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長谷に孝行猿資料館 09年度建設へ
伊那市教育委員会は11日夜、長谷地域協議会で孝行猿資料館を09年度に建設する考えを示した。年度内に建設地を決める。
民話「孝行猿」は親を思う子猿の哀れな物語で、明治から戦前にかけて修身の教科書に取り上げられた。85年、旧長谷村が物語の舞台となった民家の一角に資料館を設けて一般公開していたが、昨年12月末、所有者が生活を営む上で問題が生じていたため、閉鎖した。
新たな孝行猿資料館は、市無形民俗文化財の民話を後世に伝えると同時に、全国発信する施設として設置する。
事務局案では、いろりや猿が出入りした窓など雰囲気を出した内装の平屋建てとし、江戸時代の生活様式や猟師の生活がわかる資料、民具などを展示。ビデオ装置も備える。
建設地は未定だが、完成後の維持管理面から生涯学習センター入野谷付近を考えている。資料館的な施設とし、入野谷の集客につなげる。
今後、区長会などにも諮る。 -
全国高校野球長野大会 第7日
第90回全国高校野球長野大会は第7日の12日、県内4球場で3回戦8試合を行った。上伊那勢の赤穂は、県営長野球場で松本工と戦い1竏・1で敗れた。同大会に出場した上伊那8校は、これですべて姿を消した。
赤穂
##(スコア)
【第7日=12日】
▽3回戦・県営長野球場
松本工
011200007=11
000000010=1
赤穂
【松】佐々木、小松達竏忠膜エ
【赤】田中、鈴木、地元竏註剿{
○…4回までに4失点の赤穂は、2番手の2年生エース鈴木が5縲・回、相手打線を2安打無失点で抑える。すると8回の攻撃、倉田、唐木の中前打で2死一、二塁の好機に杉本が左前打を放ち1点を返す。しかし、9回、好投していた鈴木が崩れるなどで、この回7点を奪われた。
山岸智昭監督…序盤のミスで失点したのがよくなかった。最後は全体的に崩れてしまったが諦めずに戦っていた。
高嶋学主将…前半のチャンスに点を取っておきたかった。集中力は切れてなかったが、自分たちに力がなかったのが敗因。後輩たちには上を目指せるチームをつくってもらいたい
鈴木奨投手…気持ちを強く持って投げていたが、最終回はあせりでフォームが崩れた。悔しい。
【松本工竏註ヤ穂】赤穂は8回2死一、二塁、杉本の左前打で1点を返す -
新山とんぼの楽園で観察会
日本最小のトンボ・ハッチョウトンボの生息地として知られる伊那市富県の「とんぼの楽園」で13日、毎年恒例となっている観察会が開かれた。上伊那内外から多くの人が訪れ、羽化が最盛期となった同トンボの生態を学んだ。
新山山野草等保護育成会(中山智会長)の主催で、ハッチョウトンボについて知ってもらうと始めて3年目。湿地帯0・7ヘクタールでは年間36種類のトンボを観察することができ、同トンボは例年、5月から8月までに約5千匹が羽化するという。
ハッチョウトンボの生態を訪れた人たちに会員が説明した。同トンボは雄が赤色、雌が黒、黄色のしま模様。体長はいずれも約2センチ。雄は産卵に適した場所を確保するため縄張りを持ち、侵入してきたほかの雄と空中戦を展開するという。
訪れた人たちは、小さなトンボを見つける声を上げて指差し、飛び回る姿を懸命に目で追っていた。また、会場ではハッチョウトンボの保護育成のため販売した、同トンボをモチーフとした竹製のブローチなどが講評だった。
小さなハッチョウトンボを探す参加者たち -
第24回斉藤杯争奪囲碁大会 25人熱戦
日本棋院上伊那支部(神田福治支部長)の「第24回斉藤杯争奪囲碁大会」は13日、伊那市西春近のサンライフ伊那であり、小学生から80代までの25人がトーナメントを戦った。優勝は知久喜明さん(6段・伊那東部中学校3年)だった。
同支部最大の棋戦として年1度開く同大会。小学生から有段者までがすべて同じトーナメントで腕を競い合った。そのほかの出場者やトーナメント戦の敗退者は3段以上のA級と2段以下のB級に分かれ、リーグ戦で対局した。
優勝した知久さんとトーナメント戦に参加した田中宏道君(2段・西春近北小学校4年)は8月5日、第29回文部科学大臣杯少年少女囲碁大会に、同支部から初めて出場するという。
結果は次の通り。
