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駒ケ根市で環境セミナー
県テクノ財団伊那テクノバレー地域センターは13日、企業経営者や環境管理者、行政などに呼び掛けて「環境・エネルギーセミナー」を駒ケ根市の駒ケ根駅前ビル・アルパで開いた。上伊那全域から約40人が集まり、環境ジャーナリストで宇都宮大農学部講師の小沢祥司さんの講演「地球温暖化と石油高騰から今後のビジネスを考える 地球環境とエネルギーの制約をどう乗り越えるか」を聴いた。
小沢さんは温室効果ガスと石油の現状について説明=写真。「このままではさらに深刻な気候変動、エネルギー資源の枯渇、生態系の崩壊が心配される」とした上で「環境負荷とともにコストを引き下げられれば新たなビジネスとして成り立つ」として、ドイツや米国などのいくつかの取り組み事例を紹介した。
参加者は時折メモを取ったりしながら、真剣な表情で話に聴き入っていた。 -
駒ケ根青年会議所来年度基本方針発表
設立42周年を迎える駒ケ根青年会議所は14日、駒ケ根商工会館で記者会見を開き、来年度理事長の田中靖隆さん(38)が「We Believe 信頼が人をつなぎ まちをつくる縲怩オなやかに力強く、時代を切り拓く気概を胸に」などを核とした基本方針を示した=写真。来年度副理事長らが各委員会のスローガン、基本方針、事業計画などを説明した。
07年にJCがまとめた「ちびっこ広場」の改修案の実現に向けては、新設された社会起業家開発委員会が中心となり、起業家などの参画を促しながら具体的な方向性を探っていく方針。
08年度の役員は次の皆さん。
▽理事長=田中靖隆▽専務理事=佐藤和樹▽副理事長=清水剛、小出卓央、宮脇哲也▽総務委員長=坂口考之▽夢少年育成委員長=平林裕一▽地球市民のまちづくり推進委員長=一條英昭▽社会起業家開発委員長=下島聡▽JAYCEE拡大実践会議長=本多実▽組織進化ビジョン策定会議長=気賀沢洋司 -
全中駅伝開会式 駒ヶ根東男女ともに気合十分
第15回全国中学校駅伝大会(日本陸上競技連盟など主催)は14日、山口県スポーツ文化センター・アリーナに都道府県代表男女各48校が集まり、開会式を行った。県代表として駒ヶ根東が男女そろって初出場。大会は15日、山口市のセミナーパーククロスカントリーコースで男子6区間18キロ、女子5区間12キロで競い合う。
大会前日、同校の男子チームの福沢潤一主将は「(大会コースを想定し)坂対応の練習をしてきたので坂は苦にならない。あとは本番でどれだけ前向きに、強気にいけるかが勝負」。女子チームの篠田美樹主将は「山口県の方が暖かいのでチームの調子もよい。開会式でいよいよだなという気がしてきた。8位入賞を目指したい」とそれぞれ意気込みを語った。
駒ヶ根東の出場選手以外の陸上部員や保護者がバス2台で会場に駆け付け、選手たちを見守った。 -
「穂の会」日本画展 ベル伊那・18日まで
名古屋芸術大学の卒業生でつくる「穂の会」の日本画展は18日まで、伊那市日影のベルシャイン伊那店2階文化ホールで開いている。メンバー5人がそれぞれの力作を並べている=写真。
SMサイズ縲・00号の日本画約60点を展示販売。花や人物、風景などを題材にした作品はそれぞれの個性が輝く。同大学での恩師、日本美術院特待の木村惠子さんも賛助作品を出品している。 会は愛知県を中心に活動する35歳前後の若手画家のグループで、愛知芸術文化センターで96年からグループ展を開く。県内では前回に続き2回目。若々しい感性と絵に対する情熱が詰まった展示となっている。
午前10時縲恁゚後6時(最終日は午後4時)。 -
伊那東部中生が全国ロボコンに出場 健闘誓う
第8回全国中学生創造ものづくり教育フェア(全日本中学校技術・家庭科研究会など主催、来年1月26縲・7日・茨城県)のロボットコンテストに伊那市の東部中技術部から3年の井口裕吾君(15)、丸山晃生君(15)ペアが初出場する。
同校からの参加は初めて。コンテストはロボットを操って得点を競う部門など5部門があり、同ペアは地方大会のオリジナル競技をビデオで紹介する部門にエントリーした。
2人は、11月中旬に千曲市であった「県中学生ロボットコンテスト」に出場し、ロボットで紙筒を相手陣地により多く運んだ方が勝ちとなるオリジナル競技「リングサザエ」で優勝する実力。来年1月の大会では、同県大会の様子などを収めたビデオを披露する。
