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県産材住宅見学会
「やっぱりいいね」の声上伊那地方事務所主催の県産材住宅の見学会がこのほどあり、総勢25人が南箕輪村など4カ所の木造住宅を見学した。「地元の木を地元で使うことは重要だ」などの参加者の声が聞かれた。
見学したのは、フォレストコーポレーション(伊那市)の県産材利用木造住宅のモデルハウス(南箕輪村)、北島屋(伊那市)が建築した木造住宅(駒ヶ根市)、大蔵建設(飯田市)が県産材を利用してリフォームした住宅(高森町)、生田木材技建が施主の山の木を使って建てた住宅(中川村)。
荒廃する森林の再生のために県産材の需要拡大を図っている県が、木造住宅建設を希望する人を募り、県産材を利用した住宅の実態を見てみようと企画した。
フォレストコーポレーションは、県が認定する「信州の木づくりの家」の認定グループ。北島屋は県の信州木材製品認証工場。
参加者は家族連れが多く、県内産のスギやヒノキの柱、アカマツやカラマツの床などを触っては、「地元産と聞くとやはり感じが良いね」などと話していた。
案内役の地方事務所林務課春日嘉広普及係長は「住宅建設を望む人の自然素材への関心が高まっており、予想以上の人が集まった」と語った。 -
仙醸、「仙人蔵」飲み比べ
街の飲食店と協力して高遠町の醸造会社仙醸(黒河内靖社長)は、上伊那の5軒の居酒屋と協力して、新しい銘柄「仙人蔵」のさまざまなタイプを飲み比べる企画を始めた。
純米無ろ過原酒・純米吟醸酒・特別本醸造酒・純米酒の4つのタイプの仙人蔵を用意し、特製の飲み比べグラスで50縲・0ccずつ味わってみようというもの。1つの銘柄でも、製造工程の違いで味が変わることがよく分かり、同社では、日本酒探訪の入口になると位置付けている。
同社の試みに協力するのは、高遠町西高遠の「ながせ」、伊那市旭町の「むさし」、入舟の「亀」、春日町の「串正」、駒ヶ根市中央の「さいとう」。「仙人蔵のみくらべセット」として840円で提供する。
仙人蔵は03年から製造発売。はじめは純米酒をろ過せず、水を入れてアルコール度数を下げることもしない「無ろ過原酒」タイプだけだったが、「仙醸の新しい酒」と評判が広がるにつれて、醸造工程を低温に保って香りと繊細さを出した「純米吟醸酒」、米の個性を活かした「純米酒」、キレと飽きのこない味を出すために、ごく少量、醸造用アルコールを使用した「特別本醸造酒」竏窒ネどタイプを増やしてきていた。
同社企画主任の丸山慎一さんは「これを機会に、まず仙醸の、そして日本酒全般への関心を広げていただければ幸い。若い女性にも向いていると思います」と話す。 -
第1回みのわ祭り検討委員会
箕輪町の夏のイベントみのわ祭りのあり方を考える「みのわ祭り検討委員会」(桑沢昭一委員長)は5日、役場で第1回委員会を開いた。祭り開催を前提に今後祭りの方法を検討する方針を決めた。
区長会から、毎年祭りの反省が翌年に生かされないため早くから検討してほしい-との意見があり、開いた。
委員会は、2005みのわ祭り実行委員会(実行委員長、正副部会長)、区長会、交通安全協会、商工会のほか、町内で祭りをしている福与城址を守る会、もみじ湖夢くらぶ各代表の計15人で構成。
桑沢実行委員長は、「みのわ祭りをどうしていったらいいか何年も課題。マンネリ化もある。白紙に戻ってゼロから検討したい」とあいさつした。
委員からは、「区の負担が大きすぎる」「祭りを盛り上げるため自分達の意思で積極的に参加する仕組みが必要」「太鼓や踊りなどのサークルが積極的に参加できるゾーンを作って自由参加にするのも一つの方法」「時間を短く中身を凝縮。花火も手筒花火だけでいいと思うのでもっと手筒花火を応援し、町の特徴を生かした祭りに」などの意見が出た。
会場はバイパスと国道153号の両方の声があった。
意見を基に来年も祭りを開催することを前提に内容の見直しをはかることで合意。来年1月に第2回委員会を開き、他市町村の祭りも参考に検討する。 -
コモンズ支援金の採択結果
上伊那地域コモンズ支援金選定委員会は5日、コモンズ支援金(一般、第2次分)の選定結果を公表した。
上伊那は8団体から9事業、1192万6千円の申請があり、美しいまちづくり区分3事業、魅力ある観光の創出区分1事業、特色ある学校づくり区分1事業を採択。支援金額の総額は372万4千円となった。
採択事業は次の通り。
【美しいまちづくり】
