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上伊那地域犯罪被害者実務者担当者会議
上伊那地域犯罪被害者実務者担当者会議が21日、伊那市の県伊那合同庁舎であった。県や市町村担当者などが集まり、犯罪被害者などの置かれている状況などについて理解を深めたほか、地域の連携強化について話し合った=写真。
同会議は犯罪被害者の支援に携わる関係機関の連携強化と担当職員の理解増進を目的として県内10地域で開催している。
研修では、犯罪被害者の置かれている状況や犯罪被害者を支援するための国や県の制度や対応についての説明があり、長野県警の女性被害犯罪捜査指導係の藤原久子さんは性犯罪被害者などの傾向から「被害に遭った人たちは事件の後、自分に対する無力感や自責感などから引きこもりがちになってしまう傾向にある」と説明。被害者と接する上では被害に遭った時に感じたような二次被害を与えないよう、被害者に対する思い込みを払拭することが重要であることなどを示した。 -
伊那区域を基準に、上下水道料金を改定
伊那市の上下水道事業運営審議会(福沢良一会長、18人)が18日、浄化監理センターであった。合併に伴う水道料金・下水道使用料の改定について、算定方法の統一と段階調整を諮問。伊那区域に変更はなく、高遠町・長谷区域は伊那区域との差額の2分の1を目安に詰める。答申は10月中旬を予定。
水道料金は、合併協議で「現行のまま新市に移行し、合併後6年目(11年度)から統一料金とする。住民負担の急激な変化を避けるため、段階的に調整する」となっている。昨年度の審議会で、伊那区域の料金を基準に、08、11年度の2回で統一することを確認している。
小坂市長から諮問を受けた委員は諮問内容を協議。上下水道事業の経営状況の報告も受けた。
一般家庭(4人家族)の標準的な使用水量(1カ月約20立方メートル)の上水道料金は伊那が3280円で、高遠町が現行に比べて56円増の3210円、長谷が304円増の2970円とする。伊那区域と同じ算定とするため、高遠町・長谷の基本料金に口径を新たに設けた。下水道使用料は伊那が3100円で、高遠町が118円減の3300円、長谷が78円減の3350円。口径別、使用水量によって増減がある。
06年度実績をもとにした改定後の試算(2カ月分)は、上水道料金が660万円、下水道使用料が500万円の増額をそれぞれ見込む。
高遠町・長谷の地域協議会で水道料金の改定案をそれぞれ説明する。
答申後、市議会12月定例会に条例改正を提案。可決されたあと、住民に周知し、来年4月から施行する。
06年度末の滞納額は1億7500万円。滞納する理由がないなど悪質なものが多い。 -
箕輪町議会9月定例会閉会
任期満了副町長2人を再任箕輪町議会9月定例会は18日開き、9月30日の任期満了に伴う副町長の選任で、総括副町長に桑沢昭一氏(63)=沢、行政改革や企業誘致、住宅開発などの特命副町長に永岡文武氏(64)=長岡=の再任に同意した。任期は4年。議員が提出した副町長の定数を現行の2人から1人に改める条例の一部改正案は、賛成少数で否決した。
請負契約、土地の処分、意見書の提出など追加議案5件、条例案2件、07年度一般会計などの補正予算案5件は可決、06年度一般会計などの歳入歳出決算認定7件は認定した。
副町長定数条例の一部改正案は議員2人が提出し、「行政改革の枠組みができ、町長の身辺からリストラし職員に範を示すべき」と提案説明した。討論は賛成1人、反対3人。採決は賛成2人で、賛成少数により否決した。
07年度国庫補助特定環境保全公共下水道管渠埋設工事(1工区)の請負契約は、契約金額5544万円、契約相手方は大槻総業(大槻昭治代表取締役)。工事は沢上桑沢川北側地区で、工期は08年3月26日。
