-
県議選駒ケ根市区前哨戦
駒ケ根市区(定数1)で立候補を表明しているのは現職の林奉文氏(61)=あおぞら、南割=と、前職の佐々木祥二氏(55)=無所属、赤須東=の2人。これまでのところほかに出馬の動きはなく、前回選と同じ顔ぶれでの激しい一騎打ちとなりそうだ。
4年前は新人だった林氏がわずか255票差で佐々木氏をかわして初当選を果たした。田中康夫知事(当時)を支持する姿勢を強く打ち出して追い風に乗った林氏と、県議として知事に不信任をつきつけたことが足かせとなって涙をのんだ佐々木氏竏秩B明暗がくっきりと分かれた選挙だったが、今回2人の立場は見事なまでに入れ換わった。林氏は現職として村井県政を批判し、佐々木氏は明確な支持を表明している。前回同様、ここが最大のポイントとなることは間違いなさそうだ。
林氏は村井県政について「改革は絶対に後戻りさせてほしくないという県民の声にもっと耳を傾けるべきだ。福祉、教育、環境などへの取り組みを田中時代以前の状態に戻してはならない」と語気を強める。
一方の佐々木氏は「田中氏も県政に一石を投じた」と一定の評価をしながらも「村井知事は政治のプロ。予算編成も政策も田中氏の時とは全然違ってバランスが取れている」として村井知事支持の姿勢を明確にしている。
では村井県政への有権者の支持、不支持がそのまま今選挙の結果となって表れるのだろうか。昨年8月の知事選での駒ケ根市区の得票数を見ると、村井氏が9597、田中氏が9206でその差はわずか391票。その後多少の変化があることを考慮に入れても、これでは予測は難しいと言わざるを得ない。多くの点で対立の構図が鮮明な両陣営だが、今選挙の見通しについてだけは「厳しい戦いになる」と口をそろえている。
林氏はこの4年間の県政での実績を中心にアピールしながら、田中元知事が進めた改革の推進と・ス福祉、暮らしを守る県政・スの実現を訴えていく。
「田中さんの改革はあまりにも急だったため、県議らの反発を買うことになった。当たり前のことが当たり前に行われただけなのだが。村井知事は借金体質への回帰路線を改め、ダムをはじめとする無駄な大型公共事業をやめて県民の暮らしを守ることの方にもっと金を使うべきだ。公共事業は必要なものだけを行い、地方の業者に任せるのがよい」
県議会の合間を縫っての市内全戸、約1万2千戸の訪問を目標に掲げ、2月にこれを達成した。地域ごとのミニ集会や街頭での県政報告も精力的にこなしてきているが、その中でさまざまな市民の声を聞いたという。絶体絶命の状況だった昭和伊南総合病院の救命救急センター返上問題の解決に尽力したことや、観成園新築移転の予算付けなどに感謝する声もあり「地元のことをしていないという批判も時には聞くが、分かってくれている人も多いと思うとありがたく、自信になった」。
佐々木氏は前回選で苦杯をなめた苦い経験を生かし、今度こそは何としても当選をつかもうと目の色を変えて戦いに臨んでいる。掲げるのは・ス豊かで住み良い元気な市、輝く県づくり・ス
この4年の間に地元区の区長を経験したことが逆転の発想につながったという。
「地域のことにじっくりと向かい合うことができたのは貴重な収穫だった。以前は日本の中の県をどうしようかと考えていたが、政治は区政からだと気がついた。教育も福祉も医療もまずはそこから。区が良くなれば市が、県が、ひいては日本が良くなる。住民の生の声から、地域の産業振興と経済の確立が大切だと実感した」
各地区でミニ集会や女性集会を開いているほか、20代から30代の若者の集いなどを開いて「大衆草の根運動」を展開している。
「これまでの組織戦や前回のムード戦略とは違う方針で取り組んでいるが、市民の支持の声が連鎖的に広がっていることに手応えを感じている」と自信の表情を見せている。 -
伊那舞台と辰野高校演劇部が4日に春公演
上伊那の社会人や大学生などでつくる劇団「伊那舞台」と辰野高校演劇部による春公演「銀河旋律」(成井豊作)が4日、辰野町民会館である。伊那舞台にとって高校生との共演は初の試み。滝沢絵実代表は「気軽に見てもらえる内容。夕飯前に家族で来て、話のねたにしてもらえれば」と来場を呼びかける。
