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「水」をテーマに、環境を考えよう
信州高遠青少年自然の家で21日、環境を考える「エコ・キッズ・プロジェクト」が始まった。「水」をテーマに、年間を通して水と触れ合う実践活動を展開する。
このプロジェクトは、環境に対する関心を養い、環境と自分のかかわりを考えようと国少が初めて企画したもの。市内をはじめ、岡谷市、茅野市の小学校5、6年生7人が申し込み、来年2月まで6回の日程で、国少周辺や諏訪湖の水調査、水をきれいにする簡単な道具作りなどに取り組む。
初回は、食物連鎖の説明を受けたあと、ネイチャーゲームをしながら敷地内の硫黄沢を観察。小学生は木に聴診器を当てて水を吸い上げる音を聞いたり、地面に置かれたぬいぐるみなど自然にないものを探したりと楽しみながら自然に親しんだ。
岡谷市の井出直輝君(11)は「生態系が1つでも崩れたらだめだということが分かった」と話した。
次回は7月19日の予定で、牛乳パックなどを利用して水めがねや透視計を作り、川の様子を調べる。
定員に余裕があるため、あと3人を募集。申し込みは、国少(TEL96・2527)へ。 -
子ども科学工作教室
「すもうロボットを作って遊ぼう」竏秩B子どもたちに科学やもの作りに興味を持ってもらおうと、地域産業の振興に取り組む伊那テクノバレー地域センターは21日、第3回子ども科学工作教室を伊那市西箕輪の伊那技術形成センターで開いた。上伊那北部地域の小学4縲・年生34人が参加し、赤外線センサー搭載の「すもうロボット」を組み立てた。電子部品などを製造する上伊那10事業所の従業員29人が指導員として参加し、製作の指導や補助に当たった。
ロボットは力士をイメージしたもので、腕を振りながらキャタピラで走行する。赤外線センサーにより前方の障害物などの有無を判断し、スイッチの切り替えで、障害物に向かって行くモードと、避けて走行するモードが選べる。
ロボットのキットの箱を開けた子どもたちは部品の多さに「意外と大変そう」とやや不安げな表情。それでも「慌てずにきちんと作っていけば必ず動くからね」という指導員の励ましを受け、説明書を見たり、指導員のアドバイスを受けたりしながら、ニッパーやドライバーを使って1つ1つの部品を丁寧に組み付けた。
伊那市伊那部の4年生男児(10)は「プラモデルはたまに作るけど、こんなに難しいのは初めて。その分、完成して動くのが楽しみ」と話し、真剣な顔つきで製作に取り組んでいた。 -
伊那市体育協会表彰受賞祝賀会
長年にわたって地域の社会体育の振興に功績があったとして4月25日に伊那市体育協会の功労表彰を受けた松田悦子さんの受賞を祝う祝賀会が21日、JA上伊那本所で開かれた。松田さんはあいさつで「表彰は地元、足元の皆さんのおかげ。高校からずっとスポーツから離れずにやってきたが、今日は素晴らしい人生のひとこまをもらった。今後も心と体の健康づくりの役に立てたら」と笑顔で語った。
祝賀会には松田さんが指導するエアロビクス教室やダンスチームのメンバーなど約170人が出席。松田さんとともに喜びを分かち合った。
松田さんは83年から現在まで約25年間にわたって市スポーツ指導委員、市体育指導員を務める傍ら、伊那公民館の女性教室、高齢者教室で健康体操やダンスなどの指導に当たってきた。95年、県体育指導協議会表彰、99年、労働大臣褒章受章、00年、日本体育協会、日本スポーツ少年団から感謝状。日本体育協会公認スポーツ指導員、日本レクリエーション協会公認指導員。 -
「てくてくけんこう広場」始まる
南箕輪村公民館の新学級「てくてくけんこう広場」は22日始まり、初回が同村の南部小学校体育館であった。村民の健康増進が目的で、村住民福祉課と松本大学との共同事業。30縲・0代の女性を中心とした参加者20人が12月まで、ウォーキングや講習などで自己管理方法を学んでいく。
松本大学人間健康学部の根本賢一准教授を講師に迎え、脂肪燃焼、筋力アップなどに効果があるといわれる、早歩きとゆっくり歩きを繰り返す歩き方「インターバル速歩」を学習。このほか、健康管理のための調理実習などを月1、2回のペースで行う。
参加者はインターバル速歩を日常生活の中で実施し、健康増進を目指す。県の08年度地域発元気づくり支援金(138万円)を受け購入した運動量計測器(参加者20人分)で計算した歩数や消費カロリー数などを月1回収集し、それぞれのデータとしてまとめていく。
初回、参加者たちは学級終了後の血圧や腹囲、体重などと比べるため身体測定を実施し、根本准教授の健康講話を聞いた。根本准教授は「運動は正しくやらなければ効果は返ってこない。頭で理解し、体で感じながら学んでいってほしい」と話した。
