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交通事故で骨折
23日午前10時40分ごろ、駒ケ根市赤穂小町屋の国道153号線伊南バイパス交差点で同市赤穂市場割のパート従業員小林あかりさん(29)の運転する軽乗用車と宮田村南割の無職百瀬泰顕さん(64)の自転車が衝突した。百瀬さんは左脚の骨を折る重傷。駒ケ根署で原因を調べている。
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伊那市手良で山林火災 枯れ草など焼く
23日午後3時32分ころ、伊那市手良八ツ手の市道脇の山林で、下草・枯れ草など約150平方メートルを焼失する火災が発生し、同4時04分に鎮火。人畜への被害はなかった。
伊那消防署は「空気が乾燥しやすい季節なので火の扱いには気をつけてほしい」と呼びかけている。 -
上伊那の駅伝
1983年、全国都道府県女子駅伝大会(京都府)が始まった。福沢久美子さん(39)=駒ヶ根市=は、赤穂高校の1年生だった第1回大会から7年間、県代表選手として出場。当時は代表選手の半分以上が上伊那から選出され、地元女性ランナーの黄金期を迎えていた。
県縦断駅伝は第35回大会から女性区間が設けられた。県代表女性選手を多く輩出する上伊那では、出場枠2人をめぐる激戦が展開。「県縦断の予選会に全国大会出場メンバーがごろごろ落とされていた。県代表になるより県縦選手に選ばれるほうが大変」と福沢さんは言う。
幼少のころから父親とともに、上伊那チームを沿道で応援していた福沢さん。県縦選手にあこがれ、第36回大会に初出場した。
当時、すでに県縦断で最多優勝を誇っていた上伊那チーム。「負けない上伊那」という、見えないプレッシャーがのし掛かっていた。結果は区間4位の走り。県内の女子エースの実力を持っていたが、大会への心配から過度の練習を積み、体調不良のまま力を発揮できなかった。
89年の38回大会から上伊那はどのチームも成し遂げられなかった12連覇を達成する。そのころ、1区の選手は新社会人の選手を起用するのが伝統で、若者の力を試す登竜門になっていた。
県縦断15回出場の羽生吉浩さん(30)=駒ヶ根市=は93年、養命酒に入社。42回大会で1区を任され、2区の唐沢勉選手に「6位でもいいからたすきをつなげ。オレがゴボウ抜きしてやるから」と言われたという。
1区を激走したが期待にこたえられず区間3位。しかし、続く2区以降は常に総合1位をキープし、そのまま優勝した。後に控える選手層の厚さからか、余裕が満ち溢れていた。
45回大会はチームの中心選手を輩出するNEC長野が実業団の大会へ出場するため、県縦断駅伝への参加がなかった。上伊那チームは「NECが不参加でも伝統は途切れさせられない」との思いでたすきをつないだ。
好調なスタートを切った上伊那は、1区から総合順位1位を維持して優勝。3区の羽生さんは、それまでの自分にとっての最長距離(20・4キロ)を「後方は気にせずがむしゃら」に走り、区間新記録を出すなど、選手一人ひとりの自覚が結果につながった。上伊那チームにとって「優勝」という文字が揺るぎないものになっていた。
しかし、不況の波とともに上伊那の実業団も所属企業の支援が厳しくなり、選手補強に力が入らなくなっていく。50回の記念大会は、チームの総合力低下と、周りからのプレッシャーで13連覇を逃す。2大実業団中心に県縦断選手を構成していた長年のパターンが崩れだした。
上伊那陸上競技協会は、連覇が途絶えた年から、若手選手などを集め、練習会を月に2回開き出した。県縦断14回出場、5区の区間記録(第49回大会)を保持する丸山信一さん(33)=箕輪町=が中心となって練習メニューを立てて指導する。
12連覇をけん引したNEC長野。県外の実業団で活躍し、マラソンで2時間10分40秒の記録を持つ須永宏監督兼選手の存在が大きい。90年に入社した丸山さんも、須永監督の教え子の一人だ。
「須永さんからは走ること以外にも、勝負にこだわる、精神的な強さを学んだ」
しかし、現代の若手ランナーとの気持ちにはギャップが生じる。「若者は負けて悔しいとは思うんだろうが、1年間気持ちを維持するのは難しい。県縦断駅伝がすべてではないが…」と丸山さん。
「きついことを指摘するとやる気を失ってしまう。気を使いながら育ててるのは難しい」。仕事に追われ、駅伝との両立が困難な時世では若者を駅伝に引きとめるのは苦労する。
実業団チームの力が衰えているなか、35歳から走り始めた居酒屋店長・守屋智治さん(46)=伊那市=は、実力で代表枠を獲得している。48回大会から数えて7回出場している(内補欠が1回)。その存在は、上伊那の希望の光となっている。
