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こだわりの木工と木の情報発信で消費者とつながり地域活性化を目指す「木の情報館」7月末を目途のオープン
職人こだわりの木工作品を展示したり、木に関するあらゆる情報を集積・発信していく「木の情報館」が7月末、伊那市美篶の信州国産材開発協同組合の一画にオープンする。消費者と職人をダイレクトにつなぐだけでなく、地域材利用の状況や里山の様子、木材加工の方法など、あらゆる情報を発信しながら、木に関心を持つ人のすそ野を広げていく。地域材利用の普及、木材文化を通じた地域交流も進めていく構えだ。
取り組みを進めているのは県伊那技術専門校の卒業生などでつくるNPO「南信州木の会」の約20人。家具作家、建具士など木工関係者をはじめ、漆工芸家、建築設計士、森林保護活動家、製材担当者、木材加工機械を製造する技術者など、多彩な顔ぶれで、それぞれが持ち寄った情報をセミナー、体験教室などを通して発信していく。
消費者との交流だけでなく、職人同士の情報を交換、伊那技専に通う職人の卵などと交流を図る場としての機能も持ち、不安も多い職人の活動を後押しする。
また、権兵衛トンネルの開通によって距離が縮まった木曽地域は、昔から木の文化が根付いていることから、木曽で木材について学ぶ人たちとも交流を図っていきたいとしている。
内装は全て長野県産カラマツを使用する予定で、現在オープンに向けて改築を急いでいる。費用の一部はコモンズ支援金でまかなう。オープン当日はさまざまなイベントを行う予定。
活動に参加する会員も募集している。
問い合わせは家具工房木槌(TEL74・7794)田中さんへ。 -
登場
上伊那農業協同組合(JA上伊那)代表理事組合長
宮下勝義さん(65)まずは国の新しい方針の担い手となる農業組織を各地域に応じた形で立ち上げたい。農地荒廃の進行防止し、農業供給の拠点を次世代に引き継いでいくことは責務だと考えている竏秩B就任の意気込みを語る。今後は、世代の異なるさまざまな人たちと関係を築きながら「地域に身近な農協」と「食農教育」の普及を目指す。
中沢農協で営農技術員を務めた後、長野県経済連に就職。果実、キノコ、花、米など、さまざまな農産物の技術普及に努めた。
今では広く知られるようになった「やまびこしめじ」の導入にも従事。「当時はエノキダケくらいしか知られていない時代だったから、作っても売れない。市民権を得るまでには時間がかかったよ」。消費者に新しいキノコを知ってもらおう竏窒ニ、テレビや雑誌など、あらゆる手段を使ってPR。栽培技術の向上にも尽力し、現在の地位を確立した。
01年に退職してからは、それまで人に勧めてきた野菜や地元の伝統野菜などの栽培に挑戦。直売所に出すようになってからは「あのキュウリは美味しいのでもっと出してほしい」などの声も届くようになり、喜びを感じた。「この地に根付く野菜には良いものがたくさんある。そういうものをもっと大切にしていかなければいけないと思っている」。
農業体験の重要性も認識している。「今の子どもはブロッコリーがどうなっているかを知らない。しかし、自身の体で体験すれば、給食に使われている野菜がどんな風になっているのかイメージすることもできるようになる。そういうことが大切なんです」。
趣味は山歩き、スポーツ観戦。多忙な日々のストレスは畑作り発散している。
妻、長男と3人暮らし。 -
全線開通控え、林道の環境整備
標高1650メートルの別天地、宮田村の宮田高原に通じる寺沢林道(通称パノラマライン)が、高原キャンプ場のオープンにあわせて7月1日に全線開通する。快適に通行してもらおうと、28、29日に村産業建設課の職員らが林道沿線で枝打ちや草刈りをした。
同林道延長11キロのうち、高原側5キロ区間は6月末まで冬期間の通行止め。
既に残雪などはないが、崩落などの部分を片付けてようやく規制が解除される。
この日は、通行車両に支障がないよう、道路にはみだしている草木などを丁寧に取り除く作業。