松本大学の根本准教授の話を聞く受講生ら -
自転車リレーで「平和」訴える
医師や看護師が平和を訴えながら自転車リレーする「2008信州反核平和自転車リレー『いっちょこぎますか!』」が21、22日、長野竏樗ム田6区間217キロで行われた。県民主医療機関連合会に加盟する病院の有志職員が企画。2年目の今回は日数、走行距離ともに規模を広げた。
松本竏忠コ諏訪(50キロ)を走った前年10月の同イベント参加者約50人に対し、今回は約2倍の参加。上伊那からも多くの職員が地元を走った。各中継点となる県民医連の病院などでは引継ぎ式があり、手打ちそばの振る舞いやコーラス披露などの催しで交流した。
参加者はそろいのオリジナルTシャツや横断幕、のぼり旗なで平和をアピールしながら走行。上伊那生協病院の事務山浦孝予さんは「普段は平和について考える機会が少ないので、イベントに参加しながら意識が高まっていけば」と話していた。
ゴールを目指し、中継点となる上伊那生協病院(箕輪町)をスタートする参加者たち(22日) -
母の日の大切なバラ、何者かに抜き取られ心痛めて
母の日の夫から妻へのプレゼントで自宅に植えたバラの苗木を、何者かが掘り出して持ち去り、宮田村新田区に住むこの夫妻が悲しんでいる。周辺には同じくバラをはじめガーデニングに親しむ家庭も多いことから、被害が広がらないようにと気を揉む毎日だ。
広域農道沿いに住む三沢博さんが、5月の母の日に妻の和子さんに贈った「モダンタイム」「ブルーバユー」の2種の苗木。
農道に近い自宅敷地内に植えて大切に育てていたが18日朝、抜き取られているのを博さんが見つけた。
「育つのを楽しみにしていたのに残念」と夫妻。近隣では同様の被害の報告は聞かれないというが「これ以上被害が増えないように」と悲しみを抑えて願っている。 -
村保健補導員がゴミ処理場を研修視察
宮田村保健補導員会(代田香代子会長)はこのほど、同村内のゴミも搬入される伊南行政組合不燃物処理場(駒ケ根市)と中央清掃センター(伊那市)を研修視察した。ゴミ処理の現場を肌で感じ、意識を高めた。
不燃物処理場では分別の努力によって、資源化が進む現状にふれ「これからも家庭できちんとゴミを分け、出すようにしていかないと」と再確認していた。 -
【伊那フィルハーモニー交響楽団団長 北沢理光さん】
高校時代は甲子園を目指して野球一筋に打ち込んでいたが、3年の夏に引退。就職に備えて上伊那図書館で勉強していると、講堂から伊那市民合唱団(現伊那混声合唱団)の美しい歌声が聞こえてきた。もともと音楽は好きだったが「野球ばかりで、ほかのことは目に入らなかった。でもその時に、音楽っていいもんだな、と思ってね。やってみたくてすぐに入団した」。
就職後は精密機械のエンジニアとして世界を忙しく飛び回った。30歳代後半のある日、手に取った新聞で、県の南部にも県民文化会館ができそうだ、と知り「ぜひとも伊那に文化の拠点を持ってこなくては」と強い思いにかられ、誘致活動に飛び込んだ。署名を集めたり市議会に陳情したりしたが、もっと強力なアピールはないかと考えた末に思い浮かんだのが、仕事で訪れたドイツの田舎町の風景だった。
「小さな町なのにちゃんとしたオーケストラがあって、子どもからお年寄りまでみんなが音楽を身近なものとして楽しんでいた。そうだ、伊那にもオーケストラをつくろう竏窒ニ思い立ったんだ」
見通しはまったくなかったが、持ち前の敢闘精神で「とにかく動き始めよう」と募集開始。ポスターなどで「未経験者でも歓迎」と呼び掛けたところ、60人ほど集まることは集まったが…。
「一番重要な弦楽器経験者がね、バイオリンただ1人だった。クラリネットやトランペット、サックスなどの吹奏楽経験者はともかく、ハーモニカや尺八の人もいたくらいだ。今じゃ笑い話だが、当時の伊那ではオーケストラがどんなものかさえ、あまり知られていなかったんだよ」
「こりゃ無理だ」「いっそ吹奏楽団にしたら」などの声もあったが、そんなこと言わずにみんなで頑張ろう竏窒ニ衆議一決。曲がりなりにもオーケストラとしての活動がスタートした。
とはいっても、弦楽器がなければオーケストラの体を成さない。メンバーそれぞれがバイオリン、ビオラ、チェロと担当を決めて各自で楽器を買い、鈴木メソードの教室に通うなどして基礎からの練習に取り組んだ。弦楽器未経験ではあっても、そこは下地のある人の集まり。楽器に慣れるにつれ、次第に音が整ってきた。
発足からわずか1年後の86年、第1回定期演奏会を伊那市民会館で開いた。曲はベートーベンの交響曲『運命』など。自身も「いい年になって始めるには難し過ぎた」というバイオリンを手にステージに登場した。
「バイオリンは結構人数がいたから、自分一人くらい難しいところが弾けなくても何とかなると思ってやった。懸命に弾いたけど、きっと変な音を出していたんだろうね」
