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伊那市土地開発公社の入札制度に関し、住民原告団が小坂市長を相手に住民訴訟を提訴
公的性質が強い組織であるにも関わらず、地方自治法にない「見積もり入札」という不透明な入札を用いた伊那市土地開発公社に、伊那市が庁舎内の部屋などを無償貸与してきたことなどは違法であるとして「公正な入札を実現する伊那市民の会」の126人が22日、小坂樫男伊那市長に対し、これまでの無償貸与代、光熱費、派遣職員の給与などにかかった877万1943円を市土地開発公社に返還させることを求める住民訴訟を長野地裁に起こした。原告団代表の若林敏明氏は「見積もり入札の実態が何なのか、いまだに明らかになっていない。長野地裁での裁判ということで長期戦になると思うが、できるだけ裁判を傍聴し、入札そのものに関する市民の関心を高めていきたい」と語った。
訴状によると、公社が「見積もり入札」と称する入札方法の法的性質は、地方自治法上の「随意契約」に当たるとしており、01年から06年度まで(03年を除く)に行われた契約金額500万円以上の入札5件のうち、4件は特定の1社により落札されているほか、これらの契約期間が終了した時に、当該事業が完了していなかった場合は「継続業務」として随意契約がなされているとしている。また、05年度に行われた1千万円以上の落札2件は、落札率97・9%という高い落札率にあり、「見積もり入札は透明性に欠け、公社、伊那市、伊那市民に損害を与える違法なもの」と主張している。
こうした違法な入札をする公社に対し、市の行政財産を無償貸与し続けている被告伊那市長に対し「その明け渡しを求める義務がある」とし、公社に対し、貸与している部屋の明け渡しを求めないことの違法確認と公社に対しての損害賠償請求を求めている。
訴えの根拠となっているのは公社の「違法な入札方法」。しかし、地方自治法の対象とならない公社は、その入札方法も地方自治法に縛られない。そのため、まずは裁判所が原告が主張する公社の入札の違法性をどう判断するかが訴訟の行方を左右することになる。
これに対し若林代表は「地方自治法の縛りがある中、厳しい住民訴訟だが、これだけ高額の随意契約が行われてきたということには、違法性があるのではないか」とした。
また小坂市長は「訴状を見ていないので何も申し上げられない」とコメントしている。 -
第2次環境計画素案を説明
宮田村環境審議会は21日に役場で開き、村は本年度中に策定予定の第2次環境基本計画の素案を示した。第1次計画にあった6つの基本目標を、実態に沿うよう5つの目標に再編。地球温暖化対策の推進も前面に打ち出したが、委員からは「分かりやすいように具体的な目標数値なども盛り込んで」と意見が挙がった。
村は基本計画の策定にあたって、庁内で第1次計画の取り組み状況を計画の項目ごとに4段階で検証。
「適切実施されている」が24・2%だったのに対し、「一部改善の余地あり」が52・6%、「改善必要」が19%、未実施は4・2%だった。
レジ袋のかわりに買い物袋を持参する「マイ(エコ)バック」は改善必要と評価したが、この日の審議会でも委員から「何年も前から推進が必要と言われているが進んでいない」と指摘が挙がった。
村の担当者は「村民の皆さんの知恵も仰ぎながら、普及を進めたい」と説明した。
今後、村衛生部長会、各地区の行政懇談会でも素案を説明していく。
席上、大久保区の金岡商店が計画する主に金属くずの中間廃棄物処理の事業説明、上伊那広域のゴミ処理計画の検討結果なども報告し、ゴミ分別のあり方から環境教育まで幅広く意見交換した。 -
杉本氏に当選証書付与
市長選に当選した杉本幸治氏は21日、市役所を訪れ、市選挙管理委員会の今福清二委員長から当選証書を受け取った=写真。杉本氏は「身の引き締まる思い。思っていることを着実に一つ一つ進め、住みよさが実感できるまちにしていきたい」と話した。
今福委員長は「文字通りの激戦を勝ち抜いて見事当選を果たしたことにお祝いを申し上げる。8項目にわたる重点的、具体的項目が単なる掛け声に終わっては新市長にとっても市民にとっても不幸。市民の力が結集された実のある市政が展開されることを期待する」と激励した。 -
駒ヶ根市長選 杉本氏当選