店の常連客や友人と「遊び半分」で地域のマラソン大会に参加したのがきっかけ。現在は以前より練習量が減ったというが、昼間の2時間、アップダウンの激しい練習コースを15縲・0キロ走っている。
「企業に選手の輩出力はなくなっている。選手の個々のやる気、個人の練習量が必要となる」
3年ぶりの勝利を目指した本年の大会(11月19縲・0日)は、初めてのアンカーを務めた。日ごろの練習の積み重ねは、「勝負どころの最終区」への起用という形になって表われた。
初日を2位で終えた上伊那は2日目の逆転を願った。トップと30秒差でたすきを受けた守屋さんは、2キロ付近で追いつき、一気に引き離した。前日のトップとの25秒遅れを縮めるため、速度を緩めず全力で走り、チームを総合優勝に導いた。
「優勝を知らない若い選手には、勝った喜びを自信に変えてほしい」と守屋さんは若手の頑張りで連覇することを期待している。
「私立校への入学を希望する中学生、高校や大学でやめる選手が年々増えている。他地域に比べ上伊那の年齢層は高く、今後も若い力がなくなっていくのでは」と懸念する声は多く、競技人口の減少に伴い、有望な若手の輩出に苦しんでいる。
先ごろ、東日本女子駅伝で2年連続長野1区を務めた伊那北高校2年の大沼香織さん(16)=駒ヶ根市=は、中学3年の中体連北信越大会で800メートルに出場し、8位入賞、高1の時には国体少年女子3千メートルで9分21秒をマークしている、上伊那の次世代を担う逸材の一人とされている。
「インターハイに懸けている」大沼さんは、大学への進学を目指しているが、卒業後も走ろうとは決めていないという。
「走ることの楽しさを知る前に、やめてしまう子どもたちも多い」と北原治養命酒監督。駅伝競技のすそ野を広げるためにも、今後は地域の継続的な支援と若い指導者の育成が必要不可欠と指摘する。
上伊那陸上協議会の大井初己理事長も「陸上をやりたくても、学校に陸上部がないケースがある。学校体育という枠にとらわれず、地域の社会体育として指導していく必要もあると思う」と底辺拡大にかける思いが強い。
不況などによって企業の支援も厳しくなり、養命酒の陸上部員は現在たった3人。今年の県縦も1人しか出場していない。養命酒とともに上伊那の全盛期をつくったNEC長野も例外ではない。
実業団が上伊那の優位を揺るぎないものにしてきたことも事実。その恵まれた時代は去ったが、「不況で就職が難しいことが幸いして、よい人材が地元に戻るようになってきた」と北原監督。
大井理事長は学生生活を県外で過ごした選手たちが地元に戻ってきやすいよう、企業へ働きかけも行っている。
さらに駒ヶ根スポーツ少年団陸上部などを指導。駒ヶ根市の小中学生は駅伝の県大会で優勝をはじめ上位入賞を果たすなど、着実に成果を挙げている。
上伊那の駅伝にはいくつかの課題もあるが、関係者の努力で明るい灯も見え隠れする。 -
地球市民の夕べ
駒ケ根青年海外協力隊と市民らの交流を図ろうと21日夜、「地球市民の夕べ」が同訓練所で開かれた。加藤高史所長はじめ外国人講師やスタッフらが出席し、訪れた家族連れなど約100人の市民らを迎えて歓談に花を咲かせ、互いに交流を深めた。
加藤所長は「訓練所で初めて開く気楽なパーティー。クリスマスには少し早いが、忘年会も兼ねて大いに楽しんでいってください」とあいさつ。市民代表らの手によってシャンパンの栓が景気よく抜かれ=写真、飯島町教育長の大澤利光さんの発声で乾杯が行われた。アトラクションでは訓練所のスタッフらのジャズバンドやアフリカのセネガルドラムの演奏などが披露され、会場の雰囲気を盛り上げていた。 -
駒ケ根市防災会議
05年度中の駒ケ根市地域防災計画見直しに向けて21日開かれた駒ケ根市防災会議(会長・中原正純市長)は、04年10月の新潟県中越地震発生を受けて庁内プロジェクトで立案し、市民らによる委員会などで検討してきた「大規模地震初動期対応計画」案を原案通り全会一致で了承した=写真。
計画案は新潟県中越地震の教訓を踏まえ、震度6強から7の地震が起きた場合の対応などについて詳細に記している。想定では死者・重軽傷者350縲・00人、家屋の全半壊1千縲・千世帯、道路損壊1千カ所などと見積もっている。地震発生直後の対策として市内の5小学校に避難者支援拠点を設置し、情報の把握と必要な支援を行うことや、各小学校区を単位として組織的に対策を講じることなどが盛り込まれている。このほか、発災後3日間は救援物資が届かないことが予想されるため、各家庭や自治会などに対しては食料、飲料水、毛布などの備えをするなどの対応を求めるものとなっている。 -
イルミネーション点灯
宮田村の中心商店街で毎夜、1万球のイルミネーションがともって街路樹や商店の店先を華やかに飾っている。