職員たちは「多くの人に高原遊びや、絶景の林道ドライブを楽しんでもらえれば」と話し、せっせと汗を流していた。 -
農業委員会が全町でパトロール
飯島町農業委員会は遊休荒廃地解消に向け27日、委員と役場職員ら23人が地区ごと5班に分かれ、担当地区の遊休荒廃農地をパトロールした=写真。パトロールは8月までに全地区約16ヘクタールで実施し、現状把握する。
農委は遊休荒廃農地として把握された農地を1筆ごとに解消に向けて検討する。検討結果により(1)農地に戻り耕作していってもらう農地(2)農地としての活用は無理であり、山林への転用もやむを得ない農地(3)(1)と(2)の中間で検討を要する土地-に分類する。
耕作してもらう農地については、所有者の意向を調査し、耕作してもらうように依頼する。自分で耕作できない農地は地域の担い手(認定農業者、営農組合担い手法人)などに貸付して、耕作していくことができないか、対策を講じていく。
また、無作付農地は最低限の管理として、農地と畦畔の草刈りを年間2回以上行ってもらうように、所有者に呼び掛けている。 -
JA上伊那、シニア世代が農業を学ぶあぐりスクール開校
上伊那農業協同組合(JA上伊那)の本年度新規事業「シニアあぐりスクール」が24日、開校し、退職後の帰農を目指す中高年など約30人が、病害虫の防除方法などを学んだ。
担い手不足が深刻化する中、定年を迎えようとしている団塊の世代などを農業に取り込み、出荷までできる人材として養成することを目的とした取り組み。参加者は南箕輪村の農産物直売所「ファーマーズあじ縲怩ネ」の生産者登録を行い、農業技術、経営、機械操作の基礎などを学んでいく。今回は、農業経験者を含め40縲・0代の男女が集まった。
宮下勝義組合長は「農業はやりようによってはいつまでもできる。体を動かすことは気分転換やストレス発散にもつながる。これをきっかけにJAとも仲良くなってもらい、楽しみながら続けていってほしい」と受講者に呼びかけた。
講義では、農薬の種類や使用方法、直売所の仕組みなどを説明。その後、実際に帰農した農家がつくるほ場を見学し、各作物の生育方法を学んだ。 -
南福地で集落営農組織発足
国が示す新しい方針に基づく農業の担い手となるべく24日、伊那市富県南福地で、集落営農組織が発足した。法人ではない任意の集落営農組合が市内で誕生したのは今回が一例目。組合長に選任された宮下正之さんは「若い兼業農家が地域農業を支えている反面、後継者のいない農業者も出てきた。今のうちに南福地を守れる営農組合をつくり、先祖伝来の土地を守ろうということとなった」と語り、組織運営への協力を求めた=写真。
95戸の賛同を得た同集落の設立当初取り扱い面積は約52ヘクタール。今後も引き続き取り扱い面積を拡大し、水稲30ヘクタール、麦7ヘクタール、大豆5ヘクタールを目指す。利用集積した農地は組合員が作業分担していく予定だが、当面は個々人が自身の農地を管理していく。 販売物収入は取れ高で、諸経費は面積割、助成金などは面積割りと取れ高で分配し、組織としての収入は残さない。
今後富県地区は7月中に、集落ごとで5つの任意組織を発足することを計画している。また、国の新方針が任意組織に課している「法人化計画」については、富県地区全体で1つの法人を成立させたいとしている。 -
かかし隊が・スかかし・スを手づくり
汗して収獲の喜びを味わう宮田村公民館の親子体験講座「われら、かかし隊」は24日、案山子(かかし)づくりに挑戦した。表情もユーモラスに完成。隊のシンボルにもなる立派な出来映えで、野菜や稲を育てる自分たちの田畑にさっそく飾りつけた。
隊の名前にもなっている「かかし」だが、約20人の親子にとって、つくるのは初体験。
各家庭から古着などを持ち寄り、町3区の加藤政義さんが指導した。
ワラでつくった本体に古着を重ね着。子どもたちは顔の表情をマジックで描いた。
「鼻水も垂らしちゃお」「リボンもつけよう」と、遊び心満点。