任期満了に伴う駒ケ根市長選は20日、投開票が行われ、無所属で新人の元県教育次長・杉本幸治氏(58)=上穂町=が8975票を獲得して初当選を果たした。いずれも新人で無所属の前市議会議長・北沢洋氏(56)=上赤須=は7908票、元市議会議員・林高文氏(69)=中沢=は2725票だった。投票率は76・24%の高率だった4年前の前回選を約4ポイント下回る72・41%にとどまった。
前回選で現職の中原正純氏にわずかの差で敗れた杉本氏は「出馬表明が遅く、駒ケ根にあまりいられなかったために住民との対話ができなかった」反省を生かし、ミニ集会などの草の根型運動を地道に展開。「市民の声を聞き、市民とともに明るい将来を築く」と訴え、幅広い層の支持を受けて1067票差で北沢氏をかわした。
強固な支持基盤を持つ北沢氏は組織の強みを生かし切れず「思わぬ大差」(北沢陣営)で敗れた。林氏は「現市政からの転換」を叫んで一部に支持を広げたが、出馬の出遅れもあって票が伸びなかった。 -
南ア世界遺産登録に向け、学術調査検討委員会を設置
南アルプス世界自然遺産登録長野県連絡協議会に、長野県地域の傑出した自然などの学術的知見の集積を図る学術調査検討委員会を設置し、18日、伊那市役所で第1回会議を開いた。登録基準となる地形・地質、生態系、自然環境、生物多様性の観点からデータを集め、夏までに報告書をまとめる。
長野県連絡協は飯田市、伊那市、諏訪郡富士見町、下伊那郡大鹿村で構成。03年の環境省の世界自然遺産候補地に関する検討会で、南アは学術的知見が不足しているとして推薦に至らなかった。そのため、学術的・客観的に顕著で普遍的価値を証明する必要がある。
委員は、信州大学農学部、飯田市美術博物館など学識経験者や関係行政機関職員ら9人。委員長に、信大農学部付属アルプス圏フィールド科学教育研究センター長の中村寛志さんを選んだ。
範囲は南ア国立公園に限らず、幅広くとらえ、委員の専門性に合わせて地質、植物、昆虫、動物など各分野でデータを収集し、特徴的なキーワードを添えたリストを作る。検討委員会に持ち寄り、登録基準に沿ってまとめる。他分野で足りない場合、委員の補充を検討する。
会議では、学術調査の流れや文献収集の方法などを協議。
次回は2月下旬ごろで、文献収集のまとめ方などを話し合う。
中村委員長は「南アにしたかないデータを集めていきたい」と話した。
南アは日本の中央に位置し、標高3、000メートル級の高山が連なる。特別天然記念物ライチョウ、南ア固有種キタダケソウなどがある。
伊那市は全国の自治体関係者で構成する「日本ジオパーク連絡協議会」に加盟。地質遺産を含む自然公園「ジオパーク」への登録を目指すことで、世界遺産登録に生かせると説明した。 -
【記者室】ケータイで投票率アップ?
駒ケ根市長選の投票日がいよいよ明日に迫った。市民の関心の高まりはどれほどか取材しようと街頭で十数人に話を聞いたのだが、その中で気になったのは「関心? マジないっすよ」「投票なんかぜってえ(絶対)行かね」などのコメント▼いずれも20歳代の男性だが理由は「別にい縲怐v「興味ねえって」。言うまでもなく、投票率は高いほど真の民意に近い結果となる。1票差の選挙も実際にあるのだから「行っても結果なんて変わんねーし」とは言い切れないのだが…▼この際、ケータイを使った電子投票でも導入すれば面白いかもしれない。20歳代ならまず全員が持っているし、気軽さも手伝って投票率が劇的に上がる竏窒ゥな? 当選した市長に検討してもらおう。(白鳥文男)
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環境美化推進連合組合長会
駒ケ根市は15日、08年第1回の環境美化推進連合組合長会を市役所で開いた。市内各区の新組合長16人が出席して市職員らと初顔合わせをし、中原正純市長から委嘱状を受けた=写真。出席者はそれぞれ自己紹介をした後、市の担当者から廃棄物の処理体制などについて詳しい説明を受けた。中原市長は「1年間、市民の先頭に立って環境美化、保全と行政とのパイプ役をお願いする。リーダーシップを発揮してほしい」と激励した。同組合長会の会長には中村文昭さん(東伊那)が選出された。
会議に先立ち、組合長らは市内の施設の視察を行ったほか、ごみ分別についての研修などを受けた。
環境美化推進連合組合長は次の皆さん。
◇赤穂▽南割=唐沢政幸▽中割=堀越昭洋▽北割二=倉田金幸▽北割一=小原晃一▽小町屋=池場保雄▽福岡=秋城正之▽市場割=小松俊三▽上赤須=中山由郎▽下平=宮沢幸一▽町一=山田賢二▽町二=吉沢茂一▽町三=北沢和人▽町四=松岡宅吉▽上穂町=野牧輝一▽中沢=小牧一雄▽東伊那=中村文昭 -
