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警察犬「パブロ」誕生 ドッグスクールタカギから
箕輪町長岡の「ドッグスクールタカギ」(高木のり子所長)の所員、高木誠さん(21)=辰野町上島=が指導手を務める「ファント・フォン・メートヒェン」(呼名=パブロ)がこのほど、県警本部の警察犬に嘱託された。期間は1月1日から1年間。行方不明者の捜索や犯人の逃走経路を追うなど、事件が発生したとき要請に応じる。
同訓練所から誕生した警察犬は2頭目。昨年10月28日、霧ケ峰で開かれた警察犬の嘱託審査会で合格し、同12月28日、岡谷署で嘱託状の伝達があった。同署管内を中心に中南信地区が活動範囲で、伊那署にも本年1月4日、あいさつに訪れている。
パブロは雄のジャーマンシェパード犬で2歳。「性格は温厚で訓練意欲があり、忠誠心が高い。血統からも警察犬としてふさわしい」という。指導手として経歴2年の高木さんとともに、パブロの活躍を高木所長も期待している。
高木さんは「現場では少しでも何かの役に立ちたい。また、訓練では学べないことが現場では多いので、パブロと一緒に経験を積みながら指導手として成長していければ」と意気込んでいる。
高木さんと警察犬のパブロ -
【年男】林赳さん(83)
60年で一回りする干支(えと)の一番最初の組み合わせであることから縁起が良いとされる甲子(きのえね)の年の生まれ。教員として県内の小中学校、高校に約40年間勤務した。教員時代から取り組んだ鳥類や動植物の研究で知られ、現在も駒ケ根市立博物館の学芸員として活躍している。
「実は教員になる前は軍人だったんだ」
太平洋戦争開戦直後の1942(昭和17)年に当時のエリート中のエリートコース、陸軍予科士官学校に合格。本科を卒業して45(昭和20)年に少尉に任官した。軍の中でも特に選抜が厳しく、高い能力が求められる戦闘機のパイロットに志願して採用され、兵庫県の航空基地で飛行訓練を積んだ。
「訓練は厳しかったな。飛行機では失敗や事故は即、死だからね。特に着陸は操縦の中で一番難しい技術だから気を使ったよ。今でも旅行なんかで旅客機に乗るとそのパイロットの腕がよく分かるね。着陸の時にショックがあるのは下手なやつだ」
だが、戦地に出る機会はないまま、同年8月に終戦。
「国のためと思って軍人になったはずなんだが、終戦で人生観が変わった。しばらく呆然としていたが、生き延びたんだという思いがだんだんとわいてきてね、これからは何か人の役に立つ仕事をしなければならんと思ったんだ」
戦後しばらく、軍人は公務員になれない規定があったが、その後それも解け、県農林専門学校農科(現信大農学部)を経て、卒業後、教員となった。
「とにかく、昔のような戦争だけは絶対にいかん。人間をおかしくしてしまうからね。今の若い人には分からんかもしれんが、平和というのは本当にありがたいものだ」 -
【新春記者室】甘栗についての考察
正月にはこたつで甘栗。親指の爪を横にして皮に切り込みを入れ、左右からぎゅっと押す。うまく割れると気分が良く、味も良いような気がするものだが、最近は初めから皮をむいてある甘栗が出回っている。いやいや、文句を言うつもりなんかありませんよ。皮なしの甘栗をほかに先駆けて商品化した人の発想に感心するばかりです。食べるたびに一つ一つ皮をむくのは面倒だし、指先も汚れる。渋皮がうまくむけなくていらいらすることも多い竏秩Bそんな隠れた意識を敏感に先取りして見事に商売に結び付けているのが素晴らしい。何もかも至れり尽くせりでは人間は退化するばかりだ竏窒ニいう声も聞こえてくるが、まあいいじゃないか。正月ぐらいお気楽にいこうよ。(白鳥文男)
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はら美術で日本画・洋画・版画ご奉仕会
伊那市旭町のはら美術で14日まで、「お年玉特価 日本画・洋画・版画ご奉仕会」が開かれている。郷土で活躍する地元作家から、横山大観、小杉放庵、東山魁夷などといった名だたる作家の額絵や掛け軸など約120点が、訪れた人の目を楽しませている=写真。
これまでは新年には地元作家の個展を開催してきたが、ほかにはない特価で、さまざまな作家の作品を楽しんでもらおう竏窒ニ、新春の奉仕会を企画した。
会場には、過去に東京国立近代美術館に所蔵されていた横山大観の日本画掛け軸「竹」や、黄色く色付いた稲穂と、その穂にとまるとんぼ姿をとらえた中村岳陵の日本画「豊穣」をはじめとするさまざまな作品があり、地元作家の作品も多数並んでいる。
主催者は「バラエティーに富んだ作品展。正月に良い絵を見て、豊かな気持ちになっていただければ」と話していた。
入場無料。午前11時縲恁゚後6時。 -
【新年号】天竜川水系健康診断10年のまとめ
「『澄んだ諏訪湖・泳げる天竜川』は、これからも私たちの合言葉です」竏秩B上下伊那の企業20社でつくるリサイクルシステム研究会(向山孝一会長)などによる、諏訪湖流入河川と天竜川の本・支流の水質調査「諏訪湖・天竜川水系健康診断」が当初計画した10年間の継続調査を終えた。
天竜川の環境基準項目の一つとしてBOD(生物化学的酸素要求量)が設定されている。BODはCOD(化学的酸素要求量)と同様、排水の汚水を評価するバロメーター。諏訪湖から流れ出る水は伊那市付近までに自然の浄化作用で浄化されていることが同調査で分かったが、10年前までの同川上流部の水質は環境基準値をクリアしておらず、全国の河川の中でも水質的に問題があった。