上伊那農業高校の演劇部OBを中心に発足した同劇団は例年、秋に本公演を開催している。今回は上農時代の顧問がいる辰野高校演劇部とのコラボレートした春公演を催すこととなった。
演目の「銀河旋律」は、タイムトラベルが一般化した時代を舞台とした物語。主人公の柿本光介は、ある人物の仕業で過去を変えられ、恋人と出会わなかったことになってしまう。柿本は意を決してある行動に出る竏秩B高校の卒業公演を兼ね、出会いや別れなどを含むこの台本を選んだ。
入場無料。午後3時半開場、午後4時開演となっている。 -
宮田の名物丼にテレビ各局も注目
宮田村商工会青年部が村民から幅広くアイデアやレシピを募り、村内の飲食店10店ほどが24日にいよいよ発売を開始する同村の・ス名物丼・ス。そのユニークな取り組みにマスコミは注目し昨年夏以降、県内テレビ局各社の取材も相次いでいる。放送局関係者は「地元の人たちの熱い想いが宮田の丼には凝縮されている。その頑張りを伝えたい」と話す。
名物丼のイメージキャラクター・どんぶりレンジャーの大ファンと自認する長野放送の倉見慶子アナウンサー。数回宮田村へ足を運び、若者が地域のためにと丼開発に情熱を燃やしている姿を直接取材した。
「北信など遠い場所にいると、宮田村の名前や場所も知らない人もいますが、私は今、宮田は県内で最も熱い村だと思います。若い人たちがこんなにも頑張っているってスゴイですよ」と話す。
グルメネタは高視聴率が望めるため情報番組などでも数多く取りあげられるが、宮田村の名物丼の場合は開発段階のストーリーが番組制作者や視聴者の共感を呼び、単発のニュースで終わらせるのではなく、・ス追跡取材・スしている局も多い。
長野放送では5日午後7時からの月曜スペシャルで「よ縲怩「!丼 信州の丼大集合」を放送。そのなかでご当地丼激戦区として伊那谷を取りあげ、駒ケ根市のソースカツ丼、松川町のごぼとん丼、辰野町のホタル丼とともに、宮田村の名物丼も紹介する。
「丼って地元の想いや名物がつまっている食べ物。県内でこれほど熱心なのは伊那谷だけ。成功するかは、地元の結束力にあると思います」と倉見アナ。
高い注目に青年部や丼を提供する飲食店主は「関係する人をさらに巻き込んで、村民一丸の丼にしたい」と期待を高めている。 -
上伊那図書館の後利用は「市民のための思索・学習の場」
上伊那図書館後利用基本計画策定委員会(春日博人委員長、16人)は2日、後利用基本計画の報告書をまとめた。基本理念に「市民のための思索・学習の場」をすえ、博物館的用途に活用し、文化・教育の発信地とする。近く、正副委員長が小坂市長へ報告する。
「博物館的施設として整備保存し、隣接する上伊那郷土館は老朽化に伴い、取り壊すこと」を前提に、利活用・保存や周辺整備などを検討。
歴史的建造物であることから、構造やデザインはそのままの雰囲気を保ち、耐震改修と保存再生の整備をする。建物内部の部屋割りは大幅に変更せず、体験学習室、喫茶談話室、講堂、会議室など各階の利用を示した。
また、収蔵物を材料に、先人たちの足跡を学べるよう、市民を対象にした講座や展示を開くことも盛った。
郷土館跡地には、空調設備のある収蔵庫棟(延べ床面積千平方メートル)を建設し、古文書や考古資料を収める。
敷地は緑地化し、市民が憩える空間を作る。駅前再開発ビル「いなっせ」、伊那部宿、セントラルパークなどとも連携し、周遊に結びつける。
整備は07縲・9年度を予定。年内に郷土館を取り壊し、07年度中に収蔵庫棟の建設に着工する見通し。
想定事業は、耐震補強や改修工事、収蔵庫棟の建設など8億円。財源は、合併特例債を充てる考え。
委員会は昨年8月下旬から6回の会議を重ね、市民の提言を踏まえて報告書をまとめた。
上伊那図書館は、昭和初期に建てられた歴史的建造物。一部4階建ての鉄筋コンクリート造り。蔵書は2万冊ある。 -
【記者室】今も続く若妻会
