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勝間ふれあい農園で都会の80人が田植え体験
伊那市高遠町勝間の高遠さくら米の里「ふれあい農園」で27日、町振興公社農業振興センターが主催する田植え体験会があった。県外から訪れた家族連れなどが泥まみれになりながら稲を植え、農業に親しんだ。
都会の人たちに農業にふれてもらうとともに米の消費拡大を目指した企画。7年目を迎えた今年は、東京、埼玉、神奈川、山梨から56組の申し込みがあり、田植えには28組約80人が参加した。
ふれあい農園は、勝間協業組合(小松照夫代表)が管理する13アールの水田。参加者たちは小松さんらから助言を受けながらコシヒカリの苗を植え込んだ。ズボンをまくって素足で田んぼに入ると丁寧に作業を進め、それぞれが貴重な体験を喜んだ。
家族や親せき7人で訪れた東京都の鈴木淳子さん(35)は昨年に続いての参加。「子どもに農業体験をさせて、自分たちで作ったお米のおいしさを知ってほしくて申し込んだ。収穫が楽しみ」と話していた。
区画ごとのオーナー制で、1区画あたり60キロが届けられる。なかには2区画頼む家族も。稲刈りは9月末ごろを予定している。
この日は、同振興センターがこれまで野菜づくり体験会を開いていた山室のふれあい農園でも初めての田植え体験を開催した。 -
レモンガスグループの「レモンクラブ」とJA上伊那が田植え交流
上伊那農業協同組合(JA上伊那)と米の出荷のかんする新たな提携を結んだ「レモンクラブ」の約20人が27日、伊那市美篶の水田などを視察に訪れた。
レモンクラブは、レモンガスグループ(本社・東京都、赤津一二社長)が、顧客などから募集して結成したグループ。サービスを顧客に還元する取り組みの一つとして、良質な水や、自然とふれあえる機会を提供しており、今回は新たな取り組みとして良質な米を会員に販売すること企画。伊那市美篶地区の米だけに限定して提携を結ぶことなった。
また「消費するだけでなく、田植え、稲刈りなどの自然とふれあう機会も提供しよう」と、今回の視察を依頼した。この日は東京都や神奈川県の会員20人が参加。秋に出荷される予定の米について説明を受け、稲の一部を植えた=写真。
今回の提携で米を購入する会員は150縲・00人。事前に試食を提供したが、反応は好評だったという。 -
降雹で七久保、片桐地区を中心に農作物被害
24日午後6時過ぎころ、飯島町七久保、中川村片桐を中心に、各地で降雹(ひょう)があり、農作物被害が発生した。上伊那農協の調べ(第1報)では上伊那5市町村で約24ヘクタール、総額9780万円にのぼる。
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25日午前までに分かった被害額は、果樹9300万円、花き485万円、野菜3万円。今後被害が増える可能性があるという。
最も被害が大きかったのは飯島町で、七久保地区でナシ13ヘクタール、リンゴ8ヘクタール、鉄砲ユリ2ヘクタール余。減収や品質低下で概算5200万円。中川村は片桐上前沢、前沢洞を中心に、リンゴ18ヘクタール、梨6ヘクタール、桃0・2ヘクタール、梅2ヘクタールで総額3300万円。
24日夜は、上空5千メートルに零下18度の冷たい空気が流れ込み、大気の状態が不安定になった。飯島町の降雹は午後6時40分から5分間、10分後、さらに5分間にわたり、5ミリ大の雹が降った。
飯島町は25日早朝、7班編成で全町で被害を調査。七久保の高遠原、針ケ平、新屋敷で果樹の90%以上、上通り、北街道、柏木、荒田で50%の被害を確認。急きょ、町議会総務産業委員協議会を開いて対応を協議し、被害の実態調査をした。
二十世紀梨、幸水梨の果樹園では葉はちぎれたり、大きなが穴が開き、最終摘果後で、1花叢に1つ残した幼果は傷つき、ほぼ壊滅状態の園も見られた。
