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森林と木質バイオマス活用講演会
間伐材などの木質バイオマスの利活用について考える講演会が24日に伊那市役所で開かれ、参加者たちが、その可能性を探りました。
長野県の森林面積は、78%を占め、豊富な森林資源から生み出される木質バイオマスは、地球温暖化防止の観点から有望な産業振興の一つと期待されています。
財団法人長野県テクノ財団 伊那テクノバレー地域センターは、木質バイオマスについて学び関連技術のビジネス化への取組みや地域活性化につなげようと講演会を開きました。
講演は、三部構成で、森林エネルギーの利用と現状、今後の展望などについて、それぞれの専門家が講師を務めました。
「長野県の森林を取り巻く現状と今後の木材活用の展望」のテーマで講演した信州大学農学部森林科学科の植木達人教授は、「利活用する出口の部分は、これからのびるだろうが、原料をどうするかという入り口の部分は課題が多い。造林から流通、加工までトータルでみないと、コスト的に不利な森林資源の利用は困難になってくる」と話しました。
会場には、林業・木材・建設関係者や木質バイオマスに関心がある市民など60人が訪れ、講師の話に耳を傾けていました。 -
アマランサスの取組み 大阪市立大准教授らが視察
アマランサスを研究している、大阪市立大学の准教授らが、16日、伊那市の東春近中央保育園を視察しました。
この日視察に訪れたのは、大阪市立大学の伊與田浩志准教授ら3人です。
伊那地域では、5年ほど前からアマランサスを使った地域振興の取り組みが行われていて、伊與田准教授が開発したアマランサスをポップする機械を活用しています。
今回はどのようにポップしたアマランサスが食べられているかを視察しました。
東春近中央保育園ではこの日、ポップしたアマランサスの入ったクッキーがおやつで出され、視察団がその様子を見学しました。
子どもたちは「ゴマみたい」「ざらざらしてる」と感想を言いながらクッキーを味わっていました。
伊與田准教授らは、今回の視察を活かしながら今後も研究を進めていくということです。 -
今年は松茸豊作?不作?
秋の味覚、マツタケ。
伊那市の産直市場グリーンファームには地元産のマツタケが並び始めていますが今年は少なめの状況です。
例年だと、この時期この棚いっぱいにマツタケが並びますが、今年は1日に数本の入荷しかありません。
17日は、開店前に3本と午前10時に6本が持ち込まれました。
店頭に並ぶと、さっそく買い物客が手にとり、品定めしていました。
グリーンファームの小林啓治社長は、「今年は本当に少ない。ここ数日雨が降ったので、これからの入荷に期待したい」と話していました。 -
上伊那花卉品評会
上伊那地域の花卉生産者でつくる上伊那花卉生産者会議は、伊那市役所1階ロビーで10日品評会を開きました。
品評会には、カーネーションやトルコギキョウ、バラやアルストロメリアなど、45人から234点が出品されました。
今年は、猛暑の影響で去年に比べ20点ほど少なくなりましたが、生産者の努力で色とりどりの花が並びました。
上伊那花卉生産者会議では、会員同士が刺激しあってより良い花づくりを目指していこうと、毎年品評会を開いています。
審査の結果、最高賞となる県知事賞には、飯島町の宮下善人さんのアルストロメリアが選ばれました。
関係者は、「猛暑で花づくりが難しい年だったが、ハウス内で冷房するなど努力の結晶の賜物。プロならではの出来栄え」とほめたたえていました。 -
知立市の小学生が農作業体験
伊那市の友好都市・愛知県知立市の小学生が、9日、西箕輪の畑で農作業体験をしました。
9日は、知立市立西小学校の5年生120人が、JA上伊那の出資会社JA菜園で農作業を体験した。
知立市が伊那市の友好都市であることから、知立市内の小中学校10校が毎年、伊那市を訪れ、さまざまな体験をしています。