伊那で初めての市民オーケストラの演奏を聴こうと詰め掛けた超満員の聴衆からは、割れんばかりの温かい拍手が送られた。
こうした涙ぐましいほどの努力が実り、文化会館の誘致は首尾よく成功。88年の開館時には、こけら落としの晴れのステージを務めた。曲はベートーベンの交響曲第9番『合唱付き』。これ以上ない最高の舞台で・ス歓びの歌・スを奏でた。
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ここまでくればもう何でもできる竏窒ニ「いな少年少女合唱団」や、60歳以上の女性による合唱団「ザ・シワクチャーズ伊那」などの結成にもかかわった。
「次は伊那初の市民オペラをやりたい。5年後ぐらいが目標。ソリストは呼んで来るけど、オーケストラと合唱団はもちろん伊那の自前だね。故高木東六先生作曲の『春香』がいいんじゃないかな」
現在は伊那市生涯学習センターのコーディネーターとして、さまざまな音楽文化の発信に取り組んでいる。
「自分が演奏して楽しむより、音楽文化の裾野を広げるような活動をしたいから、とてもありがたい仕事だね。生活の中にいつも音楽がある、そんな伊那になるための手助けができればうれしい。あのドイツの小さな町のようにね」
(白鳥文男) -
南箕輪村保育料審議委員会 保育料改定の答申
南箕輪村保育料審議委員会(北條明委員長、11人)は20日、唐木一直村長に対し、保育料改定の答申をした。07年度税制改正により、所得税から住民税に税源委譲したことで保育料階層区分の変更が必要となった。答申は階層区分を決める定義変更のみ。改正期日は7月1日から。
村住民福祉課によると、税源委譲により所得税額は約半分となった。村の階層区分は5階層以上が前年度の所得税額に応じて階層を決めているため、今回の答申で5階層以上の区分で所得税額の定義変更があった。
村は同委員会に対し、引き続き、8月1日から改正実施する08年度の保育料についての検討を諮問。村としては、低所得者階層の保育料が他市町村と比べて割高となっている現状の見直しを考えている。
唐木村長に答申書を手渡す北條委員長 -
初の農産物加工施設検討委員会
中川村は19日夜、役場で第1回農産物加工施設建設委員会があった。施設建設は09年度に農山漁村プロジェクト支援交付金を活用する予定。初会議では今までの経過を確認し、建設場所や施設概要について話しあった=写真。
この中で、JA中川支所の松沢文昭支所長は「チャオ内に移転を前提に、農産物直売所たじまファームのあり方について検討している。ファームの後に加工施設というのも1つの案」との考えを示した。
チャオに隣接する現農産物加工施設は91年に建設。8グループ個人、JA委託加工が利用しパンやジュース、ジャム、漬け物などを加工してきた。管理は06年からJA上伊那に委託。
しかし、施設は手狭で、廊下がないため、どこかの部屋を必ず通ることになり、衛生的に良くない。衛生面からは1加工品1部屋が原則-など課題が多く、95年から農産物加工施設利用者会議が視察研修などを行いながら、研究検討してきた。
10回にわたる会議の結果は、施設の建設の方向性は一致しているものの、運営方法や施設内容は結論が出ていない。
検討委員会は村議会、農業振興審議会委員、農村女性マイスターなどで10人で構成。初会議では委員長に桃沢時江さん(村議)、同副に富永和典さん(農業経営者会議長)を選び、利用者会議で出された意見、課題を踏まえ、委員からは「運営の核となる人材が必要」「販路の開拓が課題」などの意見が出された。
松沢支所長は「だじまファームをチャオ内に移転することを前提に、そこを基点にして、加工販売、観光発信基地など、プロジェクト会議で総合的に検討している。ファームの後に加工施設が入ることも1案」と話した。
今後、検討委員会は施設概要、運営形態を検討し、プロジェクト支援交付金の活性化計画を作成。09年1月末までに県活性化計画を経て、国に提出する。順調にいけば、7月には着工の運びとなる。 次回は7月15日の予定。 -
町政懇談会
飯島町は19日、役場などで、理事者や町議会正副議長の先輩と、現職による町政懇談会を開いた=写真。
元町長や元助役、正副議長の経験者ら18人が出席。
高坂町長は広域行政関連では「ごみ中間処理施設の用地選定はようやく33カ所から1カ所に絞りこんだが、これからが正念場、1日も早く理解が得られ、実現できれば」と説明。昭和伊南総合病院の医師不足問題にも触れ「全力を挙げて、医師確保を目指しているが、思うような成果が得られていない」とし、「1次医療は開業医で受診していただき、病院勤務医の負担軽減を」と呼び掛け、利用者の少ない循環バスについては「9月までの結果で判断したい」とした。