針ケ平の宮下求さんは「またたく間に真っ白になった。一昨年は凍霜害で、今年は雹でだめになった」と肩を落としていた。 -
街路樹
伊南バイパスに植えられたケヤキの新緑が初夏の日差しの中でまぶしい。ほうきのように枝を皐月の空に向って伸ばしている様は見ていても気持ちがいい。北町のヤマウラ本社前のケヤキ並木は夏には優しく木陰を作る▼緑に恵まれた駒ケ根市に住んでいても街路樹の緑に心癒される。が、街路樹の落葉や木に集まる鳥の糞害は地域住民にとって迷惑「きれいだ、心癒される」では済まされないのが現実▼文化会館前のケヤキ並木は見る影もなくせん定され、わずかな葉を残すだけ。巨木になった現在、多量の落葉は側溝につまり、庭や住居に侵入し、鳥の鳴き声や当りかまわず落ちる糞。その迷惑さは十分理解できるが、それでもあの姿は哀しい。ケヤキ大通りの名も泣く(大口記者)
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知久島覚一さん(62)中川村片桐
「緑色以外ならほとんどの花色がある色彩の豊富さと、フリルやレース、縁取りと咲き方の多彩さが魅力」-。ジャーマンアイリス(ドイツアヤメ)、別名「虹の花」と呼ばれる西洋の粋が結集した花に魅せられ、250種類、数千株を栽培している。
「せっかく、きれいな花が咲いているのだから、多くの人に見て欲しい」と開花中の6月10日まで、一般公開している。車いすでも自由に園内を散策できるように整備し、近くの越百園のデイサービス利用者も次々と訪れ、絢爛豪華なアイリスの花見を楽しんでいる。
同園のアイリスは、赤や黄色、白、ピンク、茶色、水色、紫、黒とほとんどの花色がそろい、咲き方は大別すると、上弁と下弁が同色の「セルフ」、同系2色の「バイトーン」、別系2色の「バイカラー」、縁取りのある「ブリカータ」、1枚の花弁に違った色がある「ブレンド」など。
知久島さんのお気に入りは全体は渋目だが、花弁の黄色がアクセントになっている「ラズベリーパッチ」。ヒゲの長い「ソンバート」、縁取りとレースでおしゃれな雰囲気を演出する「フライトオブファンシー」、縁取り、レース、フリル、上弁と下弁の花色が違うなど、ジャーマンアイリスの特徴を全て備えたような「ヘブンズ・エッジ」など。
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91年、初めて友人宅でジャーマンアイリス「ダークトライアングル」に出会い「日本のアヤメにはない、ビロードのような濃い紫にひかれ、1株分けてもらったのが始まり」。
その後、種苗会社から取り寄せたり、同好の士と苗を交換したり、時には青木村まで出掛けた。「すごい!、見たことがない花がいっぱいある」と、気に入った花を買い込み、5年目には50種類以上に。その後は加速度的に種類は増え、現在はざっと250種以上「交換したものは名前が分からない物もあるが、90%以上が名前がわかっている」とか。
銘花も多く、90-04年までのアメリカアイリス協会のDM賞受賞品種もそろっている。
ジャーマンアイリスは根茎で増え、茎が太く、葉も花もしっかりしており、比較的作りやすいが、密植させると、軟腐病や白絹病などが発生しやすいのが悩みの種とか。
毎年次々と新しい品種が生まれるジャーマンアイリス。「これからも気に入った花があれば増やしていきたい」と話している。
妻と次女、長男の4人暮らし(大口国江) -
南箕輪村営農センター総会
南箕輪村営農センター(唐澤俊次会長)は23日夜、南箕輪村民センターで総会を開き、認定農業者の育成、集落営農組織の設立などを含む本年度事業計画を承認した。
国の新方針に基づく経営所得安定化対策の実施を来年に控え、同センターは、その担い手となる集落営農組織「まっくんファーム(仮)」の設立・加入促進を本年度進めていく。来年出荷の麦のまき付けは、今秋となるため、今年の9月から12月に加入申請を受け付けていくことを計画している。6月に各地で組織原案を説明し、8月中旬から仮申し込みを開始したいとしている。