06年度箕輪中部小学校給食室建設工事(建築主体)の請負契約は、契約金額5407万5千円、契約相手方はヤマウラ箕輪営業所(渡辺浩史所長)。工期は08年3月28日。
土地の処分は、南原工業団地の北側を、東信鋼鉄(清水輝美代表取締役)の拡張用地として処分する。面積は1万4798・64平方メートル。処分予定価格は1億7011万366円。
意見書の提出は、「医師不足を解消し、安心できる地域医療体制の確保を求める意見書」、陳情の採択に伴う「『非核日本宣言』を求める意見書」。請願2件▽高齢者の医療制度に関する請願▽6カ所再処理工場の本格稼働に反対し、その中止を求める意見書の決議を求める請願書-は閉会中の継続審査とした。 -
駒ケ根市議会決算特別委員会
駒ケ根市議会の議会改革の一環として9月定例会で初めて設置された決算特別委員会(宮沢清高委員長)は18日、初の決算審査を行った。議員15人のうち議会選出監査委員を除く委員13人とオブザーバーの議会議長が出席し、06年度一般会計など、4日の本会議で付託された13の決算関係議案について審査=写真。担当部課から説明を受け、議案ごとに質疑、討論、採決を行った。日程は20日までの3日間。一般会計決算の討論、採決は委員会最終日の20日に行われる。
委員会での審査結果は議会最終日(28日)の本会議で委員長が報告し、表決に付される。 -
議員定数問題20日に決着へ
宮田村議会9月定例会は最終日の20日、一部議員から提出された議員定数を現行の12から10に削減する条例改正案を議事日程に追加する見通しとなり、午後1時半から開く本会議の採決の可否により来春行う村議選の定数が事実上確定する。
同議会は昨年末から議会改革のひとつとして、区長会との懇談や村広報紙に資料を掲載するなど、村民にも投げかけながら定数の議論を深めてきた。
先月22日には議会全員協議会を開催。議会運営委員会が「定数維持」を叩き台として示したが、結論には至らず、「削減派」の議員は条例改正案提出を示唆していた。
自身の考えを私報などを用いて村民に訴えている、ある議員は「村の行く末を決めることでもあり、皆さんに関心を寄せてもらいたい」と話す。
小林茂議長は「分かりやすい形で、来春の選挙に向けてひとまずの決着が図られると思う」と語った。 -
職員採用の1次試験を実施
宮田村の職員採用の1次試験は16日に役場で行った。正規職員の採用は6年ぶりとなる保育士には、4人が受験。同じく2年ぶりの一般事務職は3人が受験した。
保育士、一般事務とも若干名の採用。この日、受験者は教養と作文の試験に臨んだ。
2次試験は10月11日で、理事者との面接を行う。 -
不当要求に役場組織で対応、長崎市の事件教訓に
宮田村は不当要求行為等の防止に関する要項を20日付けで制定する。暴力団幹部の不当要求が市長の殺害にまで発展した長崎市の事件を教訓に、職員の安全と適正な職務執行を守るために役場組織として迅速な対応を図る。
村総務課によると、物品購入の強要を中心に呼び出しや嫌がらせ電話など、不当要求に準ずる行為が年に数件あるという。いずれも大きなトラブルには発展していないが、村長に対するものもある。
要項では行為が発生した場合に、副村長を会長とする対策委員会を召集すると盛り込んだ。緊急を要する時は、所属長が速やかに警察などへ通報するよう明記もしている。
要項の制定については14日の村議会総務文教委員会に報告した。 -
災害危険区域の住宅移転に補助
伊那市は、土砂災害発生で住民に被害の恐れがある危険区域から、区域外の安全な場所に移転する場合の支援補助制度「災害危険住宅移転事業」を創設した。災害から住民の生命、財産を守るため、移転の促進を図る。
05縲・6年、土砂災害防止法に基づき、土砂災害特別警戒区域が指定され、市は「災害危険住宅移転事業補助金交付要綱」の制定と「災害危険住宅移転事業計画」を策定した。