西小学校は、2泊3日の日程で伊那市を訪れていて、農作業がスケジュールに組み込まれています。
体験では、ネギ畑に生えた雑草を抜いたほか、収穫を体験しました。
子どもたちは、友達と協力しながら、なかなか抜けない雑草を抜いていました。
収穫では、ネギの太さをお互い見せ合いながら手際よく収穫していました。
収穫したネギは、一人に2本ずつプレゼントされました。
西小学校の加藤 恵一校長は、「自分たちが口にする農作物は、草取りなど様々な作業によって成り立っていることを感じ、感謝する気持ちを養ってほしい」と話していました。 -
伊那市がくくりわなの特区申請へ
全国的に問題となっている有害鳥獣被害ですが、伊那市では、ニホンジカなどを捕獲する手段として用いられている「くくり罠」を、わな免許をもっていない人でも仕掛けることができるようにするための特区認定に向けて申請をします。
これは、9日に開かれた伊那市議会9月定例会の一般質問で議員の質問に対し白鳥孝市長が答えたものです。
くくり罠は、特定の免許を取得した人しか仕掛けることができません。
伊那市では、免許を持っていない人でも、罠を設置できる特区となることで、有害鳥獣駆除を進めたい考えです。
現在、伊那市内では、免許を持っている74人が、罠による捕獲を行えます。
特区の認定が下りれば、免許を持っている人が同行することを条件に、免許を持っていない人でも、くくり罠をしかけることができるようになります。
市では、10月中旬に申請を行い、今年度中の特区認定を目指します。 -
実りの秋 稲刈り始まる
実りの秋です。
上伊那では、早くも稲刈りが始まっています。
2日、伊那市手良の農家、登内里見さんの田んぼで、稲刈りが行われました。
登内さんは、田んぼ22ヘクタールで米を育てていて、先月の30日から稲刈りを始めています。
今年は例年より1週間ほど早く、稲刈りを始めたということです。
田んぼを見て回り、生育状況を見ながら刈り取りをしているということです。
登内さんは今年の作柄について、「平年並み」と話していました。
登内さんは自分の田んぼのほか、依頼を受けて刈り取りもするため、稲刈りは10月中旬まで続くということです。
JA上伊那によりますと、稲の生育状況は去年より10日ほど早く、収穫のピークは9月下旬となりそうです。 -
南信の水稲作柄「平年並み」
8月15日現在の南信地区の今年の水稲の作柄は「平年並み」と見込まれている。
関東農政局 長野農政事務所が31日発表した「作柄概況」によると、8月15日現在の今年度の南信地域の水稲の作柄は、「平年並み」としている。
1平方メートルあたりに出た穂の数は平年より「少ない」ものの、1つの穂についている「もみ」の数は「やや多い」としている。
1平方メートルあたりの全てのもみの数は、平年より「やや少ない」で、登熟は「やや良」となっている。
今年の南信地区は、田植え期の5月に低温の影響を受けたが、それ以降、高温・日照時間が長いなど天候に恵まれ、平年並みに持ち直したという。
なお、東信と北信は「やや良」、南信と中信が「平年並み」で、県全体では「平年並み」と見込まれている。 -
りんご・なしの出荷始まる
箕輪町中原のJA上伊那箕輪果実選果場でりんごとなしの出荷が27日から始まった。
箕輪果実選果場には、伊那市から辰野町までの上伊那北部のりんごやなしが集ってくる。
27日から出荷が始まったのは、りんごがつがる、梨は幸水でどちらも去年より3日遅れている。
りんごの選果は、光センサーの選別機で行われる。
パートの主婦たちがキズがあるかないかなどを選別するだけで、熟度や糖度、色つきなどを自動ではかり、4段階に分けられる。
初日の27日は、10キロのケースで80ケースを出荷した。
いつもの年に比べると6割ほどだという。
一方、なしは、10キロのケースで50ケースといつもの半分にとどまった。