また、面積規模4ヘクタールを満たす個人農業者を担い手とする認定農業者の要件も検討していく。
地産地消の取り組みとしては、学校給食に地元食材を供給するための体制を確立し、昨年供給したリンゴ、白ネギ以外にも出荷できる品目を模索していく。また、県下の町村会として取り組む「収穫祭めぐり」への参画を検討していく。 -
棚田で田植え
中川村大草飯沼の棚田で21日、飯沼農業活性化研究会(入田護会長)会員ら約20人が出て田植えが行われた。さわやかに晴れ渡った青空の下、会員らは11枚・50アールの水田に酒米ミヤマニシキの苗を手作業や田植え機で次々に植え付けた=写真。田の周りにはのどかな田園風景を写真に収めようと多くのアマチュアカメラマンが集まり、あぜなどに三脚を立てて盛んにカメラのシャッターを切る姿が見られた。
これまでタカキビを栽培していた一部の畑を水田にしたことにより、耕作面積は昨年より9アール増えた。事務局の小池久志さんは「40俵ぐらい収穫できると思う。順調に生育してほしい」と話していた。収穫する米は清酒「おたまじゃくし」の原料として米澤酒造に全量納めることになっている。 -
めいきん生協田植え交流会
名古屋勤労市民生協(めいきん生協)の会員ら30家族・約110人が21日、駒ケ根市を訪れ、毎年恒例となった田植え体験と市民らとの交流を楽しんだ。
田植えはすがすがしい青空の下、駒ケ岳の雪形を望める同市北割一区北原の約9アールの水田で行われた。田に入る前、JA職員が田植えの方法について「苗は3、4本ずつ指でつまんで持ち、数センチの深さに植えて」などと説明。田植えは生まれて初めて竏窒ニいう子どもたちも多く、及び腰で恐る恐る泥の中に足を踏み入れていた=写真。泥田の中での歩き方に慣れるに従って参加者の間からは次第に笑顔も出るようになり「楽しいね」などと言いながら速さを競い合うように苗を植える子どもたちの姿も見られた。
同生協の「産消グループ上伊那の会」代表の都築慶子さんは参加者らに「子どもたちに田んぼでの田植えを体験させようと集まった皆さんは素晴らしい親。自然の中での体験を楽しんで」と呼び掛けた。
田植えを終えた一行は市内の駒ケ根キャンプセンターに移動し、用意された豚汁を味わいながら地元市民らとの交流を楽しんだ。 -
グリーン・ツーリズムセミナー開講
中川村営農センターは18日夜、葛島渡場の農家民宿やまに亀屋で第1回グリーン・ツーリズムセミナーを開いた=写真。来年3月まで全11回開き、事例研究や現地調査、体験を通じて、中川村の地域資源の活用手段としてのグリーン・ツーリズムを研究し、実践に向けたノウハウを学習する。
初回は上伊那農業改良普及センター駒ケ根支所の高橋博久さんが農家民宿や農村レストランの事例を紹介。
この中で、日本的グリーン・ツーリズムの草分け、大鹿村の山村生活体験館「たかやす(館主伊東和美さん)」を紹介。「たかやすには緑と谷川の流れ、おいしい空気だけで、ほかになにもない。伊東さんは畑で採れたばかりの野菜と清流の魚など自然体のもてなしで、飾らず、何もないことを,売り,にしている」と話した。
また、平均年齢70歳、7人の女性が経営する島根県匹見町萩原集落「雪見山荘」について「カラオケもなにもない。素人のおばあちゃんたちの宿。だからこそ、客も親せきの家のように気がねなくくつろげる」と話した。
次回(6月)は飯田市の「農家民宿ふれあい農園おおた」を視察する。 -
ヒペリカム全国シェア80%、出荷始まる
花も実も長く楽しめ、庭植えもできる鉢花のホープ、ヒペリカム、さらに多彩に-。駒ケ根市南割の信州ナーセリー(塩沢崇社長)は新品種2種類を加え8種類のヒペリカムの鉢花を、全国に向け、独占的に出荷している。最盛期は5月末ころで、1週間に3千鉢を出荷する。
同社は7年前、実物の切り花として販売されているオトギリソウ科のヒペリカムに注目。鉢花化に向け、わい化処理剤の濃度やタイミングなど試行錯誤の末、わい化を確立した。
