土の芸術への理解を深めてもらうねらい。箕輪町在住の現代工芸美術家協会会員で染色家の吉田冴子さんを講師に、13センチ×18センチの布にろうけつ染めを施し、飾って楽しめる額を作った。
今回は吉田さんのデザインを使い、白とほかの4色で、下図に色鉛筆で各自が好きな色を塗って色のバランスを決めた。布の白の部分にローを置き、一番薄い色を最初に塗って乾かした後、色を残したい所だけローで伏せる。2番目に薄い色を塗り同じ作業をし、4色塗り終わるまで繰り返した。
ろうけつ染め初体験という町内の太田玲子さんは、「自分の思っていたものと違う形になってきているけど、できていく過程が楽しい」と熱心に取り組んでいた。
講師の吉田さんは、「色鉛筆で塗ったものとは絶対同じにならない。色の重なりを楽しんでほしい」とし、体験を通してろうけつ染めを知り興味を持つ人が増えることに期待していた。 -
【駒ケ根高原教会主任牧師 城村義人さん】
駒ケ根高原の林の中に建つ駒ケ根高原教会の主任牧師。
「牧師らしくないとよく言われます。自分でも牧師になるとは思っていなかったし、周りの人たちも驚いたくらいですからね」
父が牧師の家庭に生まれ育ったが、牧師の息子という境遇が嫌でたまらなかった。学校でも地域でも、何かにつけ「お前は牧師の子なんだから」と言われ続けたからだ。
高校卒業後、沖縄の大学に進学。父の知己の教会に下宿することになったが、「大学生になったのに、これからもずっと教会で暮らさなければならない。もういい加減うんざりだ」。幼少時から積もりに積もった不満がついに限界に達し、ある夜、牧師の留守を狙って夜逃げするように教会を飛び出した。
その後の数年間、教会には一切近づかなかった。大学には通ったが、牧師の息子であることも隠し通し、クリスチャンであることさえ誰にも言わなかった。
「やっと教会から解放され、自由になった気がした。夜、飲み屋で仕事をしたりして、自分ではそんな楽しい生活に満足しているつもりだったが…」
卒業が近づくにつれ、自分の生き方は本当にこのままでいいのか竏窒ニ次第に疑問が募り、引かれるように教会に足が向いた。3年ぶりだった。だが、いまさら堂々と顔を出せる立場ではない。人目を避けて夜中にこっそり忍び入った。暗い礼拝堂に近づくと、ふと祈りのための黒板が目に止まった。その中に思いがけず自分の名前があるのを見つけ、驚いて読んでみると『城村君のために祈りましょう』と書かれてあった。牧師の字だった。
「ショックでした。飛び出したまま好き勝手をしていたのに、牧師はこうしてずっと心配してくれていたのかと思うと、涙があふれ出てたまらなかった。これまでの自分の考えと行いを悔い『神よ、降参します。帰ってやるべきことをします』と誓って心からの祈りをささげました」
翌朝、父に電話し「牧師になりたい」と伝えた。
◇ ◇
牧師の仕事の大きなひとつに結婚式の司式がある。駒ケ根高原教会では2002年の献堂以来、式を挙げたカップルは千組以上にもなる。
「結婚式でカップルの門出の手伝いができることは大きな喜びであり、幸せです。でも、牧師の仕事は式を挙げて終わりではなく、実は結婚式の後に始まるともいえる。結婚は決して楽しいことばかりが続くわけではないですからね。夫婦のさまざまな悩みを聞いて助言してあげることが大切な仕事なんです」
「ここで式を挙げた夫婦が気軽に帰って来られる教会であり、牧師でありたいですね。せっかく結婚したのだから、何年たってもずっと幸せでいてもらいたい。私の夢はね、この仕事を通じて上伊那の離婚率を下げることなんですよ」
(白鳥文男) -
西春近公民館 押し花クラブ作品展
伊那市の西春近公民館の「押し花クラブ」の作品展は20日まで、伊那市中央区の中部電力伊那営業所ギャラリーで開いている。同ギャラリーでの展示は初めて。メンバー8人が、押し花の絵額など約50点を出品している。
庭先や近くの野山で採ったヒマワリやマーガレット、コスモスなど、身の回りにある草花を使った作品が多い。絵額はそれぞれの好みのデザインで、風景などを描いている。背景を和紙やパステルなどで彩り、全体的に優しい色合いで包んでいる。
同クラブは、公民館事業からクラブ化して約15年。押し花インストラクターの橋爪紗英子さん(64)=同市西春近沢渡=を講師に迎え、月1回の教室を開く。これまで地域の文化祭や郵便局などでの展示はあったが、多くの人に見てもらおうと、同ギャラリーにこれまでの力作を並べている。
