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土砂災害時の連携態勢構築へ
国土交通省・天竜川上流河川事務所(駒ヶ根市)は23日、上伊那地域における「大規模土砂災害対策検討会」の初回を、伊那市の伊那浄水管理センターで開いた=写真。災害発生前後の初動対応、情報伝達において国、県、市町村などが連携し、災害対応でどのような役割を担えばよいのか検討を始めた。
関係機関が連携し、適切な災害防御活動を実施可能にする施策を提言していく目的。信州大学農学部森林科学科の平松晋也教授を座長とし、国や県、市町村の関係者約30人が出席し、連携体制の構築に必要な事項について話し合った。
意見調整が必要と考えれる事項を確認するため、国が昨年7月の豪雨災害で実施した市町村への具体的な支援内容や、関係各機関がこれまでに検討してきた災害時の役割分担に関する提言などを参考に協議。次回7月中旬に開催予定の検討会では、相互が持っている災害対応資機材の有効活用などについて話し合う。
検討会は、全3回を予定。防災体制上の連携体制の構築にため、災害時における関係者の状況判断のあり方、被災地域の住民へのあり方などを協議する。最終的な提言は、参加機関の防災業務計画、地域防災計画に反映していく。 -
県人事異動(上伊那関係分)
長野県は23日、4月1日付人事異動を発表した。県民サービス向上のための喫緊の課題への対応と、一層の効率的な県政運営を図る組織改正に併せて実施。異動者は2584人で昨年4月と比べ317人の減。
上伊那関係分の部長級異動は次の通り(かっこ内は旧職、敬称略)。
【事務部長級】 ▽参事・文化振興事業団(上伊那地方事務所長)竹松政博▽上伊那地方事務所長(参事・下水道公社)宮坂正巳
【技術部長級】 ▽松本建設事務所長(伊那建設事務所長)松下泰見 -
行方不明老人遺体で見つかる
23日午前11時50分ごろ、飯島町飯島平沢山神社近くで作業をしていた男性(55)が与田切川の河川敷にうつぶせに倒れている男性を発見して警察に通報した。駒ケ根署が調べたところ男性はすでに死亡していて、22日に外出したまま行方不明になっていた飯島町飯島の無職熊崎岩治さん(76)と分かった。
家族からの捜索願いを受けて警察や地元消防団が捜していた。 -
県議選 伊那市区 新人擁立か
県議選伊那市区(定数2)で新人擁立を模索している市民有志が23日、上伊那地方事務所を訪れ、立候補手続きに必要な資料を持ち帰った。
同有志は「立候補予定者は今のところ未定」としている。
伊那市区にはすでに現職2人が立候補を表明している。 -
中川村の人事異動
中川村は23日、4月1日付けの人事異動を内示した。組織体制の変更や会計管理者設置などで、課長級3人(うち昇格1人)、係長級11人(昇格なし)、一般職員21人と異動総員35人と中規模となった。新規採用2人、退職3人。課長級の昇任では、議会事務局長に北島眞氏が就く。
組織改革では水道課と建設課を統合し、建設水道課に、課長には青木茂彦氏が着任。地方自治法の改正により会計管理者(課長級)は冨永正邦氏が就く。
職員総数は前年度より2人減の87人。 -
アルストロメリア
標高3千メートル、アンデスの山ろくに自生するインカのユリ、アルストロメリア。ユリのように可れんで、ランのように華やか。
アルストロメリア科、アルストロメリア属の宿根草で、短縮してメリアとも言う。近年の洋花嗜好にマッチし人気は高い。花の色は白、赤、ピンク、紫、オレンジと多彩。花弁に模様(スポット)があるのが多いが、スポットレスもある。葉が180度ねじれていることや、花持ちの良さ(冬場で1カ月、夏でも10日以上)もこの花の特長。
オランダで栽培種として、品種改良され、箕輪町に根付いたのが1979年、翌年、県経済連が推奨し、上伊那全域に普及した。現在、全国シェア5割、約百軒が百品種、1300万本を関東、関西に出荷する全国1の産地である。花のピークは春の3-5月だが、地中冷房システムの普及で1年中切れる、経済性高く、切り花のホープである。今回は年間60万本を出荷する伊那市美篶の末広農園の春日照夫さん(74)、飯島町七久保の道の駅「花の里いいじま」で花狩りができる観光農園を営む宮下善夫さん(56)、上伊那のメリアを販売面でサポートするJA上伊那花卉課の吉沢栄二さんにお聞きした(大口国江)