土石流災害特別警戒区域区域には、西箕輪の与地1戸、中条4戸、羽広14戸が該当する。08年以降、県が順次、急傾斜地の崩壊など危険個所の調査をするため、指定区域は広がる可能性がある。
補助支援は、住宅の除去(跡地整備費、仮住居費など)と住宅建設(土地取得・造成含む)。いずれも補助率は国が2分の1、県が4分の1、市が4分の1で、補助限度額は住宅の除去にかかわるものが78万円、住宅建設が708万円。
区域内での増築・新築は基本的にできないため、市は該当する各戸へ啓発していく。
希望者は、市役所監理課(TEL78・4111)へ申請する。 -
駒ケ根市議会一般質問2日目
駒ケ根市の06年度決算で、借金返済に充てる公債費の割合を示す実質公債費比率が前年度(17・5%)より0・7ポイント上昇して18・2%となったことから、地方債の発行に知事の許可が必要となることについて中原正純市長は14日「18%を超えたのは最大瞬間風速。一時的なことで、市民生活に影響を与えることはなく、まして新たな負担を求めるようなことはあり得ない」として、来年度以降も財政に大きな影響はないとの考えを強調した。開会中の市議会9月定例会の一般質問で坂本裕彦議員の質問に答えた。
実質公債費比率が18%超となったことで、公債費負担適正化計画を来年2月までに策定、提出する必要もあるが、その方針について中原市長は「起債の繰り上げ償還、低金利への借り換え、新規借り入れの抑制などにより、来年度以降は18%未満に押さえることができる見込み。公債費は08縲・2年度にかけて年間約1億円で推移し、以降は減少していく予定」とした上で「実質公債費比率の上昇は算定方法が変わったためで、従来の計算方法であれば17・4%となり、前年度よりも改善された数字となるはずだった」と説明。重ねて「来年度予算や3カ年実施計画にも影響はない」との見方を示した。 -
南箕輪村議会9月定例会閉会
南箕輪村議会9月定例会は14日、06年度一般会計など歳入歳出決算7件を認定、意見書案、追加議案を含む13件を可決し閉会した。
追加の一般会計補正予算案は、歳入歳出総額に各127万1千円を追加し各総額を44億1483万4千円とする。歳入は寄付金で上伊那無人ヘリコプター利用組合から122万1千円、箕輪ロータリークラブから5万円。歳出は少年用サッカーゴール一式購入費85万円、予備費42万1千円。
意見書は▽「非核日本宣言」を求める意見書▽道路特定財源の堅持を求める意見書▽医師不足を解消し、安心できる地域医療体制の確保を求める意見書-。
請願・陳情は、「『非核日本宣言』の意見書提出に関する陳情書」を採択。「久保原地区の冬期、児童スクールバス利用陳情書」「高齢者の医療制度に関する請願」を趣旨採択とした。
閉会後、2期8年務め9月末で退任する松沢英太郎教育委員長が、「村づくりは人づくり。人づくりの一番基になるのは教育。村当局、議会も教育にご理解、ご尽力いただき恵まれていた。さらに教育に力を入れていただくようお願いしたい」とあいさつした。 -
新たな産業適地を計画
伊那市は、新たな産業適地として小黒原、大萱の2カ所を造成したいと考えている。地元説明をしている段階。
市は「産業立地」を施策の3本柱の一つに掲げる。市内8カ所に工業団地があり、拡張して対応してきたが、積極的に企業誘致するため、交通の便が良いなどの条件から次期候補地2カ所を選定。新たな工業集積地は03年度の鳥居沢工業団地に次ぐ。
小黒原は、市道西部1号線東側で、中央道西側の面積5万9千平方メートル。大萱は、伊那インターチェンジ北側の4万平方メートル。
一部を除いて私有地で、いずれも07縲・8年度に市土地開発公社が用地取得したい考え。農振除外など手続きを済ませ、08年度から造成したいとする。上・下水道などインフラ整備もする予定。
市産業立地推進室は、地震発生の影響で企業がリスク分散を考えていると分析し「優良企業が来ることで雇用につなげたい」と話した。
14日の市議会経済建設委員会協議会で報告があった。 -