◇西部広域農道沿線「花公園」整備事業(伊那市・小沢花の会)支援金額20万6千円
◇みずばしょう補植・導水路整備事業(伊那市・道堰みずばしょう管理組合)支援金額40万7千円
◇大芝高原花いっぱい花花壇整備事業(南箕輪村)支援金額226万6千円
【魅力ある観光創出】
◇中川村ファンづくり事業(中川村)支援金額32万4千円
【特色ある学校づくり】
◇写真集「子供の目(仮称)」発行事業(長谷村・南アルプス食と暮らしの研究舎)支援金額54万5千円 -
箕輪町議会12月定例会開会
箕輪町議会12月定例会は6日開会し、町側が指定管理者制度導入に伴う条例案17件、企業振興及び誘致条例制定など条例案2件、05年度一般会計など補正予算案7件、地方公共団体数の増減による規約の変更など14件、町道の廃止、認定案を提出し、市町村数の増減などの議案9件を即決した。残り33議案と請願・陳情は各常任委員会に付託した。
企業振興及び誘致条例案は、優良企業の誘致を積極的に進めるための条例の全部改正。「工場等設置事業補助金」を抜本的に見直し、進出企業サイドに立った活用しやすい魅力ある制度にし、近隣市町村より特徴があり、補助内容については「イコールorベター」にする考え。
改正案は、対象業種と補助条件は現行通り。指定申請は廃止する。従業員福利厚生施設は工場の一部とみなす。
条例案可決後に制定する工場等設置事業補助金交付要綱は、現行の特定地域とその他の地域の区別をなくし、工場の新規企業は現行の特定地域1年間(上限1千万円)・その他の地域1年間(上限500万円)を5年間(上限なし)、既存企業は現行の特定地域1年間(上限700万円)・その他の地域1年間(上限500万円)を3年間(上限なし)とする。機械、申請期間は変更なし。
指定管理者制度導入に伴う条例改正案の施設は、コミュニティセンター、北西部多目的センター、西部運動場、社会福祉総合センター、デイサービスセンター、老人福祉センター、老人憩いの家、生活改善センター、農村公園、転作促進研修施設、産業会館、みのわ温泉ながた荘、信州かやの山荘、萱野高原亜高山植物園、温泉スタンド、みのわ温泉ながたの湯、ながた自然公園。
一般会計補正予算案は、予算総額に歳入・歳出各7156万5千円を追加する。町郷土博物館の回廊下鉄骨吹き付けアスベストの除去工事請負費は320万円。
各常任委員会に付託した請願・陳情は次の通り。
◇請願 ▽個人所得課税における各種控除の安易な縮小を行わないことを求める意見書(案)の採択に関する請願
◇陳情 ▽児童扶養手当の減額取り止めなどに関する陳情書▽患者・国民負担増の中止と「保険で安心してかかれる医療」を求める陳情書▽看護職員の大幅増員を求める陳情書▽公共事業を防災・生活関連に転換し国土交通省の事務所の執行体制等の拡充を求める陳情書▽「高校改革プランの実施計画策定を先延ばしし、県民合意の高校改革をすすめることを求める意見書」採択を求める陳情書 -
南箕輪村議会12月定例会開会
南箕輪村議会12月定例会は6日開会し、指定管理者制度導入に伴う条例案17件、05年度一般会計などの補正予算案6件、村第4次総合計画基本構想、市町村数の増減や規約変更13件など計40議案を提出し、05年度庁舎・保健センター空調設備改修工事請負契約の締結、一般会計と水道事業会計の補正予算案を可決した。残り37議案と陳情5件は各常任委員会に付託した。
一般会計補正予算は、予算総額の歳入・歳出に各582万5千円を追加する。
05年度庁舎・保健センター空調設備改修工事請負契約の締結は、指名競争入札で契約相手方はエビヤ鉄工設備(本社・伊那市、鈴木多門社長)。請負金額は6667万5千円(うち消費税額317万5千円)。機械設備工事は庁舎用はガスエンジン屋外機7基、屋内基40基、パッケージエアコン1基。保健センター用はガスエンジン屋外機2基、屋内機8基。
指定管理者制度導入に伴う条例改正案の施設は、デイサービスセンター、ショートステイセンター、在宅介護支援センター、ボランティアセンター、生きがいデイサービスセンター、老人ふれあい共同作業所、障害者生きがいセンター、シルバーワークセンター、ふれあいプラザ、ふれあい交流センター等、大芝高原味工房、研修センター、温泉スタンド、信州大芝高原みんなの森、公園、村民運動場。
各常任委員会に付託した陳情は次の通り。
