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温泉のお菜洗い場利用始まる
野沢菜を漬ける時期を迎え、箕輪町長田の日帰り温泉施設「みのわ温泉ながたの湯」上に19日、今年も温泉のお菜洗い場ができた。地元住民らが、温かい温泉で野沢菜や大根を手際よく洗っている。
利用3年目という福与の那須博さん・幸江さん夫妻は、家で作った野沢菜6束を漬ける。今年は成長がよく、いい野沢菜ができたという。「水より温泉で洗ったほうが柔らかく、おいしく漬かる」「温かいから手が気持ちいい」と、小分けに束ねてきた野沢菜を丁寧に洗っていた。
利用は12月11日まで。時間は午前8時縲恁゚後9時。無料。毎週火曜日(11月22、29日、12月6日)は休み。
南箕輪村大芝公園内の温泉スタンド東側のお菜洗い場もオープンした。利用は12月25日まで。時間は午前8時縲恁゚後8時。無料。 -
箕輪町南部営農組合収穫感謝祭
箕輪町南部営農組合(柴正人組合長)の第5回収穫感謝祭は19日、木下公民館であった。越冬野菜など地元産の顔の見える農産物を買い求める人でにぎわった。
今年は、天候に恵まれ農作物はみな豊作で価格安という。農産物直売コーナーは長いも、ゴボウ、大根、白菜、リンゴ、もち米、そば粉、シクラメンなどが並んだ。漬物用に白菜をまとめ買いする人もいて、組合員が野菜を次々と補充していた。式典や、新そば試食コーナー、とん汁サービスもあった。
20日から23日まで、組合の畑で野沢菜の収穫がある。地域住民への感謝の気持ちを込めて、今年は特別無料で提供。だれでも自由に収穫できる。場所は町民プール西側、鉄塔下の畑。 -
町3区人権学習会
宮田村町3区の人権学習会は16日夜、村民会館で開いた。村公民館と同区分館の主催で、県女性総合センター元所長の建石教子さんが講師。男女共同参画をテーマに話し、約20人を前に日常の人間関係の大切さを説いた。
家庭の具体的な性差別の実例を出しながら、「男だから、女だからという意識ではなく、感謝の気持ちを言い合えるように」と建石さん。お互いに聞きあえる人間関係を築くことが大切とも話した。
村公民館は毎年4地区で、人権全般と男女共同参画の学習会を実施している。 -
JA宮田支所の農業祭
JA宮田支所は19、20日、農業祭を同所駐車場などで開いている。地元産の新鮮な農産物の特売や宝投げ、特設屋台村などの各種イベントで盛り上がっている。
新米や獲れたての野菜が並び、家族連れなどで大賑わい。収獲の秋を感じながら、買い物を楽しんでいた。
支所内には住民や組合員、小中学生の作品を一堂に展示。絵画や盆栽、手芸などが出品され、訪れた人たちの目を楽しませている。
20日は午前11時から集落対抗腹巻送り競争、景品を多数用意した宝投げは午前10時半と午後3時半、正午からは生活班による芸能発表も行なう。 -
町1区の健康教室
宮田村町1区の健康教室は16日夜、同区公民館で開いた。約20人が参加。心筋梗塞(こうそく)など血管性疾患の発症可能性が高くなる「メタボリック症候群」について、村の栄養士加藤いくみさんが解説。普段の食生活と適度な運動の必要性を見直した。
区保健補導員が主催。加藤さんは絵図などを使いながら症候群について話し、食べ過ぎや運動不足が体内の代謝に影響を及ぼすことを指摘した。
代謝の異変により蓄積された内臓脂肪は、悪性の物質を分泌し、血管の炎症や血栓を作りやすくするとも説明。動脈が硬化することで、心臓や脳疾患の危険性が高まるとした。
参加者は健康診断などの結果を持ち寄って、自分自身の体を再チェック。中性脂肪や血圧など、数値に目を凝らし、改善すべき点を考えた。
