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かんてんぱぱホールの青野恭典写真展作品入れ替え
山岳写真家・青野恭典さん=東京都=の作品を展示している伊那市西春近のかんてんぱぱホールのフォトアートギャラリーは12日、展示作品を一新した=写真。自然の造形や山々が見せる一瞬の表情をとらえた約50点が、訪れた人の目を楽しませている。
同ギャラリーは7月から「日本の山河」をテーマに、全国各地の山々を写した作品を展示してきたが、今回は秋冬作品を中心に入れ替えた。
白い樹氷の森を漂うダイアモンドダストや、風が作り上げた雪上の造形など、一瞬の表情をとらえた作品のほか、突き抜けるような青い空と真っ白な雪のコントラストが美しい山々の作品が並び、美しさと厳しさの両面を持つ、自然の姿を伝えている。
モノクロ作品は、重厚感のある雪山の表情をより鮮明に映し出し、カラーの作品とは異なる魅力を放っている。
入場無料。午前9時縲恁゚後6時。08年1月30日まで。 -
桜井地区でいもほり
伊那市富県桜井地区の住民が29日、観浄寺周辺の遊休農地に植えたサツマイモをを収穫した=写真。約80人が参加し、掘り起こしたイモを焼き芋にして、交流を深めた。
桜井地区は5年前、区の持ち寺である観浄寺一帯を管理するための「観浄寺周辺の公園化事業」を企画。自分たちにできる範囲のことに取り組もう竏窒ニ、周囲の遊休農地を借り、花壇や畑づくりに取り組んできた。
区民同士の交流を深めることも目的としており、世代を越えた交流、一人暮らし高齢者の関係づくり、子どもの安全確保などにもつながっているという。
この日は、保育園に通う前の子どもから、90歳近いお年寄りまで参加。約3アールの畑で収穫したイモは、寺の近くの空き地で焼き芋にし、参加者全員で味わった。 -
伊南行政組合議会議員定数削減へ
伊南行政組合議会の議員定数等検討委員会(北澤洋委員長)は2日開いた議員全員協議会で、議会を構成する伊南4市町村の各定数からそれぞれ1を削減し、現行の合計21を17とする議員定数削減案を示して議員の理解を求めた。これにより各市町村別の定数は駒ケ根市7、飯島町4、中川村3、宮田村3となる。新定数の適用時期は07年4月30日が適当としている。
今年2月に設置された議員定数等検討委員会は削減の必要性や削減数などについて各市町村議会の意見を参考にしながら検討してきた。 -
伊南行政組合議会第5回臨時会
伊南行政組合議会は2日、第5回臨時会を開いた。伊南行政組合消防本部・北消防署の建築工事請負契約の締結と、契約に伴う一般会計補正予算について審議、採決し、いずれも原案通り可決して閉会した。
消防本部・北消防署の完成時期は当初計画していた08年から1年前倒しして07年10月としている。庁舎は鉄骨2階建てで述べ床面積は約1630平方メートル。訓練塔2棟、駐輪場を含めた工事一式の契約金額は3億2865万円で、業者は指名競争入札により赤穂・小澤・富貴屋建設共同企業体。機械設備工事は光洋設備で契約金額は5229万円。電気設備工事は小林電気商会で契約金額は5282万円。
一般会計補正予算は歳入歳出にそれぞれ2290万円を追加、総額18億6079万円となる。 -
ネパール訪問団結団式
駒ケ根市は1日夜、国際協力友好都市協定締結5周年を記念してネパール・ポカラ市を今月訪問する友好親善市民訪問団の結団式を駒ケ根市の駒ケ根駅前ビル・アルパで開いた。団員ら約30人が出席し、訪問に向けての意気込みを新たにした。団長を務める中原正純市長は「ネパールとはこのところの政情不安などから思うような交流ができなかった。この訪問が今後の両国の発展と平和のために少しでも役に立つよう願う。元気に行って所期の目的を果たし、元気に帰って来たい」とあいさつした=写真。
訪問団は33人。中原市長をはじめ、北澤洋市議会議長、駒ケ根青年海外協力隊訓練所の加藤高史所長、ネパール交流市民の会などの団体代表者らが参加するほか、一般市民からの希望者も十数人含まれている。