【トーナメント戦】(1)知久喜明(6段・伊那東部中3)(2)我満政義(2段・伊那市東春近)(3)福沢秀伸(5段・伊那市高尾町)(4)岡田裕(4段・伊那市東春近)
【A級リーグ戦】(1)中村重男(5段・伊那市狐島)(2)池田輝夫(3段・南箕輪村)(3)中山恵介(4段・伊那市美篶)
【B級リーグ戦】(1)酒井喜多男(初段・伊那市西春近(2)山崎洸(2段・南箕輪中2)(3)田中宏道(2段・西春近北小4)
碁盤をにらみながら一手一手を考える参加者たち -
図書館まつり
中川村図書館は12日日、第11回図書館まつりを図書館周辺で開いた。えほん講演会や古本市、リサイクルアイデアコンテスト表彰式、バザーなど多彩なイベントが繰り広げられた。
このうち、環境問題に目を向けようと、今年初めて募集したリサイクルアイデアコンテストには27作品(保育園・小学生4、中・高校生2、一般21)が応募、優秀賞には片桐保育園さくら組のペットボトルを利用した「おさんぽバック」が、一般の部では、小林真紀さん(片桐)のコウモリ傘の布で作った「エコバック」。ガス湯沸し器や一斗缶で組み立てた、島崎敬一さん(大草)の「湯沸かしロボット」が選ばれた。
また、絵本作家の松竹いね子さんの「自然の『こえ』を聴きながら」と題した講演会で、松竹さんは「自然の声を聴くには心の耳を澄ますこと。自然はいつも私たちを呼んでいる。自然をよく見て、触ってあげる。匂いをかぎ、音を聞くと、自然の方からいろいろと教えてくれる」と話し、自然に目を向けるきっかけになった「ジカキムシ」の生態を紹介し、絵本「じかきむしの文」の読み聞かせを行った。
このほか、絵本作家、安江リエさんも特別出演し、新作の読み聞かせも行い、子どもたちを絵本の世界に誘った。 -
町議会と飯島区会が懇談
飯島町議会(織田信行議長)は11日夜、Aコープ飯島店で飯島区(竹俣栄二郎区長)会議員との懇談会を行った。合併せず単独自立を選んだことによるメリット、デメリット、伊南バイパス沿線の課題とまちづくりなど活発に意見交換した=写真。
町議会からは全議員が、区会から竹俣区長ら16人が出席。
懇談では、区会から「自立を選択したため、合併特例債が使えず、物販、製造面も厳しい。特例債を受けた地域は景気は良くなったか」と質問。かつて合併論議の際、反対を主張した坂本紀子議員らは「合併した高遠町の人々の1部は『して良かった』と聞くが、全てがいいとは聞いていない。特例債で1時的に建設関係が良くなったのでは」。「長谷村の人からは合併しなければ良かったという声を聞いた。自分たちの地域が自分たちの自由にならない。厳しい時代だから、合併しなくて良かった」-など。 一方、合併推進の立場をとった竹沢秀幸議員らからは「合併すれば、特例債で町道などインフラ整備も進み、それなりに経済効果があったのでは」「工場誘致の場合、町村より市の方が有利。駒ケ根市と飯島町では地名度に大きな開きがある」など、それぞれが本音で意見を述べた。
また、区会から「広小路をりっぱに拡張したが、ネコしか通っていない。伊南バイパスが下(東)の方に通って、飯島町になんのメリットがあるのか」という厳しい指摘もあり、これに対し、広小路街路整備は計画からしゅん工まで25年間掛り、その間に時代のニーズが変化してしまった。伊南バイパスのルートについて上(西)の方へと陳情したが、国・県の方針で現在のルートになった-など経過の説明があった。
広小路で酒店を営業する宮下寿議員は「町内商業者はバイパス沿いに進出し、生き残る店も出るかも知れないが、多くは出ていく資金力、体力がない」と悲観的な見方をした。
また、宮下覚一議員は「飯島工区はほとんどが長大橋で、平面交差が少ない。平面交差の土地利用を早急に検討する必要がある」などの認識を示した。
このほか、区会から議会は積極的に政策提言をなどの注文もあった。 -
伊那地区「勤労青少年の日」記念事業ソフトボール大会
7月の第3土曜日「勤労青少年の日」のイベントで、南信労政事務所内に事務局を置く伊那地区勤労青少年の日記念事業実行委員会は12日、事業所対抗のソフトボール大会を南箕輪村の大芝総合運動場で開いた。上伊那地域の15事業所から20チームが参加し、試合を通じて交流した。
日ごろ接する機会が少ない他企業の勤労青少年との親ぼくと交流を深める目的。上伊那地域の事業所に勤務する勤労青少年(原則として35歳未満)で、必ず女性も含めたチーム編成。昨年より4チーム多い参加となった。