南箕輪村田畑区の「白百合会」、通称若妻会は、会員の希望を基に手芸などを楽しんで趣味の幅を広げたり、子どものおやつ作りを習って日常に役立てるなど、定期的に交流を図りながら活動している▼若妻会という名称は初めて聞いた。昔は村内のほかの地区にもあったが、今も継続しているのは田畑区だけのようだ。始まりは現会員の祖母の年代からというから、かなりの歴史がある。会員数は全盛期と比べて少ないが、それでも20人が所属する▼時代の流れで若妻会のみならず婦人会や青年会も無くなってきている中で、「ここでやめるわけにはいかない」との声も。歴史ある会の存続を重荷にするのではなく、有意義に過ごせる会として楽しんでほしいと思う。(村上裕子)
-
伊那東部中 学校給食でアマランサスパン
伊那市の東部中学校は2日、栄養価が高い穀物「アマランサス」を使ったパンを給食で生徒たちに提供した。初めて並ぶ緑色のパンに生徒はびっくり。恐る恐る匂いを嗅いだり、一口大にちぎって味わうなどしてアマランサスについて関心を深めた。
学校給食で休耕地の活用に役立っている穀物の普及をしたい竏窒ニ同校の栄養士が提案。栽培などを目指す伊那地域研究会やパンの製造会社の協力で、ペースト状にしたアマランサスの葉を練り込んだパンが給食に並んだ。
栄養士によると、種は穀物として、葉や花は野菜として活用ができる。たんぱく質、カルシウム、鉄分、繊維質を多く含み、コレステロールを下げ、代謝を良くする機能があるという。
1年5組の向村繁君(13)は「外見にはびっくりするが、味は普段食べているコッペパンと同じ。うまい」と感想を述べていた。
同学校では昨年11月末、種を使った鳥肉料理も給食で提供されている。 -
上伊那医師会附属・准看護学院で卒業式
伊那市狐島の上伊那医師会附属准看護学院(神山公秀学院長)で2日、第54期生17人の卒業式があった。保護者、在校生ら約60人が見守る中、卒業生らは、2年間の学校生活の思い出を胸に新たな看護の世界への一歩を歩み始めた。
神山学院長は「2年間の努力は大変だったと思うがこれで終わりではない。看取りの心を持ち続けてこれからのそれぞれの道を歩んでいってほしい」とあいさつした。
在校生代表の春日和樹さんが「私たちを暖かく迎えてくれた姿を忘れず私たちもこれから精進していきたい」と送辞。卒業生代表の小沢紗織さんは「皆さんの思いを胸に自信を持って新たなスタートを切りたい」と答えた。 -
松くい虫対策募金に善意
南箕輪村大芝高原のアカマツを守るため、村森林セラピー協議会が大芝荘に設置した「松くい虫対策募金箱」にこのほど、村民3人が善意を寄せた。
宴会で大芝荘を利用した男性2人は、募金箱を見て趣旨に賛同し、家で貯めた小銭などをビニール袋に入れて後日、大芝荘の受付に届けた。温泉など大芝公園の施設を利用している女性も、小銭を袋に入れて寄付した。 -
宮田村は副村長1人制に
宮田村は地方自治法の改正に伴い、助役制を改めて新たに設置する副村長の定数を1人とし、村議会3月定例会に関連議案を提出する。
同法による経過措置で現在の助役が残任期間は副村長を務めることになり、同村でも小林修助役が副村長を引き続き担う運び。 -
南箕輪村田畑区の白百合会が簡単おやつ作り
南箕輪村田畑区の若妻でつくる「白百合会」は26日、村保育園栄養士の指導で家庭で手軽にできるおやつ作り講習会を田畑公民館で開いた。
白百合会は同区で長く続く会で、現在会員は20人。ビーズアクセサリーやリース作り、マレットゴルフなど希望を出し合って活動している。
今回は、保育園に通う子どもを持つ会員が多いことから、保育園のおやつの人気メニューや栄養価があり短時間で作れるおやつを、栄養士の片桐由枝さんに教わった。
メニューは、保育園で出しているお好み揚げ、豆腐団子のほか、フルーツボンボン、リンゴのフリッター、簡単グラタンの計5品。参加した10人が片桐さんのアドバイスを受けながら手際よく作った。
会員は「保育園の給食展示で見るだけでは出来そうで出来ない。作り方を覚えて家でぜひ作ってみたい」と話していた。 -
第2回市政モニター会議
駒ケ根市は28日、06年度第2回市政モニター会議を市役所で開いた。市長の委嘱を受けたモニター7人が出席し、5月の第1回会議に引き続いて、市政の問題や市報のあり方などについて中原正純市長や市担当者らに提言した=写真。
