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あすなろ会牛放牧で遊休農地復活を
伊那市高遠町藤沢の荒町住民有志でつくる「あすなろ会」(秋山靖樹会長、23人)は2日、地元の遊休荒廃地に黒毛和牛2頭を放した。
農業従業者の老齢化などで生じた遊休農地の復活を目指し、3年目。初年は県などから補助を受け、逃亡防止、シカやイノシシによる食害防止のために電気さくを設置。2年目は牛の日除け小屋を設けた。
今年は箕輪町の酪農家から借り受けた牛を3・5ヘクタールの荒廃地に放した。9月中旬ころに下牧させる。昨年に続いて牛が草を食べた後の8月初旬に、農地の一画1・5ヘクタールを利用して、ソバの種をまき、収穫の一部を地元住民で味わい、残りを農協に出荷する予定という。新たに、マコモダケの栽培にも挑戦する。
秋山会長は「一定の効果は得られ、除々に農地はよみがえってきている」と手ごたえを感じている一方で、「農地を利用してくれる農業者が声をあげてくれるかどうか」と課題をあげた。
この日は近くの高遠第2・3保育園の年中児11人が見学に訪れ、大きな牛を目にして喜んでいた。 -
本会議で行政委員長の常時出席を求めず
伊那市議会全員協議会が2日開かれ、6月定例会に提案される議案説明のほか、議会改革の検討結果の報告があった。
議会改革は、議会運営委員、会派代表者らが定例会本会議への行政委員長の出席など4項目を検討し、北原幸彦議運委員長が報告。
行政委員長の出席は、関連事項が出た場合に求めることにした。これまで旧伊那市議会では農業委員長、教育委員長、選挙管理委員長などが常時出席していたが、他市などを参考に決めた。
常任委員会への職員出席は、各職場の負担を考え、係長の出席は求めず、助役・収入役・教育長、課長以上とした。行政視察の議会事務局職員の随行は、現行通り職員1人だが、事務局に負担をかけないことを申し合わせた。
また、議会内に設ける特別委員会は、観光を含めたまちづくり、国道153号線バイパス(152号線、361号線含む)の建設促進、議員定数問題の3委員会を設置する方向。定例会最終日の26日、議員提案として出される。 -
高遠分館「さわやか学級」開講
伊那市高遠町公民館の高遠分館(有賀弘武分館長)はこのほど、本年度講座「さわやか学級」を町総合福祉センターで開講した。初回は西箕輪公民館の城取茂美館長が「歌って 笑って 元気の輪」と題し、健康づくりをはじめ、家庭のあり方などについて講演した。
城取館長は現在の社会情勢などを歌った愉快な替え歌を披露して笑いを誘い、「声を出して笑うことは健康な体づくりには誠に良いこと」と受講生に勧めた。
また、崩れかけている現代の家庭環境を「マレットゴルフの年寄り、ゲームに夢中の孫、仕事が一番親、断絶三世代」と替え歌で説明。「昔は一家団らんがいっぱいあったが、今では家族別々の生活をしている」と指摘し、「昔のように戻すには、一緒に食事をし、しゃべって笑いのある団らんの場をもって、一緒に働いて健康になることが大事だ」と強調した。
学級は、「生き生きと元気にいきる」をコンセプトに全10回ある。80人の受講生が講演や運動で健康について考えるほか、野外研修などを通して郷土の歴史も学んでいく。 -
KOA清掃活動で地域に感謝
KOA(向山孝一社長)と同社グループは30日、伊那市荒井区の本社周辺とJR伊那市駅までの一帯で清掃活動に取り組んだ。
「ごみゼロ運動の日」に合わせた恒例行事で、活動を通じて環境保全への意識を高めるとともに、地域への感謝の意を込めて環境美化に努めている。
社員ら50人余は二手に分かれ30分から1時間かけて、たばこの吸い殻や空き缶など歩道に捨てられたごみを拾い、分別作業した。
同社担当者は「ごみが減ったとは言い難く、来年以降も継続していきたい」と話していた。 -
はら美術で安川博さんの個展
フランスで水彩画、油絵などの製作活動を続けている伊那市出身の画家・安川博さん(73)の個展が6日まで、伊那市旭町のはら美術で開かれている。緑豊かな草原に囲まれたノルマンディー地方や、見渡す限りに広がるエーゲ海の深い青さを描いた作品50点が、訪れた人たちを魅了している。