村議会一般質問
宮田村議会9月定例会一般質問は12日に行い、複数の議員が西山山麓の観光開発について取り挙げた。
加藤恭一議員は、西山山麓エリア内にあり、5月末で閉鎖された旧宮田養魚場と観光活性の関連性について質問。
清水靖夫村長は、旧養魚場の跡地利用の事業者が決まった場合には、住民有志らが参加して発足した「西山山麓観光開発研究会」に加わってもらい、同エリアの観光活性につながるよう整合性をとっていくと示した。 -
【記者室】信州人は総理に不向きか
安倍総理が退陣を表明した。「晋三」は山口県生まれの父、晋太郎氏同様、地元出身の明治維新の志士高杉晋作にあやかっているという。だが本人は東京育ちだからか、豪快で気性の激しい気質を受け継いでいるようには見えない▼首相就任時から線が細く、人が良さそうな雰囲気があって先行きに一抹の不安を感じたものだが政治家たるもの、少しでもすきを見せては敵につけ込まれるばかりだ。遅かれ早かれ、こうなる運命だったのかもしれない▼長州と対照的に、信州人は頑固で融通が利かず、理屈屋竏窒ェ定評。ゆえにトップには向かず、ナンバー・ツーでこそ実力を発揮するというが…。安倍さんとは逆の意味で定評を覆す人が現れ、日本を導いてくれないものか。(白鳥文男)
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駒ケ根市議会9月定例会一般質問1日目
開会中の駒ケ根市議会9月定例会で13日、一般質問が行われた。
市を訪れる観光客がこのところ年間130万人前後で横ばいの状態が続いていることに関連して坂井昌平議員が観光課の設置を提案したのに対し中原正純市長は「現在、市観光協会が法人組織設立に向けて研究、検討中。市と議論を深めていく中で方向付けしていきたい」と述べた。新たな駒ケ根ブランドの考案についても「見落としている身近な観光資源に目を向けることも含めた企画書作りを進めている」として、今後も観光産業を市の重要な柱と位置付けてさらに積極的に取り組んでいく考えを示した。 -
中原市長 駒ケ根市長選「早い時期に明らかに」
任期満了(08年1月28日)に伴う駒ケ根市長選への出馬について中原正純市長は13日「現在07年度の事業が進ちょくしているので、その責任の全うに全力を傾けている」とした上で「後援会などとも相談した上で、しかるべき早い時期に責任をもって明らかにしていきたい」と述べ、6期目を目指して立候補する可能性について明言を避けつつも、続投に含みを残した。開会中の市議会9月定例会での一般質問に答えた。
中原市長は8月末の定例記者会見で「選挙日程も決まったので意識し始めている」と述べた上で「現在熟慮中。後援会とも相談し、会見で態度を表明したい。(発表の)時期はもう少し先になると思う」と述べている。
選挙日程は告示が1月13日、投票は同20日に決定している。立候補手続き説明会は今年12月中旬に、立候補届け出書類の事前審査は1月上旬に行う予定。 -
南箕輪村の子育て支援
奨学金制度08年度実施へ検討南箕輪村は、子育て支援策として奨学金制度の08年度実施に向け庁内で検討を始めた。13日の村議会一般質問で、子育て支援策拡大についての原悟郎議員の質問に唐木一直村長が答えた。
原議員は、大学への進学率が高まり保護者の費用負担が膨大となるため、奨学金制度などに対する支援や補助制度などが考えられないか質問した。
村長は、「一番お金のかかる時期に行政としてどう支援できるかも大切な課題」とし、奨学金制度を金融機関や県のアドバイスを受けながら検討していると説明した。
村には74年から奨学金制度があるが、利用者の立場では利用しにくく、ここ何年か利用されてない実情を示し、検討中の奨学金制度については「金融業は金融機関に任せるのがいい。村独自でなく金融機関の融資を使ってできないか考えている」と話した。 -