2人のロボット「You,re so Guy(ヨソウガイ)」はベルトコンベア式のアームの上下移動が素早いところが特長。井口君は「全国のいろいろなロボットを見るのが楽しみ」。丸山君は「ロボットの性能を信じて勝ち進みたい」と意気込みを語る。
全国大会の「オリジナル競技部門」に出場する東部中学校の井口君(右)、丸山君 -
家畜用飼料稲、生産に向けた体制づくり検討へ
主食用米需要が減少する中、米の生産規模維持を目的として上伊那水田農業推進協議会は来年度、転作扱いとなる家畜の飼料用に生産した稲に、上伊那全域のとも補償から補てん金を拠出する体制づくりができないかを検討していく。現在上伊那では、生産調整のために生産した加工用米に対し、上伊那全域のとも補償制度で価格補てんを行い、加工用米でも主食用米と同等程度の価格になるようにしている。こうした体制を家畜飼料用稲についても整え、水田面積の維持と畜産飼料の自給率向上につなげたいと考えている。
家畜用飼料稲の生産には、国の助成制度もあり、県内でも転作の一環として取り組んでいる市町村もある。上伊那でも駒ヶ根市の一部でこうした取り組みを行っている。
一方、輸入飼料の高騰により、畜産農家の間では自給飼料へのニーズが顕著化。酪農が盛んな上伊那でも、飼料用稲の潜在的な需要があると見込まれる。
しかし、飼料用稲の栽培は助成を受けても主食用米より価格落ちするのが現状で、地域的に普及させるのが難しい。そのため、こうした飼料用稲の生産に対しても加工用米のようなとも補償が構築できないか模索し、転作田の核となる土地利用作物の可能性を検討する。
上伊那地方事務所によると、県内でも飼料用稲に対し、とも補償制度を用いている地域はないという。
まずは、同協議会で対象となる水稲生産農家の意向を確認するほか、上伊那農業協同組合(JA上伊那)が中心となって飼料を利用する畜産農家の調整を図っていく。 -
上伊那水田農業推進協議会で08年産米の市町村別生産数量目標決定
県や市町村、農業団体などでつくる上伊那水田農業推進協議会が14日、伊那市内であり、08年産米の市町村別生産数量目標を決定した=表。県の協議会から上伊那地区に配分された08年度産米の生産目標数量は3万523トンに基づき、上伊那8市町村の当初数量目標を配分。しかし、上伊那としては今年の生産実績、3万1770トンの生産規模を維持する方針で、県の当初数量目標との間に生じる差量1247トンについては、加工用米などの非主食用米や地域間調整で対応していく。
県水田農業推進協議会から上伊那地域に配分された08年の当初数量目標は、今年より1・5%多い3万523トン。上伊那水田農業進行協議会はこの当初目標から自家消費分(1万6418トン)などを除く産地意向枠(1万4105トン)を算出し、県の算定ルールをベースとした上伊那独自の算定ルールにより、各市町村に当初生産目標を配分した。
08年当初数量目標に基づく各市町村の当初目標は▽伊那市1万3001トン▽駒ヶ根市5255トン▽辰野町1767トン▽箕輪町2581トン▽飯島町3198トン▽南箕輪村1697トン▽中川村1523トン▽宮田村1501トン竏秩B
しかし、加工用米や地域間調整などに取り組むことで、昨年の生産実績を維持する方針。また、これまで加工用米の出荷契約は特定の市町村に集積してきたが、08年度産からは各市町村に割り振り、契約する方針で今後調整を図る。 -
マリ共和国に援助米
南箕輪中生徒会の落ち穂拾い米など発送飢餓に苦しむ国に援助米を送る「国際協力田運動」の合同発送式が14日、活動に参加している南箕輪村立南箕輪中学校であった。アフリカのマリ共和国に送るため、運動に取り組むJA上伊那に寄せられた援助米をトラックに積み込んだ。
南箕輪中生徒会伝統の落ち穂拾いで集めた米は、94年から飢餓に苦しむ国に送っている。今年は10月12日に全校生徒が落ち穂を拾い、地域住民から寄せられた米も合わせ玄米で160キロになった。
JA上伊那の春日営農担当常務は「皆様のご協力で援助米を送れることは大変ありがたい」と感謝。南箕輪中地区生徒会長の岡部啓祐君が「自分たちの力がどこかの国で困っている人のためになるならと、全校の力を合わせて活動してきた。援助米が1人でも多くの方の役に立ち、喜んでいただけるといいなと思う」と発送メッセージを寄せた。