駒ヶ根市長選 明日投開票
任期満了に伴う駒ケ根市長選は20日、投票が行われる。立候補しているいずれも新人で無所属の、前市議会議長・北沢洋氏(56)=上赤須、元県教育次長・杉本幸治氏(58)=上穂町、元市議会議員・林高文氏(69)=中沢=の3候補は連日遊説に、街頭演説に、個人演説会にと精力的に市内を駆け巡り、「最後のお願い」に声をからしている。各陣営とも「厳しい選挙戦で、結果はまったく読めない」と危機感をあらわにし、戦局が最終盤を迎えても気を緩める気配はまったくみられない。遊説カーのスピーカーから流れる「どうか勝たせてください」の声に悲壮感さえにじんできている。
強力な組織を持つ北沢氏が圧倒的に有利竏窒ニささやかれる中で始まった1週間の選挙戦だが、地道な草の根的戦略が功を奏し、杉本氏が女性や若年層の支持を拡大しているとみられ、出馬表明が遅れたことで大きく水を開けられたかにみえた林氏も北沢、杉本両氏と一味違う政策を武器にじわじわと好感度を上げるなど、ともに先行する北沢氏を激しく追い上げているもよう。
投票率は、現新の一騎打ちで関心が高く、76・24%の高率だった4年前の前回選に比べて低くなると予想される。しかし52年ぶりとなる三つどもえの激しい戦いとなったこともあり、投票日が近づくにつれて市民の関心は急上昇。各陣営は投票率を70縲・5%と高めに設定し、それぞれ票の上積みに必死だ。
投票率が低いほど、組織票を持つ北沢氏が有利とみられるが、杉本陣営、林陣営とも十分承知している。少しでも率を上げようと、勝敗を左右すると考えられる浮動層へのアピールを強めていることから、情勢は最後の最後まで予断を許さない。
投票率を各派予想の平均の72縲・3%と仮定すると、投票総数は2万票となる。当落ラインは8500縲・千票か竏秩B
期日前投票は17日現在で1086票。前回同時期(856票)を大きく上回っていることからも、新市長誕生に寄せる市民の関心の高まりがうかがえる。
12日現在の選挙人名簿登録者数は2万7554人(男1万3381、女1万4173)。 -
伊那市に日本画寄贈
伊那市の日本舞踊家でみどり会代表の花柳弥寿太郎(本名白鳥敏雄)さんが16日、伊那市役所を訪れ、日本画2枚を市に寄贈した。
日本画は花柳さんと50年来の付き合いのある箕輪町出身(現在兵庫県在住)の日本画家日野とき江さんが描いたもので、舞子を描いたものは縦176センチ横90センチ、櫛で髪をとかす女性を描いたものは縦85センチ横72センチと大きい。
小坂樫男市長は「よく相談して飾る場所を決めたい」と話していた。 -
総合計画の進ちょくを検証、村の活性化に意見も
宮田村は16日、2006年度から10年度まで5年間の「村第4次総合計画後期基本計画」の実施進ちょく状況を村総合計画審議会(前林善一会長)に示した。計画がどのように村政に反映されているか検証。意見交換は福祉から産業まで多角的に及んだが、各種の活性化が統一した歩調になるよう、村に一定の指導力を求める声もあがった。
村は、昨年12月末現在までの進ちょく実績を資料にまとめて説明。この日は意見や要望を出しあった。
ある委員は駅前開発や観光、交通対策などを例に挙げ「村の活性化で住民も参加した組織がいくつも立ちあがっているが、それぞれの方向をむいて議論しているように思う。早急に連携ができるような方策を」と指摘。
別の委員も「村もある程度主導権を持って・ス交通整理・スし、組みたてることも必要では」と提言した。
総合計画は村の長期的な行政運営の指針。従来は進ちょく状況のチェックなどは行われなかったが、後期基本計画から策定に携わった審議会が年度ごとに検証する方式を採用している。 -
駒ヶ根市長選 中盤戦
任期満了に伴う駒ケ根市長選に立候補したいずれも新人で無所属の、前市議会議長・北沢洋氏(56)=上赤須、元県教育次長・杉本幸治氏(58)=上穂町、元市議会議員・林高文氏(69)=中沢=の3人は、13日の告示以降、連日、市内各地で精力的な遊説活動を展開している。
北沢氏は強力な組織を生かし、地区ごとの総決起集会を連夜開催。「全国住みよさランキングの上位をキープしている今の市の良い流れを継続していく。企業誘致も積極的に進め、税収の確保を図りたい」と訴えている。
杉本氏は17日までの間に個人演説会を中沢、赤穂、東伊那の各地区で開き、政策の浸透を図っている。「財政は厳しいが、市民一人一人が参加し、力を発揮すれば将来は明るいと断言できる。一緒にやろう」と呼び掛ける。