伊那市用地選定委員会、現地調査対象地15カ所を決定
上伊那広域連合の新ごみ中間処理施設の建設地を検討する伊那市用地選定委員会が13日、市役所であった。これまでに候補地として挙がった田原、野底、青島、美篶(現施設隣接地)の4カ所のほか、過去に上伊那広域連合が適地として絞り込みを行った候補地4カ所と、事務局が「適地になりうる」という情報を収集したとする8カ所が今回初めて示され、1カ所を除く15カ所を、次回の現地調査対象地に決定した。
今回事務局が新たに示したのは、六道原(美篶上川手)、大泉新田(西箕輪)、下小出(西春近)、表木(西春近)、藤沢川上流(西春近)、与地(西箕輪)、六道原(美篶下川手)、八手(手良)、福島(福島)、三峰川・天竜川合流点付近(下新田)、上山田(高遠町)、桜井(富県)の12カ所。このうち大泉新田については、現在工業団地の整備計画が進行中のため、立地不可と判断。また、三峰川・天竜川の合流点付近については、事務局の提案した場所が既存の工業施設敷地となっているため、当初案より東側にある土地を調査対象地とすることになった。
また、地元の反対がある地区については、調査対象地からは除外しないことで合意し、事務局も「今回示したのはあくまで現地調査の対象地。候補地は実際に見たうえで検討してもらいたい」とした。
そのほかにも、自然環境や生活環境の保全などといった面から候補地の適性を判断する「評価項目」の大枠を決定。次回は実際に調査対象地を訪れ、候補地の検討進めるほか、評価項目の詳細な内容も検討する。
今回決定した調査対象地には同委員会で決定した「立地を回避すべき地域」は含まれていないが、下小出、表木、与地、三峰川・天竜川の合流点付近は災害面への配慮から立地を回避すべき地域とする条件に隣接している。 -
上伊那広域連合ごみ処理基本計画推進委員会(3)
上伊那広域連合の新ごみ中間処理施設の処理対象物やごみの減量化などについて見当するごみ処理基本計画推進委員会の3回目の会合が13日、伊那市であり、ごみ減量化の鍵となる生ごみの減量化、資源化を具体化するため方法や課題についてし合った。
家庭から出る可燃ごみの約4割が台所などから出る生ごみという状況を受けこの日は、他地域における生ごみの減量化、資源化の取り組みや委員らが個々に取り組んでいる活動を参考にしながら、減量化、資源化などに伴う課題を検討。
各地で取り組まれている生ごみのたい肥化については、品質管理という面で家庭の生ごみは問題があり、分別を徹底するにも限界があることから、「たい肥化しても売れなければ問題。品質を統一化してたい肥化するのは難しいため、家庭の生ごみは1カ所に集中させて資源化するのではなく、数戸単位で処理するべき」とする声があった。
また、事業所を代表する委員からは、食品の廃棄処分を減らす取り組みは1事業所だけではなく、業界全体の枠の中で考えていかなければ解決できない部分があることや、量り売りなどを実施するには現在の1・5倍から2倍の費用がかかるなどといった問題も示された。
また、取り組み全体については「資源化の前に、まずはごみを減らすことを考えていくことが大切」「ごみの分別を徹底するには、行政主導でやるのではなく、地域の連携を主体としたつながりの中で繰り返り広報していかなければうまくいかないのでは」とする意見が出た。 -
中川村議会一般質問
開会中の中川村議会で12日、2日目の一般質問が行われた。
桃沢時江議員が後期高齢者医療制度について質問したのに対し曽我逸郎村長は「収入が少額の年金だけの人には酷だと思うが、ほかの収入がある人もいるので、その平等性の確保が望まれる。村としては法律にのっとって対応し、問題があれば制度改善を要望していく以外にない」として、制度を見守っていきたいとする考えを示した。年金未納者対策については「支払う能力があるのに払わない滞納者には、村としても保険証を短期保険証とする可能性があるが、機械的な運用はしない」として生活状況などを勘案して判断したいとする考えを示した。