協力団体と援助米は南箕輪中のほか、赤穂東小学校5年生60キロ、青壮年部美篶支部300キロ、農団労上伊那360キロ、あぐりスクール生徒120キロ。米袋にバマラ語で「皆さんのために作りました」「いつか会えますように」などのメッセージを書き込んである。
全県では18JAが参加し7180キロ集まる見込みで、来年1月下旬に東京港に送り、マリ共和国に届ける。 -
南箕輪村議会12月定例会閉会
南箕輪村議会12月定例会は14日、南箕輪村むらづくり委員会条例などの一部改正案など10件、陳情採択に伴う意見書提出の発議3件、村議会委員会条例の一部改正案、村一般職の職員の給与に関する条例の一部改正案など追加議案5件を可決し閉会した。
村議会委員会条例の一部改正は、収納対策課の設置により総務文教常任委員会に収納対策課の所管に関する事項を加える。
07年度一般会計補正予算案は職員給与の改定に伴う補正が主な内容で、給与費の給料210万2千円と職員手当13万8千円、共済費14万6千円の合計238万6千円の減額を予備費に充当する。
陳情の採決結果は次の通り。
◆採択▽地方財政の充実・強化を求める意見書提出に関する陳情書▽「看護師等の人材確保の促進に関する法律」の改正を求める陳情書▽深刻な医師不足を打開するための法律の制定を求める陳情書
◆趣旨採択▽米価の安定対策を求める陳情
◆継続審査▽後期高齢者医療制度の中止・撤回を求める陳情書▽保険でより良い歯科医療の実現を求める意見書採択についての陳情 -
ながたの湯9周年お客様感謝デー
箕輪町長田の日帰り温泉施設「みのわ温泉ながたの湯」は14日、9周年お客様感謝デーで、熱々のとん汁「ながた汁」をふるまい、入場者にプレゼントを配った。
98年12月14日にオープンして丸9年が経ち、入場者は209万人を超えた。今年7月6日に200万人を達成。1日平均720人が利用している。
玄関横でふるまった「ながた汁」は、「おいしい」「体が温まる」と好評で、有料入場者には粗品と飲料をプレゼントした。入場回数券購入者のお楽しみ抽選会では、新巻鮭やイカ沖漬などを引き当てる人もいて喜んでいた。
みのわ振興公社社長の平沢豊満町長は、「周辺や遠方からも訪れてもらい大好評。湯も常に清潔に気を付けている。ゆっくり入って健康で長生きできるようにこれからもぜひご愛顧いただきたい」とあいさつした。 -
【記者室】みんなで…の喜び
農と食の大切さを考え活動する「南箕輪村輪の会」による収穫祭があった。事業の一つ「作ってみよう!みんなの畑」で収穫した野菜などを調理し味わった▼会員のほか小学生と保護者、信大生、えごまの会などからも参加があり、さまざまな年代が集まった。小学生は、おにぎりは手に水をつけてにぎると教わったり、若い母親がベテラン主婦の調理のコツを学んだりと、楽しさの中に学びのおまけ付きだった▼小学生は、「みんなでやると楽しい」と笑顔を見せた。みんなの畑は野菜などを作り、収穫する喜び、食べる喜びを味わおうと始まったが、子どもたちは、世代を超えた人との関わりや調理を通して、“みんなでやる”というもう一つの喜びを見出したようだ。(村上裕子)
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単年度赤字あるも財政改善へ、村の財政見通し
宮田村は本年度から3年かけて村債の一部1億2500万円を繰り上げ償還する計画となり、昨年作成した2011年度までの中期財政見通しを修正した。08年度に8700万円、10年度に1100万円の単年度収支で赤字を試算したが、本年度21・4%の実質公債費比率は11年度に11・8%まで低下すると見込み、中長期的に財政改善が進むと示した。
修正によると、借金にあたる公債費は本年度6億2100万円(うち元金償還分は5億3千万円)だが、11年度には3億8800万(うち元金償還は3億3700万円)にまで減ると試算した。
実施予定の繰上げ償還は金利5%以上で借りた公的資金分で、本年度3700万円、08年度に7400万円、09年度に1400万円を予定。
同資金を繰り上げ償還した場合には1200万円の補償金を没収されるが、今回有利な返済が可能となり、村は国へ申請を行っている。
一方で、中期財政見通しで計画していた村民会館建設時の村債の一部2億4300万円の繰上げ償還は当面実施しない。
また、本年度、09年度の繰り上げ償還にあてる財源は一般会計から捻出するが、08年度は多額でもあり4200万円積み立ててあった減債基金を全額取り崩すなどして対応を図る。
