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飲まず、食わずで22キロを歩く
信州高遠少年自然の家主催の「信州高遠22キロかち歩き大会」が27日、信州高遠少年自然の家縲恍ャ文化センターのコースであった。地元をはじめ、12都府県から小中学生や中高年齢者ら約320人が参加、ほとんどが完歩した。
かち歩きは自己鍛錬のため、長い距離を飲まず、食わずで歩くもので、本年5回目を数えた。
スタート時刻の午前9時は、肌寒く、厚着をする参加者が目立ったが、日中は穏やかで歩くうちに暑くなるほどだったという。
参加者は5キロ地点まで集団で歩いて体を慣らし、それ以降はそれぞれ自分のペースで色づく山々の景色を楽しみながらゴールを目指した。 -
さくらの湯 入浴者150万人を達成
94年4月にオープンした高遠町の高遠温泉「さくらの湯」の入浴者が27日、150万人を達成した。150万人目と前後2人に地元産アルストロメリアの花束や、さくらの湯で使える食事券などをプレゼントした。
150万人目は、伊那市美篶の会社員伊藤直樹さん(25)。ピタリ賞に驚きながら「気に入っている温泉の1つで、オープンから母とたまに来ている」と話した。
達成セレモニーで、伊東町長らがくす玉を割り、伊藤さんにさくらの湯宿泊利用券(1万円分)と食事券(3千円分)を贈呈。
伊東町長は「多くの人に愛していただけるおふろにしたい」と活用を呼びかけた。
149万9999人目は伊那市美篶の山崎広幸さん、150万1人目は高遠町出身で神奈川県在住の中原優子さんだった。
周辺市町村で温泉施設ができ、一時、入浴者が減ったというものの、年間12万人が利用。泉質はアルカリ性単純温泉で、神経痛や筋肉痛など効能がある。 -
日本最大の和太鼓コンサート
全国の太鼓奏者が集結する和太鼓コンサート「太鼓ワールド ドド御祭(おんさい)」(実行委員会主催)が27日、県伊那文化会館であった。迫力ある太鼓演奏が会場に響き、観客1300人余を魅了した。
コンサートには県内をはじめ、福島県、東京都、京都府など全国から50チーム、420人が出演。合同演奏と、東京国際和太鼓コンサートで入賞した伊那市の「颱人(だうと)」「大太」などグループ演奏の17プログラムを織り交ぜた。
八丈島に伝わる唄を聴かせる「荒波」、鬼退治の民話をもとにした「いやさか物語」、篠笛アンサンブルなどバラエティーに富み、それぞれ持ち味を生かしたパワフルなステージを繰り広げた。
最終曲は合同演奏「夏まつり」。総勢約240人が太鼓から太鼓へ移動し、息の合った演奏を見せた。観客からの拍手は鳴り止まず、アンコールにこたえた。
今後も数年に1度のペースで開きたいとしている。
チケットの売れ行きは好評で当日券がなくなったり、新宿から日帰りバスを運行したりと会場が満席になるほどの人気だった。 -
日影区が区制施行100周年
伊那市日影区の区制施行100周年記念式典が27日、日影区公民館であった。区民約80人が集まり、記念碑の除幕などで節目を祝った。
記念碑は、公民館北側に記念碑を建立。「日影区百周年記念」の文字を刻み、裏面に沿革を記した。高さ2・2メートル(台座含む)、幅1・3メートルで、霊水石を使用。
区民が見守る中、中村勝区長らが除幕し、獅子舞を披露した。
式典で、中村区長は「さらに100年、200年と文化を築き上げていきたい」と発展を祈った。
記念事業の総事業費は約150万円で、区民から寄付金を募って取り組んだ。
江戸時代、田畑を開拓し、日影村の生活基盤が形成された。明治になって伊那町に編入し、1902年に日影区が発足した。世帯数は約1千戸。 -
箕輪町3年ぶり優勝
第53回上伊那郡縦断駅伝競走大会(上伊那陸上競技協会・伊那毎日新聞社主催、KOA特別協賛)が27日、駒ヶ根縲恍C野町の6区間(38・1キロ)であり、9市町村16チームが熱戦を展開した。前半を3位で終えた箕輪町Aが、後半の追い上げで逆転。2時間07分37秒で箕輪町に3年ぶりの優勝をもたらした。