多摩美術大学卒業後、フランスへ渡り絵を学ぶ傍ら、フランス国内だけでなく、国際展などにも数々の作品を出展してきた安川さんは、国内各地でも個展を開いており、はら美術での個展は4年ぶりとなる。
菜の花、麦畑、牧草など、四季折々に変化するノルマンディー地方の風光をありのままに描いた作品には、その地にある心地よい空気まで感じられる。
エーゲ海をテーマとした作品は、色を塗り重ねにより、印象的な青さと透き通る透明感を実現し、四季の移ろいを巧みに表現している。
安川さんは「絵と会話をしながら見てほしい」と話している。
入場無料。午前11時縲恁゚後6時。 -
はらぺこ保育園、パカパカ塾へ遠足
伊那市富県の里山で野外活動を中心とした保育に取り組んでいる「はらぺこ保育園」の園児や母親が2日、馬の世話や乗馬を通した教育支援活動をしている箕輪町のNPO法人「パカパカ塾」へ遠足に出かけた。
パカパカ塾への遠足は2回目。普段はあまりふれあえない大型動物とのかかわりを通してさまざまなことを感じてもらうことなどを目的としている。途中、約1キロの道のりは子どもたち自身が歩いて目的地を目指した。
牧場で春日幸雄塾長から馬の話を聞いた園児たちは、2頭のポニーに順順に乗馬=写真。手をふりながら、笑顔を見せた。昨年は怖がって乗馬できなかったが、今年は怖がらずに乗ることができた園児もいた。
乗馬の終了後は、持参したニンジンを馬にあげ、園児たちも牧場内でお弁当を味わった。 -
辰野ほたる祭りキャラバン隊、近隣市町村を訪問
10日から始まる「第58回辰野ほたる祭り」への参加を呼びかけるため1日、キャラバン隊が近隣市町村を訪問した。
伊那市役所を訪問した赤羽繁治実行委員長は「辰野町最大のイベント。各市町村に協力してもらいながら盛大なイベントにしたい」と語り、祭りのポスターなどを手渡した=写真。この日はそのほかにも箕輪町、南箕輪村などを訪問した。
ホタルの発生数が少なかった昨年に比べ、今年はその3倍の上陸を確認しており、6月中旬縲怏コ旬がピークになると予測している。
祭りは10日の午後4時50分に開幕。小中学生による太鼓演奏、吹奏楽パレードの後、ホタルを乗せた山車を引っ張る「ほたるのお宿うつし」などがある。11日には町民総踊り大会もある。
今年は、辰野駅と小野駅の開業100周年を記念したイベントも同時開催するため、さまざまな催しが楽しめるという。
イベント期間は18日まで。期間中は道路が込み合い、駐車場も限られるため、公共交通機関の利用を呼びかけている。入場にはホタルの保護育成協力金300円(中学生以下無料)が必要。 -
アフガニスタンの復興支援に取り組む女性活動家が伊那市で対談会
アフガニスタンで女性や子どもなどの支援活動をしている「アフガニスタン女性革命協会(RAWA)」の女性活動家を招いた報告会が28日、伊那市駅前ビル・いなっせであった。約40人が集まり、メディアなどで伝えられてない生の声を聞いた。
1977年にアフガン女性によって設立したRAWAは、女性の人権、政教分離の政治、民主主義の実現を目指して活動を続ける現地組織。社会的に特に虐げられている女性への教育支援などに力を入れている。しかし、女性の自立、民主主義などを掲げる活動は、原理主義者による現在政権には認められておらず、活動に携わる女性たちは常に命の危険にされている。
女性は、原理主義者たちを中心とした政権が成立した背景には、米国の思惑があったことや、現在政権の復興支援は都市部にのみ集中しており、農村部の復興は進んでいない実情を説明。「農村部では、社会的にも家庭的にも女性の身分は低く、教育の機会すら保障されていない」と語った。
身の危険がある中、どうして活動を続けているのか竏窒ニいう会場の問いかけに、女性は「国内の状況を間近で見てきたRAWAの女性たちは、教育を受けた自分たちが国のために働かなくてはと考えている。人々が教育によって希望を持ち、自ら行動できるようになってほしいと思っている」と復興への強い思いを語った。 -
中部電力検針集金労働組合飯田地方本部女性委員会がプルプルタブで購入した車いすを伊那市社協へ寄贈
中部電力検針集金労働組合飯田地方本部女性委員会(人員35人、小平節子主査)は29日、伊那市社会福祉協議会に回収したプルトップと募金で購入した車いす1台を寄贈した=写真。
