-
美篶小開校106周年 資料館専門委が企画展
伊那市の美篶小学校資料館の管理、運営をする、住民でつくる専門委員会は1日、同小開校106周年記念日に合わせ、恒例の企画展を同資料館などで開いた。資料館で保管する大豆つぶし器やモロコシもぎ器の実演コーナーを設け、児童らが体験した。
企画展で児童たちは、大豆を石臼ですりつぶしてきな粉にして味わったり、昭和初期製造の荒縄作りの機械で縄をなったりと楽しんだ。木と木をこすり合わせて火だねを作る「まいぎり式発火法」の体験では「難しかった」と昔の人の苦労を体感した様子だった。
そのほか、資料館内の展示品である美篶地区から出土した土器や石器、新潟県中越沖地震で同県の海底から出現した縄文時代の古木などを見て回った。
委員の一人は「火おこしや機織りなど、昔の暮らしなどを知る体験を中心とした企画になった。本を読んで知ることと、経験することで得るものが違うということを学んでくれれば」と期待した。 -
【記者室】ちびっ子広場再生への取り組み
駒ケ根高原の一角に「ちびっ子広場」ができたのは31年前。丸太などの自然の素材を生かしたアスレチック遊具が数多くあり、子どもたちの歓声が絶えない人気スポットだったという。その遊具も今は老朽化が進み、子どもが遊ぶ姿を見ることも少なくなった▼創立10周年の記念事業として当時開設にかかわった駒ケ根青年会議所が今年、この状況を打開しようと一念発起。市民を巻き込んで議論を重ね、まったく新しいアイデアの数々を盛り込んだ構想をまとめた▼イメージ図を見ると、現在のじめじめした薄暗さとは打って変わり、周囲の自然に調和した健康的な明るい雰囲気に仕上っている。市民のみならず、多くの人が集う広場としてぜひ実現にこぎつけてほしい。(白鳥文男)
-
駒ケ根市中学校通学区変更へ
規模の過大に悩む赤穂中と、過小に悩む東中の生徒数の推移と対策について駒ケ根市と市教育委員会は、通学区変更の実現に向けて検討を進めたいとする考えを3日の市議会全員協議会で明らかにした。
東中の来年度入学予定者は現在40人。このままでは1学年2学級を維持することができないが、06年度から実施している、通学区外の一部希望者の入学を許可する「指定学校変更制度」により数人が入学を希望しているため、来年度も単学級となる事態は引き続き回避できる見通しだ。しかし市教委は、翌09年度の東中入学予定者は37人になると予測。同時に赤穂中ではさらに入学者が増えて320人を超え、学級数増=教室不足となる可能性がある。いずれも生徒と学校にとって望ましくない事態だが、現状の指定学校変更だけでは対応できない可能性が高いため、市教委は問題の09年度までに通学区の変更を実現させたい考えだ。
市町村合併破綻などの理由により、一時中断していた新中学校建設についての検討は今年8月に再開した。しかし財源のめどが立たないこともあり、実現はいつになるか不透明な情勢のままで、09年度に間に合わないことは明らか。通学区変更には関係住民の賛同が不可欠であることから市教委は、今後1年間かけてじっくりと調整を図っていきたいとしている。 -
「イルミネーションフェスタ☆みのわ」始まる
箕輪町の中心商店街を電飾で彩る「イルミネーションフェスタ☆みのわ」が1日、センターパークまつしまを中心に始まった。2年目の今年は、『地球と生命PARTII「天竜川伝説・水と命」』がテーマのイルミネーションで、来年1月26日まで点灯する。
中心市街地活性化に取り組む「みのわTMOネットワーク2004」、箕輪町商工会の主催。 -
民生児童委員・主任児童委員委嘱書伝達式
南箕輪村は3日、民生児童委員・主任児童委員委嘱書伝達式を村役場で開き、唐木一直村長が委嘱書を手渡した。
民生児童委員は27人で新任は13人。主任児童委員は2人で新任は1人。任期は3年。