##(中見出し)
「借金花」だからこそ、作り続け、ようやく理想の経営に、春日照夫さん
「初期投資が大きく、途中で止めたら、借金だけが残る。止めるに止められず、27年作り続けて、ようやく、理想的な経営と生活が実現した」。
昭和50年代、野菜に代わる経済性の高い作物をと模索する春日さんに、上伊那農業改良普及所職員が「10アールで10万本切れ、1本百円で売れ、1千万円になる花がある」と耳よりな話を持ち込んだ。「話し半分でもすごい」と飛びつき、大胆にも花も見ずに仲間を募り、JAから融資を受け、トマトハウスを利用し、赤を主体にオランダ・パテント苗300株を導入した。
「わからないことばかりで、勉強しようにも、指導員もいない」と、全てが手探り、2年目に開花したが、販売ルートもなければ、テクニックもない。借金ばかり増え「借金花」というあり難くない「異名」を頂戴した。「止めると借金だけが残る。止めるわけには行かない。がむしゃらに進むしか無かった」。品種を替えたり、栽培法も研究し、稲作で経営を補完しながら軌道に乗るまでに5年がかかった。85年から91年頃まで比較的安定し、バブルが崩壊した92年に、2500万円の設備投資でハウスの鉄骨化と、根元にチューブを埋め、冷却水を流して地中の温度を下げて、花芽の分化を促進させる地中冷房システムを導入し、通年生産に踏みきった。
上伊那の5農協が上伊那農協として合併されたのを機に、アルストロメリア部会も統一「合併により、出荷量が増大し、上伊那のメリアは確固たる地位を築き、品種の選定は市場主導でなく、産地主導で行なわれるほどになった」。
さらに、4年前にJA上伊那が開発した、水に挿して運ぶ湿式の輸送ケースでの出荷に切り替えたことで、品質は向上、ボリウムアップし、裾もの(格外品)まで市場でさばけ、産地間競争を有利に展開できるようになったという。
「30年かかって、10アールで1千万円の売上が正夢になろうとしている。『借金花』だったからこそ、この花を作り続け、夢を実現できた。赤字経営の人もいるし、末広農園も今は順調でも、ちょっと油断すれば、命取りになる」と話した。
##(中見出し)
原種栽培から観光農園へ、宮下善夫さん
飯島町の道の駅「花の里いいじま」には、メリアの全自動ハウスが2棟あり、上伊那では唯一、1年中花狩りができる。
2棟20アールの温室で覆色の「レベッカ」、黄色の「アモール」白の「オリガ」「クリスタル」、ピンク系の「サクラ」「スィートフェネッセ」など8種類を栽培、1本150円で最高品質の花が自由に摘み取れる。根元に湿したペーパータオルを巻くなど長時間の持ち帰りサービスもある。
宮下さんは75年、上伊那では最も早く導入した。千葉県の園芸農家で春、1季咲きの原種の「リグツ」を一目見て「かわいい花、色もいい」とすっかりほれこみ、2百株を作付け、4年ほど原種を栽培した。80年から、オランダのパテント苗に切り替えた。5年前、道の駅開設に合わせ、ハウスを建設し、花狩りを始めた。
「花狩りはつぼみよりも、1、2輪咲いたものの方が発色がいい」という。
次々と新品種が誕生し、品種のくせを周知し、コントロールするには技術がいる。自動で温度管理、潅水、カーテンの開閉など重装備したハウスでも、天候に左右される。「お天道様には勝てない」と苦笑する。
##(中見出し)
産地を販売面で支えるJA上伊那営農部花卉課、吉沢栄二さん
「メリアの課題はパテント苗は1株2000円と高く、燃料費の高騰が経営を圧迫している。品種の選定も難しい」。
JA上伊那のメリアは約百種類、ピンク系が6割、冠婚葬祭に欠かせない白と黄色が1・5割、紫や赤など濃い色は少ない。市場で評判がいいと、どっと同品種を栽培し、価格が下落したという苦い経験から、農家と相談しながら、JA上伊那全体で品種の調整をしているという。
「1300万本売り抜くのが使命。そのために、都会のスーパーやホームセンター、デパートなどで店頭販売し、消費者にこの花を知ってもらう努力をしている」。
花の名はスェーデンのアルストロエマーという植物学者の名前から。「かつて、経済連では親しみやすい名前にと『夢ゆり草』と名付け、レコードまで出してPRしたが:」と、ほこりをかぶった古いレコードを見せる。
◇◇
