-
西春近北保育園が給食参観で食育
伊那市の西春近北保育園(牧野美智子園長)は30日、保育・給食参観に合わせ「食育の話」の時間を設け、保育園と家庭が一緒に食育に取り組む大切さを話した。
食育は、市の保育園が力を入れる5つの取り組みの1つ。保育士と栄養士の研究会での話題を保護者にも伝えたいと、初めて食育を含む参観を計画した。
研究会に参加している保育士が、市内の中学校で保育園とほぼ同内容の食育をしている現状にも触れたうえで、「保育園で日本食の基本は知らせてあげたいが、家庭でも日本食を食べるときのマナーを教えてほしい」とし、はしの持ち方を教えるために適しているのは白いご飯で、混ぜご飯では子どもはうまくできないこと、食事時にふさわしい話題を出し気持ちよく食事する環境を作ることなどをアドバイスした。
牧野園長は、「食育は保育園だけでは成果が上がらない。最終的には家庭。保育園と家庭で気持ちを一緒に子どもに伝えていくことが大切」と話した。
初めて給食参観をした保護者の北沢恵美子さんは、「日本の文化を教えるには日本食なんだなと思い勉強になった」とし、年少児の栞那ちゃん(3つ)の様子を見て、「家では遊んで食べないこともあるが、別人みたいに座って食べているし、食べる量も多い。周りの友達を見て刺激になっているのかもしれない」と話していた。 -
フリーメタリコ・ビーズジュエリー&はなクラフト展
伊那市でアトリエROSEを主宰する飯田恵理さんによる初の作品展「フリーメタリコ・ビーズジュエリー&はなクラフト展」が30日、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで始まった。
フリーメタリコは、イタリア生まれの銅線をカラーコーティングして編んだ筒状のリボンで、ビーズなどと組み合わせてネックレスやコサージュなどを作る。飯田さんは、「リボンの広げ方で個性が出る。どうアレンジするかによってオリジナルの作品ができるのが魅力」という。
スワロフスキーやヴェネチアンビーズなどを使ったビーズジュエリー、パンの花、石けん粘土の花など全体で約200点を展示。作品展が6月にまたがるためジューンブライドで、はなクラフトなどのブーケやティアラなどブライダルのコーナーもある。
「フリーメタリコは日本での歴史が浅く、地元では知名度が低いので、皆さんに知っていただきたい」と話している。6月2日まで。午前10時縲恁゚後5時(最終日午後4時)。 -
08年度知事表彰
上伊那関係受賞者は5人長野県は30日、08年度知事表彰の受賞者を発表した。上伊那地域では5人が受賞。6月6日、県庁で表彰式がある。
表彰は19種別で、各分野で顕著な功績をあげた79個人、11団体を表彰する。
上伊那では地方自治功労者で県議会議員の小林伸陽氏=箕輪町、前高遠町長の伊東義人氏=伊那市、前長谷村長の宮下市蔵氏=伊那市。体育功労者で長野県弓道連盟会長の山川茂樹氏=伊那市、山岳遭難救助功労者で南アルプス北部地区山岳遭難防止対策協会救助隊長の西村和美氏=伊那市。 -
たばこ自販機カード1日から
未成年者の喫煙防止対策の一環として、1日から県内の自動販売機でのたばこの購入は成人識別のための専用カード「taspo(タスポ)」がないとできなくなる。導入目前となっても消費者、販売店ともに混乱はみられないが、1日以降戸惑いが広がる可能性もある。
自販機を利用したい消費者は、日本たばこ協会などが発行する顔写真入りのカードをあらかじめ入手しておき、購入の際、自販機の読み取り部分にカードを触れさせなければならない。販売店での購入は従来通りカードなしでできる。
愛煙家は「対面販売で10箱入りカートンを買っているのでカードは必要ない。自販機でたばこを買うのも年間1箱程度。周囲で困っている人は見かけないし、話題に上がらない」(南箕輪村・50代男性)、「自販機で買っていたが、コンビニエンスストアで普通に買える限り不便はない。これを機会にたばこを止めたいとも思っている。今のところカードを作るつもりはない」(伊那市・20代男性)と話すなど、カードを準備していない人が目立つ。申し込み受け付けは2月に始まっていたのだが、関心はいまひとつのようだ。