さつま芋や果物が美味しい季節だが「いくら果物が体に良いと言っても食べ過ぎには注意」と加藤さん。1日の適度なお菓子の摂取量も確認したが、参加者は「こりゃ食べ過ぎているわ」と、食生活を見つめ直していた。
「血液の状況を知るためにも検診を受けてほしい。特に若い人に関心を持ってもらえれば」と加藤さんは話していた。 -
いなっせにクリスマスツリーが登場
伊那市の駅前再開発ビル「いなっせ」正面玄関に19日夜、巨大クリスマスツリーが登場した。
ツリーは、高さ5メートルのモミの木。小坂市長から譲り受け、いなっせ管理組合が昨年に続いて設置した。電球1300個のほか、ベルなどの飾りを取り付けた。
点灯式で、伊那東・伊那北小学校児童約60人が「ジングルベル」「きよしこの夜」のクリスマスソング2曲を歌い、盛り上げた。
松沢一男理事長は「いなっせがオープンして2周年を迎えた。楽しいクリスマスになるよう、まちに出かけて」と呼びかけた。
ツリーは12月25日まで飾る。点灯は午後4縲・1時。 -
4年ぶりの邦楽演奏会
伊那三曲協会(伊藤伶鵬会長)の「第8回邦楽演奏会窶披オ(こと)・三絃・尺八」が19日、伊那市生涯学習センターであった。協会員と門下生延べ240人が出演し、日ごろの成果を披露した。
演奏曲目は「花かげ変奏曲」「春の夜」「夕顔」など12。保育園児から一般までがステージに上がり、曲の解説を交えながら、しっとりと息の合った演奏を見せた。
四章で構成される「さとの四季」には、伊那西高校合唱クラブ約20人も出演。箏、十七絃、尺八の演奏に合わせ、美しい歌声を響かせた。
協会は箏・三味線・尺八の有資格者150人余で構成。演奏会は2年に1度の開催だが、諸行事と重なったことから今回は4年ぶりだった。演奏活動のほか、小中高校での指導、各種イベントへの出演など邦楽の普及に努めている。 -
ベルシャイン伊那で「油絵二人展」 22日まで
北安曇郡松川村にアトリエを構える洋画家の相島謙次郎さん(68)と、妻のあいしまたかこさん(67)の展示即売会「油絵二人展」は22日まで、伊那市日影のベルシャイン伊那店2階文化ホールで開いている=写真。
作品は、油彩と水彩で、それぞれが20余点づつの計48点を出品している。「美しい信州」をテーマに、地元の安曇野の風景を中心に、白馬連峰、浅間山、八ヶ岳などの四季折々の自然を表現。上伊那をモチーフにした作品「菜の花と仙丈ケ岳」もある。
2人は1990年から合同展示を始め、長野市や東京を中心に活動。同ホールは4回目で、隔年で開いている。
相島さんは「絵の中で色んなイメージを広げてもらい、自然の美しさを楽しんでもらえれば」と来場を呼びかけている。
午前10時縲恁゚後6時(最終日は午後4時) -
一人暮らしの老人家庭を訪問
伊那消防署は市消防団員と地域の民生委員とともに、11月1日窶・0日までの期間中、管内の一人暮しの老人(65歳以上)家庭の訪問調査を実施。19日は女性団員も参加し、火器使用器具や家具類の転倒防止の有無の点検、消火器の使用方法指導などを通じて、災害弱者の老人に火災予防を呼びかけた。
この日は17人いる女性団員のうち3人が参加し、市内の美篶、日影、西春近の3班に分かれ約50世帯の老人家庭を訪問。女性団員は、周りに頼れる家族はいるか、地域住民との関わりがあるか、最近の体調はどうか窶狽ネどと質問して老人を気遣っていた。
点検調査を受けた美篶中県の男性(83)は「外出するときはコタツのコンセントを抜くなど注意していたが、今日の点検で学んだことを役立てていきたい」と話していた。
女性消防団員の訪問は20日、市内の若宮、東春近でもある。
伊那消防署管内の一人暮しの老人家庭は、伊那市に1285世帯、南箕輪村に105世帯ある。 -