また、キャッチフレーズを「協働と子育てで未来をはぐくむ健やか予算」とした08年度予算について、新規事業、重点事業を中心に説明した。
これを受けた質疑で、小池好高さんは空きテナントが目立つコスモ21問題について町の考えを聞き、高坂町長は「大変厳しい状況。町も商工会と一緒に考え、建設当時の経営コンサルタントを交えて、取り組み方を検討している」とした。
このほか、星野光希さんが伊那中央病院との連携など今後の昭和伊南病院の展開について、宮下岩夫さんは後期高齢者医療制度についてそれぞれ考えを聞いた。
この後、町内の最近完成した施設見学に出掛け、内堀醸造やグリーンリーフ飯島、七久保浄化センターなど5カ所を見て回った。 -
駒ケ根市松くい虫対策協議会
駒ケ根市松くい虫対策協議会が20日、市役所であった。昨年度の被害状況などを確認し、本年度も引き続き古損木の早期処理、樹種転換を進めるとともに松林監視体制の強化、市民への周知徹底を図る中で対策を講じていくことを確認した。
同市では07年度、2320平方メートル、全1892本の古損木の処理を実施。処理量は01年から比例的に増加している。
本年度は温暖な気候が続いた影響かすでに古損木が確認されており、すでに1444本の伐倒処理を実施。引き続き千本の処理を行う予定で、マツタケの特産地域となっている東伊那地域などの重点地区では、ラジコンヘリコプターや有人ヘリによる薬剤散布を行う。
市は「市の財政も圧迫しており、樹種転換にもそれなりの費用がかかるため、頭を抱える問題となっている。しかし、守るべき地域については樹幹注入をして守っていきたい」とした。 -
ごみ処理施設用地全協で了承
伊那市新ごみ中間処理施設用地選定委員会(伊藤精晤委員長)が19日、上伊那広域連合の新ごみ中間処理施設建設用地として伊那市富県の桜井区・北新区が最適竏窒ネどとする検討結果を伊那市の小坂樫男市長に提出したのを受け、伊那市議会は20日、全員協議会を開き、報告を聞いた上で内容について了承した。選定結果に反対する意見は出なかった。
今後、上伊那広域連合の正副連合長、議会への報告を経て、小坂樫男市長が広域連合長として最終決定する。地元への説明会は7月。建設には環境影響評価(アセスメント)が必要だが、結果が出るのは約2年先とみられる。
最終候補地に選定された桜井区・北新区がある富県区の区長会(牛山清人会長)は委員会に対して慎重な対応を求める要望書を提出するなど、選定結果に難色を示していることから、スムーズに決着するかどうかは不透明な情勢だ。
質疑で飯島光豊議員が「最終的に決定するのは住民。住民投票や意向調査が必要ではないか」「地元とはどこをいうのか。建設地だけの問題ではなく、周辺地域も含めるべき」などとただしたのに対し、小坂市長は「いろんな人がいるので100パーセント賛成ということはない。区の決定が住民の合意と考えている。住民投票などはそれぞれの地区に任せたい」「周辺地区にも当然理解を求める。そのための説明会も開いていく」とした。
黒河内浩議員が「地元への交渉は市長が前面に出て積極的にやるべき」「環境アセスメントには早期に取り組んでほしい」などと要望したのに対し、小坂市長は「自身が地元に出向いて理解してもらう。当然」「アセスメントは1縲・年かかる。説明会の後、早急に取り掛かりたい。できるだけオープンな形で行いたい」と述べた。「説明会だけでは理解できない面もある」として、最新の処理施設の視察も行いたい竏窒ニする考えも併せて示した。 -
市議会が戸草ダム対策委員会設置へ
国土交通省中部地方整備局が戸草ダム建設計画を見送る方針を打ち出したのを受け、伊那市議会の全6会派の代表は20日、代表者会を開き「地域住民の安全な暮らしを守るため」として「市議会戸草ダム対策委員会」を設置することを全会一致で了承した。委員会は開会中の6月定例市議会の会期末(26日)までに設置し、地元の建設促進組織などと連携しながら国、県への要望などの活動を行っていく。委員の人数、正副委員長の人選などは今後詰めていく。会議は非公開だったが、議長の中村威夫座長が取材に応じた。
中村座長は「市民からは、議会の対応が遅過ぎる竏窒ニ抗議の声を多数もらっている。議会の総意として動ける組織が必要だ。委員会には全会派からの参加が理想的だが、そうはできないかもしれない」と話した。 -
消防救助技術大会展示訓練、激励
第27回県消防救助技術大会(21日、松本市)の「引き揚げ救助訓練」の部に出場する伊那消防組合(組合長・小坂樫男伊那市長)伊那消防署チームは大会を翌日に控えた20日、訓練の成果を同署で披露した。出場チームのメンバーは激励に訪れた小坂組合長らを前に、積み重ねてきた訓練で培ったきびきびとした動きを見せた。