伊那市荒井の高木たばこ店は「しばらくは自販機の売り上げが減るのではないか。その分、店内で買うお客さんが増えるだろうから、営業的には変わらないと考えている。未成年者の喫煙防止には有効だと思う」と話している。
タスポは今年3月に鹿児島・宮崎県で初めて導入され、次いで5月に北海道、東北、中国、四国、九州地方で導入された。6月の中部、近畿地方を経て7月の関東地方を最後に全国での導入が完了する。
カードはたばこ販売店の店頭やインターネットから入手した申込書に必要事項を記入し、顔写真を貼付して専用封筒で郵送すると2週間で手元に届く。発行手数料や年会費は無料。日本たばこ産業は早めのカード申し込みを呼び掛けている。 -
猿のコレクション寄贈
飯田市の職業訓練指導員勝野平八さん(75)は30日、旅先で買い求めた置物やお面などの民芸品やおもちゃなど、猿に関係するコレクション約350点を伊那市に寄贈した。伊那市長谷の「孝行猿の家資料館」が昨年12月に閉鎖したことを新聞で知り「何かの役に立ててもらいたい」と寄贈を決めた。
コレクションは旅好きの勝野さんが約40年間にわたって集めたもの。「自分も父も申(さる)年ということもあって旅行の土産に買っていたら、いつの間にかこんなに増えてしまった。それぞれに思い出があり、何だか娘を嫁に出すような気持ちだ」と話した。
市は寄贈品を何らかの形で活用していきたいとしている。
孝行猿の話は、猟師に撃たれて死んだ親猿を生き返らせようと3匹の子猿が猟師の家に来て手で傷口を温める竏窒ニいうもの。戦前の修身の教科書に掲載され、親孝行や命の大切さを教えていた。 -
ドリームクラブ 花クラフト展
伊那市の愛好者らでつくる「ドリームクラブ」(有賀喜志子代表、10人)は5日まで「花クラフト展」を伊那市中央区の中部電力伊那営業所ギャラリー「ふれあい」で開いている。パンジー、クリスマス・ローズ、バラなどの花を使い、立体のまま乾燥させて作ったレカン・フラワー作品33点と、ネイチャープリント作品2点が展示されている。昨年に続いて2回目の開催。
有賀代表は「レカン・フラワーは押し花と違って立体なのが楽しい。乾燥の加減でせっかく作った花がバラバラと崩れてしまうこともあるが、きれいにできた時はとてもうれしい」と話している。講師の野沢伊代子さんは「レカンはフランス語で宝石箱。色あせが少ないので長く楽しめるのも魅力」という。
同クラブは04年4月に発足。野沢さんの指導で、月2回の例会で作品制作を楽しんでいる。
入場無料。午前8時30分縲恁゚後5時10分。土・日曜日休館。 -
太鼓教室開講
宮田村公民館「太鼓教室」は29日、村民会館で開講した。子どもたち7人と母親3人が参加。7月19日の祇園祭出演を目標に、伝統音楽の素晴らしさにふれる。
教室は初心者を対象に15年ほど続いており、宮田太鼓の北原健一さんらが指導。
さっそくバチを手に持ち「ドン、ドン、ドン」と力強く。
心にも響く音色は、初めて取り組む子どもたちの表情をどんどん真剣にさせ、練習にも熱が入った。
宮田小学校2年の植木貴大君は「学校でも打楽器をやっているので、挑戦してみようと思って」参加した。
一緒に見学に来ていた姉で同小4年の千尋さん、母親の文代さんも「せっかくの機会だから」と急きょ加わることに。
祇園祭まで全9回。本番までに2つの曲を習得する予定だ。 -
村歌碑の除幕
中川村片桐の村文化センター前庭に建立された村歌碑の披露が30日あった。寄贈者の座光寺喜久司さん(82)=小和田=、曽我村長ら村理事者が除幕、教育委員会関係者ら約10人が見守った。
碑は横1メートル、高さ90センチ、黒御影石製。庭にあった自然石(村産の花崗岩)の上に設置された。
曽我村長は「村発足50周年という記念の年に、1行1行に先人の思いが詰った村歌の歌碑をいただいた」と感謝し、寄贈者の座光寺さんは「大きな行事ごとに村歌が歌われることは良いこと。50周年の節目を記念し、建立させていただいた。村歌を歌って、協働、融和、思いやりの心が育まれれば」と期待した。 -
