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宮田小児童が保護したトビ、子どもたち見守るなか大空へ
宮田村宮田小学校の2、3年生4人が下校途中などに村内の路上で保護したトビが体力を回復し10日、野生鳥獣救護ボランティアの小口泰人さんの計らいで同小校庭で放鳥した。子どもたちのやさしい気持ちに応えるかのように、大きくはばたき元気に空へ戻った。
保護したのは9月21日。同小3年の三浦捷君が道端で傷んでいるトビを発見し、同学年の飯島依茉里さん、池上和人君、同2年の松浦菜々子さんが協力して学校へ搬送した。
その後小口さんが救護。3日間は動くこともできず衰弱が激しかったが、子どもたちが保護したおかげで命をとりとめた。
放鳥は4人を含む2年生全員と1、3年生の一部が立会い、空に放たれると歓声もあがった。
「最初に見つけた時はグッタリしていたけど、元気になって本当に良かった」と三浦君。ダンボールの箱に入れて保護した他の3人も、自分のことのように回復を喜んだ。
同小は今春「野鳥愛護校」に指定されるなど、2年生をはじめとして野鳥を通じた学習が活発。昨年の6年生も野鳥を保護するなど、親しむなかでやさしさも育んでいる。
小口さんは「このような機会を通じ、命の大切さ、尊さを感じてもらえるはず」と、子どもたちの笑顔に目を細めた。 -
箕輪吟詠会吟道大会
08年4月から上伊那岳風会に合併箕輪吟詠会(板倉岳紀会長)は7日、創立35周年記念吟道大会を松島コミュニティセンターで開いた。同会は総本部の機構改革により08年4月から上伊那岳風会に合併することが決まっており、箕輪吟詠会として最後の吟道大会で会員が熱心に吟じた。
同会は73年に公民館活動で始まり、35年間続いた。08年度からは上伊那岳風会箕輪支部として新たなスタートを切る。
式典で板倉会長は、「少子高齢化、趣味の多様化で会員が減少し現在は119人。生涯学習の一環として会の発展に努力してきた。08年4月から再出発。箕輪支部として永遠に続く。更なる会員増強、吟道発展、地域の文化発展に気持ちを新たにやっていきたい」とあいさつした。
大会は4部構成で会員が発表したほか、古田人形芝居の賛助公演もあった。 -
宵祭りで「区民慰安会」 富県南福地
伊那市富県南福地の諏訪神社と日枝(ひえい)神社の例大祭の宵祭りの一つのイベント「区民慰安会」が6日夜、南福地公民館であった。地元住民約200人が集まり、踊りや民謡などのさまざまなステージを熱演し、観客を楽しませた。
園児、児童やその保護者、公民館サークルなどに所属する詩吟会員などが出演。民謡保存会による「正調伊那節」や小学生有志4人による「ダンシング・オン・ザ・ロード」の踊り発表など、全21プログラムを次々と繰り広げた。
園児や未就園児とその保護者約20人でつくるグループは「おしりかじり虫」と題した、かわいらしいオリジナルダンスを披露。子どもたちは、周囲に笑顔を振りまきながら・スお尻・スをくねくねと振る、コミカルな踊りで会場をわかせた。 -
幼稚園祭 にぎやかに
伊那市の伊那緑ヶ丘と緑ヶ丘敬愛の両幼稚園(宮原光生園長)は7日、伊那小学校グラウンドで第51回幼稚園祭を開いた。「地球を守ろう!」をテーマとしたリズム体操やかけっこなどを展開し、多くの保護者らでにぎわった。
プログラムは、地球に見立てた大玉を2本の棒の間に乗せて競う親子競技「地球を守れ!親子レンジャー」や、ペットボトルやアルミ缶などのごみを分別する早さを競う「地球のためにリサイクル」など、テーマに添った競技を繰り広げた。
両幼稚園の計150人の園児が参加し、縄跳びや組体操、綱引き、鼓笛隊演奏など16プログラムを披露。閉会式では、全員でばんざいをした後、幼稚園祭で頑張った園児全員に特製のメダルが贈られた=写真。 -
飯島中吹奏楽部定演