竹沢久美子議員が昭和伊南総合病院の産科が来年4月に休止することへの対応をただしたのに対し曽我村長は「昭和病院では助産師の活用などを懸命に模索しているが実現のめどはついていない。アイデアの段階だが、移転・新築を計画している片桐診療所に、助産院的な機能を持たせることも一つの方法だ」として、村独自の対応も必要との認識を示した。 -
みんなで支える森林づくり県民集会が上伊那で開催
県は11日夜、森林整備の新たな費用負担の方法などを県民と話し合う「みんなで支える森林づくり県民集会」を伊那市の県伊那合同庁舎で開いた。県が検討案を示している森林税(仮称)や林業の現状と課題などに関する説明を受け、林業関係者からは森林税の導入に前向きな意見が相次いだが、「ここに集まって説明を受けているのは、ほとんどが林業関係者だが、税を負担するのは林業とは関係のない一般市民が多数になる。そのことをもっと意識してほしい」として、一般の県民から理解を得ることの必要性を訴える声もあった=写真。
同集会は森林づくりやそれに伴う新たな費用負担について県民の意見を聞くことを目的として県内6会場で開催するもの。初日の伊那市では、林業関係者を中心に約50人が集まった。
県の担当者は、県内の民有林の約半分を占める人工林で適切な間伐を実施しなければならない時期にある」と森林整備の必要性を強調し、森林税については個人県民税および法人県民税の均等割の上乗せ方式とすることなどを説明。税額については「懇話会の議論や県民の意見を踏まえながら今後検討していく」とした。
また、参加した林業関係者からは「なかなか整備が進まない里山の間伐を優先的に進めてほしい」「急傾斜地など、間伐しても採算が取れない悪条件の森林には割増などの配慮をしてほしい」といった意見がでた。 -
ふれあい広場一帯の指定管理者導入も検討
宮田村は新田区にある村の総合公園「ふれあい広場」とその周辺にある文化、体育施設の管理について指定管理者の導入も含めて検討を進めている。12日の村議会一般質問で明らかにし、新年度にも移行する。
同公園は親水や遊具、芝生広場なども整い、休日にもなると村内外の家族連れらで賑わう。また、宮田球場や農業者体育館も各種大会に活用されている。
質問した清水正康議員は、村が住民も巻き込んで検討している周辺の西山山麓の観光活性化と連帯感を持ち、管理者選定なども慎重に取り組んでほしいと求めた。
村教育委員会は「施設の役割を明確にしながら、検討を深めていきたい」としている。 -
南ア林道バス きょう運行再開
台風9号の影響を受け、全面通行止めとなっていた南アルプス林道の復旧工事が終了し、市営南ア林道バスが12日午前8時、北沢峠行きの便で運行を再開する。
林道に崩れた土砂を重機で取り除いた。一部、路肩が崩れている個所もあるが、幅員が広いため、ロープを張って通行できるように対応した。 -
駒ケ根署が女性、子どもに防犯チラシ配布
抱きつき、声掛け、つきまといなどの事案が増えていることから女性や子どもに対する犯罪を未然に防ごうと駒ケ根署は10日夜、管内のJR飯田線の11駅で防犯を呼び掛けるチラシを列車の乗降客らに配布した=写真。同署員13人のほか、伊南防犯連合会員12人も協力し「なるべく1人で歩かない」、「明るい道を選んで帰宅する」、「不審を感じたら全力で逃げる」など5項目を記したチラシ500枚を女性らに手渡した。受け取った女性らは「気をつけないといけないね」などと話しながら帰宅の途についていた。
同署では初めての取り組み。 -
安心して出産、子育てを宮田村議会が意見書採択
来年4月から昭和伊南総合病院(駒ケ根市)の産科が休止する問題を受け、宮田村議会は9月定例会初日の11日、安心して妊娠、出産、子育てができる環境整備を求める意見書を全会一致で採択した。県知事に提出する。