中原路線との違いを明確に打ち出している林氏は出遅れを取り戻そうと必死。知名度向上を図ろうと街頭演説に力を入れている。「箱物づくりではなく、福祉優先、暮らし優先の市政を取り戻そう」と強く訴えている。
演説を聞いた北割二区の自営業男性(43)は「3人とも新人で低調な選挙になると思っていたが、政策や公約に少しずつ違いがあることが分かってきた。駒ケ根の将来を託すのに誰が良いのか、よく聞いてしっかりと見極めたい」と話す。
14日に始まった期日前投票にも、4年前の前回選を上回るペースで市民が訪れるなど、投票日が近づくにつれて有権者の関心も徐々に高まりをみせている。投票は20日。 -
し烈な舌戦スタート 駒ケ根市長選
任期満了に伴う駒ケ根市長選は13日告示され、いずれも無所属新人で、前市議会議長の北沢洋氏(56)=上赤須、元県教育次長の杉本幸治氏(58)=上穂町、元市議会議員の林高文氏(69)=中沢=の3人が立候補した(届け出順)。投票日の20日まで1週間。三つどもえのし烈な戦いが火ぶたを切った。
各陣営とも市役所で立候補の届け出を済ませ、北沢氏は北割一区の選挙事務所前で支持者ら約500人を集めて、杉本氏は三和森広場で支持者ら約400人を前に、林氏はJR駒ケ根駅前広場で約150人を集め、それぞれ力強く第一声(人数は各陣営発表)。支持者からの大きな拍手と声援を受けた候補者は笑顔で遊説カーに乗り込み、市内全域を回る遊説に出発した。
各陣営とも個人演説会や街頭演説、決起集会などで政策をアピールしていく。中原市長の後継者の立場を強調し、現市政の流れを継続したいとする北沢氏、県職員としての長い行政経験を生かした行財政改革を標ぼうする杉本氏、箱物行政から福祉重視の市政への転換を図りたいとする林氏竏秩B掲げる政策は三者三様。
市民は各候補の声をどう聞き、どう判断するか。20年間続いた中原市政への評価がどんな形で票に反映されるかも含め、短期決戦の行方が注目される。
12日現在の選挙人名簿登録者数は2万7554人(男1万3381、女1万4173)。 -
駒ケ根市長選今日告示
任期満了に伴う駒ケ根市長選は13日、告示される。立候補予定者はいずれも新人で無所属の前市議会議長、北沢洋氏(56)=上赤須、元県教育次長、杉本幸治氏(58)=上穂町、元市議会議員、林高文氏(69)=中沢=の3人。ほかに動きはなく、三つどもえの激しい選挙戦となりそうだ。立候補の届け出は午前8時30分縲恁゚後5時まで。各陣営は届け出を済ませて選挙運動の7つ道具を持ち帰り、それぞれ市内で出陣式。候補者が第一声を上げて1週間の選挙戦に突入する。
投票は20日。市内22カ所の投票所で午前7時縲恁゚後8時まで(一部午後7時まで)行われ、午後9時に市民体育館で開票作業が始まる。
期日前投票、不在者投票は14縲・9日の午前8時30分縲恁゚後8時まで市役所2階の大会議室で行われる。
12日現在の選挙人名簿登録者数は2万7554(男1万3381、女1万4173)人。 -
【記者室】よくぞ集めた立候補予定者
駒ケ根市長選に立候補する3氏の政策を聞く会が市民有志の主催で開かれた。人物や政策をじかに比較できる貴重な機会とあって会場には多くの市民が集まり、ひな段に並んだ3人の物腰や態度を見詰め、発せられる一言一言に聞き入っていた▼参加した市民は異口同音に開催を大歓迎していたが、一部の参加者からは「角突き合わせての激しい論戦がなかったのが残念」との声も聞かれた。確かにどこかの党首討論のように互いにけんか腰ならば一層面白かっただろう▼だが何しろ駒ケ根市では初めての試みなのだ。開催にこぎつけただけで満点以上といえる。コロンブスの卵のごとく、後から文句を言うのはたやすいが、先駆けとなるのは想像以上に大変なことなのだ。(白鳥文男)
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駒ケ根市長選 明日告示
任期満了に伴う駒ケ根市長選は13日告示、20日投開票の日程で行われる。これまでに立候補を表明しているのはいずれも新人で無所属の前市議会議長、北沢洋氏(56)=上赤須=、元県教育次長、杉本幸治氏(58)=上穂町=、元市議会議員、林高文氏(69)=中沢=の3人。ほかに立候補の動きはなく、この顔ぶれによる三つどもえの選挙戦突入が確実な情勢となっている。
