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駒ケ根市、駅前ビルアルパの貸付料引き下げ
中心市街地の地価下落が続く駒ケ根市は7月から、駅前ビル「アルパ」のテナント貸付料を引き下げる。改定により、現在の坪当たり平均月額3063円から2080円にする予定で、率にして32・1%の引き下げとなる。これにより、市の歳入は450万円の減額。駅前ビル貸与収入はこれまで長期借入金の元金返済に充ててきたが、利子の返済に切り替え、減額分に対応していく。
市では伊南バイパスの整備に伴ない、郊外に大型店が出店し、中心市街地の地価は年々下落しており、08年の公示地価では10年前の35%程度に留まっている。こうした事態を受け、昨年から駅前ビルアルパテナント会は貸付料の減額をビルの所有者である市に要請。近隣市町村の類似施設と比較検討を行った結果、1階を2200円、2階を1400円に引き下げることに決め(引き下げ平均月額は983円)、今回6月の一般会計補正予算の中に盛り込んだ。
しかし、来年度以降は駅前ビルの指定管理者制度導入を検討し、ビル管理費の節減に努める。
99年にリニューアルオープンした同ビルには現在、1階に生鮮食品店があり、各種テナント店が入っているが、2階西側には空スペースもある状況となっている。 -
駒ケ根市、森林税の活用方法示す
駒ケ根市議会の全員協議会が2日、市役所であり、県が本年度から導入した長野県森づくり県民税(森林税)のうち、市町村支援に充てられる「森林整備推進支援金」の活用方法を示した。
市はこの支援金を、国または県の補助事業で、林業者や森林組合などが行う間伐事業を嵩上げ補助に用いる方針。補助額は事業費の100分の15以内。個人負担は1万円程度から5千円程度なる見込み。予算額は236万円。うち130万円は森林づくり推進支援金から充当する。
駒ケ根市の森林面積は約1万2千ヘクタール。現在、約9千ヘクタールある民有林で、間伐が必要な人工林の面積が4千ヘクタール以上あり、今後森林づくり県民税などを活用して2012年までに約千ヘクタールの間伐を進める計画でいる。
本年度、市に配当される森林づくり県民税としては約875万円を見込んでいる。 -
任地への派遣を前、JICA駒ケ根訓練所の訓練生が語学交流
修了式を目前に駒ケ根市の国際協力機構(JICA)駒ケ根青年海外協力隊訓練所で5月31日、この4月から任地の言語学んできた訓練生らが、各国から日本を訪れている研修生などと語学交流をした。訓練生らは習いたての言語で各国の人に話しかけ、ニュアンスや言葉の使い方を確かめた。
語学交流はこれまで習ってきた言語が現地の人にどれくらい通じるかを確かめるとともに、任国の文化について理解を深めることなどを目的として開催している。
今回は派遣予定の38カ国のうち、33カ国から63人のゲストを迎え、全体会や語学別で交流。ネパール語のクラスでは、訓練生らが任地の衣装を身に付け、ネパール語で自己紹介に挑戦し、言葉が上手く出ない時はジェスチャーを使うなどして、交流を楽しんでいた=写真。
残る訓練期間は約2週間。修了式は12日となる。 -
夏山ひかえてヘリ荷揚げ
夏山シーズンを控え中央アルプス駒ケ岳にある3つの山小屋(山荘)へ物資をヘリコプターで運ぶ・ス荷揚げ・ス作業が2、3日、行われている。
ふもとの宮田村黒川平のヘリポートから荷揚げし、ヘリが往復。食糧や燃料など1回に1・4トンほどの荷物を山小屋へと運んだ。
3つの山小屋は同村観光開発が運営。吉川覚支配人は「運搬する物資の量は例年並み」と話した。
2日は昼ころからガスが広がり始めたが、天候の様子を見ながら計6便を運行。3日も5便ほどを予定している。 -
エコアクションセミナー9日に
宮田村と村商工会は9日午後1時半から、環境経営システム「エコアクション21」についてのセミナーを役場で開く。村は今年度の重点施策に環境配慮の面からエコアクションの推進も盛り込んでおり、企業、事業所単位の意識醸成を重視。負担軽減を図りながら、潜在的な掘り起こしも進めようと参加事業所を募っている。