唐木村長は、「行政の最大の仕事は福祉行政。福祉ニーズ、住民ニーズが多様化し、さまざまなケースが複雑化している。委員の皆さんのご協力をいただかなければ行政も対応できない。村民が安心して暮らせるむらづくりのため、福祉の充実が大変重要。村の福祉進展のため一役を担っていただきたい」とあいさつした。
この日、箕輪町でも委嘱書伝達式があり、民生児童委員56人(内新任30人)、主任児童委員新任3人を委嘱した。
伊那市は4日、民生児童委員151人(内新任99人)、主任児童委員16人(内新任9人)を委嘱する。 -
「人権週間」4-10日
南箕輪村で街頭啓発国際連合が定める12月10日の人権デーにあわせた「人権週間」(4-10日)の活動で、伊那人権擁護委員協議会は7日まで、上伊那8市町村で街頭啓発をしている。南箕輪村の大型店では1日、村の人権擁護委員と役場職員が、人権尊重思想の普及高揚のため、買い物客らにチラシを手渡した。
街頭啓発は人権週間中の恒例の取り組み。チラシには「思いやりの心 かけがえのない命を大切に」の言葉、女性や子ども、高齢者らの人権擁護の説明などが書いてある。
南箕輪村ではのぼり旗を立て、用意したチラシとカイロの100セットを手渡して人権尊重を呼びかけた。 -
母子、父子家庭親子と寡婦を対象とした「親子のいきいき講座」開催
母子、父子家庭親子と寡婦を対象とした「親子のいきいき講座」が2日、箕輪町の松島コミュニティーセンターであった。6組の親子と子どもが20歳以上になった寡婦ら約40人が参加。長巻すし作りなどをしながら、交流を深めた=写真。
講座は、一緒に過ごす時間の中で親子の絆を深めてもらうとともに、各家庭間の交流などを目的として上伊那郡母子寡婦福祉協議会が毎年開催しているもので、今年は全員で一つの長巻ずしを作ったり、クリスマスリース作りなどを体験。母親とともに長巻ずし作りに挑戦した女の子は「桜でんぷんの盛り付けが楽しかった」と話していた。
上伊那にも母子家庭、父子家庭は潜在的に存在しているが、協議会に入会する家族は少ないという。
同協議会の担当者は「入会すれば福祉制度に関する情報も詳しく知ることができるし、母子、父子家庭を対象とした共済制度などもある。また、ほかの家族との情報交換もでき、不安の解消にもなると思うので、ぜひ参加していただければ」と話していた。 -
ジュニア新体操「ポーラ☆スター」が合同発表会
ジュニア新体操「ポーラ☆スター」(橋爪みすず代表)の伊那、塩尻地区クラブによる合同発表会が2日、伊那市の勤労者福祉センター体育館であった。保育園の年少園児から高校生まで150人が、この日のために練習してきた華麗な演技の数々を披露=写真。来場者を楽しませた。
合同発表会は今年で2年目。現在伊那市の伊那西高校の新体操クラブの顧問を務める橋爪みすずさんが主宰する同クラブには、幼児から高校生までが所属しており、国民体育大会やインターハイ出場など、優秀な成績を納める選手を多く輩出している。
発表会では各学年ごとに団体演技、個人演技を披露。また、「秋田の思い出」と題して、今年の9月から10月に秋田県で開かれた第62回国民体育大会に出場し、見事入賞した高校生らが、競技種目を披露する演目もあり、ハイレベルな演技で来場者を魅了していた。 -
第24回上伊那ミニバスケットボール選手権大会開催
第24回上伊那ミニバスケットボール選手権大会(上伊那バスケットボール協会主催)が2日、箕輪町民体育館などであった。女子13チーム、男子10チームが出場する中、女子は「伊那ミニ」(伊那市が、男子は「駒ヶ根」(駒ヶ根市)がそれぞれ決勝トーナメントを勝ち抜き、優勝した。
伊那北(伊那市)、アストラム伊那、西春近(伊那市)、伊那ミニ4チームが予選リーグ4ブロックを勝ち上がった女子では、49対38でアストラム伊那に勝った伊那北と39対15の大差で西春近を破った伊那ミニが決勝戦を展開。結果、伊那ミニが圧倒的な強さを見せ、66対32というダブルスコアで優勝した。
また、男子決勝では昨年優勝した箕輪Aを抑えた辰野と、駒ヶ根が対戦。辰野は駒ヶ根に12点差まで迫ったが、及ばず、52対40で駒ヶ根が優勝した。