飯伊地域と辰野町を除く上伊那の市町村で検針、集金に当たる女性でつくる同組合は、大きな場所を必要とせず、気軽に収集できるプルトップを換金し、そのお金で車いすを贈る活動を94年から続けており、05年までに32台を寄贈した。
今回の車いすは、飯田地方本部と長野地方本部が04、05年度に収集したプルトップと募金で購入した7台のうちの1台。例年異なる市町村で寄贈しており、伊那市内では初めてだという。
御子柴龍一会長は「高齢化が進み、車いすを利用する人も多い。古いものを購入することも多い中、新しいものをいだたけるのはありがたい」と語った。
プルトップは、組合員の家庭などで出たものを収集しているほか、検針や集金などで訪れた家庭、学校や保育園などにも協力してもらっている。
小平主査は「新聞などを見たお客様に活動の輪が広がることを期待している。プルトップは、検針などで訪れた時に渡していただければ」と話していた。 -
介護保険の認定者65歳以上の11・5%、積極施策で介護予防に効果も
宮田村住民福祉課は昨年10月末現在の介護保険の状況をまとめた。65歳以上の11・5%が介護保険の認定を受けているが、県平均を4ポイントほど下回っている。村は介護保険の被保険者となる65歳と5年経過した70歳を対象に、制度説明の講習会「筋力アップ教室」を実施。転倒予防などにつながる筋力増強の体操も取り入れ、老後の健康意識を高めてもらおうと取り組んでいる。
宮田村65歳以上のうち、介護保険認定者は227人。介護保険が始まった2000年4月と比べ、51人増えている。
5年間で新たに認定を受けた人は264人。年間50人ほどが新規という計算だ。
要介護認定を受けた原因のトップは脳血管疾患(5年間の数値合計)で21・6%、続いて認知症20・8%、整形外科15・9%の順。
ただ、整形外科と骨折をあわせると23・5%にのぼり、転倒などが介護保険を受ける有力な要因にあがる。
宮田村は介護予防、転倒予防、高齢者閉じこもり予防など、高齢者を対象にした各種教室を開き、老後も出来る限りの自立ができる健康づくりを支援している。
65歳と70歳を対象にした筋力アップ教室も、その一つ。対象者に呼びかけ年間4回開講。介護保険制度の説明とともに、家庭でも簡単にできる体操を指導している。 -
新田区の行政懇談会
宮田村新田区(小林庸助区長)は31日夜、村長ら村の理事者、課長、地区担当職員と意見を交わす行政懇談会を開いた。約40人の区民が出席し、安全対策について村の方針を積極的に質問。就任からまもなく1年を迎えようとする、清水靖夫村長に村政の感想について聞く場面もあった。
質問を受けて清水村長は「今までの村は、お金があればあるだけ使ってきた。これを経営に転換して結果を出さなければならないが、従来のやり方ではできない」と答弁。
各種施策の計画から実行段階まで透明性を高めるとともに、職員の対応改善もあわせて図ることで「今後の行動を皆さんに見て頂き、評価して欲しい」と話した。
席上、村は本年度から5年間の第4次総合計画後期基本計画の概要を説明。
会場からは地域の安全対策、教育問題について複数質問が挙がり、新井洋一教育長は「家庭の教育力が重要になっている。良いこと、悪いことを親が教えてほしい」と呼びかけた。
広域農道大田切橋の歩道設置を求める声について、村産業建設課は「歩道設置の設計になっていないため、強度的にも難しい」と答えた。
行政懇談会は区の要請で村が出向く形。新田区や大田切区などは以前から開いてきたが、本年度は南割区、大原区、町3区も開催を予定している。 -
バラの出荷最盛期に
飯島町岩間の岩間バラ温室組合(小林均組合長)では「父の日」や「ジュンブライド」に向け、出荷が最盛期を迎えた。1週間に約2万5千本が東京や大阪、神戸などに出荷されている。
「父の日」需要は、黄色が圧倒的に人気があり、ブライダルは白を基本に、ピンク系、オレンジ系のほか、グリーン、ベージュなど特殊な色も人気とか。
同組合はガラス温室10棟を含め、4000坪余のほ場で、夏場を中心に、年間130万本を出荷。色はピンク系が5割、オレンジ系2割、白、黄各1割、残りは緑、ベージュ、復色、スプレータイプ。今年の新品種は透き通ったピンクの「マイガール」、シックな薄紫色の「オーシャンソング」、ピンクの縁取りがかわいい「ドルチェ・ピーター」など8種類。