「引き揚げ救助訓練」は、高さ7メートルの塔の下にいる要救助者のもとに空気呼吸器を背負った隊員が駆け付け、いかに安全に素早く引き揚げて救助できるかを競うもの。同署によると、今大会の優勝予想タイムは85秒前後というが、普段の訓練では82秒台を出すチームも緊張のためか、この日のタイムは87秒。メンバーは「優勝を狙う力は十分ある。落ち着いてやれば結果はついてくるはず」と翌日の大会に向けて意気込みをみせていた。
大会には県下14消防本部から計81チームが出場し、引き揚げ救助、ほふく救出、ロープブリッジ救出、はしご登はん、ロープ応用登はん、ロープブリッジ渡過の各競技でそれぞれ優勝を競う。県大会で1位となったチームが関東大会(7月31日、千葉県)の出場資格を得る。
小坂組合長は「訓練の成果を十分発揮し、素晴らしい成績で関東大会出場を」と激励した。 -
伊那市観光株主総会
みはらしの湯、羽広荘、高遠さくらホテルなど7施設を経営する第3セクターの伊那市観光(社長・小坂樫男市長)は19日、株主総会と取締役会を西箕輪の羽広荘で開いた。第11期(07年4月縲・8年3月)決算報告、第12期(08年4月縲・9年3月)事業計画、取締役選任など計6議案をいずれも原案通り承認した。小坂社長、白鳥孝専務はいずれも再任。
11期の連結決算は、売上高9億4367万円、経常損失3090万で、赤字幅は前期比で3591万円改善された。
12期の連結収支は、売上高9億6958万円、経常利益は260万円の黒字を見込む。
収支改善のため、みはらしの湯、さくらの湯、仙流荘、入野谷の各施設の入浴料金は8月1日から現行の500円を600円に値上げする。一方で、割安な7枚つづりの回数券を3千円で販売するほか、ポイントカードに20ポイントたまると500円分の食事ができるサービスを導入するなど、利用者の利便性向上を図る。
夏季に利用が集中する仙流荘は、今冬の営業成績などを勘案し、場合によっては冬期間の休業も検討していく方針。 -
大森祥吾展
伊那市旭町のはら美術で24日まで、辰野町出身の画家、大森祥吾さん(60)=東京都あきる野市=の個展を開いている。信州の風景のほか、フランスやギリシャなどヨーロッパの風景を描いた油絵約60点を展示している。
中央画壇で活躍する大森さんの3年ぶりの個展。「高校生まで暮らしたなじみのある信州の風景は、親近感がある」と、春先のまだ雪が残るころや、秋の稲田などを描いた作品に加え、今回は高遠城址公園の桜など「桜」を描いた作品も多い。
大森さんはこれまで、桜を描くことはあまりなかった。「桜は微妙な赤なので、あるときは赤く見えたり、あるときは白っぽく見えたり。どんな色にしたらいいか決断できなかったが、最近挑戦してみようと思って描いた」といい、「春の高遠」(50号)などがある。
作品は0号から50号まで。水彩や素描も数点ある。「私が見た伊那谷の良さを皆さんに見ていただき、伝わればいいなと思う」と話している。
今年は還暦と絵描きを志して40年の節目の年で、13日には故郷の辰野町に油絵の風景画3点を寄贈した。 -
きょう夏至
21日は、1年のうちで昼間の時間が最も長い「夏至」。
20日は梅雨前線が関東甲信地方に伸び、雲が広がったものの、湿度が高く、蒸し暑い1日で、伊那の最高気温は29・5度だった。
伊那市の竜東保育園では、園児たちが園庭に出て水遊び。保育士がバケツにくんだ水を園児にかけると、「きゃー」と声を上げながら飛び回った。園庭に川を作ったり、一輪車に水をためたりと服が濡れるのも気にせず、夢中になっていた。
長野気象台によると、7月中旬までの長期予報は平年に比べて晴れの日が多く、気温は平年並みか低い見込み。 -
運動援助プログラム
幼児期における運動援助プログラムを開発した柳沢秋孝松本短期大学教授が南箕輪村で講演した。この30年間で子どもの遊びの種類や運動量は大きく変化。「キレやすい」子どもが増えたことにつながっているという▼現代の子どもは室内でテレビゲームなどの一人遊びに夢中。集団遊びで培うコミュニケーション能力の低下がキレる原因の一つとなっている。柳沢教授は「幼児が体を動かせる環境を大人たちで作ってほしい」と訴えている▼人間は10歳までに全身的な神経配列を終えるとされているため幼児期の運動は重要だ。子育ての時間がないと、遊び相手としてテレビゲームを買い与えられては子どもがかわいそう。わが子と一生かかわっていく親の責任は大きい。(布袋宏之)
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南箕輪の保育園保護者ら聴講 運動あそび講演会