ISO14001などに比べ、中小企業にも取り組みやすい環境経営システムだが、宮田村内で認証登録を受けているのは現在までにキョーシン精工の1社のみ。
村が商工会工業部会に実施したアンケート調査では、取得に関心を持つ企業が多い反面、制度そのものについて理解が図られていない現状も浮き彫りになった。
セミナーでは審査担当者が認証登録の概要やISOとの違い、取得手続き、費用面などを解説。希望者に対して個別相談も行うほか、キョーシン精工の長崎紀夫社長が取り組んだ経過など事例発表も行う。
「環境保全は経営の効率化にもつながる。このような機会を通じて制度の理解を深め、地球的な環境問題に官民一体となり取り組んでいきたい」と、村の担当者は参加を呼びかけている。
締め切りは4日。問い合わせは村住民生活係85・5861へ。 -
西春近南小で「アンネのバラ」見ごろ
伊那市の西春近南小学校(竹内実校長)の体育館前花壇に児童や地域住民で植えた「アンネのバラ」が見ごろを迎えている。咲き始めは赤く、だんだんとオレンジ色になり、終わりにはピンク色となって散るかれんな花は、何度も花をつけ、11月ごろまで楽しめるという。
バラはナチスの強制収容所で15歳で亡くなったアンネ・フランクが隠れていた、オランダの家の庭先に咲いていた花の改良種。上伊那のバラ愛好者でつくる「アルプスバラ会」会員で、近くに住む男性が、平和について考えてほしいと07年7月、同小に26株を寄贈したのが契機となる。
同バラは、緑花委員会14人らで管理している大切な花。委員会では草取りや枯れた花を取り除く作業を定期的に行ったり、一輪挿しをトイレに飾ったりしており、委員長で6年の酒井香織さん(11)は「花がきれいに咲いていると一日が明るく過ごせる。これからも大切にしたい」と話している。 -
南箕輪村公民館「ウクレレクラブ」
南箕輪村の公民館で村内を中心とした20縲・0代の男女15人がウクレレの涼やかな音色を響き渡らせている。3年前から公民館講座として活動してきたが、本年度からサークルとして立ち上がった。11月の村民文化祭の出演に向け、練習が始まっている。
3年間の公民館講座が終わり、講師のスチールギター奏者堀内勲さん(65)=辰野町伊那富=がサークルの発足を呼び掛け、有志で活動を続けることになった。毎月2回、第1、第3火曜日の夜、南箕輪村公民館で堀内さんのスチールギターのリードに合わせ、メンバーがウクレレの合奏を楽しんでいる。
「ウクレレの魅力はギターの弦が6本に比べ、4本と少なく取り掛かりやすいところ」と会長の向井弘さん(69)=同村北殿=。講座の始めは、見るのも初めて竏窒ニいう受講生もいたが、この3年間で童謡、民謡など60曲を習得。歌いながら演奏するまでに上達した。
「ふるさと」「千曲川」「森の小道」などのほか、季節に合わせた楽曲にも取り組んでいる。堀内さんは「やればやるほど奥が深く、難しい楽器だが、一人でも多くのウクレレ愛好者が増えてくれれば」と期待している。
ウクレレクラブでは新しい仲間を募集している。問い合わせは、堀内さん(TEL0266・41・0310)へ。
南箕輪村公民館で月2回の練習に励むメンバーたち。会場には涼やかなウクレレの音色が響く -
地産地消に向け 村内全保育園で始動
南箕輪村は2日から、村内全5保育園の給食で使用する野菜を上伊那農協生産物直売所「ファーマーズあじ縲怩ネ」(同村)から購入し始めた。農業振興組織の村営農センター(唐沢俊次会長)が地産地消を目指し、取り組んでいる事業で、今後は同直売所を通じて村内産の野菜を優先的に使っていく。
この日、5保育園で使った野菜7種類の中に村内産はなく、上伊那、下伊那産が中心となった。村内産の食材を定期的に提供するにはまだ準備が必要となり、今後は需要に対する生産者体制づくりを進める。関係者は、地元農家、同直売所の連携の中で需要と供給のバランスをつくっていきたいという。
村内の小中学校では試験的に、直売所を通じて地元野菜を給食へ使っていく考えで、将来的に学校給食へ本格導入していくことを検討している。
地産地消を目指した給食が始まった南箕輪村の保育園(南部保育園) -