◇陳情 ▽個人所得課税における各種控除の安易な縮小を行わないことを求める意見書(案)の採択についての陳情▽患者・国民負担増の中止と「保険で安心してかかれる医療」を求める陳情書▽看護職員の大幅増員を求める陳情書▽「高校改革プランの実施計画策定を先延ばしし、県民合意の高校改革をすすめることを求める意見書」採択を求める陳情書▽公共事業を防災・生活関連に転換し国土交通省の事務所の執行体制等の拡充を求める陳情書 -
アワやアマランサスを使った雑穀料理作る
食と暮らしを考え、豊かな地域づくりを目指す長谷村のNPO法人「南アルプス食と暮らしの研究舎」は6日、伊那市生涯学習センターで雑穀料理教室を開いた。上伊那郡内の主婦を中心に23人が参加し、地元産のモチアワ・アマランサスを使った3品を作って試食した。
雑穀はイネ科穀類のうちキビやアワなど小さな実をつける作物の総称で、料理の材料の一つとして知ってもらおうと企画。モチアワやアマランサスは鉄分、マグネシウムが多く含まれ、素材の味を生かした長芋とカブのモチアワクリームグラタン、アマランサスパスタなどを作った。
講師は、伊那市在住の雑穀レストラン元チーフシェフ伊藤雄治さん。モチアワなどのたき方について「しっかり水分を含ませて炊く」などアドバイスし、参加者はメモを取りながら手際よく調理した。
参加した女性は「今まで雑穀をご飯に入れて炊くだけだったが、レパートリーが増えた」「簡単にできそうなので、家でも作ってみたい」と話していた。
来年1月には雑穀のもちきぶを使った料理教室を計画している。 -
鎌倉国光さん石仏写真展・心和ませ
宮田村大田切のアマチュアカメラマン・鎌倉国光さん(54)の石仏写真展「海岸寺・貞治仏の世界」は11日、伊那市荒井の市立図書館広域情報コーナーで開いている=写真。入場無料。
鎌倉さんは1951年、高知県生まれ。30年ほど前に宮田村へ転勤し、85年ころから集中的に中央アスプス北部や、江戸時代の高遠町の石仏師・守屋貞治の石仏を撮り始める。同図書館では、2年前から毎年、中央アルプスの写真を展示している。
写真は、海岸寺(山梨県)にある守屋貞治が手がけた石仏をモチーフに、10年ほど前から撮りためた全紙、半切、4切りサイズ計31点を出品。細目で笑う菩薩などは、見る人の心を和ませている。
作品「十一面千手観世音菩薩」は、長年の野ざらしで、石仏の肩口から足元にかけてビードロのように苔むす。現在は日差しが設置され苔が無くなっているため、「当時の貴重な写真」として飾られている。
鎌倉さんは「ありのままに、感ずるままに見てほしい」と話している。
午前10時縲恁゚後7時。10、11日は鎌倉さんが会場を訪問する。 -
骨粗しょう症予防教室「コツコツセミナー」
南箕輪村住民福祉課は6日夜、骨粗しょう症予防教室「コツコツセミナー」を村役場で開いた。女性18人が、骨粗しょう症の病態や予防、治療についての講演を熱心に聞いた。
骨粗しょう症は、骨の量が減ってスカスカになり、骨折しやすくなる全身の病気。セミナーは全2回で、第1回は伊那中央病院整形外科の高原健治医師が講演した。
総人口の10%弱が骨粗しょう症といわれ、寝たきりの原因の第3位は骨粗しょう症による骨折であることを説明。検診を受ける時期は、女性は閉経後は年1回、男性は少なくとも70歳以上は測定する。20歳代から40歳代後半までは骨密度があまり変化しないため、その間に一度測定し骨密度を知っておくことをアドバイスした。
予防の三原則は「食事・運動・日光浴」。カルシウムの多い食品やカルシウムの吸収を助けるビタミンDを摂り、運動はウォーキングや水泳、運動が苦手な人は散歩や自転車乗りから始めてもよい-とし、ビタミンDが日光浴で皮膚からも作られることも話した。
たばこや酒の飲み過ぎ、ダイエットも危険因子の一つに挙げ、骨の健康状態を知るため1度は測定することを勧めた。
第2回は16日午後1時縲・時、村公民館。骨を丈夫にするための運動、栄養の話と試食。運動のできる服装で参加。持ち物は上履き、バスタオル(運動時に床に敷く)、筆記用具。村内在住者に限る。申し込みは12日までに住民福祉課保健予防係(TEL72・2105内線111)へ。 -
伊那ロータリーアクトクラブ、聴導犬を知るためのイベントを開催
一般の人に聴導犬のことをもっとよく知ってもらおう竏窒ニ、伊那ロータリーアクトクラブは3日、伊那市民会館で「聴導犬を知ろう!」をテーマとした体感キャンペーンを開いた。宮田村の日本聴導犬協会から有馬もと会長と聴導犬、介助犬、3頭を迎え、実演を通して聴導犬の役割や必要性を学んだ。
