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柳沢地区の災害査定に向けた現地調査に信大生が協力
伊那市は19日、7月豪雨により土石流被害があった柳沢地区で、農地復旧に向けた現地調査を開始した。信州大学農学部農業工学研究室の学生がともに参加し、田んぼに堆積した土砂の量などを測定した=写真。
市は、同地区の農地復旧を国の災害復旧事業として申請することを予定しているが、申請には、被害ほ場が必要とする土砂排出量などを具体的に示した査定設計書を作成しなければならない。そんな折、農村計画や農業土木などを専門とする農業工学研究室から、調査への協力申し出があり、専門的知識を持った学生たちの力を借りることとなった。
この日の作業に参加した4人は、職員とともに査定設計書に添付する被災現場の写真撮影などに協力。22日までの間、1日3縲・人が交代で市職員と作業に参加する。
市は、柳沢地区での災害復旧費用に約1億円を見込んでおり、12月ころから復旧工事に着手することを予定している。年度内に作業を完了させ、来年の作付けへの影響がないよう努める。 -
西原ぶどう祭にぎわう
中川村片桐の西ケ原ぶどう生産組合(西村宗俊組合長、15軒)のブドウ園内の農村交流施設で17、18日、ぶどう祭を開催。村内外からぶどう狩りに訪れた来場者でにぎわっている。
現在、早生系の藤稔(ふじみのり)、安芸(あき)スイートが中心で、初日は関西、中京方面から観光バス13台が来場。ツア客らは大房をはさみで切り取り、園内でほおばったり、5キロ、10キロと買い求めていた。
施設内では豚汁が振舞われ、ブドウと豚汁で、「食欲の秋」をたん能していた。
17日も豚汁サービス、焼肉コーナー(自費)を行う。ぶどう狩りは10月22日まで、早生系に続き、玉豊、中性種のシナノスマイル、ピオーネ、ナガノパープル、晩生の高妻、ロザリオビアンコと続く。入園料(食べ放題)は大人千円、小学生未満半額。直売は1キロ800円。 -
農産物マーケティング研修会
農業者や農産物販売者、旅館、レストラン関係者などを対象とした農産物のマーケティング研修会が14日、伊那市狐島の上伊那農業協同組合本所であった。約120人が参加。農業ジャーナリスト・青山浩子さんを講師に迎え、消費者目線での販売戦略の重要性などを学んだ。上伊那地方事務所など主催。
これまでの農家は、団体や卸売り業者を通じて販売を行っていたため、販売への関心は高くなかった。しかし「安心・安全」への消費者ニーズが高まる中、独自の販路を持ち、自身の農産物がどのように消費されているかを知りたいと考える生産者が増加。こうした人たちに、今後のヒントを模索してもらおう竏窒ニ、研修会を企画した。
青山さんは、消費者の95%が食の安全に関心を持ちながら、実際には外観や価格で購入している現状を提示。「生産者の思いを消費者に理解してもらうことの必要性がある」とし、(1)消費者目線での販売(2)地元に隠れた魅力的な素材を最大限活用すること(3)商業、工業分野との連携竏窒iめながら農業振興に消費者を巻き込み、生産者側は経営感覚を持ってほかとの関係を築き、農と食のマーケット拡大に努めていくことが必要であることを示した。 -
JA上伊那、本年上伊那の作況を101と予測
本格的な稲刈りシーズンを前に上伊那農業協同組合(JA上伊那)はこのほど、坪刈りによる本年度の作況を101と予測した。昨年比では多少の減収となるが、ほぼ「平年並み」になる見込み。減収の主な要因は、梅雨の長雨による7月の日照不足や、暑い日が続いた8月前半の高温障害があると見ている。
坪刈りの平均単収は602・4キロ。粒の張りが若干悪いが、着粒量は多いため、平年並みの収量は確保できると予測。「あきたこまち」「もちひかり」などの早生品種は、特に減収することも考えられ、作況で100を切る可能性もあるが、作付面積の大きい「コシヒカリ」などの品種は、一定の収量があると見ている。
すでに刈り取り適期を迎えた水田も多く、15日からは施設が稼動するなど、作業が本格化する。担当者は「品質はまあまあだと思う。刈り遅れると胴割れしやすくなるので、注意してほしい」と適期刈り取りを呼びかけていた。 -