大会結果は次の通り。
◇男子(1)駒ヶ根(2)辰野(3)箕輪A
◇女子(1)伊那ミニ(2)伊那北(3)アストラム伊那 -
第8回オール信州「村」ソフトバレーボールフェスティバル開催
第8回オール信州「村」ソフトバレーボールフェスティバルが2日、南箕輪村民体育館などであった。県内にある11村から41チームが参加。40歳男女と50歳以上男女でつくるチームを対象とする「トリムの部」では、南箕輪村の「沢尻Sバボちゃん」が優勝。以下2位、3位も南箕輪村のチームが独占したほか、30代以下の男女でつくるチームを対象としたマックンの部では、南箕輪村の「まっくんA」が準優勝する好成績を収めた。
同フェスティバルは県内の村で集まって何かやってみよう竏窒ニ、南箕輪村の呼びかけで8年前から始まったもの。当初は県内67の村が存在していたが、市町村合併が進んだ3、4年から、対象となる村が激減。参加チームも少なくなってしまったが、それでも今年は41チームが集まった。上伊那の全村も参加した。
まっくんの部の決勝戦では、原村のMIRACLEと南箕輪村のまっくんAが対戦。2セットともまっくんAはMIRACLEに数点差まで迫る健闘を見せた。
加藤正幸大会長は「村というくくりをなくすことも考えたが、まだ、参加してくれるチームがいるので、しばらくはこのまま続けていきたい」と話していた。
大会結果は次の通り。
◇まっくんの部(1)MIRACLE(原村)(2)まっくんA(南箕輪村)(3)Pikkarz2(南箕輪村)東京アクセント(松川村)
◇トリムの部(1)沢尻Sバボちゃん(南箕輪村)(2)元気がいいね2(南箕輪村)(3)元気がいいね1(南箕輪村) -
雑穀フォーラム開催
農業者や一般の人たちに雑穀の栽培現場と生産、流通を知ってもらおう竏窒ニ、雑穀の生産、販売を通した地域おこしに取り組む「雑穀プロジェクト」は2日、「雑穀フォーラムin伊那」を伊那市長谷の気の里ヘルスセンター栃の木で開いた。高遠を中心としてアマランサス生産に取り組む伊那地域アマランサス研究会や、昨年から長谷で雑穀の栽培に取り組んでいる地元農家などから現状と課題、販売の展望などの報告があり、雑穀に関心を持つ生産者など約30人が耳を傾けた=写真。
同フォーラムは雑穀の生産者を増やし、安定した供給体制を確立する中で販路拡大を目指すために催したもの。第1部で「雑穀生産の魅力」を、第2部で「雑穀生産の現場から」をテーマに大学教授や生産者など6人が発表した。
そのうち第2部では、既存機械を活用したシコクビエの栽培に今年取り組んだ長谷の春日孝徳さんら3人が発表。春日さんらは今年、信州大学農学部の井上直人教授の協力のもと、イネの移植機によるシコクビエの移植、コンバインによる刈り取りを試験的に導入。一定の労力削減は図られたものの、コンバインで刈り取った実の乾燥が難しいこと、移植する種から苗に育てるまでが手間がかかることなどといった課題を今後クリアしていく必要があることを示した。
また、同プロジェクトの中心となって取り組んでおり、現在長谷の道の駅で雑穀を使った料理を提供するレストランを経営している吉田洋介さんは、雑穀の販売と流通について発表。
東京、大阪の健康志向レストランなどでは国産の雑穀を使いたいと考えているレストランも多いことから、潜在的な需要はあることを示す一方、安定供給体制の確立が課題であることを説明。
「栽培組合のようなものを立ち上げて、そこを中心とした供給をしていきたい」と今後の展望を語った。
また、直売所やネット販売なども、雑穀の流通ルートとなる媒体であることを示した。 -
JA上伊那、事務服を新しく
上伊那農業協同組合(JA上伊那)は3日から、女性職員が着用する事務服を新しくした=写真。
事務制服を貸与している同組合では、制服の更新時期に合わせてデザインの更新も行っており、今回の更新は3年ぶり。