20日夕、宮田産業振興センター前で村商工会関係者らが出席してイルミネーションの点灯式が行われた。辺りが薄暗くなるのを待ち、合図の声で一斉にスイッチが入れられると色とりどりの光がキラキラと瞬き、商店街を明るく照らし出した=写真。道行く人たちは立ち止まってきらめく赤や青の光を見上げては「明るいなあ」「うん、きれいだなあ」などと静かに話していた。
イルミネーションは2月3日までの毎日、午後5時縲・時まで点灯され、夜の商店街を明るく彩る。 -
廃食用油から精製したBDFで「みのちゃんバス」試運転
箕輪町は23日、「協働による廃食用油リサイクル推進事業」で、町内で回収した廃食用油から精製したバイオディーゼル燃料(BDF)を町内巡回「みのちゃんバス」に給油し3コース計9便を試運転した。06年4月の本稼働に向け来年2月にも試運転を予定する。
各家庭から回収する廃食用油を町共同作業の家でBDFに精製。町が購入し、「みのちゃんバス」や公用車に使う地球環境にやさしいリサイクル事業。
BDF作業場見学会・試運転セレモニーは県、町理事者、町議会、区長会、衛生部長会など80人余が出席。平沢豊満町長は、「作業場ができ、共同作業の家の皆さんも社会貢献できると頑張っている。これからが本番。環境にやさしいまちづくりのシンボルプロジェクトであるBDFの精製を始めたい」とあいさつした。
バスの前後に「バイオディーゼル燃料を使用しています」と書いたマグネットをはり、町長と通所者がBDFを給油。バスは出席者に見送られて快調に出発した。
作業場には通所者が絵を描いた「エコハウスみのわ」の看板も取りつけた。
町内で試験回収した廃食用油は1500リットル。今回のバス2台の試運転のため、通所者が2日間で200リットルの廃食用油からBDF180リットルを精製した。
バスの消費燃料は年間3万リットル。うち2割の6千リットルをBDFでまかなう計画で、廃食用油は住民2千リットル、小・中学校の給食室4千リットルの回収を見込む。
事業の一環で廃食用油回収をしてきた町女性団体連絡協議会の佐々木清子会長は、「廃食用油でバスが動く夢が実現する。プロジェクトに参加できてよかった。今後も皆で協力したい」と、事業進展に期待を寄せた。 -
南箕輪村の小学校で邦楽コンサート
南箕輪村文化団体「尺八・筝(こと)の会」の両角忠幸さんと演奏仲間が22日、南箕輪村の南箕輪小学校と南部小学校で邦楽コンサートを開いた。児童は生演奏を楽しみ、実際に尺八や筝などの楽器にも触れて邦楽に親しんだ。
今年8年目の活動。古典の「六段の調」「春の海」、筝2重奏「つち人形」、尺八2重奏「鹿の遠音」、合奏曲「ことうた縲怩墲轤ラうた縲怐vなど6曲を演奏した。
南箕輪小は、音楽の授業で「春の海」を学習してきた6年生が、生演奏から尺八とリコーダーの違い、筝の演奏の左手の役割を学びとろうと楽器や奏者の様子もよく見ながら鑑賞した。
演奏後は楽器に触れる時間で、尺八40本、三味線2丁、筝4面を用意。児童は2班に分かれ、15分ずつ音の出し方、弾き方などを教わって体験した。 -
やきはた小学校大やきいも大会
箕輪町公民館やきはた小学校は20日、皆で育て収穫したサツマイモで大やきいも大会を開いた。親子で甘いサツマイモを味わった。
今回は、生徒の友達の親子も参加し総勢80人。町文化センターで一人が大小2個のサツマイモ「紅あずま」を選び、新聞紙に包んで水でぬらし、さらにアルミ箔で包んで下準備が完了。松島北町のやきはた第1農場に移動し、たき火の準備をした。
火を使う機会が少ないことから、子どもたち自らたき火をしようと3班に分かれ、保護者や農業委員がサポートして各班ごとにマッチで火をつけた。役場周辺の桜の落ち葉を使ったことでたき火は香りがよく、子どもたちは土や落ち葉、煙の匂いなども味わいながら、おきにサツマイモを入れ焼き上がりを待った。
焼きたてほっかほかは甘く、格別の味。町内の別々の小学校に通う新しい友達とも知り合い、皆で秋の味覚をたん能した。 -
箕輪町郷土博物館でガリ版印刷に挑戦
箕輪町郷土博物館は20日、開催中の町発足50周年記念特別展「箕輪町ができた頃…」に併せ、イベント「ガリ版印刷に挑戦」を開いた。初体験の子どもから経験のある大人まで10人が、はがきに印刷をして楽しんだ。
博物館専門調査員の小松峰人さん=長岡=が、やすりの上に置いた原紙に鉄筆で好きな絵や文字を書き、ローラーで印刷するガリ版印刷を教えた。
小松さんによると、「昭和50年代に印刷機も変化したが、ガリ版印刷はもっぱら学校で先生がお便りやテスト用紙を作るために使っていた」という。
子どもたちは、鉄筆で描いた絵がきれいに刷り上ったのを見て喜んでいた。経験のある大人は、自分の子どもに印刷方法を説明し、自分自身も懐かしそうに原紙に字を書いていた。