西原ブドウ園14日開園
中川村片桐の西原ぶどう生産組合(15軒)のブドウ園のブドウが色づき、14日開園、10月22日まで、ブドウ狩りと直売が行われる。期間中の16、17日は園内の農村交流施設でぶどう祭りを予定する。
同組合は3・7ヘクタールで、早生系の藤稔(ふじみのり)、安芸スイート、玉豊、中性種のシナノスマイル、ピオーネ、ナガノパープル、晩生の高妻、ロザリオビアンコなど10種類余をレインカット方式で栽培している。
ぶどう祭りでは、豚汁サービス、焼肉コーナー(自費)を予定。
入園料(食べ放題)は大人千円、小学生未満半額。直売は1キロ800円。
22アールで、藤稔など6品種を栽培する宮下健彦さんは「西原のブドウは昼夜の温度差が程よく、甘くておいしい」と話していた。
詳細はグリーンセンターなかがわ(TEL88・3248) -
ソバの花見ごろに
ソバの花、初秋の風に揺れ-。ソバ種子の県内唯一の生産地、飯島町本郷では転作田のソバの花が見ごろを迎えている。黄金色の稲田と、白い花咲くソバ田がのどかな秋景色を作っている=写真。
本郷地区営農組合がブロックごと米とソバを交互に作付け。ソバは地区内の35ヘクタールに種子用として「信濃1号」を、7月末縲・月上旬には種、開花は9月上旬縲怏コ旬、刈取りは10月中、下旬の予定。
同組合では11月12日そば道場とフォトコンテストを予定(詳細は後報) -
宮田村の農園でブドウ狩り始まる
宮田村駒ケ原にある平沢秋人さん、明子さん夫妻のブドウ農園が収獲期を迎え、12日から直売、収獲体験を始めた。例年以上に出来が良く、甘さも抜群。さっそく客も訪れ・ス実りの秋・スを味わった。
たわわに実った、色鮮やかなナイアガラ。通りかかった人たちが足を止め、買い求める姿があった。
「孫が来るので食べさせてやりたいと思って」と村内の常連客から、偶然通りかかった村外の人まで。
平沢さん夫妻との会話を楽しみつつ、もぎたてのブドウに舌鼓を打った。
期間中、村デイサービス利用者を招待するなど、園内は連日にぎやかに。
開園時間は午前9時から午後4時で、1キロ500円で販売。9月末まで営業を予定するが、ブドウがなくなり次第終了する。
問い合わせは平沢さん85・2744、090・9359・7757まで。 -
JA上伊那箕輪地区生活部会「いこいの夕べ」
JA上伊那箕輪地区の生活部会は8日、「いこいの夕べ縲恊gも心も野良休み縲怐vを松島コミュニティセンターで開き、約240人がマリンバ演奏と講演を楽しんだ。
農繁期の夕方のひととき、少し野良休みをしてリフレッシュしよう-と毎年開いている。
演奏会は、コダマ楽器マリンバ講師の菊池はるかさん=諏訪市=、「すわっこ教室」でマリンバを学んでいる菊池さんの妹かおりさん、かなえさん、高木美咲さんが出演。高木さんの母で、辰野町でピアノ教室主宰の高木礼子さんが伴奏を務めた。「ます」「序奏とロンドカプリチオーソ」「ふるさと」など9曲を披露した。会員はしばし忙しさを忘れ、マリンバの美しい音色と華麗な演奏を満喫した。
講演会は健康・体力づくりアドバイザーの牧内隆雄さんが、若さと元気を取り戻す体の手入れの仕方を紹介した。 -
飯沼の棚田で稲刈り
中川村大草飯沼地区の棚田で10日、稲刈りがあった。
飯沼地区農業活性化研究会(入田護会長)の会員ら約20人が4台のコンバイン、2台のバインダーで50アールに実った酒米ミヤマニシキを刈り取った。
同会は5月14日に田植え機で植え付け。順調に生育、秋陽気に恵まれまずまずの出来。
収穫した米は村内の米沢酒造に玄米で持ち込み、特別純米酒「おたまじゃくし」になる予定。
入田会長は「ずっしり重く、粒も大きく、酒米としても上出来」と話していた。 -
“みのわアイスを作ろう”
牛乳の消費拡大へ有志が検討始める牛乳の消費拡大と次世代の新たな産業創出をねらい、「みのわアイスを作ろう」と、箕輪町酪農振興協議会(根橋英夫会長)の有志が検討を始めた。箕輪町の新ブランドとしてアイスクリーム作りを実現させるため、今後は酪振の会員だけでなく農業、商業なども含めた熱意ある町民を広く募って検討していく。