今年8月からデザインや配色などについて検討を重ねる中で、親近感、信頼感があり、窓口などを訪れる人たちに好印象を与えることなどに重点をおいてデザインを選定。その中で、紺色のベースに同系色のドットストライプが入った今回の事務服が選ばれた。
ベストは4つボタンで、背後にアクセントとなる飾りが付いている。また、スカートはタイトスカートからサイド2カ所にプリーツの入ったAラインスカートになった。
この日新たな制服を身にまとった女性職員は「プリーツが入っているので動きやすく、着心地もいいです」と話していた。
新しい事務服は女性事務職員370人に貸与される。 -
いなっせ屋上に携帯電話アンテナ設置を説明会を求め署名活動
伊那市駅前ビル「いなっせ」の屋上に携帯電話の基地局アンテナを設置することをめぐり、アンテナから発生する電磁波の影響を憂慮した周辺住民が、説明会を求める署名活動を行っている。同ビルへのアンテナ設置は、NTTドコモといなっせビル管理組合との間で合意が得られており、工事はすでに始まっている。
電磁波については人体への悪影響をめぐって各地で住民と業者の衝突が起きている。
署名活動を行っている、「いなっせ」北側に喫茶店「アビエント」を構える若林敏明さんは「危険か安全か以前に、説明責任があるのではないか」と訴える。
一方、NTTドコモは「当地において周辺住民とはビル入居者のみ」との見解を示し、いなっせビル管理組合に、国の電波防護方針に定められた電波の値より低いことなどの安全性を説明、同組合を通じて、テナントなどの了承を得ている。
どこまでを周辺住民とみなすか、NTTドコモと若林さんの間では意見が分かれている。
携帯電話の基地局設置についての住民への説明問題は高遠町などでも起きている。市は今年3月、携帯電話基地局設置をめぐり住民から苦情が寄せられたことに配慮して、携帯電話業者あてに基地局設置について、地域住民に対しては、十分な説明を行ってほしいと要請している。
若林さんがアンテナ設置を知ったのは先月26日。資料を集めるとともに両者に対して説明会を求めた。
いなっせビル管理組合からは直接NTTに相談して欲しいと返答を受けた若林さんは、NTTドコモに個別対応での説明会を申し込んだ。4日夜、同ビルで同社から説明を受けることとなった。個別対応のため申し込み者以外は説明を受けられないとのこと。
若林さんは「いなっせの7階にはちびっこ広場もある。今回のようなケースは一市民として看過できない。関心がある人は手伝ってもらいたい」と訴える。 -
第7回ケーブルテレビ上伊那カラオケ大会
南箕輪村村民センターで1日、「上伊那カラオケ大会」が開かれた。伊那ケーブルテレビ主催。
最高齢の82歳の人や、自作の衣装でステージに立つ人など19人が出場。演歌や歌謡曲などさまざまな歌を熱唱した。
入賞したのは次のみなさん。
▽最優秀賞=宮沢久枝(箕輪)「北海岸」▽優秀賞=岩見佳子(宮田)「ラ・ノビア」、北原誠(駒ケ根)「越後湯沢駅」▽審査員特別賞=北原富夫(伊那)「山のけむり」▽熱演賞=小野一人(辰野)「北のわかれ雪」、御子柴守彦(伊那)「大井追っかけ音次郎」竏秩B -
山ぶどうワインまつり
宮田村の山ぶどうワインまつりは2日、新田区の本坊酒造信州工場で開いた。村特産ヤマソービニオン種を収獲から2カ月で仕込んだ赤ワイン「紫輝」を解禁。会場では今年初めてジャズの演奏も行い、訪れた約500人は出来たての味と香りを抜群の雰囲気に包まれながら堪能した。
生産者や村などでつくる「山ぶどうの里づくり推進会議」が開き、70リットルのワインと、同じくヤマソービニオンでつくったジュースの無料試飲を用意。村内関係者が多彩な軽食も販売し、訪れた人たちは心ゆくまで本年産のワインを味わった。
心地良いジャズを聞きながらグラスを傾ける姿も。紫輝をはじめワインを愛好しているという駒ケ根市の春日秀夫さんは「酸味のバランスが良い印象。年々まとまりがあるワインに仕上がってきていますね」と話した。
13戸がヤマソービニオンを栽培し、ワイン醸造は9年目。近年は県の原産地呼称管理制度に認定されるなど高い評価を受けている。