上伊那産のりんごやなしは、色がよく、果肉がしっかりしているところが特徴ということだが、猛暑の影響でりんごは、色つきが悪く、なしは熟度が遅れているという。
ただ、全国的にも遅れていることや凍霜害の影響で価格は高めだという。
主な出荷先は、名古屋などの中京方面で、ピークは、9月の初旬を見込んでいるが、トータルの出荷量は、平年より15パーセントほど少ないとJAでは見ている。 -
伊那市でクマの出没相次ぐ
伊那市内でクマの目撃情報が相次いでいる。県内ではクマによる人身事故も発生しているとして、伊那市では注意を呼びかけている。
伊那市西町の富士塚スポーツ公園付近の畑には、熊の足跡と見られるくぼみがあった。
そろそろ収穫する予定だったというトウモロコシがあらされていた。
畑の持ち主、金岩 寛光さんは、27日朝、畑に来て、クマの足跡を見つけた。付近が、小学生の通学路になっていることや、中学生のマラソンコースにもなっていることなどから、危険があってはいけないと警察に通報したという。金岩さんは「こんなところにクマが出るなんて本当にびっくり。どんな風に対策したらいいかもわからないし不安」と話していた。
伊那市によると今年に入ってからの熊の目撃情報は24件、足跡などが確認された出没情報は4件となっている。
トウモロコシ畑やミツバチの巣箱、果樹などがあらされる被害は、11件発生している。
夏場は、山のエサが不足し人里までおりているということで、集落で目撃されるケースが増えている。
伊那市では、中信地域でクマによる人身事故が発生していることなどから、隣近所への外出であっても、ラジオや鈴など音の鳴るものを身につけるなどの対策をしてほしいと呼びかけている。 -
ますみヶ丘平地林で昆虫観察学習会
珍しいチョウなど様々な昆虫が生息する伊那市のますみヶ丘平地林で22日、昆虫の観察学習会が開かれた。
これは、伊那市と信州大学農学部がますみヶ丘平地林を会場に初めて合同で開いたイベント。
昆虫観察会には、市内から36人が参加しました。
指導に当たったのは、信大の中村 寛志教授と、学生達。
まず、鳩吹公園で、虫取り網の使い方を学んだ後、参加者は目に止まった昆虫を網で捕まえていた。
ますみヶ丘平地林は、面積が70ヘクタールほどある。これだけの面積で残る平地林は県内でも珍しく、伊那市では、市民が憩える場所にしようと近年整備を進めている。
観察会では、ますみヶ丘平地林近くの田園にも訪れた。こちらでは、環境省の絶滅危惧種に指定されているチョウ・ミヤマシジミ・ヒメシジミを観察する事ができる。
22日の観察会でもミヤマシジミの姿を見る事が出来た。
昆虫採集を終えた一行は、鳩吹公園にもどり、自分が捕まえた昆虫の名前を図鑑などで調べたり、中村教授や学生に教えてもらっていた。
観察会では、チョウやトンボ・バッタなど30種類ほどの昆虫を採集する事ができたという。 -
アユ漁 投網1次解禁
網を投げて魚を取る漁法「投網」が17日から、天竜川水系で1次解禁となった。
伊那市の水神橋上流では、市内の男性が投網をしていた。
男性は、「毎年解禁の日を楽しみにしている。今年は気候の影響なのかアユが少ない」と話していた。
投網の1次解禁は、17日から9月9日までで、午後6時から午前4時までの夜間に行うことができる。
1回で大量にとることのできる投網は、アユの友釣りなどに影響がでないよう、毎年この時期に解禁されている。
大橋付近では、親子3人が投網を楽しんでいた。
昨年初めて経験したという小学生の男の子は、お父さんに教わりながら上手に網を投げていた。
伊那市荒井の桐生釣具店によると「アユは警戒心が強いため、月明かりもない様な暗い夜によくとれる」という。
なお、終日解禁となる2次解禁は9月10日からとなっている。 -
極早生品種シナノレッド出荷ピーク
お盆用のりんごの需要にあわせて、箕輪町のJA箕輪果実選果場では、りんごの出荷がピークを迎えている。