みのわ手筒会が手筒の安全確認のため実験
みのわ手筒会が
箕輪町の「みのわ手筒会」(唐沢修一会長)は27日、ポリカーボネート製の管で補強した手筒花火の安全性を確認するための実験を煙火団体としては全国で初めて、同町の箕輪ダム「もみじ湖」イベント広場で行なった。会員、町職員、消防署員、県職員など約20人が実験に立ち会った。
手筒会は02年に県内初の手筒花火打ち上げ任意団体として発足。みのわ祭りをはじめ県内外のイベントで打ち上げをしている。
同会では事故が起こった場合に備え、会員と観衆の安全性を高めるために、耐衝撃性、耐熱性などに優れたポリカーボネート製の管で手筒紙管の外側を覆った手筒を使用することを検討しており、今回の実験となった。
実験は補強がどの程度有効なのかを確めるために(1)手筒花火で実際に使用する火薬よりも倍以上の威力を持つ火薬を使用(2)本来なら紙管に仕込む火薬は一層ごとに固めていくが、その行程を省き火薬に火が通りやすい状態を作り出す(3)本来なら上部から火薬に着火していく構造だが、着火点を中心部に変える竏窒ネど故意に危険な状況を作りだし、手筒を爆発させた。
実験回数は5回で、1回目はポリカーボネートで補強をしない状態で着火。爆発音とともに荒縄など手筒の破片が、周囲に最長で約15メートルほどの距離まで飛び散った。
2回目以降はコーティングをした状態で、パターンを変えながら実験。4回ともポリカーボネート製の管は割れず、手筒そのものも損傷は上部や下部のこげつき程度で、しっかりと形を残していた。
##写真(たてよこ)
ポリカーボネートで補強した手筒花火の安全性確認の実験(下部栓なし) -
ながた荘「初夏のお姫ご膳」
箕輪町長田のみのわ温泉ながた荘は6月11縲・0日(24日を除く)の期間限定で女性限定プラン「初夏のお姫様ご膳」を企画している。
ながた荘は3年前から春や秋などに、旬の食材を取り入れた食事を楽しみながら、同施設でゆっくりと過ごすプラン「お姫様ご膳」を提供してきた。
今回は春に行なった「お姫様ご膳」が「次はいつやるの」という問い合わせがあるなど好評だったことを受けて、「初夏のお姫様ご膳」を企画。
料理はメーンに山いもの上にエビを乗せ、さらにその上にウニを乗せた「エビのウニ焼き」。梅肉ソースかゴマのソースを付け食べる。
引き出し3段式の器には、煮物(ユバ、ニンジン、おくら、うずら卵ほか)やだし巻き卵、鳥のささみの梅肉揚げ、刺身など。
そのほか笹の葉寿司、鯛ソーメン、ちゃわんむし、吸い物があり、デザートにアイスクリームとケーキを用意。
「初夏のお姫ご膳」の利用は2人から。時間は午前10時縲恁゚後3時で、宴会用個室利用、温泉入浴サービス付きで料金1人3千円。前日5時までに予約する。
問い合わせは、ながた荘(TEL79・2682)へ。 -
関東管区連盟表彰
交通安全活動推進に尽くした人や団体をたたえる、関東管区・関東交通安全協会連合会表彰式(23日・埼玉県)で伊那市福島の三沢清さん(71)が表彰を受けた。27日、三沢さんは伊那警察署を訪れ篠田彦雄署長に表彰を報告した。
三沢さんは1959年に交通安全協会に入会。94年から04年の間に、伊那市交通安全協会連合会の北部交通安全協会長、伊那市安協副会長、伊那安協安全施設・指導委員長などを務め、03年からは地域交通安全活動推進委員として交通安全活動に取り組んできた。
「表彰いただいたことで気持ちを新たにし、これからも防犯を含めて地域の安全を守るために活動していきたい」と三沢さん。「地域の安全を守るためには防犯、交通などの各組織の横の連携をさらに強化していくことが大事」と話していた。 -
箕輪中学生が職業体験学習
箕輪町の箕輪中学校2年生(248人)は26、27日、職業体験学習を行なった。今年は町内外約110の事業所が生徒たちを受け入れた。
木下南保育園に職業体験に訪れたのは松本渚さん、毛利千早さん、太田若菜さん、宮沢麻里さん、金牧奈々香さんの5人。