バッターボックスに立った仲間が球に当たりそうになったにもかかわらず、「ナイスピッチ」と声がかかりベンチで笑いが起きるなど、炎天下での試合だったが、元気な声援が飛び交い試合を楽しんでいた。
結果は次の通り。
(1)南信マリナーズ(南信精機製作所)(2)丸塚200円(タカノ)(3)Product team(コガネイ駒ヶ根事業所)(4)ソウルパニッシャー(セイコーエプソン松島事業所) -
みやだブルーベリーまつり初開催
宮田村駒ケ原でブルーベリーを栽培するフルーツファームひおく、山玉農園、ウエストファームの3つの農園は12日から、栽培開始10年を迎えて「みやだブルーベリーまつり」を初開催している。21日まで。今までは各農園ともに出荷を主体にしてきたが、地元の新鮮な果実をじかに味わってほしいと企画。摘み取り体験ができ、初日から多くの人でにぎわった。
女性グループ「まみぃずベリー」が始めた同地区のブルーベリー栽培。もとは水田や牧草地だった耕地を活用しての挑戦だったが、枯れては植えなおすなど10年の間には色々な苦労もあったという。
その甲斐あって現在では収量、品質ともに安定し、味も高い評価を受けるまでに。
一般に広く開放しての摘み取り体験は初めてだが「宮田でもブルーベリーを育てていることを知ってもらい、より身近に感じてもらえれば」とフルーツファームひおくの樋屋喜代美さんは話す。
この日は、リンゴオーナーとして村内農家と契約する中京圏の家族らの収獲体験とも重なり、地元内外の人たちが摘み取りを満喫。
愛知県江南市から4人家族で訪れた山田英樹さんは「子どもたちにブルーベリーがなっている姿をみせることができて良かった」と話した。
入場料は6百円で食べ放題。持ち帰りは1キロ2千円。時間は午前10時から午後4時まで。問い合わせは樋屋さん090・1125・9003まで。 -
住民協力で河川清掃
河川愛護月間にあわせて27日まで、上伊那各地の自治体などで構成する天竜川上流河川愛護連絡会は、流域の河川清掃活動を展開している。初日の6日は宮田村大久保区の天竜川で開き、約40人の住民が参加。空き缶やペットボトルなどの生活ゴミを2トントラック1台分ほど回収したほか、外来植物のアレチウリも駆除した。
天竜川にかかる大久保橋のたもと近くの林では、放置してあった大量のゴミを回収。空き缶やビニールゴミが主だったが、なかには靴や「産業廃棄物運搬車」と業者名入りのプレートも含まれた。 -
南箕輪村議会 農業委員推薦
南箕輪村議会は11日、臨時会2日目を開き、議会推薦の農業委員4人を推薦する動議を賛成多数で可決して閉会した。共産党の久保村義輝議員、三沢澄子議員が賛成しなかった。
推薦が決まったのは次の皆さん。
唐沢俊男(大泉)山・スしず江(北殿)松沢祐子(田畑)池上ひとみ(南原) -
消毒用噴霧器、軽四貨物自動車が全焼
12日午前10時50分ころ、箕輪町松島の赤羽栄治さん(80)方庭先駐車場で赤羽さんと、知人で同町に住む73歳男性が消毒用噴霧器にガソリンを給油したところ、ガソリンが漏れ、赤羽さん宅のボイラーから引火。消毒用噴霧器と近くにあった軽四貨物自動車1台に延焼し、いずれも全焼した。
消火にあたった73歳男性が右腕に軽いやけどをした。 -
みのわ町スイミングプール営業開始
箕輪町の「みのわ町スイミングプール」が12日、オープンした。12、13日は無料開放。
初日は午前中から町内の小中学生などが、さっそくプールを利用。部活仲間や兄弟で来た子どもたちもおり、うきわでのんびり浮かんだり、鬼ごっこをしたりと元気に水遊びを楽しんだ。
営業期間は12、13日、19縲・1日、26日縲・月18日の29日間。午前9時縲恁゚後5時。外気温、水温が満たない時、天候の悪化などによる閉場がある。 -
輝く!経営者 その後
六九堂はりきゅう指圧院・六九堂接骨院
伊藤直樹院長(43)六九堂はりきゅう指圧院・六九堂接骨院
◆伊那市高遠町西高遠683
◆1998年6月9日開業、2000年10月10日移転
◆TEL0265・94・5069
◆URL http://www.h3.dion.ne.jp/^rokkudou
◆本紙の長期連載企画「上伊那・輝く!経営者」で03年12月に紹介