14日の村議会全員協議会で説明した。 -
村の教育のためにと400万円寄付
宮田村出身の故本田光雄さんの妻美枝さん(東京都在住)から「村の教育のために」と400万円の寄付が同村にあり、その善意で小学校のピアノ、中学校の体育館ステージどん帳を整備しようと14日、最終日を迎えた村議会12月定例会に一般会計補正予算案を追加提出した。初日に上程した下水道料金を来年度から平均15・13%引き上げるための条例改正案など9議案とあわせて審議、可決した。
本田さんの親族で町一区の本田秀明さんを通じて村教育委員会に寄付の申し出があった。同教委は「子どもたちのために本当にありがたい」と多額の善意に感謝している。
小学校のピアノは第2音楽室に、中学校体育館ステージは幕も新調する予定で、来年1月ころには整備を完了する予定だ。
議会最終日はこのほか、医師、看護婦の人材不足打開に向けた法整備の陳情、上伊那農民組合から出された米価安定対策を求める陳情の3件を採択し、意見書提出を決めた。 -
伊那広域シルバー人材センター箕輪地区懇談会
箕輪町の松島コミュニティーセンターで12日、伊那広域シルバー人材センターの箕輪地区懇談会が開かれた。会員160人が参加し、状況報告や活動報告、意見交換などを行った。
箕輪地区委員の平沢一久さんは「明日につながるような会議になるようお願いしたい」とあいさつした。
来賓として出席した箕輪町の平沢豊満町長は「今後も仲間とのつながりを大切にして、すばらしい毎日を送ってください」と祝辞を述べた。
箕輪地区の会員は現在207人。今年度18人が入会し13人が退会した。受託事業実績は前年よりも件数では8件増加したが、金額は176万8858円下回った。
また活動として、6月には剪定講習会、7月には北部地区刈払い機安全講習会、原付オートバイ安全講習会、11月には高齢者自動車安全講習会などを開いている。ボランティア活動も頻繁に行っているほか、マレットゴルフ大会や旅行を企画し会員同士、親睦を深め合っている。 -
伊那商工会議所女性会がTシャツ寄贈
伊那商工会議所女性会(小池みほ会長)は12日、伊那市のビルメンテナンスなどを手掛ける南信美装伊那(吉沢文男社長)を訪れ、同社に会員から集めた不要な夏物Tシャツ350枚を託した。Tシャツは同社を通じ、08年2月にフィリピンの貧しい人たちに送られる。
南信美装の吉沢社長は「彼らにとって衣類はとても貴重です。本当に喜びます」と述べた。
Tシャツの寄贈は女性会初の試みとなる。環境問題に取り組んでいる女性会は、6月にリサイクルなどに取り組んでいる南信美装伊那に視察研修に訪れた。その際、「女性会として環境問題に対して何かできることはないか」との質問に吉沢社長はそれならば、とフィリピンでゴミの山で生活する人たちへのTシャツの寄贈を提案した。
吉沢社長は「捨てられた衣類が燃やされると環境にもよくない。送れば人も救われるし、とても良いこと」と話す。
「ぜひ継続していきたい」と小池会長。「今回は会員から集めたものだったが、物産展などで一般の人にも呼びかけていきたい」と意気込みを語った。 -
箕輪町保育料審議委員会が平沢町長に答申
箕輪町の保育料審議委員会(星野和美委員長)は13日、町役場を訪れ、26日に平沢豊満町長から白紙諮問された08年度保育料について「現行の保育料を据え置き、保育内容の充実を図ることに満場一致決定した」と答申した。
審議会では、原油価格の高騰による影響で保育園の運営費の増加が予想されること、06年度には階層変更により5%減額、07年度には3・6%減額と2年連続で引き下げていること、保育園で運動あそびや英語あそびなど先進的な取組みをするなど質の高い保育をしていることなどを考慮し、今回の答申となった。
平沢町長は「できるだけ中身を充実させて、良い保育ができるよう考えていきたい」と述べた。
保育料運営費に対する保護者の負担割合は30%前後が理想とされ、箕輪町では06年度決算で32・26%、07年度決算見込みで31・01%と理想に近い数字となっている。 -
のはらうた、南箕輪小学校で読み聞かせ
南箕輪村のボランティアグループ「のはらうた」は13日、南箕輪小学校を訪れ、同校の1縲・年生を対象に童話や落語などの読み聞かせを行った。
「のはらうた」は同村公民館の「絵本の読み聞かせ講座」の修了生たちが結成したグループで、現在14人が在籍している。
今回は信州大学農学部院生冨岡真吾さんが初参加し、読み聞かせに合わせマンドリンを演奏した。