アピタ伊那で小学生防犯写生大会作品展 21日まで
伊那市のアピタ伊那店2階で21日まで、第25回小学生防犯写生大会作品展が開かれている=写真。「低学年の部」と「高学年の部」の、金、銀、銅賞と佳作の入選作品16点が並び、防犯活動に一役買っている。伊那地区防犯協会の主催。
10月1日、伊那地区の小学生を対象に写生大会を実施。同月24日、伊那消防署で、伊那警察署長、小学校美術教諭、伊那地区防犯協会長らによる審査があり、参加者約50人から入選作品を選出した。
ポンプ車、救急車、パトカーなどを水彩絵具や鉛筆、クレヨンなどで写生。はしご車が人気で、画面からはみ出さんばかりの大きさで描いたり、車両の外装部をち密に描写したり、風景に力を入れたり窶狽ニ、児童一人ひとりの個性豊かな作品が並ぶ。
作品展はベルシャイン伊那店2階(22窶・9日)、伊那市役所1階市民ホール(30日窶・2月7日)でもある。 -
環境保全セミナー
県環境保全協会伊那支部(塚越寛支部長)はこのほど、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで環境保全セミナーを開いた。日本エネルギー経済研究所総合戦略ユニットの中島敬史さんの「エネルギー情勢と環境保全」と題した講話に、会員ら約130人が耳を傾けた=写真。
セミナーは環境に対する啓もうを目的に毎年開催。今回は中部電力伊那営業所の共催で開き、同営業所の元島勝美さんが「ヒートポンプによるエネルギー効率利用」と題した事例紹介もあった。
中島さんは石油の無機起源説を状況証拠を交えながら説明。「この説が正しければ、石油は上部マントル付近で現在も生成中で世界の大規模油田は枯渇(こかつ)しない。油田は中東に限らず、世界の深部断層付近に分布すると見られる」と語った。
糸魚川窶柏テ岡と中央構造線が重なる伊那市についても、油田出現の可能性あり窶狽ニし、「地表や河川に油の染み出しがあれば、未来への大きな発見になるかも」と周囲を盛り上げた。
また、二酸化炭素と水で合成石油が生成可能とし、「二酸化炭素で将来は油をつくることができれば、地球環境の保全にも貢献できる」と訴えた。
塚越支部長は「最近はエネルギー問題に大変な関心が集まっている。石油は有限であるのが前提になっているが、中島さんの説が正しいのなら、ある種の希望を持った企業の選択もできそう」とあいさつした。 -
館内ぎっしり力作披露
伊那市の西箕輪公民館(城取茂美公民館長)で19、20日、文化祭が開かれている。地域の小中学校、伊那養護学校や、公民館クラブ・サークルが絵画、書、陶芸、絵手紙など約900点を出品し、見る人の目を楽しませている。
本年は児童、生徒からの出品数も充実し、公民館活動に籐工芸サークルも加わったことで、例年より100点ほど多く展示。地元出身の重盛国広さんの大正から平成までの故郷、日本、世界の移り変わりを記録した、写真の資料展もある。
2年目となる公民館サークルの「伝統文化こども生け花茶道教室」は生け花の展示と、期間中は無料サービスの茶席を設けている。月に2回の教室で学んできた成果を児童たちが披露している。
城取館長は「出品数が多いと予想し、一人2点までに制限したのにも関わらず、出品者数が増えて公民館にぎっしり作品が集まった。文化に対する地域住民の関心が高まっていて嬉しい」と話している。 -
飯島支所農業祭にぎやかに
JA上伊那飯島支所の第10回農業祭は19、20日、飯島支所などで開催。好天に恵まれた初日、農産物品評会、演芸大会、テント村、農機具・自動車展示即売などど多彩なイベントが繰り広げられ、町内外の買い物客で終日にぎわっている。
手芸や生花が並ぶ「はなみずき展」、町内小中学生書道、絵画展など各展示会場には多くの人が足を運び、知人や家族の作品に足を止めていた。