「怖い顔だ。こりゃ鳥も人間も逃げるわ」と、親たちもその出来映えにビックリした。
2体つくるはずが、調子に乗って3体目も製作。水田と畑を見張るように、さっそく設置した。
「見ることもなけりゃ、つくったこともない。見よう見真似だったが、楽しかった」とある父親。
この日は、先月末に植えたハツカダイコンやキュウリも収獲でき、天の恵みを肌で味わっていた。 -
カワウ 稚アユ食べていた
天竜川漁業協同組合(後藤治也組合長)から、「放流直後のアユの稚魚が食害を受けている」と、有害鳥獣捕獲の申請を受けた県は24日、同漁協と日本野鳥の会の立ち会いの下、猟友会の協力で捕獲したカワウの腹を開いて、実際にアユを食べているかを調査した
午前4時30分から同10時30分までの間、駒ヶ根と辰野の猟友会、総勢約100人が出動し、カワウ2羽を捕獲。そのうち1羽の食道付近からアユ2匹(体長=10縲・5センチ)と、ウグイ2匹(15縲・0センチ)を確認。胃の中からも消化されている魚の頭などを検出した。
同漁協は天竜川の総漁獲量が減少傾向にあるのはカワウの増加が原因とし、飛来数が最も多い冬場の捕獲を実施してきたが、5月の放流後のアユについても被害があると主張。野鳥の会は、冬に関しては理解を示してきたが、「放流直後のアユは食べない」とし、抱卵期の捕獲については難色を示していた。
日本野鳥の会特別会員の小口泰人さん=駒ヶ根市=は「カワウは20縲・0センチの魚しか食べないが、天竜川に生息する好物のウグイを食べ尽くし、小さなアユを狙い始めている」と分析した。
県では今回の調査データも含め、来年以降は稚魚が放流された直後のデータも収集していく考え。抱卵期の捕獲についても検討していく。 -
天竜川のカワウ 上伊那に抱卵期100羽とどまる
抱卵期は上伊那の天竜川から居なくなるはずのカワウが本年、100羽(日本野鳥の会調べ)ほど、上伊那に留まっていることが分かった。これにより、5月に放流したアユが食べられている。飛来数が最も増える冬場の食害は最も大きく、天竜川に生息する魚が減少傾向になっている。
野鳥の会の調査では、上伊那に生息するカワウが抱卵期に確認され始めたのは00年ごろ。繁殖のため生坂村(東筑摩郡)や天竜村に営巣を目的に移動するが、居残るカワウがいる理由は分かっていない。同会によると、・ス結婚できずに残っている可能性・スがあり、その群の巣が吉瀬ダム(駒ヶ根市)にあるという。
カワウが飛来を始める1月の確認数は、初飛来となった93年の2羽から、年々数を増やし、04年には最大の500羽へ増加。
天竜川漁業協同組合は03、04年2月末にそれぞれ、有害鳥獣捕獲の申請をし、数回の捕獲を試みたが増加の歯止めに効果は特になかった。
漁獲量の推移で変化が大きいのはウグイで、中川ヤナでは1990年の1500キロに比べ、05年は150分の1となる10キロに減少。つけば申請者数も漁獲量と同様に、減少傾向をたどる。
天竜川の魚を食べ尽くしたためか本年は240羽に減少したが、天竜川漁協の漁獲量は痛手を受けたまま。関係者は頭を抱えている。 -
農林産物直売所「たかずや」で5周年祭り開催
伊那市富県の農林産物直売所「たかずや」は24日、開所から5年を迎えたことへの感謝を込めて「5周年祭り」を開く。
同直売所は、富県地区の生産者がその日の朝収穫した新鮮な旬の野菜の数々が並ぶのが魅力。年に一度の祭りは、消費者への感謝を込めて例年開催している。
当日は、大ぶりで色艶のよいレタスやキャベツをはじめ、ブロッコリー、カリフラワー、キュウリなど、旬の野菜のほか、キノコ、切り花、山菜、ハチミツなど各種農林産物がぞくぞくと並ぶ。
また、手打ちそば、おにぎりの無料試食サービスを実施。ぽん菓子やたこ焼きなども販売する。
生産者の一人は「それぞれの生産者一生懸命つくった野菜が並ぶので、ぜひ大勢の方に来てほしい。そばなどの無料サービスなどもあるので、楽しんでもらえれば」と、多くの参加を呼びかけていた。
午前10時縲恁゚後4時。