今年は新品種の真紅の「エンビー」、輝くピンクの「キャンデー」のほか、ミステリアスなグリーン「アマゾンフレアー」、根強い人気の「ピンキーフレアー」を中心に8種類約4万鉢を栽培している。
塩沢社長は「葉の香りもよくいやしの効果もある。切り花にすると殺菌作用があり、水の腐敗を防ぐ」と話していた。 -
箕輪町焼酎いも生産組合会議
箕輪町焼酎いも生産組合(柴正人組合長)は17日夜、本年度第1回会議をJA上伊那グリーンセンターみのわで開き、一般参加で一緒にいも焼酎作りをする「いも焼酎みのわ」を愛する会の設置や作付け、役員などを決めた。
今年は、オリジナル芋焼酎のブランド化に向け上伊那8市町村でそれぞれサツマイモを栽培する。
組合は昨年、町内初の取り組みで、焼酎用サツマイモ「黄金千貫(こがねせんがん)」を栽培。飯田市の醸造元「喜久水酒造」で仕込み、「いも焼酎 50周年“みのわ”」の名で限定販売した。2年目の今年は昨年より栽培面積を大幅に増やし上伊那で最も広い335アール。苗6万7千本を植える計画。苗入荷日に合わせ各地区の植え付け予定日を決め、苗の植え方など栽培方法を確認した。
柴組合長は、「各市町村が競ってブランドを作るように上伊那全体が動いている。一生懸命取り組むのでよろしく」とあいさつした。 -
牧草地の肥料まきに新兵器?
肥料まきに新兵器?‐。宮田村の宮田高原内にある牧場で、無線制御(ラジコン)で肥料を散布する機械の試行実験が行われた。実用化を目指す業者が持ち込んだものだが、動きがゆっくりなど問題点も。「もう少し能率が高まれば」と見守った農協や村役場の担当者も期待した。
本来は農機具メーカーが市販している急傾斜地用の草刈り機。
アタッチメントを交換することで肥料散布機としての活用も実験している。
この日の実験は、牧草地の肥料まきにあわせて実施。急傾斜地もズンズンと進んだ。
ただ、牧草地の敷地は広大なため、予想以上に時間を浪費。業者や農協の関係者も「もう少し改良の余地がある」と話した。
宮田高原は夏に雌牛を放牧。牧草肥料は毎年この時期に、関係者の手でまかれている。 -
信大生が田植え体験で地元農家と交流
信州大学農学部森林科学科の学生が14日、南箕輪村大泉の地元農家と一緒に手作業で田植えを体験した。ほとんどが田植え初体験で、やり方を教わりながら作業に精を出した。
学生が大泉のそば祭りに参加した際に稲作体験の話が持ち上がり、大泉区の原吾郎さんが水田5・6アールを提供。ごみ拾いから始まり村のイベントや南箕輪村輪の会の活動などに参加し地域と交流している学生グループを中心に3、4年生6人が参加した。
学生、原さん親子、役場産業課職員の計11人が一人3、4列を受け持って手植えをした。実家が農家という学生は慣れた手つきで黙々と作業。初めての学生は前かがみの姿勢で作業するため腰の痛みに耐えながら少しずつ要領をつかんで丁寧に植えていた。
「自分で食べるものの栽培をこうやって体験すると勉強になる」と学生。原さんは、「専門は違うけど農学部の学生さんなので、地域の農家と交流するのはいいことだと思う。初めての人もいるけどすぐ覚えて上手。通りかかったら田を見て稲の成長を見てほしい」と話していた。
今後は稲刈り、脱穀などを一緒にし、収穫祭を楽しむ予定。 -
天竜川漁協の宮田養魚場で禁止医薬品を使用
天竜川漁業協同組合(後藤治也組合長)の宮田養魚場で、食用魚に使用が禁止されていた医薬品「マラカイトグリーン」を使用していたことが17日、県の発表で分かった。
同漁協によると、同医薬品はニジマスの卵に付着する水性菌を抑制する薬だが、人体に対して発ガン性があるため昨年8月から使用が禁止されていた。同養魚場はそれを知りながら昨年9月縲恂{年5月の間に数回使っていたという。
禁止後は新しい薬を基本的に使っていたが、特に菌の発生が多い時にのみ、効果があるとして、事業所長の判断で使っていたという。 -