計画によると訪問団は11日に中部国際空港からバンコクに向けて出発。12日にネパールに入り、13日にポカラ市着。記念式典など公式行事に出席するほか、青年海外協力隊員の活動を視察するなどして19日に帰国の予定。 -
壮年ソフト閉会式
駒ケ根市壮年ソフトボール連盟(松崎勝治会長)は1日夜、第24回壮年ソフトボール大会の閉会式を駒ケ根市民体育館で開いた。参加各チームの代表者らが出席し、松崎会長から表彰を受けた=写真。
松崎会長は「計画した161試合すべて終了できたことに感謝する。皆、シーズン中は一日の疲れも見せずグラウンドで精いっぱいプレーした。互いの健闘をたたえたい。来年もまた元気で再会しよう」と述べてシーズンを締めくくった。
同大会には壮年(40歳代)14チーム、実年(50歳代)14チーム、シニア(60歳代以上)12チームの計40チームが参加して4月に開幕。市内4会場で6カ月の長丁場を戦った
上位は次のチーム。
▼壮年の部(1)小町屋SS(2)中南割壮年(3)市場割壮年、上穂壮年(5)飯坂壮年、北割二区壮年▼実年の部(1)町二区実年(2)下平実年(3)中沢実年、福岡実年(5)北割一区実年、東伊那実年▼シニアの部(1)町二クラブB(2)小町屋OB(3)下平シニア -
喜寿記念で母校・南箕輪小に図書寄贈
41年卒の同級生「辰巳会」1941年に南箕輪村の南箕輪尋常高等小学校(現・南箕輪小学校)を卒業した同級生でつくる辰巳会は1日、喜寿(77歳)の記念に母校の南箕輪小に「辰巳会喜寿記念文庫」として図書77冊を寄贈した。
27、28年生まれの辰年、巳年から同級会の名を辰巳会という。会員は78人。毎年30人ほどが出席して同級会を開いている。喜寿を記念して、同級会で余ったお金の積み立てを母校に贈ろうと、今年9月の同級会で皆の総意で決めた。
金額は10万円。図書の選定は学校に依頼し、同校が図鑑、シャーロックホームズ全集、小泉八雲のこわ縲怩「話、戦争童話集、名作シリーズなどを購入した。
贈呈式には代表の太田保夫さん、倉田高明さん、原輝夫さんが訪れた。太田代表は「77歳の記念に小さな贈り物をすることに決めた。本を読んで目を大きく広げ、立派な人間に育ってほしい」と全校児童に語りかけた。倉田さんは当時の暗い図書室と思い出の1冊「ああ無情」の話をし、原さんが児童代表に目録を手渡した。
本大好き委員長の本郷未樹さんは、「南小の人は皆本が大好き。辰巳会の皆さんのおかげで便利になった。もっとたくさんの人が本を好きになってくれると思う」とお礼の言葉を述べた。三沢久夫校長は寄贈に感謝し、「たくさん本を読んで、辰巳会の皆さんのようにしっかり勉強して、立派な人になってほしい」と話した。
寄贈図書は、図書室に専用本棚を設けて収めた。事前に廊下に展示していたため、すでに貸し出し予約も入っており、1日から貸し出しを始めた。 -
功労表彰は前村議ら8人
中川村は1日、基幹集落センターで06年度功労者表彰式を行い、鈴木信前議長をはじめ前村議ら自治功労6人、社会福祉功労1人、感謝状贈呈1人の合わせて8人の栄誉をたたえ、表彰した。
曽我村長は「村議として、行政機関の委員として、ボランティア活動で村政の発展、住民福祉の向上に尽力していただいた。また、村の振興のために多額な寄付をいただいた」と受賞者に敬意を表し、感謝した。
受賞者は「合併問題や議員定数問題など厳しい状況の中、自分なりに精いっぱいやってきた」「厳しい時代だが、村民のための中川村であってほしい」「一村民として、村の発展に尽くしたい」とそれぞれあいさつした。
表彰者は次のみなさん(敬称略)
◇自治功労▽鈴木信=村議12年、うち議長4年、監査委員4年▽北島文憲=村議12年、うち副議長4年、社会福祉委員長2年▽市瀬拓朗=村議16年、副議長4年、社会経済委員長2年▽坂下純=村議13年、うち総務文教委員長4年▽平沢進=村議12年、うち総務文教委員長4年▽細田繁明=固定資産評価委員18年◇社会福祉功労▽故・細田こう=村保健師27年余、ボランティアグループリーダー、前「麦の家」ホーム長
◇感謝状贈呈=中川ゴルフセンター(宮下進・小林和良代表)、会社精算に伴い、200万円寄付 -
長編劇映画「Beauty-美しきもの」がクランクイン