諏訪湖の水質改善とともに釜口水門(岡谷市)付近も4縲・年前から水質基準値をクリアするようになっている。しかし、新樋橋(辰野町)から下流の各測定地点については、ここ5年間のBODの推移を見ると、どの測定地点でも暫増傾向が認められている。天竜川中流域では早急に汚染源対策を見直すことが必要になるという。
諏訪湖・天竜川水系健康診断の目的は、身の回りの河川の水質が自分たちの生活とどのような関係にあるかを自分たちの目で確かめることにあった。97年から始まった診断には10年間で延べ約3500人が参加。毎年、河川の各個所の水質を2時間ごとに24時間連続で検査し、水系全体の汚染の種類や工業、生活排水などが時間的にどのような影響を及ぼすかを把握。その結果を昨年11月、「水系の仲間たちによる諏訪湖・天竜川水系健康診断10年の軌跡」と題した小冊子にまとめた。
結果を分析した沖野外輝夫信州大学名誉教授によると、天竜川支流の定点調査でまとめたCODの時間変化の積み上げ図などで、生活排水などにより汚染数値が変化していることが分かった。「水質を改善する鍵は生活の中にあった」
「玄関の前、窓の下の水を測ろう」から始まった同調査。沖野名誉教授は「これで天竜川の水質がよくなるわけではないが、生活の中で水の使い方を気にするなど一人ひとりが関心を高めること。生き物は水がなければ生きられないことを再確認してほしい」と訴えている。
向山会長は「人間の利便性や人間の産業活動の考え方が人間がコントロールできない臨界点に達し、数十年がたっていると感じる。このままの状況を継続するのか違った選択肢に挑戦するのか意識の大きな転換点にさしかかっている。私たちの果たす役割、責任は重大。このような取り組を一つひとつベースにしながら、生命の共存の意識の拡大ができる活動を地域のなかで継続していきたい」と話している。 -
どうなる産科医療
駒ケ根市の昭和伊南総合病院(千葉茂俊院長)の産科診療と分娩(ぶんべん)は3月末で休止されることが決定的となっている。市内には開業医もない。まさかと思われていた、産科医師がゼロとなる事態が現実のものとなってしまったのだ。
千葉院長はじめ関係者は「診療再開に向けて、引き続き最大限の努力をしている」としているが、肝心の産科医師が全国的に不足している現状を考えると、医師の確保に向けた今後の見通しは極めて暗いと言わざるを得ない。
県の産科・小児科医療対策検討会が、医師は連携強化病院に重点配置する竏窒ニする方針を示したのを受け、信州大学は昨年、昭和病院に派遣している産婦人科の常勤医師2人を3月末までに引き揚げることを一方的に通告。引き揚げは信大でも深刻化が進む医師の絶対数不足からやむを得ない措置として決定され、信大に太いパイプを持つ千葉院長が、さまざまな機会をとらえて懇願してさえ、「交渉の余地はまったくない」(関係者)というほど強硬で、決定が覆る可能性は限りなくゼロに近い。
信大からの派遣のめどがつかないのであれば、病院が独自に医師を探すしか産科存続の道はない。千葉院長は「あらゆる方面に手段を尽くして医師を探している」というが、現在までのところ応じる医師は現れていない。地元出身の医師に対してもUターンを呼び掛けているが、これも望みは薄いようだ。
◇医師呼び込みへ組合が新制度導入
病院を運営する伊南行政組合(組合長・中原正純駒ケ根市長)は窮余の策として、医師を呼び込むための新たな制度を10月に導入した。県外から転入して3年以上勤務しようとする医師に500万円、2年以上勤務しようとする医師に300万円をそれぞれ貸与する竏窒ネどとする医師研究資金貸与制度がそれだ。対象の診療科は産婦人科のほか、整形外科など。貸与された資金は、それぞれの勤務期間を経過すれば返還の義務は免除されることになっている。
県が運用している同様の制度は3年勤務で300万円、2年勤務で200万円が貸与されるが、調整を図るため、適用者にはその差額(3年縲・00万円、2年縲・00万円)が貸与される。
私立を除く県内の病院では初の導入だが、県外では同様の制度がすでにあり、かなりの数の医師が適用を受けているという。だが、昭和病院への応募は今のところまだない。
◇院内助産院開設も…
「医師がいない状態でも、出産のプロとして助産師がいるじゃないか」という意見も、市民の間から多く出ている。実際に昭和病院は医師が確保できない場合の案として助産師が分娩をする「院内産院」の開設を模索している。だが、現段階では4月の開院は現実的に厳しい状況だ。なぜなら、法律により、助産師が扱うことができるのは正常な分娩に限られ、容態が急変した場合や帝王切開の必要が生じた時などに対応できる産科医師との契約が条件となっているからだ。
開設の見通しについて千葉院長は「医師がいないとリスクに対応できないから、助産師だけでの開設は現実的に無理。伊那中央病院(伊那市)の産科医師に応援を要請するという方法も考えられないことはないが、何か緊急事態が起きた場合、5分、10分を争う時に伊那まで行くのに30分もかかっていては難しい」と話している。
開設に向け、引き続き県や信大とともに検討を進めたいとしてはいるものの、院内助産院は県内でいまだ1カ所も開設に至っていない。県衛生部は「院内助産所が増えるよう支援していきたい」とする方針を示してはいるが、具体化するのは一体いつになることやら…。
◇なぜ医師不足?
