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大増光するホームズ彗星 天文ボラ野口さん撮影
伊那天文ボランティアサークル代表の野口輝雄さん=伊那市西箕輪=が、肉眼でも確認できるほど大増光している「ホームズ彗星」を望遠鏡を通して写真撮影した。野口さんは「一生に一度見られるかどうかの珍しい彗星」と注目する。
野口さんによると、10月23日(世界時)は約17等の明るさで観測されたが24日午後10時12分(日本時)、約3・5等に増光。その後は、約2等台に達し、光の単位からすると明るさは40万倍になったという。
彗星は、太陽に近づくと汚れた雪玉のような表面が蒸発し、放出された物質が太陽光を反射して輝く。しかし、ホームズ彗星は、何らかの原因で一時的に通常よりも大量のガスやちりが吹き出し、大増光したと考えられる。
本年5月に近日点を通過し、太陽から遠ざかっているが核を取り巻くガスが大きくなっている。国立天文台は、このままガスが拡散すると、11月中旬前後には満月大になる予想だという。
野口さんが撮影した「ホームズ彗星」。4日(左)と7日の撮影を比べると視直径が1・4倍ほど大きくなっているのが分かる -
メディカルラリー 中病で県内8チーム競う
県内の救急初療にかかわる医師や救急救命士らでつくる実行委員会は10日、伊那市の伊那中央病院などで「信州病院前救急初療競技会(メディカルラリー)」を開いた。各地域ごとの医師や看護師、救急隊でつくる8チームが、相互の連携を深めるため競技に参加した。
県内各地域における救急医療の推進を目的とした、昨年に続いて2回目となるメディカルラリー。病院職員2人、消防職員2人の計4人でチームをつくり、想定された救急シナリオに沿って活動し、医療手技や判断を採点で競った。
救急シナリオは、林間学校で訪れた学生たちが落雷で死傷した竏窒ニの設定など5種類があり、8チームがそれぞれのシナリオで活動した。そのほか関係者120人が患者、採点役といったサポートで参加し、競技を見守りながら勉強した。
実行委員会の北沢公男委員長(伊那中央病院)は「医師や救急救命士の連携を深める目的。場面設定のある訓練を通じて、反省しながら自分たちを磨いていってほしい」と期待する。
集団災害を想定したシナリオで活動する出場者 -
宮田ビジネス学院新卒者ら対象の全日制コース来春開設、不登校や中退の若者受け入れも視野に
社会人対象の職業教育を展開する宮田村商工会運営の宮田ビジネス学院は来春、若い人材育成を目的に新卒者らを主な対象にした全日(昼間開講)の2年制、1年制の計3コースを新設する。既存の学校教育の枠組みに対応できなかった不登校や中退した若者らの受け入れも視野に入れており「社会に出ればみんな横一線。一人ひとりに応じたカリキュラムで若い力を伸ばし、地域活性につなげたい」と話す。
同学院は2001年2月にパソコンスクールとして出発。以来コースを拡充し、04年からは3回に渡って国、県の公共職業訓練を受託している。
社会人や求職者を主にした利用者は6年間でのべ2千人にも及ぶが、さらなる人材育成に力を注ごうと、仕事経験がない新卒者や社会経験の乏しい若者に今回目を向けた。
1年制はパソコン検定や簿記などの資格取得も含め業務応用からビジネスマナーまで学ぶ「ITビジネス」と、ホームページ作成やCADなどの知識を実技を習得し、提案能力も養成する「Webデザイナー養成」の2コースから選択。
2年制は両コースを学ぶもので、年間授業時間は1150時間程度を計画している。
学生5人に1人の講師を配置する少人数教育を採用し、個別の進度で学習。社会人と同じ教室で学ぶことにより、社会と接する教育も充実させる。
近く募集要項をかため、地元の高校などへも周知する。
問い合わせは同学院(村商工会)85・2213。 -
旧養魚場の後利用「年内には方向性を」
天竜川漁協が5月末で閉鎖した宮田村新田区の旧宮田養魚場の後利用について9日夜、担当窓口となっている村の矢田典和総務課長は「年内には何とか方向性を出したい」と見通しを示した。村内若手農業者でつくる壮年連盟と村理事者らの懇談会で質問に挙がり、後利用を希望する事業者と漁協、村の三者間で近く賃貸契約に関わる交渉に着手すると経過も説明した。