上伊那地域の東洋医療の拠点として、六九堂はりきゅう指圧院・六九堂接骨院の2つの看板を掲げる「六九堂」。鍼(はり)師、灸(きゅう)師、あん摩マッサージ指圧師、柔道整復師の国家資格を有し、毎週発行の「六九堂新聞」で情報提供を続けながら、患者とのより強い信頼関係を構築。開業時から変わらぬ、地域の皆さんのお役に立ちたい-という思いで研究を重ね、新しい治療にも取り組んでいる。 -
【高遠断酒会】
酒を飲み続けていると誰でも侵される可能性がある病気、アルコール依存症。きっかけは人によりさまざまだが、定量を超えて飲み続けることが原因の一つともいわれる。多くの場合、自分でも気付かないうちに酒量が増え、次第に一日中飲まずにはいられない状態となる。進行すると精神的、肉体的な禁断症状が現れていつしか職を失い、家庭は崩壊。社会的信用もなくなり、体を壊してついには死に至る竏秩B
酒をやめられないのは性格や意志の弱さゆえではない。脳への作用によって体がアルコールを求め、自分の意志で飲酒を止められない状態に陥っているからだ。アルコール依存症は、回復はしても完治することはないとされる。10年、20年と断酒していても一杯の酒で再び元の状態に逆戻り。酒の量を控えても駄目で、再発しないためには一生酒を断つしかない。だが、酒を飲みさえしなければ何ら普通と変わらない生活を送ることができる。
◇ ◇
「断酒会」は1958年、アルコール依存症に悩む人たちの自助組織として高知県で生まれ、5年後には全国ネットワークもできた。高遠断酒会は78年に発足。向山金治さん(77)が会長を務める。
「20歳ごろから飲み始めたが、当時の写真を見るとどれも一升瓶を持っている。結婚してからも勤め先のロッカーの中や弁当の底に酒を隠して、朝でも昼間でも飲んでいたよ」
体を壊して入院しても、体調が少し良くなるとまた飲んだ。母や妻が泣いて頼んでも「自分で稼いだ金で飲んで何が悪い」とはねつけた。
45歳の時、その母が亡くなったことで「今やめなければ一生やめられない」と断酒を決意。仲間5人とともに高遠断酒会を発足させた。
断酒会の例会は依存症の会員が定期的に集まり、それぞれの悲惨な体験を語り合うことで酒害の恐ろしさを互いに再認識する。同じ思い、似た体験を共有する人の話を聞くことで疑似体験ができ、二度と酒を飲むまいという気持ちが強くなる。妻や子に暴力をふるい、家庭がバラバラになったことや、死ぬほどの苦しみを味わった体験を涙ながらに語る人も多い。依存症の被害者側ともいうべき妻や子も出席して体験談を語る。これを地道に繰り返すうち、断酒生活が身についてくる。断酒会は依存症の泥沼からはい上がるための大きな助けになっているのだ。
「おかげでその後30年間飲んでないよ。いや、一度だけ断酒会の帰りに飲んでしまったことがあったが…それだけだ。会を立ち上げた手前、逆戻りするわけにはいかないから」
事務局を務める嶋村直人さん(53)は仕事そっちのけで酒びたりとなり、妻に愛想を尽かされて離婚するはめになった。
「飲み過ぎで体が動かなくなったが、それでも酒は離せない。ある日ついに血を吐いて病院送り。酒をやめるために断酒会に入ったが、やめるのは苦しい。歯を食いしばって耐えた」
1年たち、2年たつと苦しさも徐々に和らぎ、断酒に半信半疑だった周囲の見方も違ってきた。断酒のかいあって離婚から6年後、妻との復縁がかなった。
「地獄を見たければ依存症の家、極楽を見たければ断酒の家竏秩B仕事から帰って『ただいま』と言うと返ってくる『お帰りなさい』の声、家族皆で囲む食卓での何げない会話と笑顔。普通の家庭のそんな小さな幸せを今はかみ締めている。生きていてよかった」
(白鳥文男) -
第26駒ケ根高原マラソン大会に実施向けて事務所開き
第26回中央アルプス駒ケ根高原マラソン大会の実施に向け、大会実行委員会(委員長・広田喜宥中央アルプス観光社長)は11日、駒ケ根市役所内に事務所を開設した=写真。今後事務職員2人が常駐し、9月28日の大会にむけて準備を進める。広田実行委員長は「本日現在で約千人の申し込みがあり、申し込みが終わるころには3千人を超えると予想している。昨年にも増して、盛大に実施することができるよう、準備を進めたい」と語った。
本年は03年の世界選手権で銅メダルを獲得した元マラソン選手の千葉真子さんを招待選手として迎えるほか、ホノルルマラソンへの招待資格をはじめ、各種参加賞が用意されている。
