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中学人留学生が地震募金活動 信大農学部
信州大学農学部(南箕輪村)の中国人留学生約10人が19日から、中国・四川省における大地震への支援金募集活動を始めた。メンバーは「今できることは何か」と考え計画。募金は中国赤十字会へ送り、被災者のための食料や薬品の支援などに役立てるという。
メンバーは大学生協食堂前に募金箱を設置し、同施設を昼食で利用する学生らに義援金を求めた。昨年11月、バングラディッシュ・サイクロン災害で募金活動を行った同国出身の同大学研究者モハメド・ヌールさん(36)もメンバーに混じって協力を求めた。
ヌールさんは「災害はどこの国でも発生する。目の前で活動をしていて手伝わない理由はない」と参加。阪神・淡路大震災を知る兵庫県出身の森林科学科3年生、古川桂子さん(21)は「被災者の気持ちが分かるので何か手伝いたいと思った」と募金していた。
中国北部の黒龍省出身の大学院2年生、鄭鵬さん(26)は「周囲の学生も心配してくれ、こういうときに国籍は関係ないのだと感じた。みんなの暖かい思いがうれしい」と話している。募金活動は30日(祝日除く)までの正午縲恁゚後1時30分、生協食堂前で行っている。
募金活動を始めた信州大学農学部の中国人留学生たち -
写真展「外国青年が撮った長野」
JETプログラム(語学指導などを行う外国青年招致事業)で長野県を訪れている国際交流員や外国語指導助手が撮影した写真展「外国青年が撮った長野」が19日、伊那合同庁舎玄関ホールで始まった。国際交流活動や外国人の目から見た長野県を撮影した写真を紹介している。
県内にはJETプログラム登録者119人、国際交流員11人がいる。今回、県の国際交流員2人が初めて写真展を企画した。12人が参加し、国際交流活動の様子と長野県の魅力の2つのテーマで22点の写真を飾った。
12人はアメリカ、カナダ、オーストラリア、フィンランド、イギリスなどの出身で、母国では見られない桜や紅葉、スキーのジャンプ、木曽の宿場、小学生の英語授業の一こま、カンガルー肉の味見をする子どもたちなど、人との触れ合いや滞在中に目にした風景など感動と共にシャッターを切った作品が並ぶ。
企画者の一人、上伊那地方事務所国際交流員のパトリシア・ドーシャーさん(24)=米国ミネソタ州=は、「写真を通して長野の魅力を再発見できればいいと思う。桜や紅葉など長野に生まれ育った人がきれいと感じるように、外国人もきれいと思う共通点があること、県内に住んでいる外国人のことも知ってほしい」と話している。
展示は県庁、松本会場に次いで3会場目。会期は23日まで。その後は千曲市、飯山市、松本市で展示する。 -
宮崎守旦作陶展
伊那市高遠町に「天空窯」を構える宮崎守旦さんは25日まで、作陶展を伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開いている。
東京都青梅市出身。1974年に京都の河井武一氏に師事。83年に独立して青梅に築窯。99年に高遠町芝平に築窯。2006年から、かんてんぱぱホールで個展を開き今回が3回目。
二つのアルプスに囲まれ、その中央に天竜川が流れる伊那市をイメージした展示コーナーは、家の壁にはるタイルで天竜川やアルプスなどを表現し、天竜川には「いかだ皿」「笹皿」「舟鉢」など、平野部には田をイメージして「俵碗」を置くなど、作品で伊那市を演出している。
ブルーと辰砂の2色が特徴で、茶わん、皿、鉢、湯のみ、酒器、つぼなど約100点を展示している。
「焼物の原点は造形の自由さ。童心に帰って自由に作ることが大事。これがなければ焼物の意味がない」といい、器は使いやすさを考えながらも形に変化を持たせ、つぼは生ける花を殺さず、なおかつ生けていなくても楽しめるように作っているという。
午前10時縲恁゚後6時(最終日午後4時)。 -
【記者室】ひとごとでは済まされない