まちづくり懇談会飯島地区
##(見出し(1))
飯島町は協働のまちづくりに向け、町民と町が相互理解を深めるまちづくり懇談会が29日夜から2日まで4地区で開催する。初日は飯島地区を対象に、飯島町成人大学センターで行なわれ、20人余が出席。役場からは高坂町長をはじめ、理事者、各課長など町幹部が出向き、08年度予算概要を説明し、住民の意見を聞いた。上下水道や未加入世帯問題など幅広い意見、要望が出された。
会の冒頭で、高坂町長は昭和伊南総合病院の医師不足問題に触れ「全力を挙げて、医師確保を目指しているが、思うような成果が得られていない」とし、「1次医療は開業医で受診していただき、病院勤務医の負担軽減を」と呼び掛け、利用者の少ない循環バスについては「9月までの結果で判断したい」とした。
この後、キャッチフレーズを「協働と子育てで未来をはぐくむ健やか予算」とした08年度予算について、新規事業、重点事業を中心に説明した。
意見交換会では住民からは「水道管の硬質ポリエチレン管への布設替えの進ちょく状況は」「自治組織への未加入世帯の対応についての考えは」「新たに住宅を建設し、上下水道の本管から遠い場合は自己負担は大きいが、軽減策は」などの質問が出された。
今後は31日本郷地区、6月2日七久保地区を予定する。 -
中川西小学校2年生(征矢浩平教諭、25人
)
「クックは角がある方で、ハッチは角がないよ。2匹ともとても元気だよ」。
中川村の中川西小学校2年生は昨年の10月から手作りの小屋でヤギを飼育し、今年3月27日に出産、雄2匹が生れた。子どもたちはヤギの飼育、感動的な出産シーンに立ち会い、命の尊さを学んでいる。
昨年、大鹿村の農家民宿、塩嶺荘でヤギを観察、ヤギの絵を描かせてもらった子どもたち。すっかり、ヤギが好きになり「ヤギを飼いたい。ヤギを中心にした活動をしよう」と、塩嶺荘から2歳の雌ヤギを借り受けた。
早速、子どもたちは小屋作り。最初は使わなくなったハト小屋を利用していたが、狭いため、運動場付の新居を古材を集めて建設に取りかかった。運動場の柵は子どもたちが作り、砂も運んで敷いた。
大鹿からヤギが到着、子どもたちは「ナナちゃん」と名付け、可愛がった。
小屋の掃除などヤギの世話は当番を決めて、みんなで頑張っている。ヤギは干草やキャベツ、菜の花が好物、子どもたちが家から持ち寄ったり、給食センターからもらってきている。
10月末に種付けをし、ナナちゃんのお腹がどんどん大きくなるのを見て、子どもたちは「いつ、生れるのかな」とワクワク。春休み中の3月27日、お産が始まり、子どもたちは急ぎ登校し、ヤギ小屋に集まった。
「おかあさんヤギは苦しそうだった」「1匹は死んじゃうかと思った」と子どもたちは心配したが、2匹とも無事生まれた。
「生れてすぐに、赤ちゃんヤギはふらふらと立ち上がった」「半日位で歩き始めた」「すぐに母さんヤギのおっぱいを飲み始めた」と驚きの目を向ける。
小ヤギも1週間もすると、草を食べ始め、子どもたちは「草をむしゃむしゃ食べた」「コリ、コリ、パリ、パリ食べた」「でも、母さんヤギのおっぱいも飲んでいる」と、細かく観察する。
小ヤギはまもなく、乳離れになり、子どもたちは乳しぼりができるようになる。今から、ヤギの乳でチーズを作ったり、ホットケーキを焼こうかなどと楽しみにしている。
征矢教諭は「ヤギを飼うようになってから、優しくなった。力を合わせて、頑張ることができるようになった」と育ちを。(大口国江) -
昭和伊南病院の小児科外来が助産師・看護師による「赤ちゃん相談」を6月から実施
常勤産科医師の不在で出産の取り扱いができない状態が続いている昭和伊南病院は6月から、小児科外来の助産師・看護師による「赤ちゃん相談」を開始する。他院で出産し、その後、地元に戻ってきた母子が、ちょっとした心配事で再び遠方の病院まで足を運ばなければならないのは負担が大きいため、地元で気軽に相談できる場を提供しようと考えた。担当者は「生後3カ月からは市の検診も始まるが、それまでの間は何かと心配なこともあると思う。遠くで出産して戻ってきた時に気軽に利用していただければ」と語る。