冒頭、中原市長が07年度予算案や事業などについて説明し、モニターらはそれぞれ質問や意見を述べた。「赤穂中学校でのいじめはあるのか」との質問に対して市長は「いじめがまったくないとは言い切れないが、あれば率直に情報公開したい。策定中の子育て10カ条もいじめの防止に活用していきたい」と回答した。「駒ケ根市赤穂何番地竏窒ナは市民でさえ分かりづらく、観光都市としても恥ずかしい。早急に改善を」との強い要望に対しては「さまざまな意見があって大変難しい。検討していきたい」と述べるにとどまった。そのほか、市報をもっと分かりやすくしてほしい竏窒ネどの提言が出された。 -
かっぱ館で文化作品展
駒ケ根市のおもしろかっぱ館(小平容大館長)は市内公民館の文化団体やサークルの会員らによる作品を一堂に集めた文化作品展を25日まで開いている。赤穂、中沢、東伊那の各公民館の教室などで活動する73人が出品した日本画、洋画、水彩画、水墨画、刺しゅう、書道、草木染めなど97作品を展示。いずれも見事な出来栄えで、訪れた人たちは「素晴らしいね」などと感心しながら作品をじっくりと鑑賞していた=写真。
問い合わせは同館(TEL81・4767)へ。 -
一般職員給料2%減額継続へ
宮田村は、新年度も引き続き一般職員の月額給料を規定額から2%減額するとして、条例改正案を9日開会の村議会3月定例会に提出する。
村職員労働組合との労使交渉も合意に達し、同組合の小林敏雄委員長は「(厳しい村財政など考慮し)やむを得ない状況で協力する」と話した。
条例案が可決すれば一般職員の給料減額措置は6年連続。減額は夏季一時金にも適用する。
国家公務員に準じて設けていた一般職員の休息時間(30分)も地方自治法の改正などに基づき廃止し、同じく改正案を提出する。
特別職の給料についても、村審議会の答申通りに引き続き規定額から村長13%、助役(副村長)、教育長各10%、村議5%減額する条例改正案も提出する -
家族経営協定締結者調印式
箕輪町で4組箕輪町で1日、農業経営の環境づくりのため家族員が役割と責任を明確化する「家族経営協定」の締結者調印式が町役場であり、新規の4組が協定を結んだ。
家族経営協定は96年に始まった。農業経営の近代化を進め、魅力ある職業にするため、経営従事者が互いを経営パートナーと認め合い、各自の意欲や能力を発揮できる環境作りを目的とする。協定は家族ごとの実情に応じた役割や責任を明記する。
箕輪町長、町農業委員会長、町農業者年金協議会長、上伊那農業改良普及センター長が立会い、家族ごとに協定書に調印した。
平沢町長は、「新たな気持ちでの出発点。農業は人間として生きるベースになる最も重要な仕事。町の活性化のためにも皆様のお力が必要。家族で協力いただき、すばらしい経営ができるよう頑張って」とあいさつした。那須千元農業委員会長は、「箕輪町の農業自給率は67%で厳しい状況。町の農業のため地域や町のリーダーとして大いに頑張ってほしい」と話した。
締結者を代表して柴一吉さん=木下=は、「協定の締結を機に地域農業の活性化のため担い手となって一生懸命頑張りたい」と決意を述べた。
締結者は、今回の4組を含め上伊那で221組、町内は15組になった。 -
春の火災予防運動
火災予防ポスター・書道作品展示春の火災予防運動(1日縲・日)に合わせ箕輪消防署は1日、火災予防を呼びかける小学生のポスターと書道作品を町文化センターに展示した。7日まで。
伊那防火管理協会と伊那消防組合消防本部主催の小学生を対象にした防火ポスター、防火作文・書道コンクールに応募した町関係分の全作品を展示。ポスターは箕輪中部小学校6年生の5点、書道は箕輪西小学校5、6年生の37点。
書道は06年度全国統一標語「消さないで あなたの心の 注意の火」を書いた。ポスターは、注意を呼びかける言葉と一緒にタバコのポイ捨てや建物火災などの場面を描いている。
箕輪町内は昨年12月から無火災が続いている。箕輪消防署は、これから農作業が始まると野火、土手焼きの飛び火など火災の危険性が増えるため「火事を出さないよう十分気をつけて」と呼びかけると同時に、「電話でいいので、消防署に必ず焚き火届けをしてほしい」と話している。 -
南箕輪村
藤沢弥栄子さん近ごろ人気のある布草履。南箕輪村公民館いろいろ物作り体験会で、作り方を教えた。