特設ステージでは豪華賞品が用意された宝投げが行われ、お陣屋太鼓や飯島中学校吹奏楽部の演奏などが祭を盛り上げた。
20日は宝投げは午前11時15分、午後3時の2回。ステージでは午前10時から中川バンドの歌謡ショー、午後1時30分から、リンゴ皮むき競争、午後2時30分からJA体操グループ発表会を予定する。 -
中川支所農業祭
JA上伊那中川支所の第10回農業祭は19、20日、たじまファームとショッピングセンターチャオで開催。好天に恵まれた初日、農産物品評会、軽食バザー、越冬野菜市、はなみずき展、自動車・農機具の展示販売など多彩なイベントが繰り広げられ、村内外の買い物客で終日にぎわっている。
開会セレモニーに続き、中川西小学校児童によるマーチングバンドの演奏、中川東小学校の豊年おどりで盛り上げ、豪華賞品が用意された宝投げには、会場は人で埋った。
軽食バザーコーナーには家族連れが次々と入場し、うどんやそば、汁粉を味わっていた。
20日はテント村や書道・絵画展のほか、宝投げ(午後3時)、縄ない競争(午前10時30分)などが予定されている。 -
宮田中で防犯訓練と護身術訓練
不審者侵入に対応する防犯訓練が18日、宮田村の宮田中学校であった。駒ケ根署員4人、伊南防犯女性部員2人の指導で、教職員23人、生徒306人が参加し、緊迫した訓練を行い、有事に備えた。 訓練は不審者が中庭から1階若草学級(井口昌一教諭)に侵入を想定。署員が扮した不審者に対し、井口教諭は冷静に対応する一方で、生徒を避難させ、ほかの教諭への連絡を指示。連絡を受けた教諭らが、非常ベルを鳴らし、警察に通報、生徒を体育館に避難させ、さすまたを持って、応援に駈け付けた。不審者に扮した署員は大声で威かくしたり、棒切れを振り回していたが、校舎の外に押し出され、取り押さえられて終了。侵入から、身柄拘束まで4分30秒だった。
引き続き、体育館で生徒を対象にした護身術講習会を実施。腕をつかまれた時、つかまれた腕を半円を描くように回して外す方法や、相手の腕にぶっつけるように勢いよく並行にする「ひじ寄せ」などのほか、両手でつかまれた時、抱きつかれた時の対処法を実習した。 -
5、10、13キロ完走目指して
高遠中学校で19日、第11回強歩大会があった。全校生徒203人のうち183人が参加し、体調や希望に合わせて、5、10、13キロの3コースに分かれて完走を目指した。
生徒たちはコース別に円陣を組み、互いの健闘を誓い合って順次スタート。学校を発着点に、杖突峠方面に向かって、5キロは千代田石油西側で、10キロは農村公園、13キロは長藤の中条集会所手前まで足を延ばして、それぞれ折り返した。
最長コースには運動部を中心とした約70人が挑み、紅葉も見納めに近くなった晩秋の高遠路を駆け抜けて、自慢の健脚を競った。
ゴールの校庭ではPTAが豚汁を用意して出迎えた。完走した生徒たちは空腹を満たして、体を休めた。 -
秋香会が菊花まつりの寄付
10月30日縲・1月3日まで第45回菊花まつりを開いた駒ケ根秋香会(本間秋男会長)は17日、菊花まつりの収益金の一部7万円を駒ケ根市社会福祉協議会に寄付した。本間会長ら3人が市役所を訪れ、「社会福祉のために役立てて」と中原正純市長に寄付金を手渡した=写真。中原市長は「歴史と伝統ある秋香会の毎年の厚意に心から感謝する。大切に使わせていただく」と述べた。
本間会長らは懇談で「ことしの菊花まつりは晴天に恵まれて例年にない盛り上がりだった。皆さんの協力のおかげ」と笑顔で振り返っていた。 -
交通死亡事故現地診断