分娩を扱っていない現在、同院では基本的に新生児や乳幼児の検診は行っていないが、遠方で出産し、地元に帰ってきた母子からの希望があった場合は、小児科の医師が受診する形をとっている。
しかし、新生児、乳幼児を抱える母親にとっては病気でなくても、ちょっとした変化や些細な症状に心配を感じることも多く「何でも気軽に相談できる場をつくろう」と、今回助産師や看護師が相談に応じる場を設けることになった。
相談会の開催は毎週木曜の午後2時縲恁゚後3時。料金は1回525円だが、相談の後、医師の診断が必要だと判断し、受診に切り替えた場合は料金の徴収はない。相談に参加する時は母子手帳、保険証、受診カードを持参すること。
問い合わせ・予約は昭和伊南病院(TEL82・2121)へ。 -
駒ケ根市文化財団理事長に就任
駒ケ根市赤穂町四区
小原恒敏さん(66)駒ケ根市にはいろいろな土壌があり、各地区の文化もさまざま。建物(文化センター)に関わる文化だけに限らず、市民のみなさんがそれぞれに関わっている郷土文化の振興も考えていきたい竏秩B
この4月、駒ケ根市の文化の拠点である市総合文化センターと「おもしろかっぱ館」などの管理・運営を担う文化財団の理事長に就任した。
「突然の話だったから正直戸惑った」と語るが、駒ケ根市の郷土芸能「駒ケ根太鼓」に30年以上携わってきたほか、郷土芸能の振興や保存を目的として始まった「駒ケ根郷土芸能まつり」の発足当時から関わるなど、地元文化への思い入れは強い。
「以前は良い家に住み、生活水準の高い生活をすることが『文化的な生活』と言われていた。しかし、毎日の生活の中で花を見たり、鳥の声を聞いたりする中で『美しいな』と感じる心を育んできたのが日本の文化。金銭的な価値を追い求める文化ではなく、日本に合った文化を大切にしていきたい」 -
芋焼酎南箕輪会 期待を込めて苗植え
南箕輪村の有志で集まり、地元ブランドのいも焼酎造りを目指す「芋焼酎南箕輪会」(藤沢久人会長)は27日、2年目となるサツマイモづくりを始めた。会員12人が集まり、焼酎に使うサツマイモ「黄金千貫(こがねせんがん)」の苗植えに汗を流した。
活動は、上伊那各市町村で栽培した原料を喜久水酒造(飯田市)が醸造する「伊那八峰シリーズ」の同村産のサツマイモ作りを担う。発足2年目の同会は前年度、見込みを大きく越える3千本の苗から約5千キロのサツマイモを収穫し、「大芝の華」の名称で焼酎を販売した。
本年度は昨年より作付け面積約1・5倍の約30アールの畑に、5千本の苗を植え付ける。この日は、10月中旬の収穫を心待ちに、会員がまずは2200本を定植。藤沢会長は「昨年以上の収穫を期待したい。飲みやすくて、おいしい焼酎を造ってもらうため製造会社にもお願いし、ブランド化を進めたい」と話している。
6月12日午後3時から、一般から募った参加者とともに残りの苗を植え付ける予定。参加者には本年も「大芝の華」の新酒をプレゼントする。問い合わせは、事務局の大芝荘(TEL76・0048)へ。
秋の収穫を期待しながら苗を植え付ける会員ら -
第21回南箕輪村長杯ゲートボール大会
第21回南箕輪村長杯ゲートボール大会が28日、同村の大芝高原屋内運動場であり、神子柴チームが優勝した。村主催、村ゲートボール連盟(伊藤聖人会長)主管。
大会は地区対抗戦で、1チーム5人ずつの計8チーム、40人が出場。2つのコートに4チームずつ分かれ、それぞれで1チーム2試合を戦い、勝ち数と得失点差で総合順位を決めた。
大会は屋内運動場が完成して1年後の1988年から続いている
結果は次の通り。
(1)神子柴(2)田畑(3)南殿
地区ごと団結し優勝を目指す会員ら -
和太鼓グループ「鼓龍」 高校生と吹奏楽コラボ