会場で日本ソムリエ協会の高野豊さんは「甘さと酸味と渋味のバランスが非常にいい。赤ワインとしてかなりの完成度」と、本年産についても太鼓判を押して講評した。
「紫輝」は720ミリリットル入りビン1本1900円。約6500本を生産し、上伊那を中心にした酒販店などで取り扱っている。問い合わせは本坊酒造信州工場85・4633、村役場産業建設課85・5864へ。 -
歳末慈善パーティー
宮田村商工会青年部(小田切等部長)は1日夜、第42回歳末慈善パーティーを村民会館で開いた。関係者や地元住民約200人が会食し、青年部員らが落語家に扮した「大喜利」の爆笑ステージも。恒例のオークションもあり、売り上げなどから31万2758円を「社会福祉に役立てて」と村に寄付した。
近年は人気芸能人を招いたショーも行っていたが、今年は部員の手づくり感満点の内容に。
人気テレビ番組「笑点」でおなじみの大喜利を部員たちが再現し、清水靖夫村長や前林善一商工会長、青年部長OBの加藤英明さんも特別出演した。
珍回答の連続に会場は爆笑の渦。「みやだ」をキーワードにした3文字作文では、清水村長が「宮田村、やっぱり自立で、大丈夫だ」と答えて会場を沸かせた。
オークションには地元商店の協力で寄せられた新巻鮭など食品類をはじめ、クリスマスに部員がプレゼントを届ける「サンタ券」など毎年人気の14点を出品。
参加者が楽しみながら競り落とし、入札形式で行った15点の売り上げや収益などともに村への善意に役立てた。 -
農業委員会が建議、農産加工所の早期設置も盛りこみ
宮田村農業委員会(小田切信樹会長)は3日、担い手対策など未来に展望が持てる持続的な農業基盤の整備確立を求め、建議書を清水靖夫村長に提出した。従来に引き続いて農産物加工所設置の早期実現も内容に盛りこみ、村長は「交流ができる場所は必要」と一定の理解を示した。
村役場を訪れ、清水村長に文書で建議した小田切会長は、口頭でも加工所早期設置に理解を求めた。
清水村長は、住民参加で検討が始まっている西山山麓の観光活性の課題と抱き合わせて考えていく意向を示した。
米価の低下や石油価格の上昇など農家を直撃する各種問題についても懇談。苦しい農家の事情にふれ、清水村長は「お互いに知恵をだしあっていきたい」と話した。 -
浜田さんに文部科学大臣表彰
元教員で宮田村の教育委員を13年間務めた浜田収蔵さん(74)=町一区=が、地方教育行政への貢献で文部科学大臣表彰を受けた。村教委の定例会席上で伝達し、長年の功績をたたえた。
発達障害や不登校をはじめ特別支援教育に力を注ぐ浜田さんは、教員退職後も村の教育環境充実に尽力。
教育委員を退いた現在も、村教育相談員、心身障害児就学指導相談員として子どもと保護者を温かな目で見守りつづけている。
あわせて国と県の教育委員連絡協議会表彰も受けた。 -
伊那・高遠両消防署が県防災災害航空隊との連携訓練
伊那市の伊那・高遠両消防署は28日、県防災災害航空隊との連携訓練を同市美篶スポーツ公園敷地内で行った。両消防署と同隊との連携訓練は今回が初めて。合わせて45人が参加し、県消防防災ヘリコプター「アルプス」への揚収や救助隊への引継などを訓練した。
06年には伊那・高遠両消防署で「アルプス」を9件、佐久総合病院の「ドクターヘリ」を6件、それぞれ要請している。今後さらに要請件数が増加する可能性を踏まえ、連携技術などの向上を目的としている。
揚収訓練は救助者を固定して乗せる「バーチカルストレッチャー」を空中のヘリに引き上げた。引継訓練は着地したヘリから「バーチカルストレッチャー」を降ろし、両消防署の救急隊が搬送する。引継、揚収を1セットとして、3セットの訓練をした。
その後、県消防防災航空隊による自隊訓練や、管内危険箇所への偵察飛行なども行った。
伊那消防署救助隊の山岸浩示隊長は「訓練を通じて連携が取れるのは有意義なこと」と語った。 -
高遠第2・第3保育園で「おでんパーティ」