落語の「はつてんじん」では、児童たちから次々と笑い声が起こった。芥川竜之介の「くもの糸」では、児童たちは息を潜め、話しに聞き入った。
冨岡さんは「話の流れに合わせて演奏するのが難しかった。こういう機会があったら、またやりたい」と感想を話した。 -
伊那市富県でしょうゆしぼり
伊那市富県の伊藤真理子さん宅で12日、県内で手造りしょうゆの普及活動などを行っている「手造り醤油の仲間たち」の会員たちによるしょうゆしぼりが行われた。もろみからしょうゆがしぼられると、見守っていた同会員や、地域住民、近くの「はらぺこ保育園」の園児たちなどから歓声が起こった。
「あまい」「あったかい」としょう油をなめた園児たち。日本文化を勉強にきている外国人も「デリシャス」ととろけそうな笑顔。
同会は信州新町でしょうゆの・スしぼり屋・スをしていた萩原忠重さんから、生前しょうゆの造り方を教わった人達が中心となり、希望者にしょうゆのもととなるもろみの仕込み方やしょうゆのしぼり方、それを使った料理を教えている。
会は3年前に豊丘村から始まった。萩原さんからしょうゆの仕込み方を教わった吉田精子さんが豊丘村へ引っ越してきた際、しょうゆを造ったのを見て地域住民たちが「自分にも教えて欲しい」と集まった。その輪が広がり現在は、県内に27人の会員がいる。
「しょうゆを通して生き方を学んだ」と吉田さん。「共同作業を通じてつながりができていくのはすばらしいこと」と語った。
見学にきた中には若い夫婦も多く、積極的に質問する姿も見られた。
しょうゆ造りを通じて温かい絆で人と人とをつなげていきたい、そんな萩原さんの想いは確実に受け継がれている。 -
「上伊那在住外国人共生ネットワーク」三者懇談会
国際交流ボランティアや各市町村の防災担当者などによる「上伊那在住外国人共生ネットワーク」は、外国人の防災について検討、学習するため、派遣請負業者などを交えた三者懇談会を13日、伊那市役所でした。
共生ネットワークは、昨年7月の集中豪雨の際、在住外国人が避難していなかった事例を踏まえ、災害時における在住外国人の安全確保のために、NPO法人伊那国際交流協会(若林敏明理事長)の呼び掛けで今年2月に結成した。
懇談会では行政の防災担当・国際交流担当、民間の国際交流団体、派遣請負業者らがそれぞれ意見を出し合い、情報を交換した。
また懇談会では同ネットワークが作成した「防災リーフレット」を、それぞれの代表者に渡し、在住外国人への配布を呼びかけた。
リーフレットには英語版・中国語版・ポルトガル語版・日本語版の4つがあり、地震についての説明や、身を守る方法、避難所への避難の呼びかけ、市町村の連絡先、防災のため事前にできることなどが記載されている。氏名や住所、最寄りの避難所、話せる言語、大使館の電話番号、国内の連絡先、国外の連絡先などを記載する欄もあり、事前に記載しておくことで災害時に身分を証明する手助けになる。
上伊那在住外国人共生ネットワークは、希望者にリーフレットを無料配布する。ぜひ知り合いの外国人へ配ってもらいたいという。
問い合わせは事務局(TEL72・7706)へ。 -
伊那ライオンズクラブおでかけ講座
伊那ライオンズクラブおでかけ講座
伊那ライオンズクラブ(斉藤喜啓会長)の「おでかけ講座」が14日、伊那市の伊那弥生ケ丘高校であった。会員で宮原電気工事の宮原徹社長が、進路が決まった3年生に「電気について」教えた。
「おでかけ講座」は、同クラブでは初の試み。申し込みのあった団体などに会員が出向き、「技」「知識」「経験」「ノウハウ」を伝える。現在、講師として司法書士や歯科医など5人の会員が登録している。対象は小中学・高校生、福祉施設、高齢者団体、福祉関係で、営利団体は除く。無料。
伊那弥生ケ丘高校が初回。宮原社長は停電になった時の対処法や電球の原理といった、生活に役立つ知識を配電盤や電球を実際に使って話した。
また、宮原さんが声をかけ、中部電力の職員も一緒に訪れ、環境に対する取り組みなどを紹介した。
おでかけ講座は08年6月30日まで受け付ける。問い合わせは、伊那ライオンズクラブ事務局(TEL72・6010)へ。
開設する講座は次の通り。