奉仕活動を通して会員相互の交流を深める同クラブは、聴導犬募金の活動支援もしており、今回のこのイベントを企画した。
有馬さんは、警報音などが聞こえない聴覚障害者は災害時に取り残されてしまう危険が大きいことを説明し、「音を知らせることでユーザーの命を守ることが聴導犬の使命」と話した。
また、目覚し時計、来客のチャイムなどを実際どのようにユーザーに伝えるか実演。聴導犬や介助犬がユーザーの生活に及ぼす影響の大きさを示した。 -
『桜の下で』タイアップ企画ライブ
駒ケ根市中沢在住のキョウデン会長橋本ひろしさんが作詞作曲したヒット曲『桜の下で』を市の観光PRに生かそうというタイアップ企画がスタートした。3日、橋本さん率いる男女8人組ボーカルグループ「冒険団」が同市東伊那のふるさとの家を訪れ、観光関係者など約60人を前にライブを披露した。橋本さんは「この曲を歌う時、光前寺や栖林寺の桜が目に浮かぶ。華やかに爆発している裏ではかなさも漂うイメージだ。駒ケ根の桜のアピールに一役買いたい」と話した。
中原正純市長は「この企画は市の桜の名所づくりと橋本さんの曲のメジャーヒットとのタイアップ。来年の桜の時季に向けてみんなで情報を発信していこう」と呼び掛けた。
『桜の下で』は恋人への思いを桜の花に重ねる叙情的なラブ・バラード。NHKなどで放送され、スマッシュヒットとなった。ソロ、コーラスなどさまざまなバージョンがある。 -
市議会12月定例会開会
駒ケ根市議会12月定例会は5日開会した。提出された議案は「南田市場土地区画整理事業施行条例および市営住宅条例の一部を改正する条例」など条例案件2、05年度一般会計補正予算など補正予算案件7、「公の施設の指定管理者の指定について」など事件案件8。いずれも各常任委員会の審査を経て最終日の本会議で採決される。
05年度一般会計補正予算案は歳入歳出それぞれに3900万円を追加し、総額143億6469万円とするもの。主な歳出は福祉医療費2千万円、老人保健費860万円など。
「公の施設の指定管理者の指定について」は地方自治法の改正により、文化センター、市民体育館、福祉施設、公園など54件の公共施設の管理を駒ケ根市文化財団、シルバー人材センターや民間企業などの指定管理者に委託するもの。
日程は次の通り。
▽5日=開会、本会議▽6縲・2日=休会▽13・14日=一般質問▽15・16日=委員会(付託議案審査)▽17・18日=休会▽19日=委員会(付託議案審査)▽20日=休会▽21日=本会議(委員長報告、質疑、討論、採決)閉会 -
伊那谷で山仕事を始めて8年目
島・ス山林塾企業組合代表 中村豊さん(41)=伊那市西箕輪=「そこの山も名目上は間伐したことになっています。自分たちがやったのではないが、あんな斬り方では森林は育たないと思うんですよ」
伊那市西箕輪、経ヶ岳の山付きにある自宅で話す。ある程度成長した針葉樹林の間伐では、森の中から空が見え、陽射しが地面に届くようにしなければ意味がない。
「立木の30%を間伐するとかと決められ、その本数を斬ったら終わり。山仕事の現状は厳しいので、収益性の観点からそういう仕事でも良しとされてしまうことがあるんです。寂しいことですよね」
細面。静かに語る。腕には、山仕事用の手甲が巻かれている。
◇
97年まで、兵庫県の県職員だった。パソコン通信で知ったKOA森林塾(製造業のKOAが94年から始めた山仕事の通年講座)で山仕事のイロハを学び、98年に伊那にIターン。講師の島・ス洋路元信大教授に教わりながら一緒に山仕事を始めた。現在8年目。同じように山仕事を始めた仲間9人で作る企業組合の代表を務める。全員が県外出身者だ。
仕事は平日週5日。朝8時に現場に集合し、午後4時までが基本。伊那市・箕輪町・辰野町を中心にして、間伐や素材生産、下草刈りなどの仕事を請け負う。
仕事の多くは、財産区や区などが所有する団体有林。個人の山。それに県の保安林などでの公共事業。間伐や下草刈りなどの作業は、県が森林育成の観点から進める補助事業の対象になっており、所有者と相談しながらどのような作業をどの程度行うかを決め、補助金申請の書類整理なども含めて請け負うのだという。
「個人の山は、現状ではほとんどお金にならないので、山仕事を頼む人は皆無に近い」と苦笑する。斬り出した木が高く売れれば良いが、輸入外材が主流の現在ではほとんど需要がない。放置しておくのが、山持ちには一番負担が少ない。「そういう人に、山の手入れを説得するのは大変。もっと実力をつけなくちゃ」と笑う。