箕輪中部小学校1年の平松海成君は、「カブトムシを描いた。楽しかった」とうれしそうに印刷したはがきを持ち帰った。 -
3市町村合併で、定数2削減
広域連合11月定例議会上伊那広域連合11月定例議会は22日、伊那市役所であった。議決事項は、(1)再選された矢ヶ崎克彦辰野町長の副連合長選任、(2)伊那市・高遠町・長谷村の合併に伴う広域連合議員の定数(現行29)の27への削減、(3)同じく上伊那郡町村公平委員会の解散と広域連合への事務の継承、(4)同じく合併にともなう、情報センター費の増額(約991万円増、合計7億2318万円、このうち合併対応分は約1億991万円)、(5)介護保険法改定に伴う、介護保険認定審査費の増額(約1638万円増、合計約6600万円)。
議員定数は現行の高遠町2人と長谷村2人がなくなり、伊那市の7人が9人に増員される。
町村公平委員会は、町村や一部事務組合などの職員の待遇面での格差を審査し、是正措置を講ずるための組織。上伊那では町村や各団体が組合を作り共同で事務を行ってきたが、高遠町・長谷村の町村合併にともなう組合からの脱退を機に解散し、広域連合を継承団体とすることにした。
合併に伴う情報センター費増額補正は、伊那市・高遠町・長谷村のコンピュターシステムを統合するために必要とされる費用で、主に、システム構築のための外部業者への委託費用。
介護保険認定審査費増額は、介護保険の第一次認定で、新たに問題になる「要支援」と「要介護」への分化に対応したものという。
以上の、議案の採択では、本会議でも委員会審議でも、1つの意見も質問もなかった。
一般質問では、上伊那の養護老人ホームの増設予定、広域連合としてのアレチウリ駆除対策などが質されたが、小坂樫男連合長は、養護老人ホームについては民間と上伊那福祉協議会主導で、アレチウリについては各自治体や民間団体主導で、これまでの取り組みを継続すると答えた。
上伊那管内でのごみの最終処分場建設の予定についても質問があり、小坂連合長は、現在用地選定中の中間処理施設(焼却場)建設の進展に応じて対応を決めると窶拍]来の見解を述べるに止まったが、中原正純副連合長は、これまで伊南地区で検討してきた駒ヶ根市中沢への最終処分場新設よりも、伊北環境行政組合が所管する八乙女の処分場の再生利用の方が費用対効果の面で優れており、伊南の計画は一時中断している窶狽ニ、発言した。 -
【南大東島再訪記】離島産業振興の苦難〈上〉
青パパイアの販路拡大へ「これがパパイア試験農場です。5種類の違った品種のパパイアを植え、何が適しているか研究を始めたところです」
南大東島青パパイア生産組合の平安山正治さんは、島を訪ねた一行を自分の農場へ案内した。
試験農場には、未熟果を野菜のようにして食べるのに向いた品種のほか、完熟させてフルーツとして食べるのに向いた甘味の多い品種などが整然と植えられ、成長の過程が記録されている。
島の青パパイアを、はるか1000キロ離れた伊那市産直市場グリーンファームで販売しはじめてから、すでに2年。住民同士の交流の広がりとともに、伊那での青パパイアの消費は拡大し、島からの出荷量も大幅に伸びた。だが、まだまだ島の主要な作物と呼べるような状況ではない。より付加価値の高い生産物を求めて模索の道は続いている。
平安山さんによれば(1)生の青パパイアの販路拡大、(2)消化酵素を大量に含む青パパイアの加工食品化、(3)良質な完熟フルーツパパイアの生産と販売窶狽ネどが島のパパイア生産の課題だという。
ここでも、南大東島が置かれた地理的条件が大きな関門だ。同島は、パパイア栽培には最も適した環境で、無農薬で良質のものが採れるが、沖縄本島や八重山諸島に比べれば流通の条件が悪く、それをクリアできるブランドイメージを作り出すことが急務。
伊那市周辺では、市民レベルの交流の進展もあり、「青パパイア」といえば南大東島の代名詞のようになっているが、販路を他の地域に拡大するとなると同じようなわけには行かない。南大東産として差異化を計らなければならない。
流通の不利な条件をクリアするには、島で加工して付加価値を高めることが有効な手立てだが、青パパイアの加工食品化の前例はきわめて少なく、どのような加工ができるのかを模索しているのが現状だという。パパイアの成分や、それがどのように役に立つかの機能性の分析も始まったばかりだ。
民間交流の中から伊那で需要が広がり、島で生産が広がった青パパイア。だがそれは、いかにブランド化し、市場競争力を高くするかという、じつは、現在日本中の農村が抱えている問題と同じ問題に直面している。 -
高校改革プラン推進委員会(11)