南箕輪村と村保育園連合保護者会は21日、村民センターで「運動あそび」講演会を開いた。保護者約70人が出席。村が保育現場に2年前から取り入れている運動援助プログラム「運動あそび」を開発した松本短期大学の柳沢秋孝教授=写真=が運動支援と現状、課題について話した。
幼稚園や保育園の現場で約30年間、運動指導してきた柳沢教授は、現代の子どもの運動量の低下について指摘。人間は10歳までに全身的な神経配列を終えるとされているため、幼児期における運動は重要だと訴えた。
「キレる」子どもの原因は、テレビゲームなど一人遊びの増加が、体を使った集団遊びで培うコミュニケーション能力の低下につながっていることにあると指摘。また、体を動かすことで活性化する脳内の感情を制御する「46野」についても話し、運動と心の成長の関係性を説いた。
柳沢教授は「大切なのは楽しみながら、知らず知らずのうちに子どもたちに動ける体をつくってあげること。今からしっかりと、子どもたちにとって大切な10歳までの時間にかかわってあげてほしい」と呼び掛けた。 -
みやだ夏まつり夕方開催に
子どもたちの参加や防犯上の観点から、村の若者が提案した「夜開催」に慎重意見が出ていた宮田村のみやだ夏まつり(7月20日)について19日夜、実行委員会は折衷案として再提案された「夕方開催」を了承した。午後4時半開始で同7時半終了予定。会場は18回目にして初めて中心市街地の県道から、役場横の中央グラウンドに移る。
夏まつりの活性化を図ろうと検討した村の若者でつくる「おまつり青年隊」は当初、午後5時半からの開催を実行委員会に打診。
しかし、慎重意見が相次ぎ、改めて時間帯を見直した。
前回2年前までは午後3時半開始だったが、花火なども取り入れてみんなで盛りあがろうと、中間の夕方に時間を設定。
各区を中心にした踊り連がグラウンド中央を囲むように踊る。
設置するステージでは町三区の竜の舞、大田切の獅子など伝統芸能をはじめ、村の子どもたちらによるダンスなど多彩に展開。
商工会や壮年連盟の神輿も祭り気分を盛り上げる。
宮田太鼓の演奏にあわせて、箕輪町の「みのわ手筒会」による手筒花火15縲・0発の競演もみどころ。初の試み満載で、一体感を出した祭りにしていく計画だ。
唐木登実行委員長は「新しい出発点ともなるまつり。万全を期して成功させたい」と、区長ら関係者を中心に構成する委員に呼びかけた。 -
ひとり暮らし高齢者交流会
宮田村社会福祉協議会はこのほど、ひとり暮らし交流会を開いた。13人の高齢者が参加し、京都・清水寺のルーツとも言われる東筑摩郡山形村の清水寺や塩尻市の平出遺跡をバスでめぐった。
松本平を一望する高原にある清水寺では、歴史を感じさせる仏像などを見学。近くのホテルで美味しい昼食をとり、景観抜群の展望風呂で汗を流した。
平出遺跡では、古代からの移り変わりを映像で解説する体験館へ。「学校の体験授業みたいだね」と笑顔広げ、学びも深めた。 -
【記者室】戸草ダム「見送り」にみる国の姿勢
国は三峰川上流部に建設を予定していた戸草ダムの計画を見送る方針を明らかにした。洪水防止などに大きな期待を寄せていた住民からは一斉に反発の声が上がっている。
事業着手から20年がたつが、ダム本体工事は手付かずのまま。それがここへきて実質的な中止宣言だ。理由について国ははっきり言わないが、1千億円に上る巨額の事業費が足かせとなっているのは間違いない。
それにしても、これまでの経過を無視して突然「見送る」では話が少々乱暴だ。「あなたの声を生かします」として懇談会が開かれたものの、国の方針が覆る可能性は限りなく小さいことから、形式的の感はぬぐえない。大転換を打ち出す前に、地元住民の意見を聞く場を設けるべきだった。(白鳥文男) -
信大生が村消防団ポンプ操法大会に出場
南箕輪村の温泉施設「大芝の湯」駐車場で29日に開く、村消防団ポンプ操法・ラッパ吹奏大会に信州大学農学部の学生が初出場する。出場する学生は2人で、小型ポンプ操法の部にエントリーした同消防団第4分団第1部(沢尻)の代表選手として大会に臨む。
消防団活動に取り組むのは、大学院農学研究科修士2年の五十嵐啓介さん(24)=新潟県出身=、森林科学科森林コース3年の松村泰代さん(20)=静岡県出身=。五十嵐さんは村消防団員として初の信大生で入団2年目、松村さんは入団1年目となる。ともに地域住民との交流の一助になればと活動している。
代表4選手のうち五十嵐さんは、小型ポンプで水槽から水をくみ上げる準備をする2番員、松村さんは1本20メートルのホース2本を伸ばして放水する1番員を務める。五十嵐さんは「地元に帰っても経験が生かせるよう練習したい」。松村さんは「男子団員に見劣りしないよう頑張りたい」と意気込んでいる。
大会に向け5月中旬から始まった早朝練習には、松村さんと同時期に入団した同大学森林科学科森林コース3年の細川奈々枝さん(20)=香川県出身=も参加。「周りの団員に助けてもらいながらだが毎朝充実している」と練習のサポートに懸命だ。