◇
「ツルが絡まって足の踏み入れようもない山」が個人の山には多い。「間伐されずモヤシのような木ばかりになった山」が植林後40縲・0年経った山には多い。人の手が入れられずに泣いている山ばかりだという。
そうした中でも、持ち山の木を斬り出して家を作り、さらにその山に木を育てようと希望する人もいる。そういう仕事を請負ってやり遂げることが一番楽しいそうだ。
「伊那谷でも林業と聞いてもどういう仕事かイメージが沸かない人が大半になってしまった。森林のとても危機的な現状を知り、山仕事に関心を持って欲しい」
伊那谷の山に新しい生き方を求めて根づいた人は語った。 -
積雪で客殺到の自動車工場
4日午後から伊那谷は雪模様。見る見る雪が積るのに直面し、自動車のタイヤをノーマルからスタッドレスに履き替えていないユーザーは、自力で履きかえたり、自動車工場に飛び込んだり、大慌てだった。
伊那市中央区のトモエ自動車では、朝から客の車が数珠つなぎ。4日だけで約70件が殺到し、午後10時まで作業の追われた。店の人は「10日前でこんなに忙しいのは珍しい。台数は記録かも」と。
南箕輪村神子柴のカローラ南信は、朝から午後7時まで、100台を超す車がタイヤ交換。「一挙に降ったので、お客さんも慌てたのではないか。こっちもてんてこまいだったけど……」と話す。
駒ヶ根市に本社を置く松井自動車は、駒ヶ根本店・伊那支店それぞれで3・4日の両日、各150台を越えるタイヤ交換に追われた。「3日の内から天気予報で降る降ると流れたので、お客さんがドッと来た。4日は、実際の雪を見て。5日朝もまだ雪模様だったので。とにかく三日間、社員総出でタイヤ交換をやっているような状況です」。
毎年12月はタイヤ交換作業が多いが、近年雪が舞っても一挙に積ることは珍しく、12月一杯をかけて順次交換作業が進む状況だった。「これだけ短期間に集中したのは久しぶり」と業者は口をそろえた。 -
今シーズン初の雪化粧
上空に強い寒気が入った影響で、上伊那の里も今季初めての雪化粧となった。
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天竜川ゆめ会議が発展的に解消、活動推進に向けNPOに移行
すいw市民団体天竜川ゆめ会議(福沢浩会長)は発展的に解消し、特定非営利活動法人(NPО)天竜川ゆめ会議に移行する総会(市民団体第5回、NPО第1回)が3日、赤穂公民館であった。
市民団体天竜川ゆめ会議は02年7月設立以来、「天竜川みらい計画」に沿い、河川の水質改善、生物の生息、生育環境の保全、親水性の向上、快適な河川環境の形成を目指し、活動を展開してきた。しかし、新たな国土管理指針の施行に当り、活動の推進に向け、社会的認知度と信用性の向上を図るために、NPOに移行する。現在、県に申請中で認可されるのは来年5月ごろの見こみ。
会員20人が出席した総会では、市民団体の解散宣言に続き、NPOの設立趣意書、定款、役員を確認した。
第1期の活動計画に▽事務局組織体制の確立▽フロジェクトチームの活性化▽地域グループの組織体制の確立▽NPOとしての収益事業、公益事業の拡大▽「第4回天竜川みらい計画のその後についての座談会」開催▽天竜川流域侵略植物駆除大作戦の実践▽ウミガメを通じた天竜川上下流域交流の実践-などを盛りこんだ。
役員は次のみなさん(敬称略)
▽理事=福沢浩(駒ケ根市)、飯沢将武(辰野町)橋爪和也(松川町)、吉川篤(飯田市)、倉田正清、逆井直人(以上駒ケ根市)▽監事=菰田靖子(岡谷市)、羽場崎清人(飯田市) -
合同収穫祭で1年を振り返る
飯島町七久保営農組合(満沢博雄組合長)と農事法人水緑里七久保(上原隆祐社長)は3日、上伊那農協七久保支所で合同収穫祭を行った。
約30人の参加者を前に、満沢組合長は「担い手法人水緑里も発足でき、新しい形の営農組合活動が始まった記念すべき年だった」。上原社長は「今年4月、営農組合が母体になって設立。5月から実働に入り、田植え、麦刈り、稲刈り、11月の大豆の収穫まで、右往左往しながら1年が経過した」とそれぞれ、1年間の活動を振り返った。
この後、新そば粉で打ったそばを味わいながら、豊作を祝い、来年度の活動に思いを馳せた。 -
ボランティアクリスマス交流会にぎやかに
飯島町飯島のAコープ飯島店2階で3日夜、「第14回ボランティアクリスマス交流会」があった。飯島町社会福祉協議会に所属するボランティア団体でつくる実行委員会主催。