昔は「借金花」、今は夢ゆり、日本人好みのサクラ色、緑の花、丸弁など新しい花が次々とデビューする。低草丈でコンパクトな鉢植え用、芳香性の品種もあり、まだまだ期待される花、ちなみに花言葉は「未来への憧れ」
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(11)道の駅では直売もしています -
ロトウザクラ咲き始め
春の日差しに誘われ、伊那市の中央区公民館にあるロトウザクラが咲き始めた=写真。
サクラより早い時期に開花するロトウサクラは桃の一種だが、花はサクラに似ており、その名のゆえんとなっている。
同公民館のロトウザクラは、区政100周年の記念で3年前に植樹したもの。伊那公園にあるサクラの管理などをしている桜愛護会の伊藤一男会長によると、今年は暖冬傾向に伴い、15日ころ満開になると予測していたが、寒の戻りがここ数日続いたため、開花が遅れたという。それでも昨年より5日ほど早い開花となった。
現在は4分咲き。満開は25日ころになると見込んでおり、鮮やかなピンク色の花々が道行く人の目を楽しませていた。 -
南箕輪村消防委員会
南箕輪村消防委員会は20日、06年度第2回会議を村役場で開き、06年度消防施設整備事業経過報告を受け、07年度事業計画を協議した。
06年度消防施設整備事業は、消火栓新設3カ所、防火水槽改修3カ所、小型動力可搬ポンプ(神子柴)購入、防災用品で7月豪雨災害を受け災害用腕章、災害時資器材で土のう製造機と発電機、投光機4基、バリケード50基などを購入した。土のう製造機は5月の水防訓練で披露する予定。
07年度事業計画は、消火栓新設(大芝、塩ノ井)各55万円、防火水槽は大泉の唐松公園横が漏水のための改修で70万円、田畑31組はフェンス張替えで15万円。防災無線13カ所の修繕50万円、防災行政無線屋外子局設置671万7千円、小型ポンプ積載車(神子柴・第3分団第2部)更新633万6千円。
防災対策事業は、土砂災害に対する全国統一防災訓練(5月27日)を土砂災害指定地域を中心に実施する予定。デジタル防災無線化、消防団協力事業所表示制度の導入、消防団組織再編や消防団施設整備計画を検討する。
天竜川洪水ハザードマップは台風時期までには作成して配布する計画で、「想定浸水深」などを表示する標識の設置も検討する。
防災助け合いマップは、北殿地区をモデル地区として、村社会福祉協議会、村の防災係、福祉係で協力して進める。 -
箕輪町人事異動内示
課長昇任2人、中規模異動箕輪町は23日、4月1日付の人事異動を内示した。政策的経営機能の強化などをねらいとし、長期同部署勤務の配置替を主とした中規模異動。課長昇任は2人で、消防室長に消防室専門幹の内山朝高さん、保健福祉課付・町社会福祉協議会派遣・事務局長に教育課教育係長の北條隆さん。異動者は66人、採用者4人。3月31日付退職者は7人。
07年度は行財政改革の推進に向け、地方自治法改正に伴い助役2人制を副町長2人制として継続する。主は少数精鋭体制の確立に向け多くの事務事業を経験するための配置替えで、ねらいとして(1)政策的経営機能の強化(2)自治法改正による収入役廃止に伴う会計管理者の設置(3)国保・老健と保健予防機能の統合(4)企業誘致及び住宅施策の強化に向けた土地開発公社の機能強化(5)福祉施策の推進と社会福祉協議会の充実-を挙げる。
新たに東京都豊島区との交流派遣をするほか国、県への派遣研修も継続する。 -
第41回上伊那書道展
上伊那書道協会(90人、千葉耕風会長)主催の第41回上伊那書道展が23日、伊那市の県伊那文化会館で始まった。150点の個性豊かな書が並び、来場者の関心を集めている。
自由な作品を楽しんで発表する場として開いている展覧会で、会員と一般の150人が1人1点出品した。作品は漢字、かな、近代詩文、てん刻、刻字、前衛で、多種多様な作品がそろっている。
発表作品は従来は掛け軸が多かったが、近年はすぐ飾ることができる小作品で、詩や好きな言葉などを書いたものが多いという。
千葉会長は、「楽しんで書いた作品の1点を出品している。肩の凝らない見ごたえする作品が並び、レベルも高い」と話す。
会期は25日まで。午前10時縲恁゚後5時(最終日午後4時)。無料。 -
みやだの・ス名物丼・ス各店味めぐり