飯島町在住の後藤俊夫監督(67)がメガホンを取る長編劇映画「Beauty-美しきもの」が2日、飯島町岩間でクランクインした。
初日の撮影現場は伊那谷伊那路村を想定した飯島町岩間の半次の家のセット。後藤監督、主役の高橋平君(11、東京都)をはじめ、スタッフ、俳優ら約50人が参加した。高橋君が扮する少年半次が、こけしを仕上げ、山道を元気に駆け下る映画の最初のシーンと、半次の祖父で木地師、半造役の井川比佐志さん(69)が家でろくろを回し、木地をつくる場面を撮った。
西山際に作られた半次の家のセットは、古い倉庫を改装したもので、石置き屋根で、古びた引戸と、水車もあり昭和10年代の民家を彷彿させる出来映え。
本番を前に、井川さんは南木曽町伝統工芸協会の木地師からろくろの扱いについて、指導を受けるなど、役づくりに熱心に取り組んでいた。
撮影終了後、後藤監督は「タイトルが『村歌舞伎一代』から『ビューティー』に変更になり、なじめないところもあろうかと思うが、伊那谷の美、ふるさとの美、村歌舞伎を継承しようとする魂の美しさが表現できれば。地方歌舞伎は11月の紅葉、2月の雪、5月の緑と、自然の美しさをバックにあった。撮影は長期にわたるが、俳優、スタッフが創意を持ち、いい作品にしたい」。高橋君は「ぞうりで走ることは大変だった。これからも大変なことがあると思うが、貫き通したい」。井川さんは「伊那谷は初めて。息子や孫をむざむざと戦地に送り出す肉親の辛さを画面を通じて感じてほしい」と話していた。
今後のスケジュールは19日午前8時30分から、大鹿村大碩神社舞台で飯島町民ら約百人がエキストラで出演し、歌舞伎シーンを撮影する。
完成は07年8月ころ、07年末か08年初、全国公開の予定 -
茎だって美味しいよ
宮田小給食、農産物本来の豊かさ学ぶ宮田村宮田小学校の給食で2日、今は食べることも少なくなったサツマイモの茎を使った煮付け料理が出た。総合学習でイモを栽培する3年2組の児童が、茎も食べられると知り、収獲後に食材として提供したもの。全校児童が味わい、本来は無駄な部分が少ない農産物のありがたみを感じた。
フキの煮付けに似た外見だが、サツマイモを感じるふんわりとした甘さが口の中に。
大半の全校児童が食べるのは初めてだったが「美味しいよ」と舌鼓を打った。
同校調理室はこの日、校内の廊下にイモの茎を展示。「昔はどの農産物にしても捨てる所が少なかったはず。このような機会に、少しでも食のありがたみを感じてもらえたら」と話した。 -
地域で子ども育みたい
想い詰まったトーテムポール、村文化祭で披露青少年の健全育成を考える宮田村のグループ・芽ぶきの会(細田悦子代表)は、地域みんなで子どもを育むシンボルにしようと、トーテムポールの製作に挑戦。4、5日の村文化祭でお披露目する。将来的には子どもと大人の協働作業で各地区の広場にも設置したいと夢は広がるが「改めて我々大人ができることを考えるきっかけにもなれば」と期待を寄せる。
木の伐採から11人のメンバーが携わり、どんなポールにするか木曽まで足を運んで学んだ力作。6月過ぎから本格的な作業に入り、親子3代の顔を絵柄にして彫り込んだ。
絵や文字が上手な人がいたり、本職の大工がいたり。メンバー個々の技能を結集して作業は進んだ。
最後の着色もみんなでワイワイ賑やかに。「この色がいいんじゃない」「こっちはどうする」と、童心に戻った表情で作業した。
「色んな人の協力があったからこそ、このトーテムポールも完成できた」と満足げ。
文化祭では、作品展会場の村体育センターの中央に立てて披露する。 -
【記者室】村長室は花の香り
カーネーションのアレンジメントが、南箕輪村の役場庁舎など公共施設に飾られるようになって久しい。カーネーション生産者が村の特産品をもっと知ってほしい-と始め、今は村の花いっぱい推進協議会が一緒に活動している▼花を通じた人と人とのネットワークを作ろうと活動はさらに広がり、村の障害者生きがいセンター「ひまわりの家」の通所者がアレンジメントを担当するようになった。作業は「楽しい」と終始笑顔で、その気持ちが表れた愛らしい作品に仕上がっている▼庁舎窓口に花があるだけで周囲が明るくなる。村長室は、扉を開けるとカーネーションが甘く香る。村のブランド品作りと地域活性化を願った活動は、来庁者に心の安らぎも与えている。(村上記者)