小林組合長は「今年は陽気が遅れたが、父の日には出荷最盛期になりそう」と話していた。 -
水道安全給水祈願式(水神祭)
飯島町は水道週間(1-7日)にちなみ2日、楢ケ沢浄水場で、恒例の安全給水祈願式(水神祭)を行った。
町や議会、水道事業者ら約30人が出席、施設の安全な運転と住民への安定供給を水神に祈った。
梅戸神社の茅野宮司が神事を行い、高坂町長は「水は住民にとっても生命線、安全に継続的に供給できるように」と祈願詞を読み上げ、玉ぐしを奉てんした。
同浄水場は75年3月月完成、4月稼働開始以来、現在まで30年間、町の98%の水道水を供給している。
現在の処理水量は1日約5100トン。
18年度は下水道事業に合わせ、老朽化した配水管の敷設替えや、応急給水施設整備を計画している。 -
飯島町社協、評議員会
飯島町社会福祉協議会(堀越幸夫会長)は31日夜、石楠花苑で評議員会を開き、評議員や理事ら約60人が出席。堀越会長は「社協の今後の方向性を調査研究するための小委員会の設置」などの考えを示した。
開会あいさつで、堀越会長は「町の空施設を利用した小規模多機能施設への取り組みや、社協の介護3事業の民間委託の検討など、これからの社協のあり方を調査研究するため小委員会を設置し、基礎データを収集したい」と述べた。
このほか、05年度事業報告、決算報告の承認。6月18日の「町民ボランティアのつどい」、7月11日の「町戦傷病没者慰霊祭」など直近の事業についての説明もあった。
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「はるひ陶芸教室」が初めての作品展
上伊那の陶芸愛好者でつくる「はるひ陶芸教室」(小池千恵代表)の作品展は4日まで、伊那市立図書館の広域情報コーナーで開いている。教室を始めて3年が経過し、受講生らの作品が充実してきたのを機に初めて企画した。
小学生から60代の定年退職者までの生徒ら約15人が花器、陶額、焼酎サーバー、照明、表札など約180点を出品。「作りたいものを作ろう」と、それぞれが自宅で使用したいと願う陶器が会場に集まる。
趣味の魚つりが講じて製作した渓流魚をモチーフにした壁掛け、家の洗面台の規格に合ったサイズの小物入れ、ファミリーパーティーで使う特大のパエリア鍋など、作者のこだわりが詰まった作品ばかり。
指導者の小池代表は「完成したときのよろこびが伝わってくる生徒さんたちのオリジナル作品が集まっている。見て楽しんでもらえれば」と来場を呼びかけている。
午前10時縲恁゚後7時。入場無料。 -
竹久夢二の版画展 ベル伊那6日まで
大正ロマンを代表する日本画家・竹久夢二の版画展は6日まで、伊那市日影のベルシャイン伊那店2階文化ホールで開いている=写真。
木版師松永安生が復刻した版画や、大正期の初版(オリジナル版画)などの額装45点、木版画の図録、ハンカチ、絵はがきなどの夢二グッズ約40種類などを展示販売している。
オリジナル版画は「湯上り」「二の腕」「姐さん」など10点を出品。復刻版画は代表作の「黒船屋」「宵待草」などの美人画は、大正時代の風俗を描いた作品が多く並んでいる。
関係者は「初版の作品が見れることは貴重。グッズも好評で、図録は松永版画のほとんどが集録されている」と来場を呼びかけている。
午前10時縲恁゚後6時30分(最終日は午後4時)。 -
ローズ指令など環境問題に対応 県がセミナー
県は1日、伊那市西箕輪の伊那技術形成センターで化学物質規制対策セミナーを開いた=写真。7月に施行を控える化学物質の使用量規制などを盛り込んだ「RoHS(ローズ)指令」などの環境問題に対応するための講習に、中南信地域の製造業など約50社、65人の関係者が参加した。
ローズ指令や来年施行予定のEU新化学物質規則「REACH(リーチ)」の予備知識を身に付け、対策につなげるため、最新動向や今後の対応策について産業環境管理協会シニアコンサルタントの大歳幸男氏、工業技術総合センター研究員の曽根原浩幸氏が説明した。