「いくらでも物があるときに、こんなものと思うかもしれないけど、昔からの手作りの魅力や楽しさ、物を再生できる喜び、温かみがある」
初めて布草履を作ったのは2年ほど前。もともと機織りをしていて、家には裂織りに使う布がたくさんあった。祖父母が炉辺でわらじを作っていたのを思い出し、「布で作ったらおもしろいかな」と考えたのが始まりだった。雑誌で作り方を見つけ、作っている人に教わるなどして覚え、その後、自分なりにアレンジして「自分流」の編み方を完成させた。
まずは土台作り。足の指にロープが4本になるようにかけ、ロープの間を布を上下交互に通して編んでいく。土台の途中に、細いロープを布で包んだ鼻緒を付け、残りの土台を編み上げる。前つぼを付け、鼻緒を固定して仕上がる。
「初めは本当に難しかった。格好を取るまでがね。でも、段々になれましたよ」。これまでに30足余を作り、欲しいという人にあげた。歩いて音がしない、洗濯機で洗えるなどの利点もあり、自分でも愛用している。
「日本に一つしかない布草履ができる。夜ちょっとやりたいと思っても、すぐにできる。自分の好みで、自己流でいいですよ。つま先や鼻緒付けが難しいと皆さん言うけれど、数をやっていけばいいんじゃないかね」
最初は依頼を断った布草履作りの講師だったが、参加者が喜んで帰っていく姿を見てうれしかったという。
「昔は本当に布なんてなくて、尊くてね。竹の皮やキビ殻で草履を作った。たまに間に布が入っているくらいでしたよ」
使い捨ての時代になった今でも、布が貴重だった時代を知っているからこそ、シーツや布団カバーなど古くなった布も大事に再利用する。
布草履作りのきかっけとなった裂織りも、共通することは手作りの楽しさと布の再利用だ。子育てを終えたころ、母親が機織りをしていたのを見ていて自分もやりたいと思い、始めた。もう30年近くになる。
母親に教わり、裂織りの教室に通ったり、仲間に聞くなどして覚えた。農閑期に気ままに機を織る。「傷になっても、それがまた手作りのよさ」。しま模様、市松模様など自由に色や柄を考えて織り上げた反物で、こたつ掛けや座布団を作っている。
「幾度したって上手にならない。でも、同じものは出来ないから物作りは楽しい」
次なる夢は色紙掛け作り。「自分の俳句の色紙を手織りの色紙掛けに飾りたい」という。(村上裕子) -
南箕輪村議会3月定例会日程
南箕輪村議会3月定例会は5日に開会し15日までの11日間開く。
提出議案は34件。村の副村長の定数を定める条例、下水道事業に地方公営企業法の規定の全部を適用することを定める条例など条例案、06年度補正予算案、07年度予算案、上伊那広域連合などの規約変更、村議会議員報酬及び費用弁償等に関する条例の一部改正案など。報告は、村土地開発公社、村開発公社の経営状況の2件。
日程は次の通り。
▽5日=本会議開会▽6日=休会▽7日縲・日=連合審査▽10日縲・2日=休会▽13、14日=一般質問▽15日=本会議閉会 -
伊那西高校で送別会
2日後に卒業式をひかえた伊那市の伊那西高校で1日、3年生を送る送別会があった。3年間の活動を映したフィルム写真や多彩な催しが披露され、卒業生146人を楽しませた。
送別会は2年生が企画。各クラスや文系クラブなどが、この日のためのステージ発表を準備してきた。
1年1組は、「先輩たちの何事にも一生懸命に取り組む姿を見て、私たちも『頑張らなければ』という気になった。ご卒業おめでとうございます」とコメントを添えて、クラス全員で合唱を披露。2年4組が披露した桃太郎のパロディー劇には、教員も気ぐるみを着て参加するなどして、3年生の笑いを誘っていた=写真。
また、スクリーンに投影されたクラブや生徒会活動の写真を見ながら、友人らとともに3年間を振り返っていた。 -
上農園芸学科の3年生が卒業式のコサージュ作り
卒業式を前に南箕輪村の上伊那農業高校園芸学科観賞植物コースの3年生13人が1日、卒業式用のコサージュづくりに取り組んだ。