村が行った後利用事業者の公募には当初4件の申し込みがあったが、万が一に事業を中途でやめる場合には養魚場施設を原状回復する費用面がネックとなるなど、1件にまで絞り込まれている。
2次審査した村議会は村理事者に最終的な対応、判断を委ねており、村は交渉経過を考慮したうえであり方を議会に諮る方針。懇談会で矢田課長はそれら一連の経過にふれた。 -
北割Aが優勝、小学生球技大会
ドッジボールが種目の宮田村の第32回小学生球技大会(村青少年健全育成協議会主催)は10日開き、北割Aが僅差の激戦を制し優勝。佐藤陽輔主将ら6年生が中心となってチームをまとめ、参加20チームの頂点に立った。
河原町Bとの決勝戦は、最後の1人まで勝負の行方が見えない手に汗握る熱戦に。1セット目を許したが攻撃の手を緩めず逆転し、粘り勝ちした。
佐藤主将、間瀬祐登副主将、奥原慎君の6年生3人は「みんな積極的だった。最高のチームワーク」と勝利を喜んだ。
上位成績は次の通り。
(1)北割A(2)河原町B(3)南割B、町二区 -
青野さんの写真展 かんてんぱぱホール3月まで
日本山岳写真協会理事を務める写真家、青野恭典さん(69)=東京都昭島市=の個展「高嶺(たかね)への誘いII」は来年3月15日まで、伊那市西春近の伊那食品工業かんてんぱぱホールで開いている。北アルプスなどを題材とした新作約50点を展示している=写真。入場無料。
青野さんは02年に同ホールでフォトギャラリーを開設。今回は「巌冬穂高連峰」、「冬の赤石山頂」などの力作を並べた。すべてがフィルム写真でモノクロを中心とした。青野さんは「山の持っている独特な雰囲気を表わした。モノクロから色や音、風を感じてほしい」という。
作品「ニホンカモシカ」は、冬の常念岳の山頂付近で偶然出会ったシカと背景に浅間山を撮影した。被写体に接近するため、90ミリレンズをつけたカメラを片手に、シカのまねをしながらゆっくりと近づきながらシャッターを切ったという力作だ。
青野さんは「山そのものを見ると同時に立ちはだかる岩、樹木や草花、動物、そして風や空気、それらを育む生きている大地までも見定めようと心の目に焼きつけてきた。臨場感ある大画面で山の息吹をお楽しみください」と話している。
午前9時縲恁゚後6時。年中無休。 -
赤穂南小で歯の講演会
学校を挙げて歯と口の健康づくりに取り組んでいる駒ケ根市の赤穂南小学校(下平達朗校長)は9日、PTA講演会を同小体育館で開いた。当日の授業参観に訪れた保護者と5、6年生児童が岡山大歯学部小児歯科講師の岡崎好秀さんの講演「カムカム大百科 歯科医から見た食育」を聴いた。岡崎さんはサルの歯の写真を2枚示し、「片方は野生、片方は動物園のサル。動物園のサルはどっちでしょう」とクイズを出題。「正解は歯と歯ぐきの汚れが多い方。野生は木の実など自然界の硬い物を食べているため」と解説した。保護者に向けては「少年院の子どもたちにはひどい歯が多い。家庭環境が歯の状態に影響していると思えてならない」として、幼少時からの食育の大切さを訴えた=写真。
同小は児童が食事の際にかむ回数をカウントする「カミカミマシーン」を独自に考案、実用化しているほか、歯の健康について楽しく指導する全校集会「歯ッピータイム」を月に1回開いたり、体重測定時に歯のチェックや歯磨き指導を行ったりするなどのきめ細かい活動により、児童の虫歯予防に大きな成果を挙げている。昨年、第45回全日本学校歯科保健優良校表彰で最優秀校に選ばれた。 -
「トカルパのひかり」表敬訪問
トカルパ村などのネパールの山村住民に読み書きを教える識字教室を支援しているNPO「トカルパのひかり」(窪田雅則会長)は9日、教室の活動を報告してもらおうと招いた校長シバ・プラサド・ネウパネさんとともに駒ケ根市役所を訪れ、中原正純市長にあいさつした=写真。中原市長は「トカルパのひかりは、ネパール・ポカラ市との国際有効都市提携のきっかけになった。心から歓迎する」と笑顔で迎えた。シバさんは「市長に会えて光栄」と述べた。