大歳氏は「国際的な製品含有化学物質の規制動向と課題」と題し、リーチ規則案のポイントや企業対応方法などの5項目に分けて講演。使用が規制される物質については、同じ性質のある安全性の高い物質を代用するなどと助言した。
県関係者は「ますます厳しくなっていく化学物質の規制について、専門家の話を聞いて早急な対策を取ってもらうことが、競争力向上につながる」と話していた。
15日、坂城町のさかきテクノセンターで同様のセミナーがある。参加希望者は8日まで募集。問い合わせは、県商工部産業技術支援チーム(TEL026・235・7196)へ。 -
信州流木工芸工房「きむ」
木村紀雄さん(66)ランプ、花台、置物、家具、時計竏秩B朽ち果てる運命だった流木がさまざまな形に生まれ変わり、新たな命を得て息づいている。
「落ちているだけならただの朽木。だけど拾ってきて少し手を加えれば命を吹き込むことができる。そこが魅力だね。まあ、ささやかな自然への恩返しというところかな」
◇ ◇
東京生まれ。会社勤務を経て退職後「駒ケ池に逆さに映った宝剣岳の素晴らしさに魅せられて竏秩v終(つい)のすみかと決めた駒ケ根に2年前移り住んだ。
ある日、太田切川の川原に落ちている流木を見て「面白い形の木があるもんだなあ」と思って家に持ち帰り、興味を持ってインターネットで「流木」をキーワードに検索したところ「流木工芸教えます」のサイトが目に留まった。
「子どものころから絵や工芸はまったく駄目。木工に少し興味がある程度だったが、流木にはなぜか強くひかれるものを感じた」早速申し込み、1週間の個人指導を受けた。
その後は暇さえあれば流木を拾って来ては制作に取り組んだ。
「何を作ろうと思って探しに行くのではなく、川原で面白いと思った流木を拾って来て家で一日中眺める。長い時には半年もじっと見ているだけ。そうすると、どんな物にしようかだんだん構想が決まってくる。何しろ同じ物は二つとないからね」
腐ったり傷ついた部分を取り除き、自作の竹べらで皮をむいてサンダーなどで形を整える。耐水ペーパーで磨いて乾かしたら仕上げにかかる。ニスなどは使わず、ガラスや竹べらなどを使って磨く根気の要る作業だ。
「こうすることで自然のつやが出る。できるだけ元のままの味を損なわないようにしたいから」
◇ ◇
昨年自宅に工房を構え、本格的に制作に打ちこんでいる。当初困ったのは値のつけ方。
「もともとそんなつもりで作り始めたんじゃないし、ほとんど原価がないようなもんだからね。ついつい安くしちゃうんだよ。でも『あんまり安くしてはいけない。売ることで責任や張り合いが生まれ、もっと良い作品ができるんだから竏秩xと助言してくれる人もいたから、ああそうかなと思ってね」
「これに出合ってなかったら毎日いったい何をやっていたかね。何もしていなかったかもしれないな。今は一日1回でも木に触らないといられないくらい。本当に楽しいよ。これからも機会をみて展示会を開いていきたいね」
(白鳥文男) -
駅伝報告会
5月7日に松本市で行われた第2回県市町村対抗小学生駅伝競走大会と第16回県市町村対抗駅伝競走大会(一般)に出場し、それぞれ優勝と2位の好成績を収めた駒ケ根市代表チームの監督と小学生選手らは31日、市役所を訪れて成績を報告。勝ち取ったメダルを首にかけ、中原正純市長らとともに喜びの思いを新たにした=写真。小学生チームの林正俊監督は「優勝は市民の応援のおかげ。練習を始めた当初は連覇は無理、3位くらいかな竏窒ニ思っていたが、子どもたちは連覇を強く決意していたようだ。それが一番うれしい」と笑顔で報告した。
中原市長は「テレビでレースを見たが、駒ケ根の選手は走るフォームがよそと全然違うね。力強いよ」と上機嫌で選手らと握手を交わしていた。
小学生駅伝は4区(約6キロ)、市町村対抗駅伝は9区(42・195キロ)で優勝を争った。小学生チームは昨年に続いての連覇を果たした上、大会新記録で優勝に花を添えた。 -
駒ケ根市体育協会評議員会
駒ケ根市体育協会は31日、06年度評議員会を駒ケ根駅前ビル・アルパで開いた。評議員ら約40人が出席し、事業計画・予算案などを承認した。
議事に先立ち、功労表彰と、全国大会に出場するなどした選手・チームに対する栄光表彰が行われた=写真。