問い合わせは中部グリーンセンター富県(TEL72・5279)へ。 -
南ア、高山植物咲き始める
お花畑が広がる南アルプス仙丈ケ岳で、ミヤマキンバイ、イワカガミなどの高山植物が咲き始めている。今月下旬以降が見頃となりそうだ。
頂上に向う稜線上に花々が点在。小仙丈ケ岳(標高2864メートル)付近では、ミヤマキンバイが可憐な花を咲かせていた。
ミネザクラも咲いており、「今年は何度もサクラのお花見ができた」と登山者の目を楽しませている。 -
高遠町の小4年生入笠山にメギ苗木植える
伊那市高遠町の入笠山で20日、「自然環境保護学習会」があり、地元の高遠、高遠北の両小学校4年生46人が、県天然記念物に指定されているミヤマシロチョウの食草であるメギの苗木100本を植えた。
絶滅が危惧(ぐ)されているミヤマシロチョウは、標高1600メートルから1900メートルに生息する高山蝶(ちょう)。7月中旬ころから8月下旬ころまで舞い、130から150個を産卵する。幼虫期にメギやヒロハヘビノボラズの葉をエサに成長する。
県自然観察インストラクターの征矢哲雄さん(77)=南箕輪村=によると、入山する観光客の増加により、特有のとげがあるメギが伐採されたことや、ミヤマシロチョウが乱獲されたことなどが絶滅危惧の要因とみられている。
旧高遠町では6年前に動植物や地質などの自然環境基礎調査でミヤマシロチョウの激減を確認。これをきっかけに2年後、復元を目指すとともに環境保全への意識の高揚を図るために学習会を始めた。
これまでに植えてきた苗は順調に育っているものもあれば、降雪が少なかったことによりシカの食害にあった苗も少なくないという。
児童たちを前に、「入笠山の青い空に再び多くの美しいミヤマシロチョウが飛翔することを願って植えてほしい」と征矢さん。児童たちは穴を掘って肥料を施し、高さ約50センチほどの苗木を一本ずつ丁寧に植えた。
高遠小の宮島華菜さん(9)は「(ミヤマシロチョウが)いっぱい飛んでくれればきれいだし、みんなもうれしくなるから少しでも増えてほしい」と話していた。 -
飯島町自然と共生する農業セミナー
千ヘクタールの自然共生農場づくりを進める飯島町営農センターは19日夜、農村環境改善センターで自然との農業セミナーが開講した。
自然共生農場づくりの取り組みの輪を広げ、環境に優しい農業に対する理解を深め、実践する農業者の育成がねらい。約30人が受講し、来年1月まで7回開き、いもち病やカメムシの防除、エコファーマーの認定制度について学ぶ。
初回はエコファーマーに認定された紫芝勉さん(田切農産代表、飯島町1号)に県知事の認定書の伝達各地区のいもち病予察員の委嘱に続き、病害虫防除所の辻さなるさんを講師に水稲いもち病の発生生態と防除、予察技術について理解を深めた。
この中で、辻さんは「上位葉に進展した葉いもちは、そのまま穂いもちの感染源になる。穂いもちによる被害を出さないために、葉いもちがまん延する前に発生を把握し、予防対策が大切」と早期発見、早期予防を強調した。
各地区のいもち病予察員は次のみなさん(敬称略)
▽飯島地区=小林政司▽田切地区=紫芝勉▽本郷地区=小林雄一▽七久保地区=鎌倉寿秀 -
カジカの稚魚を200匹放流
宮田村の自然を呼び戻す会(加藤一彦会長)はカジカの稚魚の養殖に成功。18日、小田切川で会員や小学生ら約40人が参加し、初めて本格的にカジカの稚魚の放流をした。
小学生らは持参したバケツに加藤会長から7、8匹ずつ分けてもらい、「大きくなって」と親水護岸から放した。
子どもたちは「元気に泳いでいった」「早く大きくなるといいね」と笑顔。
今回放流した稚魚は、加藤会長が2月末、天竜川から雄、雌各1匹のカジカを捕獲、水槽で飼育。4月初旬に産卵、ふ化、2カ月飼育し約2センチに生育した。
加藤会長によると、小田切川にかつてカジカは生育していたが、今はほとんどいない。5年前から復活に向け、数10匹ほど放流していたが、今年初めて、稚魚の養殖に成功し、大々的に放流できたという。 -