第3通学区高校改革プラン推進委員会(池上昭雄委員長)第11回委員会が23日、伊那市駅前ビル「いなっせ」であった。前回以降、各地域の再編整備案を検討してきた小委員会が結果を報告。上伊那は「箕輪工業高校の全日制・定時制を廃止し、多部制・単位制への転換」という案を示し、諏訪も具体名で再編整備案を提示した。下伊那は、2つの候補案を示唆。次回、正式な案を示すことを約束した。
上伊那は、箕工を削減対象とした理由を▼上伊那内外にある志願者が多い工業高校との競合▼近隣普通科との競合▼多部制・単位制が設置されれば定時制廃止の影響も少ない▼全学科廃止の影響が比較的小さい窶狽ニし、地域の受け入れや魅力ある高校づくりに配慮したこと強調した。また「全日制・定時制教員間に連携があり、多部制・単位制への転換もしやすい」「上伊那・諏訪の中心にある」として多部制・単位制への転換も提案。
諏訪は1市町1校存続、地域校への配慮、職業校の配置バランスなどから、岡谷南高校と岡谷東高校の統合案を示した。
具体案掲示に強い反発を見せた下伊那だが、他地域の圧力に押され(1)3校ある専門高校の1校減(2)松川高校の廃止窶狽フ2案を提示。また「地域内に多部制・単位制を受け入れたい」というこだわりも見せた。下伊那は次回、具体案を委員会に示す。
委員会は次回、各案を考慮しながら全体の再編整備を検討する。 -
多部制・単位制高校の配置
具体的な校名を挙げて編整備案を示した第11回委員会は、多部制・単位制配置によりじる地域間不平等を改めて認識させた。
第3通学区は平等に「各地域が削減校1校を検討する」として合意した。しかし、1校設置を検討している多部制・単位制高校は、新設1校として枠を設けているため、誘致した場合、その地域の1校減は実質的には帳消しになる。
多部制・単位制高校誘致に意欲を見せたのは上伊那と下伊那。
上伊那は箕輪工業の廃止のかわりに多部制・単位制への転換を提案。検討段階にもかかわらず、制度、カリキュラム、地域内の定時制高校の今後のあり方など、かなり詳細まで議論を進めている。
下伊那は「3、4年前から多部制・単位制への要望があった」として松川への多部制・単位制誘致を提案。「上下伊那を対象として多部制・単位制の設置を考えては」という提案もあった。
統合による1校減を示した諏訪の委員も「多部制・単位制を置いた場合、クラス数のバランスなどを具体的に示してもらわなければ地域も納得いかない」と発言している。 -
三峰川みらいフォーラム
「第7回三峰川みらいフォーラム窶狽なたは三峰川の河川環境をどう考えますか」(三峰川みらい会議)が23日、伊那市役所であった。三峰川流域の住民ら70人余が活動レポートや意見交換などを通し、河川環境を考えた。
フォーラムは、三峰川の河川整備計画策定から8年を経過し、見直し作業が進む中で、河原の樹木伐採など今後の川づくりを話し合おうと企画。
活動レポートで、7団体が三峰川に生息する鳥の報告、三峰川堤防の桜の手入れや三峰川から取水し、富県や東春近を潤す「伝兵衛井筋」調査などの取り組みを紹介した。
意見交換では、活動レポートをもとに▽三峰川と子どもたちのかかわり▽河川整備窶狽ノついて意見を出し合った。
参加者から「伝兵衛井筋や霞堤防は、生活を支えた歴史的な遺産。価値を見直すことが大切」「子どもたちが川で遊ぶために、河原の雑木林を退治して寄りつける環境を作ってほしい」などが挙がった。また、伝兵衛井筋を調べる新山小学校5年生は鞠ケ鼻に埋まる〃まぼろしのトンネル〃を探し当てることができず、参加者が「新伊那市誕生記念イベントのアイデアを募集しているため、学術的に調べてもらったらどうか」と提案した。
また、三峰川を題材にした写生大会の表彰式もあった。
アレチウリ駆除や源流探検などの活動を展開する三峰川みらい会議の織井秀夫代表は「地域の力を借りた三峰川づくりをして、次世代に引き継ぎたい」と話した。 -
本場のキムチを習う
伊那市の伊那北地域活性化センター「きたっせ」で21日、キムチ作り講習会があった。山寺区の住民ら約50人が参加し、韓国出身者から本場のキムチを習った。
講師は、市内で飲食店を経営するキム・ミーヒーさん。ハクサイの塩づけや、ショウガ、ニンニク、アミの塩辛、粉唐辛子などを入れたキムチの素の作り方などを指導した。キムさんは「砂糖を入れると、辛さがまろやかになる」などアドバイス。
参加者は、地元で育て、塩づけした韓国ハクサイにキムチの素を塗りこみ、出来上がりを楽しみにした。
講習会は「きたっせ」の利用促進につなげようと、きたっせ活性化委員会、伊那北地域活性化推進委員会が開いたもの。今後もダイコンの漬け物、高齢者を対象にした料理などを企画している。 -
新山の湧水路に木製えん堤を設ける
伊那市富県上新山の湧(ゆう)水路に23日、土砂流出を防ぐ木製えん堤を設けた。大雨の際、土砂や流木をえん堤で留め、木の間から水が流れる仕組み。昨年に続いて2カ所目。