▽「やさしい法律の話」司法書士が解説▽「境界の話」土地家屋調査士が土地の境界について話す▽「成年後見」司法書士が解説▽「遺言のしかた」遺言の作成方法を司法書士が解説▽「訪問販売、詐欺にあわないために」賢い対応の仕方を司法書士が解説▽「借金地獄に落ちないために」司法書士が、賢い貯金・借金の仕方を解説▽「電気について」電気の基礎▽「歯磨き講座」虫歯・歯周病予防の指導▽「松茸山の初歩」=体験談▽「ウコッケイの飼育(にわとり)」有精卵、卵から雛(ひな)など飼育の体験談▽「バスケットボール」講習会▽「ラジコン飛行機・ヘリコプター」操縦を通し、科学技術と安全飛行の技術の習得▽「レーシングカート」カートの運転を通じ、安全運転意識や運転技術の向上を図る▽「無農薬・無化学肥料栽培」家庭菜園、水田での体験談▽「堆肥(たい)・ボカシの作り方」生ゴミ、土手草、コヌカを使用し環境に優しい▽「薪(まき)ストーブ」薪の入手方法などの体験談▽「還元水」還元水についての説明会竏秩B
##写真(たてよこ)
電気について話す宮原徹さん -
廃棄物不法投棄防止を協議 不法投棄防止対策協議会
地方事務所や市町村、県産業廃棄物協会南信支部などによる上伊那地区不法投棄防止対策協議会は14日、フェンスやネットを張るなど対策を講じた宮田村と南箕輪村の不法投棄常習個所を訪れ状況を確認し、伊那市の県伊那合同庁舎で管内の不法投棄の現状や防災対策について話し合った。
上伊那地方事務所によると管内の不法投棄件数は、本年度10月までに302件(05年度同期326件、06年度同期282件)で前年に比べ増えている。道路、山林が多く、一般廃棄物が302件中293件と、ほとんどを占めている。
投棄者が判明したのは302件中22件。岡谷警察署は「時間が経つにつれて追跡が困難になる」と不法投棄の早期発見の重要性を訴えた。
協議会はこれまでに不法投棄監視連絡員による監視やヘリコプターによるパトロール、フリーダイヤルの不法投棄ホットライン(TEL0120・530・386)の設置などをしている。 -
駒ケ根市議会一般質問1日目
駒ケ根市の中原稲雄教育長は、文部科学省が全国の小学6年生と中学3年生を対象に4月に行った全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の結果について「結果は一般には発表しないが、テストの結果を分析し、指導のあり方や生活環境の改善などに役立てるため、学校の代表者らで構成する活用委員会を立ち上げた。今後の教育改善に生かしていきたい」と述べ、テスト結果を学力向上策に反映させていきたいとする考えを示した。市議会12月定例会の馬場宣子議員の一般質問に答えた。テストへの参加についても「来年度以降も参加するつもり」として継続的に参加していく意向を示した。
中原正純市長は住民基本台帳カードの普及状況と今後の取り組みについて宮沢清高議員が質問したのに答え「新たに環境活動を支援するためのエコポイント機能を追加することを検討している。新年度のできるだけ早い時期に導入したい」として新たな機能を搭載する考えを明らかにした。伸び悩みが指摘されていた市内の発行枚数については「8月に印鑑登録証と一体化、11月につれてってカードのポイントサービスと電子マネー機能を搭載した結果、発行枚数は急速に伸び、11月現在で千枚を超えた。今後もさらに普及に努めたい」と述べた。 -
昭和伊南病院でクリスマスコンサート
入院患者らを元気づけようと駒ケ根市の昭和伊南総合病院(千葉茂俊院長)は12日夜、近隣のグループや小中学生などが演奏を披露するクリスマスコンサートを同病院で開いた。出演者は、宮田村で活動する音楽教師などでつくる音楽愛好グループのMMC(宮田ミュージックサークル)、飯島町や宮田村で活動する小学生のグループ「音のカーニバル」と「サタディーシンガーズ」、駒ケ根市の赤穂中学校の合唱部やクラスなど計7グループ。開場の講堂には車いすや点滴中の患者など約100人が集まり、クリスマスにちなんだ曲の数々を楽しんだ。出演者は『ジングルベル』や『きよしこの夜』などの曲をハンドベルや合唱、ピアノ、フルートなどで次々に披露=写真。開場に美しい音を響かせた。
千葉院長は「病院には癒しが必要。音楽は免疫の活性化にもよい。きれいな歌声を聴いてどうか元気になって」と呼び掛けた。 -
駒ケ根警察署員を激励
年末特別警戒体制中の警察署員を激励しようと、駒ケ根警察官友の会(唐沢亨会長)は11日、駒ケ根署を訪れ、カップめんや使い捨てカイロ計17箱を贈って署員の激務をねぎらった=写真。唐沢会長は「年末は犯罪発生が多い時期でいろいろと大変だが、住民の安全のためにどうか頑張って」と激励。受け取った山本修作署長は「冷え込みが厳しい夜間の活動にはとても助かる。足元が特に冷えるので靴用のカイロはありがたい」と感謝を述べた。