第4分団第1部の清水健部長は「3人とも練習にはまじめにきており、頼もしい戦力として育ている。大会では練習の成果を発揮するため、思いっきりやってもらいたい」と期待している。
大会に向けて早朝練習に励む信大生2人。ホースを伸ばしているのが松村さん、後方で小型ポンプに駆け寄っているのが五十嵐さん -
伊那市新ごみ中間処理施設用地選定委員会、最終報告書を小坂市長に提出
上伊那広域連合の新ごみ中間処理施設の最終候補地を富県の桜井区、北新区にある天伯水源付近に決定した伊那市の用地選定委員会(伊藤精晤委員長)は19日、最終報告書をまとめ、小坂樫男伊那市長に報告した=写真。
今後市長は20日の市議会全員協議会で結果を報告し、正式に候補地と決定する。また、今月中に上伊那広域連合の正副連合長、同議会に報告。小坂市長が広域連合長として最終決定し、来月から地元地区との話し合いに入る。小坂市長は「この答申を重く受け止め、これから地元への説明会を開き、十分理解、納得いただいた上で建設を進めていきたい」と語った。
◇ ◇
この日提出した検討結果報告書は、これまでの委員会で検討してきた内容を示しながら最終候補地の決定に至った経過を明示。各候補地が建設に適しているかを判断するために設けた評価基準の具体的数値、関係地区から提出された意見書やパブリックコメントとして寄せられた意見なども資料として添付した。
伊藤委員長は「最終候補地は客観的評価により、最も環境影響が少なく、施設建設や運営の面からも問題が少ない場所になった」とし、「今後伊那市も、地元のみなさんと交渉に当たると思うが、環境影響評価を的確に行い、地元の理解を得てほしい」とまとめた。
今後は地元との協議を進め、一定の方向性が見えれば環境影響評価に着手することになるが、環境評価は少なくとも3年の期間を要する。新ごみ中間処理施設の建設が遅れたことに伴ない、稼動を延長している伊那市の伊那中央清掃クリーンセンターと辰野町のクリーンセンターたつのの周辺地区とは05年12月に協議を行い「06年4月から5年以内に新施設の環境影響評価に着手すること」を条件に稼動延長を合意しているため、環境影響評価に着手するまでの猶予期間は3年弱となる。 -
津野さんが『日本百名山』の出版に合わせ、木曽駒ヶ岳、空木岳を撮影した作品5点を駒ケ根市に寄贈
駒ケ根市出身の写真家・津野祐次さん(62)が18日、駒ケ根市役所を訪れ、津野さんが撮影した木曽駒ヶ岳、空木岳の写真で構成された『最新版 週刊日本百名山17号 木曽駒ヶ岳 空木岳』(朝日新聞社出版)と、同誌に掲載した写真パネル5点を寄贈した=写真。
『最新版日本百名山』は全国にある100の山々を全50巻に分けて紹介している雑誌で、5月15日に発刊となった17号は、中央アルプスの木曽駒ヶ岳と空木岳を特集している。 山の写真はを担当した津野さんは今回「地元の駒ケ根市に」と、その本を寄贈。同時に残雪が残る空木岳や夏の木曽駒ヶ岳など、四季折々の美しい情景をとらえた5点も寄贈することにした。
杉本幸治市長は「こうして見ると改めて自然の素晴らしさを感じる」と話し、感謝の言葉を述べた。
また、津野さんは「中央アルプスは2つもの山が日本100名山となっている。ぼくは駒ケ根に生まれ育ったので、余計に嬉しい」と話していた。 -
上伊那地域酪農協議会総会
「畜産・酪農対策実現に向けた危機突破特別決議」採択上伊那地域酪農協議会の第8回総会は18日、伊那市のJA上伊那本所で開いた。特別決議「畜産・酪農対策実現に向けた危機突破特別決議」を採択し、08年度事業計画などを承認した。
08年度は、3年ぶりに増産型の計画生産が実施され、長野県の割り当て数量は前年度実績102・5%の13万2242トン。
事業計画では、適正(コストに見合う)な乳価を目指した早期の乳価交渉の再開・価格転嫁実現を早急の課題とし、「安全・安心」の確保と乳質向上に向けた体制作りの必要性を掲げる。具体的活動は▽生乳の安全安心推進・乳質向上▽生乳計画生産▽酪農事業活性化-など。
08年4月1日現在の上伊那の酪農家戸数は98戸で前年より5戸減少。07年度の年間出荷乳量は2365万2849キロで06年度より126万4278キロ減少した。
任期満了に伴う役員改選は、正副協議会長全4人を留任した。任期は08縲・9年度。
07年度乳質改善共励会の表彰もあり、104戸参加のうち16戸を表彰した。審査基準は乳脂肪、無脂乳固形分、乳タンパクなど5項目で、90点以上が表彰対象となる。
表彰者は次の皆さん。