箕輪町Aは1区・相原が31秒差の2位でたすきをつなぎ、2区・佐々木が逆転しトップに浮上。3区・唐沢は他チームの追撃を防げず2位に後退するものの、トップと21秒差で前半を終えた。後半(同時スタート)、4区・大槻の区間新記録の激走でトップを奪う。続く5区・柴、6区・丸山が危なげない走りをみせ、総合で2位と1分29秒差をつけてゴールした。
2位は伊那市A。4位でたすきを受けた3区・萩原が区間新記録の走りで3位に浮上。後半は5区・鈴木が2位を追走しタイム差を縮め、アンカー守屋が2位に浮上した。
3連覇を狙った駒ヶ根市Aは、1区・羽生が区間賞、3区・松崎も3位から1位へ浮上する力走で沿道をわかせたが、総合力で及ばず3位だった。 -
第53回上伊那郡縦断駅伝
9市町村16チームが駒ヶ根市役所正面玄関前を午前9時に一斉スタート。1キロ付近で抜け出したのは伊那A、箕輪A、駒ヶ根A、伊那B、辰野の5チーム。天竜大橋に差しかかると、県縦断駅伝代表の駒ヶ根A・羽生が先頭に立ち、後ろを振り返ることなく、2位と31秒差でたすきを渡した。続いて箕輪A・相原、伊那A・北原が中継所に同タイムでなだれ込んだ。
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06年インドア世界大会綱引出場の伊藤さん、塚本さんを激励
飯島町は28日、役場で、来年2月下旬、アイルランド・コーク市で開催される06インドア世界選手権大会綱引き(600キロ級)に日本代表として出場する、伊藤信好選手(48、本郷)と塚本邦厚選手(34、上の原)の激励会を行った。
今年3月、55チームが出場した05全日本綱引選手権大会(川崎市)で、強豪金沢レスキュー隊チームを下し、初優勝した岡谷市のクラブチーム進友会のメンバーとして出場する。2人は97年から、進友会に所属し、週2、3回夜練習している。
高坂町長は激励金を手渡し「健康管理に万全を期し、負けないように頑張って」と健闘を期待した。
綱を常に張った状態で引くという技術的に難易度の高い5番目を受け持つ、伊藤選手は「目標は優勝。現在、腰を痛め、練習できない状態。1日も早く腰を治し、ベストコンディションで臨みたい」。アンカーを務める塚本さんは「チーム内競争に打ち勝ち、優勝に向け精進したい」とそれぞれ健闘を誓った。 -
親子でチャレンジ、そば打ち、卓球など楽しむ
中川村の中川東小学校PTAは26日、校内や武道館などで、親子でチャレンジ講座を開いた。教諭や地域の人々が講師になり、マカロニリースやそば打ち、卓球、ネイチャーゲームなど9講座を楽しんだ。
このうち、高齢者創作館では、講師に榑沢吉男さん(渡場)を招き、12組27人が参加し、そば打ち体験。そば粉8、小麦粉2の二八そばに挑戦した。
そば粉にぬるま湯を注ぎ、慎重に水回し。まとまったところで、練りに入った。榑沢さんは「力を入れて、10分、百回以上練るように」と指導。児童らは「1回、2回」と数えながら、しっかり練り、丸く形を整えた。
慣れた手つきで練り上げた戸田成俊君(10)は「家でピザを作る時、手伝っている」。伊東めぐみさん(9)は「練りは力が要り、難しい」と話していた。 -
姫宮神社新嘗祭
宮田村南割の姫宮神社で27日、厳かに新嘗(にいなめ)祭が行われた。氏子総代や村、商工会、関係6区の区長ら約20人が参列し、収穫を感謝し、来年の豊作を祈った。
拝殿前に集まった参加者は花畑宮司からお払いを受け、昇殿。氏子総代が手渡しで、野菜や穀類、果物など村の産物を供える「献さんの儀」を行った。
続いて、花畑宮司が感謝の祝詞を奉上、代表者が玉ぐしを奉てんした。
姫宮神社には日本武尊の后、宮簀(みやず)姫や、伊耶那岐(いざなぎ)命が合祀されている。 -
宮田村国有林の大量ごみ撤去
南信森林管理署などは28日、宮田村の黒川国有林で発見した大量のごみを撤去した。投棄者は調査中だが、旧宮田森林事務所の元職員が捨てたことを証言しているという。同管理署管内で、これだけ大規模な投棄を確認したのは初めて。