12日は、5キロの箱、150ケース分のりんごの出荷作業が行われた。
出荷されているのは、シナノレッドという、極早生の品種。
出荷作業は、10日から始まり12日がピーク。
お盆のお供え物などとして市場から強い需要があるということで、上伊那では10年ほど前から栽培している。
上伊那の中部・北部では、50アールほどで栽培していて、今年は、5キロの箱800ケースの出荷を予定している。
今年は、玉伸びなどは順調だが、ここにきて気温が下がらないため、色づきが遅れているという。
シナノレッドは、名古屋や大阪方面へ出荷される。
この出荷作業は、お盆休みをはさんで19日まで行われる。 -
赤そばの里で播種
赤そばの里としてしられる、箕輪町上古田の畑で、9日種まきが行われた。
古田の里赤そばの会のメンバー9人が参加して、4.4ヘクタールの畑に高嶺ルビーとよばれる品種の赤そば、200キロの種をまいた。
9日は、作業の途中、雨が降ってきた為、種が固まりにならないよう、タンクにビニールシートをかぶせ、作業を行った。
上古田の畑では、もともとトウモロコシなどを作っていたが、猪などにより食い荒らされてしまうため、9年前から鳥獣対策で赤そばを植えるようになった。
花の見頃となる9月下旬には、畑一面に赤そばが咲きそろい、県内外から多くの人が訪れる、町の観光スポットの一つとなっている。
会では、9月19日に里開き、25日、26日に花まつりを開く予定で、農作物の販売などを計画している。 -
食と農業・農村振興施策を検討
長野県の食と農業・農村振興施策について検討する審議会の上伊那地区部会が5日、JA上伊那本所で開かれた。
県から委員として委嘱されている農業者の代表、農業団体の関係者など11人が参加した。
この部会は、長野県が、県下10圏域にそれぞれ設置していて、各地域の意見を、県の施策の参考にしようと開かれている。
市川武二上伊那地方事務所長は、「農業者の高齢化・農作物の価格の低迷など、農業の現状は厳しい。地産地消の拡大を図るため産直市場の活性化や、学校給食での利用拡大などにつとめたい」と挨拶した。
委員からは、「目標の設定は、どれだけ収量があるかではなく、それによりどの程度の収入があるかにしなければならない」といった指摘や、「農業が生命を支えている産業だという認識を持ってもらいたい」「農業で食べていけるということが分からなければ、担い手は現れない」といった意見が出ていた。 -
信大農学部開発の新品種イチゴ特産化へ
信州大学農学部の大井美知男教授は、夏から秋にかけて収穫できるイチゴの新品種を開発した。
今後は、長野県の特産品として栽培農家を募り生産を拡大する計画。
新品種のイチゴ「信大交配8ー9」は夏の収穫には向かないとされるイチゴを、夏でも良い品質で収穫できるように品種改良されたもの。
ケーキなどに使われるイチゴは夏から秋にかけては大半が輸入品に頼っているということで、国産品に対するニーズが高いことからここ数年、品種改良が進んでいた。
大井教授は6年かけて品種改良などをおこない高品質のイチゴを開発した。
大井教授は新品種のイチゴについて「甘味があり、色も実の中まで赤いのが特長。」と話す。
新品種のイチゴ「信大交配8ー9」は高温多湿でも病気が発生しにくいということも特長の一つ。
大井教授はこのイチゴの栽培農家を募るほか県とも連携し特産品として普及を図りたいとしている。 -
スイートコーン出荷最盛期
南箕輪村のJA上伊那の野菜広域集出荷場では、スイートコーンの出荷が最盛期を迎えている。
上伊那地域は県内でも有数のスイートコーンの産地で、3日も朝から生産農家がコンテナ等に入ったスイートコーンを車で出荷場に運び込んでいた。
主力は白色の粒がまざったバイカラーコーンで、JA上伊那によると今年は10キロ一箱で約17万箱の出荷を計画している。
今年は、7月の大雨などの影響で、例年よりサイズが若干小さいが、味は甘味があって充分という。