中国・四川大地震の発生から約1週間がたった。新聞やテレビが現地の様子を伝えるたび、死亡者の数は増え続けている。同じアジアに住む日本人として、この事態は他人事では済まされない▼信大農学部の中国人留学生がキャンパス内で募金活動を始めた。母国を離れて暮らす彼らが自分たちに今できることとして選んだ活動には、バングラデシュ留学生の姿も。「手伝わない理由はない」と参加した▼「災害は人類すべての問題だと感じてくれる気持ちが温かい」と中国人留学生。国家には問題があっても、思いやりの気持ちに国籍は関係ないと強く実感した。自分にできることは何かと考え、募金活動する懸命な姿を伝えたいと、カメラのシャッターを何度も切った。(布袋宏之)
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絵本作家、飯野和好さんの読み語り講演会
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飯島町図書館は開館15周年記念講演会を17日、飯島文化館で開いた。絵本作家の飯野和好さんが読み語りを交えて「おっと!痛快、読み語りの旅でぃ!飯島宿」と題して話し、親子ら120人が飯野さん独特の絵本の世界に魅了された。
縞のかっぱに三度かさというまたたび姿で登場した飯野さんは、手にした沖縄の缶かんからさんしんを爪弾きながら自作の「海にどぼん」を披露。
この後、絵を投影しながら「ねぎぼうずのあさたろう」の読み語り。行き倒れの娘を助けたあさたろう。娘を背負って、家まで送り届けたが、吉原から追手が:。
続いて、「くろずみ小太郎旅日記、怪僧わっくさ坊暴れる」。1・5等身の主人公、くろずみ小太郎は山寺の住みついた怪僧を退治したが、その僧は、悪いカメムシに妖怪にされていた:。
子どもも大人も楽しい話、ド迫力のキャラクターの活躍に引き込まれた。 -
MMC&音のカーニバル、サタディーシンガーズ「おしゃべりミュージックコンーサート」、
飯島文化館で17日、MMC&音のカーニバル、サタディーシンガーズによる「おしゃべりミュージックコンーサート」が開かれ、フルートの桜瑠璃、伊那谷お手玉の会も友情出演し、にぎやかに盛り上げ、約400人の聴衆を楽しませた。
3部構成、第1部は懐かしい唱歌などで日本の四季をイメージ、「緑のそよ風」で始まり、全員合唱の「花」で締めくくった。
第2部はステージ中央に初出演の「伊那谷お手玉の会」が輪になり、わらべ歌「あんたがたどこさ」に合わせ、色とりどりのお手玉を操ってスタート、「ゆきこんこん」「まりと殿様」などのどかに繰り広げた。
3部はMMCが音楽指導者らしい、本格的なクラシックの演奏で音楽の魅力を聴衆に伝えた。 -
南箕輪村小中学校・保育園 AED設置
南箕輪村は08年度事業「児童生徒等の安全確保事業」として、村内全8小中学校、保育園に1台ずつのAED(自動体外式除細動器)を設置する。19日夕、村役場でメーカーからの引き渡しがあり、AEDを設置する村内の小中学校、保育園の関係者が取り扱い方法を学んだ。
AEDは、心室細動の正常化のため電気的除細動を施すための機器。村では村役場や村民体育館など村内4公共施設に設置しているが、教育施設への配置はまだだったため本年度、新規事業として機器8台の購入費用264万円を当初予算に盛り込んだ。
メーカーの説明によると、同社のAEDは「ふたを開けて電源を入れ、電極パットを体に張り、必要であれば放電ボタンを押す」の3手順を行えば使用できる。集まった関係者たちは、機器から流れる音声ガイダンスに従えば簡単に使えることを確認していた。
引渡しの後、AEDは各小中学校、保育園へ関係者が持ち帰った。村では今後、AEDを使った救命法の講習会を開き、使用方法や必要性を詳しく勉強していく考えだ。
##(写真たてよこ)
メーカーによる取り扱いの説明を聞く小中学校、保育園関係者 -
フィットネスボクシング 女性に大人気
伊那市総合型地域スポーツクラブ、市勤労青少年ホームの講座「シェイプアップ&ボクシングエクササイズ」は本年度、講座数を増やし初心者、経験者の計3講座で活動している。19日、同ホーム体育室で経験者コースの一つが開講し、元アマチュアボクサーの横沢正人さん(46)=東京=が特別講師を務めた。