5日に駒ケ根市南割の市道交差点で起きた交通死亡事故の現地診断が17日行われた。駒ケ根署や駒ケ根市の担当者のほか、市交通安全推進協議会、伊南交通安全協会の会員など約40人が出席し、同署の渋谷保人交通課長から事故状況の詳しい説明を受けた後、交差点の見通しやカーブミラーの見え具合などをあらためて確認した=写真。
現地診断の後、駒ケ根署に場所を移して対策会議が開かれた。出席者からは「交差点の存在をドライバーに認識させることが大切。それには路面へのカラー舗装が最も効果的」「高齢者に対する安全教育も繰り返し行う必要がある」などの意見が出された。
事故は5日午後3時ごろ、同市赤穂上赤須の無職中山万九さん(85)運転の原付バイクと松川町元大島の公務員下澤俊治さん(50)運転の普通自動車が出会い頭に衝突し、中山さんが頭などを強く打って死亡したもの。同市内では03年11月以来の死亡事故だった。 -
町三区市政懇談会
駒ケ根市は16日夜、町三区の住民を対象にした市政懇談会を飯坂会館で開いた。中原正純市長のほか、中原稲雄教育長、馬場勝まちづくり推進部長が出席し、市民らの質問に答えた。
参加した約30人の住民らからは「赤穂東小学校周辺をはじめ、区内の道路整備計画はどうなっているのか」「消防署の移転はもっと少ない金額でできないのか」など、日ごろ感じている疑問や率直な意見などが出された=写真。
中原市長は「将来新築移転する伊南行政組合消防本部・北消防署は耐震性の問題などもあるため、費用はかかってもしっかりしたものをつくらなければならない」として、既存の建物などを利用する考えのないことを示した。
通学路などの道路整備について馬場部長は「現地を確認の上検討し、整備していきたい」と述べた。 -
海外協力隊修了式
駒ケ根青年海外協力隊は16日、05年度第2次隊の派遣前訓練修了式を同訓練所で行った。79日間の訓練を終えた候補生155人は加藤高史訓練所長から一人一人修了証とエンブレムを手渡され、晴れて正式隊員となった喜びをかみしめていた=写真。隊員代表の濱田孝子さんは「訓練所での生活はほかでは得ることのできないかけがえのないものだった。これから赴く任地で予期せぬ困難に出合った時こそ、訓練所で得た自信と勇気、仲間を大切にしたい」と謝辞を述べた。
国際協力機構の伊沢正理事は式辞で「派遣国ではさまざまな困難に遭うだろうが、初心を忘れず、訓練で培った力をいかんなく発揮して協力隊の歴史に新たな1ページを加えてほしい」と激励した。
隊員らの派遣先は中南米やアジア、アフリカなどの38カ国。教育、保健衛生、農林水産などの分野で技術の指導に当たる。 -
ボジョレー、今年も解禁
色も濃く、フルーティー11月の第3木曜日は、フランス・ブルゴーニュ地方のボジョレー地区でその年生産された新酒ワイン=ボジョレー・ヌーボーが世界的に発売解禁になる日。伊那市内のカフェ・カフカでも、解禁時間の17日午前0時を待って新酒を味わうワイン会があった。主催は伊那市日影の井田屋酒店。10人ほどのワイン好きが集まり、新酒の味を試した。
新酒は総じて、色が濃く、フルーティーで、さわやかな酸味のあり、コクもかなりある良い出来栄え。参加者は銘柄の違うワインを、次々と味わいながら、「去年はあまり出来が良くなかったが今年はおいしい」「歴史的な出来だった00年には及ばないが、比較的良い出来だった03年の水準は越えている」などと・ス通・スぶりを発揮していた。
毎年参加しているという20代の女性は「ボジョレーと出会ってからワインが好きになった。毎年この日になじみの顔と集まって飲むのが楽しみ」と話した。
ボジョレー・ヌーボーの風習が日本で流行し出したのは、バブル経済期。伊那でも、お祭り騒ぎを求めて、あちらこちらでボジョレーの飲む会が開かれた。だが、バブル経済の崩壊とともに退潮した。ワインが好きで、ゆっくり味を楽しもうという愛好家がじっくり楽しむようになった。 -