宮田村内では年平均90人の出産があるが、その7割が同病院で出産している。
9月定例会にはこのほか、村が2006年度決算認定など12議案を提出。
そのうち固定資産評価審査委員に土地家屋調査士の小町谷勝也さん(46)=町一区=、村教育委員に村公民館長の白鳥剛さん(72)=町三区=を選任する案について同意した。
2人はいずれも新任で、任期は小町谷さんが11月1日から3年間、白鳥さんは10月1日から4年間。
その他の議案については最終日の20日に採決する。
また、村内の男性から提出があった議会改革に対する陳情書については、議員の一部に今会期中に議員定数削減の条例改正案提出を模索する動きもあり、それらも踏まえたうえで最終日までに文書で男性に回答すると全会一致で確認した。 -
旧中病後利用
旧伊那中央病院の後利用として、伊那市は荒井区にある伊那市保健センターを移転したい考えで、医師不足に伴う夜間診療所を併設できないか庁内で検討している。年度中にまとめ、理事者へ報告する。
市議会9月定例会の一般質問で、竹中則子議員が市保健センターの移転、共同作業所など福祉施設の集約などを尋ねた。
02年11月の旧中央病院後利用検討委員会の提言で、旧中病を改修して活用することになっていたが、小坂市長は「耐震工事に膨大な金がかかる」と述べ、改修せず、解体・撤去して新たに建設する方向を示した。
看護師宿舎への共同作業所など3つの福祉施設の集約についても検討する。
市保健センターと同じ場所にある公衆衛生専門学校歯科衛生士学科は10年度から、教育過程が2年制から3年制になることから、1学年分が不足する。そのため、県に対し、保健センターが移転したあとの活用を投げかけたという。
小坂市長は「公衆衛生専門学校と密接に関係している。早急に県と検討したい」と述べた。 -
産科医師確保と安心して妊娠,出産ができる環境の早急な整備を求める意見書が全会一致で採択
飯島町議会は10日、議員発議で「産科医師確保と産科医師不在の中安心して妊娠・出産・子育てができる環境の早急な整備を求める意見書」を提出、全会一致で採択した。村井知事に提出する。
昭和伊南総合病院が来年4月から産科分娩の休止が避けられない状況になったが、飯島町では年間70件の出産があり、その7割が昭和伊南病院で出産している。連携強化病院として指定されている伊那中央病院でも受入数に限界であり、昭和伊南病院での年間500件を受け入れるには新たな要員確保、施設の拡充が必要とした上で、意見書には▽昭和伊南総合病院の産科医師確保のために、関係市町村が連携し、信大など関係機関に働き掛けること▽連携強化病院に対し、必要な要員の確保、設備の充実を図るとともに、昭和伊南病院に院内助産院を設置するなどの対策を講ずること▽有事には2次、3次医療機関への搬送が迅速確実に行なわれるための対策を講じること-などとした。
この日は子育てサークル「親子リズム」のメンバーら10数人が傍聴、赤ちゃんをあやしにながら、熱心に聞入っていた。
傍聴を呼び掛けた下平まち子さん(59)=七久保=は「伊南病院で出産でなくなるのは、お母さんたちにとって自分たちの大きな問題。議会を傍聴することで、関心を高め、自分たちが何ができるか考えたい」と話していた。 -
南箕輪村議会9月定例会一般質問要旨
南箕輪村議会9月定例会の一般質問は13、14日にある。質問者は9人。質問要旨は次の通り。
原司宣議員 (1)産業振興と工業展(2)伊那中央病院医師不足(3)ゆとり教育(4)大芝野球場の整備
原悟郎議員 (1)子育て支援策の拡大(2)安全安心のむらづくり(3)村の教育の今後のあり方
高見利夫議員 (1)医師不足解消と地域医療の充実(2)口座振替制度の普及
山口守夫議員 (1)防災対策(2)公職選挙
山本昭子議員 (1)村の公的施設の安全管理(2)大芝高原みんなの森セラピーロードの有効活用