シェイプアップ竏窒ヘ07年度8月に開講した人気講座。ボクシングの動きを音楽に合わせて行う「フィットネスボクシング」を取り入れており、今回は横沢さんが代表を務める日本フィットネスボクシング協会で同講座の指導者がインストラクター資格を取得したのがきっかけとなった。
横沢さんの特別授業には市内の30代を中心とした主婦約20人が参加した。パンチ、ディフェンス、ステップワークの3動作を組み合わせた同運動は「ボクシングの基本が重要」と横沢さん。「重心を低く構えて」「腹式呼吸を心掛けて」などと丁寧に指導した。
##(写真たてよこ)
横沢さんの指導を受ける受講生たち -
中田島住宅団地、売れ行き不振で
中川村土地開発公社が分譲中の中田島住宅団地は一層の販売促進を図るため、販売価格を平均32%の大幅値下げを行った。
同団地は04年、22区画を販売開始したが、現在、個人への販売は2区画のみ、5区画は村が若者専用住宅を建設した。
売れ残った15区画は区画ごとに再検討し、区画に見合った価格を再設定するとともに、下水道加入料金を販売価格に含めた。
ちなみに販売価格は334万円(99・34坪)縲・74万7千円(116・9坪)。
同団地は国道153号沿いに位置し、村役場まで3・6キロ、片桐保育園・中川西小学校まで1・6キロと交通の便がいい。
村は「価格引き下げにより、若年層の住宅建設希望者のニーズにも充分こたえることができる価格帯となった。日当たり、風通しもいい、自然に恵まれた中田島にマイホームを」と呼び掛けている。 詳細は村土地開発公社((TEL88・3001)
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【伊那節保存会3代目会長 鈴木一比古さん】
多くの人に愛されてきた民謡『伊那節』の良さを後世に伝えようと長く活動を続けている伊那節保存会の3代目会長。
保存会を設立して初代会長を務めたのは祖父の繁重さんだ。2代目会長だった父の千明さんが一昨年9月に亡くなったのを受けて、3代目に就任した。
曽祖父、富弥さんが始めたうどん屋から続く割烹「海老屋」の4代目経営者でもある。
「子どものころは店の宴会で毎晩のように伊那節が響いていたものだ。芸者衆もいたから、あちこちの部屋から三味線の伴奏や手拍子とともに歌声が聞こえてきてね、そりゃあにぎやかだった。伊那の人間なら誰でも歌えるのが当たり前だったのに、今じゃ歌えない人も多い。何とか、昔のように店の中に伊那節が響くようにできないものかと思っているんですよ。夢みたいな話だが、実際にそうなったら素晴らしいだろうね」
◇ ◇
「木曽へ木曽へとつけだす米は縲怐vの歌詞の通り、祖父の繁重さんは権兵衛峠を通って木曽に米を運んでいた。当時は伊那節という名ではなく『おんたけやま』『おんたけ節』などと呼ばれていたらしい。歌にほれ込んだ繁重さんは、伊那の地に歌と踊りを広めて根付かせようと保存会を設立し、会長として普及に尽力した。
「子どものころ、祖父の家には当時珍しい8畳ぐらいの板敷きの間があった。伊那節を踊るための専用の部屋としてわざわざ造ったんですよ。近所の小学生たちを集めて教えていた。祖父の伊那節への情熱はすごかったですね」
2代目会長となった父の千明さんもさまざまな活動に取り組んだ。各地の祭りや民謡大会に積極的に出演したり、踊り手、歌い手の育成に力を尽くした。
「NHKの全国民謡コンテストがあってね、人気投票のようなものだったらしいが、上位に入選させようと、何百枚もはがきを書いていましたよ」
◇ ◇
現代にはさまざまな音楽があふれているが、かつて民衆の暮らしとともにあった伝統的な民謡はその陰に隠れて忘れ去られようとしている。伊那節も例外ではない。