飯島町の飯島中学校吹奏楽部(小林孝行顧問、鈴木智子部長)は7日、第3回定期演奏会を町文化館大ホールで開いた。50人を超える部員らがステージに登場し、日ごろの練習の成果を存分に発揮。大編成ならではの迫力ある演奏でホールを埋め尽くした=写真。
ステージ第1部は、小林顧問が飯島中統合50周年を記念して作曲したというファンファーレ『憧れ高く』でスタート。ブラスバンドマーチを中心に7曲を披露した。第2部はポピュラー、ジャズ、ロックンロールなど、リラックスした雰囲気の7曲を演奏した。
満員の客席では、訪れた保護者らが生徒の晴れ舞台をビデオに収めようとカメラを構えたりしながら、演奏にじっと耳を傾けていた。 -
箕輪西小に学校安全システム導入
箕輪町は、学校電話を使った「学校安全システム」を箕輪西小学校に導入した。町内小・中学校で初。各教室に設置した電話に緊急警報音を鳴らすなど3種類の機能をもたせたボタンがあり、不審者対策など学校の防犯対策の一つとして活用する。
同校の電話システム更新に合わせて導入。校長室、職員室に多機能電話、各教室に電話機、プールや屋外用にコードレス電話機を設置した。
各教室の電話機には▽多機能電話を一斉に呼び出し緊急性を促す▽校内放送する▽緊急警報音を鳴らす-3機能のA・B・Cボタンがある。不審者侵入時に多機能電話を呼び出し現状確認や児童の安全確保、校内放送や緊急警報音により避難を指示するなど機能を活用し対処する。
同校では2日、業者からシステムの説明を受け、不審者侵入対策訓練で実際に機能や操作方法を確認した。学校では、「今後も必要なときに確実に使えるよう訓練していく」としている。
町教育委員会では、西小以外の学校への導入も検討していくという。 -
まなびピア箕輪2007開幕
箕輪町の生涯学習フェスティバル「まなびピア箕輪2007」が6日、開幕した。初日イベントである「生涯学習町民のつどい」では、飯田市のアマチュア人形劇団「寺子屋」が人形劇やブラックシアターを披露。集まった家族連れなどの目を楽しませた=写真。
同イベントは普段町内で取り組まれている生涯学習活動の成果発表などを目的として7年前に始まったもので、今年は11月25日までの約2カ月の間に、町内各施設で13のイベントが開催される。
開幕式で平沢豊満町長は「生涯学習活動は明るく前向きな生活を送るために欠かせないもの。多くの人に参加していただき、自分の持っている可能性を発揮する場にしてほしい」と語った。
また、保育士などを中心として昨年発足したアマチュア人形劇団「寺子屋」は、子どもたちにもなじみのある『3匹のやぎのがらがらどん』などの人形劇を披露。かわいらしいヤギたちが登場する会場には笑顔が溢れたほか、熱のこもった演技に子どもたちも引き込まれていた。
7日は午後1時半から町文化センターで消費生活アドバイザーの秋庭悦子さんによる地球環境講演会がある。 -
伊那谷ふるさと巡り、四徳地区を中心に史跡めぐり
中川村公民館の伊那谷ふるさと巡り・村誌を読み学ぶ会合同の講座が6日あり、約40人が参加し、四徳地区を中心に史跡巡りをし、村の自然や歴史に理解を深めた。
文化センター前に集合した一行はマイクロバスで陣馬形へ。山頂から、四徳地域を見下ろし、講師の小松谷雄さん(元中川村誌編さん委員)から、四徳集落の地形、交通など概要を聞いた後、駒ケ根市境の折草峠へ。小松さんは「かつて四徳と赤穂・中沢を結ぶ交通の要所で、人馬がひっきりなしに通った。四徳は赤穂、中沢との姻戚関係も深い」と話した。
この後、いもい荘(村森林体験館)に移動。急坂が続く山道を歩いて、「武田信玄ゆかりのかくし湯」と言われる四徳鉱泉の源泉まで足を伸ばした。鉱泉独特の硫黄の香りの中、源泉をすくって飲んだり、いわれに耳を傾けた。
このほか、四徳唯一の寺、長久寺福泉寺、四徳神社、四徳学校など同地区の主な史跡を見て回り、三六災害前ののどかな山里、四徳に思いを馳せた。
