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橋爪まんぷさん 絵本原画展
伊那市境南の漫画家橋爪まんぷさん(66)の「絵本原画&イラスト展」は10日まで、同市日影のベルシャイン伊那店2階文化ホールで開いている=写真。橋爪さんが挿し絵を手掛けた民話絵本「仁王さまとキツネ」の出版記念で、原画17点などを展示している。
「仁王さまとキツネ」は、上伊那地方に伝わる民話を題材とする。退屈な日々を過す仁王さまが自由気ままに生きるキツネにあこがれる話。橋爪さんは「人間っぽさ」をキツネの表情などに込めたという。
作品は箕輪町の児童文学作家、小沢さとしさんが書き下した作品。出版は郷土出版社。定価1680円(本体・1600円)で県内の書店などで販売している。
同ホールでは、キツネを題材としたイラスト約50点を展示販売している。擬人化したキツネがスポーツをしたり、楽器演奏をしたりしているユーモアあふれる作品が並ぶ。
午前10時縲恁゚後6時(最終日は午後5時まで)。 -
弥生祭、7、8日に
伊那市の伊那弥生ヶ丘高校の文化祭「第48回弥生祭」が7、8日、同校である。
今年は「弥生丸縲怩ゥけぬけろ平成縲怐vをスローガンに、クラス、クラブ、委員会ごとにさまざまイベントを企画。クラス企画は、1年生が地域の人に楽しんでもらえるような屋台やイベントを担当。駄菓子屋やフリマ、クイズラリーなどといったイベントがあるほか、2年生はクラスごとに修学旅行で訪れる沖縄に関する展示やイベントを準備。3年生は、正門装飾や野外ステージなどといった大掛かりなものを担当しており、3Fがグラウンドに設置するはりぼて「弥生丸縲恚M方の願い届けます縲怐vには、全校生徒の願い事を張り、文化祭最後のファイヤーストームで燃やす。
そのほかにも文芸系クラブによる作品展示や舞台発表、運動系クラブによる食べ物屋台など、多彩な催しの準備が進んでいる。
実行委員会のメンバーは「みんな短い準備期間の中で作った素晴らしい企画があるので、ぜひ見に来てください」と呼びかけている。
7日の一般公開は午前11時縲恁゚後3時半、8日は午前10時縲恁゚後3時。 -
箕輪町スイミングプール
50メートルプールは老朽化で今季開放せず箕輪町教育委員会は、14日から利用が始まる町スイミングプールで、老朽化により底や壁がはがれてきている50メートルプールは開放しないことを決めた。今季は25メートルプールと幼児用のみの利用となる。
スイミングプールは70年に完成。96年に全面改修し、その後も補修をしている。50メートルプールは、底や壁の鉄板にかぶせた強化プラスチック繊維が部分的にはがれるなど老朽化が進んでいる。
全面改修にはおよそ3千万円かかる見込みで、町教委は対応を検討。50メートルプールは、利用が小学校高学年以上で、浮き輪やビーチボールは使えず、競泳用として開放していることから利用頻度が低いこともあり、開放しないこととした。利用者の安全確保のため、すでにプールの周囲にフェンスを設置した。
町教委は来年度以降の対応について、「今後検討していく」としている。
今季は14日にオープンする。14、15、16、21、22日と28日から8月19日までの28日間開場する予定。14、15日は無料開放。利用料は大人200円、高校生150円、小・中学生100円、付き添い者100円、小学生未満無料。 -
JA上伊那、七夕に合わせて浴衣で窓口対応
7月7日の七夕にちなんで5日、上伊那農業協同組合(JA上伊那)伊那支所の女性職員が、浴衣を着用して窓口対応に当たった=写真。
制服とは異なる涼しげな浴衣姿でしばし暑さを忘れてもらおう竏窒ニ同支所では例年七夕に合わせて浴衣での窓口対応をしており、金融部が実施している「サマーキャンペーン」のPRも兼ねている。
今年は金融、共済部の女性職員6人が自慢の浴衣を着用。店内には、来店者に願いごとを書いた短冊をつるしてもらうための七夕飾りも設置した。
女性職員の一人は「お客様も涼しげだと言ってくれ、雰囲気も変わるため会話も弾む。中には『夏中これでいいのでは』と言われることもある」と話していた。