伊那市の高遠第2・第3保育園は29日、園児たちが収穫した大根を使った「おでんパーティ」を同園で開いた。
同園では食育の一環として毎年、近くの畑で大根を作っており、それを使った「おでんパーティ」も毎年恒例となっている。
年長の園児たちは保育士に教わりながら、ゆっくりと大根を切った。結び昆布作りでは、うまく結べず首を傾げる園児もいた。
年中の園児はちくわやなるとを切り、年少の園児はこんにゃくをねじって手綱こんにゃく作りに挑戦した。
高遠第2・第3保育園の柿木節子園長は「自分たちで料理したものは、みんなよく食べるんです」と話す。同園では先月は焼きいもやいも餅作り、5日にはカレー作りと、食育に力を入れている。ほかにも、給食に出る野菜の皮を剥いたり、米を研いだり、給食に入っていた食材を栄養ごと3色に分けて、塗り絵をしたりと、園児たちが食に興味を抱くようにさまざまな工夫をしている。 -
信州大学田園環境工学研究会公開研究会
中山間地域の諸問題の解決を目指し、実践的研究を行っている信州大学田園環境工学研究会は29日、公開研究会「里地・里山における人間と動物」を南箕輪村の信州大学農学部で開いた。
信州大学農学部AFC准教授の泉山茂之さんが「現在の獣害対策の課題と新たなる方向性」を、前北里大学獣医畜産学部教授の今井敏行さんが「山麓部における野生動物の交通事故と対策の方向」をそれぞれテーマにして講演した。
泉山さんは「有害鳥獣駆除は万能ではない」として、サルの獣害を例に、獣害対策の主流である有害鳥獣駆除だけでは農林業被害総額の軽減にはつながらないことをグラフや図を使って説明。「みんながそれぞれできる対策をとり、地域ぐるみで努力していくこと」と訴え、犬を使ったサルの追い払いや電気柵の設置など、環境に適した防除策を組み合わせる「総合的対策」の必要性を訴えた。
野生動物の交通事故死について、その実態を調査した今井さんは、青森県十和田市周辺地域の山麓部を例にとり事故発生の特色などを語った。
講演の後の質疑応答では、聴講者がさまざまな質問をした。「サルを追い払うモンキードックはどんな犬種が適しているのか」という質問に泉山さんは大町市の事例をとりあげ「雑種などでも、訓練する方に聞いて問題ないようなら大丈夫」と答えた。 -
大野剛正さんのアクラス画展 ベル伊那で
中世ヨーロッパで始まった絵の技法を基に独自の技法を確立した画家、大野剛正さん=埼玉県大宮市=の個展「アクラス画展縲怏ヤの旅人縲怐vは12月4日まで、伊那市日影のベルシャイン伊那店2階文化ホールで開いている=写真。
高質アクリル板の裏側から描く技法「アクラス画」を展示。ガーデニングや花々、ヨーロッパ風景を主体とした明るく、透明感のある作品は「絵画の宝石」と呼ばれているという。同市内では初めての展示となる。
そのほか、併設展示「迎春召福の掛軸・床飾り展」として、山本五十六、東郷平八郎、穐月明の掛軸などを展示している。
午前10時縲恁゚後6時(最終日は午後4時)。 -
「みちシンポジウム」
・ス人と文化と地域力・スをテーマに1日、「みちシンポジウムin駒ケ根」が駒ケ根市の市文化会館大ホールで開かれた。信州、人、まち、道と山河の会主唱、SBC信越放送主催。シンポジウム「人と文化と地域力」が行われ、パネリストに中原正純駒ケ根市長のほか国土交通省の峰久幸義事務次官、歌手の白鳥英美子さん、エッセイストで画家の玉村豊男さんなどを集めて「みちの宝庫・信州からみちを考える」「地域づくりにおけるみちと風景の役割」「風景を生かしたみちづくりと元気な地域づくりのこれから」の3テーマについて話し合った=写真。コーディネーターはキャスター、エッセイストの福島敦子さん。パネリストらは「道は地域文化の集約」「道には良好な景観が不可欠」「景観の規制は結局地域の価値を高めることになる」などとそれぞれの立場から意見を交わした。
峰久次官による基調講演「国土形成とわが国のあすの地域社会づくりについて」のほか、白鳥英美子さんと駒ケ根女性コーラスのミニ・コンサートもあった。 -