孕石勝市議員 (1)土砂災害防止法(2)村道6号線の交通安全対策
小坂泰夫議員 (1)大芝高原への民間活用
三沢澄子議員 (1)後期高齢者医療制度(2)病院、産科問題
久保村義輝議員 (1)交通安全の取り組み(2)防災の取り組み -
07年度県内市町村の実質公債費比率算定結果(速報値)を公表
県は7日、07年度県内市町村の実質公債費比率(前3年度の平均値)算定結果の速報値を公表した。上伊那では、辰野町の23・1%が最高だったほか、伊那市20・8%、中川村20・5%、宮田村20・4%、箕輪町19・1%南箕輪村18・9%、駒ケ根市18・2%と8市町村中7団体が18%を上回った。
実質公債費比率は地方債許可制度が協議制度に移行したことに伴い、新しい比率で起債制限などを行うために06年度から導入された財政指標で、実質公債費比率が18%未満の団体は総務大臣等との協議で起債することが認められるが、18%以上の団体は協議による起債は認められず、引き続き許可が必要となる。
上伊那では前年度、5団体が18%未満だったが、本年度は16・9%だった飯島町のみとなった。
県平均は16・3%。前年度は56団体だった18%未満の団体数が43団体に減少した一方、18%以上、25%未満が前年度より10多い33団体に増加している。 -
南ア林道バス運休
台風9号の影響を受け、伊那市長谷の南アルプス林道バスが全線にわたって運行を休止している。7日現在で復旧の見通しは立っていない。紅葉シーズンを控え、南ア林道管理室は遅くも1カ月以内に復旧させたいとしている。
林道バスは、三峰橋付近の戸台口竏猪k沢峠間の延長22・6キロ。
6日午後2時から、降雨による事前規制(連続雨量100ミリ以上、時間雨量25ミリ以上)で戸台大橋竏猪k沢峠間が全面通行止めとなった。その後、所々で大小の土砂崩れなどが発生。高さ4メートルと大規模な個所もあり、通行できない。
南ア林道バス営業所には、利用者から運行にかかわる問い合わせが相次いでいる。
山小屋の市営長衛荘もしばらくの間、営業を休止する。
国土交通省の水文水質観測所情報によると、市内長谷黒河内にある北沢雨量観測所の1時間雨量が最も多かったのは6日午後10時の51ミリだった。
南ア林道バスの利用者は6日現在で、2万8369人。 -
南アルプス食害対策協議会が発足
南アルプス周辺区域で深刻化するニホンジカの食害を食い止める広域的な対策方法を模索する「南アルプス食害対策協議会」の設立総会が6日、伊那市役所であった。県内で南アルプスに関係する飯田市、伊那市、富士見町、大鹿村の4市町村と、国、県、信州大学農学部の代表者が集まり、会長に小坂樫男伊那市長を選出した。 高山植物の食害や近隣での農作物被害は、行政の管轄域の境界を越えて発生している。同協議会はこうした被害に対して広域的な対策を講じていくために関係行政機関と研究機関を構成メンバーとして発足。今後は、被害状況の把握、分析を行い、地元猟友会などとの連携を図りながら有効な対策を模索するほか、捕獲したシカの肉の加工・販売方法についても検討していく。
小坂会長は「有効な手立てをお互いに考えていきたい」とした。
また、南アルプスにおけるニホンジカの調査などをしている信州大学農学部の竹田謙一助教がニホンジカの個体数が増加してきた背景には里山の荒廃や狩猟者の減少などがあることを説明。
また、対策方法の中では、都会からハンターを呼び込んでエゾジカの個体数調整を行う一方、ハンター料を徴収して観光資源として商業利用している北海道西興部村の事例などを紹介した。しかし、個体数調整などを進めるには地元猟友会や動物愛護団体の理解を得ることが必要なため「市民の合意形成をもとに全体の問題として取り組んでいくことが重要」とした。
県の特定鳥獣保護管理計画によると、2006年の長野県側の南アルプスに生息するニホンジカの推定値は約3万3千頭。これは2001年のほぼ倍に当たる。