浴衣での窓口対応は6日まで。また、空クジなしのくじ引きも用意されている。 -
はら美術で「井月と三頭火」森貘郎板画展
伊那市旭町のはら美術で5日から、千曲市在住の森貘郎さんの個展「井上井月没後120年記念竏宙芟獅ニ山頭火竏秩v板画展が開かれている。井月や三頭火などが詠んだ句とともにその情景を映し出した板画作品約60点が、訪れた人の目を楽しませている。
森さんのほか、伊那市の俳人・春日愚良子さんら4人の共著『信濃路の山頭火』(ほおずき書籍)の出版記念に合わせて企画したもので、山頭火が敬慕した井月の句約20点の板画も今回の個展に合わせて準備した。
木版の特徴を生かした版画作品を作り続けた棟方志功の作品に魅了され、独学で板画を始めた森さん。1980年には日本板画院展に入選し、現在は日本板画院の同人として活躍している。また、北信地域と縁の深い小林一茶の句を作品としたことをきっかけに、俳句の情景を作品とすることも多くなり、10年ほど前からは井月の句にも取り組んでいる。
今回は井月の代表的な句とともに井月本人を描いた作品も何点かあり、森さんは「井月本人を描いたのは今回が初めて。句とともに井月の像を感じていただけたら」と話していた。
また、6日の午後2時からは森さんと春日愚良子さんによる「井月と山頭火」をテーマとしたギャラリートークもある。
入場無料。午前11時縲恁゚後6時。 -
【記者室】車がはねた水でずぶ濡れ
雨の降る夜8時ごろ、駒ケ根市内の歩道を傘をさして歩いていたところ、猛スピードで飛ばしてきた車に車道のたまり水をたっぷりと浴びせ掛けられて全身ずぶ濡れ。「こんちくしょう」と思い、ナンバーを読み取ろうとしたが車は既に遠くへ走り去ってしまっていた▼車での水はねは道路交通法違反だぞ、などと目をつり上げるのも大人気ないが、腹が立つことおびただしい。だが待てよ。運転する側の立場からすると、水を浴びせても気付かずにいることが多いのかもしれない。筆者も含めて…▼運転の基本は周囲に対する配慮だ。水ぐらいで済めばいいが、歩行者への思いやりが欠けた運転を続けていると、長い一生のうちにはいずれ大きな事故を起こすに違いない。(白鳥文男)
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梅が里麦酒きょう6日発売
宮田村の住民有志でつくる村おこし実行委員会が企画し、村内酒販店7店のみで取り扱う名水地ビール第2弾「梅が里麦酒」が6日、販売を開始する。無ろ過にこだわり、水の特性を十分生かしたキレのある飲み味。「すっきりした本格的なドイツスタイルの味を楽しんでほしい」と関係者は話している。
新田区の梅公園にわきあがる水を使用し、近くの南信州ビール駒ケ岳醸造所で千リットル限定で製造した。
価格は330ミリリットル瓶で500円。細田入田酒店、伊東酒店、正木屋酒店、同バイパス店、綿屋、スーパーこいち、Aコープ宮田店で取り扱う。
6日午後6時半からJA宮田支所で、発売記念パーティーをする(会費2千円)。チケット売れ行き好調で、当日会場でも受け付ける。
醸造元南信州ビールの竹平考輝さんにとっても自信作。「想像以上に素晴らしい出来映え。今までの我が社にはない味で、差別化を図ることもできる」と期待を寄せる。
##写真
梅公園の名水を使用した「梅が里麦酒」 -
珍しい花バナナを展示
「きれいな色だね、花バナナ」-。中川村片桐の中川文化センター前に、珍しい鑑賞用の花バナナ(ムサ・ヴェルティナ)の大鉢が展示され、来場者の目を引いている。
この鉢は南田島の矢沢義幸さんが持ちこんだ。バショウのような大きな葉の中に、直立した花序があり、その下に5、6センチの赤い実を数個つけている。
矢沢さんによると、5年前、知人から株分けしてもらい、ハウスで大切に育て、2年前から花が咲き、実った。
実を割ったところ、種ばかりで食べられなかったとか。 -
かんてんぱぱで第28回長野県陶芸展開催
長野県陶芸作家協会(篠田典明会長)による第28回長野県陶芸展が8日まで、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開かれている。若手からベテランまで25人の陶芸作品約500点が、訪れた人の目を楽しませている。