町の農畜産物の生産金額は生乳(酪農)が1位だが、牛乳の消費は箕輪町に限らず全国的に伸び悩んでいるのが現状。酪振は「自ら牛乳を売り消費拡大に努める必要がある」と、会員に呼びかけ7日夜、初会合を町産業会館で開いた。
根橋会長は、「我々は酪農家の2世代目。今後3代目の時代になってくる。乳が余っている中で頭数を増やすことは難しい。それならば乳に付加価値をつけ売っていくことをぜひやりたい」とあいさつした。
「発起は酪振でも最終的にはやる気のある人で取り組まないと成功しない」「箕輪には果樹など地元産がいっぱいある。生産者にも入ってもらえばいいのでは」「次世代に産業を作らないといけない。若い人にぜひ広めたい」など意見を交わした。
アイス作り実現には製造場所、製造技術、販売はもちろん事業に携わる人員確保、経済面など検討課題が多くある。
今後は酪振の枠を超え、まず一緒に取り組む仲間を募り、有志の会で十分な検討を重ねる。興味のある人は取り次ぎ窓口の町役場産業振興課(TEL79・3111)へ。 -
イチジクが完熟、収穫が最盛期
飯島町七久保のいちじく生産組合(上原靖一代表)のハウスでは、イチジクが完熟し、収穫作業が最盛期を迎えた。
同組合は25アール、4棟のビニールハウスでマスイ・ドーフィン種230株を栽培。1季成りで8月中旬から11月末まで順次収穫できる。最盛期は9月初旬で1日、500グラムパックで70-80パックを隣接の道の駅花の里いいじまやJAを通じて出荷する。
マスイ・ドーフィンは収穫期が長く、糖度は17-18度と高く、実は百グラム以上と大きい。 上原さんは有機肥料を用い、無農薬で栽培する。果実が肥大し、垂れ下がり、色が濃くなった完熟果から一つ一つ丁寧に収穫し、パック詰し、道の駅に持ちこむ。
寒さに弱く、完熟出荷のため棚持ちがしないイチジクの栽培は、上下伊那では同組合のみ。「夏が暑く、出来はいい、甘さも十分。イチジクは胃腸の働きを整え、抗がん作用もあると聞いている」と話していた。 -
ミニシクラメン開花、道の駅のハウスで
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飯島町七久保の道の駅花の里いいじまのハウスでは、4万5000鉢のミニシクラメンが咲き始めた。
ピンクや赤、白の華やかなじゅうたんが温室に広がっている。
栽培しているのは宮崎健治さん(上の原)「ミニシクラメンは別名ガーデンシクラメンと呼ばれ、耐寒温度2度と寒さに強く、ガーデニング向き。今年は花びらにフリルがあるビクトリアミニが人気」と話している。
花の里の花いっぱいのハウスでは、自由に好きな花を選ぶことができる。
ちなみに1ポット350円。 -
宮田方式の・ス象徴・ス村農地利用委員会が廃止、新たな組織に移管
農地の所有と利用を分離する・ス一村一農場・スの理念で、全国的な集団営農の先駆けとなった宮田村。その中枢を担ってきた「村農地利用委員会」が、廃止となる。国の米政策に対応する形で発足した村農業農村支援センター、村営農組合へ事業移管するもの。・ス宮田方式・スとして全国的に脚光を浴びた組織だが、培った25年の歴史を良い形で引き継いでほしい、と関係者は惜しみながら新たな組織形態に期待を寄せる。
村は13日開会の村議会9月定例会に、村農業農村支援センター設置条例制定案を提出。
同センターは2年前に既に設置されているが、条例により名実ともに村の農政の中枢を担う最高機関となる。
これに伴い、宮田方式の根幹を成して農地流動化の地域間調整などを担った「村農地利用委員会」が、農政の方向性を出す中心的役割を果たした「村農業構造政策推進協議会」とともに廃止されることになった。
「土地は自分のものだが、土はみんなで生かして使う」という考えで、村農地利用委員会は1981(昭和56)年に設置。
村長を委員長として、各地区から委員を選出。農家、地域間の調整を図り、生産性を図るため農地の流動化を図ってきた。