松本さんは「昔は、よく弟たちの面倒を見ていた。もう一度小さな子どもたちと遊んでみたいと思い」、毛利さんは「東京の親戚に小さい子がいてよく遊んでいた。地元の子どもとも遊んでみたいと思い」、太田さんは「教育関係のことをやってみたかった。保育士という仕事にも興味がある」、宮沢さんは「保育園の先生になるのが小さいころからの夢。来るときはちょっと緊張した」、金牧さんは「ここの保育園を卒園した。中学生が職場体験に来たのを覚えている。自分もやってみたいと思った」とそれぞれ保育園を選んだ理由。
園児に絵本を読んであげたり、園庭で遊んだり、生徒たちは元気な子どもたちのパワーに押されながらも、奮闘。
昼には一緒に昼食を食べた。グレープフルーツの皮をむいて「うまくむけた」と見せる園児に「きれいにけけたね」と優しく褒めたり、おかずに手をつけない園児にちょっと自分で食べて「おいしいよ」と笑顔を向ける生徒たちの姿があった。
松本さんは「思っていたよりも元気で、ついていくのがやっと。いろんな性格の子どもたちをいっぺんにみている保育士さんてすごい」と感想を話していた。
長野地方検察庁伊那支部・伊那区検察庁に職業体験に訪れたのは、掘岳君、岩崎剛君、有賀優君の3人。
検察庁に志願した理由を、掘君は「裁判に興味があった」、岩崎君は「いろいろ裁判のことが知りたくて。勉強になると思った」、、有賀さんは「日本の法律をよく知りたいと思い」と、それぞれ話した。
午前中は検察の役割や裁判員制度、刑事裁判の流れについての学習をし、午後からは長野地方裁判所伊那支部へ場所を移して法廷見学。民事事件の傍聴などをした。
その後、再び検察庁へ戻り、裁判員制度の中での模擬裁判を体験。中学生が検察庁で模擬裁判を行なうのは県下初の試みとのことで「せっかくの機会なので裁判の流れや裁判員の役割など、しっかりと学んで欲しい」と検察庁職員。
「裁判員制度を題材とした教育教材」に掲載されている刑事事件をもとに、裁判長、被告人、証人を検察庁職員が、生徒たちは弁護士と検察官となって、模擬裁判を行なった。
事件の内容は、竏猪體ケを歩いていた高齢者が後ろから突き飛ばされ、持っていた現金を奪われた。犯行の20分後、警察官が容疑者を逮捕。容疑者はポケットに財布とは別に被害者が奪われた額と同額でお札の組み合わせも同じ5万5千円を所持。容疑者は犯行を否認。検察官は男を強盗致傷罪で起訴した竏窒ニいうもの。
起訴状朗読、冒頭陳述、証拠の取り調べ、被告人質問、論告、弁論などシナリオに沿って裁判を進めていった。
公判前には、生徒たちは弁護人、検察官という立場を離れ裁判員となりそれぞれ意見を述べた。
「被告人の持っていたお札から被害者や家族の指紋が、被害者の巾着や現金を入れていた封筒から被告人の指紋が検出されていない。証拠に決定的なものがないので有罪とは言い切れない」「被告の持っていたお札の一枚には、被害者が現金を入れていた封筒を閉じたホッチキスの針で開いたと見られる穴が空いている。被告の持っていた現金は被害者から奪ったものだと思う」など有罪、無罪、ふたつの意見に分かれた。
裁判長役の検察庁職員が、証拠や証言など一つひとつ整理し、まとめながら「大事なのは、人の意見を聞いて、自分の意見よりもそちらがもっともだと思ったら、乗りかえること」と生徒たちを指導。
「模擬裁判でも本物のような緊張感があった」と生徒たちは感想を話していた。
検察庁では模擬裁判を開きたいという学校(中学・高校)には職員が指導なども行なう。 -
第54回日本総合ソフトボール選手権長野県大会でKOAが優勝
第54回全日本男子総合ソフトボール選手権長野県大会が5月31日、1日、宮田村の宮田球場であった。13チームが出場し熱戦を展開した結果、KOA(伊那市)と優勝、北信越大会に出場する=写真。
決勝はオール伊那得点をクラブ(伊那市)と対戦。KOAは、ピッチャー宮下雅志の好投で相手チームに得点を許さず、5回コールドでKOAが勝利した。
KOAは過去数年にわたり、北信越大会に出場。昨年は北信越から全国大会に出場し、ベスト8に入る好成績を残した。
今大会はすべてコールド勝ちで決勝へ。
北信越に向けて飯沼厚史監督(37)=伊那市=は「他県は大学を出たばかりの若いピッチャーが出てくるので、そのチームからどう点を取るかが課題。若いメンバーが試合に慣れてきて、攻められるようになってきてはいる。まずは北信越の代表県を取るのが目標」と語った。 -