今月10日、通報を受けた同署職員が、縦5メートル、横5メートル、深さ2メートルの穴に、投棄されたごみを発見。11、12日、ストーブなどの大型ごみを2トントラック2杯分撤去した。今回は並トタン、一斗缶、タイヤチェーンなどの金物10キロ、灰、土砂など3立方メートルを収集。全てのごみを取り除いた。
元職員は旧事務所にいた5、6年前、事務所で使わなくなり、保管してあった物品などを、同署の管理する黒川沿いの作業道へ捨てたことを話している。そのため同署は、2000年から01年に関係した職員への聞き取りを中心に、事実関係の把握に努めている。
今後は正規な手続きを経て穴を埋めたて、再発防止に努める。確認した事実関係は公開する。 -
華麗な舞を披露
神代流舞踊会(神代松栄家元)の発表会が23日、高遠町の高遠さくらホテルであり、会員が日ごろのけいこの成果を披露した。
発表会は6年ぶり。高遠町をはじめ、伊那市や長谷村など近隣市町村の会員や、各流派の家元らも出演、38プログラムを熱演した。
会員は曲に合わせて、華麗に舞った。各流派の家元らも舞台に花を添え、詰めかけた約80人の観衆を魅了した。 -
伊那市食生活改善協議会、信大留学生と交流会
伊那市が主催する信州大学農学部留学生との交流会が25日、東春近郷ふれ愛館であり、市食生活改善推進協議会の会員13人と留学生29人が“食”を通じて異文化交流を深めた。
9年目。「留学生に日本の伝統食を知ってもらおう」と、食改会員との交流会を企画。バングラデシュの留学生も、お国料理の調理方法を伝授した。
参加者は数人ずつに分かれ、日本の「太巻き寿司(すし)」とバングラデシュの「ビーフカレー」作りに挑戦。太巻きを作った留学生は、のりに乗せる米の量を加減しながら、のりと米を上手に丸め、自分で作った寿司の味を確かめていた。
食改の三澤美津子会長は「お互いの国の料理を学びながら交流ができるのは楽しく、とても良いこと。和食の良さを海外にも広めていきたい」と話していた。
参加者は、日本独自の文化「押し花」を使ったポストカード作りも楽しんだ。 -
きょう市民音楽祭
第46回駒ケ根市民音楽祭が27日、文化会館大ホールで開かれる。26日午後は、出演する23グループのうち12グループが同会場でリハーサルを行い、本番のステージに備えた。それぞれの持ち時間は30分間。出演者はステージでの雰囲気を確かめるように演奏を繰り返し、時間が来ると物足りなそうに次の出演者にステージを明け渡していた。
赤穂東小学校2年生の演奏は「まつりだわっしょいパート3」。ポリバケツを使った手づくりの祭り太鼓を50人の児童が威勢良くたたく。リハーサルでステージに上がった児童らは宮澤志津子教諭らの指示で立ち位置を決めた後、演奏の練習を開始=写真。児童らは特に緊張した様子も見せず、元気いっぱいでばちを振るった。客席で心配そうに見守る保護者らは「本番もうまくいってほしいね」などとささやき合っていた。 -
雇用改善優良事業所大臣表彰を報告
建設労働者の雇用改善の推進を図ろうと厚生労働省などが定める「建設雇用改善推進月間」(11月)に当たり2日、駒ケ根市の建設業石田建設(石田耕一代表取締役、40人)が優良事業所として厚生労働大臣の表彰を受けた。24日、石田社長が市役所を訪れ、中原正純市長に表彰を報告した=写真。石田社長は「景気はなかなか回復してこないが、従業員の気持ちが上向きになる起爆剤になってくれれば」と話した。
同社は60歳以上の従業員の継続雇用に積極的に取り組んでいるほか、新規事業の開拓などにより従業員の定着に努力している。
表彰を受けた企業は全国48事業所。県内では同社のみ。 -
コンビニ強盗訓練
コンビニエンスストアを狙った強盗事件が各地で多発する中、駒ケ根署は25日、店に強盗が押し入ったという想定の防犯訓練を駒ケ根市のセブンイレブン梨の木店で行った。