12日には駅前交番友の会(玉木武春会長)が駒ケ根駅前交番を訪れて署員を激励した。 -
高原美術館が赤穂中生に授業
抽象絵画の制作を通して美術への興味を深めてもらおうと駒ケ根市の駒ケ根高原美術館は11日、選択科目で美術を選択している赤穂中学校の3年生30人を対象にした授業を同館で開いた。生徒らは松井君子副館長に絵画についての講義を受けた後、抽象画の制作に挑戦した。
美術館の松井君子副館長が与えたテーマは「音」。40分間で仕上げなければならないとあって生徒らは早速画用紙に向かい、頭に浮かんだイメージをふくらませながら思い思いに絵筆やクレヨンを走らせた=写真。形のない音の表現方法に苦労しながら、波紋や風、雷などモチーフに、さまざまな色を使って描いた。描き上がった作品は全員の前で披露。松井副館長は「発想が素晴らしい」「よく表現されている」「美しい色使いで丁寧に描けている」などとそれぞれの作品を講評した。 -
【日本墨絵会副会長 中山貞義(雅号・玉駒)さん】
駒ケ根市、伊那市などに11の教室を持ち、毎日のように指導に当たっている。10月には各教室の生徒ら約120人が横のつながりと交流を求めて「玉駒水墨画会」を新たに設立。柔和な人柄と親しみやすい指導で多くの講座生に慕われている。
水墨画を始めたのは30歳代半ば。
「年賀状に墨で絵を描こうと思ったのがきっかけ。何しろ字が下手でしたからね。絵は小学校のころから好きだったが、あまり褒められたことはなかったな」
以降、独学で水墨画を学んだ。最初に作品を発表したのは当時勤務していた中部電力の社屋移転の時。花を描いた作品をロビーに飾った。
「知人に『水墨画を描く趣味があるとは意外だなあ』などと言われたことを覚えています。絵の評価は今でも分からないが、きっと大したものじゃなかったでしょうね」
その後、駒ケ根水墨画会に入会したのが縁で、高名な山田玉雲先生の直接指導を受けることができた。
「穏やかな素晴らしい人だったが、指導は厳しかった。絵を通して人を見抜く眼力のようなものがあってね。描いた絵をどう言われるか緊張したものですよ」
モチーフは風景、仏画などさまざまだが、中でも花を得意とする。
「花はいいですね。ボタン、ユリ、タイサンボクなど、花弁が大きい花は特にね。華やかな味が出ますから」
指導する際に心掛けているのは、基礎をしっかりと習得させること。基本として墨汁は一切使わず、描く度ごとに丁寧に墨をする。
「墨汁を使えばいいじゃないか竏窒ニ言われるが、それでは本来の墨の色は出ない。する時間もまた大切。何を描こうかなどと考えていてはいけない。墨のことだけ考えてじっくりするんです。そうすればそれだけの色が出てくれる」
墨を筆にいかに含ませるかも重要。多過ぎればにじんでしまうし、少なくてもかすれてしまう。筆、紙の質、構図、筆遣い竏秩Bすべての基本ができて、初めてしっかりした絵になるのだという。
「絵は私にとって生きがいですね。やめるなんてことはできない。きっと死ぬまで描き続けるでしょう。教室のお年寄りに言うんですよ。絵は手も頭も使うからボケ防止には最高だって。とにかく描くことは楽しい。皆さんもぜひそうあってほしいですね」
(白鳥文男) -
地域産業資源活用事業計画第2号認定として南箕輪村・信州自然村の長野県産生産者の顔が見える「医食同源食」の開発・販売が認定
今年6月に施行された「中小企業による地域産業資源を活用した事業活動の促進に関する法律」に基づく「地域産業資源活用事業計画」の第2号認定が13日、関東経済産業局であり、南箕輪村の無添加加工食品製造・企画会社「信州自然村(山葵村栃ヶ洞農場)」(飯沼亀芳代表)の申請した事業計画「長野県産生産者の顔が見える『医食同源食』の開発・販売」が、上伊那地区で初めての認定を受けた。
地域経済の活性化、中小企業の振興などを目的とする同事業は、地域資源を活用した商品の開発や、販路開発に意欲的に取り組む中小企業を支援するもの。県内では10月に1事業所が認定を受けており、第2回の今回は、信州自然村と、中信地区の1事業所が認定を受けた。
信州自然村の申請した事業は、「医食同源」をコンセプトとして長野県の地域産業資源である米、信州黄金シャモなどといった農水産物を活用した加工食品の開発・製造を行おうというもの。オープントレーサビリティーシステムをベースに生産者の顔が見える安心・安全な食材を、手軽に食べられる体に良い加工食品とすることを目指す。