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箕輪町議会臨時会
大型パチンコ店進出反対の陳情を採択箕輪町議会臨時会は2日開き、一般会計などの補正予算案3件を原案通り可決、大出地区への大型パチンコ店進出反対の陳情を採択して閉会した。
一般会計補正予算は歳入歳出の予算総額に各9886万4千円を追加し、総額を81億1523万8千円とする。歳出の主なものは西部診療所を改築し高齢者ふれあいサロンを整備する地域介護・福祉空間整備等事業費2825万円、北小河内地区への防災倉庫設置ほか災害対策費453万6千円など。
防災倉庫は、北小河内区は7月の豪雨災害で被害を受けまだ危険があること、北小河内自主防災会が組織されていることなどから、同地区に設置する。場所は北小河内公民館駐車場。建設面積14・14平方メートル。発電機付投光器2台、テント、メガホン、折りたたみ式リアカー、水タンク、手動式浄水器などを配備する。倉庫の管理は自主防災会が受け持つ。
陳情は、大出区宮の西にオーギヤ(本社・愛知県豊橋市)が計画する大型パチンコ店の出店に反対するもので、箕輪北小学校PTA、北小を考える会、北小パトロールの会の3者の連名で陳情書、大出区長が嘆願書を提出。町議会は2件とも採択した。 -
箕輪町西部診療所改築で高齢者ふれあいサロン整備
箕輪町は、上古田にある町直営の西部診療所を、老朽化に伴い改築し、診療室を含む高齢者ふれあいサロンを整備する。2日の町議会臨時会で補正予算案が可決された。
西部診療所は64年12月建設で、老朽化が進んでいる。町は、診療所の待合室がサロン的な場になっていることに着目し、診療所を改築し、診療機能を残しながら高齢者のふれあいの場を整備する。近隣の箕輪西小学校の児童や上古田保育園の園児と交流できる空間も確保する。
国の地域介護・福祉空間整備等事業の市町村提案事業で採択された。総事業費は2825万円。国の補助金は2千万円。
既存の診療所を解体し、同じ場所に現行と同規模のサロン・診療所を建設する。面積は約130平方メートルで、その内診療室は約30平方メートル。
11月中に地元西部地区(上古田区、下古田区、富田区、中曽根区)に説明し、診療所を解体。設計に入る。06年度内の完成を目指す。工事期間中は、上古田公民館に仮設診療所を設ける。
平沢豊満町長は、「受診者は少ないが切り捨てるのはどうか。病気に対する安心度を考えると、充実はできないが現状維持で予防に努められたらと思う。診療施設というよりは予防施設とし、ふれあいサロンに付随した診療所として考えていきたい」との方針を示した。
西部診療所の診療日は毎週月・木曜日。診療時間は午後2時から4時まで。福島病院=松島=の福島雅夫医師が担当している。年間の診療日数は95日前後。受診者は西部地区住民で、ほとんどが70歳以上の交通弱者。年間約470人が利用している。 -
長野県生命保険協会が伊那市社会福祉協議会に福祉巡回車を寄贈
長野県生命保険協会(玉井国男会長)は2日、伊那市社会福祉協議会に福祉巡回車1台を寄贈した=写真。
地域に根付いたサービスの提供と高齢化社会に対応した社会基盤づくりを目的とする「地方コミュニティー・リレーション(CR)活動」の一貫。91年までは、協会に加盟する生命保険会社の従業員から募った募金を県を通じて各福祉機関などに寄付していたが、高齢化社会に伴う在宅介護サービスの増加を背景に、福祉巡回車の寄贈に替えた。
今年は、19社の約5300人から募金が集まり、83万円相当の四輪駆動オートマチック車2台を購入。従来は特に支援を必要とする小規模な村への寄贈が中心だったが、市町村合併に伴い小さな村が統合されたため、今年は市や町も視野にいれて検討。市単位として初めて、伊那市社協への寄贈を決めた。
玉井会長は「伊那市でも福祉巡回車をさまざまな場面で役立ててほしい」とあいさつ。