「会員の高齢化と後継者不足が課題。会員は約15人いるから踊るための人数としては十分なんだが、今の会員がいるうちに若い人に入ってもらわないと、教えられなくなってしまうからね。祖父の代から受け継いできた保存会だから、私の代でなくすというわけにはいかない。いろんなところに声を掛けながら頑張って会を発展させ、伊那節を後世に伝えていきたいですね」
(白鳥文男) -
都会の中学生上農高で農業体験 高校生が講師役
南箕輪村の上伊那農業高校実習ほ場などで16日、東京・武蔵野市の第三中学校1年生122人が農業体験をした。同高3年生が中心に講師となり、日ごろの勉強内容をリンゴの摘果や加工トマトの播種などの体験メニューを通じ、都会の子どもたちに教えた。
メニュー6つのうち、牛舎で行った「動物たちとのふれあい」には中学生約20人が参加。高校生たちは、手作りのパネルを使うなどして、牛の胃の中にいる微生物の存在や、卵からダチョウのひながかえるまでの工程などを丁寧に説明した。
生物工学科3年の唐沢陽子さん(17)、高見春奈さん(18)は「今まで勉強してきたことをうまく説明するのが難しかった。でも、真剣に聞いてくれていたので、とてもやりやすかった」と話していた。
農業体験は、武蔵野市の小中学生自然体験長期宿泊学習の一環。取り組み内容は学校ごと異なり、第三中学校では10年以上前から、毎年、同高で実施している。
牛舎では牛のブラッシングを体験。初めて牛に触る中学生 -
ビーズアクセサリーと暮らしの雑貨展「4days happy」
ビーズアクセサリーと暮らしの雑貨展「4days happy」は19日まで、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開いている。
ビーズステッチや天然石アクセサリーを中心に、身の回りで使えるフェルトや布小物、帽子、アートフラワーが展示され、抹茶を楽しむコーナー(18日)、ネイルアート体験などもある。
フラワーやビーズの教室を主宰し同展示会の代表を務める平沢いずみさんが、アクセサリーのイベントを開いたのをきっかけに、仲間の輪が広がり7、8人が集まって年2回の展示会を開くようになった。11回目で、同ホールでは2度目。
今回はプロと趣味で楽しんでいる宮田村や駒ヶ根市在住者を中心に計7人がそれぞれの作品を展示するなどして参加している。
平沢さんは、「楽しい場を提供したいというコンセプトで毎回開いている。お客様は女性が多いので、家事や育児を忘れてリフレッシュし、楽しんでほしい」と話している。
午前10時縲恁゚後6時(最終日正午)。 -
伊那接客業者防火協会などが火災予防のステッカー配布
伊那接客業者防火協会(鈴木一比古会長)と伊那接客業者防犯協会(同)は17日、伊那市内の会員店で16日に火災が発生したことを受け、火災予防の啓発ステッカーを急きょ作成した。近日中に会員の約600店に配る。
同協会は料飲関係の6組合で組織。「火災予防は常に注意が必要だが、改めて啓発運動をしたほうがいい」と、調理場に掲示するステッカーを作った。用紙は注意を引く黄色にし、「火の使用消すまでその場を離れない」の言葉と、併せて「飲酒運転根絶」の言葉も印刷した。
火災予防の啓発ステッカーは2年前にも作成。協会では「各店で調理場に掲示し、一層意識を高め火の用心に記したい」という。 -
春季北信越高校野球県大会開幕
第118回春季北信越高校野球県大会は17日、諏訪湖スタジアムを主会場に県営飯田球場、伊那球場の3会場で開幕し、1回戦8試合を行った。上伊那農は佐久長聖に1竏・1(5回コールド)で敗れ、選手権長野大会(7月5縲・0日)のシード権を得ることができなかった。
【第1日】▽1回戦・県営飯田球場
佐久長聖
05060=11
00100=1
上伊那農
(5回コールド)
【佐】池田竏忠。井
【上】茅野竏駐vリ
▽三塁打=春原(佐)▽二塁打=関沢、春原、北原(佐)唐木、石本(上)
○…上伊那農は2回に5失点したが3回、2死一、二塁から石本が左中間へ適時二塁打を放ちこの回1点を返す。しかし、その後は好機に得点できず、4回に失策などが絡んで6失点した。
【佐久長聖竏衷繹ノ那農】上伊那農は3回、石本の長打で小島が生還