南箕輪村の和太鼓グループ「鼓龍」(井原夏二会長、13人)は6月1日、県松本文化会館(松本市)大ホールで行う、松本蟻ケ崎高校吹奏楽クラブの定期演奏会にゲスト出演する。演奏会で吹奏楽との共演に初挑戦するため、本番に向けて練習を重ねている。
メンバーの一人の姪が同吹奏楽クラブに所属していたのをきっかけに、「和太鼓とコラボレーションしたい」との高校生たちの思いにこたえるため、出演を決めた。演奏会では、グループオリジナル曲の「大地」など3曲を演奏する。
地元を中心とする高校生から60代までのメンバーは、本番に向けて4月から週1回の夜練習に取り組んできた。「声を掛けてくれた気持ちがうれしい」と井原会長。吹奏楽クラブに姪がいる中島園子さん(47)=北殿=は「高校生に少しでも和太鼓の魅力を知ってもらえれば」と話している。
入場料300円(小学生以下無料)。午後1時開場、1時30分開演。問い合わせは、松本蟻ケ崎高校(TEL0263・32・0005)へ。
松本蟻ケ崎高校吹奏楽クラブと共演する「鼓龍」。当日に向けて練習するメンバーたち -
助産所整備支援金制度創設へ
産科医師の不足で増すばかりの病院の負担を少しでも軽減しようと、伊那市は本年度、市内の助産所に資金を補助する制度を創設する。県内では初の取り組み。6月定例市議会に補正予算案を提案する。
補助金額は1助産所につき250万円まで。胎児の状態を診断するために必要な超音波診断装置などの高額な設備の購入費や、助産所の建築・改修費などに活用できる。補助率は経費の2分の1。事業は08年度からの5年間で、この間、数回に分けて申請することもできる。
補助対象は実際に分べんを扱っている市内の助産師。現在市内で開業している助産所は2カ所で、さらに1カ所開業する見込みであることから、補正予算額は3カ所分の750万円としたい考え。
信州大学医師の引き揚げによる昭和伊南総合病院(駒ヶ根市)の産科休止に伴い、伊那中央病院の出産数は増加している。1カ月当たりの平均出産数は昨年度まで85件だったのに対し、今年4月は97件、5月は92件(見込み)で、以降の予約件数もすでに6月86件、7月113件。産科外来診療棟の増築や里帰り出産の制限だけでは対応が難しい状況となりつつある。
小坂樫男市長は「医師の確保ができれば一番だが、すぐにはできそうにない。補助制度で助産所の整備が進み、利用が増えれば医師の負担軽減の助けになるのではないか」と話している。 -
伊那市新ごみ中間処理施設用地選定委、候補地7カ所の絞り込みはせず、記名投票で最終候補地を決定
上伊那広域連合の新ごみ中間施設の建設場所を検討する伊那市の用地選定委員会(伊藤精晤委員長)が29日、伊那市であった。委員会は当初、これまでに絞り込んだ候補地7カ所から更に数カ所まで絞り込みを行った後、委員による投票で最終候補地を決定する予定だったが、「投票には最大限、選択肢の幅を持たせたい」とする委員の声を尊重し、最終投票は7カ所すべてを対象とすることになった。最終投票の対象となる候補地は、田原(東春近)、野底、青島、表木(西春近)、八ツ手(手良)、上山田・下山田(高遠町)、桜井(富県)の7カ所。投票日は6月12日。同委員会の全委員(23人)による記名投票とする。投開票は公開するが、投票者の名前は公開しない。獲得票数が最も多かった地区が最終候補地となる。
委員会はこの日、7カ所の候補地を更に絞り込む方法を議論。大方の委員が「総合点が高い上位何カ所にすべき」と発言したが、最終的に絞り込みは行わなかった。しかし、この日の議論の流れから見て、参加委員の多くが建設関連項目と環境保全項目の点数を合計した総合点を重視しており、最終投票にはその意向が大きく反映されると見られる。
総合点が最も高いのは168点の桜井。以降、上山田・下山田(140点)、表木(135点)と続く。
市の認識ミスで、今年4月になってから候補地であることが分かった下山田区からは候補地となることを受け入れない趣旨の意見書が出されたが、ほかの候補地との公平性を考え、意見は尊重するものの、下山田を含むこれまで上山田としてきた場所を候補地の一つとして残すことにした。 -