昨年まで、大雨が降ると、農業用水路に土砂がたまり、年に数回の井ざらいが必要だった。セメントを使わないえん堤を作ろうと昨年11月、木製のえん堤を設けたところ、効果があったため、下流1カ所に加えた。さらに、一帯はザゼンソウの群生地として知られ、保護・育成も図る。事業費は60万円(うち30万円コモンズ支援金)。
作業には、新山土地改良区と新山山野草等保護育成委員会のメンバーら約40人が当たった。
えん堤は、カラマツを中心とした地元産の間伐材を使用。長さ2メートルに切りそろえた間伐材250縲・60本を川幅5メートル、深さ2メートルのU字型の湧水路に一段ずつ積み上げ、針金で固定しながら高さ1・5メートルの土留めを築いた。
土地改の山崎美治理事長は「水路に土砂がたまってどうしようもなかった。木製のえん堤ができて、かなり解消された」と話した。 -
伊南行政組合消防本部が救急技術訓練
伊南行政組合消防本部は22日、飯島町体育館と駐車場で、職員ら45人が参加し、救急技術訓練を行い、レベルアップを図った。
職員が被災者(模擬患者)に扮し、交通事故現場や自殺、運動中に倒れる、大地震発生でけが人多数など、救急現場を5ステーションを設けた。3人1組の救急隊が各ステーションを10分づつラリー方式で救急処置を行った。
交通事故現場では、救急車で到着した隊員らは安全確認した後、、車両の下から、慎重にけが人を引き出し、意識や呼吸、出血などの確認のほか、視診、触診し、固定して救急車に収容した。その間6分かかった。
大地震発生現場では、混乱する現場の状況を再現、建物の外に避難誘導したり、けが人には的確に処置をした。 -
中川中教室がアンフォルメル美術館に
中川村の中川中学校は村内のアンフォルメル美術館から作品9点を借り受け、美術室を「アンフォルメル中川中美術館」とし、作品を鑑賞し、模写する美術科授業を展開している。
文部科学省の「学校への芸術家派遣事業」を導入、美術館の運営、管理する画家の横前秀幸さんと、同校の千原厚教諭が指導に当った。
22日は2年1組35人の2回目の授業。前回作品を鑑賞し、感じたこと、考えたことをメモした。今回は自分が1番好きだと感じた作品を選び、作者の思いや表現意図などを想像し、読み取り、使う色、色の乗せ方、筆使い、描き方など考え、伸び伸びと模写した。
赤と黒の対比が面白いインパクトのある絵を選んだ宮島雄策君は「色づかいに強くひかれた」。多彩な色を用いた作品を模写する、森本華世さんは「色がきれいで、描くのが楽しい」と笑顔を向けた。
横前さんは「概念でなく、直感だけで描く。型にはめ込まない面白さ、心を開放し、心で絵を見る勉強になる」と話していた。
次回は自分が選んだ作品を、筆使いや色使い、使った色など5つの観点で再び鑑賞し、自分が感じたことを発表し合う。また、自分で抽象作品を作り、文化センターや校内などに展示、多くの人に見てもらう。 -
七久保高齢者クラブでスイトン祭り
##(見出し(1))
友愛スイトン祭にぎやかに
##(見出し(2))
飯島町七久保の高齢者クラブ(宮下兵衛会長)の友愛スイトン祭りは21日、七久保林業センターでにぎやかに開かれた。150人が出席し、戦中戦後の食糧難時代に思いを馳せ、肉や野菜たっぷりのすいとんに、平和をかみ締め、交流を深めた。
役員がサトイモやカボチャ、ニンジン、シメジなどの野菜やキノコを持ち寄り、協力し合って調理した。すいとんの煮える、おいしそうなにおいが漂い、祭りの始まり。
宮下会長は「シベリアに抑留された人、ビルマで戦った人、すいとんを食べて飢えをしのぎ、銃後を守った夫人たちなど、戦中戦後の厳しい時代を思い浮かべながら、すいとんを味わい、冬を乗り越えよう」とあいさつ。
参加者は酒を酌み交わしたり、熱々のすいとんを味わい、「昔食べたすいとんは粉はばさばさ、肉も入らず、こんなにおいしくなかった」「野菜の替わりの野草がいっぱい入っていた」など話していた。
ステージでは趣味のグループによる踊りやカラオケ、演歌体操などで盛り上がった。
「今のすいとんはおいしいね」 -
酒井さんが1年4カ月ぶりに演奏活動再開
宮田村北割区のマリンバ奏者酒井保美さん(33)が、精神障害と左半身がしびれる病気に悩みながらも1年4カ月ぶりに演奏活動を再開。先月自身が患者として通院する駒ヶ根病院(駒ヶ根市)の病院祭でコンサートを開き、同じ心の病と闘う仲間にエールを贈った。理解がないまま偏見が残る精神の病気。「いつか仲間全員が病気を隠すこともなく暮らすことができたら」と活動は続く。
「コンサートが終わった後、本当に腰が抜けちゃった。それだけ緊張していたのかも」と酒井さん。しかし、ブランクを感じさせずアンコールを含む計9曲を見事に演奏した。