御子柴会長は「合併により巡回エリアも拡大し、車をどうするかという問題もあった。福祉の輪が広がるよう、いただいた車を大事に活用していきたい」と語った。
寄贈車は、主に高遠町エリアの巡回用に用いられる。 -
9日にいなっせでチベット個展音楽を楽しむ夕べ
郷愁漂うチベットの古典音楽で、秋の夕べを楽しんでほしい竏窒ニ9日、「チベット古典音楽コンサート竏忠H衣」が、伊那市駅前ビル「いなっせ」である。
北九州市出身で、現在はニューヨークを中心に、チベット古典音楽の演奏家として活躍しているトシ・クガ(本名は空閑俊憲)さんと、03年にインドで開かれたチベット最初の音楽賞コンクールで、最優秀女性歌唱賞を受賞したパッサン・ドルマさんの来日公演。
25年前にニューヨークへ移り、10年ほど前からチベット三味線を弾き始めた空閑さん。米国内やカナダで演奏活動をしており、03年には、日本人として初めてダライ・ラマ法王の前でチベット古典音楽を披露した。日本では、地元の九州地区を中心に帰国コンサートをしてきたが、「日本のチベットと言われる長野でコンサートをしてみたい」と、知人のいる伊那市での公演が実現した。
ともに演奏するパッサン・ドルマさんは、孤児として生まれ、3歳の時にかかった小児まひのため、左足を失ったがその後、入門した舞踊音楽団でチベット古典音楽を学んだ。 民族衣装をまとった姿とその美声から「天女の声」とも賞され、1992年にはダライ・ラマ法王の前でも歌声を披露した。
コンサートの準備をしている木下恵二さんは「日本でいう馬子歌のような感じで、懐かしさを感じる響き。世界にある多様な文化の一つを知る機会にしてもらえれば」と、多くの来場を呼びかけている。
開演は午後7時(開場は午後6時半)で、前売り券800円、当日券千円となっている。
チケットの購入、問い合わせは、あびえんと(TEL78・0899)へ。 -
来年5月を目途に、観光基本計画を策定
伊那市の第1回観光基本計画策定委員会が2日、市役所であった。新市発足に伴い、来年5月を目途に、観光振興の基本理念や展開方策などを明らかにした観光施策推進の指針となる観光基本計画をまとめる。
委員は、商工観光関係者、公募など15人。観光を取り巻く環境変化の分析や観光客の動向調査、観光に対する市民意識の評価などを踏まえて検討し、それらの意見をコンサルタント業者がまとめる。
委員長に選ばれた旧伊那市ふるさと大使で、イベントプロデューサー秋山智弘さんは「新伊那市は広大で、魅力的。観光は文化であり、産業である。心の満足を提供し、経済効果をもたらす実現可能な計画を考えたい」とあいさつ。
そのあと、アドバイザー2人が個性的な観光地になるためのキーワードとして旧3市町村の計画の総括、全日本に伊那をアピールする言葉、自然を楽しむ道路の必要性などを挙げた。
委員からは「地域の魅力を再認識し、共有しながら考える」「アクセスしやすい案内板が必要」などの意見が出た。
伊那市の観光客(05年)は178万8千人で、99年以降から横ばい傾向。合併や権兵衛トンネルの開通で、観光資源の増加、観光客の選択肢の増加を期待する。自然、中央・南アルプス、食文化、桜など観光の強みを持つものの、「観光に力点を置いてこなかった」(小坂市長)ため、観光客の受け入れ体制が整っていないなど弱みもある。 -
伊那市山寺高齢者クラブ「白山コーラス」
歌好きが集まり、ピアノ伴奏に合わせ、大きな口を開けて童謡を歌う。「年を取っても家に閉じこもらず、歌の上手・下手に関係なく、腹の底から声を出し、前向きに明るく楽しく」がモットー。
伊那市の山寺高齢者クラブ「白山コーラス」は発足10周年を迎えた。23日の10周年記念コンサートを控え、練習に熱が入る。
発足は96年6月。御園、坂下、山寺の交流会で、山寺は出し物がなく、当時、山寺地区の会長を務めていた小坂友信さんが先頭に立ち、コーラスをやろうと仲間に呼びかけた。発表した歌は大好評だった。
99年、伊那市民音楽祭に初出演。「恥ずかしくて出るのが嫌だ」と言うメンバーもいたが、その後、上伊那童謡唱歌の会、地区敬老会などで積極的に歌声を披露した。童謡に加え、語りを交えた歌やオペレッタ「羽衣」にも挑戦。自分たちで歌っているだけでなく、外に出向くことで刺激を受け、勉強にもなる。「やってくれ」と誘いがかかることも張り合いだ。