厚生労働大臣表彰を報告
地域の戦傷病者相談員として約10年間、戦傷病者や遺族らの援護に顕著な功績があったとして駒ケ根市赤穂北割一区の松村清信さん(85)は20日付で厚生労働大臣の表彰を受けた。松村さんは30日、駒ケ根市役所を訪れ、中原正純市長に表彰を報告した=写真。自らも戦傷病者だという松村さんは「表彰を機にこれからもできる限り頑張りたい」とあいさつ。中原市長は「長年の努力にあらためて敬意と感謝を表する。援護によって多くの人が救われてきた。今後も体に気をつけてますます活躍を」と述べた。
松村さんは今年6月に同功労で県知事表彰を受けている。 -
中原市長が一日父親
駒ケ根市母子寡婦福祉会(熊沢宏子会長)は1日、10年以上前からの恒例となった中原正純市長を迎えての「市長さん一日父親」を同市障害者センター高砂園で開いた。親子ら約50人が参加し、にぎやかにもちつきやゲームなどを楽しんだ。
庭に用意された臼を囲んだ子どもたちは中原市長が笑顔で見守る中、小さなきねを振るって代わる代わる元気にもちをついた=写真。景気良くつき上げた7升のもちはきな粉やあんこを付け、皆でおいしそうにほお張った。
中原市長は今期限りでの退任を決めているため、一日父親もこれが最後。代表の児童が花束を手渡し「長いことお世話になりました」と感謝の気持ちを伝えた。 -
ザザムシ漁解禁 数量減
伊那谷の冬の風物詩となっているザザムシ漁が1日に解禁し、天竜川水系で愛好者が今シーズンの漁を楽しんだ。関係者によると、今季は天竜川の河川改修工事の影響で虫の数量は少ない見込み。漁期は2月末まで。
駒ヶ根市中沢の天竜川では菅沼重真さん(71)=同市中沢=が午前8時30分から、例年と同じ場所で漁。鍬(くわ)や足を使って川底の石を裏返しながら、父親から譲り受けた手製の「四つ手網」に虫を集めた。
漁歴25年で毎年、初日を楽しむという菅沼さんは「(工事の影響で)水に透明度がなく魚や虫にとっても住み心地が悪いのでは」。例年、1時間で200グラムほど取れるザザムシはこの日、100グラム足らずだった。
天竜川漁業協同組合によると、11月末現在の「虫踏許可証」取得の届け出は8人と少ない。愛好者は工事をしている殿島橋(伊那市)より上流での漁を避ける、もしくは今季の漁を諦めている人が多いという。
ザザ虫漁が解禁となりさっそく天竜川で漁を楽しむ(駒ヶ根市中沢) -
上伊那猟友会が県の「信州ジビエ衛生管理マニュアル」に関して県へ要請
上伊那猟友会(竹入正一会長)は12月末までに、県が9月に示した野生鳥獣の食肉処理、販売に関する指針「信州ジビエ衛生管理マニュアル」に対し、一定の条件のもと、猟友会員にも狩猟肉の解体を認めてもらうことなどを県へ要請する。
県では急増したニホンジカの適正な保護管理対策を目的としてニホンジカの個体数調整を進める一方、狩猟肉を食肉として有効活用する方法を模索。そこで、衛生的に野生肉を食肉として用いるための指針「信州ジビエ衛生管理ガイドライン」を策定。野生肉の解体処理に関する衛生管理マニュアルを示した。
しかし、同マニュアルは狩猟肉の解体従事者を食肉処理業者に限定し、解体場所も処理施設内のみとなっている(自家用消費は除く)ため、狩猟者が狩猟肉を食用として業者に販売しようとする場合、従来のように射撃後、すぐにその場で解体することはできない。さらに、マニュアルでは品質劣化を避けるために処理施設への速やかな搬入を促しているが、山中で仕留めた獲物を処理施設までに運ぶにはそれなりの時間を要する。長時間内臓をそのままにしておけば肉質が劣化するため、実際に狩猟肉を持ち込んだとしても、買い取り対象とならない可能性も高い。
これを受けて同会では、県のマニュアルに沿って衛生的に解体処理することを条件に、猟友会員にも狩猟肉の解体を認めてもらい、内臓、皮の処理までを屋外で行えるよう要望したいと考えている。