飯島地区青少年育成会がサツマイモの苗植え
上手く育つかな?竏秩B飯島町の飯島地区青少年育成会(大久保富平会長)は1日、地区の小学生を対象としたサツマイモの苗植えをした。小学生のほか、保護者、地域住民など約200人協力。20アールほどある畑にマルチを敷き、子どもたちがサツマイモの苗を植えを一本一本付けた=写真。
取り組みは、同地区の育成会が子どもたちに植物を育てることの大変さや収穫の喜びを知ってもらうことなどを目的として開催している。子どもたちはサツマイモの苗を植えた後、何人かのグループでそれぞれの畝を管理し、草取り作業などの中で、自分たちの植えた苗がどう育っているか、どういう風に植えれば大きなサツマイモが採れるのかなどを学ぶ。
苗植え、収穫作業には、地域の大人にも協力を呼びかけており、活動を通じて、世代間の交流を図りたいとも考えている。
この日、子どもたちは「斜めに植えるのが難しい」「たくさん採れるといいな」などと話しながら、苗植え作業を楽しんでいた。
収穫は10月の予定。採れたサツマイモは子どもたちが各家庭に持ち帰るほか、地元の保育園に提供し、給食などに活用してもらう。 -
06年の豪雨災害から復旧、宮田高原で開山式
一昨年7月の豪雨災害から復旧した宮田高原と、中央アルプス駒ケ岳の開山式が1日、宮田村文化会館であった。関係者など約50人が集まり、山の安全を願った。宮田村観光協会主催。
昨年は一昨年の7月豪雨で大規模な被害を受けた宮田高原については復旧工事のため、開山式ができなかったが、今年は復旧工事を完了し、宮田高原、中央アルプス、双方の開山式を開くことができた。
式では神事の後、宮田太鼓の子どもたちが残雪が残る駒ケ岳を背景に太鼓演奏を披露=写真。訪れた人を楽しませた。
宮田村観光協会長の清水靖夫村長は「2年間のスランプは大きいが、しっかり観光客を迎えられる環境整備ができた。情報発信をする中で、多くの人にここへ来てもらえるよう、していきたい」と話していた。
シーズン中に宮田高原を訪れる観光客数は約1500人。今月上旬には従来通り、牛の放牧も行う。 -
ワイン生産の一端にふれて、セミナー参加者栽培体験
宮田村の住民が参加する「ワインセミナー」はこのほど、村内産赤ワインの原料となる山ぶどう(ヤマソービニオン)の栽培体験を村内駒ケ原の農場で行なった。余分な芽を摘み取り、日当たりを良くする「芽かき」の作業に汗を流し、美味しいワインができる過程の一端にふれた。
村内産の赤ワインを知ってもらい、文化として地域に広めようと始まったセミナーの2回目。
山ぶどう栽培組合の春日伊平さんが指導。参加者は農家の苦労を肌で感じながら、ぶどうの成長に願いを込めた。
「このような体験を通じて、ワインを愛してくれればありがたい。私たち栽培農家も一緒に仲間になって、文化として広げていけたら」と春日さんは話していた。
セミナーは村公民館と村産業建設課の共催で4月から始まっているが、次回6月は試飲も入れながら農業全般を学習。農場体験は秋の収獲時にも予定している。 -
南信中学総体陸上 雨の中840人熱戦
南信地区中学総体陸上競技は31日、伊那市陸上競技場であり、雨の中で100メートル、400メートル、走り幅跳び、砲丸投げなど計33種目を繰り広げた。競技には同地区の41校から男子438人、女子403人の計841人がエントリーした。
各種目の上位6人(学校)は、県大会(7月6日、松本平広域運動公園陸上競技場)に出場する。結果は後報。
共通女子1500メートルで活躍する上伊那勢 -
信大中国人留学生ら 四川大地震募金まとめる
中国・四川大地震の被災者のために義援金を募っていた、信州大学農学部(南箕輪村)の中国人留学生らが5月30日、同大学で募金の集計結果を報告した。募金は総額15万1270円。2日、中国紅十字基金会の口座へ募金を振込み、被災者のための食料などに役立てる。
親族に被災者はいなかったが、中国人留学生全13人は「今、日本にいて自分たちが出来ることは何か」と考え活動を計画。昨年11月のサイクロン災害を知るバングラデシュ留学生2人も加わり、19日縲・0日の平日11日間、同大学生協前に正午から約1時間半立ち、学生らに協力を呼び掛けた。