今大会これまで、3投手の継投で勝利してきた上伊那農だったが守屋監督は県大会初戦、夏の大会を見据え、安定感のある茅野の先発完投を目指した。しかし、序盤に猛攻を受けると、巧者の佐久長聖を相手に期待の打線が爆発できず、完敗した。
大会を通じて失策が目立つチームの課題は、投手力を含めた守備力となる。「野球は守らないと勝てない。この大会で分かったはず」と守屋監督。「きょうは自分の力が足りなかった」と茅野は、夏に向けレベルアップを誓った。 -
中条で盆栽・山野草展示会 きょうまで
伊那市西箕輪の中条公民館盆栽クラブ(白鳥昭平代表、12人)は17、18日、中条公民館で第28回盆栽・山野草展示会を開いている。アツモリソウ、エビネなど200種、約300点が並び、初日から山野草ファンらでにぎわいを見せた。
盆栽と山野草が一緒に楽しめる展示会として人気で、例年、関西や中部地方など県内外から多くの人が鑑賞に訪れる。
アツモリソウの「花見」を兼ね、会場にはクリーム色の礼文、紫色のカマナシアツモリソウ、経ケ岳アツモリソウなどがそろう。
そのほか、五葉松やマユミ、富士ブナなどの盆栽、シナノコザクラやクロユリなど高山植物も。
天候不順で、花つきが悪く、展示会に開花時期を合わせるのに苦労したという。
会場では、会員が育てたシラネアオイ、ヤマシャクヤク、エビネなど市価の半値以下で販売。伊豆天城石などもある。
18日は午前7時縲恁゚後4時。 -
【記者室】新宿区長、森を楽しむ
伊那市と環境保全協定を結んだ東京都新宿区がプログラムの一環として伊那市の山林内に「新宿の森」をつくり、区民が樹木の手入れをしたり子どもたちが森林体験を楽しんだりする構想がある。
具体計画策定のため、区長が伊那の山林を調査、視察に訪れた。言っては悪いが、視察というより散策を楽しんでいるようにも見えた。花を眺めたり、タラの芽を摘んだり、ブランコに乗ってはしゃいだり竏秩Bだが決して文句をつけているのではない。
計画が実現すれば、都会の子どもたちにとって自然を肌で感じる貴重な場になるだろう。区長と同じように彼らが楽しめる森にしてやってほしいのだ。頭の固いお役人がいじくり回してつまらないものにしてしまわないよう願う。(白鳥文男) -
KOA森林塾開講
山の手入れをする楽しさを知ってもらおうとKOA(向山孝一社長)が1994年から開いているKOA森林塾の08年度通年コースが17日、伊那市の鳩吹公園で開講した。上伊那や県内のほか、東京都、神奈川県、愛知県などから男女14人が参加。講師の林業技能作業士早川清志さんの指導で樹木の分類方法について学んだ。
早川さんは「まず木の種類を知ることが大切」と話し、数種類の葉のサンプルを示しながら単葉・複葉、裂ける・裂けない、縁の形などの特徴を説明=写真。参加者は微妙な違いを見極めようと、図鑑と首っ引きで懸命に葉を裏返したり日に透かしたりしていた。
03年から6年連続で受講しているという松本市の園田充子さんは「山を持っているというわけではないが、自然が好きでずっと参加し続けている。自然に触れる気持ち良さは格別だし、毎回新しい発見がある。最初ちょっと怖かったチェーンソーも今では自由に使えるようになった」と話した。
午後は鳩吹山に会場を移し、山林内を散策して自然の樹木を観察しながら実践的な学習をした。
塾では12月まで13回にわたり、植林、測量、間伐、枝打ち、炭焼きなど林業全般の知識と技術を学んでいく。 -
新宿区長ますみケ丘平地林視察
2月に伊那市と地球環境保全協定を結んだ東京都新宿区の中山弘子区長と環境清掃部の部課長ら7人は17日、実施計画策定の参考にしようと伊那市のますみケ丘平地林を訪れ、現地視察と森林整備体験をした。小坂樫男市長が先頭に立って林を案内し、中山区長らは枝打ちなどを体験した=写真。
協定は、新宿区内で排出される二酸化炭素(CO2)を相殺するため、区と区民が伊那市の森林で間伐などの整備や環境学習、森林体験などを行う竏窒ネどとするもの。期間は12年度までの5年間。09年度の事業着手を目指す区は、市と協議しながら今年秋ごろまでに実施計画の骨子を策定したいとしている。市はプログラムの支援をするとともに、住民同士の交流を図っていきたい考え。