同協会に加盟する県内の作家らが年に一度開く作品展で、同会場では4回目。
例年各作家が個々人のブースを持ち、作品を出展しているが、今回は「赤と黒の共演」をテーマに、作家の作品を一堂に集めたディスプレイを設置した。
陶芸の歴史が浅い長野県の場合、各作家が全国の焼き物の名所で技術を身に付けて県内で活動を続けていることが多く、展示作品も瀬戸、備前、織部など多彩。上伊那からは、駒ヶ根市の湯沢千春さん、岡田和也さん、伊那市長谷の竹島覚二さんが出展している。
出展者の一人、篠田弘明さん(49)は「多彩な作品からそれぞれの作家の目指しているところを見ていただければ」と話していた。
入場無料。午前10時縲恁゚後5時(最終日は午後3時より抽選会、午後4時まで)。 -
新山保育園と美篶東部保育園はハッチョウトンボを見学しながら交流
伊那市の新山保育園の全園児5人と美篶東部保育園22人の年少から年長までの園児が3日、新山にあるハッチョウトンボの生息地「トンボの楽園」を訪れ、地元にある貴重な自然に触れながら交流を深めた。
自然に親しみながら規模の小さい園の園児らに多くの友達との関わりを学んでもらおう竏窒ニ、今年初めて両園で企画した取り組み。バスで訪れた両園の園児らは、簡単な自己紹介をしてから木道の上から園内を見学。ハッチョウトンボを見つけると「いたいた」「かわいいね」などと喜びながら、食い入るように見入っていた。
この日トンボの楽園を初めて訪れた美篶東部の園児の一人は「ハッチョウトンボは初めて見た。赤くてかわいかった」と笑顔で見つめていた。
両園の園長を兼務する山崎富子保育士は「自分たちの育ったところにある貴重な自然を大事に思い、伝えていってもらえれば」と話していた。 -
みはらしの湯が平日誘客増を狙ったセットメニューの販売を開始
伊那市西箕輪の日帰り温泉施設「みはらしの湯」は4日から、入浴料と食事メニューをセットとした平日限定プランを開始した。七夕にちなんだ和膳「星に願いをセット」を、入浴料と合わせて1400円で提供。入場者が減少する平日の誘客を狙ったもので、今後もそれぞれの季節にちなんだセットメニューづくりを考えたいとしている。
セットプランは今回初めての試み。入浴と食事をセットで提供することで、くつろぎながら同施設を利用してもらおうと考えた。
食事セットのメニューは健康志向に配慮した十五穀米を始め、ざるそば、エビやシメジなどのてんぷら、小鉢、漬物、デザートの全6品とボリューム満点。利用者にお得なセットとなっている。セットは1日20食限定で、8月上旬までの提供となる。
また、利用客からの要望に応えてローメン、カレーライス、焼肉定食などの人気のあるメニューに関しては、ラストオーダーを午後7時半から8時に変更し、サービス向上に努めていく。ラストオーダーの延長は年内いっぱいまで続く。 -
上伊那ごみ処理問題学習講演会
上伊那広域連合によるごみ処理問題学習講演会が29日、伊那市役所であった。市民など約130人が集まり、日本環境衛生センター環境工学部課長の秋月祐司技術士から、最近のごみ処理技術の動向などについて学んだ=写真。
講演会は広域連合が伊那市内に建設することを予定している新しいごみの中間処理施設に対する一般市民の理解を深める目的で開催した。
秋月さんはごみ処理施設の処理方式などを具体的に説明したほか、周辺住民が懸念するダイオキシンや重金属の問題についても触れ、「ごみ処理施設はダイオキシンの分解向上と見られがちだが、煙突を通じてに大気中に出るダイオキシン量はわずか。それがまた数十万縲恊舶S万倍に希釈されるため、食べ物から摂取する量より少ない」とし指摘。重金属のガス化についても「排ガス処理施設に流入する排ガスは200度以下になっているため、重金属類は固体化する」として、ほとんどの施設で99パーセント以上の除去率となっていることを示した。
一方、すすやもえかすなどの微粒子(ばいじん)はこうした有害物質を多く含むため、屋内での積み込みや運搬中に飛散しないための最善策が必要であることを指摘。