5期20年間の長きにわたって市政を担ってきた現職の中原正純氏の引退発表を受け、北沢氏と杉本氏は11月に出馬を表明。以降、全市内でのあいさつ回りや各地区でのミニ集会を重ねるなどして、着々と準備を進めてきた。これに対し、林氏は告示まで1週間を残すのみとなった今月7日にようやく立候補を発表。先行の2氏に対し、出遅れの不利は否定できない。林氏の参戦で・ス反中原・ス票が二分されることは必至で、杉本、林両陣営がじのぎを削る。
投票率は、4年前の前回選では現新の激しい一騎打ちを反映して76・24%の高率だったが、今回選では前回ほどの目立った争点が見当たらないため、少なからず低下するものと思われる。投票率は低ければ低いほど組織票を持つ候補が有利とされるが、この点で市民の関心の盛り上がりがどう推移するかが注目される。
新市長に寄せる市民の期待はいくつかの点に集約されるが、最大の関心事は昭和伊南総合病院の医師不足の問題。施策として北沢氏は専門家を交えたプロジェクトチームの発足、杉本氏は市民を対象にした公募債の発行、林氏は外部の人材採用などの経営改革を挙げる。市民の暮らしに密着した福祉施策については、北沢氏は妊産婦検診の完全無料化など、杉本氏は保育料の大幅引き下げなど、林氏は医療費の中学3年まで無料などを掲げている。行財政改革では市長報酬の減額を杉本氏は20%、林氏は30%それぞれ打ち出している。
選挙人名簿登録者数は12月2日現在2万7547(男1万3376、女1万4171)人。 -
箕輪町特別職報酬等審議会
08年度報酬を町長が白紙諮問箕輪町は10日、町特別職報酬等審議会を町役場で開き、08年度の特別職報酬について平沢豊満町長が白紙諮問した。
町長は、「白紙で諮問する。十二分に実態などをみながらご審議いただきたい。こうした時代の中である程度、魅力ある形で皆が挑戦できる形がいいのではと思っているのでお願いします」と話し、委員10人を委嘱した。
会長は推薦により中村昭吾さん(福与)に決まった。事務局から類似、近隣市町村の特別職等の給料、報酬額の状況、抑制率などの説明を受けた。
07年度の抑制措置実施状況は、町長10%、副町長・教育長5%の減額。議員報酬額は、07年4月の町議会議員選挙から定数18を15に削減したことなどから本則の報酬月額を約3%増額し、改選後から適用。抑制措置はしていない。
第2回会議は25日に開く。中村会長は、「2月上旬の第3回会議で答申したい」と話した。 -
箕輪町選挙管理委員会
委員長に佐々木孝則さん箕輪町選挙管理委員会は9日、新委員による定例会を町役場で開き、委員長に佐々木孝則さん=松島=を選出した。
昨年12月31日の任期満了に伴い、町議会12月定例会での選挙で当選した新委員は、佐々木孝則さん、戸田昭嘉さん(長岡)、小林昌明さん(木下)、佐藤勝代さん(沢)の4人。補充員は井上彦七さん(木下)、白鳥正さん(福与)、浦野喜右衛門さん(松島)、小林慶子さん(下古田)。任期は4年。
定例会で、指名推薦により委員長を決定。委員長職務代理は戸田昭嘉さんに決まった。 -
駒ケ根市長選立候補予定者の話を聞く会
駒ケ根市長選に出馬を表明している3氏の話を聞く「市長選立候補予定者に聞く会」が10日、駒ケ根駅前ビル・アルパ3階で開かれた。有志の市民でつくる「平成20年市長選立候補予定者の話を聞く会」主催。駒ケ根市長選では初の試み。市民ら約120人が集まり、3人の立候補予定者の声に耳を傾けたほか、投票前に聞いておきたいことや市政改革への要望事項などをぶつけた。
立候補予定者の3人は5分間の制限時間内にそれぞれの経歴や実績、政策などをアピール。その後、共通質問として用意された(1)昭和伊南総合病院の医師不足(2)環境保護(3)市財政と財源竏窒フ3項目について、現在の問題点と市長になった際の取り組みを1人ずつ語った=写真。市民らは3人の中で誰が最も市長にふさわしいかを見極めようと、一言も会話を交わさずにじっと話に聞き入っていた。
参加した市民は「こういう会があってほしいとずっと思っていた。選ぶ上でとても参考になった」(町二区、無職60代女性)、「面白かった。政策討論がなかったのがもの足りないが、最初だから良しとしよう」(小町屋、自営業70代男性)などと、開催を歓迎する声が聞かれた。立候補予定者の評価については「3人とも政策はさほど変わりがないように見えるが、話しぶりなどでそれぞれの人間性や考え方が垣間見えて興味深かった」(北割一区、会社役員40代男性)などと感想を話していた。 -