これまでに歌った曲目数は300ほど。童謡は昔、歌った思い出の曲ばかり。
メンバーは25人で、平均年齢は81縲・2歳。最高齢は90歳を超える。
「カラオケと違って、合唱はみんなで声を合わせることが大事。楽譜を見て歌うことは、頭を使う。それがボケ防止につながる」「家でボーっとしたり、でしゃばったりするよりは、ここで歌っているほうが楽しい」。自宅で歌を練習する人もいて、生きがいに感じるメンバーも多い。
練習日は月2回。メンバーの一員で、生涯学習音楽指導員でもある福沢靖子さんが指導に当たる。練習の合間に、休憩を挟む。あめ玉をなめ、お茶を飲みながら、おしゃべりするのも楽しみの一つ。2時間の練習時間はあっという間に過ぎる。
気づけば、発足から10年。記念コンサート開催に「さぁ、えらいことだ」と思ったが、今は当日が楽しみ。10年を一つの区切りに、日ごろの練習成果を発表する。
記念コンサートは23日午後1時から、伊那北地域活性化センター「きたっせ」で開く。入場無料。
曲目は、郷土の歌人にちなんだ「おぼろ月夜」「やしの実」「しゃぼん玉」、四季の「早春賦」「夏は来ぬ」、昔話の「浦島太郎」「牛若丸」などを予定。
「もっと声を出して」。本番に向け、練習会場から歌声が響く。
(湯沢康江) -
旭日双光章(金融業功労)
渋谷敦士さん2001年の黄綬褒章(中小企業金融功労)受章に続き、2度目の栄誉。
「まさか再び天皇陛下に拝謁できるとは。ひとえに地域や取引先、職員の皆さんの協力のおかげです」
赤穂高校卒業後、赤穂信用金庫の前身赤穂信用組合の創立に先立って51年に創立事務所に入所した。
「何の予備知識もないまま、いきなり創立にかかわる大変な仕事をさせられた。出資者を募って町中を歩き回り、寝るのは毎晩12時すぎ。その時の苦労で養われた根性が今の自分に生きているような気がしますね」
◇ ◇
最も思い出深い出来事に「つれてってカード」の考案を挙げる。
「本当に良いアイデアだった。先進的な取り組みとして全国から講演依頼が殺到し、視察も相次いだものでした。何よりうれしいのは地域の金融機関として商店街の活性化に協力できたことですね」
赤穂信金理事長在職時には伊那信金との合併に中心的にかかわった。
合併には反対の声も多かったというが「自分たちが生き残るためでなく、上伊那の経済を確立するための合併だ」と強い信念で説得に当たった。
「合併後も企業文化の違いがあって軌道に乗せるのは大変だった」が、一時落ち込んでいた経営内容も改善。結果的に大成功に導いた。
「経営も安定してきたし、早くバトンを渡して若い人に任せたい。後は健康管理を兼ねてゆっくりゴルフでもやりたいですね」 -
旭日双光章(保健衛生功労)
春日衛さん(77)歯科医を志したのは高校生当時。
「二男だったからいずれ家を出て独立しなきゃならなかった。だから手に職をつけたいと思ってね」
日本歯科医学専門学校(現日本歯科大)を卒業後、静岡県浜松市の叔父の歯科医院や駒ケ根市の昭和病院などで3年あまり実地経験を積み、浜松で医院を開業したが55年、結婚を機に生家のある駒ケ根に転居、開業した。
「当時は歯科医の数が少なくてね。でも患者の方は今より多いくらいだった。だから朝8時から夜10時すぎまで診療。加えてその後で技工をする毎日だった。寝るのはいつも午前さまだったよ」と懐かしそうに振り返る。
89年に胃がん、今年膀胱がんを手術した。
「ずっと忙しいまま夢中でやってきたが、やはり自分が健康でないと良い仕事はできないね」としみじみと話す。
◇ ◇
中沢小、赤穂高の校医を務め、県学校保健会、日本学校歯科医会から表彰。上伊那歯科医師会では73年から2年間、会長を務めた。
3人の息子も3人とも歯科医。それぞれ東京、伊那市、駒ケ根市で医院を開いている。
「今の設備はすごいね。とても使いこなせないよ。昔はレントゲンだってなかったくらいだから今とは大違い。でもね、歯の治療は経験がものをいうこともあるんですよ。早く息子たちにまかせて隠居したいと思うこともあるが、まあ元気なうちは仕事をしていきたいですね」 -