また、用地の選定については住民の理解を得るためにはリスクコミュニケーションが重要であることを示し、「行政は安全という情報を伝えていくだけでなく、万が一何かあった場合のリスクに関する情報も正確に伝えていくべき」とした。 -
ながた荘「ワインと和食を楽しむ会」
箕輪町長田のみのわ温泉ながた荘で3日、「ワインと和食を楽しむ会」があった。町内外の26人が、無添加生にごりワインなど貴重なワインと料理長の創作料理をたん能した。
05年冬、林吉高料理長の創作料理を楽しんでほしいと始まった企画。冬は日本酒、夏はワインで今回4回目。
料理は煮物「メバル紀州煮」、焼き物「加茂なす2種そぼろ」、揚げ物「カマンベールのはさみ揚げ」など、今回しか味わうことのできない料理が並んだ。ワインは、井筒ワインの協力で、本来はワイナリーの発酵タンクからの試飲でのみ味わうことができる生にごりワイン、同日発売した白ワインなど5種類を味わった。
ギター、尺八、筝・十七絃を演奏する3人グループ「パトワ」の生演奏もあった。 -
特定給食施設等従事者研修会
社会福祉施設や医療機関などに所属する管理栄養士や調理師などを対象とする「特定給食施設等従事者研修会」が5日、伊那市の県伊那合同庁舎であった。約100人が参加し、食事バランスガイドの活用方法やノロウイルス対策についてのグループワークを展開。それぞれの取り組みを紹介し合いながら情報交換した=写真。
栄養や健康に関する知識向上と衛生管理の徹底を図ることなどを目的として伊那保健所が毎年開催しているもので、情報提供では県の取り組む各種事業を紹介。長野県でよく食べられている食品を国の食事バランスガイドに落とし込んだ「長野県版食事バランスガイド」などを示し、「一つのツールとして利用し、各施設の利用者さんとの会話の中でこうした知識を何らかの形で伝えてほしい」と呼びかけた。
また、食中毒の発生しやすい季節を迎え、ノロウイルス対策に関するグループワークを企画。「調理者自身、ノロウイルスに感染している危険性が高い時は調理に関わらないようにする」などといった感染拡大予防措置を各施設担当者が紹介し、最善策を模索し合った。 -
県少年友の会連合長表彰
伊那署で3日、県少年友の会連合会長表彰の伝達表彰があり、伊那市長谷の農業西村久子さん(72)が小嶋惣逸署長から表彰状を受け取った=写真。
西村さんは、同署が委嘱する伊那少年友の会員として約20年間活動。毎月の計画的な実施のほか、高遠城址(し)の観桜期などにも街頭補導を実施したり、地区女性部で防犯啓発チラシを配布したりと積極的に取り組んでいる。
また、年十数回、地域の老人ホームで「入浴サービスボランティア」をするなど少年育成に限らず、幅広く活動している。
少年非行防止活動に尽力し、少年の健全育成に貢献したことが称えられた西村さんは「これからも犯罪のない明るい街づくりに貢献したい」と話した。 -
おはなしを楽しむつどい
「パパ’s絵本プロジェクト伊那」公演箕輪町のおはなしを楽しむつどい実行委員会は1日、「パパ’s絵本プロジェクト伊那」の公演を松島コミュニティセンターで開いた。親子約100人が絵本と歌とパフォーマンスの楽しい公演を満喫した。
「はじめまして」の絵本をギターと歌で紹介し、メンバーも歌で自己紹介。「コッケモーモー」「ぐやんよやん」など絵本を次々と読み聞かせた。楽しい語り口に子どもも親も声を出して笑い、夢中になって絵本を見ていた。
つどいは、「子ども夢基金助成活動」の助成を受けて開いている。「パパ’s」は、昨年のクリスマス絵本ライブにも招き、好評だった。 -
天竜北島豪雨災害伝承ウォーク
箕輪町の住民有志でつくる「天竜せせらぎロードプロジェクト」と、町の「みのわ健康アカデミー」は1日、舗装工事が終了した天竜川の堤防道路で、天竜北島豪雨災害伝承ウォークを開き、約150人が舗装堤防の歩き初めをした。
北島地籍で同日あった北島災害伝承の碑除幕式、激甚災害対策緊急事業起工式に併せて計画した。
舗装道路でのテープカットと花火を合図に、北島災害伝承の広場から伊那路橋往復の3キロコース、伊那路橋左岸上流往復の5キロコースを各自が自分のペースで歩いた。