そもそも、なぜ産科医師が全国的に不足しているのか竏秩B
原因の一つには医師の負担の大きさが挙げられる。出産はいつあるのか分からない。診療を求められれば医師は対応する義務があるから一日24時間、一年365日、まったく気の休まる暇もない。加えて陣痛から出産まで長時間にわたるケースも多いため、昼夜を問わないあまりの激務に耐えかねて退職する医師が後を絶たず、産科を希望する研修医も、この厳しい実態を目の当たりにしてほかの診療科を選択してしまうのだ。
二つ目には、医療が聖域ではなくなり、出産に当たって何か問題が起きた場合、医療事故としてすぐに裁判に訴えられるケースが増えたことがある。こうした要因によって医師の産科離れが進んでいるのだ。
それでも世のため、人のため竏窒ニ使命感に燃えて産科を選択してみても、その報酬は激務に見合ったものとはいえないことも多いようだ。くしの歯が欠けるように1人、2人と医師が減っていく結果となり、残った医師の負担はさらに重くなっていくという悪循環が起きている。
千葉院長は「昭和をどうするというより、上伊那全体の医療のあり方を真剣に検討しなければ地域医療は崩壊してしまう」として、伊那中病などに協力、連携を呼び掛けている。中原組合長も異口同音に「今の状態では地域医療は守れない。経営的なことも含め、将来は上伊那広域で、場合によっては、飯田との連携も視野に入れながらやっていくべきだ」として、広域連携の必要性を強調している。
目先の医師確保だけでなく、数年先を見越した中長期的な視点が求められている。
【伊那中央病院の対応】
昭和伊南総合病院の産科診療と分娩休止を受け、伊那中央病院は、地域医療を守るため、4月からの里帰り出産の自粛や施設改修などの対応を取る。
昨年8月、記者会見で、地域住民らに対し▽郡外からの里帰り出産は遠慮してほしい▽産婦人科の初診は紹介状を持参してほしい竏窒ニ理解を求めた。
上伊那の年間の分娩件数は1600件。内訳は伊那中病が千件、昭和病院が500件、民間・助産所が100件。
伊那中病の産婦人科医師は4人。来年度、1人増員の見込みだが、昭和病院分をそのまま受け入れることは厳しく、里帰り出産を制限して対応する。
里帰り出産は伊那中病で200件、昭和病院で160縲・70件が占める。
全体の分娩数から里帰り出産を除くと、伊那中病で800件、昭和病院で330縲・40件。年間1140件と計算上では受け入れ可能となる。
しかし、近隣の下伊那赤十字病院はすでに分娩を休止し、飯田市立病院も4月から医師の減員が見込まれ「里帰り出産と、飯田下伊那以外からの出産は予約枠に余裕がない限り原則として断る」とホームページなどで広報している。
中川村など上伊那から、下伊那の病院を利用する年間50縲・0件も引き受ける形となる。
医師確保に目途が立たず、分娩できる場所がなければ、里帰り出産は「断りきれない」。
伊那中病では年間1200件を見込み「何とか上伊那の需要にこたえたい」としている。
上伊那広域連合は昨年12月、県知事に対し、医師確保についての要望書を提出。
要望事項は▽産科医の増員についてあらゆる手段の検討・実施▽産科医以外の医師確保竏窒フ2点で、地域の実態を知って、地域医療への確保に配意してもらいたいと切実な思いを訴えた。
医師の増員が見込めない中、助産師の果たす役目も大きくなっている。
助産所は伊那市と駒ケ根市の3カ所にあり、来年度には4カ所に増える予定。2、3年後には6カ所を見込み、自宅出産を含めて年間100人くらいは対応できるのではないかという。
正常分娩のみを取り扱う助産所は、妊娠中の健康管理や不安解消など一人ひとりと向き合いながら、万全の状態で出産できるようにケアする。
日本助産師会長野県支部上伊那地区長の池上道子さんは「お母さんたちに、自分のお産について考えてもらいたい」と選択肢があることを伝える。 -
記憶を伝える
屈託のない笑顔を見せる子どもたち。大人たちは果たしてこの子らに何を残してあげられるのか、何を伝えなければいけないのか。
嵐のように吹き抜けた“平成の市町村合併騒動”は、自分たちの住んでいる地域をあらためて見直す機会となった。これまであまり気にしなかった地域の素晴らしさを確認し、一方で軌道修正しなければならない部分も知った。大人たちは子や孫に伝えるべきもの、捨て去るものを見極めようとし始めている。
地域文化を語るときに欠かせないのが“記憶”。生活、風習などの記憶はもちろん“土地の記憶”もある。その土地の形状に即した“自然を征服しない”防災対策などにこの記憶が威力を発揮する。行政もようやくそこに着目し始めた。
これらの“地域の記憶”は知恵につながり課題の解決に生かされるが、進歩の妨げになる場合もある。それを見極めた上で、有効な記憶を子どもたちに伝えていく責任が大人にはある。真に“豊かな”笑顔あふれる上伊那にするために。 -
大みそかはそば屋さんのかきいれ時
暮れも押し迫り31日は大晦日、そば屋さんの書き入れ時-。