表彰されたのは次の皆さん。
◇功労表彰=石塚五登、山下善廣、小原淳一、気賀沢眞子
◇栄光表彰▽バレーボール=駒ケ根クラブ男子、駒ケ根クラブ女子▽卓球=千村淳子、西尾和子▽バドミントン=こすもす▽弓道=水田明美▽ゲートボール=駒ケ根天竜▽綱引き=MAX早太郎 -
駒ケ根市切石浄水場更新へ
駒ケ根市内に水道水を供給している切石浄水場は施設の老朽化などにより、09年度をめどに全面的に更新される見通し。事業費は現在の施設の解体費を含め約16億円で、財源は一般会計からの繰り入れは行わず、国庫補助金、起債、料金収入を充てる方針。これにより、水道料金は完成翌年度から2段階に分けて5%程度の値上げが必要という。市まちづくり推進部水道課が1日の市議会全員協議会で説明した。
同浄水場は1964年に1系列が完成、72年に1系列が増設された。それぞれ42年、34年が経過して老朽化が進んできたほか、耐震性も十分でない上、手動制御で急激な水質変化に対応できない竏窒ネどの問題があることから、水道課は約1年前から改修を含め、施設の更新について検討を重ねてきた結果「膜ろ過方式」施設の新設が望ましいとする結論に達した。比較したほかの方式に比べ、より安全で安定した給水が可能という。 -
JAのトリクロロエチレン対策
市議会全協で説明駒ケ根市は1日開いた市議会全員協議会で、トリクロロエチレンが検出された旧龍水社跡地の今後の対策について、JA上伊那(上伊那農業協同組合)が汚染土壌と、汚染地下水(動きの少ない泥状の汚染層)の浄化作業を行う竏窒ニする報告を受けたと説明した。土壌は6月中旬から約2カ月間、地下水は秋ごろから約2年間かけて作業を行うという。
JA上伊那はボーリングなど同地の詳細な調査を行った結果、土壌汚染は敷地のうち以前社員寮があった西端部分の約500平方メートル・深さ約5メートルに限られるとして、汚染土壌約2500立方メートルを「ばっ気浄化工法」(テント内でばっ気、揮発、吸着した後埋め戻す)などで浄化し、地下水は「揚水・真空吸引併用工法」で浄化するとしている。
市は住民に対する説明会を16日午後7時から町四区のやまびこ荘で開く。 -
行平なべ・おかゆポット贈呈
JA上伊那と上伊那農政対策委員会は、米の消費拡大を願い恒例の「上伊那食卓“愛の運動”」で、上伊那8市町村に行平なべとおかゆポット、お米券を贈る。1日は箕輪町と辰野町に贈呈し、8日までに残り6市町村に配る。
昨年はおかゆポットを贈ったが、一昨年まで贈呈していた行平なべの要望もあったため、本年度は各市町村の希望に沿って2種類を贈る。本年度の贈呈総数は行平なべ115個、おかゆポット1059個、お米券1865枚。
箕輪町には、市川隆男代表理事、荻原省三副代表理事、JA職員の計4人が訪れ、平沢豊満町長に行平なべなどを手渡した。平沢町長は「離乳食におかゆを炊く人が増え、重宝している人も多い。有効に使わせていただく」と感謝した。
町は、離乳食が生後5カ月ころから始まるため4カ月健診の会場で第1子に行平なべ、またはおかゆポットのどちらか、希望者にお米券を配る。 -
大芝高原をPR
JR関東バス南アルプス号に南箕輪村が車体広告掲載南箕輪村は、新宿-伊那・高遠・長谷間を走るJR関東バス南アルプス号に、大芝高原と森林セラピーロードをPRする車体広告を掲載した。2日から運行する。
車体広告は初の取り組み。信州大芝高原みんなの森が森林セラピーのセラピーロードに認定されたことを機に、東京方面からの誘客をより一層図ろうと掲載を決めた。
広告は縦110センチ、横140センチ。車体歩道側の横面後方で通常は黒い窓になっている部分。「東京から2時間半 アルプスの風に誘われて…信州大芝高原」のキャッチフレーズで大芝湖、木々、青空という大芝高原の写真と「南箕輪村」の文字、大芝荘の電話番号などを載せている。
広告を掲載したバスは南アルプス号2台のうちの1台。村内停留所は南殿、塩ノ井の2カ所。上り伊那市長谷の伊那里午前4時25分(冬期午前5時25分)発、下り新宿駅新南口午後6時40分発の1日1往復の運行。
広告掲載は07年3月末まで。制作・掲載料は25万3千円。 -
小梅の出荷始まる