杉本氏総決起大会
任期満了に伴う13日告示、20日投開票の駒ケ根市長選に立候補を表明している新人で元県教育次長の杉本幸治氏(58)=上穂町=は9日夜に駒ケ根市内で開かれた総決起大会で「駒ケ根を変えてほしいという声を多く聞いている。昭和病院の医師確保対策、子育て支援、福祉、市の財政健全化など問題は多いが、厳しくても決して悲観することはない。市民が同じ方向を向いて知恵を出し合えば必ず明るい将来が開ける。船出する杉本丸にみんな一緒に乗り、風を起こして市を変えるための港につけよう」と集まった約200人の支持者らに強くアピールした=写真。支持者らは太鼓の演奏や応援のエールなどで必勝を期して気勢を上げた。
後援会の幹部らは「次期市長には長年の行政経験のある杉本さんのほかに適任者はいない。残り10日。最後の最後まで皆さんの力で支持を拡大し、どうしても当選を」「3人の候補とも同じような政策だからこそ、人物の評価、政治の知識が焦点と思う。素晴らしい人間性の持ち主であり、行政のプロである杉本さんこそ市長にふさわしい。頑張ろう」と呼び掛けた。 -
林氏の「勝利決起集会」に180人
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任期満了に伴う13日告示、20日投開票の駒ケ根市長選挙に立候補表明している新人で元市会議員の林高文氏(66)=無所属、中沢=の後援会「市民のくらしを守る駒ケ根みんなの会(林奉文会長)」は9日夜、駅前ビルアルパで「林高文勝利決起集会」を開いた。民商や医療生協、共産党など構成9団体を中心に、180人の支持者が集まり、林新市長誕生に向け、団結を固めた。
構成団体の代表らの激励、決意表明を受け、林高文氏は「中原市政20年は箱物や大型事業優先で、福祉、教育を削り、財政負担を大きくした」と総括し「市民の真の声に耳を傾け、市政を根本的に換える立場で頑張りたい」と述べ、具体的施策に▽医師確保を最優先し、安心の医療体制の確立▽市長の報酬30%減額、退職金はゼロ▽公共事業の入札の見直し▽行財政改革の推進と職員の天下り廃止-などを挙げた。
また、同会の林奉文会長は「国に追随したきた中原市政の流れを換え、市民の暮らしを守り、みんなが輝ける市政への転換ができるのは林高文氏だけ。温和な性格の中には確固たる信念を持ち、駒ケ根市の『顔』として、最もふさわしい人、かならず勝てる。ひとり一人が新しい駒ケ根を創るために協力を」と呼び掛けた。 -
県税務課が個人住民税の徴収対策会議を中南信地区市町村と実施
未納金が増加傾向にある個人県民税の徴収対策強化を目的として県税務課は9日、併任徴収協定を結ぶ中南信地区市町村の担当者を集めた徴収対策会議を、伊那市の県伊那合同庁舎で開いた=写真。
個人県民税は、各市町村が徴収する市町村民税と一括してそれぞれの市町村が個人住民税として徴収している。07年度はその未納金が増加傾向にあり、昨年11月末現在の徴収率は前年同期と比べて1・4%減。こうした事態を受けて県は、個人住民税の徴収支援を目的として併任徴収協定を結ぶ県内55市町村から、県に対する要望を聞くとともに市町村への徴収取り組み強化を求める会議を招集した。
現在県では、地方事務所と本庁の県内4カ所に個人県民税対策室を設置し、併任協定を結ぶ市町村の要望を受けて個人住民税の滞納金の徴収などにも取り組んでいるが、参加市町村からはその駐在員数を増やして欲しいなどといった意見が出された。
また、県としても希望があった市町村に電話や文書催告、滞納整理の共同実施などといった緊急対策で各市町村と連携を図っていきたいと考えている方針を示した。
現年分、滞納繰越分を合わせた年収入歩合を比較すると、04年は91・8%だったものが、05年は92・3%、06年は93%とここ2年は順調に推移してきている。しかし、本年度はここへきて収入歩合の大幅な遅れが見られている。 -
区長新たな顔ぶれで、会長には唐木さん
宮田村内全11地区の区長が新年改選となり9日、新たな顔ぶれによる区長会を役場で開いた。村は合併せず自立を決めて5年目を迎え、住民協働が欠かせないキーワードにもなっており、一緒に手を携えながら地域づくりに取り組む。
区長会長に北割区の唐木登さん、副会長に大田切区の田中静男さん、会計につつじが丘区の橋爪政由さんを選任。