約90人の参加者を前に、堀越社協会長は「ボランティアの温かい支援が社協の活動を支えている」と感謝し「友人、知人とさらにボランティアの輪がひろがるように」と希望した。
駒ケ根アルプスホルンクラブが手作りのホルンで「夜明け」「やまびこ」を演奏し、幕開け、キャンドルサービスと続いた。
ステージでは桂会の「花笠音頭」、社協職員による「トーンチャイム演奏」、糸ぐるまの「青い山脈」など次々と楽しい出し物が繰り出され、交流会を盛り上げた。
最後に全員で「ふるさと」を歌い、万歳三唱で交流会をしめくった。 -
高校改革プラン推進委員会(12)
第3通学区の高校改革プラン推進委員会(池上昭雄委員長)が4日、南箕輪村民センターであった。委員会は、最終案の取りまとめを遅くも来月中旬としていたが、急きょ浮上した諏訪の統合案に対する諏訪地域の動揺を受け、合意形成の必要性を認識。1月末までに同地域に合意形成を図ることを求め、最終案の取りまとめも、それを受けて移ることを決めた。
下伊那は長姫高校と飯田工業高校の統廃合を提案した。
定時制高校の配置は、諏訪1、上伊那1、下伊那1とする県教育委員会の案を採用することで確認。実質的に、上伊那農業高校定時制廃止の方向が明確となった。
岡谷東、岡谷南の統合案が地域に与えた衝撃は大きく、諏訪広域連合など5団体が白紙撤回を求める要望書などを提出。諏訪の委員も「9月から検討を始めた諏訪は他地域より検討を始めたのが遅い」として地域の声を聞く時間を求めた。合意形成の必要性を他の委員も認識。諏訪には1月末までに合意形成を図ることを要求し、最終案の取りまとめも2月以降を目指すこととなった。
前回具体案を示さなかった下伊那は、飯田長姫と飯田工業の統合し、同校に中間部のある定時制も設置することを要求。県教育委員会が下伊那への設置を提案した総合学科については、実業高校を残すことへのこだわりから設置案は挙がらなかった。下伊那は今後の南信州広域連合などで再度総合学科の設置について検討を進める予定だが、下伊那で設置案がなければ、第3通学区には総合学科が設置されない可能性も出てきた。 -
上伊那高校生の声を届ける会
高校生の声を高校改革プランに反映させてほしい竏窒ニ上伊那高校生の声を届ける会が4日、伊那市民会館で集会を開き、約70人の参加者が、どのようにプランと向き合っていけばよいのかなどを話し合った。統廃合の対象となっているかなっていないかにかかわらず、関心の低い人にも関心を持ってもらうことの必要性を認識。まずは自分たちの周囲やこれから高校生になる中学生に、プランを知ってもらうための活動を進める。
会は10月にあった高校改革プランについて考える高校生集会に続くもので、上伊那で具体的な行動へと移ることを目的として県立高校の生徒会役員などが立ち上げた。
高校改革プランについては、知らない人も多いというのが実情で「高校生全員で考えていくことが大切」という考えから、プリント配布などを通して多くの高校生や中学生へと問題を伝えることを決めた。また、高校生が現在の高校をどう感じているか竏窒ネどをアンケート調査し、推進委員会や県教育委員会などに伝えていく。 -
聴導犬協会の宮田村民会館横への移転が内定
社会福祉法人・日本聴導犬協会(有馬もと会長)が宮田村町1区にある本部施設を移転新築する計画で5日、村土地開発公社との交渉が成立した。公社保有の村民会館に隣接する100坪を購入、400坪を賃貸する内容。契約は来春以降だが、協会が村内に残ることで事実上内定した。
この土地は、村民会館建設にあわせて村が公共用地として確保。現在は会館利用者の駐車場として使用しているが、近くには保育園や老人福祉センターなど公共施設が並ぶ。
同公社によると、売却価格は約700万円。ただ、同協会の建設資金が助成金や募金活動に頼っていることから「正式な契約は助成金の認可がおりてから」としている。また、賃貸部分の価格については交渉を継続する。
同協会は日本初の専門団体として1996年に創立。宮田村に本部を置き、聴導犬の育成に取り組んでいる。
育成施設を兼ねている現在の本部は住宅2軒を借りているが、老朽化や手狭になっていたため、移転新築を計画していた。
村は協会の存在を「大きな財産」ととらえ、村民会館に隣接する文化的中心地を斡旋。交渉を進めていた。 -
商工会青年部40周年記念式典 さらなる飛躍誓う