「トカルパのひかり」は1994年、JICA(国際協力機構)の青年海外協力隊員がトカルパ村で行っていた識字教室の活動を支援しようと発足。名称は、夜の教室に集まってくる人々が持つたいまつの光を絶やさないように竏窒ニの思いを込めて名付けられた。99年にはNPOに認証。その後は識字教室のほか、縫製教室などへの協力も行っている。 -
伊南行政消防本部閉庁式
旧庁舎の老朽化に伴って駒ケ根市飯坂の新庁舎に移転する伊南行政組合(組合長・中原正純駒ケ根市長)消防本部と北消防署は9日、旧庁舎の閉庁式を行った。署員など約40人が整列して見守る中、建物正面の壁面に取りつけられていた消防章をはしごに登った署員が取り外し、35年間慣れ親しんだ庁舎に別れを告げた=写真。竹上俊隆消防長は「いよいよお別れで感無量だが、業務に空白は許されない。新庁舎で心新たに職務に励んでほしい」と訓示した。消防章は記念として保存される。
旧庁舎は1972(昭和47)年に新築された。土地と建物は市の所有だが、今後の利用方法などは未定。 -
伊那小PTA講演会 地元出身の大倉さん語る
伊那市の伊那小学校PTA(竹村勤会長)は7日、放送作家で市ふるさと大使の大倉利晴さん=東京都豊島区=を招いたPTA講演会を同校体育館で開いた。伊那小出身の大倉さんは、小学校時代の思い出や放送作家を目指したきっかけなどを集まった保護者ら約150人に話した。
大倉さんは山寺区天竜町出身。20歳の時、タレントの萩本欽一さんに師事し、以降テレビ・ラジオをはじめとするエンターテインメントの世界で活躍する。本年4月の新市誕生1周年記念式典で20人のふるさと大使のうちの一人として委嘱されている。
小学校時代は皆勤賞だった大倉さんは、「風邪をひいても学校に通うきちょうめんな子どもだった」と切り出し、当時を振り返った。会場には大倉さんを知る人も多く、「学校で飼育していたトンビ」の話では大きくうなずいて聞き入る場面もあるなど、軽快なトークで会場を盛り上げた。 -
伊那防火管理協会 消火通報コンクール
伊那防火管理協会(唐沢可昭会長)の消火通報コンクールが9日、伊那市営プール駐車場であった。消火器操法、屋内消火栓操法の2部門に12事業所から19チームが参加し、初期消火の技術を披露した=写真。
16回目となるコンクール。事業者が正しい消火器、消火栓の取り扱い方を身につけ、災害発生時に活用するとともに正確な119番通報の習得を目指した。
競技は、木箱とオイルパンからの出火を消火器を使って消火する「消火器操法」(16チーム)、ホースを伸ばし標的に放水する「屋内消火栓操法」(3チーム)の2部門。それぞれ操作時間や動作の正確さを競った。
あいさつに立った唐沢会長は「初期消火こそ被害を最小限に食い止めるための最大の方法。この訓練を通じて、いざという時に落ちついて行動できるようにしてほしい」と呼びかけた。
入賞したチームは次の通り。
【消火器操法】(1)扇屋石油(伊那市)(2)ルビコン(同)(3)KOA・B(箕輪町)
【屋内消火栓操法】(1)IHI回転機械(辰野町)(2)中部電力伊那営業所(伊那市)(3)伊那市役所(同) -
長野県伊那養護学校、来年4月の開室を目指して駒ヶ根市の中沢小学校、駒ヶ根東中学校に分教室を設置
伊那市西箕輪にある長野県伊那養護学校は、来年4月の開室を目指して駒ヶ根市の中沢小学校、駒ヶ根東中学校に分教室を設置しようとしている。障害を持つ子どもたちが地域の子どもたちとともに学ぶ“地域化”に向けた一環で、実現すれば昨年4月に分教室を開室した小諸市の長野県小諸養護学校に続き県内2カ所目となる。
小諸養護学校は昨年、県教育委員会の「自律学校地域化推進モデル事業」として地元の佐久穂町にある小中学校に分教室を開室した。こうした動きを受け、伊那養護学校でも保護者などから分教室への要望が高まり、関係する地元市町村に呼びかけながら話し合いを開始。本校は伊那市にあるため、分教室は伊南地区に設置できないかと検討する中で、教室数に余裕がある中沢小学校と駒ヶ根東中学校がある駒ヶ根市が検討に応じることとなった。