中国人留学生の一人、大学院農学研究科修士2年の鄭鵬(テイホウ)さん(26)は「みなさんから温かい声と募金をいただき感謝の気持ちでいっぱい。地震は中国で起きたことだが人類全体の問題と考え、募金してくれたことがうれしい」と話している。
募金には学生のほか地元住民からの協力もあったという。 -
長野県高校選抜ホッケー大会で赤穂高校が優勝
長野県高校選抜ホッケー大会が31日、駒ケ根市の駒ケ根工業高校グラウンドであった。北信越大会への出場をかけ、駒ケ根工業高校と赤穂高校が対戦。雨が降る悪条件の中、終始ボールを支配し、ゴールにつなげた赤穂高校が6対0で駒ケ根工業を制した=写真。
雨の影響でグランドのコンディションも悪く、パスが上手く流れないなど、いつもの調子が出にくい環境ではあったが、前半は効果的なパスでボールをつないだ赤穂が有利な試合を展開し、4点を先取。後半もその流れを維持し、2点を獲得し、北信越大会への出場権を手にした。
赤穂高校ホッケー部の腰原正直教諭(40)は「北信越には富山、福井の強豪もいるが、1校でも勝ち進み、インターハイにつなげたい。それだけの実力はある」と話していた。
県大会の開催は2年ぶり。県内でホッケー部があるはこの2校だけで、昨年は赤穂の部員が足りず、駒ケ根工業が北信越へ出場した。それ以前は2年連続で赤穂が北信越に出場している。
北信越大会は6月21日、富山県である。 -
市立図書館が読み聞かせ研修会を開催
子どもたちに絵本を読む時、心がけることなどを学ぼう竏窒ニ、駒ケ根市立図書館で31日、読み聞かせ研修会があった。子育て中の母親や読み聞かせボランティアなどに取り組んでいる人など約60人が参加。NPO法人「絵本で子育てセンター」の絵本講師、「ちくまおはなしネットワーク」の代表などを務める小林いせ子さんを迎え、絵本を通じた子どもとのコミュニケーションの大切さ、絵本に込められた思いをどう伝えるかなどを学んだ=写真。
出版者に勤める傍ら、自身の子育ての中で読み聞かせをしてきた小林さん。その後、さまざまな活動の中で30年近く読み聞かせに携わってきた。
小林さんは、子どもたちは周囲の大人から言葉を学び、4歳くらいまでの間に会話をするために必要な基礎が完成することを説明。一方、現在の小学生にはボキャブラリーが少なく、出題された問題を読解できない児童が増えていることを示し「今の子どもたちが見ているテレビは、考える力を養っていない。文章を読んで自分の頭の中で消化させることが非常に大切」と語った。
また、読み聞かせの最も大切な要素は「子どもと読み手」とのコミュニケーションであることを示し、「物語を通して同じ喜びや驚きなどといった感情を共有する中で、人と人との温かい関係が生まれる」と語った。
そのほかにも、読み聞かせの時にリズムをつけてあげることで子どもが話から想像する時間ができることや、幼いうちは、子どもたちが理解できるよう、因果関係の少ない絵本を選ぶことが大切であることなどを示した。 -
伊那市自主防災会役員防災研修会
梅雨や台風のシーズン入りを前に災害や防災についての理解を深めてもらおうと伊那市は31日、市内の自主防災会174団体の役員など約200人を対象にした研修会を市役所で開いた。県危機管理部危機管理防災課上伊那駐在の伊藤秀雄防災対策推進員が「地域防災力アップ講座」と題して講義したほか、市総務課は「地域防災計画と避難所マニュアルについて」、民生児童委員協議会は「災害時要援護者避難支援マップについて」それぞれ話した。
伊藤さんは東海地震が起きる可能性について「過去の大地震発生の周期からみて、いつ起きてもおかしくない」とデータを示しながら説明。その上で「地震は必ず起こるという前提に立って、防災マップを作成したり、地震が起きた時の対応について考えておいたりするなどの事前の備えが何よりも大切」と呼び掛けた=写真。
参加者は真剣な表情で講義に耳を傾けていた。 -
小梅の出荷最盛期
中川村田島のJA上伊那中川梅選果場で小梅の選果、出荷作業が最盛期を迎えている。