橋爪さんは「きれいな花の美しさをとどめておけるのが押し花の魅力。メンバーそれぞれのデザインの違いを楽しんでほしい」と来場を呼びかけている。
休館日は土・日曜日、祝祭日。午前8時30分縲恁゚後5時10分。
力作が並んだ「西春近公民館押し花クラブ」作品展 -
チームそよかぜ
「ベトナムの小学校に教科書を届けよう」プロジェクト
チャリティバザー(10日)に向け準備「ベトナムの小学校に教科書を届けよう」プロジェクトに取り組む箕輪町の住民を中心とした有志の組織「チームそよかぜ」(15人、戸田真理子プロジェクト長)が、資金集めのため10日に開くチャリティバザーに向け、販売品の仕分けや陳列など準備に取り組んでいる。
第1回プロジェクトは、ホーチミン市に日本人が設立した「セント・ビンソン・チャリティ小学校」に教科書を届ける。生徒130人分の教科書代8万円を目標に支援金を集め、目標額を超えた場合は、遠方から通う児童が利用する自転車(1台4千円程度)も贈りたいと考えている。
チャリティバザーではニット製品を中心に販売。このほか学生用ワイシャツ、洗剤、シャンプー、タオル、シーツ、こんにゃく、乾めん、米など個人や企業から寄付のあった品物を販売する。
支援金は16日からメンバーによる訪問団が直接ベトナムに届け、現地の子どもたちと日本の協力者との心の交流を図る。プロジェクト長の戸田さんは、「ぜひチャリティバザーに足を運んでほしい」と話している。
チャリティバザーは10日午前10時縲恁゚後5時、松島仲町の雑貨店隣り「ぷち・らぱん どぅ」。オークション、ベトナム写真展、ビデオ放映もある。当日は買い物袋持参の協力も呼びかけている。問い合わせは戸田さん(ぷち・らぱん内TEL70・8001)へ。 -
男の料理教室
最終回は魚に挑戦箕輪町公民館の「男の料理教室」は6日、10人が参加して町保健センターで開いた。テーマは魚料理で、サンマの三枚おろしに挑戦した。
6回講座の最終回。これまで煮物、炒め物、揚げ物などに挑戦してきた。最後は魚料理で献立は、しめサンマ、とん汁、エノキのわさび和え。町内でゆうづき食堂を営む小林浅男さんが魚のおろし方を指南した。
小林さんの手本を見たあと、参加者は1人1匹ずつサンマと格闘。「いやぁ、難しい」と話しながら、頭を落とし、腸を取り除き、中骨に沿って包丁を入れ上身と下身に切り分けた。
料理教室は各回ごとに参加者を募って開いたが、全て参加したという男性は、「家ではなかなか出来ないが、教室で皆でやると楽しい。いろいろ勉強になった」と話していた。 -
天竜川上流河川事務所アンテナ撤去
駒ケ根市の国土交通省天竜川上流河川事務所で、耐震性に問題があることが04年の調査で分かった庁舎屋上のアンテナ塔が3日に撤去された。赤、緑、黄、青の原色が遠くからでもよく目立ったアンテナは長年の役目を終え、大型クレーンで吊り上げられた巨体を静かに地上に横たえた=写真。
災害防止のための各種データの送受信の役目は庁舎横に新たに建設された新アンテナに譲られる。新アンテナは高さ約50メートル。建設と撤去の事業費は約8千万円。 -
伊那市新ごみ中間処理施設用地選定委員会、「近隣住民の意向」、点数化はしないが評価する方向で確認
上伊那広域連合の新ごみ中間処理施設の建設地を検討する伊那市の用地選定委員会が6日、市役所であった。適地を選定するための評価基準28項目の具体的評価方法をまとめた小委員会が、検討結果を報告。「評価するのが難しい」として懸案事項となっていた「近隣住民の理解度」に関する項目については「点数評価はしないが評価は行う」という小委員会の結論を採用することとし、点数評価する27項目とは別として、評価項目に残すこととなった。しかし、その評価方法については具体的結論を得るまでに至らず、候補地やその近隣地区などを対象として一定の期間、意見を募集する意向調査を実施し、評価方法を模索するとともに、集まった意見をこれまで検討してきた項目の中で最大限、反映させていく。
「近隣住民の理解度」に関する項目については、小委員会では結局、評価方法を決定することができなかった。しかし、住民の意見を聞くことの重要性を確認し合う中で▽住民アンケートの実施▽一定期間を設けて意見を募集する▽公聴会の開催竏窒フいずれかを候補地や近隣地区住民を対象として実施することを提案。