昨年は25周年ということもあり、久々に3千人を超える出場者が集まった。また、数年前から小学生を対象とした3キロコースに合わせて中学生以上一般の部3キロコースを設置したところ、家族で参加する出場者も増えているという。
大会の実施種目は▽3キロ(小学4縲・年生男女別)、3キロ(中学生以上一般の部男女別)、6キロ(中学以上男女年代別)、15キロ(中学生以上男女年代別)の4種目。参加料は3千円(小学生の3キロは500円)。
申し込みは8月20日まで(必着、当日消印有効)。
問い合わせは市役所内大会事務局(TEL83・2111)へ。 -
駒ケ根高原美術館で橘学園高校デザイン美術コースの学生が「青春」をテーマにワークショップ
駒ケ根市の駒ケ根高原美術館を10日、神奈川県横浜市の橘学園高校デザイン美術コースの学生35人が訪れ、「青春」をテーマに抽象絵画制作に挑戦した=写真。
同校の1年生は例年この時期、飯島町にある合宿所で1泊2日の合宿を行っており、同館への訪問もその一環。普段の制作の場とは異なる環境の中で刺激を受け、感性を磨くことなどを目的としている。
生徒らは松井君子副館長の説明を受けながら館内観賞をし、「青春」を題材とした抽象絵画制作を実施。
「青春とは楽しいもの。はじけているイメージで明るい色で表現した」という学生の一方、「青春には将来の夢への不安な気持ちがある。それを曲線や直線で表現した」とする学生も多かった。
松井副館長はそれぞれの制作絵画にアドバイスをしながら「人間誰でも生活の中に不安はある。豊かな感性と豊かな感受性を持って生きることが今の時代大切。不安があることが不幸なのではなく、それに挑戦していくのがいい」と語りかけていた。 -
もてなしのまちづくり協議会が大御食神社の再発見をテーマとした講演会を開催
地元の観光資源を再発見しよう竏窒ニ、商工観光事業関係者や行政などでつくる「もてなしのまちづくり協議会」(会員約40人、小濱哲会長)は11日、同市赤穂にある「大御食(おおみけ)神社」をテーマとした講演会を開いた。一般市民など約40人が参加。風土工学の第一人者で同協議会の委員でもある須田清隆さんが同神社が担ってきた“食”との関係を説明し、それを生かした観光づくりについて語った=写真。
同協議会は04年に策定した「もてなしのまちづくり計画」に基づく観光づくりを進めており、講演会もその一環として開催した。
須田さんは駒ケ根市の場合、南アルプスや中央アルプスなどといった自然については一つの観光ブランドとして確立している一方、歴史的資源や食などに関する資源は生かしきれていない現状を指摘。そんな中、千年以上の歴史を持つ大御食神社に着目し「“大御食”という言葉は朝廷に食料を献上していた地区で用いられていることなどを説明。「同市でも朝廷に食材を献上していたことが考えられる」とした。
その歴史的背景から、安心、安全でおいしい食を提供する地域として、観光ブランド化できないかを提案。
また、観光に取り組んでいく過程の中では地域として思いを一つにし、「自分たちのための地域づくり」を進めることの重要性を語った。 -
全国高校野球長野大会 第6日
第90回全国高校野球長野大会は第6日の11日、県内4球場で3回戦8試合を行った。上伊那勢の上伊那農は、県営上田球場で佐久長聖と対戦し、2竏・2の5回コールドで負けた。大会第7日の12日は、県営長野球場で赤穂が松本工と対戦する。
【第6日=11日】
▽3回戦・県営上田球場
上伊那農
02000=2
37002=12
佐久長聖
(5回コールド)
【上】柴、藤森、石本竏駐vリ
【佐】池田竏忠。井
▽本塁打=唐沢孟(上)
○…3点を失った上伊那農は2回、小島の内野安打から1死一塁とすると、唐沢孟が2試合連続の本塁打を左翼方向に放ち2点を返した。しかし、その裏、相手打線に4連打を浴びるなどで7失点。5回にも点を奪われコールド負けした。
【上伊那農竏注イ久長聖】2回1死一塁から唐沢孟が2試合連続となる本塁打を放つ
◆100%の力出せなかった◆
上伊那農は3回戦、優勝候補の一角となる佐久長聖と対戦し、5回コールドで負けた。この試合、コールドゲームを防ぐため投手をつぎ込むこともできたが、守屋監督は「真剣に勝つため温存した」。しかし、自慢の打線が力を出し切ることができず、涙を飲んだ。