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横田昌蔵さん(79)飯島町七久保
飯島町七久保の新世紀美術会員で郷土作家の横田昌蔵さんは、ふるさと飯島町への思いをこめた「飯島28景」を制作。12日から町内で開く個展で披露する。
長く親しまれている駅舎や列車が勇壮に走る鉄路、鉄橋、最近作られ、歴史に残ると思われる建造物、朝な夕な眺めている中央アルプス、南アルプスの山並、古刹、のどかな田園風景など、心に残る風景や絵心誘う28カ所を選んだ。
1928年七久保に生まれ、長野青年師範学校を卒業し、中学の美術と社会科の教師に。飯島中学校や西春近中学校で教える傍ら、油彩を新世紀美術協会役員の浅井正勝さんに師事し、制作活動に励んだ。
創作は風景画を中心に、県展や新世紀展に向けた人物の大作にも力を注いだ。海も好きで、海の絵も多い「特に房総の荒海をよく描きに出掛けた。ナイフで力強く描いた絵は結構気に入っている。ひなびた漁村の風景、海の夕焼け、小焼けは絵心を誘う」。
1988年中川中学校長を最後に定年退職した後も、非常勤講師として駒ケ根工業高校と松川高校で合わせて10年間美術を教えたが、その後は画業一筋。
12日から始まる「飯島28景」は「生きてきたわがふるさとをしっかり見つめよう」と、1年以上前から構想を練り、候補地にスケッチに出向いた。田切地区は坂の上の田切駅、白き門の聖徳寺、残雪の田切岳、吉瀬田切大橋、飯島地区では黒い門の飯島陣屋、仙丈ケ岳遠望、与田切から望む南駒、本郷地区は西岸寺の山門、与田切鉄橋、七久保地区は慈福院のしだれ桜、塩見岳の冠雪など28カ所に絞り込んだ。
作品は6号が中心で、3分の1が水墨画、残りが油彩。「油彩はねっとりしっかり描ける。水墨画は日本人的な淡泊な良さがあり、どちらも棄て難い」とか。「作品を見た人がふるさとの良さを再発見し、郷土愛を育んでもらえれば」と話す。 今後は、行燈市や「いいじまはないち」など、人と暮らしをテーマに描いていきたいとも。
個展は「美しい、豊かな飯島28景を描く」と題し、12日から来月12日まで、JR飯島駅前アミカホールで開催する。
妻と2人暮らし(大口国江) -
赤穂高定時制で性教育講座
駒ケ根市の赤穂高校(米山明広校長)定時制は4日夜、全学年の生徒を対象にした性教育講座を開いた。「人生発見講座」と題して、市の保健師、栄養士らが同校を訪れて学年別に講義をし、性と命の大切さを教えた。3年生を対象にした「子育て講座」では市内の母親4人がそれぞれの乳児を伴って教室を訪れ、生徒らに赤ちゃんを抱っこする体験をさせた=写真。生徒らは小さな赤ちゃんをおっかなびっくり抱き「軽いなあ」、「かわいい」などと感想を述べ合っていた。
1年生は「生命の誕生」、2年生は「恋愛(思春期の性)」、4年生はこれまでの講座で学んできたことのまとめについて、それぞれスライドやビデオなどを交えた講義を受けた。 -
伊那市が11月から保育料を引き下げ
伊那市は5日、市内にある公立、私立保育園27園の保育料を11月から一人1カ月平均約2千円引き下げる方針を明らかにした。引き下げ後の一人1カ月の平均保育料は1万8650円。06年度の県下19市の平均保育料と比較すると最も低くなる見込みで、市では「上伊那でも最低水準」としている。
保育料の値下げは昨年11月、今年7月に続き3回目。今回の改定は旧3市町村の異なる保育料体系の一本化に向けた見直しと保育料水準の引き下げに伴なうもので、これにより旧3市町村の保育料体系の約98%が同一となる。
主に3歳以上園児のいる家庭での所得階層の低い世帯が属する区分を中心として引き下げを行っており、もともと保育料が高かった旧伊那市に当たる伊那地区では、すべての階層区分で引き下げ。対象となるのは市内にある公立・私立保育園27園に通う2192人(9月1日現在)。市外の保育園を利用している約20人も含まれる。