女性を対象とした環の農業者セミナー開講
地産地消や地域農業の重要な担い手である女性農業者に、環境に優しい農業を学んでもらおう竏窒ニ20日、「環の農業セミナー」が開講した。40縲・0代の女性25人が参加。身近なところから始める減農薬栽培などを学んだ。
環境負荷の少ない農業技術の普及などを目的として上伊那農業改良普及センターが昨年度から始めた取り組み。本年度は女性をターゲットとした。
この日は、5月から施行されたポジティブリスト制度や、農薬散布について学習。ポジティブリストの導入により、残留農薬に対するチェックが厳しくなったため、農薬散布時には、隣の畑への飛散にも配慮する必要があることを学んだ。
スイートコーンのほ場では、農薬散布機を使った場合にどれだけの飛散があるかを確認。病害虫がつきやすい葉の裏側には中々農薬がつかない反面、ほんの少しの風でも飛散するため、家庭用の小さな散布機でも4メートル近い飛散があることを知った。
指導に当たった専門技術員は「目的を持って農薬を散布することで、散布量は減らすことが出来る」と語り、新しい技術がなくてもできる減農薬の事例を示した。 -
高山植物等保護対策協議会南信地区協議会総会
高山植物等保護対策協議会南信地区協議会の総会が20日、伊那市の南信森林管理署であった。昨年度の保護取締まり状況を確認し、本年度事業案を承認した。
05年度の取し締まり件数は849件。前年比で77%に減少したものの、依然踏み荒らしや禁止区域への侵入件数が多い。近年増加してきたペットの連れ込みに加え、昨年度はマウンテンバイクでの乗り入れも多かった。
本年度は、パトロールの強化、標識、保護ロープなどの整備、環境美化運動の推進を図りながら、高山植物などの一層の保護に努めていく。7月からはハローワークを通じて募集した森林保護員も活動していく。
駒ヶ岳の千畳敷については「植物を食べるサルの姿が再三見られるようになり、何を食べているか調査してほしい」とする声も挙がった。 -
わくわくカミーちゃん農園
サクランボ狩りなど体験JA上伊那の食農教育イベント「わくわくカミーちゃん農園」が18日、伊那市東春近の畑などであった。あいにくの雨模様だったが、上伊那特産ブロッコリーの収穫やサクランボ狩りなど貴重な体験を親子で楽しんだ。
昨年に続き2年目のカミーちゃん農園。収穫体験を通して農業を知ってもらう企画で、年3回を予定する。
この日は第1回で、42組の親子123人が参加した。イベントは伊那市を中心に振興作物として栽培者が増えているブロッコリーの収穫、上伊那ではあまり栽培されていないサクランボの食べ放題、春近発電所見学、皆で収穫したブロッコリーでカレーを作り昼食、繭を使うまゆクラフトと盛りだくさんの内容だった。
酒井和彦さんのブロッコリー畑では、直径12縲・3センチに育ったブロッコリーを1人2株ずつ収穫。子どもたちは茂った葉の間をのぞき込んで大きさを確認し、上から12センチくらいのところを包丁で切って収穫した。
伊那市西箕輪の唐沢奈津子さんは、「サクランボ狩りやブロッコリー狩りを子どもたちに体験させてあげたいと思った」と、真奈さん(西箕輪小2年)、直弥君(4つ)と参加。真奈さんは、「楽しい」と上手にブロッコリーを収穫していた。 -
松くい虫被害の枯損木200本以上に
松くい虫被害を初めて確認した宮田村で、当初の想定よりも被害が拡大していることが分かった。1月末の調査で66本、4月末には166本のマツが被害に遭っていると目視調査で確認。さらに、拡大防止の伐倒処理を進めるうちに、目視では分からなかった枯損木が次々と判明し、最終的には200本以上に及ぶとみられる。
村は、本年度当初予算で松くい虫の被害対策費に40万円を計上。その後、166本の被害が判明し、現在開会中の6月村議会定例会に184万円を追加補正する予算案を提出している。
ただ、その後に判明した被害状況は算入されておらず、今後さらに追加補正することが予想される。