スイートコーンは名古屋や大阪を中心に出荷されお盆までピークが続く。 -
箕輪町のびのびわくわく健康ツアー開講
都会の人達が地域の人と交流しながら体を動かすみんなでのびのびわくわく健康ツアーが27日、箕輪町で開講した。
健康ツアーは、都会の人達に農業体験などをしてもらうグリーンツーリズムの一環で行われた。
健康ツアーには、県内をはじめ遠くは東京などから19人の申し込みがあった。
1回目の講座には東京都豊島区から夫婦1組が参加した。
27日は、信州大学教育学部・大学院医学研究科の寺沢宏次教授が運動とコミュニケーションの重要性と題し講演した他、自宅でも簡単にできるストレッチなどを行った。
この健康ツアーは全5回の講座を予定していて健康学習やウォーキング、地元野菜を使ったヘルシー料理を味わったりする事になっている。
2回目の講座は8月25日にウオーキング講座を予定している。 -
伊那市とJA上伊那農政懇談会
伊那市の理事者とJA上伊那の役員が農業政策について話し合う懇談会が21日、JA上伊那本所で開かれた。
伊那市から白鳥孝市長、酒井茂副市長など5人が、JA上伊那からは宮下勝義代表理事組合長など8人が参加し懇談が行われた。
この農政懇談会は、JA上伊那が、管内の市町村と不定期で開いている。
この日は、広域的な農業施策や観光と農業の融合などについて主に話された。
JAからは、上伊那広域連合の中に農政を扱う専門部署を設けて、広域的な施策を行ってほしいといった要望が出された。
また、伊那市小沢の小黒原工業適地に工場の建設が予定されている食品メーカー・マロニーで、原料に上伊那産のジャガイモやトウモロコシが活用されるかどうかについて、JA上伊那は「現在使用されている北海道産の原料には勝てないだろう」とすると、白鳥市長は「信州大学の協力も得ながら、可能性を探りたい」と話していた。
観光や農作物のブランド化については、広域的な視野の必要性、行政とJAが連携していくという点で一致した。 -
「日本一うまいコメ目指す」シンポジウム
日本作物学会北陸支部による、長野県産のコメの日本一を目指すシンポジウムが17日、南箕輪村の信州大学農学部で開かれた。
これは、北陸作物・育種学会が開いたもので、大学や農業関係者、信州大学農学部の学生など約90人が参加した。
シンポジウムは、「日本一うまいコメを目指す」をテーマに開かれた。
長野県産の米を海外も含めたマーケットに売り込むためのブランド作りを考えるきっかけにするため、生産者や技術者など5人が話をした。
このうち、県農政部農業技術課専門技術員の谷口岳志さんは、長野県原産地呼称管理制度の認定米について話した。
谷口さんは、「生産者とタイアップして認定米の認知度を高めながら、生産量を上げる努力が必要」と話していた。
また、生産した米が認定米になっている飯山市の農家、金崎隆さんは、米の販売について話した。
金崎さんは、独自ブランドの米を、国内販売だけでなく海外にも輸出していて、「認証制度を付加価値として、さらにPRしたい」と話していた。 -
南箕輪村が破砕機購入
南箕輪村は、大芝高原内にある「みんなの森」の森林整備で使う破砕機を購入した。
13日は、屋内運動場で使用開始式が行われた。
その後、村の職員が、機械の使用方法などの説明を受けた。
これまでも、南箕輪村では、「みんなの森」で間伐を行うなどして、森林整備をしてきた。
間伐した木は、県から借りた破砕機でチップにして、森林内のウォーキングロードなどに敷き詰めているが、今後、さらに整備を進めていくために、村独自の破砕機を購入することにした。
破砕機は約230万円で、県の元気づくり支援金の補助を受けている。
今後は、村民にも無償で貸し出し、里山の整備に利用してもらう計画で、利用希望者を募集していく。 -
おいし伊那食育応援団出前講座
伊那市の西春近北保育園で9日、おいし伊那食育応援団による出前講座が開かれた。