梅は小梅の代表品種「竜峡小梅」と赤い実の「吉村」。選別機でLから6Lに分け、10キロずつ箱詰めされ、名古屋市などに向けて出荷される。
小梅の出荷ピークは9日ころまで。26日までに伊南地区の農家が123トン(うち加工用93トン)を出荷する。L縲・L級は漬物用として加工工場に、3L以上が青果として、店頭に並ぶ。
隣接のたじまファームでも取れ立てを販売している。
また、今年初めて、選果作業の省力化を図るため、加工用の一部は選果せず、集果ネット(20キロ入り)のまま販売する。
JA上伊那果実課の井上博志課長は「今年は加工用が1キロ215円で、昨年に比べて30円上がり、農家の手取りが増える。収穫量も品質もいい」と話している。 -
第30回プロドライバー事故防止コンクールで、丸八タクシーが最優秀事業所に
県交通安全協会連合会などが主催する「第30回プロドライバー事故防止コンクール」の賞状伝達式が29日、駒ケ根警察署であり、同署管内で最優秀賞受賞事業所の一つに選ばれた伊南乗用自動車(本社・駒ケ根市中央、通称丸八タクシー)ほか、優勝賞事業所3社に対し、渋谷明所長から表彰状を受け取った。丸八タクシーの久保田武彦社長は「最優秀賞がいただけたのはこれまでの成果があったということ。これからも安全運転の指示、徹底を図る中でお客さんに安心して利用していただけるようにしたい」と語った。
一般ドライバーの安全意識高揚となどを目的とした同コンクールは、県内のバス、タクシー、トラックの各事業所を対象に交通事故防止や交通安全への取り組みなどを総合的に評価し、最優秀賞、優秀賞、優良賞を選考する。昨年7月から6カ月間にわたって実施した今回は、県内の669事業所が参加。丸八タクシーは、5年連続での最優秀賞事業所に選ばれた。
駒ケ根署管内では、丸八タクシーのほか、丸正タクシー、赤穂タクシー、セブン自動車の3事業所が優良賞を受賞しており、この日はそのうち2社が同署を訪れ、表彰状を受け取った。 -
KOA清掃活動 ごみゼロ運動に合わせ
KOA(向山孝一社長、本社・箕輪町)伊那事業所は「ごみゼロ運動の日」の30日、伊那市荒井区の同事業所周辺からJR飯田線伊那市駅までの一帯で清掃活動に取り組んだ=写真。
清掃活動は恒例となっており、環境保全への意識を高めるとともに地域への感謝の思いを込めて取り組んでいる。この日は、社員ら約50人が午前8時から約1時間、歩道などに落ちているペットボトルやたばこの吸い殻などを拾った。 -
青野恭典写真展「日本の自然」
東京都在住の写真家・青野恭典さん(70)の写真展「日本の自然」が、伊那市西春近のかんてんぱぱホール、青野恭典フォトアートギャラリーで開かれている。伊那食品工業の創立50周年記念に合わせ、「水、山、渓谷、海」のテーマで最新作の中から心に強く焼きついたカラー作品50点を展示している。
北海道から沖縄まで日本各地で撮影した近作から選んだ思い入れある作品で、「芽吹きの森」(八甲田山)、「然別・東雲湖」(北海道)、「月下の山稜」(美ヶ原高原)、「ビーチを望む」(沖縄・ぬちまーす裏)など。ライフワークの一つになっている日本の海岸線を撮影した作品も並ぶ。
「自然の持っている力、自然の大切さを感じてもらい、そういうものに生かされていることを感じてほしい」と青野さん。「撮影を続ける中で自然環境の変化を感じる。写真展が自然の美しさを再認識すると同時に、環境を見直すきっかけになれば」と話している。
会期は8月26日まで。時間は午前9時縲恁゚後6時。 -
駒ケ根市補正予算 骨格予算に3億円の肉付け
6月の市議会定例会を控え駒ケ根市は30日、上程する議案30件の概要を示し、一般会計に補正予算として2億9460万円を計上する方針を示した。本年度の一般会計予算総額は140億1760万円で、当初予算の前年対比1・2%減。08年度当初予算は市長選があったため、骨格予算となっていたが、今補正で実質当初予算となった。内容としては、杉本幸治市長の公約など基づいた「生活重視型予算」。災害対策や耐震化、子育て、教育環境の整備など7項目を柱に、保育料の一部引き下げ、補助制度のない避難施設の耐震改修に対し、市独自で補助する制度の導入などを掲げている。また、市民参加と協働のまちづくり推進に向け「駒ケ根市協働のまちづくり条例」案を上程するほか、まちづくり市民会議を設置する。杉本市長は「今回の補正で1年目にやりたいと考えていたことは、大体盛り込めた」と語った。