酒米の王様、山田錦の無農薬栽培に挑戦
「安心・安全の酒づくり」を目指す「信濃錦」の蔵元、宮島酒店(本社・伊那市)は酒米の王様「山田錦」の無農薬による試験栽培に着手。17日、酒米の契約栽培農家、飯島町田切の吉川照美さん所有の水田約19アールで植え付け作業をした。
4月18日種まき、12-15センチに成長した中苗を5条植えの田植え機で植え付けた。
「山田錦」は温暖な地域での栽培に適し、兵庫県が主産地、県内では一般的な方法で試験的に栽培されているが、無農薬栽培は初めて。同社は「地球温暖化が進め中、南信地区が今後の適地になるのでは」と、数年前から模索し、JA上伊那飯島有機米部長の吉川さんの協力で試験栽培のこぎ着けた。
宮島敏企画部長は「山田錦は草丈が長く倒伏しやすい品種。醸造すると、柔らかく、味に広がりがある。無農薬栽培で力づよい米ができるのでは」と期待を込めた。
今後、6月中、下旬に県内外の酒販店や消費者とともに「草取りの会」を行う計画。 -
ストロベリーキャンドル、真紅に染めて
飯島町本郷の国道153号沿い休耕田では景観作物のストロベリーキャンドルが咲き始め、1面真紅の花が新緑の里山、残雪の中央アルプスに映える。
本郷の米山勝祥さんは春早く、花がきれいで、すき込めば、肥料にもなるストロベリー・キャンドルの種を15アールの休耕田にまいた。花は10日ころから咲きはじめ、今が見ごろ。 米山さんは「今年は発芽は悪かったが、花が咲くとにぎやかになった」と話している。 ストロベリーキャンドルは別名、クリムソンクローバー、ベニバナクローバーと呼ばれ、クローバーの仲間。草丈は30縲・0センチ、花序は5縲・センチ。 -
伊那米総合試験地田植え
県や上伊那農業協同組合、関係行政機関などでつくる伊那米試験地運営委員会は15日、伊那市美篶の試験田で適合品種試験、データ収集などを目的とした田植えをした。630平方メートルのほ場に委員ら約20人が10品種を植え付けた。
適合試験をする新しい品種は、信交520号(うるち米)、信交516号(酒米)、信交糯149号(もち米)の3つで、収穫量の増加、胴割れ防止などの効果が期待されるという。
また、隣接する1374平方メートルのほ場では、施肥基準などを調査する肥料試験もする。
昨年も同委員会は新しい品種の適合試験に臨んだが、新しい品種の導入には至らなかった。うるち米の場合、アキタコマチ、コシヒカリが圧倒的に普及しているため、新品種の普及までにはなかなかつながらない現状もあるという。 -
JA上伊那と生活クラブ神奈川が田植え交流会
昨年7月から上伊那農業協同組合(JA上伊那)の減農薬栽培米の年間予約販売を始めた生活クラブ神奈川の視察団が12日、提携栽培をしている伊那市や宮田村のほ場で田植え交流をした。
田植え交流は4年目。生産者と顔の見える関係を築き、実際の生産を知ることで安心した消費につなげたり、生産者の応援をすることを目的としている。田植えだけでなく、草取り、生き物調査、稲刈りの時にも交流をしている。
来訪した林恵美団長は「生産者自身や生産の苦労を知り、必要最低限の農薬で安心な農産物を提供してもらうことが私たちの目指す関係。そういう生産者が年々増えており心強く感じた」と話していた。
昨年JA上伊那が生活クラブに出荷した減農薬米は約15トン。今年は3倍以上の約50トンを出荷する予定で、生産者も48人から166人となった。
農薬を9成分以内に抑えて栽培するため、慣行の25%ほど農薬使用量が少なく、消費者の評価も高いという。 -
農経協の箕輪町会員が箕輪中に花苗贈る
長野県農業経営者協会に所属する箕輪町在住の会員が10日、地域貢献と農業振興のため箕輪中学校に花の苗を贈った。
農経協の町内会員はこれまで3人だったが、今年3人増え6人になった。これを機に何かできることを-と考え、会員に花苗の生産者がいることから苗を贈ることにした。