区は本年度、試行的なプログラムとして、ますみケ丘平地林内の一部約4千平方メートルを仮称「新宿の森」とし、早ければ今年夏にも区の子どもたちを対象にした自然体験教室を開きたいとしている。
小坂市長は「都会の人たちに森の素晴らしさを体験してほしい。これをきっかけに交流が深まればいいね」、中山区長は「本当の自然を実際に見て触れることができ、今後の交流のイメージが膨らんだ。具体的な計画づくりを急ぎたい」と話した。 -
高尾神社例大祭
約600本が植えられたツツジの名所として知られる伊那市山寺の高尾神社で17日、第76回例大祭が盛大に開かれた。山寺活性化協議会主催。多くの家族連れなどが訪れ、公園で開催中のつつじまつりと併せて祭りを楽しんだ。
子ども連の担ぐみこしが威勢よく町内を練り歩いて祭りの雰囲気を盛り上げ、社殿では浦安の舞が厳かに奉納された。舞台では信州伊那太鼓の演奏や劇団チルドレン・ワークショップの歌のお姉さん杉谷真紀子さんのステージが訪れた人たちを楽しませた。おもちゃやいか焼きなどを売る屋台が立ち並び、豪華商品が当たるビンゴ大会や福引などもあって境内は終日にぎわった。
高尾神社は1933(昭和8)年、当時の山寺商工会が五穀豊穣、商工業繁盛などを祈願して創建した。 -
町二区分館が・スミニ分館・ス、地域の元気は仲間づくりから
宮田村町二区分館は、気軽な形で地域の絆をさらに深めようと・スミニ分館・ス活動をスタートさせた。17日は第一弾として、健康づくりも兼ねて徒歩で地域の史跡めぐり。太田道雄分館長は「仲間づくりや地域の元気のきっかけになれば」と話している。
誰もが気軽に自由に参加できる形を模索したミニ分館。
事前に区民にアンケート調査を行い、やってみたい活動、事業などを聞いた。
料理教室やそば打ちなど20に及ぶアイデアが寄せられ、今後はそれらを基に月に2回程度開き、地域の活力にしていきたい考えだ。
この日の史跡めぐりも、要望の多かった「歩け歩け大会」に地域を学ぶ要素を付け加えて実施。
村教育委員会の小池孝さんを講師に約30人が中越区の石仏群、町区の旧宮田宿などに足を運び、心地良い汗をかきながら地元の歴史に関心を深めた。
「公民館そして分館は色々なきっかけをつくる場。小人数でもいいと思う。さまざまな機会を提供できたら」と、太田分館長は期待を寄せる。 -
伊南交通安全協会駒ケ根市会中沢支部が昨年開通した中沢バイパス沿いに道路標識を設置
伊南交通安全協会駒ケ根市会中沢支部(宮脇金朗支部長)はこのほど、昨年末に開通した駒ケ根市中沢の「中沢大通り」(駒ケ根市中沢の主要地方道駒ケ根長谷線中沢地域バイパス)沿線に、安全運転を呼びかける道路標識を設置した=写真。
中沢バイパスの開通に伴ない、竜東地区と赤穂地区の時間的距離は縮小し、多くの住民がこの道路を活用するようになっている。
その一方、道路の交通量は増加。交通事故の懸念も出てきたため、今回中沢支部として、バイパス沿いに道路標識を設置することにした。
標識の大きさは縦1メートル、横2メートル。標語は支部のメンバーで考えた。表と裏で別々の標語が掲載されており、中沢小学校から赤穂地区へ向かう時に見える側の面には、今年6月から車内全席でシートベルトの着用が義務化されることを受け「身を守るシートベルトは全席で」と記した。
宮脇支部長(57)=中曽倉=は「中沢地区はこれまで、重大事故の発生がなかった。これからもそれを継続していきたい」と話していた。 -
みそづくり 伊南こども劇場
駒ケ根市の伊南こども劇場(北村和枝運営委員長)は17日、飯島町田切の井口明夫さん宅で、恒例のみそづくりを行った。
会員親子約30人が参加。前日、昨秋、同地区で収穫した30キロの大豆を洗い、水に浸け、水分を十分含ませた。
午前5時から、大釜で煮始め、午前9時に煮上がった。
煮えた大豆は子どもたちも手伝い、みそ潰し機(チョッパー)に掛け、粗熱を取って、24キロのこうじと塩12キロを混ぜ、煮汁を加え、耳たぶほどの柔らかさにして、みそおけに仕込んだ。