「越百そば」で人気の飯島町飯島の天七(伊藤昇志社長)ではこの日、男性スタッフ2人が午前5時から打ち始め200人分のそばを打つ。飯島産の玄そばを磨き、石抜き、石臼でその日使うだけひく。そば粉に2割のつなぎの強力粉を混ぜて、粉の芯まで水分がしみるように丁寧に水まわしをする。粉がまとまった後、力を入れて120回以上こね、1・2ミリの厚さまで伸ばし、慎重にそば切り包丁で1・2ミリの太さに切りそろえる。
この道26年の湯沢今朝男さん(63)は「上手にゆで上がり、おいしく食べられるように、心を込めて打っている」と話す。
大晦日は予約の持ち帰り年越しそばが中心。
年越しそばはそばのように長く幸福にという縁起とも、金箔師が仕事場に散らばった金
銀の粉を集めるのに、そば粉を用いたことから、金銀をかき集める意味とも言われている
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元旦配達へ 年賀状仕分けピーク
上伊那地方の日本郵便各支店では、年賀状の仕分け作業のピークを迎えている。伊那市坂下区の同伊那支店(曽田吉郎支店長)は、元旦の年賀配達に備え、職員やアルバイトら総出で作業に追われている。
28日現在、同支店分の年賀はがきの配達枚数は約25万枚。元旦は50万枚を配布する見込みだ。関係者によると、年賀の引き受けのペースは昨年より早いが、年賀の仕分け作業は例年同様30日をピークに31日夜まで続くという。
戦力となる学生アルバイトは、仕分け作業に携わる女子高校生を中心とした51人のほか、年賀状を配達する外務作業の地元高校野球部員ら38人の計89人。高校が休みとなった27日ごろから、アルバイトを本格的に導入した。
3年目という市内御園の女子高校生(18)は「裏方作業なので、やってみるまで知らなかったことばかりでおもしろい。でも、いい加減な仕事はできないので責任は重大」と作業を慎重に進めていた。 -
箕輪町図書館ですごろくプレゼント
箕輪町図書館は来年1月4日から6日まで、お正月のお年玉企画で図書館オリジナル「十返舎一九信州の旅すごろく」を来館者にプレゼントする。 すごろくは、図書館職員の手作り。十返舎一九が、54歳ころに箕輪町を訪れ大永寺で行われた書画会に出席したときの旅の出来事をまとめた話「滑稽旅賀羅寿」を参考に、諏訪市から江戸までの道のりをすごろくにした。
箕輪町は「古田人形劇をみる」「上古田の書画会に参加する」の2つで、「もう1回さいころを振り4、5、6が出たらスタートへ戻る」など。「山犬と話す」で犬の鳴きまねをするなど楽しい工夫もある。
すごろくの裏面は「お正月のならわし」で正月のはじまり、門松、お年玉などを紹介。十返舎一九の解説もある。
プレゼントは200枚用意。町のキャラクター「もみじちゃん」の駒、さいころを切り抜いて作れる用紙も一緒にカウンターで渡す。 -
夜警活動に励む団員を激励
伊那市消防団の消防防犯夜警が始まり、27日夜、市、消防署、警察などの関係者が市内の各分団の夜警拠点を巡視し始めた。初日は、宮下市蔵長谷地域自治区長、蟹沢昭二高遠消防署長ら9人が長谷分団の各屯所を訪れ、夜間の警戒を続ける団員を激励した。28日は高遠町地区、30日は伊那地区を関係者が巡視する。
非持の屯所前には、これから夜警活動に出発する非持山、非持の団員8人が集合した。宮下長谷地域自治区長は「住民が新しい年を迎えられるよう、地域で火災や犯罪が起きないよう見守ってほしい」。蟹沢署長は「05年12月以来、長谷地区が無火災なのは、みなさんの予防消防の努力のたま物。引き続き警戒をお願いする」とあいさつした。
夜警は、火災や犯罪が起きやすいこの時期、市民の生活と安全を守るためのパトロール。年末から年始にかけ、各分団ごとの計画に沿って進めている。
夜警活動に励む団員らを激励する -
茅の輪くぐり
飯島町の梅戸神社で28日、師走の大祓い式が行われた。氏子ら20人余が拝殿前に設えた茅の輪をくぐり、1年のけがれをはらい、来る年の無病息災と招福を祈った。
茅の輪の神事は日本古来の行事。同神社は毎年の師走の28日に実施している。
氏子らはまず、日ごろ知らず知らずに身に付いた罪や汚れを払い、人形(ひとがた)に擦りつけおさめた。
続いて、氏子総代らが竹やカヤで作った直径2・5メートルの茅の輪の前に勢ぞろいし、茅野建夫宮司を先頭に、1列になり、神妙な面持ちで3回輪をくぐり抜け、一家の健康と招福を祈った。 -
駒ケ根市消防団巡察
駒ケ根市消防団(小平佳司団長)の年末特別警戒が始まった。27日夜、警戒に当たる団員らを激励するため、小平団長のほか、中原正純市長や駒ケ根警察署の山本修作署長ら約30人が参加し、4つの班に分散して市内の各詰所を巡察。団員らの志気を鼓舞した。
市役所で行われた出発式で中原市長は「今年は大変残念なことに火災が多く発生した。地域の安全、安心確保のため、伝統ある特別警戒に旺盛な消防精神で当たってほしい」と激励した=写真。小平団長は「特別警戒で少しでも被害をなくしてほしい。少しずつの積み重ねが市民の安全、安心につながる。団員600人が全員参加体制で31日まで夜間の警戒に当たるが、一生懸命頑張ってほしい」とあいさつした。 -