被害は天竜川、太田切川沿いに集中。中越区、大久保区、大田切区の3地区にまたがっている。
確認した枯損木は全て伐倒した後に、薫蒸して処理。ほぼ作業を終えた。
枯損木の処理は県の補助などで村の負担は1割程度で済むが、処理しても安心できず、今後の拡大防止策は悩みのタネ。
村産業建設課は「積極的な樹種転換も考えていかなければ」と話す。 -
南箕輪村のブルーベリー狩り7月8日オープン
南箕輪村内4カ所にあるブルーベリー観光農園で、今年もブルーベリー狩りが計画されている。ブルーベリー観光農園組合(組合員4人、田中実会長)、JA上伊那、村開発公社の運営委員会が14日、農園で今年の出来栄えを調査し、開園の打ち合わせをした。ブルーベリー狩りは2年目で、今年は7月8日(土曜日)に始まり8月上旬まで開く。
ブルーベリーの生育状況は、低温の影響で昨年より三日ほど遅れているが、木が大きくなり実も多くついているので「期待できそう」と関係者。昨年は組合員2人の園のみだったが、今年は4園でもぎ取りができそうだという。
チケット販売は大芝高原味工房、大芝荘のほか、今年は各農園でも扱う。料金は昨年と同じく1時間以内の食べ放題で中学生以上1千円、小学生500円。中学生以上にはパックのお土産付き。入園時間は午前10時縲恁゚後3時。今年は各農園でパックの直売りも予定している。
昨年の入園者数は153人。今年は入園者500人、売上40万円を目指す。 -
青年新規就農者の激励会
地域農業を担う若手農業者を励まそう竏窒ニ15日、今春上伊那で新しく就農した7人を囲んだ激励会が伊那市西箕輪のトマトの木であった。先輩農家や就農を目指して上伊那で農業を勉強している研修生など約50人が集まり、情報交換をしながら交流を深めた。
地域のことをよく知らない新規就農者が、情報交換をしたり、志を同じくする農業者とのつながりをつくるための取り組み。今年はIターン者が最も多く5人。学卒で実家を継いだUターン者もいた。分野は野菜、果樹、畜産、水稲など。
上伊那農業改良普及センターの石原貞治所長は「耕作放棄地は年々増えており、新しい担い手の確保が必要となっている。一方で、就農を目指す若者が増え始めていることも実感している。がんばってほしい」と挨拶。
新規就農者らは「経営を安定させたい」「お客を増やしたい」など、それぞれの夢や将来について語った。
上伊那の新規就農者の定着率は9割前後で、リタイヤ者は少ないという。 -
農業委員会などの協力で宮田小5年2組が大豆栽培に挑戦
宮田村農業委員会と学校給食を考える会の呼びかけで、宮田小学校5年2組(鈴木由美子教諭)が大豆の栽培に挑戦している。13日には、同委員会の指導で町3区の畑に種まき。35人の児童が秋の収獲を夢見ながら、土にまみれた。
農業委員の一部も加わっている考える会は、宮田村産の大豆を加工し、手づくり味噌を学校給食に提供できないかと以前から研究。
ただ、加工製品の提供となると許可などが必要となるため、子どもたち自身に大豆を栽培してもらい、加工も体験してもらえればと計画した。
同委員会振興部会(田中一男部会長)が全面的に協力。この日も6人の委員が参加し、児童に大豆のまき方を教えた。
クラス替えする前の3年生の時に大豆栽培した経験がある子どもたちもいたが、多くは初体験。友人と協力しながら作業していた。
農業委員で学校給食を考える会のメンバーでもある樋屋喜代美さんは「大豆は日本の食事に欠かせないもの。この機会を通じて、子どもたちも、そして私たちも良さを見直したい」と話した。
同学級は大豆がどのような加工製品になるかなどの研究も行っており、今後栽培管理を続けながら、さらに学習を深めていく。 -
梅狩り・梅もぎ体験販売11日まで
箕輪町南部営農組合の梅狩り・梅もぎ体験販売が10日、木下の同組合梅園で始まった。青い梅のさわやかな香り漂う園内は、次々と訪れる客でにぎわっている。11日まで。
自由にもぎ取りできる梅の品種は竜峡小梅。組合によると、今年は5月の日照不足で例年より小粒だが、出来はいいという。