花苗はバーベナ、金魚草、ガザニアで252ポット。育てやすく秋まで長く楽しめる種類で赤、白、ピンク、紫、黄色など色とりどり。この日は、会員5人が箕輪中を訪れ、メーン花壇がある中庭で緑化委員会の今井康友委員長、千村真美副委員長に苗を手渡した。
北原秀樹校長は、「学校では緑化委員会を中心に花を大事にして花壇を作っている。今日、花をいただき大変うれしい。美しく咲いたところをまた見にきていただきたい」と感謝した。
会員は、「花も生き物。大切に育てて、育てる喜びを味わい、農業のよき理解者になってほしい。地元にこんなすてきな花があることも知ってほしい」と話した。
寄贈された花は、緑化委員会が学校敷地内に数カ所ある花壇に定植して育てる。 -
信州もみじ湖夢くらぶ
ブドウの苗木植え作業農業を生かした地域活性化に取り組む箕輪町東箕輪地区の住民有志の会「信州もみじ湖夢くらぶ」(会員38人、根橋英夫代表)は4日、ワイン作りに向けブドウを栽培している長岡の試験農場でブドウの植樹作業に精を出した。
ブドウ栽培は3年目。地元産100%のワインをつくろうと始まった取り組みで、元長野県果樹試験場長の柴寿さん=長岡=の指導を受けている。
20アールの畑でメルロー、カベルネ・ソーヴィニヨン、シャルドネのワイン専用品種を育てているが、栽培面積を広げ、メルローを中心に新たに120本を会員16人が丁寧に植えた。今後は芽かき、枝の誘引、摘房、摘芯、草刈りなどの作業をする。
昨年秋の初なりは600キロを収穫した。「糖度もよく幸先が良い。うそのないものを供給するために品質、生産量ともに安定したいいもの作りたい」と柴さん。根橋代表は、「手塩にかけて育てている。必ずおいしいワインをお届けできる。楽しみに待っていてほしい」という。
ワインはオーナー制で08年から配る予定。 -
認定農業者総会でインターネット販売の学習も
宮田村認定農業者協議会(小林壮之助会長、14人)はこのほど、通常総会をJA宮田支所で開いた。先進地視察、経営改善の情報交換などを進めながら、村農業の担い手として取り組んでいこうと確認。さっそく農産物インターネット販売に関する学習会も開き、活気ある農業のあり方を模索した。
同協議会は昨年度、インターネット販売に取り組む北信の農業経営者を視察。積極的な経営戦略に関心も高まり、総会にあわせて学習会を開いた。
農業改良普及センターの普及員を講師に、メリット、デメリットなどを学習。
ホームページを開設している農家の例などにふれ、誰でも情報発信でき、自分で販売する有効な手段のひとつであると理解を深めた。
一方で目に見えない相手と取引きするため、消費者に認知してもらい、顧客になってもらうまでの難しさ、個人情報の取り扱い、信用性の問題など、注意すべき点が多いことも学んだ。
総会では本年度の事業計画を承認。10月に研修視察を計画したほか、各種懇談会、交流会などを開く。
「農業は厳しいが、担い手として活気あるアイデアも問われている。地域、そして自分自身の経営として考えていきたい」とあいさつした。 -
今年最後の花見
5月に入って、今年最後の花見をと駒ケ根高原の古城公園に出掛けた。染井吉野の大ぶりな薄紅色の花がシラカバの白い幹、芽吹きの萌黄色に映えて風情ある里山の花見になった▼気になったのは枯れ枝が多く、所々てんぐ巣病も発生し、樹勢が弱ってきたこと。標高が高い古城では染井吉野は適していないのではと思った▼戦後、成長が早い染井吉野は一斉に植栽され、代表的品種になった。染井吉野は成長が早い分、老化も早く寿命は約60年とか。その頃植えられた木の樹齢は50縲・0年と、世代交替の時期を迎える。植える場所の気候に適した種類、何百年も咲き続ける長寿の里桜などに1部樹種転換するなど、そろそろ世代交替の準備を進める時が来たのではと感じた(大口記者)
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こまゆき荘10周年イベント