7日は廃止前の最後の委員会を開き、今後も主導的な立場で村の関与を求めたほか、地域間調整など土地利用機能の発展的継承を要望する意見などが出た。
村産業課は「支援センターの設置で二重の組織になっており、それを解消するもの。村の農業は今までも行政が深く関わっており、今後も考えに変わりはない」と話した。 -
クマがまた出没、マレットゴルフ場、体験広場近くで
7日午前7時50分ころ、宮田村新田区の村マレットゴルフ場と駒ケ根市の森と水のアウトドア体験広場をはさむ村道で、子連れのクマが目撃された。近くの山林では5日にも体長1メートルほどのクマが出没したばかり。両施設は利用者も多く、村や駐在所などは注意を呼びかけている。
体験広場の管理人が出勤したところ、広場方面から道路を渡ってマレットゴルフ場方面へ横切っていく親子のクマを目撃した。マレットゴルフ場北側の山林に逃げたとみられる。
管理人は5年前から広場へ通っているが、クマを目撃するのは初めて。「近くで出没するとは聞いていたが、朝とはいえ日中に出るとは」と話した。
同マレットゴルフ場では、この日も愛好者がプレーを楽しむ姿がみられたが、場内に音楽を流すなど、対応もみられた。
山が近いことから通称・ス西山山麓・スと呼ばれる同村道沿線では近年、中央道西側の一帯でクマの目撃情報が相次いでいる。 -
アマランサス地域活性化にどう生かす
日本アマランサス・キノア研究会による第10回「アマランサス・キノアシンポジウム竏鋳n域でアマランサスをどう活かすか」が16、17日、南箕輪村の信州大学農学部である。
地域活性化などを目的として、上伊那でもアマランサスの栽培が始まり、「それをどう生かして商品開発を進めていけばよいか」などの課題がでてきている。そこで今回は、学術研究の発表とおもむきを変え、市民フォーラム的なシンポジウムを企画した。
16日は総合実験実習棟30番教室で午後1時縲・時。アマランサスを用いた活動に取り組む各界の関係者が、普及と課題、加工食品開発の取り組み、地域おこし事業における役割など、それぞれの視点から発表する。17日はエクスカーションで、農学部内にあるほ場や伊那市高遠町のアマランサス畑の見学を予定している。午前9時縲恊ウ午ころ。
参加費は一般千円、学生は500円(懇親会参加者は、別途3千円)。申し込み、問い合わせは、信大農学部(TEL77・1619)根元さんへ。 -
箕輪町酪農振興協議会がマレットゴルフで親ぼく
箕輪町酪農振興協議会(根橋英夫会長)のマレットゴルフ親ぼく会が3日、同町のながた自然公園マレットゴルフ場で開かれた=写真。会員の家族を対象とした交流に14軒、約30人が参加し、会話を交えてプレーを楽しんだ。
親ぼく会は年一度の恒例。昨年までは公園内の「自然公園コース」を会場にしていたが、豪雨災害で同コースが使えず、本年は「ながたコース」で熱戦を展開。使いなれたコースとは違った「新鮮さ」を口にする人も多く、それぞれが満喫した様子だった。
同協議会は県内で唯一の酪農振興協議会、本年で発足48年を迎え、町内の46軒が会員。発足当時に比べて会員数は3分の1以下に減っているが、乳牛の総頭数は最盛期の2千頭を維持するも、牛乳の消費量が減っていることが課題だという。
根橋会長は消費量減少の問題について、「我々自身が消費拡大に務める必要がある」と会員に呼び掛けた。 -
韓国の若手農業者が宮田村で農業視察
韓国・忠南道地域の農業者が5日、宮田村を訪れて農業視察した。昨年に続き2回目で、担い手の高齢化が進むなかで、どのような土地利用に取り組んでいるかなどを学んだ。
一行は農業者で組織する「全国農民会忠南道連盟」のカン・サ・ヨン団長をはじめとした15人。集団営農を先駆けて取り入れてきた宮田村の農業に学ぼうと、昨年参加した人も含め若い農業者が大半を占めた。
高齢化や国の食糧政策により、脚光を浴びた「宮田方式」も変化を遂げていると、村の担当者が説明。
その後、ライスセンターや、リンゴ、山ぶどうのほ場を見学し、機械化が進んでいることなどに関心を寄せた。
忠南道地域の農業は米作が中心で、高麗人参の産地としても有名。韓国でも担い手の高齢化の予兆があり、同様の問題を抱える日本の農山村の現状に理解を深めていた。