初日は開園の30分前から客が入るほどの盛況ぶりで、地元を中心に近隣町村からも訪れている。木下の女性は、小梅を2キロ、梅干を6キロ漬けるといい、「新鮮でカリカリにできそう」と、枝にびっしりと実った小梅をもいでいた。
午前8時縲恁゚後3時。持ち帰り価格1キロ300円(税込)。予約不要、先着順。持ち帰り用の袋などは持参する。梅漬け、梅干、梅酒、梅ジャムなどのレシピもある。場所は、春日街道の木下原町交差点を西へ400メートルほど進んだ中央道手前。
問い合わせは町営農センター・南部営農組合事務局(TEL090・2637・4230)へ。 -
宮田高原放牧始まる
宮田村の宮田高原で9日、成長して乳牛となる生後1年に満たない雌牛の放牧が始まった。上伊那各地から9頭が運び込まれ、標高1650メートルの涼しい牧草地で夏場の3カ月間を過ごす。
生後6カ月から11カ月のホルスタイン(乳牛)8頭と、繁殖用の黒毛和牛1頭。昨年より7頭減と少し寂しいシーズンとなったが、駒ヶ根市や伊那市、箕輪町、南箕輪村の飼育農家が託した。
村や農協、家畜保健所などが協力し、寄生虫駆除の薬を1頭づつ注射。
その後、約20ヘクタールの広大な牧草地に放たれ、美味しそうにムシャムシャと草を食べる光景がみられた。
同高原牧場は約70年の歴史を誇り、最盛期には30頭以上もの放牧があった。
飼育農家減少だけでなく、放牧しなかったり、遠く北海道の牧場に託すケースなどもあり、牧場経営を採算ベースに乗せるには厳しい状況にある。
一方で同高原はキャンプ場などもあり、観光面などで牧場の存在は無視できず、村産業建設課は「できれば続けていきたいのだが」と話す。 -
箕輪町営農センター運営委員会
箕輪町営農センター(会長・平沢豊満町長)の06年度運営委員会はこのほど町役場で開き、本年度事業計画案、収支予算案などを承認した。
町営農センターは本年度、新たに始まる国の施策に合致した担い手づくり、豊かで特色ある産地づくりを推進し、農業の活性化を目指す。
主な事業計画は▽水田農業を中心とした農業生産法人みのわ(仮称)の設立▽豊かで特色ある産地づくりの推進▽観光と農林業、体験事業の取り組み-など。収支予算は351万9千円。
農業生産法人の設立は、法人組織の事業内容の検討・決定、集落懇談会による農業者への周知を図る。産地づくり推進は、「箕輪ブランド」の農産物生産への検討・推進で水稲省力栽培の実施、焼酎用サツマイモ栽培の支援など各種栽培グループの研究・推進。「地産地消」「食育」の推進で各小学校、保育園への農作物の苗や種など食育教材の供給など。 -
箕輪町地区農政対策委員会総会
箕輪町地区農政対策委員会総会は7日夜、JA上伊那箕輪町支所であり、06年度事業計画案、収支予算案などを承認した。
主な事業計画は、農業振興対策で町営農センターの事業計画との一体的対応、地域営農組織の法人化に向けた対応、先進地視察研修。研修は農業生産法人「みのわ」の取り組みに対応するもので、箕輪町と状況が似ている埼玉県嵐山町「農事組合法人らんざん営農」(04年設立)などを7月に視察する。収支予算は125万2千円。
06年度役員は次の皆さん。
▽委員長=市川隆男(JA地区代表理事)▽副委員長=那須千元(町農業委員会長)日野和司(町議会経済建設委員長)▽常任委員=赤沼英俊(町農業委員会農政部長)井上計治地区(稲作部会箕輪町支部長)藤沢清(果樹部会北部支部長)北原節夫(野菜部会北部支部長)大槻豊(酪農部会長)毛利儀男(農家組合長会長)▽JA役員=荻原省三(JA地区副代表理事)井沢文明、田中豊彦、三浦寿美子(以上JA理事)▽監事=小沢國秀(JA代表監事)唐沢慶夫(農家組合長会副会長) -
農地の荒廃防止と地域活性化をねらった芋焼酎づくり、伊那市で開始
芋焼酎で地域の活性化と農地荒廃防止を図ろう竏窒ニ8日、伊那市西箕輪の農家14人と伊那養護学校高等部の生徒9人が、地区内の遊休農地約45アールに、焼酎用のサツマイモの苗を定植した。サツマイモは、地区オリジナルの芋焼酎として製品化するほか、上伊那8市町村の生産者らで製品化を計画している「伊那八峰」(仮称)の原料にも用いる。発起人の一人、唐澤浩史さん(61)は「一生懸命つくるので、地域の人にもぜひ飲んでほしい」と話している。