「おいし伊那食育応援団」は歯科医師や栄養士、生産者などでつくられていて、子ども達に食の大切さを教える活動を行っている。
講座は、子ども達にバランス良く食べる事の大切さや野菜への知識、興味を持たせようと開かれた。
9日は応援団6人と市の職員2人が訪れ、食べる時のマナーや野菜に含まれる栄養の話をした。
「おいし伊那食育応援団」の鈴木弘也(すずきみつや)団長は、「子ども達に料理を作る人や生産者へ感謝の気持ちを持ってもらえたらうれしい」と話していた。
西春近北保育園では園内でジャガイモやキュウリなどを育てていて、8月上旬に春富中学校の生徒と一緒にジャガイモ掘りを行う予定。 -
さんまの初物がお目見え
秋の味覚、サンマが、伊那市西春近の丸水長野県水伊那卸売市場に早くもお目見えした。
初物が入荷した10日は、飲食店や小売店の店主らが、サンマの値段や大きさを確認していた。
並んだサンマは、北海道北東部の千島列島付近で8日に水揚げされた。
7月8日が日本近海でのサンマ漁の解禁日となっていて、丸水長野県水では毎年7月10日に初物が並ぶ。
今年は解禁日の漁獲量が少なかったため、初物は例年より2、3割高い550円から650円ほどで取引されていた。
サンマ漁は、サンマの脂ののりが最も良くなる8月中旬がピークとなる。
ピークには漁獲量も安定する見込みで、8月下旬から9月上旬には安くて美味しいサンマを味わうことができそうだ。 -
10日からブルーベリー刈り開始
伊那市のみはらしファームブルーベリー園で10日からブルーベリー狩りが始まる。
大人は、1,000円で1パックおみやげ付きの食べ放題。小学生以下は、500円。
春先の天候不順でいつもの年より一週間ほどオープンが遅れた。
今年は、オープン10周年を記念して、抽選でプレゼントもある。
10日・11日は、それぞれ100人ほどの予約が入っているという。
天気→ -
手良小学校で田んぼ学習
伊那市の手良小学校5年生は、9日近くの田んぼで、昔ながらの手押し式の除草機を使って草取り作業をした。
5年生25人は、総合学習で米作りに取り組んでいる。
自分たちで食べるお米は、安心安全なものにしようと、有機栽培で作ることにした。
5年の学年会長で、有機農法で稲作をしている登内耕治さんが先生をつとめた。
5月に手植えしたコシヒカリともち米のミヤコガネモチは、順調に育っていて、2アールの学校の田んぼは、青々としている。
合鴨4羽を放って草取りを任せているが、まだ小さいため雑草に負けてしまい、本来の役目は果たせていない。合鴨は手押し除草機が入るため緊急避難した。
使い方の説明を受け、作業を開始した。
慣れない機械にてこずりながらも、がんばって除草機を押していた。
除草機で刈った雑草は、土の下に埋めこまれる仕組みで、人が歩くことによって、根に酸素を送りこむことができるという一石二鳥の作業。
除草剤は一切使わず、今後の草取りは、合鴨にまかせる。
11月中旬には、保護者を交えた収穫祭を開いて、採れたお米を全員で味わう計画。 -
高遠でブルーベリー狩り
伊那市高遠町の勝間ブルーベリー生産組合「さんベリー」は、今年から畑を開放して摘み取り体験を始めた。
収穫の時期を迎えたブルーベリー畑には、今朝、地域の住民が摘み取りに訪れていた。
勝間ブルーベリー生産組合「さんベリー」は、桜以外の観光資源を開発しようと6年前に発足した。
勝間にあるさくらの里近くの30aの畑には、無農薬で育てた6種類のブルーベリー千本が植えられている。
摘み取り体験は、小学生以上1人500円で食べ放題、100g200円で持ち帰ることもできる。
入園には予約が必要で、7月いっぱい楽しめるという。 -
アマランサス若菜の間引き体験
雑穀アマランサスの若菜の間引き体験イベントが3日、伊那市荒井の畑で行われた。市内外から約30人が参加して、間引き作業を体験した。
イベントは、アマランサスを多くの人に知ってもらおうと、伊那地域アマランサス研究会が開いた。