中川村田島のJA上伊那中川梅選果場で1日から、小梅の選果、出荷作業が始まった。前年よりも5日遅れで、初日は同村葛島の7軒が450キロ余を持ち込んだ。
梅は早生(わせ)系で大粒の「吉村」、小梅の代表品種「竜峡小梅」。梅は選別機でLから6Lに分けられ、10キロずつ箱詰めされ、名古屋市に向けて出荷された。
小梅の出荷ピークは中旬ころ。27日までに伊南地区160軒の農家が約80トンを出荷する。L、2L級は漬物用として加工工場に、3L以上が青果として、店頭に並ぶ。
隣接のたじまファームでも取りたてを1キロ550円前後で販売している。
JA上伊那果実課の堀内隆文さんは「今年はなりにばらつきがあったが、価格も品質も平年並」と話していた。 -
送迎の職員が「安全安心の見守り隊」結成
飯島町社会福祉協議会(堀越幸夫会長)は1日、デイサービスなどの送迎に関わる職員で社協「安全安心見守り隊」を結成。「安全安心見守り隊」と書かれたマグネットプレートを取り付けた車両で見守り活動を開始した。
最近、町内で児童生徒の安全に関わる事件が発生したことや、高齢化社会を迎え、認知症の高齢者が増えていることなどから、送迎にかかわる職員を活用し「見守り隊」を結成し、安全で安心な社会づくりに貢献する。
同社協はデイサービスや生きがいデイ、こまくさ園利用者などの送迎に10台の車両に、14人の職員が乗り込み、午前7時45分から、午後5時まで、町内を走り回り、走行距離は1日120-170キロに及ぶという。
見守り活動は、運転手や添乗の介護職員が走行中に不審者や不審車両、徘徊人を見つけた場合、関係機関に通報するもの。
社協事務局では「プレートを付けることで、安心感を与え、犯罪抑止効果にもつながる。万一の場合、早期対応もできる」と話していた。 -
ランドセルに手をかけれた事件で現地診断
29日早朝、飯島町JR飯田線仏石踏切で、飯島小学校6年男子児童(11)が電車待ちをしていた際、不審な男にランドセルに手を掛けられるという事件を受け、1日、通学路の安全対策構築のための現地診断があった。
駒ケ根署や町、町議会、学校PTA、見守り隊など関係者約30人が参加。国道153号線沿いに集合し、通学路を歩き、仏石踏切へ。現場で同署の長沼生活安全刑事課長が状況説明した。男子児童の話では、坂の下から歩いて行くと、前方に見たことがない男が歩いており、追い抜く時「おはようございます」とあいさつしたが、男からの返事がなかった。警報機が鳴り、遮断機が下りた踏切で、列車通過を待っていたところ、男が後方から寄ってきて、ランドセルに手を掛けたので、びっくりして、ランドセルを下ろして、遮断機をくぐり、走って逃げ、助けを求めた-とし「再発防止に向け、登下校時のパトロール強化。犯人検挙に向け、聞きこみや子どもたちに対する聞き取りなど、全力を挙げて捜査している」と報告した。
この後、参加者は踏み切りを渡り、車道まで約300メートルの急な坂道を歩いた。
現場の坂は通称「地獄坂」と呼ばれ、飯島陣屋があった時代、刑場に通ずる道で、細い道の両側は竹やぶや雑木で覆われ、うっ蒼としている。
現場踏破後の意見交換会で、高坂町長は「樹木が茂り、通学路が暗い。道幅を拡張し、地権者の了解を得て、周囲の竹や木を間伐し、明るい通学道に変え、防犯灯も増設したい」と述べた。
山本署長は「最終的に花いっぱいの明るい通学路となるように期待している。犯人検挙に向け、情報提供を」と関係者に協力を呼び掛けた。 -
南箕輪村自主防災組織連絡会
南箕輪村は30日夜、村内の自主防災組織間の情報交換や活動推進のため、初の自主防災組織連絡会を役場で開いた。組織の活動や村の防災体制を紹介し、本年度の活動目標などを協議した。
村内の自主防災組織は、村が03年から各地域での組織立ち上げを呼びかけ、まず03年12月に中込地域で発足。05年度末までに全地域で組織ができた。
村は具体的な活動に向け、活動の継続維持の方策や正しい情報集約、宝の持ち腐れにしない資器材の保管の研究など活動のポイントを紹介。「年1回の防災訓練だけでなく折に触れて防災について話したり講習を取り入れてほしい」と話した。
活動事例では北殿地域が、区に加入していない組外世帯にも入会案内と会費納付書を配り、効果を上げたことなどを発表した。