宮田村新田区の農業体験実習館「こまゆき荘」は3日、オープン10周年記念イベントを同館で開いた。地元農産物や名産品、友好都市の愛知県田原市から直送された海産物などの即売もあり、長蛇の列もできた。
村内の農業女性グループ野ひばりの会は、焼きたて五平餅や梅おこわなど販売。追加でつくるほどの人気を集めた。
スモークウッド・くるみのチーズ燻製なども好評。採れたての山菜や野菜の販売もあり「新鮮でこんなに安い」と買い求める姿がみられた。
田原市の直売コーナーには多くの人が列をつくって並び、販売開始5分ほどで夏みかんが売り切れ。120キロ用意したアサリも10分ほどでなくなった。
村民有志でつくる「信州みやだ梅舞会」のソーラン踊りもあり、来場者を楽しませた。
同館は温泉併設の村の公共施設だが、3年前から第3セクター宮田観光開発に運営を委託。本年度からは同社が指定管理者となり、地域にも根ざした施設として営業している。
この日は村民が入浴半額になるなどのサービスもあり、1日で約1500人ほどが訪れた。 -
布マルチ体験会
駒ケ根市の天然素材家具製造の工房楽木、伊那市の福祉事業所「どうぞのいす」でつくる伊那谷工房(牧野郁生代表)は地球環境にやさしい米づくりをしようと今年新たに取り組む「エコロジー米プロジェクト」の一環として3日、駒ケ根市東伊那の牧野さん方で布マルチ体験会を開いた。約10人が参加し、初めての布マルチの敷設に取り組んだ。晴天に恵まれたものの時折強い風が吹く天候の中、風によるめくれ防止のため動力ポンプで水を吹きつけながらローラーを引いて布マルチをゆっくりと10アールの田に敷き詰めた=写真。
マルチが水平に敷設されていないと根が水につかない部分ができるため、田の表面はあらかじめ真っ平にしておくことが必要。牧野さんは「10年間米を作っていなかった田ということもあってなかなか平らにならず、バックホーなども使って苦労しながら何とかならした」と話す。エコロジーのため、ポンプやバックホーの燃料にはBDF(バイオディーゼル燃料)を使い、肥料には工房で出たおが粉や人糞などで作った堆肥を使うという徹底ぶり。参加者らは、この熱意と努力が収穫に結びついてほしい竏窒ニ期待を込めて作業に励んでいた。
布マルチはくず綿で作った不職布シート。2枚のシートの間に4列に並べた種もみを挟みこんである。田植えと除草の手間が省ける上、約50日で分解されて有機肥料になる。 -
西早稲田中学校が食育給食のための視察
伊那市高遠町の農産物を通して、生徒たちに食と農の大切さを伝えていこう竏窒ニ、東京・新宿区の西早稲田中学校(津村由和校長)の教諭ら3人が2日、高遠町を訪れた。
同校は、顔の見える生産者から直送された野菜を給食に使うことで、食や農に対する生徒たちの関心を高めようと計画。新宿区の友好都市であった旧高遠町に協力を依頼し、農産物を給食に供給できないか検討してきた。
この日は、これから供給していく予定となっている「高遠味噌(みそ)」の加工所や「高遠さくら米」の生産現場などを視察。訪れた担当者は「送ってもらったサンプルを東京で食べたが、高遠さくら米は粒がしっかりしていて甘みもある。おいしい。今後は生徒たちが直接農業体験に参加することなども検討していきたい」と話していた。
高遠さくら米と高遠味噌の供給は5月に開始する予定。そのほかの野菜も供給の検討進めている。 -
農業日本一の田原市で宮田村の農産物大好評
宮田村は30日、友好都市の愛知県田原市で開かれた農業祭に参加した。アスパラガスやブルーベリージャムなど村の農産物や加工品を販売し、・ス信州みやだ・スをアピール。高原の豊かな産物は、全国一位の農業出荷額を誇る田原市民の人気を集めた。
生産者代表と村職員の4人が、とれたての新鮮野菜をふんだんに抱えて会場へ。
90束持っていったアスパラガスが大人気。「今年は高値で手がでなかったが、宮田村のアスパラは新鮮で価格も手ごろ」と、販売開始から1時間もたたずに売り切れた。