ごんべえ号ダイヤ改正へ
4月1日の運行開始以来、利用の低迷が続いていることから、権兵衛トンネル経由で伊那市と木曽町を結ぶ連絡バス「ごんべえ号」は早くもダイヤ改正に踏み切る。市は乗降客へのアンケート結果や利用状況などを考慮した改正案を29日の市地域交通協議会(会長・小坂樫男市長)に提示し、了承された。北陸信越運輸局の認可を待って7月1日から新ダイヤで運行する。一日8往復の便数は変更しない一方、新たな停留所として「JR伊那北駅」の追加を検討する。
改正は、早朝と夕方の便の利用者が少ないことから、早朝の便を約1時間半縲・時間遅らせ、午後遅くの便を約1縲・時間早める。JR中央線の特急しなのやJR飯田線の列車との乗り継ぎの利便性も図った。市担当者は「今のダイヤは欲張りすぎ。ターゲットを絞って利用増につなげたい」としている。
市がまとめた4月1日縲・月15日の集計によると、利用者総数は835人で、平均利用者数は一日当たり18・5人、一便当たり2・3人だった。 -
村社協が寄付者や功労者を表彰
宮田村社会福祉協議会表彰式は28日、役場で開いた。10万円以上寄付した9個人、5団体に感謝状、村民生児童委員を6年以上務めた8人に表彰状を贈り、地域福祉への貢献に感謝した。
式には社協理事、評議員らが出席。山浦正弘会長は「民生員の献身的な活動は村の福祉の中核。また、個人団体の皆さんの多額な善意は有効に活用し、村の福祉推進に努める」とあいさつした。
受賞者を代表して前民生児童委員会長の浦野勝人さんは「村の福祉を進めるうえで、社協の皆さんの力は不可欠。我々としても側面から支援していきたい」と謝辞した。
受賞者は次ぎの皆さん。
【表彰状】浦野勝人、宮澤徹、小田切廣子、長矢文江、野々村利治、山本達男、赤羽房子、小松恵子【感謝状】細田博人、小田切隆幸、小池一巧、北澤政人、保科武夫、小松三七子、小田切元治、桐山悟、小田切多聞、日本禁煙友愛会宮田支部、村商工会青年部、村マレットゴルフ同好会、駒ケ根ライオンズクラブ、かかし会 -
借入金4500万円減に、村土地開発公社決算
宮田村土地開発公社(理事長・矢田典和副村長)は29日に理事会を開き、07年度決算を認定した。宅地などの土地売却額は1億900万円にのぼり、借入金は前年度比4500万円減の9億4500万円となった。
保有土地の簿価は9億7800万円。その土地のうち約6割が5年以上の長期保有となっている。
借入金は土地売却にあわせて減っているが、年間の利息は900万円余りにのぼる。
理事会で監査委員は「借入金、利息とも依然として多額。長期保有の土地も多く、いったん整理して、積極的に売却を進めるべき」と意見した。
同公社が保有する分譲宅地は3月末現在で10区画。それ以降に1区画が契約、2区画で予約が入っているという。
「区画によって環境面など条件の差もあり、価格の見直しなども図りながら売却を進めている」と同公社は説明する。 -
20年の歴史・ス阿波踊り・ス今年も祇園祭に華添えて
あばれみこしで有名な宮田村津島神社祇園祭を華麗に彩る「阿波踊り信州みやだ連」。今年も7月19日の祭り本番に向けて練習が始まった。祭りに参加を始めてから20年目を迎え「最高の演舞で盛りあげたい」と意気込んでいる。
新たなメンバーも加わり、子どもから大人まで約60人が参加。同連の阿波踊りは勇壮なみこしと対極の優雅さで観衆を魅了し続けており、手さばきやステップなど練習にも余念がない。
「子どもたちもたくさん参加してくれている。祭り本番はにぎやかにいきたい」と北原健一連長、小木曽広子副連長。
練習は村武道館で毎週水曜日の午後7時から。6月中旬からは土曜日も行う。
新たなメンバーも随時募集中。問い合わせは小木曽さん85・2609へ。 -
伊那消防組合議会5月臨時会
伊那消防組合議会5月臨時会は26日開き、08年1月12日に発生した伊那消防署水槽付消防ポンプ自動車の交通事故に伴う損額賠償額を定めての和解と、それに伴う補正予算案を原案通り可決した。欠員だった議長には伊那市議会議員の佐藤八十一さんを選出した。