席上、唐木会長は「暗中模索の点もあるが、みんなで協力していきたい」とあいさつ。清水村長も「地域と村がさらに連携を深め、小さくても元気な宮田村にしていきましょう」と呼びかけ、協力を求めた。
この日は役場各課から村の事業説明も受けた。各区長の任期は12月末まで。新区長は次の皆さん。
▽町一区=大蔵重樹▽町二区=黒岩崇▽町三区=唐澤通夫▽北割区=唐木登▽南割区=小林研二▽新田区=田中英男▽大田切区=田中静男▽大久保区=小田切修▽中越区=小田切武人▽つつじが丘区=橋爪政由▽大原区=大久保満義 -
伊南消防特別点検
伊南行政組合消防本部(竹上俊隆消防長)は8日、中原正純組合長による年頭訓示を受けた。昨年秋に完成したばかりの新庁舎に署員約50人が整列し、新年のスタートに当たって職務への意気込みを新たにした=写真。
中原組合長は「消防本部・北消防署が完成したことで広域消防の基盤が整備された。住民の身体、生命、財産を守るために日々研さん、精進し、旺盛な消防精神と心意気で1年頑張ってほしい」と訓示した。 -
駒ケ根市長選 林高文氏出馬表明
任期満了に伴う駒ケ根市長選(1月13日告示・20日投開票)に7日、新人で元市議会議員の林高文氏(69)=無所属、中沢=が立候補を表明した。林氏は「これまでの市政は箱物づくり中心で、福祉や教育、子育てなどの予算は順次削られてきた。市民の暮らしを切り捨ててきた市政を今こそ転換させなければならない。7期28年の市議生活で培った実績と経験を生かしたい」と立候補に向けての決意を述べた。主な政策として医師確保、市長の報酬30%減額と退職金ゼロ、公共事業の入札制度の見直し、市役所の構造改革と天下り廃止などを挙げた。東中学校の移転、新築計画については、移転せずに現在地で機能を拡充し、同時に通学区の見直しを図りたい竏窒ニする考えを示した。
同氏を支援する共産党などでつくる市民団体「市民のくらしを守る駒ケ根みんなの会」の林奉文代表は出馬に至るまでの経緯について「できれば無党派の人を擁立したいと考えて昨年10月から調整を進めてきた。人選が難航したことで表明が遅れたが、市長として最もふさわしい人だと自信を持って言える。市民が待ち望んだ候補者だ」と話した。
これまでに立候補を表明しているのはいずれも新人の、前市議会議長、北沢洋氏(56)=無所属、上赤須=と、元県教育次長、杉本幸治氏(58)=無所属、上穂町。ほかに立候補の動きはなく、この2氏に林氏を交えた三つどもえの戦いとなることが確実な情勢となった。
林氏は木曽山林高卒。中沢森林組合(当時)を経て75年、日本共産党公認で市議に初当選。経済、建設委員長などを務め、7期で引退した。現在市東部土地改良区理事長。共産党駒ケ根市委員。農業。 -
駒ケ根市長選 北沢氏総決起大会
任期満了に伴う駒ケ根市長選(1月13日告示・20日投開票)に立候補を表明している新人で前市議会議長の北沢洋氏(56)=無所属、上赤須=は6日夜に駒ケ根市内で開かれた総決起大会で「中原市長が進めてきた社会基盤整備はいまだ成長過程にある。現在のこの市政の流れを絶やしてはいけない。福祉、子育て、経済、まちづくりなど、市民の暮らしに安心をもたらす施策をきっちりやっていく。何としても当選させてほしい」と集まった約700人の支持者らに協力を強く訴えた=写真。
来賓には中原正純市長、吉田博美参院議員、佐々木祥二県議、竹内正寛市議会議長らのほか、宮下一郎衆院議員、若林正俊参院議員の秘書らが顔をそろえ、それぞれ激励の言葉を述べた。中原市長は「今の市政の良い流れを引き継いで、将来に向かって発展させてほしい。後を継いでくれる新たな市長にふさわしい人物に成長している北沢さんに市政を任せよう」と激励した。
後援会「洋光会」の渋谷敦士会長は「出馬表明以降、各戸訪問や集会などで北沢さんの人柄や決意など、市民への理解は深まったが、これからが大事な期間。緊張感を持って詰めに入ろう」と呼び掛けた。 -
長藤診療所 診療棟の開所式
老朽化などに伴い、移転新築している伊那市高遠町の長藤診療所で7日、診療棟の開所式があった。診療棟の完成で、今後、旧診療所を取り壊し、駐車場を整備する。3月のしゅん工を目指す。
開所式には市関係者、地元区長ら約20人が出席。
小坂市長は「医師不足が言われているが、幸い伊那中央病院は確保できている。診療所は医師1人のため、伊那中病と連携を図りたい」と述べ、地域住民の健康を守る拠点となることを期待した。
式後、診療棟で診療が始まった。