3年次にフラワーアレンジメントを学習する同コースでは、その集大成として例年卒業生自身がコサージュづくりに取り組んでいる。今回は園芸学科の卒業生と教員、46人分のコサージュを作成。ガーベラを中心に季節の花であるモモを合わせたほか、レモンリーフで彩りを添えた。使用する花は生徒の要望などに応じて変えているため、その年に応じて出来上がるコサージュは異なるという。
生徒らはともに学んだ友人への思いを込めながら和気あいあいと作業に取り組んでいた。
園芸学科の生徒らは卒業式にコサージュを付けて出席する。 -
特別養護老人ホームみすず寮の移管に関して市と市職労とが合意
伊那市と市職員労働組合は1日、特別養護老人ホーム「みすず寮」の経営移管に伴う職員の処遇などの交渉に合意した。
現在市が運営する特養みすず寮は、本年4月を目途に上伊那福祉協会への移管する方針が打ち出されており、同施設に勤務する職員の身分保障などについては、昨年から市と市職労の間で協議を重ねてきた。
市は「みすず寮に勤務する職員については希望する職場への配置などを検討している」として、経営移管がなされた後も同施設で勤務したい職員については出向などで対応する考えを提示。上伊那福祉協会との移管協議も同様の趣旨で進めており、4月までには準備が整う予定だという。
これに対し公的責任のあり方や移管手続きの手法、職員待遇のあり方などを理由に移管反対を訴えてきた「公営特養みすず寮を守る」(原弘会長代行)は「市民の最後のより所として公営の特養を残して欲しいという思いは変らない」としており、あくまでも公営みすず寮の存続を求めていきたいとしている。 -
07年度公立高校後期選抜最終志願者数
県教育委員会は1日、07年度公立高校後期選抜の最終志願者数を発表した。
上伊那の全日制高校の出願状況は、出願受付締切(2月23日)時より19人少ない1012人。定員割れ学科は1学科減少の7学科となったが、平均志願倍率は1倍を切り、0・98倍となった。
上伊那農業は生産環境学科が最高倍率1・25倍となったが、受付締切時には1・5倍だった園芸学科の志願者は0・9倍となったた。普通科では、3校が定員割れとなっている。最低倍率は駒ヶ根工業情報技術の0・55倍。
定時制は出願受付締切時からの変更はなく、08年度募集から多部制・単位制高校へ移行することになっている上伊那農業定時制の志願者が最も多い27人となっている。
学力検査実施日は7日、合格発表は19日となる。 -
県議選 上伊那郡区
激戦区の上伊那郡区(定数2)には、4人が出馬を表明。告示日まで1カ月を切り、緊迫感が漂う。
前回同様、上伊那北部に立候補予定者が集中する〃北部戦争〃の構図は変わらない。各陣営では当選ラインを1万3千縲・万5千票と予想。「だんご状態」になるのではないかという見方もあり、激しい攻防を展開している。
上伊那南部から唯一、出馬を表明した宮田村の無所属現職小原勇氏。連合長野の推薦を受けている。
定数が3から2に減ったことで、前回(1万427票)より3500票は上積みしないと当選は難しいとみる。
前回の南部の投票者数は1万3850人で、うち7730票を獲得。「南部をすべてまとめても、他陣営に比べて票が足りない」と危機感を募らせる。
前回、宮田村にしかなかった後援会組織を、飯島町、中川村に広げた。票を獲得するためには北部への食い込みが条件となるが、すでに立候補予定者3人が立ち、地元住民が表立って後援会活動がしにくい状況で、難しい。後援会員に頼るところが大きく「一人ひとりが親せき、知人などに支持を広げるしか手はない」と地道に上乗せを図る。
これまで前回の支持者を中心に、あいさつ回りをした。常会、区単位などでの集会をこなし「上伊那にとって必要な県議である」と訴え、後援会員拡大に力を注ぐ。
共産現職の小林伸陽氏は、得票数1万4千縲・万5千票を目標にする。地元の箕輪町を中心に、上伊那全体をかさ上げし、議席を確保する。
昨年秋から常会や区、自治体単位で、ミニ集会を100カ所以上で開いた。県政報告に加え、参加者の年金、介護など暮らしに関する疑問や質問に答えるのが特徴。
党派を超え、どれだけ多くの人に会えるかがポイントで「これまでの実績を評価していただくことが票に結びつく」と信じ、過去の選挙戦以上に、地域住民との対話の場を設けている。