担い手の減少、高齢化に伴う遊休農地問題は、西箕輪でも深刻化している。そんな中、同様の問題を解消するために近隣市町村で進めている芋焼酎づくりに着目。地元農家の有志が集まり、準備を進めてきた。
高齢農業者が多いことから、栽培管理にかかる労働負荷は、出来る限り軽減できるように工夫した。ほ場近くにある伊那養護学校からも作業への参加協力を得た。
今年は約1・3ヘクタールに苗2万1千本を植える予定で、2、3トンの収穫を見込んでいる。焼酎用として一般的な「黄金千貫」のほか、焼酎に用いるのは珍しい「紅あずま」も試験的に栽培する。
来年1月ころまでに製品化する予定。 -
大麦の刈り取りが始まる
中川村片桐田島の天竜川右岸に広がる転作田で8日、大麦の収穫作業が始まった。黄金色に実った麦畑で、コンバインが軽快なエンジン音を立てて、刈り取っていく。
大麦は六条大麦系の「ファイバースノウ」が主体。中川村ではアグリカルチャー片桐を中心に約6ヘクタールを作付け。コンバインで収穫した麦は、宮田村のカントリエレベーターで乾燥、うどんなどの食用として出荷される。
上伊那全体では大麦は約129ヘクタール、小麦は196ヘクタール作付けされている。 -
箕輪町水田農業推進協議会
箕輪町水田農業推進協議会(会長・平沢豊満町長)は6日、町役場で開き、06年度事業計画案、予算案などを承認した。
06年度の米の生産調整手法は、新たに完全無農薬無化学肥料栽培水稲を取り入れる。20%が転作の対象となるもので(1)JAS法に基づく有機栽培米(2)環境にやさしい農産物表示認定制度による無農薬・無化学肥料栽培米(3)特別栽培農産物の表示ガイドラインによる無農薬・無化学肥料栽培米-の3つが対象。(3)の確認者は箕輪町有機農業研究会に委任する。
ソバ栽培は、国産ソバの需要拡大に伴い本年度は夏ソバ栽培面積が昨年度の倍以上の7ヘクタールになり、同協議会で乾燥機を購入する。品質向上のため種子更新を徹底。JA営農資材店舗で購入した種子代金に町から2分の1以内の補助がある。
町の水稲作付実施水田面積は、加工米を含む限度面積4万3811・70アール、計画面積4万2114・50アールで目標達成率は96・13%。 -
麦秋、大麦の刈り取り
中川村片桐田島の天竜川右岸に広がる転作田で大麦の収穫作業が8日から始まった。黄金色に実った麦畑で、コンバインが軽快なエンジン音を立てて、刈り取っていく=写真。
大麦は六条大麦系の「ファイバースノウ」が主体。中川村ではアグリカルチャー片桐を中心に約6ヘクタールを作付け。コンバインで収穫した麦は、宮田村のカントリエレベーターで乾燥、うどんなどの食用として出荷される。
上伊那全体では大麦は約129ヘクタール、小麦は196ヘクタール作付けされている。 -
伊那市有害鳥獣対策協議会総会
伊那市有害鳥獣対策協議会(小坂樫男会長)は5日、伊那市役所で総会を開いた。旧伊那市の協議会を解散し、新伊那市の対策協議会を発足。06年度事業計画を承認した。
3地区で確認した昨年度の鳥獣被害想定額は約4千万円。一昨年度より約300万円減少した。
想定被害額が約3400万円だった伊那地区は、カラス、ドバトなどによる鳥害が占める割合が高く、約1500万円。中でもカラスは、一昨年より1・5倍多い約1500羽を駆除したが、被害額は増加した。
鳥害がほとんどない高遠地区、長谷地区は、獣類の被害が中心。サル、シカの被害が大幅に減少した高遠地区の被害は460万円と減少。長谷地区は、イノシシ、サル、シカによる被害が増加。想定被害額も昨年より約10万円増え、約150万円となった。
本年度は、各地区ごとで駆除班を編成し、計画に基づく駆除を進める。また、情報収集や状況分析、一般への広報活動などを行い、被害防止に努めていく。