3点を失ったあとの2回、唐沢孟の2点本塁打で反撃ののろしを上げたが、それ以降は散発。試合前、自分たちの力のすべてを出し切ろう竏窒ニ話してきたチーム。しかし、宮脇主将は試合後「100%は出せなかった」と悔しさをにじませた。
「采配に悔いはない。ただ、もっと打てたと思えるチームだからこそ悔しい」と指揮官。それでも「真っ向勝負をよく戦った」と選手をねぎらった。宮脇主将は「上農の新しい歴史を作ることはできなかったが、後輩たちに頑張ってもらいたい」とエールを送った。 -
伊那市が緊急地震速報受信端末設置へ
伊那市は気象庁の情報に基づいて地震の発生を直前に知らせる「緊急地震速報」の受信端末と館内放送設備への接続機器を各小中学校、保育園のほか、市役所の本庁舎、総合支所、支所などの公共施設約60カ所に設置する。機器の発売予定は7月下旬から8月にかけてと見込まれるため、設置はそれ以降となるが、市担当者は「安全上のことでもあり、できる限り早期に整備を完了させたい」としている。
設置する受信端末は、全国各地のケーブルテレビ事業者約500社が加盟する日本ケーブルテレビ連盟が低コストを念頭に進めてきた「ケーブルテレビ網を用いた緊急地震速報システム」用に開発された専用品。連盟に加盟する伊那ケーブルテレビジョンが気象庁(気象業務支援センター)の発信する情報を受け、ケーブルテレビの回線を利用して各端末に情報を送ることにより、音声で「およそ○秒後に震度○程度の地震がきます」などと告知する。利用料は無料という。
学校などの大きな施設では一般家庭と違って広い全館の隅々にまで一斉に告知する必要があるが、施設の各室すべてに受信端末を設置しては費用が大幅に膨らむため、専用の機器を館内、校内の放送設備に接続することで一斉放送を可能にした。情報を受信すると放送設備の電源を自動的に起動させる機能を持っている。
導入する端末と放送用接続機器は各63個の予定。設置・接続工事などを含めた事業費は約390万円。財源には市町村合併特例交付金などを充てる。
導入はシステムの構造上、ケーブルテレビが設置されている施設のみが対象だが、伊那市有線放送農協(いなあいネット)も、既存の設備を使って緊急地震速報を放送することを決めているため、現在のところ小規模施設についてはケーブルテレビの追加設置工事はしない考え。
市は一方で、緊急地震速報の告知を受けた場合の対応マニュアルも作成し、万一の事態に備えたい竏窒ニしている。マニュアルは各施設、学校で現場に即したものを作成し、併せてマニュアルを職員に徹底させるための訓練も定期的に行っていく。 -
伊那全国大陶器市12日から
第8回伊那全国大陶器市が12日から伊那市の鳩吹公園特設会場で開催される。全国大陶器市振興会(山口県)主催。有田、伊万里、唐津、萩など、全国各地から集めた高級美術品や家庭用、業務用の食器などの陶器約20万点を販売する。
人間国宝・井上萬二の有田焼、徳田八十吉の九谷焼作品などのほか、人気作家による工芸品の特別展示もある。
事務局は「毎年開催しているが、その度に新しい品を取りそろえている。必ず満足してもらえるはず」として、多くの来場を呼び掛けている。
午前10時縲恁゚後5時30分。21日まで開催。 -
サンポーが駒ケ根市に寄付
不動産コンサルタント会社・サンポー(本社・駒ケ根市、北村武夫社長)が8日、駒ケ根市役所を訪れ、同市の地域づくりに役立ててもらおうと10万円を寄付した=写真。北村社長は「何らかの形で役立てていただければ」と語った。
昨年40周年を迎えた同社では、住民や地域への感謝を込めて市に向けた寄付を実施。良いことは続けていきたい竏窒ニの思いから、今年も寄付をすることになった。
杉本幸治市長は「とりわけ今、地震などによる被害が発生している中、安心・安全のまちづくりに向けて使わせていただきたいと考えている」と語り、感謝の言葉を述べた。
市は今回の寄付金で防災用自家発電機を購入し、赤穂東小学校の防災倉庫に配備する予定。防災用自家発電機の配備はこれで3カ所目となる。 -
竹元郁雄作陶展
「日本六古窯・越前 峰越窯-竹元郁雄作陶展」は15日まで、伊那市旭町のはら美術で開いている。長野県下初の個展で、茶道具を中心に新作100余点を展示している。