同署の警察官が扮(ふん)した2人組の男が車で乗り付け、店に入るなり拳銃と日本刀を振りかざして「金を出せ」「早くしろ」と叫びながらカウンター内の従業員にバッグを投げて金を入れるよう要求=写真。従業員が金を渡すと2人組は素早く店を出て車で逃走した。従業員は追いかけてカラーボールを投げつけるが当たらず…。
訓練後の反省会で同署生活安全・刑事課の前島昭文係長は「非常ベルと通報スイッチをすぐに押したのは良かった。カラーボールは当たらなかったが、車を狙わなくても手前の地面にたたきつけることで染料が飛び散って付着する。実際に事件が起きれば落ち着いてはいられないが、車のナンバーや犯人の人相・服装などをできる限り正確に覚えておくことが検挙につながる」と講評した。 -
南割地区営農組合の初の収獲祭盛大に
今年3月に設立した宮田村南割区の地区営農組合(小田切政男組合長、114人)は26日、初めての手作り収獲祭を開いた。地元で採れた農産物を料理し、組合員の家族らも集まってにぎやかに会食。天の恵みに感謝しながら、組織の発展を願った。
組合員が自宅で採れた農産物を持ちより、女性部らが調理。美味しい料理がテーブルに所狭しと並んだ。
豚汁やおでんにシメジご飯のおにぎりなどなど。さっそく収獲を祝いながら、全員で舌鼓を打った。
「おいしいお米をはじめ安全安心な農産物を消費者に届けたい。これを契機に収獲祭もイベント化していきたい」と小田切会長はあいさつ。他のメンバーも「今後は農家ではない区民にも呼びかけ、みんなで収獲が祝えたら」と話していた。
同組合は大田切区に続いて村内2番目の営農組合として発足。
集団耕作組合を発展させたもので、国の補助制度変更をにらみ、土地利用と機械利用を一元化し、担い手などの対応に取り組んでいる。村は村内全地区で営農組合の設立を目指している。
この日は先進的に営農組合を設立した大田切区の地区営農組合も収獲祭を開いた。 -
駒ケ根市町一区子ども会世話役
町一区の分館長に就任した1975年、地域の子どもたちに良い本を読ませてやろうという思いで「町一区子ども文庫」創設に中心的にかかわった。
先立つ予算はまったくのゼロ。区が独自に運営する文庫は前例のないことだっただけに開設までの準備は難航した。
「まずは本の確保をどうするかだった。新しい本を買う金はないから、各家庭で読み終わって当面不要になった本の提供を区民らに呼び掛けて寄贈してもらうことにしたよ。最初は本棚もミカン箱を重ねて使った」趣旨に賛同した区民らの協力で集まった本は約420冊。その一方で口コミで会員を募り、区内約70世帯、120人の園児・児童が会員となった。
こうして半年がかりの準備がようやく整い7月、町一区会館を会場に貸し出しをスタートさせた。棚に並んだたくさんの本に子どもたちは大喜び。毎土曜日の貸し出し日には会場は子どもたちであふれ返った。
81年、会の活動を充実させ、さらに広げていこうと会員制を廃止し、対象を乳幼児も含む区内のすべての子どもたちとすることに改めた。同時に名称も「町一区子ども会」と改称。その後子ども会は雑煮会、紙芝居、ミニ遠足、お楽しみ会、文集制作など独自の活動を続け、その活動は全国紙やテレビの全国放送にも紹介されてきた。しかし、母親らが務める役員は1年ごとに代わる。その奮闘を陰で支え、長い目で温かく見守ってきた。
今年、会の創立30周年を祝う祝賀会が盛大に開かれ、あいさつに立って述べた。「子どもは地域で育てよう窶狽ニ最近言われ始めたがなあに、町一区では30年前からやってきたことです」
◇ ◇
98年、老朽化が進む町一区会館の新築を窶狽ニ提言し、建設検討委員会を発足させた。「計画では費用は当初3千万円のはずだったのに、いつの間にか5千万円にまで膨らんでしまってね。だが半分ほどは国などの補助を受けられることになり、何とか完成にこぎつけることはできた。しかし、それ以上は金がない」