大みそかを前にみはらしファームで〆の子2008本を飾り付け
みんなの願いを天に届けよう竏秩B大みそか前に伊那市西箕輪の農業公園みはらしファームで28日、2008年に合わせて2008本の〆の子を連ねた総延長1・2キロの「〆の子飾り」を園内各所に飾り付けた=写真。
大みそかに“年神様”が宿るとされる〆の子。大みそかから新年にかけて飾り、翌年小正月のどんど焼きで焚き上げ、年神様を再び天へと送るのが伝統行事だが、同ファームでは「その時にみんなの願いも天へ届けてもらおう」と、例年12月初旬から一般の人にも協力してもらいながら〆の子作りを始め、そこにそれぞれの願い事を添えてもらう。
約500本を一般の人が作成した今年は「健康で生活できますように」「家族みんなが元気で長生きできますように」などといった願いが添えられた。残る約1500本は同施設のスタッフがこの日に間に合うように作成している。
飾り付けにはファーム内各施設のスタッフ約40人が参加。「寒いね」と笑顔を見せつつ、2008本の〆の子と松の葉を交互に挟まんだ縄を、協力し合いながらファーム内に張り巡らせた。
どんど焼きは、来年1月20日に行う。 -
箕輪町郷土博物館出張ミニ展示
「みのわの伝説」紹介箕輪町郷土博物館は、出張ミニ展示「みのわの伝説」パネル展を長田の「ながた荘」で開いている。
本年度の「町内まるごと博物館事業」の一環。博物館の中を見るだけでなく町全体を大きな天然の博物館と捉え、各地で見て体験してもらう企画。ながた荘の年末年始の利用客に町の伝説を見てもらうことで、箕輪の地により親しみを感じてほしい-と展示した。
昨年秋の特別展「みのわの伝説」で紹介した伝説の中から、今回は「十沢の日切り地蔵」「右門の蛇たいじ」「棲鳳の池」の3話。挿絵のある伝説のパネルのほか、十沢地蔵尊や漆戸右門の墓など関係する写真、地図を展示している。
出張ミニ展示は来年1月10日まで。その後は、町内5小学校で展示を計画する。 -
伊那市立図書館の利用者カードのデザイン求む
伊那市立図書館は来年3月2日まで、図書館利用カードの新デザインを募集している。伊那、高遠町図書館、各分館を連携させる「図書館システム」の導入をきっかけに、カードのデザインを一新する。4月から新しいカードの発行が始まる予定だ。
市立図書館全体の約36万冊の本や情報資料を活用するため9月、図書や利用者情報を一元化する新システムを導入した。これを契機に、これまで伊那、高遠町図書館で異なったデザインの利用者カードを発行してきたが、統一の利用者カードを作ることになった。
デザインの応募は、資格、年齢、居住地などは問わず、広く一般から募る。作品は、カードの表面に使用する写真や絵などで、規格はA4サイズ以下。データでの応募は、写真や絵が350dpi以上のjpg形式ファイル、デザイン画などはイラストレーターver8.0、pdf形式ファイルに限る。
応募作品の中から2点を図書館利用カードのデザイン素材として採用。3月4縲・3日、伊那図書館ギャラリーで作品展示し、来場者の投票による結果から市教育委員会が選定する。
これまで使ってきた伊那、高遠町図書館の利用者カードのデザインは、いずれも職員による図案でそれぞれ1994年、91年から使用を始めた。新カードは新規発行、再発行(有料=100円)用で制作後も両利用者カードは使用できる。
平賀研也館長は「自然、文化、人情などをつないだようなデザインを期待する。2点を選ぶ予定で、世代や地域性など違うパターンにする。今後も定期的にカードのデザインを変えていきたい」と話している。
問い合わせは、市立伊那図書館(TEL73・2222)へ。
伊那図書館(左)、高遠町図書館で発行してきた利用者カード -
【記者室】火の元点検
消防署員による高齢者一人暮らし家庭の火の元点検。ガスコンロや暖房器具などを点検し、適切なアドバイスをしてくれる。訪問を受けた人は、「来てもらってよかった。来年もお願いしたい」と話した▼消防署は事前連絡をして訪問するが、高齢者をねらった詐欺などが増加してから、断られるケースが増えたという。火は恐ろしい。犯罪被害に遭うことも恐ろしい。注意して、しすぎるということはないので、被害防止のため訪問拒否というのは理解できる。しかし点検をしてもらえば安心なのに…とも思う▼火災予防のため、例えば火の元点検表の配布など住民自身が点検し注意する、訪問の代わりとなる方策も必要なのかもしれない。年の暮れ、どうか火の用心を。(村上裕子)
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南箕輪村消防団夜警開始
南箕輪村消防団は、空気が乾燥し、火の扱いの多くなる冬場の火災予防のため、夜警を行っている。5分団がそれぞれの計画に従い週2回ほど午後7時半ごろから消防車両で警鐘を鳴らしながら地域内を回る。3月中旬まで(第4分団のみ3月末まで)を予定している。
27日は、夜警を始めるにあたり、団本部幹部と南箕輪村駐在所の職員などが、各分団の屯所を巡視し、器具などの点検や団員の激励をした。