地産地消にもこだわり宮田村の飲食店12店が腕によりをかけた・ス名物丼・スがきょう24日、いよいよ一斉に発売を開始する(1店のみ4月以降の発売予定)。村の特産・山ぶどうワインを用いることを共通ルールとしているが、調理法は自由で価格は800円台が主流。個性あふれる各店の丼を紹介する(店名、丼特徴、定休日、電話番号の順)
【青葉】ワインで鶏肉を洗い、さらにワインとだしで鶏肉を煮るこだわり。ワサビがアクセントに▽水曜▽85・2344
【レストハウスおおた】揚げた鶏肉をワイン調合のタレで煮る。つけあわすキャベツとの相性も抜群▽月曜▽85・2237
【鳳】デミグラスソースでシチュー風に。ワインの香りが口に広がり人気店の底力を堪能できる逸品▽火曜▽85・4053
【駒雪】鶏肉をワインに数時間浸け、コンガリと揚げ村内産のシメジ、タマネギとからめ卵で色鮮やかに▽月曜▽85・2962
【こまゆき荘】醤油とワインを調合したタレで鶏肉を照焼き風に。豆腐、シメジをつけあわせ地元の味満載▽無休▽81・7117
【ジョイかすが】皮から焼いた鶏肉をワインでほど良く香りづけ。焼き鳥風のタレとからめ山椒の粉が肝に▽木曜▽85・2424
【すしよし】鶏、豚、牛と全5種の丼を用意。風味にこだわり山賊焼風など絶品。夜だけのひつまぶしも▽不定休▽85・2074
【そば蔵】鶏肉を用いワインにそばつゆを調合した和風で存在感。シメジ、タマネギをあんかけに▽2カ月に1日▽85・4870
【ときわ】鶏肉をワインでからめて焼き、タマネギとゴボウで健康的。温泉卵などをつけあわせ至極の一杯▽水曜▽85・2207
【萬里】醤油ベースのタレがワインと絶妙。村特産のシメジと煮こみ、人気のローメンとのセットも▽水曜▽85・2065
【梵】ワインを秘伝のタレに調合。焼き目がついた鶏肉にからめて煮る。寿司店の繊細な技が光る▽第2火曜▽85・4764
【めいぷる】4月以降の発売、要予約▽なし▽85・5335 -
子ども課長に女性登用
駒ケ根市は23日、4月1日付の人事異動を内示した。部長級3、課長級3、係長級19など総員64人の小規模異動となった。昇格は部長級2、課長級1、係長級4。退職者は8人。
地方自治法改正による収入役の廃止に伴い、新たに会計管理者を置くほか、会計課を会計室とする。子ども課長には女性を登用して子育て支援策の充実を図る一方、同課に地域自立支援室を新設。保健福祉課の生活福祉係と障害福祉係を統合して社会福祉係とする。
異動は次の通り(カッコ内は旧職)。
【部長級】▽会計管理者=渋谷勝清(伊南行政組合事務局長)▽教育次長=滝沢修身(子ども課長兼福祉事務所次長)▽伊南行政組合事務局長=気賀沢進(税務課長) -
駒ケ根市の幼稚園・保育園で卒園式
駒ケ根市内の13の幼稚園・保育園のうち、私立の2保育園を含む12園で23日、卒園式が行われた。
赤穂中割のすずらん保育園(高見洋子園長)では園児44人(男子26、女子18)が園を巣立った。名前を呼ばれた園児は「はい」と返事をして立ち上がり、一人ずつ園長の前に進み出て保育証書を受け取ると大きな声で「ありがとうございます」と礼を言うなど、落ち着いた立派な振る舞いを見せていた。式のフィナーレでは卒園児らが手作りのくす玉を割り、笑顔で門出を祝った=写真。
高見園長は卒園児らに「皆さんが毎日頑張って園に来られたのは家族や周りの人たちの応援があったからです。帰ったらお家の人みんなで証書を見てお祝いしてください」と呼び掛けた。
詰めかけた保護者らはしっかりとした態度で式に臨むわが子の成長ぶりに目を細め、時折ハンカチで目頭を押さえたりしながら感慨深そうに子どもたちの晴れ姿に見入っていた。 -
信大農学部で卒業式
南箕輪村の信州大学農学部で23日、卒業式と学位記授与式があった。各課程を修了した学部生185人と院生72人が式に臨み、学生生活をともにした仲間との別れを惜しみ合った。
卒業生らは色鮮やかなはかま姿などで式に出席。一部には、南箕輪村のイメージキャラクター「まっくん」の着ぐるみなど、学生生活の中で思い入れの強かった衣装をまとって参加する人もおり、会場を楽しませていた。
卒業生と修了生に証書を授与した小宮山淳学長は「あらゆる社会システムが変革するイノベーションの時代にあり、前例の集積ではもはや通用しない。みなさんは答えのない課題に取り組んでいかなければならないことになると思うが、大学で習得した知識と創造性を大いに発揮していってほしい」と激励の言葉を贈った。