参加者の多くは、みのわ健康アカデミーの卒業生や本年度の受講生。仲間で誘い合って参加したという1期生の鈴木あい子さん=南小河内=は、「車が来る心配がなく、平らな道だから話しながら楽しく歩ける。普段歩いている場所とは違うので景色も新鮮」と話していた。 -
【記者室】山の怖さを
山岳写真家に話を聞いた。すべて自分の足で山を歩いて写真を撮る。登山隊に参加したこともあり、登山の経験を重ね、訓練をしている。まもなく70歳になるというが、20キロもの荷物を背負って山を登り、周囲に驚かれることも多い▼山では、登山者を救助することも少なくない。昨年だけでも相当数の登山者を助けたという。必ずしも険しい場所、危険な場所ではなく、どうということもない登山道でけがをしてしまう人もいるという▼山の美しさ、自然の美しさが見る者の心をつかむ写真は、同時に、ただ美しいだけではない山の姿、自然の厳しさも伝えている。山と対峙する緊張感の中でシャッターを切り続けてきた写真家は言う。「山の怖さも知ってほしい」と。(村上裕子)
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あばれみこしに魂込めて
町三区の加藤建築、棟梁の技術受け継ぎ2人の職人が製作
伝統の祇園祭に向け作業順調350年の歴史を誇る宮田村津島神社祇園祭を21日に控え、主役となる「あばれみこし」の製作が進んでいる。氏子3地区の大工が毎年回り番で担当するのがしきたりで、今年は町三区の加藤建築が当番。棟りょうの加藤政義さん(70)から伝統を受け継ぎ、林繁さん(53)太田善太郎さん(56)の2人が主に手がける。みこしづくりの後継者不足に悩みながらも「伝統を絶やしたくない」と魂を込める。
祭りの最後に境内石段から男衆に投げ落とされ、粉々になるまで破壊される「あばれみこし」。それを変わらぬ姿でよみがえらせてきたのが宮田村の大工の伝統の技だ。
林さん、太田さんは大工歴30年のベテランだが、みこしづくりに携わるのは林さんが3回目、太田さんは2回目。加藤さんをはじめ先輩から受け継いだ技術は頭や体に染み込む。壊れる運命にあるみこしだが、妥協は決して許さない。
「ずっと作りたいと思っていたが、先輩がいたんで。やっと夢がかなうようになった」と2人は口をそろえる。
一方で、みこしをつくる大工の中で最年少は林さんという現実問題もある。「俺たちだっていつまで作れるか分からない。そのうちに後継者が出てくるんじゃないかって期待もあるんだけど」。
伝統を守る職人の姿。細かい作業に神経を使いながら「壊すんだけど、このみこしを後世につないでいきたいんだ」と話す。 -
伊那市、箕輪町消防団ポンプ操法大会・ラッパ吹奏大会
伊那市、箕輪町の消防団07年度ポンプ操法大会・ラッパ吹奏大会が1日、伊那市役所と箕輪町役場の駐車場でそれぞれあった。団員は1カ月半にわたる訓練の成果を発揮して大会に臨んだ。
ポンプ操法は自動車ポンプの部と小型ポンプの部で、消火の基本動作の正確性や敏しょう性、標的(火点)を倒すまでの時間などを競った。ラッパ吹奏は、吹奏と規律の総合で競い合った。
伊那市は昨年の第1回大会より出場チームが増え、自動車ポンプは2増の10チーム、小型ポンプは7増の27チーム、ラッパは1増の5チームが出場。自動車ポンプは伊那分団第2部、小型ポンプは手良分団第2部、ラッパ吹奏はEチームが優勝した。
箕輪町は各部に全6分団が1チームずつ出場。自動車ポンプは第5分団、小型ポンプは第4分団、ラッパ吹奏は第6分団が優勝した。
自動車ポンプと小型ポンプの各1位、ラッパ吹奏は選抜で、7月15日の上伊那郡大会(伊那市役所駐車場)に出場する。
結果は次の通り。
【伊那市消防団】
▼自動車ポンプの部=(1)伊那分団第2部(2)竜分団第2部(3)伊那分団第1部(4)三義分団第1部(5)河南分団第3部(6)長谷分団第1部▼小型ポンプの部=(1)手良分団第2部(2)手良分団第1部(3)美篶分団2部下大島A班(4)美篶分団2部下大島B班(5)高遠分団第1部(6)伊那分団第3部▼ラッパ吹奏=(1)Eチーム(2)Dチーム(3)Aチーム(4)Cチーム(5)Bチーム
【箕輪町消防団】