この後、各家庭に持ち帰り、直射日光が当らない暖かい所に置き、10月末まで熟成させると、手作りのみそが食べられるという。
作業終了後、昨年の手作りみそを使った豚汁を囲んで昼食。「やっぱり、手作りみそは一味違う」と食も進んだ。
初代会員で場所を提供している井口初江さんは「みそ作りは20年以上続いている伝統の行事。地元の大豆を使い、添加物を一切使わない手作りみそは、シンプルで昔ながらのあきのこない味。おけにササを敷くと、防腐剤代わりになる」。北村委員長は「普段できないことを、仲間と体験できる。大人との関わりで社会性、協調性も養われるのでは」と話していた。 -
ブナの観察会、東小4年
「お久しぶり」「また来たよ」-。中川村中川東小学校4年生(原正彦教諭32人)は16日、沢入山に出掛け、村天然記念物の推定樹齢600年、丸尾のブナを観察した。
同学級は2年生の時、生活科で今村葦子の童話「ブナの木シリーズ」を読み進める中で、中川村にも大きなブナの木があることを知り、ブナに会いに出かけた。以後、毎年新緑の頃、ブナの観察会を行っている。
陣馬形林道沿いでマイクロバスを下りた児童らは山道を登り、樹高14・5メートル、目通り6・45メートル、東西22メートル、南北20メートルと枝を広げたブナの巨木に1年振りに再会。子どもたちは「元気だった、ぼくたちも元気だったよ」「また、会いに来たよ」とブナにあいさつ。
この後、小鳥の声や、ブナの梢を渡る風の音に耳を澄ませながら、ブナを見つめて、静かに鉛筆を走らせ、写生をした。
このブナは1469年、丸尾村の宮沢播磨源宗良が、御神木と定め、根元にほこらを建立し、諏訪神社からなぎかまのご神体を受け祭った。00年4月に村の天然記念物に指定された。
原教諭は「毎年、この木にエネルギーをもらいに来ている。子どもたちはいつまでの同じ姿で自分たちを待っていてくれるブナと向き合い、変わらない貴さを感じているのでは」と話していた。
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伊那市西町で火災
17日午前6時すぎ、伊那市西町の飲食店経営西村米雄さん(66)方から出火。鉄骨3階建て住宅の1階(台所、居間など)と2階の一部(天井など)約60平方メートルを焼き、約1時間後に鎮火した。火災によるけが人はなかった。
伊那署で出火原因を調べている。 -
伊那ケーブルテレビジョン
向山公人社長伊那ケーブルテレビジョン株式会社
◆ 本社/伊那市伊那4983番地1
◆ 設立/1984(昭和59)年6月
◆ 資本金/2億円
◆ 従業員/26人
◆ TEL/0265・73・2020(代)
◆ FAX/0265・76・3934
◆ サービスエリア/伊那市、箕輪町、南箕輪村の全域
◆ 08年3月末現在のケーブルテレビ加入世帯は26229戸(加入率63・8%)。年間千縲・500戸平均で増加し続けている。インターネット加入4729件。デジタル切り替え(導入)7003戸。 -
駒ケ根市体育協会評議員会、前会長などを表彰
本年度の駒ケ根市体育協会評議員会が15日夜、駅前ビル「アルパ」であった。前市長・中原正純氏が退任と同時に同会の会長を退任したため、1月から現在まで会長不在となっていたが、新会長にこれまで副会長を務めてきた北村四郎氏を選任。また、20年間会長を務めた中原氏に感謝状を授与し、競技団体理事を長年務めた小出啓策氏を表彰した。
本年度同協会は、各種スポーツ大会の開催、全国大会などの出場選手に向けた激励会開催などのほか、各種スポーツ教室を開催し、予算の有効活用に努めていく。また、これまで加盟しているが、具体的な活動がなかったサッカー、スケート、ラグビーの3団体の退会を承認した。
表彰式で感謝状を受け取った前会長の中原氏は「時代が大きく変わる中、スポーツは心の豊かさを育むことにも繋がる取り組みだと考えている。自主的、主体的な運営のもと、駒ケ根市体協がますます発展することを願っている」と語った。 -
南割公園にあるトンボの池で、ハッチョウトンボの羽化は始まる