改定による影響額は約6500万円となるが、保育園統合による人件費の削減、運営経費の節減などへの取り組みにより約8200万円の節減を実現。今後も統廃合は進める予定で、保育内容の充実などにも力を入れていきたいとしている。
保育料体系の完全な一本化は来年を目指す。
また、保育の質向上を目的として病後、回復期にある児童を一時的に預かる「病後児保育」を西箕輪診療所で、日曜日、祝日などに保護者が仕事となった場合に実施する「休日保育」を上の原保育園で11月から開始する。 -
さまざまな思い込めて作品づくりに励む
伊那市西春近
伊那西高校文芸クラブ県高校文化連盟などの主催するコンクールをはじめ、さまざまなコンクールで毎年数多くの入賞者を輩出している文芸クラブ。現在は1年生から3年生までの14人がおり、俳句、短歌のほか、小説や詩などに取り組む生徒も多いという。毎週3回のクラブ活動は和気あいあいとした雰囲気だが、作品づくりの姿勢は厳しく、一つの作品が完成するまでには何度となく推敲(すいこう)を重ねる。
「一首つくるにも『あと一歩ね』なんて話しながら何度も作品を練り直させるから、楽しいっていうより、つらいかも知れません」と顧問の伊藤あけみ先生は語るが、一方の生徒は「つらい時もあるけど、自分の言葉として生み出していくことは楽しい」と笑顔を見せる。
一人ひとりの作品は多種多様だが、それぞれの内面を映し出した個性豊かな作品も多い。
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新山の里山を小学生が散策 キノコ汁をたん能
伊那市の新山小学校で5日、地元の里山を歩くイベント「秋の自然に親しむ日」があった。児童たちは山の中で採ってきた、キノコやクリ、アケビなどを学校に返り、きのこ汁や焼き栗に料理し、それらの・ス秋の恵・スをみんなでたん能した=写真。
自分たちの故郷に愛着を持ってほしい竏窒ニ始まった恒例行事で、全校児童52人と近くにある新山保育園児6人が参加した。地元住民約20人を「山の案内人」として講師に招き、児童、園児は6地区の班に分かれ、それぞれ地元の里山を散策した。
関係者によると、夏場の雨量が少なく、採れるキノコの量は少なかった竏窒ェ、イクチ、ショウゲンジ、シャカシメジなど約20種類の豊富な種類を採取。5年生の若林敬浩君は「マツタケが採れなくて残念。だけど、いろんな種類のキノコが採れてよかった」と地元の魅力を実感した様子だった。 -
宮田小で祖父母参観
宮田村宮田小学校は4日、祖父母参観を行い、孫たちの元気な学校生活に目を細めた。
訪れた祖父母たちは、各学級の授業を参観。のびのびと学習に励んでいる姿にふれた。
児童による発表も体育館であり、1年生は全員で歌や大好きなおじいちゃん、おばあちゃんに元気なパワーを送るかわいいパフォーマンスも。
4年生は信濃の国にあわせて軽快なダンスを披露。合唱団、トランペット鼓隊も練習の成果を堂々と披露した。 -
宮田大学が村文化祭にむけて
宮田村公民館の生涯学習講座・宮田大学は4日、紙テープを編んで小物入れづくりに挑戦した。11月の村文化祭に出品するもので、仲間同士ワイワイにぎやかに製作に励んだ。
「こりゃなかなか難しい」など言いながら、せっせと手を動かすメンバー。徐々に形になり、ものをつくる楽しさも満喫した。
村文化祭へは村内の各種グループが出品を予定しており、日ごろの活動を披露しようと、準備が進んでいる。 -
上伊那教育課程研究協議会
上伊那の市町村教育委員会などは3日、上伊那の小中学校など20個所を会場に教育課程研究協議会を開いた。小中学校、伊那養護学校の52校から約1300人の教職員が参加し、それぞれの会場で繰り広げる児童、生徒たちの授業を参観し、教育課程の改善、充実に対する課題について話し合った。