それを受けて全体会は、この「近隣住民の理解度」という項目を評価すべきかどうかを再検討。「住民の理解度は重要だが、項目の中で適地を絞り込み、それで決定した地区の住民に理解してもらうようにすべき」とし、評価項目から外す意見も多数あったが、最終的には小委員会の結論を尊重する形で「住民の理解度」を評価項目として残し、住民意向調査を行うこととなった。
意向調査の内容や対象者などは、正副委員長と事務局が今後検討し、次回の委員会で示す。
取材に対し、伊藤精晤委員長は「意向調査は建設の是非を問うものではなく、出てきた意見はこれまでの評価項目の中で最大限、反映させていくことが、結果として、住民の意向を評価することにもつながっていくと思う。実質的な用地選定は点数評価する27項目の総合点によって決定せざる得ないと考えている」とした。 -
西春近北保育園で子どもたちの1年を総まとめした「にじの子発表会」開催
家族にも保育園でのこの1年の成長を知ってもらおう竏窒ニ、西春近北保育園(牧野美智子園長)で6日、「にじの子発表会」があった。未満児から年長園児まで約100人の全園児がクラスごとに舞台に立ち、これまで練習してきた歌や踊り、劇などを集まった家族の前で発表=写真。成長した姿を披露した。
園児らによる活動発表会は市内の各園では12月に開催されているが、昨年4月に統合し、新たなスタートを切った同園は今年、より園児らの成長が見られる2月に活動発表会を企画。各クラスごと園児と保育士が話し合い、工夫した催しを準備してきた。 -
西保育園交通安全教室
今春から小学校に通う宮田村西保育園の年長園児が6日、公道を使って横断歩道の渡り方、信号機の見方などを学ぶ交通安全教室を行った。事故なく通学できるように、肌身で感じた。
村駐在所の中田祐記さんの指導で、まずは信号機のない交差点で横断歩道の渡り方を体験。
左右の安全確認をした後に、遠くのドライバーにも分かるように大きく手をあげて渡った。
信号機のある交差点では、青信号になったら横断することを徹底。
信号が点滅を始め、戸惑う園児の姿もあったが、中田さんは「渡っている途中で点滅したら、引き返すのではなく、注意して素早く渡ってください」と教えた。
この日は全園児対象の交通安全教室もあり、保護者の母親4人がペープサートで分かりやすく交通安全を呼びかけ。「道路では遊ばない」「手をあげて右左見て渡りましょう」と、園児も一緒に交通安全の約束を繰り返した。 -
箕輪町自衛隊協力会特別記念事業
防衛講演会&箕輪ふれあいコンサート箕輪町自衛隊協力会(市川治実会長)は3日、特別記念事業「防衛講演会&箕輪ふれあいコンサート」を箕輪町文化センターで開いた。会場は満席で、観客は自衛隊の活動の話や音楽隊の演奏を楽しんだ。
講演は、長野地方協力本部長で一等陸佐の田上健吾さんが「防衛省の諸活動」を話した。92年からカンボジアやモザンビーク、インドなどで国際平和協力活動、国際緊急援助活動をし、自衛隊員24万人のうち3万人が海外で活動していることを紹介した。
イラク人道復興支援のエピソードでは、ご近所プロジェクトでサマワで演奏をしたり、ユーフラテス川の護岸強化という任務外の活動をしたことや、5月5日に200匹のこいのぼりを飾り、その翌日にサマワの住民が日本の自衛隊基地を守ろうとデモをしてくれたことなどを話した。
イラク人道復興支援の成果として「国際貢献することで自衛隊の活動が世界で評価され防衛に役立っている」と話し、「安全保障を考えるとき、敵を作らず世界から見捨てられないことが大事」と述べた。
演奏会は、陸上自衛隊東部方面音楽隊が、「威風堂々」「双頭の鷲の旗の下に」など10プログラムですばらしい演奏を披露した。 -
伊那西小学校で保護されていたチョウゲンボウを放鳥
昨年末に伊那市内の路上で衰弱しているところを保護され、県傷病鳥獣救護ボランティアの小口泰人さん(駒ケ根市)が介抱してきたワシタカ目ハヤブサ科の猛禽類「チョウゲンボウ」が無事、回復し、伊那市の伊那西小学校の児童約70人の前で5日、放鳥された=写真。