本年度卒業生内訳は食料生産62人、森林科学66人、応用生命科学57人。修了生は食料生産科20人、森林科14人、応用生命科20人、機能性食料開発学18人。そのうち県内出身者は23人となっている。 -
県議選 郡区 小原勇氏1000人集会
県議選上伊那郡区(定数2)に出馬する小原勇氏(58)=宮田村、無所属=の「1000人集会」が22日夜、宮田村民会館であった。村内外から農業、商工業、労組など支持者約420人が集まった。
小原氏は「一人ひとりの一票に込めた思いを心に刻み、議会活動を進めてきた。県政は地域から始まる。パイプ役として政策提言し、地域へ返す」と地域が元気になり、幸せになるための思いを語り、耕作放棄地の解消を図るための森林環境税の導入、既存企業の支援など取り組みを挙げた。また、県が示した県立公衆衛生専門学校伊那校歯科衛生士学科の廃止(10年度末)について、地域から異議を発信する運動を続けたいとした。
前林善一後援会長は「何があっても勝たなくてはならない選挙。南部から県議を送り出したい」と支持拡大を求めた。 -
デイサービス土曜営業にむけ検討
宮田村社会福祉協議会は2007年度中にも、デイサービス(通所介護)の営業を土曜日まで拡充しようと検討している。それに伴う職員の実質的な増強などで、職員給料が本年度当初よりも468万円余りふくらむと見込み、07年度当初予算案に計上。22日開いた社協理事会、同評議員会は07年度の事業計画案、予算案を審議し、原案通りに決定した。
同社協のデイサービスは平日の営業。2003年からは祝日の営業も始めたが「家庭的な雰囲気のサービスで好評」(同社協)と利用者も増加している。
土曜日の営業を要望する声も強く「4月から実施というわけにはいかないが早期の営業開始を検討する」(同)としている。
同社協では本年度途中で正規職員1人が退職し、かわりに長期臨時職員1人を採用。土曜日拡充を念頭に、パート職員2人を長期臨時職員として改めて雇用し対応する考え。
承認した同社協の07年度当初予算は本年度当初に比べ696万円増の1億3926万円。
歳入では介護保険料収入を本年度当初比830万円増の9220万円と見込み、歳出では職員給料を含む人件費が691万円増の9474万円とした。 -
社協理事から村長、助役は外れ、常務理事を新設
宮田村社会福祉協議会は6月に改選する理事について、会長、副会長職に慣例で就いていた村理事者を外すことを決め、選任規定を変更した。国の方針に沿った対応で、現在2人枠の副会長を1人に減員するかわりに、専決権を持つ2人の常務理事を新設する。「円滑な事務処理を図るため」と村社協では設置理由を説明している。
現在、会長に村長、副会長に助役が就いているが、6月改選の新たな理事では2人が外れ、かわりに村住民福祉課職員、村社協職員が加わる。15人の定員は変わらない。新設の常務理事は理事のなかから、改選後に就く会長が指名する。
22日開いた理事会、評議員会で、関係する定款の変更などを審議し同意した。
また同社協は、施設整備などの支出に備え「介護保険事業安定運営積立金」を新設。
一般会計から1千万円を積み立てたが、2007年度に300万円を取り崩して、利用者が増えているデイサービスセンターのロビーを拡張する。 -
宮田村の3保育園卒園式
宮田村の3保育園は23日、卒園式を行なった。元気にたくましく育った117人が、思い出を胸に巣立ちの春を迎えた。
そのうち中央保育園は46人が卒園。友達と遊んだり、競ったり、時には教えあったりした楽しかった園の生活を振り返り、全園児が1人づつ発表した。
保育証書を受け取り、保護者のもとへ。「今までありがとうございます」と感謝し、涙がにじむ保護者にギュッと抱きしめられた。
関礼子園長は「子どもにとって家庭が一番の支え。親子一緒に困難を乗り越えてください。早寝早起き、朝ご飯をしっかり食べて、自分の足で学校へ通ってね」と、新たな生活が始まる若い親子を激励した。 -
伊那観光協会「市民みんなでおもてなしプロジェクト」代表
伊那市荒井区
武田宏さん(61)観光というのは一種の夢だと思う。最初は突拍子のないプランでもいい。人に『何いっているの』なんて言われていたものが、3、4年後に実現していることもあるのだから。理屈ではなく、人の感性が作り上げているものだからこそ、そういう部分も必要となってくる竏秩B