農業日本一の田原市だが、信州の高原で育った農産物はまた別格。地元ではとれないアスパラやブナシメジ、またチーズの燻製、シメジの煮付などの加工品も好評で、昼過ぎには全てを完売した。
両市村は99年に友好都市提携を結び、相互に交流。田原市の農業祭も毎年参加している。
この日も市民とふれあいながら直売。宮田、田原の絆をより一層深めていた。 -
南箕輪転作田作業受託組合・筋まき方式機導入
南箕輪転作田作業受託組合(原英雄組合長)は2日、同村神子柴のJA上伊那ライスセンター南側の水田で、導入したばかりの直播(じかまき)機の試運転をした。直播作業は3日から始まる予定。
これまで使用していた打込み点播方式の直播機は発育にむらがあったため、筋まき方式の機械を導入した。関係者によると、成育むらによる雑草処理などの作業が減り省力化につながる。収穫量も期待できるという。
試運転には組合員5人などが参加。オペレーターが機械を動かし、種籾(もみ)2・7キロを肥料と一緒に10アールの水田にまいた。
この日は、直播作業開始も予定していたが、雨が降り地温が低く籾の成育に支障があるため中止。作業は3日から始まり、大型連休中には終わる見込みだという。
南箕輪転作田作業受託組合に直播を委託する農家は村内に約20人。組合では期間中、栽培面積750アールに約230キロの種籾をまく。 -
親子で春の収穫体験
地元の農産物への理解を深めてもらおうと宮田村営農組合、JA上伊那宮田支所は村学校給食を育てる会の協力で30日、小学校2・3年生の親子を対象にしたアスパラガスと花の収穫体験を村内の2カ所で行った。今年初めての試み。村内10家族の34人が参加し、親子で収穫する喜びを味わった。
同村大田切の樋屋喜代美さん方のビニールハウスに招かれた子どもたちは、すくすく育ったグリーンアスパラガスを見て「これ切っちゃってもいいの?」などと母親らに聞きながら、根元から丁寧にはさみで切り取っていた=写真。
一行は同村南割の花卉(き)団地も訪れ、美しく咲いたアルストロメリアとチューリップの収穫を楽しんだ。
主催者は「楽しい親子の触れ合いの機会にしてもらえてよかった。できれば来年以降も続けていきたい」と話している。 -
こまゆき荘10周年記念イベント3日に
宮田村新田区の農業体験実習館「こまゆき荘」は3日午前11時から、オープン10周年記念イベントを同所で開く。五平餅や豆腐など地元の味覚に加え、村と友好関係にある愛知県田原市の海産物直売も。名産山ぶどうワインや地ビール試飲、ソーラン踊りのアトラクションもあり、多くの来場を呼びかけている。
農業女性グループ「野ひばりの会」が、五平餅や梅おこわなどを出品。
スモークウッドくるみのくんせい、マスダの手作り豆腐、リンデンのクッキー、ジャスト・ベイクド・パオの山ぶどうパン、ときわのドレッシングと、村の・スうまいもん・スが勢揃いする。
さらに本坊酒造、山ぶどう推進会議、南信州ビールも協力し、各種試飲も行う。
子どもに綿あめの無料提供、午後1時半から豚汁の無料配布も。
アトラクションの梅の里ソーランの出演は午前11時15分ころ。
館内の温泉施設利用者には抽選で粗品進呈、さらに村民を対象に当日に限り半額(入浴券配布済み)などのサービスもある。 -
クマ出没で捕獲用の檻(おり)急きょ設置
宮田村新田区の養魚場付近の県道でクマが出没したことを受け、村と県は1日までに、目撃があった現場周辺の山林に捕獲用の檻(おり)を急きょ設置した。
設置場所は養魚場東側の黒川沿いの山林。付近は山菜採りなどで入山する人たちもいることから、村などは注意するよう呼びかけている。
この檻は昨年、クマが養魚場に出没した時にも設置。体長1・5メートルほどのクマを捕獲し、催涙スプレーでお仕置きして放つ「学習放獣」で山に戻した。
今回も捕獲した場合は、この学習放獣で対処する。
クマは26日夜と28日未明に、付近を通ったドライバーが目撃。上伊那地方事務所によると、管内の目撃通報は今季初めてという。