1日の一斉捕獲では、県のマニュアルに沿って実際に屋外での解体処理を実施=写真。この様子を写したビデオテープも県に提出する。
竹入会長は「今のままでは双方にとって不利益。一定の条件のもとであれば、ここまでやっていいという方針を示してもらえれば」と話していた。 -
上伊那地区野生鳥獣保護管理対策協議会が入笠山で一斉捕獲
上伊那地区野生鳥獣保護管理対策協議会は1日、急激な増加に伴い植生などに深刻な被害を与えているニホンジカの一斉捕獲を伊那市高遠町の入笠山牧場で実施した。上伊那猟友会(竹入正一会長)の会員213人が捕獲隊として協力。ニホンジカ32頭を捕獲した。
ニホンジカの個体数調整を目的とする一斉捕獲は今年で4回目。
この日は、早朝から猟友会員や信州大学農学部の教授や学生などが入笠山牧場を訪れた。
捕獲されたニホンジカが集まり始めると、信州大学農学部の教授らが検体を開始。動物生態機構学などが専門の大島浩二教授は「詳しく調査しなければ分からないが、イネ科などの草を食べていると思う」と、ニホンジカが牧場の牧草を食べている可能性が高いことを示した。
一斉捕獲は伊那市長谷と中川村でも行う予定で、全体で200頭を捕獲することを目標としている。
また、今回は県が野生肉を食用に用いるために示す「衛生管理マニュアル」に沿った解体も行った。 -
師走に入り、小松養蜂が来年の干支・子(ねずみ)の蜜(みつ)ろうの置物制作
師走に入り、伊那市御園の小松養蜂園で1日、来年の干支(えと)である「子(ねずみ)」の、蜜(みつ)ろう置物づくりが始まった=写真。色とりどりの蜜ろうで作られた3種類のネズミたちが、足早に迫る来年の訪れを感じさせている。
干支を模った蜜ろうの置物づくりは13年目。同園を営む小松実治さん(75)がハチの巣箱づくりを依頼している伊那市の障害者社会就労支援センター「ゆめわーく」(前共同作業所)などの利用者の賃金に還元できれば竏窒ニ、始めたもので、置物の袋詰め作業や販売を利用者に依頼し、その収益を利用者の賃金に当てている。近年は、市内にあるほかの障害者社会就労支援センターの利用者もこの作業に参加している。
縁起物とあって毎年の人気も上々。今年は3種類のネズミのほか、ハリネズミなどの変り型も制作。10日までに約200個を作る予定だという。6日からは利用者らの袋詰め作業も始まる。
小松さんは「ネズミは子だくさんなどの意味があって縁起もいい」と話していた。
価格は2,3個セットで500円縲・00円の予定。8日から販売する。
問い合わせはゆめわーく(TEL73・2489)へ。 -
保護者も・ス食育・ス真剣に
宮田村宮田小学校PTA(加藤英明会長)は30日、子どもの食について考えようと講演会と意見交換会を開いた。全国学校栄養士協議会長の市場祥子さんを交え、同校栄養士、給食調理員、地元の農産物を同校給食に提供する「学校給食を育てる会」のメンバーが・ス食育・スに取り組む現場の熱意を紹介。心と体の育つ基礎となる食を守っていこうと、保護者らが一緒になって意識を高めた。
佐久長聖中学・高校で栄養士を務める市場さんは、長年の食育経験をもとに講演。
「ガソリンがないと車は動かないように、人間は食べて体をつくり脳を活性化させる。育ち盛りの子どもたちに朝食を欠かさないで」と呼びかけた。
学校と給食を育てる会が協力し、児童が生産者とふれあいを深めながら食への理解を深めている宮田村の食育を高く評価。「家庭でも大切にして。地域ぐるみで変えようとすれば、子どもたちは変わります」と話した。
意見交換で調理員の矢亀智保さんは、生産者の協力も得て児童自らがつくった農産物を給食に取り入れている点も紹介。「子どもたちの感謝する気持ちにもつながり全国に誇れる給食だと思う。保護者の皆さんも温かく見守って」と話した。
小林恵子栄養士は生産者の想いが見える給食を心がけていると話し、給食を育てる会の吉沢小百合さんは「子どもたちが喜んでくれるのが我々の励み。喜びの記憶は成長しても残るはず」と語った。