会場に詰めかけた患者や家族、医師ら約60人は熱心に耳を傾け、演奏中に席を外す人は1人もいなかった。
「つたない演奏なので、私には気持ちを伝えることしかできない。それなのにみんな感動してくれて」と振り返る。
酒井さんは10年ほど前に精神障害を発症。さらに4年ほど前には骨が血管を圧迫し、左半身がしびれた状態になる「胸かく出口症」を発病した。
それでもリハビリしながら、昨年からは宮田村の福祉交流施設「なごみ家」に職員として勤務。
精神の障害について少しでも多くの人に理解を深めてもらおうと、自身の病気も告白して活動に取り組んでいる。
駒ヶ根病院のコンサートから約1カ月。通院するだけだった病院で、変化がおきた。演奏を聞いてくれた患者らが、気軽に声をかけてくれるようになったという。
「最初は遠慮しようと思っていたコンサートだったのに、新たな人とのつながりも持てた。今後もちょっとした演奏会がやれればいいですね」。 -
おやじ塾がそば打ち
中高年の男性がさまざまな挑戦をする宮田村公民館の「おやじ塾」は22日、そば打ちを体験。悪戦苦闘したが、男っぽくコシのあるそばが完成した。
参加した17人の大半はそば打ち初体験。村教育委員会の小池孝さんから手ほどきを受け、さっそく挑戦は始まった。
「もっと力を入れんきゃ」「水が少ねぇぞ」とワイワイにぎやか。「オレに任してみろ」など、男性らしく豪快に作業を続けた。
できたてのそばを全員で試食。手作りならではの味に納得の表情をみせた。
おやじ塾は春から毎月1回開いてきたが、今年はこの日が最後。そばに舌鼓を打ちながら、来年挑戦したいことを話し合っていた。 -
商工会と議会が懇談
宮田村商工会(前林善一会長)は22日、村議会産業建設委員会(牧田茂成委員長)と懇談会を開いた。商工業活性化に向けた情報収集と迅速な提供を村側に要望。農地を含めた柔軟な土地活用も求めた。建設部会は厳しい業界の現状を説明。村発注の公共事業を増やしてほしいとするなど、切実な声も聞かれた。
商工会理事と村議約20人が出席。商、工、建設の各部会ごとに現状説明したが「景気回復と言われるが、我々のような零細企業は悲惨な状況が続いている」と口をそろえた。
黒河内勇雄建設副部会長は「とにかく生き残っていきたいが今が限界点」と訴え、道路の修繕や治水など必要な公共建設事業が村内には残っていると指摘。
「自立で村の財政は厳しいと思うが、有利な補助など活用して事業をしてほしい」と呼びかけた。
他の理事らも、農業振興地域の除外促進による宅地化、企業誘致について期待。農産物ブランド化の推進や後継者問題まで話しは及び、村の支援と指導体制の確立を求めた。 -
町道鉾持神社線の舗装完成
高遠町が進めていた町道鉾持神社線の舗装工事が終了し23日、開通式があった。氏子員ら関係者約30人が出席し祝った。
工事は鉾持神社社務所に通ずる続く110メートルの道路。だるま市をはじめとする年間10祭事には多くの人でにぎわいをみせるが、砂利道で利便性が悪かった。
「緊急車両の通行もできなく、困難が生じていた」(同神社)ため、総代会や地域住民が町道の認定を町に要請。町側は6月議会で認定し即日、着工した。事業費約200万円。
伊東義人町長はあいさつで「完成を契機に、鉾持神社がますます上伊那の観光の中心になれば」と期待した。 -
経営所得安定対策等大綱
関東農政局が説明会関東農政局長野農政事務所が主催する「経営所得安定対策等大綱」についての説明会が24日、伊那市狐島のJA南信であり、市町村・農業委員会・土地改良区・JA・県の機関などから300人が集まった。県内では18日の長野県民文化会館に次いで2回目。
同大綱は、3月に閣議決定された新たな「食料・農業・農村基本計画」に基き、(1)品目横断的経営安定対策、(2)米政策改革推進対策、(3)農地・水・環境保全向上対策窶狽フ具体的方針として農水省が決めた。
(1)の品目横断的経営安定対策の骨格は、複数の作物の組合せで営農されている水田作・畑作に、従来のように品種別ではなく、農業の担い手の経営全体に着目して財政支援をするというもの。対象となる担い手を、・ス認定農業者、・ス集落営農組織、・ス特定農業団体(またはこれと同様の用件を満たす組織)にしぼった。諸外国との生産条件の格差是正のために直接支払をすると同時に、販売収入の変動が経営に大きな影響を及ぼす場合には積立金からの補填をする。
(2)の米政策改革推進対策は、(1)の品目横断的経営安定対策が導入されることになったことを踏まえ、02年12月に政府が決めた米政策改革大綱に基く施策との整合性を取るためのもの。担い手と認定された農業生産者に、担い手経営安定対策ならびに稲作所得基盤確保対策として支払っていた支援を、品目横断的経営安定対策に一本化した。