宮崎忠夫団長は「村民のみなさんが安全に年末年始を過ごせるよう予防活動に徹してください」と訓示を述べた。
南箕輪村内では19日朝に大芝の運送会社敷地内で同社が物置代わりに使用していたコンテナ内の書類などの内容物が全焼。不審火の疑いなどもあることから村消防団は1週間のパトロールを行っている。
団員は「火元の注意と戸締りをぜひ徹底して欲しい」と火災予防を呼びかけている。 -
楽しい年賀状次々と
宮田村図書館のおはなし会「みんなの広場」はこのほど開き、来年干支のネズミなどの絵を描いて年賀状をつくろうと子どもたちが挑戦した。
ミッキーマウスや正月にちなんだタコやコマなど、思いおもいにペンを走らせる。楽しい図柄の年賀状が次々と完成した。
「誰に出そうかな」と力作片手に男の子。「うまく描けた」と歓声をあげる女の子。新年に向けた準備をみんなで楽しんだ。 -
伊那市の交通死亡事故 再発防止検討会
伊那市美篶の市道で発生した交通死亡事故の再発防止検討会が26日、現地などであった。市や伊那署、市交通安全協会連合会、市交通安全指導員、地元区長ら約30人が集まり、悲惨な事故を再発させないための対策について協議した。
同署によると、15日午後6時ごろ、国道361号方面から手良方面に向け、街灯のない直進道路を進行中の普通乗用車が道路左側を歩行していた女性(80)を後方からはねた。この事故で女性が死亡した。
美篶支所であった検討会では、再発防止のため、道路両側に50センチずつの外測線を設ける竏窒ネどの提案があった。このほか、昨年、地元の安協が地域の65歳以上の高齢者に対して配布した「反射リストバンド」の活用を住民に対し、呼びかけていくことを確認した。
交通死亡事故の現地診断を行う参加者(伊那市美篶) -
ICT特別番組 08年の展望を小坂市長らてい談
伊那ケーブルテレビジョンの新春特別番組「今年の展望縲怩ヌう描く?伊那谷産業の将来像縲怐vの収録が26日、伊那市内であり、小坂樫男市長と伊那商工会議所の向山公人会頭、八十二銀行執行役員の滝沢亮伊那支店長がてい談した。来年1月1日などに放送予定。
3人が本年を振り返り、来年のキーワードとなる言葉を上げた。このなかで小坂市長は「企業誘致。市内企業の育成」とし、「市内には優秀な企業が多く意欲的に取り組んでいるので応援していきたい」などと述べた。
向山会頭は「地域との共生」をキーワードに、地方の実情に合わせた産学官の連携について語った。滝沢支店長は「波及」とし、石油値上げによる原材料の高とう竏窒ネどを懸念した。
番組の放送時間は、1日正午、午後9時縲怐A2日午前9時縲怐A3日正午、午後6時縲怐B
ICT新春特別番組でてい談する小坂市長ら -
「ベトナムの小学校に教科書を届けよう」プロジェクト
箕輪町に住民有志の実行委員会「チームそよかぜ」発足箕輪町の住民を中心とした有志が、ベトナムの小学校に教科書を届けようと、実行委員会「チームそよかぜ」(戸田真理子代表)を立ち上げた。26日、町産業会館で10人が参加して初会合を開き、来年2月にベトナムを訪問して直接届けることを目標に、準備を始めた。
活動は、有志の一人が所有する新品の衣料品を何かに役立てたい-との思いから始まった。町内で雑貨店を営む戸田さんが、ホーチミン市に日本人が設立した「セント・ビンソン・チャリティ小学校」の支援に関わっていることから、ベトナムの小学生のために使おうと、賛同する仲間が集まった。
同小学校は、セント・ビンソン・チャリティクラブの会費、寄付金、児童が手作りするビーズ細工の収益金で運営。現在130人が通っている。ベトナムの学校は学費が必要だが同校は無料。支給する教科書や制服の費用捻出に苦労している。全校児童分の教科書代は日本円で8万円、制服代は6万円。寄付金は教科書購入を優先し、制服はしばらく購入していない実情がある。
実行委員会は会合で、プロジェクト第1弾「小学校に教科書を届けよう」の資金集めのため、衣料品などを販売するチャリティバザーを来年2月10日に松島の雑貨店隣り「ぷち・らぱん どぅ」で開くことを決めた。贈り物を直接児童の元に届けるため2月中旬に現地を訪れ、訪問報告も計画する。今後、詳細を協議する。
活動には町内の団体も協力参加を予定する。実行委員会では、「人のために何かしたいという思いを抱いている人はいる。一人ではできないけれど、皆となら参加したいという仲間と一緒に活動したい」と、仲間を募っている。問い合わせは広報部長で町商工会勤務の高橋さん(TEL090・5808・0444)へ。 -
大出長寿クラブ「そば会」
箕輪町の大出長寿クラブ(128人、田中文平会長)は25日、年末恒例の「そば会」を大出コミュニティセンターで開いた。約60人が集い、会員による手打ちそばを味わい、親ぼくを深めた。
年の暮れに会員の友愛を深めようと、9年続く恒例行事。毎年、地元の箕輪北小学校のしめ縄作り教室と開催日を合わせ、男性会員11人はしめ縄作り指導、残りの会員はそば会準備をし、昼に皆でそばを味わい1年を締めくくる。