宮田小3年3組がリンゴ収獲
宮田村の宮田小学校3年3組は18日、作業を手伝い成長を見守ってきたリンゴ「ふじ」の収獲を駒が原の農園で行なった。お世話になった園主の樋屋喜吉さんに感謝しながら、真っ赤な実を丁寧にもぎとった。
社会科の校外授業の時に偶然出会った樋屋さんの農園で、春先からリンゴについて学習。1本の木を借りて、袋かけなどの栽培も体験してきた。
先日、駒が原地区は局地的な強風で落果被害がでたが、子どもたちの木は奇跡的にほぼ無傷。
この日の児童は、農家の大変さを感じながら、被害がなかったことにひと安心。強風に耐え立派に実ったリンゴを一人、ひとり手にした。
12月には樋屋さんらを呼んで、感謝の意味を込めて収獲祭を開く予定だ。 -
本年度当初比1億9千万円減の31億円を目標に予算編成を
宮田村は18日、建設事業など投資的費用を本年度の7割以内に抑制し、予算額も本年度当初に比べ約1億9千万円減の31億円を目標とする来年度の予算編成方針を示した。慣例にとらわれず事務事業を見直し、根本から積み上げる「ゼロベース予算」で編成に取り組む。
本年度当初予算額の9割を上限として、一般財源を各事務事業に配分。継続する県単農道と土地区画整備事業を除き、投資的費用の見直しも徹底する。
来年度からは行政評価制度も導入するため、今回の予算編成は事業効果を再検証する意味合いも強い。
そのため予算額だけでなく、事業に見合った制度への変更なども検討し、歳出削減に努めたい考えだ。
また、将来的な財政難を見越して、来年度予算は基金からの繰り入れを見込まないことが基本方針。数年続いている緊縮予算を継続し、持続可能な村財政の確立を目指す。
この日は、職員を集めた会議で編成方針を説明。村長就任後初の予算編成となる清水靖夫村長は、徹底的な見直しと、地域の要望、実情に沿った事業展開を呼びかけた。 -
出張農業試験場開催
県農事試験場などは17日、環境に優しい農業技術の普及・問題解決を目的とした「出張農業試験場」を伊那市のJA南信会館で開いた。地元生産者や農業関係者などが集まり、減農薬・減科学肥料への取り組み事例を学んだり、今年度、上伊那で段階的に導入されている温湯種子消毒について意見交換した。
JA上伊那は、本年度南部で導入した温湯種子消毒の結果を報告。細菌病やバカ苗病の発生抑制は、従来の消毒と同じ効果が得られ、環境付加の低減にもつながる窶狽ニして、今後は北部、中部でも温湯種子消毒の機械導入を進め、06年度からは個人育苗にも対応しながら温湯種子消毒種モミの早期普及に務める方針を明かにした。
上伊那農業改良普及センターは、温湯種子消毒した種モミの保存技術実験の中間経過を報告。実際にモミを保存するのは冬期で、低温期に再実験する必要があるとしながらも、ファンで水分量を15%以下にしたモミが、4カ月後も90%以上の発芽率を確保できた経過を示した。 -
はら美術で梅木草屯能面展
600年引き継がれてきた能面を今に伝える面打ち師・梅木草屯さん(80)の能面展が、23日まで伊那市旭町のはら美術で開かれている。喜怒哀楽を通して生きた人間の魂を打ち込んだ女面や男面など約50点が、訪れた人を圧倒している。
20日に県伊那文化会館である「伊那能」に合わせ、より関心を高めてもらうことを目的としたもの。
同じ種類でも宗家ごと微妙に面持ちは異なっており、面打ち師は、それを忠実に再現しながら技術を引き継いでいく。
同じ女系でも、女性の怨霊・恨みを芸術化した「般若」と、かわいらしさを表現した「小面」では訴えるものが全くことなり、人間の持つ感情が、表情をリアルにしている。