現場における教育の実践と研究の成果を持ちより、直面する諸課題の解決を図る目的で開く恒例の研究会。同協議会を「研究会I」とし、6日には、伊那中学校を会場に「研究会II」の上伊那教育研究会を開き、教材研究や実技体験などを通じて教職員の教養や力量を高める。
国語、算数・数学、社会、音楽、図工・美術などの教科ごとの会場を設置し、それぞれに小中学校、養護学校の教職員が分かれた。午前中は各会場で子どもたちの授業を参観し、午後は今後の教育課程の組み方などについてそれぞれ意見を交わした。
美篶小学校4年生の算数の授業を参観する上伊那の教職員ら(美篶小体育館) -
スタジオ・イマイ研究生作品展
駒ケ根市東伊那在住の造形作家今井由緒子さんが主宰するスタジオ・イマイ美術研究所の研究生らによる第2回作品展が駒ケ根市の駒ケ根高原大沼湖畔「森のギャラリーKomorebi(こもれび)」で15日まで開かれている。駒ケ根市や伊那市の研究生9人による絵画と彫塑(ちょうそ)作品計11点が展示されている=写真。絵画は好みの花や風景などをモチーフに描いた水彩画、アクリル画とコラージュ(貼り絵)。「押し付けにならないよう、それぞれが持っている個性を大切にしたい」という今井さんの方針により、のびのびとした感性を生かして制作された作品が訪れた人たちの目を和ませている。
作品展は今後も1年に1回開いていきたいという。今井さんは茅野市出身で東京芸術大彫刻科卒。多くの個展を開くなど活躍している。
入場無料。午前10時縲恁゚後5時。火・水曜日定休。問い合わせは喫茶エーデルワイス(TEL83・3900)、スタジオ・イマイ(TEL83・9630)へ。 -
「まほらいな市民大学」第10期生入学式
伊那市の「まほらいな市民大学」第10期生の入学式が4日、市駅前ビルいなっせであった。今年度は市内から66人(男子18人、女子48人)が入学。これから始まる学校生活に向け、期待と不安を胸にそれぞれが2年間の学習に励むことを誓った。
学長の小坂樫男市長は「地域の先導者として、みなさんの学習に大いなる期待をしたい。広い分野にわたっての講座、体験を通じて学習を深めてほしい」と式辞を述べた。
学生会会長の野沢高さん(78)=中央区=が「生涯修行、現役を目標に、ともに仲良く頑張りましょう」と歓迎のあいさつ。入学生代表の熊谷雅人さん(74)=荒井区=は「交友の輪を深めながら心身の活性化を目指していきたい」と決意した。
式典後には、伊那市名誉市民で、旧高遠藩内藤家第17代当主の内藤頼誼さんによる「外から見た日本」と題した記念講演会があった。 -
高遠高校 強歩大会
伊那市の高遠高校の第39回強歩大会が4日、同校を発着点とした高遠町内コースであった。秋空の下、生徒約320人が自分のペースでそれぞれゴールを目指した。
コースは、男子が山室竏衷ャ豆坂トンネル竏鋳キ藤の中条集会所竏著@華寺前などを通る30キロで、女子は三義の宮原を折り返す24キロ。緩やかな上り坂、下り坂があるコース。
スタートの合図で元気に飛び出し、息を切らせながら自分の記録に挑戦する生徒もいれば、歩いたり、走ったりしながら前へ進む生徒も。
ゴール後、生徒たちはPTAが作った豚汁を食べ、疲れた体を休めた。
62年に強歩大会が始まった当初は、高遠藩学の祖である阪本天山が門下生を駆けさせたとされる、杖突峠を越えて釜石水門から戻る80キロコース(男子)を設定していた。 -
地域挙げて元宮神社例祭
宮田村北割区の元宮神社例祭宵祭りは29日夕に開き、屋台曳きと獅子舞を奉納した。子ども、大人が協力して伝統の行事に親しみ、五穀豊穣、地域の安全などを願った。
屋台曳きは7年前に復活。お囃子の大人たちを乗せ、約50人の子どもたちが力をあわせて曳いた。