伊那北小・保育園児童「ホックホクだね」
伊那市の伊那北小学校1年生の3クラス計83人は2日、来入児との焼きいも交流会を楽しんだ。近くの伊那北保育園の園児38人を招き、一緒に焼いたサツマイモに舌鼓を打ったり、校内の遊具で遊んだりして、友達の和を広げた。
1年生が学校の畑で育てたサツマイモを使った。今年は7月の豪雨災害で不作となり、貴重な収穫物を分け合い、畑の土手に座って会食。肩を並べ合った子供たちは「熱くてホックホク」「おかわり食べたいよ」など思い思いの感想を述べた。
サツマイモは2、3周間前に掘り起こし、交流会前日に児童たちがぬれ新聞とアルミとで包んで用意。たき火のために、落ち葉などを校庭で集め、5年生が育てた稲のわらを分けてもらい準備した。
おいしそうに食べている園児の姿を見て、児童たちも満足顔。交流会が終わると「1年生になって、学校へ来るのを待ってるよ」と担任と一緒に呼び掛けた。
肩を並べながら一緒に焼きいもをほおばる児童や園児ら -
はなまる地域探検隊 サツマイモ収穫
伊那市の小中学生を対象とした体験活動「はなまる地域探検隊」(伊藤元郎代表)は28日、6月に定植したサツマイモを約80人で収穫した。思ったよりも不作の状態に「なぜ採れなかったか」を皆で考え、農作物を育てる難しさを学んだ。
サツマイモの定植は3年目の恒例で、昨年に続き市内西町区の地域住民から借りた畑を利用。昨年と比べ100本多い600本を植えたが、収量は3分の2ほど少なく、イモの大きさも小柄だった。
話し合いの結果、春の低温や7月の豪雨、秋口の暖かさ竏窒ネどが不作の理由だと推測。「天候に合わせて作物の育て方を変えれば収穫量は増えるのではないか」との反省材料も収穫していた。
サツマイモは、近くの「勤労青少年ホーム」へ持ち込み、市食生活改善推進協議会員らの協力で、さつま汁や蒸かしいもなど5品に調理して味わった=写真。東春近小4年の小林直史君(10)は「サツマイモだけで数種類の料理ができるなんてすごい」と感想を述べていた。 -
県議選 伊那市区向山公人氏出馬表明
伊那市の県議、向山公人氏(64)=政信会、西町=が1日夜、市内であった後援会役員総会で、来春の県議選に同市区(定数2)から3選を目指して出馬することを明らかにした。
村井県政について向山氏は「県政や地域の問題を話し合って解決する環境ができた」としたうえで、南北格差をはじめ、産業や環境、教育面など「課題は山積している」と指摘。「もうしばらく携わらせてもらい、解決に向けたい。一生懸命頑張って、みなさんの期待に応えられるよう努力したい」と決意を示した。
同市区からは、現職の木下茂人氏(71)=緑のフォーラム、美篶=も出馬を表明している。 -
まなびピア箕輪2006
図書館まつり5日まで箕輪町生涯学習フェスティバルまなびピア箕輪2006のイベント、図書館まつりが31日、箕輪町図書館で始まった。5日まで、除籍本のプレゼントやクイズなどの企画がある。
本のプレゼント会場は、2階なかよしルーム。雑誌、児童書、絵本、小説などで、開館時間前には本を目当てに訪れた町民が列を作った。ダンボール箱の中や机の上などに並んだ本の山の中から、熱心に本や雑誌を探し、子どもたちも好きな絵本などを選んでいた。 -
駒ケ根市上赤須で住宅火災
31日午前11時ごろ、駒ケ根市赤穂上赤須の無職松・ス操一さん(79)方から出火。木造瓦ぶき平屋建て住宅1棟(約148平方メートル)を全焼して午後零時38分鎮火した。出火当時、松・スさんの長男の妻と孫2人がいたが逃げて無事だった。
駒ケ根署は台所のガス台付近の燃え方が激しいことから火の不始末が原因とみて調べている。 -
簡保海外旅行交友会が解散で村へ寄付
郵政民営化の流れを受けて37年の歴史に幕を閉じた宮田村の宮田簡保海外旅行交友会は1日、20万円を村へ寄付した。
解散時の清算により積み立ててあった会費を善意に充てた。この日は三浦輝雄副会長ら役員が役場を訪問。受け取った清水靖夫村長は「大切に使わせて頂く」と感謝した。