伊那観光協会が昨年10月に発足した3プロジェクトの一つ、「市民みんなでおもてなしプロジェクト」で、伊那市の観光のあり方を模索してきた。
他地域と比べても、観光への取り組みが遅れているのが伊那市の現状。確たる観光というものがない中、何をもって観光とするのか、どういう風にもてなしへと発展させていけばよいか竏窒ネどを話し合ってきた。
「合併や権兵衛トンネルの開通により、伊那市の観光は意味のある位置付けになった。また、観光の形態も今までの『団体で温泉旅行』から農業体験や焼き物体験など、個々人のニーズに従ったものに変化してきている。伊那市にはそういうさまざまなニーズに応えられる可能性が広がっていると思うんです」と力を込める。
◇ ◇
大学卒業後に大手旅行会社に就職。三十数年間は東京での生活を送ってきた。しかし、定年後はまったく別のことをしよう竏窒ニ、定年退職を迎えた2年前にUターン。それから1年半ほど経ってから、プロジェクトの公募を発見した。
プロジェクトの内容は、伊那市の観光的魅力の追求や観光に対する市民の協力を得るための対応策などを考えること。もともと故郷を離れていた時から友人を地元に呼んでみたいという思いがあった。三十数年間旅行に携わってきた経験もある。それを今度は地域活動に活かしてみよう竏秩Bプロジェクトへの参加を申し出た。
「旅行業界での経験も役に立つかも知れないけど、ぼくの売りは地元を離れている間に感じた郷土を愛する気持ち。外から見た伊那市は、まったく知られていないけど、自分の理想とかけ離れていたからこそ、古里をもっと誇りにして、人を呼び込みたいって思ったのかもしれない」
◇ ◇
プロジェクトでは観光の原点にある「人とのふれあい」に注目し、話し合いだけでなく、実際に観光ガイドを体験したりもした。取り組みを通じて、観光に関わっている人たち自身も、自分たち以外の町を知らないということを痛切。まずは自分たち自身が伊那のことをよく知り、好きになれば、人に伝えたくなるのではないか竏秩Bそんな思いを出発点として、もてなしの輪を市民レベルまで広げることや、町内の観光案内板を充実することなどが必要であることを確認した。
そんな中、来年度からは3プロジェクトを一本化して具体的な取り組みについて研究を深めていくこととなった。
「プロジェクトはまだ始まったばかり。話し合いを重ねながらこれからやりたいことを一つひとつ見つけていきたい。色んな人が知恵を出し合うことで、お互いに『ああそうか』と学んでいける。そうやって輪を広げて、色んな人と知り合っていきたい」 -
統合で本郷、田切は最後の卒園式、閉園式も
新年度から新東部保育園に統合される飯島町の田切保育園と本郷保育園の卒園式が23日行なわれ、それぞれ最後の卒園生を送り出し、地域の子どもたちを育んだ園舎ともお別れし、43年の歴史に幕を下ろした。
このうち田切保育園では保護者と手をつないで卒園児8人が在園児や来賓の拍手の中、入場。
卒園児らは高坂町長から保育証書を、高坂裕子園長から記念品を受け取り、早速、保護者に報告「おめでとう、頑張ったね」と祝福を受けた。
呼び掛けで在園児らは「いつも手をつないでくれてありがとう」「いろいろ遊んでくれた」と感謝の気持ちを伝え、卒園児らは「どろんこ遊び楽しかったね」「ドッチボール頑張ったね」と、園生活を振り返り「楽しかった保育園、今日でお別れ、元気な1年生になります」とお別れの言葉を述べた。
引き続き、閉園式、高坂町長は「64年開設以来43年間に674人の子どもたちが巣立った。最も園児数が多かった70年には1学年37人もいたが、園児数減少と園舎の老朽化により、5年間の協議を経て、東部に統合することになった。新園では園児らが広々とした施設で、伸びやかに育ってくれるように、万全の体制で臨みたい」と述べ、保護者らに理解を求めた。
式の最後に、園児らは「思い出のアルバム」を歌い、声を合わせて「ありがとう田切保育園、さようなら田切保育園」と別れを告げた。
一方、本郷保育園でも、最後の卒園児7人を送り出し、出席者それぞれが万感の思いを胸に、閉園式を行ない、64年開設以来、492人を育んだ園の歴史を閉じた。