竹元郁雄さんは、福井県丹生郡越前町に築窯し30余年。「温かく使いやすい」をテーマに作陶している。「道具ですから、用途が美の中で一番重要な部分を占める」といい、「特に茶道具は寸法という制約の中でいかに自分を表現するか。きっちりした寸法、用途を抜いては考えられない」という。
焼き締めの越前焼で、茶わん、水指、花入れなどのほか食器もある。竹元さんの特徴は緋色。古い越前窯の発掘に参加した際に真っ赤なすり鉢が出たのを見て、「緋色が出る」という以前からの思いを確信。「日本全国探しても、この緋色はない」という緋色の作品を作り出している。
「相手があって初めて引き立つ、使って楽しい焼物。温かく使いやすい茶道具を見ていただきたい」という。 午前11時縲恁゚後6時。入場無料。 -
しゅんこう和紙ちぎり絵
中村早恵子教室「七絵会」作品展しゅんこう和紙ちぎり絵の中村早恵子教室「七絵会」作品展は31日まで、伊那市羽広のみはらしの湯ロビーで開いている。
伊那市在住の中村さんが指導する教室の一つ「七絵会」(35人)で、各自が好きな題材を選んで熱心に制作した31点を展示した。
中村さんの作品「異人館」をはじめ「河童端」「夜景(東京)」などの風景、グラジオラスやバラ、アヤメなど多彩な作品がそろい、湯の利用者は和紙で作り出す柔らかな絵の世界を楽しんでいる。
中村さんは、「しゅんこう和紙は、はぐことが出来る。はいだからこその質感、透明感が出る。筆やペンを一切使わずに指先でちぎってはり、水彩画の感じが表現できる」と話している。 -
高遠高校の校名検討
伊那市の高遠高校は、昨年度、一般公募した学校名の検討について、早ければ8月下旬にも2次選考に入る。年度内に結論を出したい考え。11日の高遠高校振興会の総会で報告した。
07年度、魅力ある学校づくりの一環として校名の検討を進めることとし、現行の「高遠高校」を含め、ホームページなどを通じて一般から公募した。その結果、307件が寄せられ、職員会の1次選考で▽現行のまま▽(高遠藩校から)進徳(館)が入るもの▽桜が入るもの竏窒フ3案にまとめた。しかし、高校再編計画が流動的だったため、一時中断していた。
2次選考する委員には同窓会、振興会、PTA、生徒会などの代表者を予定。2次選考で校名を決定するかどうかは委員会で詰める。
6月、県教育委員会がまとめた「高等学校再編計画」の骨子案で、旧第8通学区は「当面、現状の学校数を維持することが適当」とされている。 -
大出山口介護予防拠点施設引き取り検査
箕輪町はこのほど、同町大出の長田保育園南隣りに新築した大出山口介護予防拠点施設の引き取り検査をした。同施設を訪れた平沢豊満箕輪町長ら関係者は設計業者の説明を受けながら、施設の内外を確認。その後、大出区へと管理委託した。
大出山口介護予防拠点施設は、老朽化した大出山口集会所を取り壊し、高齢者の介護予防拠点として、また園児と高齢者の異世代交流の場として、国の補助金や地元の負担金などにより建設。総事業費は約4600万円で、そのうち3550万円を国が補助。泉設計事務所が設計、浅川建設工業が工事を請け負い、今年2月後半に前施設を取り壊し、3月から施設の建設に取りかかった。
敷地面積約915平方メートル、延べ床面積約199平方メートルで、鉄骨平屋建て。玄関にはスロープ、廊下には手すりを設けるなどバリアフリーになっている。
部屋は2つの研修室と調理室、畳敷きの相談室、管理室があり、研修室は間仕切りを外すことにより約76平方メートルの大広間に変わる。
大出区では20日に同施設のオープニングセレモニーを予定。翌日から利用を開始する。 -
伊南バイパス田切地区地権者会が設立総会
飯島町と駒ケ根市を結ぶ国道153号伊南バイパス田切地区地権者会の設立総会が10日夜、田切公民館であった。地権者49人中、30人余が出席し、規約を確認、役員選出を行い、活動を開始した。
同地区は伊南バイパス(延長9・2キロ)の飯島工区(延長5キロ)のうち、駒ケ根市境の中田切川縲恚ス沢川までの約1・7キロ。幅員は28メートル、長大橋でつなぐ。
伊南バイパスは駒ケ根工区約5キロは昨年末までに共用開始され、飯島工区は昨年5月本郷の基点から着工されており、田切地区が最終。
同会は地権者から出される問題点、意見、要望などを国交省飯田建設事務所に申し入れ、でき得る限り実現させることが目的。役員選出では会長に堀内泰義さん、同副に伊藤邦彦さん、堀内明さん、庶務に倉沢昇さんを選んだ。