前回の選挙戦でトップ当選を果たした清水洋氏は自民党公認。
前回も地元の箕輪町から2人が出て票をほぼ二分した。前回(6362票)以上の得票数をねらい、町内企業のローラー作戦、パンフレットの配布など「8大作戦」を展開。
昨年暮れから箕輪町、南箕輪村を重点に、精力的に歩き回っている。箕輪町は全戸数の95%(約7千戸)以上を終えた。
激戦は必至で「守るより攻めの姿勢」で、南箕輪村、辰野町へと動き、票を集めている。
辰野町からは、前職の垣内基良氏が無所属で立つ。
前回、高遠町・長谷で最も多い票を獲得したが、市町村合併に伴い、選挙区でなくなった。町内で立候補予定者が1人に絞られたことで、8500縲・千票をまとめ、他町村から5300票を上乗せしたいと考える。
「辰野から県議を再び」を前面に出し、全戸訪問をこなす。町内では、前回出馬した赤羽公彦氏の票の取り合いが展開され、ローラー作戦で辰野を固める。
今選挙戦に負けた場合、辰野から県議を出すのは不可能になるのではないかと懸念し、何としても若者が出馬できる土壌を作りたいとする。
1票差で当落を分けた前回選挙。支持者に1票の重みを周知しながら、他町村への支持拡大を図る。 -
施政方針
中川村の曽我村長は1日開いた村議会3月定例会で、07年度当初予算上程に当っての村政運営の基本方針を示した。「三位一体の改革による税源移譲は、村財政・歳入の実質増にはつながっていない。新型交付税の導入など不透明要素はあるが、地方交付税は前年と同程度」と予想し「09年度とされる過疎債の期限を見据え、過疎債を有効活用し、10年度以降の村の負担をできるだけ低く抑えるべく、計画的に必要な投資を行なっていく」と編成方針に触れた。
重点・新規事業については▽チャオ活性化事業(天竜ふれあい公園、中央清水線改良、前沢川歩道橋梁設計、村営住宅建設)▽少子化対策・子育て支援事業(乳幼児医療費無料化小学6年まで拡大、つどいの広場「バンビーニ」の時間延長、長時間保育の拡大)▽安心・安全のむらづくり(役場庁舎耐震事業、片桐保育園耐震診断、防災計画策定)▽教育設備の充実(学校給食センター大規模改造、学校パソコン更新、社会体育館整備)▽道路改良(中組下平線改良)-などとした。
また、公債費は6億7300万円で、うち元金償還5億9900万円、04年度がピークで3年連続減。起債借入は4億2500万円で07年償還額との差、1億7400万円だけ、借入総額が減少した-とした。 -
主婦にも人気、女性サッカー教室開講
宮田村公民館の女性のためのサッカー教室は28日夜、全3回の日程で中越区の屋内運動場で開講した。村内に本拠を置く上伊那唯一の女性サッカークラブチーム「FC宮田レディース」の指導者、所属選手が指導にあたり、30、40代の主婦層が中心の参加者は楽しみながらサッカーの奥深さにふれている。
女性にも気軽に親しんでもらおうと同教室は8年目を迎え、FC宮田レディースが当初から全面的に協力している。
初回のこの日も酒井秀康監督=新田区=と所属選手が指導し、インサイドキックやボールを止めるトラップなど、基礎を重点に繰り返し練習した。
今後は7日、14日に開いて練習を積み、ミニゲームなども行う予定。酒井さんは「フットサルなどの関心は女性にも高く、今後も教室など考えたい」と話し、底辺拡大を図りたい考え。
同教室は現在も参加者を受けつけており、FC宮田レディースも新規メンバーを募集中。詳しくは宮田村公民館85・2314まで。 -
春みつけに園児がオリエンテーリング
宮田村東保育園は1日、春を探しに園庭オリエンテーリングを行なった。年長をリーダーに年中、年少の園児3人1組でチームをつくり、6つの関門に挑戦。体や頭を使って楽しいゲームに取り組み、うららかな春の到来を全身で感じ取った。
難問、奇問が書いてある「おみくじ」カードをひいて指示通りに動いたり、ジャングルジムの頂点に登り大声で好きな言葉を叫んだりと、趣向凝らした内容。
「春を3つ探して」と課題も出され、子どもたちは園庭を歩きながら、様々な変化を五感で読み取った。
「花が咲いたよ」「虫もいる」「春風は空気があったか」「空が冬よりも青いんだ」。