駒ヶ根市は今後、両校のPTAや地元住民などを対象とした説明会を開き、取り組みへの理解を得ていきたいとしているほか、伊那養護学校も同校の保護者を対象とした説明会を予定している。
分教室の授業は伊那養護学校から出向いた教員が行うことになるが、開室後は他教室との交流も模索していきたいとしている。
分教室に通うことが想定されるのは伊南地区から通っている約20人。分教室を利用するかどうかは今後、家族の希望をとる。
伊那養護学校の生徒数は約170人。年々増加傾向にあり、教室が手狭になっている。また、寄宿舎、スクールバスなどの定員もいっぱいの状態で、希望してもなかなか乗れないなど、生徒たちの通学保障が課題となっている。分教室の実現はこうした問題への打開策となりそうだ。 -
上伊那地区教育懇談会はじまる
小中学校のPTA、保護者、教職員などによる「上伊那地区教育懇談会」が8日夜、伊那市の竜西地区を皮切りに始まった。会場の伊那中学校には約50人が集まり、子どもの食育などについて話し合った=写真。県教職員組合上伊那支部主催。
懇談会は保護者、教職員が集まり、子どもを取り巻く環境について考え、話し合うためのもので、11月28日までに上伊那各地の会場で全15回開催する。
今年は「『食』を通して親子の絆について考える」をテーマに、上伊那郡内の小中学校を対象として今年7月に実施した食に関するアンケート結果について考察。
アンケートでは「毎朝朝食を食べているか」という問いに対し、中学2年生の女子は72%しか毎日食べていないと回答しているが、親に同様の質問をしたところ、その92%が自分の子どもは毎朝食べていると回答していることから、生徒と親の間に認識差が生じていることが分かった。
また「給食が楽しい」と答えた生徒の多くは「学校生活が楽しい」と回答しているが、学校生活が楽しくないとする生徒は、給食も楽しくないと回答する傾向にあった。
塾や習い事などに通う中で就寝時間や食事の時間が不規則になっている子どもが増加していることなども分かり、規則正しい食生活を心掛ける中で「個食」「孤食」を避け、子どもと一緒に楽しみながら食事をすることが、子どものコミュニケーション能力を養っていくうえでも重要ではないかとした。
その後、テーマごとに分かれた分科会もあった。 -
伊那市内の小学校 暖房機が爆発
9日午前8時30分ごろ、伊那市の西春近北小学校(酒井照明校長・203人)で試しだきをしようとした温風暖房機が爆発した。事故発生時、全児童は校庭で活動していたため無事だった。市教委は、専門業者による保守点検前に使用して事故が起きたとし、今後の管理方法を明確にした。
市教委によると、男性教諭が同7時30分、試しだきのため温風暖房機を作動。校務技師が確認のため約1時間後に機械のある部屋を訪れると動いていなかったという。同技師が再度、作動スイッチを入れたところ数分後に爆発、燃焼炉が破損し、外側パネルの一つが吹き飛んだ。
事故原因については、製造元メーカーの調査チームが近日中に究明する。同機械は重油を燃やし、取り込んだ外気を温めて校内10教室に送風していた。伊那消防署は、気化した重油が炉内で充満し、発火した可能性が高いという。
温風暖房機は使用時期の前後、業者が点検を行う。同校はこの日、業者の点検を受ける予定だったが点検前の使用開始について、あいまいになっていたため使用した。
市教委は、市内全小中学校に未点検の暖房機の使用を禁止することを明確に指示。業者に対しては、温風暖房機のある10小学校の本日中の点検を急がせた。
燃焼炉内で爆発が起きた西春近北小の温風暖房機 -
伊那市オリジナル年賀はがき発売中止
伊那市が毎年作成し郵便局が販売していたオリジナルの年賀はがきが、郵政民営化の影響で販売中止となった。市では代わりに年賀はがき用の素材をホームページ上で提供している。