梅木さんは「生きた顔であるかどうか、何かを訴えかけているかどうかを感じてほしい」と話していた。
入場無料。 -
【記者室】返事が小さい
駒ケ根の青年海外協力隊訓練所は途上国への援助の志に燃えた若者たちに派遣国の言語や習慣などを習得させ、年間数百人をボランティアとして世界に送り出している。79日間の訓練を終えて誇らしげに修了証を受け取る候補生らの表情はりりしく、頼もしい▼だがどうしたことか、晴れの修了式で1人ずつ名前を呼ばれて進み出る彼らの返事はほとんどが聞こえないほどに小さい。燃える意気込みで途上国に飛び出す彼らにあの小さな声はいかにも不似合いだ▼ただでさえ、日本人は何を考えているのか分からない窶狽ニ世界中で言われているのだ。ハッタリでもいいから大きな声であいさつや返事を交わし、好印象を与えて相手の心にどんどん入り込んでいってほしい。 (白鳥記者)
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【南大東島再訪記】広がる子どもの交流〈上〉
伊那への児童派遣、村予算に計上へ「今後も、信州・伊那と南大東島の小中学校の交流を継続していくために、村は来年度予算にその経費を計上する方向で検討しています」
水田の無い南大東島の島民に食べてもらおうと、伊那市の有志が作った「友好米」を持参した「伊那コメ娘」一行を前にして、照屋林明南大東村長は、こうあいさつした。3日の村役場へのコメの贈呈式。村長の背後には助役以下村役場の職員全員が並んでいた。
「あぁ、そんなところにまで話が進んできたんだなぁ……」。コメ娘代表の井地千代子さんはつぶやいた。
沖縄県の市町村には、第2次世界大戦で、講和条約が結ばれる前に米軍が行った土地の強制収用などの行為に対する保障として、対米請求権が認められている。基金が設けられ、その果実で市町村などへの事業補助が行われる。以前は、道路整備などのハード面に利用されてきたが、近年は子どもの交流や教育振興の事業に当てられることが多いという。
照屋村長は、その対米請求権事業の1つとして、来年の春か夏、島の子どもの代表を伊那市に派遣する計画があることを明らかにしたのだ。
「信州は、島とまったく自然環境が違う。島では体験できないことを体験し、そこで育つ子どもたちと交流することはとても大切な体験になると思う」。と照屋林伸同村教育長も語った。照屋さんも8月に伊那を訪問した1人。千畳敷カールで島の校歌を歌った時には、「自分自身も何か胸を張る気持ちになった」と笑う。
南大東島はこれまで、100年前の島開拓の時に八丈島出身者が多かったことから、八丈島の小中学校と交流を深めてきた。それはそれで重要なのだが、環境的には似通った地域同士であり、山・川・稲・紅葉・雪・氷……等が見られる地域の子どもとの交流を求めていたのだという。
8月に伊那に来た子どもと久しぶりに話していると、すぐにその友だちが回りに集まり、「水は冷たいの?」「田んぼって足が沈んじゃうの?」「お祭りの音楽花火は毎年見られるの?」と話しかけてきた。「今度は僕たち行けるかなぁ?」。そのうちの一人が言った言葉が印象的だった。 -
元箕輪消防署員2人が秋の危険業務従事者叙勲を受章
秋の危険業務従事者叙勲で、元伊那消防組合消防本部箕輪消防署員の柴家道さん(67)=箕輪町松島、伊東一晃さん(66)=南箕輪村南殿=が瑞宝単光章を受章した。17日、町役場で平沢豊満町長に喜びの報告をした。
箕輪消防署では初の受章に加え、一つの署で2人が一度に受章するのは珍しいという。
柴さん、伊東さんともに、「実感がわかない。当たり前のことをやってきただけだが、天皇陛下から叙勲を頂けるなんて光栄」と語った。