旧診療所は69年建設で老朽化していたため、耐震度の強化、段差解消や手すりの取り付けなど施設内のバリアフリー化することで、利用する高齢者らが診療しやすい環境を整えた。事業費は1億4千万円で、過疎対策事業債を充てる。
診療棟は旧診療所の南側。木造平屋建て(延べ床面積430平方メートル)で、診察室やレントゲン室、事務室、畳の待合室などを設けた。 -
駒ケ根市長選 第3の候補出馬へ
任期満了に伴う駒ケ根市長選(1月13日告示・同20日投開票)への出馬に向けて調整を進めてきた、共産党も加わった市民団体「市民のくらしを守る駒ケ根みんなの会」は5日、立候補者の人選が固まったとして7日に記者会見を開き、詳細を発表することを明らかにした。
これまでに立候補を表明しているのはいずれも新人の、前市議会議長、北沢洋氏(56)=無所属、上赤須=と、元県教育次長、杉本幸治氏(58)=無所属、上穂町=。保守系2人による一騎打ちか竏窒ニの見方が広がっていたが、告示まで一週間に迫ったこの土壇場で三つどもえの戦いとなることが確実な情勢に。選挙戦は一気に混戦の様相となりそうだ。 -
小坂樫男伊那市長 「後継者を腹の中で決めている」
伊那市の小坂樫男市長の後援会「やまなみ会」(笠松保会長)の新年祝賀会が5日、同市狐島のJA上伊那本所であった。小坂市長が、集まった支援者ら約550人を前に新年の意気込みを述べた。
昨年を振り返り、小坂市長は副市長2人制について、「必要かどうかとの議論もあったが、それぞれ得意な面を発揮し、いろいろと成果が上がった」と強調。産業立地では11社の誘致が決まり、手応えを口にした。
また、市が昨年秋から始めた、北海道犬を活用した野生動物の追い払い事業に対し、「成功すれば有効な手段となる。人間と動物の共生ができる」と期待した。
最後に小坂市長は「ぼつぼつ後継者を腹の中では決めている。最後の任期をまっとうしたい。しっかりやりたいと思うので支援を」とも話した。
笠松会長は「新生伊那市が誕生して2年が過ぎ、自立した地方都市を目指して着実に一歩一歩進めていると確信する。新生伊那市は3年目を迎えるが、みなさんの応援を得ながら小坂市長には、長野県一の町をつくるために頑張ってもらいたい」と激励した。 -
宮田村仕事始め式
宮田村は4日朝、新年の仕事始め式を開いた。約100人の村職員を前に清水靖夫村長は・ス庁内力の強化・スを訴え、連携を密にしながら住民サービスに応えていこうと呼びかけた。
「他にさきがける発想の転換」も求め、横並び体質ではない対応を要望。
力を入れている子育て支援、環境対策にもふれ、一人ひとりの英知を結集し、体制の充実や啓もうに取り組むよう喚起した。 -
駒ケ根市長選
2氏が政策発表任期満了に伴う駒ケ根市長選(13日告示、同20日投開票)に向け、立候補を予定している2氏が相次いで政策発表会見を開いた。前市議会議長の北沢洋氏(56)=無所属、上赤須=は3日に、元県教育次長の杉本幸治氏(58)=無所属、上穂町=は4日に、それぞれマニフェストの内容を報道関係者に説明。告示を前に熱い戦いが始まった。
共産党も加わった市民団体「市民のくらしを守る駒ケ根みんなの会」が擁立に動いている第3の候補予定者はいまだ表明を行っていないが、数日中に発表するとする情報もあり、52年ぶりとなる三つどもえの選挙戦の可能性も高まってきている。
北沢氏は医療・福祉、子育て・教育、産業振興、まちづくりの4テーマ、18項目の政策を発表した。医療問題では、医師不足が深刻化する昭和伊南総合病院の経営改善のためのプロジェクトチーム設置や、妊産婦検診の完全無料化などを掲げている。教育分野では、中学校の科目別・小人数指導体制構築、義務教育施設の耐震化早期完了などを、産業振興では街なか居住による商店街活性化などを挙げた。
杉本氏は医療、福祉、子育て支援・教育、市民参加のまちづくり、社会基盤整備・産業振興、環境・災害対策、市の経営健全化、人口5万人構想の8テーマ、74項目の政策を発表した。医療では昭和伊南総合病院の経営健全化のため、市民対象の公募債導入、子育て支援・教育では乳幼児医療費無料対象者の拡大や教員の独自配置を挙げたほか、市の経営健全化では市長の報酬と退職金20%減額を打ち出した。
赤穂、東両中学校の生徒数の格差是正のため、東中を下平地区に移転新築するという市の方針については両氏とも「答申は尊重する」としつつ、方針決定から長い年月がたっていることもあり、もう一度住民の意見を聞いた上で考えたい竏窒ニして、見直しも含めた再検討が必要とする考えを示した。