宮田村商工会青年部は4日、創部40周年記念式典を村民会館で開いた。政治、経済界など村内外から約300人が出席。地域とともに歩んできた歴史を振り返りながら、さらなる飛躍を誓った。野球教室やマジックショーなどの記念事業も行ない、子どもたちをはじめ多くの住民と喜びを分かちあった。
48人の全青年部員がステージに立って式典は開会。前林裕一部長は「我々を取り巻く環境は厳しいが、こんな時だからこそ地域に貢献したい。青年らしい柔軟な発想でさらなる可能性に挑戦する」とあいさつした。
初代の青年部長を務めた山田豊さんは、創立当初の苦労を回顧。当時前例がなかった歩行者天国によるイベントを実現した思い出にふれ「新しいことをやるには時間がかかるが、未来に向ってますます発展して」と現役部員を激励した。
1966年創立の青年部は、商工業の振興にとどまらず、地域に根づいた積極的な事業を展開。全国的にも注目される商工会本体とともに、柔軟で独創的な取り組みが目立っている。
式典に引き続き、創部当初から毎年実施している歳末慈善パーティーを開催。収益金の一部は今年も村へ寄贈する。 -
中日川相選手が子どもたちを指導
宮田村商工会青年部40周年記念事業の少年野球教室は4日、プロ野球中日ドラゴンズの川相昌弘選手を村内に招いて開き、約80人の小中学生を熱血指導した。犠打世界記録を持つ名選手の気さくな一面にもふれた子どもたち。基本の大切さを肌で感じていた。
村内にある2つの少年野球チームと、宮田中学校野球部員らが参加。川相選手は輪に入って、一人ひとりに声をかけた。
ランニングや柔軟体操、ボールの握り方まで「正しい姿勢で行なうことが重要」と指導。一緒にキャッチボールするなど、子どもたちは球界を代表する名選手と心を通わせた。
前日には川相選手の講演会が村民会館であったが、そこでも基本となる日ごろの練習や生活態度の大切さを説いていた。 -
「本とあそぼう全国訪問おはなし隊」が箕輪町図書館に
講談社の「本とあそぼう全国訪問おはなし隊」がこのほど、箕輪町図書館にやってきた。松島保育園の年長園児らがキャラバンカーの絵本を読んだり、読み聞かせを楽しんだ。
園児は2グループに分かれ、キャラバンカーの見学と本の読み聞かせを交代に楽しんだ。キャラバンカーにはたくさんの絵本があり、子どもたちは一人1冊ずつ好きな絵本を選び、キャラバンカーの前に敷いたじゅうたんの上で自由に絵本を読んだ。
保育士に読んでもらったり、平仮名を大きな声で読んだり、それぞれに絵本を楽しみ、読み終わると「次の本借りる」とキャラバンカーに戻り、何度も何度も借りて絵本に親しんだ。 -
【記者室】「早めに」
突然の雪に、あせった。といっても、天気予報で雪が降ると言っていたから、予報通りなのだが…。自宅周辺は雪から雨へと変わり、積もることはなかったが、上伊那の北のほうでは軽く雪かきをしたと話す人もいた▼これはまずいと思い、タイヤ交換のため、ガソリンスタンドへ。車がずらりと並び、置く場所もないほど。聞けば、4時間待ちという。「まだ大丈夫」は甘かった▼各地域で年賀状作りの講習会があったり、門松を飾りつけたりと新年準備が着々と進んでいる。12月は何かと慌しく、やらなければならないことが山積み。気ばかりあせるものの、なかなか手につかない。何ごとも「早めに」にこしたことはない。そう自分自身に言い聞かせる。(湯沢記者)
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絵本の魅力お父さんにも
高遠町図書館と高遠町公民館による「心を育てる絵本講座」が4日、町文化センターであった。町出身で、北原こどもクリニック(伊那市)院長の北原文徳さんの「お父さんにも伝えたい絵本の魅力」と題した講演に、親子や地域住民約50人が耳を傾けた。
北原さんは昨年4月、伊那市在住の父親5人で立ち上げた「パパS‘絵本プロジェクト伊那」の活動を紹介。保育園を訪れ、読み聞かせをしている様子をビデオで流し、「2歳までの子どもは絵本を耳で楽しむ傾向があり、動物の鳴き声や車が動く音などを迫力ある読み方をすると喜ぶ」と子どもの特徴を話した。
自身の経験からも、「お父さんがつまらなそうに読むと、子どもはもっとつまらないから気をつけて」と指摘し、「お母さんが絵本を読む家庭がほとんどだとは思うが、お父さんにも絵本の楽しみ方を知ってほしい」と呼びかけた。
読み聞かせの大切さや絵本のいろいろな楽しみ方も話し、数冊の絵本を取り出して読み聞かせをすると、北原さんの愉快な読み方に子どもたちも大はしゃぎだった。 -
活動の成果堂々と