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駒ケ根市、組織機構一部見直しへ
駒ケ根市は7月1日から、市民の視点に立った分かりやすい組織、簡素で効率的な組織の実現を目的として組織機構の一部見直しを行う。
民生部の市民生活課、廃棄物対策調整幹を一元化した「環境対策課」をまちづくり推進部内に新設し、これまでの生活環境係を同課へ移行。新たに環境保全係を設置する。
また、緊急課題である昭和伊南病院の経営再建に向け、これまで駒ケ根市役所内にあった伊南行政組合の事務局を昭和伊南病院内に設置。
建設課まちづくり係と区画整備課を都市整備課に改定。伊南行政組合の事務所があった場所で業務を遂行していく。 -
中沢小の児童が焼きあがった炭を窯だし
地域の伝統を引き継ごう竏窒ニ、全校児童で炭焼きを行っている駒ケ根市中沢小学校で30日、焼き上がった炭の窯だし作業があった。児童らはまだ煙の臭いが残っている窯の中を興味津々でのぞき込んだ後、協力し合いながら堅く焼き締められた炭を窯から運び出した=写真。
炭焼きは同校の伝統行事。同地区に住む宮下秀春さん(74)の協力で今年は12日に窯入れをしたが、途中、煙突が詰まるハプニングが発生。19日にまきを入れなおし、無事窯だしの日を迎えた。
同校で6年間炭焼きをしてきた矢沢真美さん(11)は、この日初めて炭出しをした1年生をフォローしながら、窯の中から炭を運び出し「1回失敗したけど、今度はちゃんとできた。1年生とも一緒に運べて良かった」と笑顔を見せた。
炭は児童たち自らが使用するほか、PTAや農協祭などで販売し、本を購入する費用に当てる。 -
駒ケ根市が「つれてってカード」と連携したエコポイント制度を導入へ
駒ケ根市は本年度、環境保全を目的とした「エコポイント制度」導入・実用化に向け、運用組織を発足する。エコポイントは環境保護活動への参加やレジ袋削減などに協力した個人に支給。そのポイントを、駒ケ根市から中川村までの小売店、飲食店など170カ所で使える「つれてってカード」のポイントとして加算していく。このポイントは加盟各店で1ポイント1円として利用できるため、エコ活動が金銭価値に換算される仕組み。これを通じて市は、環境保全活動を推進とともに、地元商工業の活性化、カードの普及を図る狙いだ。
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つれてってカード協同組合が発効する「つれてってカード」は、顧客離れが進む中心商店街の活性化などを目的として導入してきたもの。プリペイドカード機能とポイントカード機能を併せ持ち、加盟各店で買い物した場合、カードにポイントが加算され、そのポイントは1ポイント1円として加盟店で使用できる。
本年度はまず、同制度を運用する組織母体を発足し、組織、事業所などにこの取り組みへの協力を呼びかけていく。また、エコポイントに関して知識を深めてもらうためのパンフレットを作成する。 -
上伊那の公立3病院のあり方を検討
上伊那広域連合議会5月定例会が30日開かれ、上伊那の公立3病院のあり方について、連合長の小坂伊那市長は「上伊那は第2、3次医療を担うシェアが大きく、どう運営するか研究する必要がある。場合によっては経営統合も視野に入れ、事務段階で話をしてみる」と考えを述べた。
松田英俊議員の一般質問や関連質問で答えた。
上伊那の公立病院は、伊那中央病院(伊那市)、昭和伊南総合病院(駒ケ根市)、辰野総合病院(辰野町)。
小坂市長は「自治体病院はほとんどが赤字経営で、公立病院を抱える市町村は苦労している。どう運営するのか、十分、論議しなければならない」とした。
医師不足に伴い、昨年8月に立ち上げた公立3病院事務長、8市町村担当課長らでつくる上伊那医療問題研究会で検討する。