伊那市のオリジナル年賀はがきは、1996年度から自治体のPR事業として発売を開始。郵便局からはがきを借りて市で一括印刷し、郵便局で販売していた。10月の郵政民営化によって郵政省に代わって誕生した日本郵政株式会社では同はがきの取り扱いを行っておらず、市がオリジナルはがきを販売するためには年賀はがきを買取り、市役所で販売するという形にしなくてはならず、売れ残りによる税制の負担などを考え、中止することとなった。
ホームページで提供しているのは、「伊那市の花とアルプスのある風景」をテーマにした写真で、「冠雪の南アルプスと花畑家」「南アルプスの山並みと菜の花」「春日公園から仙丈ケ岳を望む」「タカトオコヒガンザクラと中央アルプス」の4枚。それぞれ、PDF形式とワード形式でダウンロードができる。
伊那市役所のホームページのアドレスは、http://www.city.ina.nagano.jp/index.rbz -
リサイクルシステム研究会の会員企業に感謝状
天竜川本流と支流の水質調査「天竜川水系健康診断」を10年間継続してきたリサイクルシステム研究会(向山孝一会長)の会員企業20社に対し、県テクノ財団の萩本博幸理事長が9日、感謝状を贈った。
調査は水質の実態を把握するため、1997年に始まった。年1回、釜口水門縲恊テ岡県遠州灘河口の天竜川本流と天竜川に流れ込む支流約50カ所に測定地点を設け、2時間間隔で24時間にわたってCOD(化学的酸素要求量)などを調べた。
萩本理事長は会員企業にそれぞれ感謝状を手渡し、活躍に期待。
向山会長は「会員企業のチームワークが継続につながった。業種を超えたつながり、地域への広がりなど伊那谷を環境技術の集積地にしたい」と述べた。
水質調査の概要などは冊子「伊那谷の企業者員と竏註・nの仲間たちによる諏訪湖・天竜川水系健康診断10年の軌跡」=A4判、110ページ=にまとめた。千部作成し、会員企業や上・下伊那の小・中学校に配布する。
循環型社会の構築に向けては、天竜川美化活動「天竜川水系環境ピクニック」、使用済みコピー用紙を循環させるシステムの構築なども展開している。
会員企業は上・下伊那の電子部品、食品、建設などで構成される。 -
そば・天ぷらの天七、名物おかみ、伊藤美喜子さん
先日、飯島町の成人大学センターで「新そばを楽しむ会」を開き、町内外から百人が来場、飯島産の新そばをたん能した。
「友だちが友だちを呼んで、百人にもなってしまった。ゆで立てを召し上がっていただくには80人位が丁度いいのだが、常連さんで断れず、定員をオーバーした。地元のそばを大切に、天七を愛してくれる地域のみなさんのお蔭でにぎやかにできた」と感謝する。
1941年七久保村に生まれ。JAに勤め、バレーボール部員として、県大会に出場するなどスポーツウーマンだったとか。64年、小中学校で机を並べて学んだ幼馴染の伊藤修さんと結婚。長距離の運転手で外食が多かった修さんは「ちょっと評判が良くなると、値段が上がったり、ネタが変わって、いつもがっかりさせられる。お客様をがっかりさせない店を作ろう」と提案。結婚10周年の74年2月の開店に向け、伊那市の赤羽すし天ぷら店に修業に通うために急きょ、1カ月で車の免許を取得し、7月から開店する翌年2月まで、7カ月間で天ぷらの基礎を習得した。「天ぷらは火加減が難しい。特にエビを真っ直ぐに揚げるには仕込みを丁寧にしなくてはならない。エビに衣の花をつけるには熟練の技がいる」とか。
74年2月、JR飯島駅前に間口2間、13席で開店。「女の人が1人で天ぷらを揚げている」と珍しさも手伝い、店は大繁盛。「揚げたてと、ネタの鮮度、揚げ油にもこだわった」。
当時、JR飯島駅は急行も停車し、「そばを食べたい」という客も多く、修さんは自分も店に入り、そばを提供しよう、ここでは手狭、部屋のある店を建てようと言い出した。
早速、修さんは東京の片倉庵の片倉康雄さんに師事、1カ月間、集中的にそば打ちを習い、82年7月に、現在地に移転新築した。
90年、個人から有限会社に改組し「待っているだけの商売は辛い。こちらから営業したい」と、大厨房を備えた「セレモニー天七」を建設、慶事や仏事、ホームパーティーなど今も出張料理に力を入れている。