アマランサスは人の背丈よりも大きくなるため、若菜のうちに間引きをして、よりよい生育を促す。
種子を調理するのが一般的とされているが、種を播いてから1カ月ほどの若菜は、葉や茎が柔らかく、おひたしやてんぷらなどにして味わうことができる。
この日は、観光で伊那市を訪れた時にアマランサスを食べ、興味をもったという松本市の参加者もいた。
研究会のあるメンバーは「さまざまな面でアマランサスに触れてもらい、多くの人に興味を持ってもらいたい」と話していた。 -
「ハクビシン」など小動物の駆除に力
伊那市有害鳥獣対策協議会は、2日総会を開き、今年度は、ニホンジカやイノシシに加え、ハクビシンなどの小動物の駆除に力を入れていくことを確認した。
総会には、協議会を構成している伊那市やJA、猟友会など関係する団体の代表者らが出席し、今年度の事業計画などを決めた。
白鳥孝市長は、「有害鳥獣被害は、農家の耕作地放棄など意欲の低下につながると心配している。戦いを続けていかなくてはならない」とあいさつした。
今年度は、市民や猟友会から要望が多かったハクビシンなどの小動物駆除を充実させる。
捕獲する檻やくくりわなを200個協議会で購入し、猟友会を通じて貸し出す予定で、市内全域で駆除を進める。
協議会では、ハクビシンなどの小動物の捕獲奨励金を新たに設け、1頭あたり1,500円を交付する。
また、顕著な被害は報告されていないが、今のうちに手を打っておこうと、中央アルプスの山麓、西山地域での捕獲に初めて取り組む。
報告によると、有害鳥獣による21年度の農作物への被害は、290トンで20年度に比べて78トン増え、被害額は、4,100万円に上った。
捕獲量は、ニホンジカが595頭、イノシシは182頭、ニホンザルが94匹などとなっていて、いずれも前の年を上回っている。
被害をもたらす鳥獣は、シカ、イノシシ、ハクビシンの順となっている。
委員からは、平成21年度、6,000万円をかけた防護策の整備事業について、効果の検証を求める意見もあった。 -
女性農業者「花育」について学ぶ
上伊那の女性農業者でつくる「農村女性ネットかみいな」は25日、「花育(はないく)」についての研修会を伊那市で開いた。
花育とは、花を育てることで、やさしさや美しさを感じる心を育てることをいう。
研修会には、農村女性ネットかみいなの会員約20人が参加した。
農村女性ネットかみいなでは、本年度「花育」をテーマとし、上伊那で盛んな花の栽培や楽しみ方について学ぶ活動をする。
同日は、カーネーションの生け花アレンジを学んだ。
花の色や並べ方を工夫して参加者は思い思いの作品を作っていた。
農村女性ネットかみいなによると、花育には探求心や創造力を育む効果があるということで、会員らは「学校や地域の人と一緒になって、花育について取り組んでいきたい」と話していた。 -
農林業への鳥獣被害額約1億8700万円
上伊那地区野生鳥獣保護管理対策協議会が28日開かれ、野生鳥獣による昨年度の農林業被害額は1億8700万円になったことなどが報告された。
協議会では、平成21年度の被害状況が報告された。
それによると、上伊那地域の農林業への被害額は約1億8700万円で、前年度に比べ1200万円増加している。
野生鳥獣対策としては、毎年防護柵を延長しているほか、個体数調整などで平成18年度から毎年2千頭近くのシカを捕獲している。
また本年度の新規事業として、上伊那地方事務所では、野生鳥獣の農林業被害状況把握や支援内容のレベルアップを目的に、上伊那の全209の集落を対象に被害状況の調査を行う計画。
また市町村からの要望により、補助金等を用いて設置された電気防護柵のメンテナンスを実施するとしている。
協議会会長で、上伊那地方事務所の市川武二所長は、「野生鳥獣による被害は精神的な苦痛も大きい。これ以上拡大しないよう対策をとっていきたい」と話していた。