この日は飯島町も訪れ、9日までの滞在中、飯田市、岐阜県大垣市などを訪問する。 -
またまた村職員がクマに遭遇
宮田村新田区の南平工業団地北側の山林で5日午前10時半ころ、体長1メートルほどのクマが出没した。作業中だった村上下水道係の職員が目撃。防災無線などで周辺地域に注意を呼びかけている。
職員は20メートルほど前方にクマを発見。気付かない様子だったため、一時避難して撃退用のトンガを持って現場に戻ると、クマはその物音に驚き山中に逃げていったという。
7月には豪雨災害の被災状況を調査していた別の村職員が、出会い頭に遭遇したクマに襲われそうになったばかり。
今回目撃した職員も、以前にもクマに遭遇した経験を持つが「正直ビックリした。何かを食べているようだった」と話した。
現場付近は4月にもクマが出没するなど、近年目撃情報が複数寄せられている。 -
箕輪町農業委員会
農地パトロールで遊休農地確認箕輪町農業委員会は5日から11日まで「農地パトロール週間」とし、各営農組合単位で遊休農地の現状確認に取り組む。初日の5日は、中部営農組合と箕輪営農組合がパトロールした。
中部営農組合は5人が農業委員会の腕章を着け、「農地パトロール」のステッカーをつけた軽トラックで松島、上古田、中原地区を回った。昨年までのデータや地図と照らし合わせながら全農地を調べ、耕作放棄地や、遊休地から耕作地に戻った農地などを確認した。
今後、各営農組合のパトロール結果を集約し、遊休荒廃地の予防、減少に向け対策を検討する。
農業委員会農地部会の黒木一郎部長によると、町外在住者が所有する農地が遊休地になっていることもあり、なかには雑木や草が生い茂っている農地もあるという。「耕作放棄地になる前に農業委員や営農組合員に相談してほしい」と話している。 -
信州伊那路共選の果樹直売所オープン
箕輪町八乙女の広域農道沿いに3日、信州伊那路共選の果樹直売所がオープンした。サンつがる、幸水など秋の味覚を求めて地元や近隣から買い物客が訪れている。
品種は梨が幸水、リンゴはサンつがる、さんさ。いずれも1袋500円。今後、梨は20世紀、南水、リンゴはシナノスウィート、ジョナゴールド、紅玉、王林、ふじが順次出てくる。
選果場によると今年は梨、リンゴともに少し小玉。幸水は糖度、味はよく、今週末が出荷のピーク。サンつがるは熟度、糖度、硬度ともによく来週がピークの見込み。リンゴは今年、長雨後の晴天続きで日焼けがあり、鳥や害虫被害もあって出荷量は計画の3割減という。
直売所は午前9時縲恁゚後6時。贈答用も扱う。当面、売り切れの場合に閉店時間を繰り上げることもある。 -
南箕輪村で農作業事故防止・安全推進協議会
農作業安全運動月間に合わせて南箕輪村営農センターは1日、農作業事故防止・安全推進会議を、南箕輪村のJA上伊那南箕輪支所で開いた=写真。
稲刈りの時期に合わせ、利用が増えるコンバインなどによる作業事故を未然防止することが目的。県内の農作業事故の実態や機械操作講習などから、作業中の留意点などを講習した。
村内における昨年の農作業死亡事故は1件だが、比較的軽微な事故は何件か発生している。こうした事故が、大事故につながる危険性もあるため、背後の見えないコンバインで作業する場合は補助者が配慮したり、草が詰まった場合は機械を停止して取り除くなど、十分な注意を払うよう促した。また、県内の傾向として高齢者の事故が多いため、基本を怠らず、適度な休憩を取るなどして心と体を休めながら、安全な機械使用をするよう求めた。 -
4月からみはらしぶどう生産組合長に就任
伊那市西箕輪
林正隆さん(66)野菜は毎年考えて、いろんな作り方をしなければならないけど、ブドウは1年目にやったことを応用して、続けていくことができる。それに果物ってなんか、夢があるでしょ竏秩B
開園して5年目となる「みはらしぶどう園」。3年目から徐々に実がつき始め、4年目となった昨年は、これまでにない実りがあった。「今年は長かった梅雨の影響が心配だったけど、夏場の好天で持ち返した。ここは標高が高く、昼夜の寒暖差が大きいから糖度の高い果物ができる。まだ始めたばかりだから、ブドウの先進地に比べて来場者が少ないのは残念だけど」ともらす。