田切保育園園舎は取り壊さず、賃貸での有効活用の道を探り、本郷保育園は建物ごと売却する計画。
なお、飯島、七久保、東部の各保育園でも卒園式で行なわれ、田切、本郷合わせ、5園で86人が仲良く遊んだ園舎を巣立った。 -
スイセン
駒ケ根市の光前寺参道に「衝撃的に早く咲く」という名を持つ黄色のラッパスイセン「ラインベルトアーリーセンセーション」が咲き始め、スイセンの季節到来を告げる▼長年、北割2区営農組合が中心になって、子どもから高齢者まで区を挙げて、1球1球を植え付け、4月下旬の光前寺の春の例祭の頃は白や黄色の花で参道を埋め尽くす▼初めて、スイセンを植えた12年前、当時の担当者は「1球が来年には3球に、3年目は6球になり、10年もすれば、スイセン街道になる」と。その時は「夢みたいなことを」と思ったが、今、夢は正夢になった。みんなで同じ夢を見続け、団結して、夢を実現させる努力に敬服。まさに「協働のまちづくり」のモデルではと感じた(大口国江)
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花中心に春の訪れ 水彩画サークル葦の会・展示
伊那市を中心とした水彩画愛好者でつくるサークル・葦の会(小松公明代表)の「春の水彩画展」は4月5日まで、同市中央区の中部電力伊那営業所ギャラリーで開いている=写真。メンバー17人が、一人1、2点ずつの計21点を出品し、花の絵を中心とした作品が春の訪れを演出している。入場無料。
ツバキ、ラン、サクラ、ストック、ヒマワリなどを題材とした力作が並ぶ。水彩画を楽しむ竏虫vいが詰った作品は、メンバーそれぞれの視点や筆のタッチなどによる個性豊かな表現ばかりの見所が多い展示となっている。
同会は、会社員や主婦、定年退職者など50縲・0代のメンバーが中心。伊那公民館で毎月2回、現代美術画家の碓井伍一氏を講師に招き、教室を開く。スケッチ旅行は年2回あり、今春は同市美篶の三峰川右岸沿いにある、青島堤防の桜並木を描く計画を会員全員が楽しみにしているという。
土・日曜日は休館。午前8時30分縲恁゚後5時10分。
現在、会員を募集している。問い合わせは、小松代表(TEL72・5569)へ。 -
箕輪町警部交番の新築移転 開所式
箕輪町の伊那署箕輪町警部交番の新築移転が終わり、23日、同交番で開所式があった=写真。新交番は、国道153号バイパスと町道6号線の交差点付近にあり、建設26年を向かえる旧庁舎の老朽化したため新設した。この日から業務を開始した。
町から借り上げた敷地面積約900平方メートルへ建設した。建物は、木造1階建て金属板葺きで、本体の建築面積は約346平方メートル。プライバシー保護のために相談室を設けたほか、駐車場スペースを以前の約倍となる10台分確保した。事業費は約6千万円。
旧庁舎の老朽化と外来者への利便性を考え、駐車場の確保ができる場所へ新築。同町の人口増加により、交通事情が変化し、主要幹線道路であるバイパス沿いが候補地になったという。
開所式で伊那署の小嶋惣逸署長は「これをきっかけに地域の安全が強化されていけばと思う。地域住民の安心のよりどころになるよう努力して」とあいさつ。交番所長以下8人は気持ちを新たに業務へ取り組むことを決意した。
5月に落成式を開く予定。旧交番は、07年12月末までに取り壊し、敷地を町に返還する見込みになっている。 -
高遠伊那東ライオンズクラブ 河川清掃活動
伊那市の(古田順子会長)は22日、高遠町の三峰川の河川清掃をした。高遠城址(じょうし)公園の桜の開花を前に取り組む恒例行事。観桜期に集まる観光客のためを思い、それぞれが清掃奉仕活動に取り組んだ。
県下のライオンズクラブが取り組む河川清掃の一環。同クラブでは約8年前から始まり、毎年、この時期に三峰川左岸沿いの道路や河川敷のごみ拾いをしている。
この日は、クラブ員約10人が三峰川橋付近に集まり、上流約2キロまでを歩いて清掃。2時間ほどで市が指定するごみ袋、15袋分のごみを回収した。年々量は減っているものの、依然として空き缶、ペットボトル、たばこの吸いがらが目立った。
古田会長は「観光客の人たちに気持ちよく来てもらいたい。そのためには、ごみのない環境整備に協力ができればと思う」と話していた。
三峰川橋付近の河川清掃をするクラブ員ら -
高遠城址公園「さくら祭り」へ ぼんぼり設置