大出コミュニティセンターでは、会員が栽培したソバ粉5キロ強を用意し、皆で朝からそば打ちに取り組んで75食分を準備し、大鍋で手打ちそばをゆで上げた。
テーブルには、そばのほか、前日から煮込んで用意したぶり大根なども並び、今年の活動を振り返りながら楽しいひと時を過ごした。 -
リニア直線ルート想定案に伊那市長「Bルートにしてほしいと要望をしていきたい」とコメント
JR東海が2025年営業開始を目指す首都圏と中京圏を結ぶ中央リニア新幹線の整備費を全額自己負担で建設することを前提に手続きを進めることを発表し、これまでの長野県や各市町村が求めてきた伊那谷を通る「Bルート」と異なる南アルプスを貫通する直線ルートの想定を明らかにしたことにつき26日、伊那市の小坂樫男市長は「はたして効率だけを優先して決めていいものか。期成同盟会長野県、市町村とも協力して、Bルートにしてほしいと要望していかなければならないと思う」と語った。
JR東海の今回の方針は、国費負担に依存することで、整備計画が遅れることを懸念したものだが、建設には5兆円を超える資金が必要なため、資金の調達方法などが今後の課題とされている。
こうした方針を受け、小坂市長は「11月にもJR東海へ行き、執行役員の方と話す中でそんな向きの話があった。全体としてのルートは決まっていないが、県の期成同盟会としては伊那谷を通るBルートに決定した経緯がある。直線で結ぶのが一番効率がいいのかもしれないが、それが列車の旅としていいのかということを申し上げ、あくまでBルートでやってほしいとお願いしてきている。沿線市町村として協力していくことには変わりない」と語った。 -
羽広道の丁石 スライド紹介
伊那市の西箕輪公民館の生涯学習講座「紅葉教室」の講座が25日、同の公民館であり、西箕輪羽広の西村幸男さん(84)が「スライドで見る“丁石”あれこれ」と題して講演した。同市の坂下から羽広の仲仙寺へと続く参拝ルート「羽広道」の道沿いにある54体の丁石について話した=写真。
紅葉教室の新講座「西箕輪の自然を学ぶ」(全4回)の第1回として、羽広道の丁石を研究する西村さんが講師を務めた。講座は丁石に関心のある人や教室メンバーら約20人に対し、西村さんが昨年10月ごろから自分で撮り貯めたスライド写真を使って説明した。
丁石は昔、田植えが終わった農家たちが農耕馬を連れて仲仙寺に墓参りに向かうための道標として用いたもの。船形の石に観音像と施主名、丁石の番号が彫られているのが特徴だという。
西村さんは「1番目から巡っていくと、3番目で初めて道路の右手に現れる」「12番目は中央区の住宅の建築現場の土の中から発見された」など、一つひとつの説明を受講者たちは聞き入った。 -
土地開発公社の入札などに関する住民監査請求、2件とも却下
伊那市土地開発公社の測量、設計、許認可業務に関する発注、請負契約が不当であるとし、また、こうした同公社の不当な契約を認め続けている伊那市は違法であるとして、伊那市民有志でつくる「公正な入札を実現する伊那市民の会」(若林敏明代表、会員149人)が契約の適正化、市理事者及び職員に対して被害弁償をさせることなどを市と土地開発公社に求めた2件の住民監査請求で25日、同市監査委員は「地方自治法に規定する要件を具備していない」として、請求を2件とも却下し、住民に通知した。
これを受け26日、記者会見を開いた(=写真)伊那市民の会の若林代表は「監査の結果を棄却するならまだしも、門前払いなのは納得できない。これだけの見積経過書を書類として提出しているのに、監査を行わないのであれば、監査委員の見識を疑う。見積もり入札が何なのか、依然として不透明なまま」として、今後早急に会合を開き、住民訴訟に踏み込むことも含めてこれからの展開を検討したいとした。
今回の監査は、監査委員3人のうち、2人が土地開発公社の監事職にあったため、地方自治法に基づきこの2人を除斥。1人の監査委員が審査した。
公社に対する請求は、公社が市から独立した特殊法人であることから、地方自治法に規定する住民監査請求の対象にならないとして却下。しかし、附帯意見として「公社の公益性からすれば、透明性の高い入札・契約事事務を遂行する必要がある」と示し、公社の財務、会計については市に準ずる形で行うこととした規程(07年10月10日施行)を遵守し、今後の入札などを行っていくことを求めた。
住民監査請求で附帯意見が付くのは異例のこと。審査に当たった加藤正光監査委員は「監査請求があったということは、市民のみなさんが疑念を持つような状況があったということ。こうしたことが100%良いとは思えない」とし、規程の遵守を求めた。
市に対する請求の却下理由は、市の公社への支出行為の違法性を証明するにはまず、公社の違法性が立証されなければならないが、今回同会が提出した書類ではそれを証明できないとして却下。