◇ ◇
退職後はゆっくりしようと考えていたが、古くからの友人に声を掛けられたことや、自宅近所でできることもあり、ぶどう園に参加することを決めた。それまで、手伝い程度に農業をすることはあったが、出荷までする本格的な農業は初めてだった。木を育てる1、2年目はそれほど手間もかからなかったが、実がなりはじめた3年目、ブドウづくりの大変さを思い知った。
6月から7月にかけ、作業は本格化する。木の剪(せん)定から始め、房作りのための摘果、種なしにするためのジベレリン処理、袋がけ、消毒竏窒ニ続く。ピオーネ、シナノスマイルなどの大粒種は、60粒を36粒ほどまで摘果し、粒が大きくなるように促すが、実が成長してしまうと摘果のはさみが入らなくなるため、作業は短期間に集中する。連日、ブドウを見上げ、腕を上げたままで作業を続けなければならないため、次第に体が悲鳴を上げ始める。また、暑さ寒さも我慢しなければならない。それまでの会社勤めと違うことばかりだった。その一方で、無事に果実が成長する姿を見続けることへの喜びも覚えた。「自分の場合、ほかに何かしているわけでもないから、ぶどう園のおかげでいつも必ず一つは楽しみがあるのはいい。こんなに手がかかるとは思わなかったけど」と苦笑いする。
◇ ◇
生産者のほとんどは、ぶどう園の開園と同時にブドウ作りを始めた人ばかり。専門家の技術指導を受けたり、土壌改良をするなどして試行錯誤を続けているが、味には絶対的な自信を持てるまでになった。「最初は小粒で甘味もあまり出ていなかったが、木も安定し、酸味と甘味のバランスも良くなった。これからまだまだ良くなっていくよ」と自信を見せる。だからこそ、より多くの人に来てもらいたいという思いも強い。
「より多くの人に楽しんでもらえるよう、品種を増やすことも考えている。若い人は大粒が好きだけど、お年寄りは小粒が好きな傾向にあるから、そういうことも考慮して。市内でも、ここにぶどう園があることを知らない人もいる。すぐに広めるのは無理でも、美味しいブドウをつくり続けて、徐々に知っていってもらえばと思ってるよ」 -
「農事組合法人みのわ営農」(仮称)設立発起人会第2回会議
箕輪町の「農事組合法人みのわ営農」(仮称)設立発起人会は30日夜、第2回会議を町役場で開いた。役員会で検討した法人化計画や出資金の金額などを示し、10月の集落懇談会開催を確認した。
全町一円を対象とした法人設立を目指し5月下旬、設立発起人会(会員50人、柴正人代表)を立ち上げた。12月に設立総会を開く予定で、7人で構成する役員会で細部検討を進めている。
「農事組合法人みのわ営農」(仮称)は、水稲を中心とした基幹作業(耕起、代かき、田植え、収穫)を請け負う法人で、経理を一元化する。出資金は1口が水田面積1アール100円で、200口を上限とすることなどを説明した。
加入を勧める農家に(1)米を出荷している(2)水田耕作できなくなった(3)協業組織や営農組合に水田作業を全て、または一部委託されている(4)オペレーターとして参画したい-農家を挙げた。
今後は農家組合長会、ライスセンター運営委員会、コンバイン協業組合長会などの会議を重ね、10月に第3回会議を開く。集落懇談会は10月17、18、19日の3日間に15会場で開催。資料と加入申込書を配り、10月末までに加入申し込みを取りまとめる予定。 -
伊那市、みはらしいちご園でLEDを使ったイチゴ栽培実験を本格化
伊那市は、成長促進や病害虫防除などの効果が期待される発光ダイオード(LED)を使った養液栽培の実証実験を、西箕輪の農業公園みはらしファームの観光農園「みはらしいちご園」で本格的に開始する。研究は信州大学農学部に委託する。他地域には、野菜栽培などでLEDを導入して効果を上げている事例もあり、実用化ができれば、無農薬栽培の実現、労働負担低減などの成果が期待される。