困っているところへあちこちから救いの手が差し伸べられた。たちまち机やいすなどの備品や庭の植木まで寄贈でまかなうことができ、04年1月「赤須町地域交流センター」として完成披露が行われた。「よくよく、人に恵まれた」としみじみと振り返る。
◇ ◇
子ども会だけでなく地域の世話役として、少年友の会員、青少年健全育成会推進員などを歴任してきたほか、ママさんバレー、早起き野球、実年・壮年ソフトボールなどクラブの創立にもかかわり、大御食神社、三和森神社の責任総代なども務めた。
「困ったことがあたら俺に言え」「責任はすべて負う」そんな人柄を慕ってあらゆる相談事や頼み事が持ち込まれる。
(白鳥文男) -
姉歯関与のホテル営業休止でオオハシの中島社長が会見
伊那市の「ホテルセンピア」と駒ヶ根市の「駒ヶ根プレモントホテル」の設計に姉歯建築設計事務所(千葉県市川市)が関与し、構造計算書を改ざんしていた問題で、両ホテルを経営するホテルオオハシの中島憲治社長は25日夜、飯田市の本社で記者会見を開き、改ざんを見抜けなかった官公庁のチェック体制に強い不快感をあらわにした。
両ホテルは平均の稼動率が70%以上、月の売り上げは2店舗合計で3縲・千万円にのぼり、同社グループにとってまさに・スドル箱・スの優良店。
会見上に現れた中島社長は「安全面の改良を施し、お客様、従業員のためにも早期の営業再開を目指す」としながらも、「人生が一度に変わり、怒りに燃えている」と官公庁のチェック機能に矛先を向けた。
国や県の確認申請で何のクレームもなく認定されたことについて厳しく指摘。
「国民が平穏に暮らすために行政システムがある。我々は県の審査を得てホテルを建てた。これを疑ったら何を信じたら良いのか」と語気を強めた。
25日の県からの説明では、「何も今後の対策についての説明はなかった」とも言及。
設計、施工した木村建設(熊本県八代市)については「15年ほど前にお客様に安い料金で提供できるホテルを建てたいと考え、ローコスト工法の木村建設を知った。その工法で我が社は事業を展開してきた。木村社長だけは今も信頼している」とした。姉歯氏との面識はないとした
賠償請求や今後の従業員の処遇については「専門家と相談したいが、今は考える余裕がない。営業の再開とグループ全体304人の従業員を守るのが先決」として、両ホテルは維持管理のため従業員が今後も交代勤務すると説明した。 -
町3区の料理教室
宮田村の町3区保健補導員は26日、区民に呼びかけて料理教室を開いた。宮田中学校の小原啓子栄養士の指導で、14人が参加。地元に伝わるおやきや野菜汁など、昔ながらの郷土の味を再現し、健康面にも配慮した。
体操などを取りいれた健康教室は開いているが、今回初めて料理教室を企画。
参加者の多くはベテランの主婦だったが、それでも「最近はおやきを作る機会もめったになくなった」と新鮮な気持ちで挑戦していた。
また、各家庭からお味噌汁を持ち寄り、塩分測定する場面も。ほとんどの家庭が適正な範囲内で、参加者はホッとした表情もみせた。
補導員の上條享子さんは「郷土の料理も私たちの世代がやらないと、引き継ぐことができない。本当は若い人にも参加してもらいたかったが、今後は栄養についても学ぶことができたら」と話していた。 -
第32回上伊那小中学校特別支援学級・養護学校児童生徒作品展
上伊那小中学校の特別支援学級や伊那養護学校に通う生徒・児童による第32回作品展が26日から、伊那市駅前ビル「いなっせ」で開かれている。豊かな感受性で描かれた絵画や工作、習字作品など約300点が、保護者らの目を楽しませている。
生徒・児童の表現活動の成果を発表するとともに、地域住民に理解を深めてもらうことが目的で、教師相互の情報交換の場にもなっている。今年は328人が応募。
宮田中学校の自律学級は竹を使った作品を出品。「木琴」や、水の流れる音がする「レインスティック」は、来場した子どもたちにも好評で、バチを手に取り、その音を楽しんでいた。得意分野や個性を生かした作品も多く並んでいる。