同会が指摘した「見積り入札」については明言しなかったが、落札率の高さに関する指摘については、過去の判決から「落札率の高低がすなわち談合の有無や談合の危険性を示す客観的事実となるものではない」とした。 こうした結果につき、公社の理事長でもある小坂樫男伊那市長は「公社も市と同様、入札の透明性を高めるために試行錯誤している。市と同じようにやるのが透明性を高める上でも良いのではないかと思う」としたほか、公社が市に準じた形で財務、会計を行う規程を施行する以前に行った入札については「過去の分については、あくまで公正にやられていると思っている。出向職員を信頼している」とした。 -
児童てづくりのクリスマス
宮田村宮田小学校4年2組は25日、ケーキやツリーなどを自分たちで手づくりし、クリスマス会を開いた。
11月からものづくりを学ぶうちに、自分たちでクリスマスを盛り上げたいと企画。準備を進めてきた。
村内で拾ってきた木々をツリーに飾り付け、できたてのケーキでパーティーは開始。出し物もあり、みんなで心ひとつに聖なる日を楽しく過ごした。 -
七久保煙友会
3尺玉の打ち上げは長年の会員の悲願、多くの人に会員が咲かせた夢の大輪を見てほしい-。大晦日の風物詩、飯島町七久保の七久保煙友会(大嶋学会長、13人)の大晦日新春花火大会は、七久保上通り集会所西側をメイン会場に、今年も元旦の0時から盛大に行われる。広域農道沿いに高さ4メートル、直径約1メートルの3尺玉用の巨大な打ち上げ筒を展示し、PRをしている。
同会は30年前、七久保三社合同祭(秋祭り)に奉納花火を継続しようと結成した。今年30周年を迎え、「いつかは3尺玉を上げたいというのが先輩から引継がれてきた長年の悲願。この節目を逃しては2度と上げることができないのではと、決心した」と大嶋会長。
3尺玉の打ち上げ場所は、保安距離を確保するため、人家から650メートル離れた上通りの私有林。3尺玉は上空600メートルまで打ち上げ、直径600メートルと大きく開き、駒ケ根市や宮田村からも見えそうだ。
21回目を数える大晦日新春花火大会は、「不景気風をふっとばそう」と始まった。最初は除夜の鐘108にちなみ尺玉8発を上げたが、評判は散々「なんで、大晦日に花火を上げるのだ」と、非難ごうごうだったとか。費用は個人からの寄付のみ、会員が友人、知人、親せきを回って捻出したが、最初の頃はなかなか集まらず、尺玉8発が精一杯だったとか。回を重ねるごとに、町内外から協賛者も増え、花火の内容も年々充実してきた。
豚汁やお神酒の振る舞いは5回目から、遠くから見物に来てくれた人に温まったほしいと始めた。
12月6日早朝、3尺玉の打ち上げ場所で測量作業をしながら、会員の1人、宮下正彦さんは「目の前で上がる大きな花火は迫力満点。冬の夜空は澄み渡り、最高にきれい」。那須野明さんは「地域の皆さんの協力で、30年続けてこられたことに感謝し、30周年にかけた会員の思いを見てほしい」。宮下雅規さんは「空に咲いた、その瞬間の美。花火を通じて、色々な人と交流できる」と魅力を。
大嶋会長は「3尺玉は初めての試みだけに絶対成功させたい。花火は大きくなれば、なるほど難しいといわれるが、実績があるアルプス煙火にお任せし、安心している。丸くて、色鮮やかな花になってほしい」と話す。
花火大会は3尺玉のほか、恒例の尺玉8発、超広角大スターマイン百発を打ち上げ、新春を祝う。
また、会場では年越しそばや豚汁、甘酒、お神酒が振舞われる(限定300食)。(大口国江) -
箕輪消防署
高齢者一人暮らし家庭の火の元点検箕輪消防署は24日、町内の高齢者一人暮らし家庭を訪問して火の元点検をし、火事にならないよう注意点などをアドバイスした。
恒例の点検で、11月から順次実施している。
署員2人が訪問し、台所のガスコンロや電気、ストーブやこたつなどの暖房器具、風呂、仏壇の線香やろうそく、消火器の置き場所などを家人と話しながら確認した。
テレビや家具の後ろのコンセントが外れかけている場合、その部分にほこりがたまり湿気を帯びると火が出ることを説明し、「コンセントをしっかり挿して定期的に掃除して」と話した。
訪問を受けた女性は、「点検してもらってよかった。コンセントのことまでは気付かなくて、教えてもらって有難かった。安心して年を越せる」と話した。また、「年寄り向けに注意事項を書いたチラシをもらえると有難い」と要望していた。 -
北小河内宮下常会の住民有志
初のイルミネーション点灯箕輪町北小河内の宮下常会の住民有志が、竜東線沿いの広場にイルミネーションを点灯している。初の試みで、皆が手をつなぎ合う思いを込めた球体などの電飾が辺りを明るく照らし、人々の目を楽しませている。
場所は竜東線・宮下信号機の北西、バス停がある広場。竜東線は、アダプトシステムで北小河内地区が清掃など管理しており、広場は常会で草取りなどをしている場所。以前からイルミネーションの話があったが、「昨年は災害を経験し町にお世話になったが、皆で手を取り合って楽しんでいることを表現しよう」と、有志4人と2事業所、常会長で計画を実行した。
メーンは大きな光の球。皆の「輪」を面ではなく、多面的に縦にも横にも手をつなぎあっている思いを形にするため球体に作り上げた。「自分たちも楽しんで童心に戻ってやった。点灯してみるといいもんだ」と話している。
点灯は来年1月末まで。午後4時縲・1時。