大人衆による獅子舞を、子どもたちの踊りやお囃子で神社に招き入れると祭りは最高潮に。地域挙げて伝統をつないだ。 -
田楽座の高遠町公演 14日
伊那市富県を拠点に活動する歌舞劇団・田楽座の高遠町公演「おまつりてれんどろん」(伊那毎日新聞社など後援)が14日、同市の高遠町文化体育館である。高遠高校の生徒会有志による「ぶちあわせ太鼓」の特別出演を予定。地元住民でつくる実行委員会「田楽座を楽しもう会」では多くの来場を呼びかけている。
同歌舞劇団が高遠町で公演するのは4年ぶりで、出し物は「鳥さし舞」「まわり太鼓」「きつね舞」などの約10演目。地元高校生との交流の一環で始まった、生徒会有志による演目発表は、同校の文化祭でも事前に披露している。生徒たちを指導してきた座員の池光ねむかさんは「太鼓を楽しむ生徒たちの姿を地元の人たちに見てもらいたい」
高遠町公演を成功させようと、文化活動に関心の高い人や田楽座と交流の深い人など7人で実行委員会を結成。その中でも古谷美由紀さん(23)=西高遠=は10数年前から地元公演を見続けているファンだ。「田楽座を見て感動した思いを同世代の人たちにも伝えたいと初めて運営に携わった」
実行委員長の有賀弘武さん(63)=同=は「座員たちのエネルギーに引かれた。地元で誇れる歌舞劇団があることを地元から発信していきたい。この機会に高校生が太鼓に挑戦したように、これからの文化のつながりの輪の広がりを期待したい」と意気込みを語る。
開場は午後4時、開演は同4時30分縲怐B入場料は大人2千円、高校生以下千円、未就学児無料。当日の入場は各500円増となる。問い合わせは、田楽座事務所(TEL78・3423)へ。
高遠町公演の来場をよびかける実行委員会のみなさん -
駒工強歩大会
駒ケ根市の駒ケ根工業高校(本間秀明校長)は3日、第44回強歩大会を開いた。全校生徒約300人が参加し、男子は32キロ、女子は23キロのコースを走ったり歩いたりして、それぞれの体力の限界に挑戦した。
男子は学校を午前9時にスタート=写真。一路中沢を目指し、吉瀬から大曽倉、東伊那、下平を経て学校へと戻るアップダウンの激しいコースを息を切らしながら完走、完歩を目指した。途中4カ所のチェックポイントが設けられ、規定時間内に通過できないと落伍扱いとなるため、生徒らは時計を見ながら懸命に歩いていた。
PTAは豚汁を作ってふるまうなど、生徒の力走を応援した。 -
西春近社協でボランティア送迎サービス車輌の入魂式
交通手段のない高齢者の送迎サービスに取り組む伊那市の西春近社会福祉協議会(清水俊学会長)は2日、新たに購入した車輌2台の入魂式をした。関係者や同事業に携わるボランティアなど約15人が集まり、今後の安全を願った。
同社協は昨年8月、交通手段がなく、福祉サービスの対象にもならな高齢者世帯を対象として通院の送り迎えをする移送ボランティアに取り組んでおり、同地区に住む高齢者のを地区内のボランティア約30人が送迎している。
これまでは市から貸与された車輌1台を送迎に使っていたが、独立行政法人「福祉医療機構」の助成と市の補助を受けて2台の軽自動車を購入。今後はこの2台の新車両で移送サービスを展開していくこととなった。これにより、二人の送迎希望者が同じ時間帯に別方向への送迎を希望しても、対応することが可能となる。
清水会長は「2台を十分に活用していくにはボランティアの十分な確保が課題。心待ちにしている人は大勢いる。これからも堅実な運営を心掛けたい」と話していた。
また、これまで使用していた車輌は11月1日から同様の送迎サービスを開始する東春近社会福祉協議会が活用する。 -
高遠高校の将来と同窓会活動を考えるシンポジウム
高遠高校同窓会(井口公雄会長)は30日、「高遠高校の将来と同窓会活動を考えるシンポジウム」を伊那市の高遠町総合福祉センター「やますそ」で開いた。同窓会関係者など約30人が集まり、高遠高校を存続させていくための道筋と同窓会活動のあり方について話し合った=写真。