入場無料。午前10時縲恁゚後6時。12月1日まで(30日は除く)。 -
みはらしファームで菜洗い開始
伊那市西箕輪の農業公園みはらしファームで26日から、温泉スタンド菜洗い場の無料開放が始まった。初日のこの日は、朝からカッパを着た人などが代わる代わる洗い場を訪れ、菜洗いに励んだ。
西春近から訪れた夫婦は、10キロの野沢菜を用意。農業公園内にある対面販売コーナーで購入した。夫婦は「畑を持たない人も、野沢菜を手に入れることができるし便利」と話していた。
スタンド開放に合わせて27日まで「野沢菜まつり」も開催。野沢菜の収穫体験や量り売り、野沢菜漬け講習会を行っている。
野沢菜は1キロ50円。野沢菜漬け講習会は午後1時からで要予約。受講料は300円(野沢菜と付け込む樽などは持参すること)。
問い合わせ・申し込みはみはらしファーム公園事務所(TEL74・1807)へ。 -
南部小「地域食材の日」に地元生産者を招待
地元生産者とのふれあいを通して、食と地域の結び付きを肌で感じよう窶狽ニ25日、南箕輪村の南部小学校は、地元のリンゴ生産者・加藤良次さんと上伊那農業協同組合南箕輪支所の伊藤俊男さんを給食に招いた=写真。
「地域食材の日」としてこの日の給食は、地元で採れた食材のみを使用。地域食材の日はこれまでもあったが、地元の生産をより身近に感じてもらうため、デザートのリンゴを提供してくれた加藤さんを招待。加藤さんは、3年生のリンゴ学習にも協力し、伊藤さんがその仲介をした。
3年生は「なぜこんなにおいしいリンゴができるのかと思った」と、体験で感じた思いを語った。加藤さんは「リンゴづくりを始めて今年で18年目になるが、今年はこれまでで一番良い出来だった」と話し、子どもと一緒に地元食材の味を楽しんだ。 -
ヤマウラ05年9月期連結決算
ヤマウラ(本社・駒ヶ根市、山浦速夫社長)は25日、名古屋証券取引所で05年9月期の決算を報告した。連結の総売上高は対前年比6300万円増の207億4300万円(0・3%増)、営業利益は同6700万円増の4億4600万円(17・7%増)、経常利益は同1億1300万円増の4億7800万円(30・8%増)、純利益は同8400万円増の2億300万円(70・3%増)だった。
売上高ならびに受注高は、それぞれ0・3%増、3・2%増と小幅な伸びだったが、営業利益・経常利益・純利益が2桁の大きな伸びを示した。その理由について、同社は、技術力の向上を背景にした提案営業の強化・設備投資の好調さを背景にした民間工事における技術提案の受注増・公共事業における受注増・首都圏における分譲マンションの開発販売ならびに同社独自のブレインマンションの全国フランチャイズ展開窶狽ネどを上げている。
受注実績を部門別にみると、建築部門が約5億5000万円増(対前年比103・8%)、土木部門が約5億3000万円増(同135・5%)、エンジニアリング部門が約3億増(同128・7%)。
工事全体に占める官庁工事の比率は、完成工事では12・2%と5・6ポイントの減少を示したが、受注工事では前年より3ポイント伸びて、16・0%だった。 -
【南大東島再訪記】離島産業振興の苦難〈中〉
市場原理導入を前に模索続くサトウキビ生産「07年からサトウキビの価格決定に市場原理が導入される。補助金頼みではだめ。付加価値をどう高めるかが死活問題なんだよ」
島の産業課長濱里保之さんは、サトウキビ畑を走り抜ける車の中で語った。島唄のオピニオンリーダーで、島の宣伝で自ら先頭に立つ産業課長だ。8月の伊那のステージでも楽しい歌・しんみりした歌を披露した。
南大東島はサトウキビの島。1900(明治33)年、八丈島から島開拓の祖・玉置半衛門ら23人が上陸して以来、一貫して基幹生産物はサトウキビ。第2次大戦後の1946(昭和21)年まで、玉置商会窶箔圏m製糖窶泊蜩坙{精糖と、事業権こそ譲渡されたが、「製糖会社が経営する島」という日本でも類例のない社会制度が続けられていた。