1月12日午前0時5分ころ、伊那市西春近山本中央自動車道下り209・8kp付近で発生した事故で、消防車両が播州商運倉庫の大型トラックと長野県警のパトカーと衝突し、2台を破損させた。
伊那消防組合の過失割合は65%。播州商運倉庫の損害額660万7830円のうち損額賠償額429万5090円。県警本部の損害額30万3804円のうち損害賠償額19万7473円。損害賠償額の合計は449万2563円になる。
一般会計補正予算は、歳入歳出総額に各449万3千円を追加する。損害賠償額は全国市有物件災害共済会北信越支部から全額支払われる。
破損した消防車両は今月19日に修理が終わり出動できる状態になっているという。
議長選出は、伊那市議会選出の議員改選に伴い、副議長の指名推薦により伊那市議会の佐藤八十一さんが当選した。 -
記者室大口
中川東小6年は村内の池からすくってきた天然メダカを繁殖させ、元の池に戻すという活動を始めた。先日はその前段として、水槽で生れたメダカを自然に慣らしてから、放流しようと、手作りの池に放した▼南信さくらそうの会は絶滅寸前の辰野町産の桜草を会員が株分けなどで繁殖させ、自生地に150株を植栽した。貴重な動植物を絶滅に追いやるのも人間だが、戻し、復元させることができるのも人間しかできない▼同会の小林省吾会長は種で増やす事も試みたいと言っていたが、種なら株分けよりも、時間はかかるが何10倍も増やす事ができる。山野草は1人が1種類、種で増やして、元あった場所に百倍にして戻せば、かつての花野の復元も夢でないと思う(大口国江)
-
東伊那小で地元から講師を迎えたふるさと学習開催
郷土のことを学ぼう竏窒ニ、駒ケ根市の東伊那小学校(今村貴美子校長)で28日、地域の伝統文化などを学ぶ「ふるさと学習」があった。わら細工やおやきづくりになどに取り組む地元住民17人を講師に迎え、地域で継承されているさまざまな文化を学んだ。
「ふるさと学習」は、子どもたちに地元への理解を深めてもらうとともに、文化の担い手として、成長してもらうことなどを目的として4年前から取り組んでいるもの。毎回児童の保護者や地域住民などの協力のもと、開催しており、今年は講師として17人、ボランティアとして7人の地域住民が同校を訪れた。 -
赤穂公民館の「初めての野菜づくり講座」開講
野菜づくりの基本から学ぼう竏窒ニ26日夜、「初めての野菜づくり講座」の開講式が赤穂公民館であった。野菜作りを基礎から学びたいと考える受講者約15人が参加。初回のこの日は、講師の塩沢春夫さんから野菜作りの心構え、健康な体を育む野菜の役割などを学んだ=写真。
昨年度まで同館では、「野菜づくり講座」として一般を対象とした講座を開催していたが、本年度からは初心者が野菜づくりを学ぶための講座を企画。Uターン、Iターン者のほか、退職後、野菜づくりを始めたいと考えている人などが集まった。
受講者は自己紹介とともにそれぞれの抱負を一言ずつ語り、「野菜が好きで自己流で育ててきたが、草ばっかり育って野菜は育たない。ここで基礎をしっかり学びたい」などと笑顔を見せた。
また、塩沢さんは「野菜は肉や魚に比べ、それほど栄養がある訳ではないが、栄養のバランスを整えるもの。健康であるためには、まずしっかり食べるということが大切。当たり前のことだが、今の生活でいいか、食べることをしっかり見直してほしい」と語った。
講座は年間を通じて5回、開講する予定。 -
入笠牧場で放牧始まる
JA上伊那が管理運営する伊那市高遠町の入笠牧場で28日、牛の放牧が始まった。上伊那、南信州、諏訪の畜産農家35戸が飼育するホルスタイン種と和牛のメス牛150頭が、10月上旬まで牧場で過ごす。
放牧するのは生後6カ月以上の牛で、飼料代と畜産農家の労力軽減、牛の足腰を丈夫にする目的。農家戸数の減少などにより頭数は昨年より減少しているが、初日は上伊那郡内の50頭を受け入れた。