同会は年に1度の観劇を行うなど、住民交流の役割も果たしたが、29日に解散式を行った。 -
高遠中学校の吹奏楽部を東京芸大音楽部のメンバーが指導
伊那市高遠中学校の吹奏楽部の生徒が29日、東京芸術大学音楽部の学生から、演奏技術の指導を受けた=写真。
同校では例年、高遠町で開かれる「伊沢修二先生記念音楽祭」に合わせて来伊する東京芸大の学生らに協力を仰ぎ、中学生への演奏技術指導を依頼。地元ではなかなか学べない本格的な演奏に触れる機会を提供している。
この日は大学生9人、吹奏楽部の15人に加え、高遠高校の生徒数人も参加。各楽器ごとに分かれて、それぞれが苦手とするポイントや音の出し方など、基礎的な部分を集中して練習した。
指使いを指摘されたクラリネットの生徒は、的確なアドバイスに関心しながら、熱心に練習に励んでいた。 -
美和土地改良区がコモンズ支援金事業として美和一貫水路脇に木製防護さくを設置
上伊那郡美和土地改良区(北原幸彦理事長)は29日、伊那市長谷の美和一貫水路脇に、延長約53メートルの木製防護さくを設置した=写真。
溝口コモンズ支援金の採択事業として昨年から整備しているもので、ここを通る小学生や農業者の安全確保が目的。紅葉や桜の時期に足を運ぶ観光客の危険防止もある。今年は事業費約60万円のうち、40万円の補助を受けた。
作業には土地改メンバーや行政職員など約60人が参加。水路への愛着を養い、後世に引き継いでいってほしい竏窒ニ、地域住民の参加も募った。参加者は協力し合いながら、昨年施工の延長上に、地元産カラマツの間伐材を使って高さ1・3メートルのさくを設置。全長約100メートルの防護さくを完成させた。
同水路は美和ダムの建設に伴い新たに整備された農地などへの水を供給している。また、生活用水、防火用水としても活用されている。 -
「良い歯の学校」最優秀校表彰報告
駒ケ根市の赤穂南小学校(下平達朗校長)が第45回全日本学校歯科保健優良校表彰(日本学校歯科医会、日本学校保健会主催)で最優秀校に認定され、文部大臣賞に輝いた。31日、下平校長と安富和子養護教諭が市役所を訪れ、中原正純市長、中原稲雄教育長らに表彰を報告した=写真。最優秀校に選ばれたのは10校。県内では唯一。
中原市長は「学校一丸となって地道に前向きに取り組んできた結果。これを機に子どもたちに歯の大切さをさらに教えていってほしい」と述べた。安富教諭は駒ケ根工業高校などと共同で開発し、同校で児童らが使っている「かみかみマシーン」も持参。「かんだ回数が数字で表示されるので、子どもたちも楽しんで使っている。一口で30回かむことを目標にしているが、競い合うようにしてたくさんかんでいるようだ」と導入の成果を説明した。
同校は01年に文部科学省の歯と健康づくりの推進指定校となって以降、良い歯をつくる活動に力を入れて取り組んできた。 -
上伊那憲法学習・交流集会
憲法九条を守る上伊那連絡会は29日、「上伊那憲法学習・交流集会」を伊那市の伊那公民館で開いた。講師に平和・国際教育研究会事務局次長の宮下与兵衛さんを迎え、憲法に関する最近の情勢や、国民投票の問題点などを学んだ=写真。
宮下さんは、憲法改正論議をめぐり、10月26日に衆議院憲法審査特別委員会で審議入りした国民投票法が、憲法改正を実現させる手段であることに触れ「憲法は国民のためのもので、国民から変えてほしいというのが普通。日本は、憲法に縛られている権力者が、その縛りを無くすために発議している」と指摘。
改憲勢力は5年という期間を経て、憲法改正を実現しようとしているが、情勢の良さに合わせてその予定を前倒ししようと動いていることなども示した。
また、憲法改正で必要とされる国民投票の「過半数」の問題についても「有効投票数の2分の1以上とする自民党案では、約30%の賛成で改憲が実現してしまう場合もある」として、最低投票率の規定が明確化されていないことや、国民がよく分からないうちに国民投票に移ろうとしている問題点を解説。
憲法改正を止めさせるためには、国民投票法案が参議院に送られることを阻止し、地域や職場、団体などで憲法学習のネットワークを広げていくことが重要であることを語った。