そうした影響もあってか、製糖会社所有の土地が農家に分有されたあとも、一戸あたりの耕作面積が広く、現在でも、200余の農家の平均経営規模は8・2ヘクタールに及ぶ。これを背景に、ハーベスタという収穫機をはじめ大型機械を導入した、日本では類例のない一貫作業体系が確立している。
「他の離島のように、小規模経営で生産者が高齢化している窶狽ニいう問題は少ない。大規模経営だからこそ市場原理の導入の痛手が大きく、他の作物への転換も出来ない窶狽ニいう問題に直面している」のだという。
島では南大東産サトウキビの付加価値を高めるために、減農薬栽培の方法を研究し、主要な害虫であるハリガネムシに関しては、性フェロモンを撹乱して交尾をさせなくさせる方法を沖縄県で唯一全島規模で行っている。他の害虫についても駆除方法を研究中だ。
また、従来、サトウと糖蜜を製造する製糖工場しかなかったが、サトウキビを原料にしたラム酒を製造する工場も誘致し、利用方法の拡大も図ってきた。
だが、それでも「サトウキビの島」の「前途は多難だ」と濱里さんは言う。国の農業政策の転換の中で、農業に展望を見出せない「地方」の姿がここにもある。
「島唄を歌っているだけじゃいられないさ」。産業課長はつぶやいた。 -
「長野県りんごの日」でPR
県園芸作物生産振興協議会、全農長野県本部が1998年に設定した11月22日(いいふじ)の「長野県りんごの日」に合わせ、県内各地の直売所などでPRを展開している。上伊那では26日、南箕輪村神子柴のJA上伊那ファーマーズ「あじ縲怩ネ」前で上伊那園芸振興協議会が展開した。
県の代表果実であるリンゴの消費拡大を目的とした活動。会員5人が、地元産のリンゴ(品種=ふじ)の試食や、リンゴ料理のレシピなどのパンフレット配布で買い物客に呼びかけた。
会員は県内のリンゴの特長について「夏の夜の気温が低いと呼吸に使う消耗が少なく、果実にたくさんの栄養分が蓄えられておいしい」などとPRした。
あじ縲怩ネの従業員によると、ふじは今の時期が最盛期で12月中旬まで店頭に並ぶ。日保ちもよく、来年まで楽しめるという。 -
五輪選手に走り方学ぶ
伊那市の伊那西小学校は25日、1万メートルの元五輪選手・花田勝彦さん(34)=群馬県=のマラソン教室を開いた。全校児童83人は、花田さんから正しい走り方を習ったり、選手時代の思い出を聞いた。
文部科学省と日本体育協会が進める「スポーツ選手ふれあい指導事業」に応募して開催。花田さんは準備運動や、走るときの正しい姿勢について指導し、「上下に体を動かさず跳ねない。お腹を引っ張られているイメージで。腕も前後に肘を振る感じ」などとアドバイス。校内にある林間コースを一緒に走り、交流も深めていた。
30日、伊那西小学校で校内マラソン大会があり、児童たちは大会に向けて花田さんの話を熱心に聞いた。2年生の小池柊平君(7つ)は「走り方を習ったので早く走れそう。去年は38位だったけど、今年は20位を目指す」と大会に意気込んでいた。
花田さんは「長野県は標高も高く、アップダウンがあり練習環境は最高。教室を機会に陸上を好きになってくれる子どもが増え、未来のトップアスリートが生まれてくれれば嬉しい」と話していた。 -
上伊那森林組合が「掘り出し市」
伊那市東春近渡場の上伊那森林組合本所で26、27日、間伐材、支障木などを販売する掘り出し市が開かれている。加工したベンチ、椅子、花台が並ぶほか、薪の積み込み販売などを展開。上伊那のみならず、近隣市町村から買い物客が集まり、ぎわっている=写真。
同組合で恒例となっている緑化木即売会で、間伐材などを販売したところ好評だったため、今回は単独で初めて開いた。
ベンチ板は、長さが2窶・メートルのトチ、ケヤキ、ナラなどの広葉樹。富士見町から訪れた50代の女性は「庭先に置けるベンチが以前からほしいと思っていた。手ごろな値段でよいものがあってよかった」と満足していた。
関係者は「一般ではなかなか手に入りづらい国産の広葉樹も販売しているのでぜひ」と多くの来場を呼びかけている。