長谷村の第27回文化祭が3、4日、村公民館であった。小中学生や公民館サークルなどによる作品展示やステージ発表があり、多くの村民でにぎわった。
展示は小中学生の書道、絵画、各サークルや個人で出品した洋画、水墨画、盆栽、デイサービスセンター「やすらぎ」の利用者によるクリスマスリースなど力作約300点が並び、来場者も足を止めて見入っていた。
長谷太鼓や大正琴の演奏、手話ダンス、民謡、熱田神社にまつわる紙芝居など全16演目を繰り広げたステージ発表では、出演者が日ごろの練習の成果を発揮し、会場から拍手を集めた。
村が村内に分散して保存していた文化財などを一括収蔵するため、公民館に増築した生涯学習活動施設の工事により、例年より1カ月遅れだったが、村民は前日に開館したばかりの施設内も見学し、関心を寄せていた。
伝統文化の継承と健全育成を目的に、村青少年育成協議会(伊藤善明会長)は初日の3日、恒例の「親子しめ飾り教室」を併せて開いた。
12組約30人の親子が参加。初めて体験する保護者も多く、縄が緩かったり、ほどけたりと、手のひらをこすり合わせるようにしてわらを編んでいく作業にてこずる姿が目立った。
しめ縄の形が整うと、おかめやエビなどの演技物を付け、正月に向けて立派なしめ飾りを作った。 -
笑顔で伸び伸びと
伊那市を中心に活動する新体操クラブ「伊那ポーラ☆スター」(橋爪みすず代表)の第14回発表会が4日、伊那市の県伊那勤労者福祉センターであった。「宇宙(そら)縲恂ウ限の可能性縲怐vをテーマに、幼児から高校生まで約100人のメンバーが華麗な演技を次々と披露し、詰めかけた観衆を魅了した。
「瞳の中の宇宙」「宇宙の果てに輝きを重ねる時」「スターを夢見て」など、小テーマごとの演技と競技種目を織り交ぜた5部構成。1部「星の誕生」は、幼児から小学6年生までが学年ごとに発表した。フープやステッキ、クラブなどの手具を音楽に合わせて自在に操り、堂々と熱演。ギャラリーからも大きな拍手がわき起こった。
橋爪代表は「全員仕上がりがよく、笑顔で伸び伸びと最高の演技を見せてくれた」と講評していた。
塩尻市の「塩尻ポーラ☆スター」、安曇野市の「SWANあづみ野RG」など4団体も賛助出演し、舞台に華をそえた。 -
中川村駅伝「走れ目艫鬆」が優勝
第13回中川村駅伝大会は4日、8チームが参加して6区間14・7キロでタスキをつないだ。中川中学校陸上部でつくる「走れ!目艫鬆」が54分47秒で優勝した。
今回事情により、天竜川河川敷のコースを初めて採用。前回までとは違って起伏のない平坦なコースだったが、各選手とも力走した。
優勝した中学生チームは1区の片桐和佳奈選手が、2位以下を大きくつき離して独走。
3区で猛追してきた「伊藤家とゆかいな仲間達」に逆転を許したが、5区中塚渓滋選手と最終6区の中嶋康晴選手がともに区間賞の走りで再逆転した。
3位、4位も中学校陸上部チームが入った。成績は次の通り。(中川ランナーズクラブはオープン参加で順位なし)。
(1)走れ目艫鬆(片桐、宮崎、小林、矮松、中塚、中嶋)(2)伊藤家とゆかいな仲間達ちゃんこ食べよう(伊藤、宮沢、玉垣、小池、中平、伊藤)(3)他力本願(清水、倉田、瀧澤、斉藤、石垣、桃澤)(4)ド根性ガエル(白澤、下平、米山、小塩、小島、千原)(5)Mr・K(小澤、湯澤、片桐、上村、上村、小澤)(6)牛カルBee(市瀬、宮下、倉田、小澤、森本、荒井)(7)マンホール(宮崎、喜多野、南沢、宮崎、桃沢、下平) -
西部花街道をつくる会が憲章つくる
箕輪町の県道与地辰野線(通称西県道)沿いの住民有志でつくる「西部花街道をつくる会」(40人、唐沢弘三会長)が、住んで良かった・住みたいまちづくりのため会の憲章を作り、「さらに協働のまちづくり、地域づくりを進めたい」と気持ちを新たにしている。
憲章は、▽花桃を育て伊那の名所となるようなすばらしい花街道をつくる▽花街道づくりを通じ西部地区住民が人間味あふれ、心が通い合う人間関係をつくる▽美しい花とすばらしい住民のハーモニーにより住んでいて良かった・住んでみたいすばらしい地域をつくる-。
西県道を花街道にしたい、ボランティアで地域の活性化のために-と今年2月に発足。5月に西県道に花桃の苗木350本を植え、草刈りや水やりなどの管理をしてきた。来春、花桃650本の植樹を計画している。
唐沢会長は、「これから楽しみもあり、苦しみもあるが、西部地区がきれいになるように皆の気持ちを一つにして取り組みたい」と話している。