高校再編などの方針として県教育委員会が示した「高校改革プラン今後の進め方について」で、高遠高校のような小規模校は次の再編校の有力候補となっていることを受け、同窓会も一丸となって高遠高校の今後を考えていこうと企画したもので、パネルディスカッションでは、同窓会員や同校の教員らが高遠高校の現状や今後取り組むべき課題について討論を展開。学校改革推進調整委員長の百瀬仁志教諭は、学区制として高遠、長谷地区の中学生が高遠高校に通っていた昔と異なり、現在は高遠、長谷地区の中学生の30%前後しか同校へ進学していないことなどを示す一方、魅力ある高校づくりの取り組みとしてコース制の充実などに取り組んでいることを説明。また、18回卒業生の前田久子さんは「少子化の波に打ち勝つことは並大抵のことではないと思うが、同窓生としてもどうすれば母校に寄与できるか考えて活動していくべき」として、各分野で活躍する同校OBによる特別授業の実施や同校OBでつくる人材バンクの創設などを提案した。
また、現在学校が魅力ある高校づくりの一環として取り組んでいる校名検討については、変更すべきではないとする意見も出た。 -
県文で演劇舞台演技セミナー
演技や舞台技術の向上に役立ててもらおう竏窒ニ30日、「演劇舞台演技セミナー」が伊那市の県伊那文化会館であった。県高校演劇連盟に所属する上伊那6校の高校生約40人が参加。フリーランス演出家で「劇団第七病棟」の創立者の一人である飯島岱さん(箕輪町)を講師に迎え、発声の仕方や演出技法などについて学んだ。
同セミナーは高校生や一般などを対象として毎年開催しているもので、長野県高校演劇合同発表会出場校を対象とした実践練習も行っている。
午前中の一般技術セミナーでは、「ういろう売り」のせりふで発声や滑舌などを練習。また、午後は今年の県高校演劇合同発表会に出場する伊那西高校の演劇部が、実際に舞台を披露しながら演技の仕方や演出技法などについての指導を受け、本番に向けてのレベルアップを図っていた。 -
南箕輪村教育委員長に加藤達人さん
南箕輪村教育委員会の新委員長に1日、加藤達人さん(66)=塩ノ井=が就任した。前委員長の任期満了に伴い、村民センターで開いた委員会で互選で決めた。
加藤さんは元教員で、赤穂小学校長を最後に退職。村教育委員は現在2期6年目。これまで委員長職務代理を務めていた。
就任にあたり、「村に根付いている昔から大事にしているものを大切にし、将来を背負っていく子が豊かで確かな学力、思い切り自分を発揮する子を願いながら教育環境、安心安全な雰囲気、環境を整え、地域や父兄のご理解を得て事務局共々やっていきたい。豊かな自然に恵まれた村なので、大地を根っこに置いて村らしいものが生み出せたらと思う」と話した。
職務代理は元教員で1日に教育委員に任命された清水篤彦さん(61)=大泉。 -
華道家元池坊伊那支部長
箕輪町
有賀サエ子さん創立60周年を迎えた華道家元池坊伊那支部。04年から支部長を務める。
母親が池坊をやっていたこともあり、20歳のとき、近所の1級上の人と一緒に箕輪町内の師匠のもとに通い始めた。「やり始めると楽しい。命あるものだから、多忙な生活の中で気持ちがいやされる」。結婚後、東京で暮らした間も生花を続けた。
「花は心で生けなさいという。花対自分の対話」。人に個性があるように、花もそれぞれ違う美しさがあって、花の持つ美しさをなお一層美しく演出する。主役になる花、脇役になる花があり、美しい花だけでは生花にならない。互いに互いを引き立てる関係があり、それが池坊の精神『和合』なのだという。
「タンポポは踏まれても生き延びる生命力の強さを感じる。風雪に耐えて岸壁に咲く花もある。花も盛りはきれいだけど、いずれは朽ちて散っていく。人生と一緒」。生花から教わることは多い。