午前10時縲恁゚後3時。 -
農林作物の被害軽減へ
ニホンジカによる農林作物への被害軽減を目的に、県や郡内各市町村などでつくる上伊那地区野生鳥獣保護管理対策協議会は26日、長谷村の鳥獣保護区でニホンジカの一斉捕獲をした。上伊那猟友会の協力を得て、猟師200人余が4班に分かれて実施、44頭を捕獲した。
昨年に続いて2年目。高遠町、中川村でも12月に予定し、同様にニホンジカの越冬地とされる鳥獣保護区を中心に行なう。昨年度は3町村で129頭、今年度は300頭の捕獲を目指す。
県が01年度に策定した特定鳥獣保護管理計画では、南アルプスでの生息数を1万2千縲・万5千頭と推測、適性数を約7400頭とし、今年度の捕獲目標数を一般狩猟捕獲を含めて千頭としている。
上伊那地方事務所林務課によると、ニホンジカによる郡内の農林業被害は作物や高山植物の食害、水田荒らし、角による樹皮はがしなどで、被害額にすると、昨年度は6300万円余に上る。 -
人権について考える仲良し旬間
人権について考える仲良し旬間(14窶・5日)として、高遠町の高遠小学校と高遠北小学校ではそれぞれ、講演会や体験会などの特別授業をして、人権問題に目を向けている。
高遠小は24日、低、高学年に分かれて「人権教育お話を聞く会」があり、講師に招いた伊那教育事務所職員の唐沢孝則さんが、ゲームやビデオを織り交ぜて講話した。
高学年は、自分の好きな季節や給食の献立などをテーマに、仲間を探してグループ作りをしたり、学年別に10人ずつで班を構成し、手をつないで輪になり、フラフープを一人ずつくぐって1周させるゲームをし、「普段では気付かない友達との新たな共通点やつながり」(唐沢さん)を探った。
また、日本の小学生が世界各国の同年代を訪ねるビデオを上映。戦争などによって貧しい生活を強いられている子どもたちの模様が映し出され、「世界にはいろんな環境のなかで頑張っている子どもたちがいることを知ってほしい」と呼びかけた。
唐沢さんは「自分たちに何ができるか考えていくきっかけになれば」と話していた。
高遠北小学校は22日、全校児童が点字を打つ体験を通して福祉について考えた。
2学年ごとに分かれ、町社会福祉協議会の職員から指導を受けた。右から左へ横に打っていくことや、1マスに6つの点の構成によって成り立っていることなどを学び、点字版と手筆を使って、五十音と自分の名前を打った。
一つひとつ丁寧に打っていた5年生の小林幸君(12)は「思っていた以上に打つことが難しくて、大変さを知った」と話していた。
今年は旬間中の参観日に、保護者も点字と手話を体験した。 -
シクラメン出荷最盛期
上伊那地方では冬の鉢花、シクラメンの出荷が最盛期を迎えた。ハウスの中は赤やピンク、色とりどりのじゅうたんを敷き詰めたように、シクラメンの花盛りだ。
30アールのほ場で、6センチの超ミニから、ガーデンシクラメン、18センチの大鉢まで7万鉢を栽培する飯島町上の原の宮崎園芸(宮崎健治園主)では、ピンクや赤、紫のオーソドックスの花のほか、花屋でも市場でも滅多に見られない最新品種や、試験栽培の珍しい花を栽培し、マニアの話題になっている。
ガクが発達し、花が2重のように見える「冬桜シリーズ」。羽根つきの羽根のような花びらが特徴の「プルマージュ」。八重咲き、フリルが華やかなビクトリアのがく花などのほか、種苗会社の依頼で試験的に栽培している登録前の珍しい花も多い。個体差が大きく、葉がギザギザなもの、波打っているものなど。ちり緬のような花の色も、白からベージュ、グリーン、ピンクと多彩。
和名「かがり火花」と呼ばれるシクラメンの常識を超えた花容で、栽培している宮崎さんでも、どんな花が咲くのか、咲くまでわからないと、ミステリアス。
宮崎さんは「顧客は地元が多いので、半分道楽で、他にはない花を作って、楽しんでもらっている」と話す。
宮崎園芸(TEL86・3686)では直売のほか、七久保の道の駅花の里いいじまでも販売している。