一方、担い手に認定されていない生産者を対象にした産地づくり対策も引き続き実施するとした。
(3)は地域における農地・水・環境の保全や、農業者ぐるみの先進的な営農活動を支援するもの。
農業に関わる国の施策が次々と打ち出されており、その整合性をとるための説明が多義にわたり複雑だが、水稲を軸にした営農活動への財政的支援の問題であることから、参加者は、終始真剣に説明に聞き入っていた。 -
あるしん信大前支店 三沢栄さんの油絵展
南箕輪南原のアルプス中央信用金庫信大前支店(鈴木文博支店長)で12月中旬まで、伊那市西箕輪梨ノ木の主婦・三沢栄さん(58)の油絵展が開かれている=写真。本年二科展に入選した作品「花の詩」をはじめとする8点を展示している。
信大前支店では、毎月1回のペースで地域の芸術家や趣味を持った人の作品を展示。三沢さんは3回目で、毎年展示している。
作品は黄色を基調とした独特の彩色で、花を中心に果物などの静物画を出品。「花の詩」は50号の大作で、画面いっぱいに力強く、晩夏のカンナの花を描いている。
三沢さんは1992(平成4)年に県暴力追放県民ポスター入選後、上野の森美術館「自然を描く展」(東京)に入選など数々の受賞を果している。 -
上伊那の野球レベルアップへ
上伊那の高校野球部監督と中学校野球部顧問との技術交流会が19日夜、伊那市の割烹「海老屋」であった。キャッチボール、守備、走塁などの基本的な技術を記したテキストをもとに、部活顧問らに生徒の育成方法を伝えた。
県高等学校野球連盟上伊那支部、上伊那中体連軟式野球専門委員会の主催。
高校と中学の連携を深め、上伊那の野球技術の向上を図る一歩とする交流会で、初の試み。上伊那の高校7校と中学校6校のほか、諏訪地区2校、下伊那1校から指導者が集まった。
今夏まで駒ヶ根工業高校の野球部監督を務めた、高野連南信支部監督部会の山岸智昭部会長が講義。「守備時のバウンド処理は、体で止めるのは最終手段にして、グローブで捕る習慣を養う」「ボールの持ち替えも、小さいころからのキャッチボールで差がつく」などと、身振りを交えながらアドバイスしていた。
山岸部会長は「野球を楽しくできることが、子どもたちの成長にもつながる」と話した。
今後は指導者同士の情報交換を進めるなかで、部活顧問の技術研修などを取り入れていく予定。 -
リンゴとナの花(?)
春と秋が混在する霜月半ば、中川村大草の下平交差点では、真っ赤に色づいたリンゴと黄色のアブラナ科の花が、春と秋の風情を醸している=写真。
小春日和の昼下がり、学校帰りの子どもたち、お散歩のネコも通る田舎道。のどかな景色 -
温かみと素朴さがにじむ手織展
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堀田芙美子手織展
飯島町七久保の小蕪亭で29日まで、堀田芙美子さん(大阪府在住)の手織展が開かれている=写真。
ざっくりと織ったコート、斬新なデザインの洋服、着まわし自由なベスト、原毛を横糸に紡いだマフラー、テーブルセンター、変わり毛糸で変化を楽しむ作品など、機織で作り出した、温かみと素朴さがにじむ80点を並べた。 -
レントライフ淺川会長著「不動産業崩壊」
Amazonで全国199位不動産賃貸管理のレントライフ(本社・伊那市)の淺川透会長の著作=「不動産業崩壊」(10月1日ビジネス社刊)が、インターネットを通じた書籍販売の大手Amazonで上位199位にランキングされた(11月18日)。
同ランキングは、1時間ごとに更新されるもので、全国的な書籍の売れ行き状況=注目度を計る目安として信頼度が高い。現在、書籍の出版数は、1ヵ月に数万点とも言われており、199位は、かなりのベストセラーになる。
18日には出版元のビジネス社名で日本経済新聞の全国版1面に書籍広告が出されており、その影響もあったとみられる。だが、その後も600位台で推移しており、ビジネス社では「不動産業関連のビジネス書としてはかなりの売れ行き」と話している。
不動産・建設不況が続く中で、街の不動産屋と建設屋が賃貸管理という新しいビジネスフィールドに進む必要性を体験を交えて明らかにした書。伊那の飲み屋街の話なども随所に織り込まれ、歯に衣着せぬ業界批判などもある。
全国賃貸新聞、週刊住宅新聞など全国の業界紙が新書紹介で扱っており、今後も反響が広がりそう。読者からも「同感だ」「不動産屋の将来像が見えた気がする」などの声が寄せられているという。
著者の淺川さんは「最初は八重洲ブックセンターで買ったというような方から、手紙がポツポツと来ていた。ここに来て反響が大きく、驚いています」と話している。
■「不動産業崩壊窶矧Xの不動産屋と建設屋でつくる新しいビジネス」ビジネス社刊、210頁1470円(税込)