一生懸命に探し出したそれぞれの春。年代を越えて協力し、友情も温めていた。 -
伊那署が感謝状 業務に長年協力の4人へ
伊那署は27日、警察業務に長年協力のある、中畑クリニックの医師中畑英樹さん(50)=伊那市日影=、長衛荘管理人の小松喜代男さん(69)、志さ美さん(63)夫婦=箕輪町=、南アルプス北部地区山岳遭難防止対策協会隊員の中村徳彦さん(47)=同市長谷=の4人へ感謝状を送った。
中畑さんは、同署管内で発生した事件・事故などの検死などに長く携わる。表彰を受け「亡くなった人に早く引導を渡してあげたいと取り組んできた」と感想を述べた。
小松さん夫婦は、管理人として8年間従事し、南ア登山者の宿泊場所の提供、登山道の整備などに携わる。中村さんは、隊員として28年間務め、山岳遭難救助活動に取り組んできた。
小松さん夫婦は「山の天候を甘く見ないでほしいと、登山者へ伝えていきたい」。中村さんは「一歩間違えれば自分たちの命も危険になる状況もあるが、今後も気を引き締めて取り組んでいきたい」と話していた。
感謝状を受け取った皆さん。(左から)中畑さん、小松さん夫婦、中村さん -
南箕輪議員選挙に新人の山本氏が出馬表明
任期満了(4月26日)に伴う南箕輪村議会議員選挙で、新人・無所属の山本昭子氏(66)=主婦、北殿=が1日、出馬を表明した。
山本氏は「出馬を表明する人が少なく、ここのままでは選挙にならない」との周囲の声に推されて出馬を決意。「主婦の目から見た安心安全な村づくりを目指したい」としている。
「村民と村とのパイプ役、代弁者として活動したい」。推薦してくれた人たちの声を集約して伝えることが役目。その結果を支援者へ報告する義務が議員にはある竏窒ニも話している。
名古屋市立桜台高校卒。村小中学校PTA副会長、上伊那PTA連合会理事、村日赤奉仕団委員長など歴任。現在、北殿区長、村区長会長を務める。 -
第35回飯島町剣道大会
飯島町教育委員会は25日、第35回町剣道大会を町体育館で開いた。かぜなどで欠場する選手が多く、出場者は14人と少なかったものの、選手らは気合のこもった試合を展開していた=写真。
上位は次の皆さん。
▼小学生低学年の部(1)酒井皓二朗(2)畑佐峻介(3)岩村晏奈▼小学生高学年の部(1)酒井健一朗(2)山中雄司▼一般男子の部(1)小林明彦(2)熊崎昇吾(3)飯田栄治 -
救急法救急員養成講習会
南箕輪村消防団主催の救急法救急員養成講習会が25日、村民センターで始まった。受講者23人が赤十字救急法などを学んだ。
住民に救急法の知識や実技方法を身に付けてもらい、平穏でゆとりある生活を送ってほしい-と開いた。講師は日本赤十字社の救急法指導員。3日間の講習で、最終日の学科・実技検定合格者に救急員認定証(3年間有効)を交付する。
初回は赤十字救急法の講義、心肺そ生法の講義と実技があった。実技講習では人形を使って心肺そ生法、AED(自動体外式除細動器)の操作方法などを熱心に学んだ。
残り2回は、傷と止血、包帯・骨折・脱臼・捻挫など、急病・運搬・救護の講習がある。
救急員認定証の更新のため伊那市内から参加した女性は、「救急法は、いざという時のために覚えておいたほうがいい。傷の手当てなど日常にも役立つ」と話していた。 -
駒ケ根市子ども読書活動推進計画策定
すべての子どもが読書の習慣を身につけられる環境を整備していこうと駒ケ根市と同市教育委員会は「駒ケ根市読書活動推進計画」をまとめた。基本目標として(1)読書に親しむ機会の提供と読書環境の整備・充実(2)読書活動推進体制の整備(3)読書活動の普及・啓発(4)人材の育成と活用竏窒唐ーている。
具体的な取り組みとして▽家庭でのノーテレビデー、ノーテレビタイムなどによるメディア漬けからの脱却▽保育園・幼稚園での日常的な読み聞かせ習慣の確立▽学校での中高生による読み聞かせの奨励や図書館の拡充竏窒ネどを挙げているほか、地域での取り組みとして読み聞かせボランティアの育成や支援などを挙げている。
市教育委員会は計画について、今後の子どもの読書活動推進に必要な施策に関する計画と位置付けたい竏窒ニしている。計画の期間は07年度から5年間。