駒ケ根市の昆虫に指定されている世界最小クラスのトンボ「ハッチョウトンボ」(体調約1・5縲・センチ)の羽化が、同市南割公園内にある「トンボの池」で始まった。
同池でハッチョウトンボが確認されたのは10年ほど前。その後、市民らでつくる「ハッチョウトンボを育む会」(小川周次会長)が保護活動を展開し、池に住む生物たちを守り続けている。
今年の羽化は昨年より1週間ほど早め。現場に置かれた観察ノートには、育む会のメンバーが12日に羽化を確認したことが記されており「これから多くハッチョウトンボの姿が見られると思うと楽しみですね」と、コメントが添えられていた。
夏にはハッチョウトンボのほか、多くの生物たちが訪れる人たちの目を楽しませる。
育む会主催の観察会は7月20、21日に開催する予定。 -
南箕輪村議会臨時議会
南箕輪村議会臨時議会は16日開き、専決処分1件と補正予算案3件の計4議案を原案通り可決した。村が改築を予定する大芝の農産物加工販売施設「味工房」の建設工事費用約3500万円増などを一般会計補正予算に計上した。
味工房の建設工事費用増額は、実施設計による変更点があったため。当初一室兼用を考えていた包装・充てん室を保健所から食品衛生法令に基づき、加工品目ごと置くよう指導を受けたため、床面積増加による約2千万円などを盛り込んだ。
このほか、主な変更点は、同工事に伴う電気・機械設備の増加など約800万円、60台分のアスファルト舗装駐車場スペースの確保など約700万円。
村介護保険事業特別会計補正予算では、上伊那8市町村で介護保険料の過誤徴収があった問題にかんし、村の還付額99万4千円をそれぞれ歳入歳出に追加した。村の保険料還付対象者数は96人、73世帯。還付は5月中に終了する予定となっている。 -
南信高校総体 本格的スタート
南信高校総体は16日、各地でバスケットボールやソフトテニス、弓道など8競技が始まり本格化している。上伊那地方ではこの日、陸上、テニス、卓球の3競技が行われ、県大会出場を懸けた熱戦を繰り広げた。
このうち陸上競技は、伊那市陸上競技場であり、初日はトラック、フィールドの決勝13種目を終えた。大会は18日までの3日間で40種目を行い、各種目上位8位までの入賞者が県大会(30日縲・月1日、松本市)への出場権を得る。
結果は後報。
女子100メートル障害予選
##(写真たてよこ)
男子1500メートル決勝 -
韓国のイチゴ輸出営農法人がみはらしいちご園で交流・視察
ジャム作り学ぶ伊那市のみはらしいちご園と昨年夏から交流している韓国の晋州市水谷地区のイチゴ輸出営農法人は16日、いちごジャム作りを学びたい-と、みはらしファームを訪れて交流・視察した。
昨年7月、同営農法人が日本に視察に訪れた際、みはらしいちご園の話を聞き来伊。組織づくりを学びたい-との話を受け、みはらしいちご園前組合長の有賀正喜さんが11月に韓国を訪問し、組合の組織や加工品を説明、紹介した。
同営農法人は約17ヘクタールの畑で東南アジアに輸出するイチゴを栽培している。今回、いちごジャム作りに関心を持ち、イ・ビョンホ会長や貿易商事の社員ら3人が、栽培しているイチゴ「メイハン」30キロを持参して来日した。
みはらしファーム内の加工場で、組合員が「メイハン」を使ってジャムを作った。蒸気釜でイチゴと砂糖を煮て、瓶詰めし煮沸するという作業行程を写真を撮ったり、質問しながら見学した。
韓国では家庭でジャムを作る場合5時間近くかかるといい、作り方の違いや時間の早さに驚き、「この作り方のほうがよさそうだ」と話した。みはらしいちごジャムは通常の市販品と比べ仕上がりが緩いのが特徴で、その緩さにも関心を示していた。
イ・ビョンホ会長らは、「視察すると驚くことがお互いにあるので、勉強会を何回かやったら互いに役立つと思う。もっと縁を結んで交流したい」と話した。今回作ったジャムは韓国に持ち帰り、営農法人で勉強会を開くという。
案内をした前組合長の有賀さんは、「同じイチゴを作る仲間。技術的交流は深めたほうがいい」と歓迎していた。