今後のスケジュールは7月中旬に用地単価提示、地権者会の合意を経て、用地単価の調印(8月上旬を目標)。地権者個々に土地、物件調書確認、用地補償協議、用地補償契約の締結の運びとなる。 -
公共施設の美化に協力、大原区高齢ク「楽生会」
宮田村大原区高齢者クラブ「楽生会」は6日、ボランティアで村公共施設の美化清掃を行った。役場と村老人福祉センターの2カ所で、庭木のせん定や草刈り、ゴミ拾いなどして約30人が汗を流した。
同会は年に4回、社会奉仕活動を実施。多くの村民が利用する公共施設の美化にも毎年協力している。
知久昭夫会長は「小さくても自立を決めた宮田村。公共施設は村の玄関口でもあり、我々住民としてもできることで協力していきたい」と話した。
24日は大原区内でも清掃活動を行う予定だ。 -
中原正純前駒ケ根市長が建設事業関係功労者国土交通大臣表彰を受ける
駒ケ根市の前市長・中原正純さん(67)が08年建設事業関係功労者国土交通大臣表彰の受けることとなり10日、国土交通省の冬柴鉄三大臣から表彰状が贈られた。中原さんは「大変な光栄。地域のみなさんのご協力のおかげで表彰の栄に属することになり、感謝に耐えない。今後も伊南バイパスをはじめ、道路整備が進み、地域が発展していくことを期待している」と語った。
同表彰は建設事業関係の功労者や優良団体に対して毎年実施している。本年は247人5団体が選ばれた。
5期20年間にわたり駒ケ根市を務めた中原正純市長は、国道153号伊南バイパス建設促進期成同盟会の会長も務めてきた。昨年末には伊南バイパス駒ケ根工区の全線開通を実現。道路事業の推進に尽力してきた。
道路事業関係で表彰を受けた県内関係者は中原さん一人。そのほかの分野では、県内の3人が今年の表彰を受けた。 -
看護大学交友市民の会が本年度新入生の激励会を開催
県看護大学との交流に取り組む駒ケ根市の看護大学交流市民の会(会長・杉本幸治駒ケ根市長)は9日夜、本年度の新入生91人を迎えた交流激励会をアイ・パルいなんで開いた。さまざまな団体などに所属する市民など約100人が集まり、互いの自己紹介をし合いながら交流を深めた=写真。
激励会は新入生に一日も早く駒ケ根に慣れ、地域住民との交流を深めてもらうことなどを目的として毎年開催している。
歓迎のあいさつで杉本会長は「駒ケ根市は自然豊かな場所。ぜひ、駒ケ根市が第2の古里となるよう、この4年間を過ごしてもらえれば嬉しい。また、現在全国的に看護に携わる人材が不足しており、駒ケ根市もそうした人材を求めている。ぜひ、卒業後に地元に残っていただければ」と語った。
その後、駒ケ根市の特産である「すずらん牛乳」や「すずらんヨーグルト」などで乾杯。商工会議所青年部などが地元や看護大に関することをクイズとしたゲームなどを実施し、和やかなムードで交流を楽しんでいた。 -
信州大学農学部で「観光立県長野」の再興に向けた学官連携推進会議
県と信州大学農学部は10日、「観光立県長野」の再興に向け、大学と県との連携を図るため、学官連携推進会議を同学部内食と緑の科学資料館「ゆりの木」で開いた。「学」として信州大学のほか、長野大学、松本大学、諏訪東京理科大学、信州豊南短期大学の観光や教育を専門とする教授らが、「官」として環境省、県、伊那市の職員ら約20人が出席。意見を交わしあった。
県では、観光客や観光消費額の減少などに対応するため、08年度から5年間に取り組む主な観光施策や達成目標を盛り込んだ「観光立県長野」再興計画を策定しており、今年2月には同計画を具体化していくためのフリーディスカッションを開催。話し合いの場を広げ情報発信を図るため、県内の大学でもちまわりでテーマを変え会議を開くこととなった。
第1回目の信州大学農学部では「ニューツーリズム その可能性と学官の関わり」をテーマに意見交換を行なった。
事例発表として信州大学農学部森林科学科講師の中堀謙二さんが同学部でのヴァンデルンク(森林散策会)の取り組みについて、伊那市長谷総合支所産業振興課の池上直彦課長が「子ども農村留学」への取り組みについてそれぞれ発表。
意見交換では「従来型の観光教育じゃあ駄目だということがわかってきている。福祉や環境などいろんな形のカリキュラムを盛り込んでいかなくては」「農村が特別なイベントを行わなくても観光が成り立つというところにどうやって落としていくか」など活発な意見が交わされた。