▼自動車ポンプの部=(1)第5分団(2)第6分団(3)第4分団(4)第1分団(5)第3分団(6)第2分団▼小型ポンプの部=(1)第4分団(2)第1分団(3)第6分団(4)第5分団(5)第2分団(6)第3分団▼ラッパ吹奏=(1)第6分団(2)第4分団(3)第2分団(4)第1分団(5)第3分団(6)第5分団 -
天竜川北島地区豪雨災害を伝える会
災害伝承の石碑除幕式06年7月に箕輪町内で発生した豪雨災害を後世に伝えるため、「天竜川北島地区豪雨災害を伝える会」(会長・平沢豊満箕輪町長)は1日、北島地籍の広場に建立した石碑の除幕式を開いた。
広場は、天竜川右岸の深沢川との合流点下流。広さ約640平方メートル。石碑は広場南端に建立した。表面に「北島災害伝承之碑」の文字、裏面に災害と復旧の状況などの文章を刻んだ。高さ270センチ、幅570センチ。碑文の大きさは120センチ×90センチ。表面の文字は町長が書いた。
会長、松島区長、伊那建設事務所長、天竜川上流河川事務所長、天竜せせらぎロードプロジェクト会長、伊那青年会議所理事長、来賓による除幕の後、碑文を朗読した。
平沢会長は、「将来にわたって災害を正しく伝え、恐れるのではなく防災を中心に天竜川を愛し、親しんで、自然と共生していきたい」とあいさつした。
広場は今後、桜の植樹やあずま屋、ベンチの設置など整備を検討していく。 -
アユ友釣り解禁
天竜川漁業協同組合管内の天竜川水系のアユの友釣りが1日、解禁になった。地元をはじめ関東・中部地域から集まった釣り人が、今季のアユ釣りを楽しんだ。
この日解禁になったのは、天竜川の辰野町から中川村までの間と、高遠ダムより上流の三峰川水系を除く支流。三峰川には250人以上が入り、本流を合わせ全体では400人を超える人が入った。
天竜川箕輪橋付近では4、5人が竿(さお)を出して当たりを待った。箕輪町内の男性は、「山で雨が降って水が多いし、石に水あかがついていない。もう少し水温が上がらないと駄目かな」と話していた。
漁業によると、釣果は三峰川では5、6匹という人から30匹位まで。最も多かったのは群馬県から来た男性で51匹だったという。「アユ釣りは梅雨明けから。型は小さめだが順調な出足」と話している。
高遠ダム上流の三峰川水系は8日午前6時に解禁となる。 -
ビワの巨木、黄色に色づき
「こんなになったのは初めて」-。上伊那の南端、中川村葛島渡場の北島和人さん(55、会社員)宅では、初夏の果実、ビワがたわわに実っている。
高さ5メートル余、幹の周囲約70センチ、枝張りは東西・南北各5メートルと、郡内ではまれに見る巨木。無数の実を付け、黄色に熟している。
和人さんのお母さん、豊子さん(85)が嫁いできた1953年には5、6個の実が付いていたという。
「初めて、こんなにたくさん実がついた。摘果をしないので、小粒だが甘い」と話していた。
ビワは6月下旬から収穫が始まり、7月中旬まで食べられるとか。 -
「半夏生(7月2日)」にハンゲショウの葉白く
7月2日は「72候」の1つ「半夏生」。季節に合わせるかのように、中川村大草の小沢昭夫さん宅ではハンゲショウが茎の先に花穂をつけ、上部の葉の1部が白くなった。
ハンゲショウはドクダミ科、名は7月上旬の半夏生のころ、白い葉が目立つことや、葉の1部が白いことから「半化粧」に由来しているとか。 -
JA上伊那のサザンポートみのわがセルフスタンドに
箕輪町の箕輪バイパス沿いにあるJA上伊那のサザンポートみのわ給油所が7月3日、セルフスタンドとしてリニューアルオープンする。セルフスタンドはJA上伊那としては初の試みで、同スタンドで一定の成果が得られれば、全域に広げていくことも考えている。
原油価格が高騰する中JA上伊那では、少しでも価格を安く抑えられるセルフスタンド方式の導入を検討してきた。その中で、交通量や立地などの条件からまずは同給油所に導入。2台4レーンの機械を設置し、最新のセルフ洗車機も今回新たに導入した。
改装工事は7月2日までに完了し、3日は午前9時からプレオープンする。グランドオープンは7月6日で、8日までは特別価格で対応する。 -
箕輪町公民館子育て学級で救急法学ぶ
箕輪町公民館子育て学級は28日、箕輪消防署員を講師に招いて救急法を学び、消防署の見学もした。