認定事業は今後、試作品の開発や販路開拓に対する補助、設備投資減税、専門家によるアドバイスなど総合的な支援を受けられる。 -
はら美術で飯田市の陶芸家・市瀬貞人さんによる作陶展
飯田市在住の陶芸家・市瀬貞人さん(70)による作陶展が18日まで、伊那市旭町のはら美術で開かれている。
独自に開発した穴窯で焼き上げることで一つの作品の中にさまざまな表情や色合いを表現した花器や陶板、皿など約110点が、訪れた人の目を楽しませている。
1965年の県展知事賞受賞をはじめ、日展、光風会展など、さまざまな展覧会に作品を出展してきた市瀬さん。海外や全国各地で個展を開催してきたが、伊那市内での個展は初めて。今回は近作を中心とした作品を集めた。
過去には登り窯などによる作陶活動にも取り組んできたが、これまでの焼物になかった表現を求め、原始的な「穴窯」による作品制作を開始。穴窯では炎が均一に当たらないため、炎の当たり具合によって陶器の表面の表情、色が変化する。中でも色は、焼き上げる過程で灰釉と交じり合いながら多様な色が生まれ、作品の表面で美しく調和している。しかし、炎が平均的でないため制作は難しく、窯入れした作品のうち、実際に完成するものは10分の1程度だという。
今回は、昨年中国で開かれた「日・仏・中現代美術世界展」でパリ国際サロン賞を受賞した作品「雲の輝き」も展示。また、無垢(むく)の木に陶器で作ったモチーフを張り付けた「陶板」は、これまであまり発表してこなかったもので、一般に披露するのは今会場が2カ所目となる。
市瀬さんは「平均的でない作品の中にある柔らかさ、色合いを見ていただければ」と話していた。
入場無料。午前11時縲恁゚後6時。 -
南箕輪村議会12月定例会一般質問(2)
◆県が実施している希望の旅事業の継続について孕石勝市議員が質問した。
唐木一直村長は、「100人の利用がある。08年度に県の補助が廃止になっても、村独自の補助で実施したい。事業対象は現在も広く参加募集しているので、今までどおり実施するよう、委託事業なので村社会福祉協議会にお願いしていく」と述べた。
◆大芝公園の中央園路脇駐車場からセラピーロードに横断する際の安全対策について高見利夫議員が質問した。
村長は、「横断の誘導線など何らかの対応が必要と思っている。08年度の事業として実施していく」と答えた。
◆後期高齢者医療制度について三沢澄子議員が尋ねた。
住民への周知について住民福祉課長は「1月下旬から2月上旬、もしくは中旬になるかと思う」と説明した。
◆味工房新施設について小坂泰夫議員が質問した。
村長は、新施設の一部への民間導入の検討について「施設の話し合いはしているが、販売面まで議論が詰まっていない。味工房部門は一生懸命やっている皆さんの気持ちを大切にしたい」とし、焼肉ハウスの民間委託は「バーベキューコーナーに一体的にできればと今は考えている。委託は可能と思っている」と答えた。 -
氏原暉男信大名誉教授の出版記念講演会
ソバの特性からミャンマーにおける麻薬撲滅を目的とするソバ栽培に携わった経験まで、ソバに関するさまざまなことををつづった著書『ソバを知り、ソバを生かす』を10月に出版した氏原暉男信州大学名誉教授(73)=南箕輪村=による出版記念講演会が12日、伊那市西箕輪の羽広荘であった=写真。知人や友人など約30人が集まる中、氏原氏は8年間に及ぶミャンマーでの取り組みとその思いについて語った。
講演会は氏原氏の知人有志らが企画し、実現したもの。
氏原氏は、本の中でも触れているミャンマーで取り組んだソバ栽培による麻薬撲滅プロジェクトについて当時の様子や、その後の変化など紹介。
当時は山岳地帯に住むいくつかの少数民族が麻薬の原料となるケシの栽培を行い、それを売った現金収入で生計を立てているという状況にあったが、そんな中、その代替作物としてソバを普及させるプロジェクトを開始。各地を巡回しながらソバ作りについて指導し、最盛期には800ヘクタールまでソバの栽培面積を拡大し、アヘンの生産量をピーク時の半分に減らすことを実現したことを示した。
最後に「この国(ミャンマー)では、まだまだ少数民族の意見が中心部へ届かないというのが現状。だからこそ、渡したこれからもこの国を温かく見守り、一緒にやっていきたい」と今後への思いを語った。