市は、新技術の導入による産業振興、農業振興の効果への期待から、LEDによる農作物栽培に着目。昨年10月から今年の6月にかけて、信州大学農学部、みはらしいちご園と連携しながら、試験的にLEDでのイチゴの栽培を試みた。
その結果、一定の効果が見られたが、実際にどれだけの成果があるか、具体的なデータを得るには至らなかった。そのため、整った施設で実験をして、具体的成果を得るとともにコスト面なども考慮し、実用化を視野に入れて検証する。
現在は、信大とみはらしいちご園で具体的な実験内容を検討している。 -
村内生産農家と児童が給食交流
安全、安心な食のありがたさに感謝宮田村の宮田小学校は30日、日々の給食に農産物を提供している村内生産農家を招いて「地域食材100%の日」を開いた。いつもは提供する側の生産者と食べる側の児童が顔をあわせ、地域食材ふんだんの給食で交流。「安全、安心な食材を」と取り組む熱心な地域の姿を知り、子どもたちは食のありがたさ、大切さを改めて実感した。
地元の新鮮な農産物を届けてくれる「学校給食を育てる会」との交流で3年目。この日は同会から10人が訪れ、各学級で会食した。
当然、給食は会員が丹精込めた野菜や肉を使用した献立に。
ボリューム満点のソースカツ丼、ジャガイモ、ニンジン、シメジ、タマネギ、豆腐と地の食材が彩り豊かな、その名も「宮田汁」も登場した。
豆類豊富な「まめまめサラダ」、デザートはリンゴと、豊かな宮田の大地を実感するメニューとなった。
児童と会員が歓談しながら一緒に給食を満喫。モリモリたいらげる子どもたちの姿に、3年1組で会食した白鳥静子さん=町三区=は「喜んで食べてもらえて本当にうれしい」と話した。
6年3組で交流した大平一郎さん=中越区=は、リスクを負っても無農薬栽培に取り組んでいると説明。安全なものをつくろうと努力する農家の想いにふれ、児童は感謝しながら食べていた。 -
上伊那のいも焼酎を全国配信 伊那八峰・12月発売へ
全国へ発進できる焼酎をつくろう竏窒ニ、上伊那産のサツマイモを原料にしたいも焼酎「伊那八峰(仮称)」の販売店企画会議が29日、伊那市西春近の県酒類販売伊那支店であり、焼酎は市町村産地別に製造することが、企画立案者側からの発表された。
この日は、販売に関しての呼び掛けに集まった、上伊那の販売店主ら12人が参加。生産、製造、販売代表ら5人から、今までの経緯や今後の販売方法などの説明を聞いた。
いも焼酎は上伊那内の産地別の8本に加え、権兵衛トンネル開通記念の1本(産地は同トンネル出入口近くの同市西箕輪)の計9種類を製造予定。それぞれ、蒸留方法、アルコール度数、イモの種類の違いなどで、味に変化を持たせる。
本年度から販売に向け、全8市町内で生産者組合員、ボランティアらが原料のイモ「黄金千貫」などの苗を植えている。総収穫数量は200トン(推定)。その一部で9種類の計、約1万6千本(1本720ミリリットル)を「喜久水酒造」(飯田市)が製造する。
話し合いの中では、ラベルの図案となる水墨画(作者=上山仁司・飯島町)の披露=写真=もあり、販売店からは「ラベルには『無農薬』の表示を盛り込みたい」などの意見もあった。
企画立案者の池上明さん(50)=池上酒店社長・飯島町=は、遊休農地の活用、伊那谷のPRに役立てばと期待。今回集まった12人が中心となって販売していく考えで、「売りたいという意思のある店に置きたい」とし、イモの収穫に参加する意思のある人を条件としている。
9月中旬にも会議があり、価格や味などの決定について話し合う予定。収穫、焼酎の製造は10月中旬からで、12月上旬の発売を目指す。 -
枝豆狩り
箕輪町の南部営農組合が水稲育苗ハウスで栽培している黒大豆の枝豆狩りイベントが27日、中原のJA上伊那北部育苗センターのハウスであった。約50人が訪れ一抱えもある枝豆を嬉しそうに持ち帰り、盛況だった。
水稲育苗ハウスを有効かつ効率的に利用し、農業生産に役立てようと、今年初めて黒大豆「玉大黒(タマダイコク)」の栽培に取り組んだ。第1段階は枝豆として収穫、残りは黒豆として販売する栽培体系の確立のため、ハウス6棟約11アールで試験栽培している。