本年度活動目標は、消防・防犯と協力した地区内危険カ所の点検、防災マップの作成・組織内連絡網の作成と周知、防災訓練の実施、天竜川河川敷の立木伐採事業(07年2月ころ)、家具転倒防止器具取り付けなど会員への啓発活動、「災害時要援護者」との交流など。
避難所の案内看板設置も計画。看板は村が用意し、村民との協働で設置作業は自主防災組織で担当する予定。 -
伊那市の06年度一般会計予算は315億8500万円
伊那市は1日、06年度予算案を発表した。一般会計は、4縲・月の暫定予算分を含めて315億8500万円。旧伊那市・高遠町・長谷村を合計した前年度当初予算に比べて3・1%(9億5900万円)の増。長野県一のまちづくりを目指し「子育て支援」「教育」「産業立地」の3本柱を重点に配分した。
合併で削減されたのは、人件費が主。市職員、議員の削減で、前年度比5億5400万円が減った。
また、合併に伴って各種証明書の交付など住民の利便性の向上、合併の一元化による各種事業の充実、地域ブランドの発信などサービス向上が図られている。
歳入の市税は、前年度比4・3%増の82億7千万円。そのうち市民税の個人分が27億7千万円、法人分が8億4千万円。地方交付税は84億8千万円。市債は31億6千万円。
歳出は、教育費が伊那東・東春近の両小学校の改築、高遠城址公園の整備、旧上伊那図書館の整備で前年度比7億8500万円増えた。議会費は議員定数の削減で1億円減った。
新規事業は、本庁の大規模改修(市民交流スペースや外部トイレの設置)、長谷の高齢者専用住宅の建設、市民の健康を守る生活習慣病予防教室開催(信州大学との連携)など。権兵衛トンネル開通で通勤範囲が広がり、産業立地によって高遠町・長谷の過疎化に歯止めをかけるほか、子育て支援として上の原保育園を祝日や土・日曜日も開所する。
合併特例債の事業として、本庁舎の大規模改修、保育園の増築工事(富県南部・西春近北)、伊那小学校の校舎耐震補強などを盛り込んだ。借入れ額は4億6300万円。そのほか、美篶保育園の整備、学校施設の耐震補強などが想定されるため、起債借入れ限度額177億2千万円のうち8割ほどを使う見込み。
高遠町・長谷を対象とした過疎対策事業債の事業は、小原南など公営住宅の建設、高齢者専用住宅の建設、道路改良など5億4200万円を借入れる。
特別会計は9会計で227億9100万円(前年度比0・4%減)、企業会計は2会計で27億300万円(同12%減)。
06年度末の基金残高(一般会計分)は50億1700万円の見込み。06年度当初の起債制限比率は12・2%。
小坂市長は「合併に伴う新市まちづくりへの要望は増加しており、新市事業には合併特例債や過疎対策事業債を有効活用する」と述べ、経費節減などに努めていくとした。
主な新規事業・重点事業は次の通り。
◇防災対策▽CATV緊急割り込み告知放送整備事業
◇庁舎管理▽本庁舎大規模改修
◇地域自治振興▽地域自治区の運営
◇公債▽ミニ公募債の発行
◇火葬場▽火葬炉の全面入れ替え工事
◇介護予防拠点施設管理▽高齢者専用住宅建設
◇健康づくり▽信州大学との連携による生活習慣病予防教室の開催
◇地域環境保全林整備特別対策▽ますみケ丘平地林の環境・保全整備と利活用事業の促進
◇商業振興▽中心市街地活性化事業▽空き店舗情報発信事業▽商店街情報表示システム設置事業
◇防災施設管理▽防災行政無線の接続工事
◇学校施設▽小・中学校耐震化診断 -
ながた荘で「ワインと和食と音楽を楽しむ会」好評
箕輪町のみのわ温泉ながた荘は30日、食事を楽しんでもらうための企画「ワインと和食と音楽を楽しむ会」で利用者をもてなした。好評だった昨年12月の「日本酒と和食を楽しむ会」の第2弾としての企画に、同町周辺市町村から34人が訪れた。
井筒ワインの協力で用意した県内産の6種類のワインと、料理長がこの日のためだけに真心込めて作った新作料理、町内の演奏家によるフルートとピアノの生演奏を堪能した。
ブドウの発酵が終わる前に瓶詰めした「生にごりワイン」、汁液だけを発酵させた甘口のロゼワインなどが次々とテーブルに並ぶと、利用者らは料理に舌鼓を打ち、澄んだ音色に耳を澄ませ、楽しい食事の時間を過した。
次回は年末のクリスマスころに第3弾を企画しているという。