両氏は、61年から町消防団員として地域住民の安寧秩序の推進に努め、伊那消防組合発足の翌年、74年に消防士を拝命。消防一筋に勤め、現在の消防の礎を築いた。
柴さんは、96年の町の繁華街で3棟を全焼した火災を教訓に、大型防火水槽の設置に尽力し消防水利などの施設強化に努めたほか、事業所や危険物施設での警防マニュアル作成、署員教育などに力を注いだ。隊長として先頭に立って指揮をとり、「全国救助大会に行ったことが印象に残っている」という。
伊東さんは、救急出動件数の増加から救急車2台体制の実現に尽力し、救急体制の強化とスムーズな対応を確立。消防団に対しても救護員の統率指導、警防戦術など火災現場で役立つ技術の習得に貢献した。「生命、財産を守るのが使命。救急のときは生命の維持が一番難しかった」と振り返った。
町長は両氏の受章を祝い、長年の労苦をねぎらった。箕輪消防署も、「職員の輪のまとめ役をし、今の基礎を作ってくれた人たち。先輩の受章はうれしく、後輩の励みになる」と喜んでいる。 -
上伊那歯科医師会コ・デンタル講習会
上伊那歯科医師会(原田寿久会長)は16日、05年度コ・デンタル講習会を箕輪町文化センターで開いた。歯科医師、歯科衛生士、歯科助手、受付、歯科技工士の219人が、ヘルスカウンセリングのスキルを学んだ。
講師は、ヘルスカウンセリングセンターインターナショナル所長の小森まり子さん。昨年に引き続いての講演で、「共感コミュニケーション2」と題し、メンタル(心理・思考・知性)の個人的な状態が反映される非言語メッセージや、アサーション(上手な自己主張)などについてゲームを交えて話した。
非言語メッセージは視線や声の調子、表情、態度やしぐさ、オーラ、病気を生み出すストレスからくるものなどがあり、「多くは無自覚で発生し、言動のくせ、病気、生活習慣などに影響して悩みや人間関係の悪化を作り出す要因にもなる」と説明。くせを作る脳やキレる脳、自分をコントロールする脳などを紹介し、「健康指導は自分をコントロールする人間の脳に働きかけることが大事。よく話を聞き、笑顔で朗らかに接することが大事」とした。
感情伝達は、言葉はわずか7%、声の調子が38%、表情が55%という数値を示し、「言葉だけでは真意は伝わらない。何を言うかではなくどう言うかのほうが伝わる。“お大事に”をどう言うかがとても大切」と話した。 -
ハッチョウトンボ生息 広さ・数が全国最大規模
伊那市は18日、新山のハッチョウトンボ生息調査の結果を発表した。環境省の05年版レッドデータブックの準絶滅危ぐ種に選定されるモートンイトトンボなど27種類を確認。生息地の広さ、ハッチョウトンボ数は「全国最大規模」という。
調査は、日本蜻蛉(とんぼ)学会会長の枝重夫さん(73)=松本市=に依頼。5月から9月にかけ、月1回のペースで湿地を中心に調べた。
生息地は富県上新山の私有地0・7ヘクタール。ハッチョウトンボの発生数は5千匹と推定。そのほか、希少種であるルリボシヤンマ、ヒメアカネ、ネキトンボなど多くの種類を確認した。近くにあるゴルフ場脇の沢では、指標昆虫のムカシトンボや、ヒメクロサナエが見られた。
枝さんは▽湧水があり、1年中ひあがらない▽草丈が短く、日当たりがよい窶狽ネど「ハッチョウトンボの生息する条件が整っている」と説明。どこの池でも見られるクロイトトンボなど普通種が見られなかったことなどから「さらに5、6種は増えるのではないか」と話した。
市は引き続き、調査する方向で検討。
本年度は「トンボの楽園」保護事業として、地域住民の協力を得ながら生息地が踏み荒らされないように歩道などを整備する。
ハッチョウトンボは体長2センチほどで「世界で最も小さい」といわれ、5月下旬から8月中旬ごろまで見ることができる。県内の生息地は19カ所あるそうだ。