発熱、誤飲、頭を打ったとき、火傷について、それぞれどんな処置が必要になるかなど署員がポイントを説明。誤飲では、まず落ち着いて、飲んだ物(食べた物)は何か、どのくらいの量か、本当に飲んだのかを確かめること、火傷をしたときはすぐに熱源から離して30分くらい水をかけ続けることなどを話した。
乳児や小児の心肺そ生法も勉強した。実際に人形を使い、母親が順番に署員の指示に従って人工呼吸、心臓マッサージなどの方法を覚えた。
心肺そ生法を練習した母親は、「こういう時でないと、なかなか救急法を学べない。少しでも経験していれば役に立つと思う。勉強になる」と話していた。 -
東伊那に交通信号新設
交通量増加に伴って事故の危険性が指摘されていた駒ケ根市東伊那栗林の主要地方道伊那生田飯田線・県道栗林宮田停車場線交差点に新たに交通信号機が設置され29日、供用が開始された。式典には中原正純市長、駒ケ根署の山本修作署長、地元住民代表など約30人が出席。点灯式に続き、真新しい信号の指示に従って横断歩道の渡り初めをして完成を祝った=写真。近くの東伊那小学校の小川清美校長は「今まで子どもたちが渡ろうとしても車の通行量が多い上にスピードを出して走るのでなかなか渡れず、心配していた。信号ができてよかったがこれで安心せず、さらに安全な渡り方を指導していきたい」、住民代表として強く設置を要望してきた福沢喜美さんは「10年来の念願がかなってうれしい。時々事故が起きていたが、これでようやく安全な交差点になった」と話していた。
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第4回春風会書展
春風書道会(福沢ミチエ代表)の第4回春風会書展が30日、伊那市の県伊那文化会館美術展示ホールで始まった。展示は1日まで。
2年に1回開く書展。伊那市をはじめ箕輪町から駒ヶ根市までの会員が2年間の学びの集大成として、1人2点から6点を出品した。仮名が主で漢字、漢字仮名交じり書もある。現代感覚の書が人気になっている中、書に合わせて絵を書き入れた作品、色の墨で書いた作品などもある。
生活の中で使える、うるおいを与えてくれる書を-と、展示会で毎回共通テーマを設けて会員皆で取り組む生活書は、今回は「うちわ」。形、色などざまざまなうちわに、「月」「蝉しぐれ」「風薫る」などの字、絵などを書いている。
福沢代表は、「皆さんに見て楽しんでいただきたい。書道をやらない人にも楽しさを感じてほしい」と話している。 -
箕輪町観光協会総会
箕輪町観光協会(会長・平沢豊満町長)は29日、07年度総会をながた荘で開き、本年度事業計画案、予算案などを承認した。
事業計画は、観光PR事業、萱野高原の観光案内板やサインボードなどの統一的整備、体験型観光の促進、もみじ湖紅葉期間の取り組み、ふるさと便の実施、写真コンテスト・写真展の開催など。
観光PR事業の観光協会ホームページの作成は、8月下旬の完成を目指し準備を進めている。
予算は収入・支出総額各440万円。
役員改選は全て留任。本年度所属団体などの役員改選で変更になった役員6人。任期は07、08年度。 -
南アルプス開拓者をしのび、安全登山誓う
南アルプスの開拓者、竹沢長衛翁をしのび、安全な登山を誓う第49回長衛祭(実行委員会主催)が30日、北沢駒仙小屋横であった。
碑前祭の祭文で、小坂市長は、山小屋の新設や遭難救助などに当たった長衛翁の業績を思い起こし、南ア世界自然遺産登録に向けた運動に触れ「国家的資源である南アルプスを幅広い視野で安全確保、自然保護に努めなければならない」と述べ、登山客の安全を祈った。
アトラクションで、アルペンダンスや弦楽四重奏の演奏があった。
アルペンダンスでは、民族衣装を着た長野市のアルペンダンス愛好会メンバー22人がチロル地方の踊りを披露。参加者も輪に加わり「アルプス一万尺」を楽しんだ。
30日は、日帰り希望者5人が仙水峠(標高2264メートル)へ登り、1日は日本百名山の一つ、東駒ケ岳(標高2967メートル)への記念登山がある。市境を歩く「平成の大検地」を兼ね、地元を中心に、長野市や東京都など82人が参加する予定。