「親が子を殺す、子が親を殺すようなことがあるけれど、花を愛でる優しい気持ち、自然のものを愛する心があれば、親子の葛藤はなくなると思う。玄関に1輪でも花を挿してあれば、感じることがあると思う」
今、伝統子ども教室が盛んになり、子どもたちの生花を奨励している。生き物である花に触れることで生命の大切さもわかり、情操教育に役立てることができると考え、「各学校で1週間に1回でいいから生花を愛でる時間をとってほしい」と強く願っている。
「花を見て怒る人はいない。気持ちを和ませてくれる。これが花独特のよさ」。例えば牛乳ビンでも、和紙で包む、かわいい袋の中に入れるなど工夫次第で立派な花器になり、お金をかけずに庭先の花で楽しむことができると提案する。
伊那支部のキャッチフレーズは「さわやか伊那支部 笑顔が一番 合言葉 そして感謝と思いやり」。伊那市で開いた60周年記念の池坊展では、「花展も先生の笑顔の渦でお迎えしましょう」と話し、笑顔あふれる和やかな花展となった。
支部では2年に1回の支部展のほか、研修会の全国巡回展、講師を招いての教授者勉強会、次を担う正教授の勉強会などで熱心に学び、青年部は病院や金融機関などでボランティアで花を生ける活動にも取り組む。支部の物故者の供養と併せ、生きている花を扱っているため花供養もしている。
「終点なき道。一生勉強だと思っています。人間性も共々磨いていきたい」(村上裕子) -
歌声喫茶ともしびに80人
中川村大草望岳荘で30日夜、「うたごえ喫茶ともしび」が開かれ、約80人が参加、青春時代の思い出の歌をみんなで歌って楽しいひと夜を過ごした。中川村では初めて、村民有志による実行委員会主催
歌声喫茶ともしび新宿店の出前。ソプラノの小川邦美子さん、司会・バリトンの吉田正勝さん、アコーディオン(伴奏)の田口順子さんが出演した。
「みかんの花咲く丘」でスタート。「下町の太陽」と続き、ストレッチを兼ね、手話を交えた「手の平を太陽に」を響かせた。
ともしび定番のロシア民謡「カチューシャ」。情感豊かに「千の風になって」、「なごり雪」「遠い世界」「世界に1つだけの花」などのなじみの歌をお腹の中から声を出して、楽しく歌った。
また、小川さんが「百万本のバラ」、石川啄木の「一握の砂」「初恋」など澄み切った歌声を響かせ、参加者はうっとりと聞入った。
会場には無料のコーヒーのほか、日本酒、カレー、焼きそばなどの屋台もあり、休憩時はにぎわっていた。 -
新たな教育委員長に白鳥氏
宮田村教育委員会は1日に臨時会を開き、村公民館長の白鳥剛氏(72)=町三区=を新たな村教育委員長に互選した。館長としての任期が半年残っており引き継ぎまで兼務となるが「子どもたちを包み込む地域の教育力をはぐくんでいきたい」と抱負を述べた。
白鳥氏は小中学校の教諭として活躍し、退職後に村社会教育指導員に。2003年から村公民館長を務めている。
9月末で教育委員を退任した前任の春日親夫さん=新田区=が11年間委員長を務めており、久しぶりの交代となるが、白鳥さんは「公民館で培ったノウハウも活かし、地域に目を向けて課題に取り組む」と話した。
任期は来年9月末までの1年間。 -
七久保小が桜守ファミリー活動
飯島町桜守ファミリーの七久保小学校は28日、4年生22人が参加し、担当する6本の夏作業をした。
子どもたちはスコップを持って集まり、信州いいじま桜守の役員から作業の仕方を教わった後、6班に分かれ、木を見上げたり、うろを覗き込んで、虫はいないか、枯れたり、テングス病の枝はないかなど、真剣に観察した。
この後、1輪車でキノコの廃オガ材を運び、根元から少し離して、枝が伸びている範囲の土の上に、敷き詰めるなど、樹冠下マルチ作業に精を出した。
子どもたちは「重い、重い」と言いながら、1輪車を押したり、「おがくずの中に虫がいた!」などと騒ぎながら、作業を進めていた。