県では「野生傷病鳥獣救護ボランティア事業」として、傷ついて衰弱した野生鳥獣を保護し、再び野生へ返す取り組みを続けている。その救護は各地の登録ボランティアに依頼しており、小口さんは上伊那で唯一の登録者となってる。
今回保護したチョウゲンボウはメスの成鳥で体長は約36センチ。翼を広げると約70センチ近くになる。市内で衰弱していたところを発見され、その後、小口さんのもとに預けられた。
チョウゲンボウは小口さんからビタミン剤の投与などを受け、自力で飛べるまでに回復。放鳥することとなった。
保護した野鳥は原則として保護した場所の付近で放鳥しているが、今回は保護場所が特定できなかったため、チョウゲンボウの住みやすい環境が近くにある伊那西小学校で放鳥することを決定。
小口さんは「チョウゲンボウは上伊那で一番保護されることが多い。それだけ人と近い位置に生活している。みんなの友だちだと思って、これからも見守ってほしい」と児童らに呼びかけ、チョウゲンボウを披露。チョウゲンボウが元気良く飛び立つと、児童たちは歓声を挙げた。
タカの種類としては最も小型のチョウゲンボウは県のレッドデータブックで、絶滅危惧の対象ではないが留意すべき種「留意種」となっているが、人間の生活圏付近で営巣することも多いという。 -
天竜川上流河川事務所が上下伊那8市町村、県と連携して「天竜川流域防災GIS」(仮称)を導入
天竜川上流河川事務所は、災害時の被害発生場所やその状況などを関係行政機関が速やかに共有することを目的とした「天竜川流域防災GIS」(仮称)を導入する。同事務所のほか市町村や県などがパソコン上で地図情報を共有し、災害の発生を確認した場合、関係者それぞれが把握している情報をその地図上へ速やかにアップし、情報共有を図る。対象地区は同所の直轄砂防がある伊那市、駒ケ根市、飯島町、宮田村の上伊那4市町村と下伊那4市町村。システムの運用は各市町村と県、伊那建設事務所、飯田建設事務所と連携しながら行っていく。テスト運用の開始は3月末を目指す。
災害時、被害が発生した時間や場所、規模などに関する情報を早急に把握することが的確な措置を講じていくためには必要不可欠となるが、関係行政機関の把握する情報をやり取りするには同一の地図が用意されていなかったり、同様の地図があっても作成年や縮尺が異なるなどといった理由から、情報共有が困難な状況にあった。
そんな中、同事務所では、この「防災GIS」に着目し、05年から検討を重ねてきた。
ベースとなる地図データは、学識経験者の見解を聞きながら同事務所が作成。県の土砂災害地図の情報や市町村の防災計画の情報、道路交通網の状況などを掲載し、災害時に関係者が被害を確認した場合、その地図上へ災害情報を書き込んでいくようになる。
当面は行政関係機関が速やかに情報共有を図るために運用する予定で、今後は災害情報をアップするためのルール作りなどを進めていく。 -
南箕輪村北部保育園で親子運動あそび
南箕輪村の北部保育園で3日、親子運動あそびがあった。子どもたちが取り組んでいる運動あそびを親子一緒に体験し、コミュニケーションを図りながら楽しく体を動かした。
村は試行を経て06年度から村内の全保育園に運動あそびを導入。運動保育士の金井仁美さんが指導している。親子運動あそびは、年長の親子を対象に06年度に行い、本年度も6月に年長の各クラスで1回ずつ行った。
親子運動あそびの機会をもっと作ってほしい-との保護者の要望を受け、本年度は年少、年中の親子にも10月から実施している。
北部保育園では2、3日の2日間の日程で開いた。3日の年少組は10組が参加。親子でくまさん歩きやカンガルー跳びなどをした。日ごろの様子を知ってもらおうと鉄棒、跳び箱、フラフープ、マット、はしごの5種目のサーキットにも挑戦。お父さんやお母さんと手をつないで子どもがはしごの上を歩いたり、鉄棒に“ブタの丸焼き”でぶら下がる、跳び箱の上からジャンプするなど保護者も一緒に楽しんだ。
運動保育士の金井さんは、「脳の成長は10歳まで。小さいうちの体験は大人になるまで繋がっている。保護者向けアンケートで50%の人が子どもと接する時間が少ないと答えている。親子でコミュニケーションをとってほしい」と話した。
参加した父親は、「家では一緒に運動することはないので楽しかった。保育園でやっていることがわかり参考になったし、子どもも友達と仲良くやっているようでよかった」と話していた。