◇80トン未満▽最優秀賞=田中正利◇80トン以上220トン未満▽最優秀賞=伊藤幸博▽優秀賞=小池純夫◇220トン以上▽最優秀賞=小池啓一▽優秀賞=酒井秀明、小野寺哲也、網野一雄、矢沢和夫、大槻昭雄、伊藤良夫、浦野隆、小沢敏雄、上田渡、伊藤正、桜井克成、宮本和夫 -
新規就農者激励会
上伊那地区新規就農促進連絡会議主催の新規就農者激励会・青年農業者交流会が19日、JA上伊那本所であった。07年6月以降の新規就農者は15人で、連絡会議の関係者らと情報交換し交流した。
Iターンも含め新規就農者は14組15人。果樹(リンゴ)、野菜、花き(アルストロメリア)、畜産など。
激励会では参加した6人が、現在の課題や今後の抱負などを語った。リンゴを栽培する箕輪町の高橋章浩さん、礼子さん夫妻は、「牧草地だった新植園は草刈りが大変で、なんとか効率化したい。より多くの方に食べていただけるよう、おいしいリンゴを作りたい」と話した。トマトとブロッコリーを作っている駒ヶ根市の柚木正雄さんは、「作業の効率化を図りたい。安心安全で、安定した収量を得られるよう努力したい」と語った。
上伊那農業改良普及センターの佐藤光吉所長は、「悩みを相談できる仲間作りをしてほしい。農業は命をはぐくむ作業。人類が生存する限り大変重要な産業。自ら志し取り組んでいただく。自分の描く農業経営の実現に向け一歩ずつ歩んでほしい」とあいさつ。上伊那農業委員会協議会、長野県農業士協会上伊那支部、PALネットながのなど5団体の代表が、それぞれ激励の言葉を贈った。
現在の研修生の状況は、里親研修生3組4人、JAインターン研修生3組4人、そのほかの研修生1人、新規就農実践塾受講生12組13人。 -
南箕輪村議会6月定例会 閉会
南箕輪村議会6月定例会は19日にあり、追加2件を含む議案12件と請願3件、陳情1件の採択に伴う意見書の提出4件を可決し、閉会した。追加議案は消防ポンプ自動車の購入による「財産の取得」、大芝高原味工房の建築本体工事に関する「工事請負契約の締結」について採決した。
消防ポンプは村消防団第2分団第1部(北殿)の車両更新によるもので、指名競争入札の結果、新井機械ポンプ商会(飯田市)が1千47万9千円で落札。味工房の建築本体工事は、一般競争入札(制限付)の結果、原建設が1億25万4千円で落札している。
採択された請願・陳情は次の通り。
▽「義務教育費国庫負担制度の堅持」を求める請願▽35人学級の早期実現、教職員定数増を求める意見書提出に関する請願書▽長野県独自の30人規模学級の拡大及び市町村における自由度の拡大と複式学級の解消、県独自に教職員配置増を求める意見書提出に関する請願書▽森林・林業・木材産業施策の積極的な展開を求める陳情
18日、東京・杉並区の小学校で児童が校舎屋上にある天窓を突き破り1階に転落した死亡事故に関係し、南箕輪村市教委は19日午前、村内3小中学校の校舎を点検し、危険個所を把握した。唐木一直村長が議会閉会のあいさつの際、報告した。
村教委によると、天窓は村内全小中学校にある。天窓のほか転落する恐れのある危険個所は3小中学校で計4カ所。天窓に転落防止の柵を設けるなどの対策費用を7月の臨時議会で補正予算に盛り込む考えだ。 -
戸草ダム見送りに反対の声
国土交通省天竜川上流河川事務所(伊藤仁志事務所長)は18日夜、今後30年間の天竜川流域整備の指針となる「天竜川水系河川整備計画」についての意見を聞く「天竜川上流河川懇談会」を伊那市役所で開いた。地元伊那市の住民を中心に約80人が参加。住民からは国が打ち出した伊那市長谷の戸草ダムの建設見送りに強く反対する意見が多数上がった。
同事務所は学識経験者を集めて開いた「天竜川流域委員会」(16日、名古屋市)に示した整備計画の「たたき台(骨子)」の概要について説明。戸草ダム建設には1千億円かかるのに対し、美和ダムの機能強化なら300億円竏窒ネどとした。
住民からは「美和ダムは完成から50年近くたつが、寿命はどのくらいなのか」「建設費1千億円というが、被災額は5千億円ぐらいになるのでは」「つい数日前も戸草ダム予定地付近で崩落があったことを知っているか。机上で決めるのでなく、現地を調査して判断してもらいたい」などの意見が出た。
参加者は8グループに分かれ、各テーブルに置かれた流域の航空写真にそれぞれの意見を記入した付せん紙を貼り付けながら意見交換した。ダム建設を求める参加者らは「金のが理由なら、国土交通省は治山、治水をやめろ」「美和ダム上流についての配慮がまったくない」「もっと住民の意見を聞いて計画を立ててほしい」など、強い調子で意見を述べた。
一方で「美和ダムでうまくやってくれるのならそれでもいい」「河川環境に影響がなければ、建設はどちらでもいい」などの声もあった。
意見は同事務所が取りまとめ、次回(7月)の流域委員会で報告、審議する。整備計画は年内での策定を予定している。