4月1日開幕の伊那市の高遠城址(じょうし)公園の「さくら祭り」に向け、高遠町商工会は23日、協賛企業名が入ったぼんぼり145基を公園内の通路沿いに設置した。
ぼんぼりと支柱は、昨年3月の3市町村合併により新市誕生を祝い、全て新調し、10基増加した。これまでとは異なる、木枠の入ったぼんぼりを鉄製の支柱に取り付けて設置。この日は、関係者約40人が作業に取り組んだ。
さくら祭りは、83年の有料化以降25年目。昨年の有料入園者数は、33万2078人で、最盛期には1日、3万8025人が訪れた。高遠城址公園の桜の開花予想日は4月7日。
さくら祭りに向けてぼんぼりの設置をする関係者ら -
伊南行政組合議会臨時会
伊南行政組合議会は22日、第2回臨時会を開き▽伊南行政組合監査委員条例▽公の施設の指定管理者の指定について竏窒ネど6議案をいずれも原案通り可決して閉会した。
条例改正はいずれも地方自治法の改正に伴うもの。 -
南箕輪村人事異動
課長級昇格1人、小規模異動南箕輪村は22日、4月1日付の人事異動(第2次)を内示した。課長昇格は1人。派遣異動や新規採用、退職などに伴う定期異動で24人の小規模となった。
課長昇格は会計管理者に教育委員会学校教育係長の加藤直昭さん。主は係長級の異動で昇格は1人。伊那中央行政組合への派遣、長野県交流派遣研修の異動、育児休暇終了による復帰、3年ぶりの新規採用2人。3月31日付退職者は1人。 -
西春近北保育園で増改築園舎の完成見学会
統合に伴う増築・造成工事を進めてきた西春近北保育園で21日、完成した園舎の見学会があった。同園の保護者や地元住民などが多数訪れ、広く明るくなった園舎を確かめた=写真。
4月から西春近中央保育園と統合する同園では、新体制に対応すべく昨年から増設工事に着手。年長、年中園児が使う約220平方メートルの保育室をはじめ、リズム室、ボイラー室、トイレなどの増築を完了した。
今回新たに設置した保育室には間仕切りを設置。地元の森林から間伐した杉を柱や腰板として活用するなど、県産材の利用にも積極的に取り組んでいる。また、リズム室と未満児室にはペレットボイラーを使った床暖房を完備。増築事業費とボイラー導入費は合わせて約9300万円となる。
今後は、約50台分の駐車場整備と園庭の拡大、園児らが使用する畑の整備などを順次進めていく。事業費は約770万円。
この日見学に訪れた保護者は「とてもきれいに、遊戯室も広くなった。工事をしていてずっと遊べなかったが、これからは遊べるので良かったと思う」と話していた。
4月から同園には約100人の園児が通園することとなる。
25日は富県南部保育園の見学会もある。時間は午前9時縲恊ウ午。 -
包丁研ぎ収益金寄付
上伊那建設労働組合赤穂分会青年部(平沢幸弘部長)は6月25日の住宅の日に合わせて05、06年に駒ケ根市内の大型店など2カ所で行った包丁研ぎの収益金の全額約2万7千円を市社会福祉協議会(竹内正寛会長)に寄付した。19日、平沢部長と新井康哲副部長が市社協を訪れ「福祉のために役立てて」と寄付金を竹内会長に手渡した=写真。竹内会長は「日ごろの鍛錬で身に付けた技術を生かした厚志に感謝する。市民の福祉のために活用する」と感謝を述べた。
包丁研ぎは大工職人などが仕事柄身に付けた刃物研ぎの技術を生かそうと、家庭などで切れ味の悪くなった包丁を代金を設定せず、客の自由意思による格安料金で研ぐサービスで、毎年行って好評を博している。 -
駒ケ根市内の5小学校で卒業式
駒ケ根市内の5小学校で22日、一斉に卒業証書授与式が行われ、計356人の卒業生が6年間通い慣れた学び舎を巣立った。
赤穂小学校(高野普校長)では卒業生120人が晴れの卒業式に臨んだ。普段と違う少し大人っぽい洋服に身を包んだ卒業生らは壇上に上がって一人一人高野校長から卒業証書を受け取った。
壇上に並んだ卒業生らは向かい合った在校生らとともに『卒業の歌』を合唱。保護者席ではハンカチで目頭を押さえる母親の姿があちこちに見られた。
高野校長は式辞で「皆さんが懸命に行事や活動に取り組んできた姿に支え合い、学び合うことの素晴らしさを感じた。卒業生に『和』の言葉を贈りたい。自分と友の心を信じて前に進んでほしい」と激励の言葉を贈った。
在校生らの拍手に送られて退場した卒業生はようやく緊張から解放され、友達同士で晴れやかに笑い合っていた。