枝豆狩りは、1メートルの荒縄で結わえるだけ収穫した枝豆を持ち帰りできる。長岡区の夫婦は、「主人が枝豆が大好きで1年中食べる。黒豆は味が違っておいしい」「すごくうれしい。今日はおいしく飲める」と話しながら収穫していた。
育苗ハウスで黒大豆の栽培は珍しく、南部営農組合は先進地の事例などを参考に栽培。摘芯(しん)による収量などの比較試験では摘芯したほうが多く実がつく結果を得た。無農薬栽培で、少し虫がついてしまうなど来年に向け課題もあるが、柴正人組合長は、「初の企画だったが予想より大勢訪れてくれた。まめまめしく働き、正月には黒字になるようにとの願いを込めて、残りは黒豆として収穫する。来年も研究して育てていきたい」と話した。 -
信大食料保健機能開発研究センター開所
食品の機能性研究や産学連携の拠点となる「食料保健機能開発研究センター」が28日、南箕輪村の信州大学農学部に開所した。学部の中核を担う機能性食料開発研究を充実・強化を図りながら、産学連携や機能性研究に関する企業相談を受け付けていく。唐澤豊農学部長は「センターは、“食”の活動拠点となるもの。食料関係企業と協力しながら、学生の育成にもつなげていきたい」と語った。
同センターは、食品の機能性研究などに関する企業から寄せられる相談に対し、共同研究などを提案していく地域連携の場として機能する一方、企業という媒体を通して大学が行っている研究を、社会に還元する役割も担っていく。
総事業費は約6500万円。農学部棟の一画約415平方メートルを改築し、学内の分析機器を集約し、分子量などから物質の詳細な成分を分析ができるLC竏樽S/MSなど、最新分析機器3台も導入した。企業の研究者に貸し出せるオープンラボもあり、専門的な機器のない中小企業の研究者などが、高度な研究に取り組める環境も整えられている。
今後は、これまで地元企業と共同研究してきた「無塩みそパウダー」などを、同センターの事業として取り組んでいく予定で、さらなる相談・要望を各企業から受け付け、共同研究などを提案していく。
開発研究に関する問い合わせは(TEL77・1518)橋本さん、産学連携受託に関する問い合わせは(TEL77・1647)清水さんへ。 -
高原スープさらに美味しく
野ひばりの会メンバーが相互に研さん宮田村の農村女性グループ・野ひばりの会(田中みち子会長)が、村内のイベントなどで提供し、人気を集める手作りの「高原スープ」。夏野菜のトマトを使うが、12月に開かれる山ぶどうワインまつりにも美味しいスープを振る舞おうと、22日夜に下準備を兼ねて講習会を開いた。
宮田の新しい味の名物にと、作り始めて9年。3年前まで宮田高原で行っていた「風まつり」で提供し、評判になった。
現在も各種イベントで振る舞い定着しているが、会員はさらに美味しくと、互いに研さんを積んでいる。
この日もベテラン会員の指導を仰ぎながら、スープの素になるトマトピューレづくりに取り組んだ。
ピューレは冷凍保存が可能なため、12月の山ぶどうワインまつり用に取り置くことに。
「冬のトマトは高いし、夏に比べると品質も落ちる。今のうちに作っておけば、冬にも美味しいスープができます」とベテラン主婦の知恵も発揮していた。 -
サンつがる(リンゴ)、幸水(ナシ)の出荷始まる
飯島町上の原のJA上伊那飯島果実選果場が23日開場、早生(わせ)系のリンゴ「サンつがる」、ナシ「幸水」の選果、出荷作業が始まった。初日は伊南管内20軒がリンゴ200キロ、ナシ1500キロを持ち込んだ。
目視やセンサーで、キズ、色、形、糖度などで3-4ランクに分け、大きさをそろえ、箱詰され、名古屋方面に出荷された。
リンゴはサンつがるに続き、9月中旬から中生種の陽光、シナノスイート、主力のふじは11月から、12月初旬まで、伊南地区全体で平年並の22万ケースを予定。ナシは幸水、二十世紀、南水、ラ・フランスなど14万ケースを計画する。
JA果実課の堀内隆文さんは「今年はひょう害や天候不順の影響を受け、品質も収量ともに例年よりも良くない」と話していた。
選果場ではリンゴ、ナシの贈答用や格外品などの直売をしている。詳細は(TEL86・6688)