体重測定や健康チェック、駆虫薬接種をして放すと、牛たちは広い牧場でのんびりと草をはむなどしていた。放牧は29日もある。
上伊那では、宮田村の宮田高原牧場でも放牧する。 -
JA上伊那総代会
理事5人削減上伊那農業協働組合(宮下勝義代表理事組合長)の第12回通常総代会は27日、JA上伊那本所で開き、理事定数の削減や08年度事業計画、「WTO農業交渉に関する特別決議」などを承認した。
役員の定数は、現行の理事39人を5人削減して34人、監事9人は2人削減で7人にする。常勤の理事は現行5人から1人削減し4人とする。定数の変更は、09年5月の通常総代会の時から適用する。
07年度事業報告では、事業総利益は86億7235万円で前年度より3億2千万円減少。事業管理費は86億7055万円で前年より1億8千万円削減した。当期剰余金1億9910万円、当期未処分剰余金4億37万円。
08年度事業は、事業総利益が85億4922万円で前年実績より1億2313万円減少の計画。営農事業の販売高計画額は野菜と花きを除いて米穀、きのこ、畜産、果実など前年対比100%を下回り、合計では前年対比98%の158億1496万円。 -
伊那中央行政組合議会5月臨時会
伊那中央行政組合議会は28日、5月臨時会を開き、伊那中央病院料金条例の一部改正条例案、任期満了に伴う公平委員選任人事案の計2議案をいずれも原案通り可決、同意して閉会した。条例改正は、これまで料金表にないため無料としていたセカンド・オピニオン外来相談料金を1回1万円とすることなど。公平委員は黒田宣子さん(63)=伊那市坂下=が再任。任期4年。
全員協議会では、伊那中央病院の電子カルテシステム導入計画について、6縲・月にかけて業者を選定して契約し、09年度に稼動させる見通しであることなどが報告された。導入により、利用者満足度の向上、業務の効率化、カルテ共有によるチーム医療の実現などを図る。08年度予算として事業費7億8千万円が計上されている。財源は全額起債。
伊那市選出議員の改選に伴う議長選挙が行われ、指名推薦により北原幸彦氏が当選した。
小坂樫男組合長は冒頭のあいさつで07年度の病院事業決算について触れ、純損失約4億6千万円(前年度比9千万円減)となる見込みであることを明らかにした。 -
男女共同参画推進会議
伊那市男女共同参画推進会議は28日、08年度第1回会議を市役所で開いた。市内の各区や団体などから選出された委員24人が委嘱書を受け取った=写真。08年度の市男女共同参画実施計画、事業などについて市担当者から説明を受けたほか、会長に久保村清一さん(市公民館運営協議会)、副会長に安井かほるさん(伊那人権擁護委員協議会伊那支部)をそれぞれ選出した。
酒井茂副市長はあいさつで「市の男女共同参画の取り組みはやっとスタートしたばかり。これから地域の意識改革、女性が働きやすい環境づくりなどの啓発をしていくことが重要だ」と述べた。
委員は次の皆さん。
▼会長=久保村清一▼副会長=安井かほる▼委員=堀米昭利、竹松範子、伊藤好、小平恵美子、小池謙治、原貞江、清水俊学、福沢初子、高坂一雄、梅田和穂、前沢啓子、竹内実、下平和人、酒井弘子、萩原初美、矢野やよ江、織井次子、伊藤かおり、中川みほ江、飯島信子、高島良幸、春日嗣彦 -
篤姫焼酎発売
NHKの大河ドラマ「篤姫」にちなんだ芋焼酎「天璋院篤姫」(製造・鹿児島県浜田酒造)が伊那市美原区のイトウ酒店(伊藤勝弘社長)で販売されている=写真。取引先の要望を受けて同酒店が3月に初めて仕入れた。店頭に置き始めたのは4月。特に宣伝はしていないが、テレビでなじみのある名前を見て興味を引かれた客が買い求めていくという。伊藤社長は「香りも味も焼酎にありがちなきつさがない。価格は多少高めだが、これなら十分納得できる」と話している。現在市内で取り扱っているのは同店のみという。
焼酎は篤姫の故郷でもある鹿児島県産のサツマイモ「黄金千貫」と黄麹を使うなど、原料にこだわって製造されている。720ミリリットル瓶入り1本1480円。
問い合わせはイトウ酒店(TEL78・3724)へ。