飯島町産の地粉を使い始めたのは98年から。減反政策で町内でもソバ田が増え、病死した夫の後を継いだ次男の昇志社長の提案。磨きから石ぬき、石臼びきの一連の作業で、他の産地に負けない食味になった。「伊那谷は昼と夜の寒暖の差が大きく、おいしいそばになる」とか。
「越百そば」のネーミングはふるさとの山、越百山と百を越すという縁起を担いだ。「越百そばをPRしようと、歌も踊りも作った。将来はぜひ、飯島地区の盆踊りで踊りたい」と張りきる。
そばの打ち手は湯沢好廣さん・今朝男さんの2人。「2人ともプロ、丁寧に心をこめて、しっかり打っている」と全幅の信頼を寄せる。
「飯島のそば人口を増やしたい。そばの店がもっと増え、『飯島にはおいしいそばがある』と言われるようになればうれしい」と笑顔を向ける。
定休・月曜日、営業時間午前11時30分縲恁゚後1時30分、午後5時30分縲・時。詳細は同店(TEL86・3055) -
箕輪写友会第9回写真展
写真愛好家でつくる箕輪写友会(青沼久雄会長)の第9回写真展が9日、町文化センター展示コーナーで始まった。主に県内の自然を写した会員の力作に、来場者が関心を寄せている。
作品は29点。会員10人がほぼ1人3点を出品した。これまでは春夏秋冬で季節ごとに作品をまとめて展示していたが、今回は会員1人ずつ3作品をまとめて展示し、人それぞれのねらい方、持ち味を見てもらうようにした。
春の展示会以降に撮影した作品を中心に、霧中の花、花桃、晩秋の上高地、初冠雪の宝剣岳など、各自が3枚組写真のように春・夏・秋を並べたり、上高地の写真3枚を飾るなど工夫して出品している。
青沼会長は、「会員それぞれの持ち味を見て楽しんでほしい」と話している。
会期は18日まで。午前10時縲恁゚後7時。12日と18日は午後5時まで。 -
【記者室】おおきな大根
収穫の喜びを味わってほしいと、営農組合が計画した大根の掘り取りイベント。「孫に大根を抜く経験をさせてやりたい」という家族が来ていた▼青々と茂った葉に埋もれながら収穫する入園前の子どもの姿は、童話「おおきなかぶ」を連想させた。立派に育った“おおきな大根”は、葉を持って1回引っ張ったぐらいで抜けるわけもなく、2回、3回と頑張ってようやく抜けた。2本目は抜けたと思った瞬間、すとんっと尻もち▼同じ場所で抜くのではなく畑の中を歩き、ちゃんと大根を選んでいた。子どもなりの選択基準がどこかにあったのだろう。服を汚しながら抜いた大根。祖母は「おでんに…」と話していた。自分で抜いた大根の味はどんなだったのだろう。(村上裕子)
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クラスの仲間ハムスターのために、宮田小1年1組サツマイモ売って飼育費用に
宮田村宮田小学校1年1組は9日、9月からクラスの一員として仲間になったハムスターの「リボンちゃん」の飼育費用に充てようと、自ら育てたサツマイモを学校近くのスーパーこいちに出荷して店頭に並べた。一袋づつ29人全員の手紙も添え、さっそく買い物客が手にとって購入する姿がみられた。
今までは各児童が家庭からヒマワリの種を持参したり、担任の大日野昭美教諭が立て替えて購入してきた「リボンちゃん」のエサの問題。
飼育全体の今後も含めて考えを深めるうちに、育て収獲したサツマイモを売って費用にしようと、子どもたちの想いもふくらんだ。
畑を貸してくれたうえに栽培にも協力してくれた地域の人への感謝も込めながら、立派に成長したサツマイモを袋詰め。
「ボクたちと生活しているリボンちゃんのためにお金を貯めています」「サツマイモはふかして食べるとおいしいよ」など、購入してくれる人に自分たちの想いも伝わるようにと手紙も添えた。
「たくさんの人が買ってくれますように」と願い、店頭に並べた子どもたち。協力したこいちの前林裕一専務は「何でも一生懸命やることは大切ですね」と目を細めていた。
販売は13日にも予定している。 -
裁判員制度学習会
宮田村の住民グループ「いきねっと宮田」は9日、長野地裁伊那支部の藤井聖悟裁判官を講師に迎え、2年後に導入される裁判員制度についての学習会を村民会館で開いた。約30人が参加して理解を深めたが「責任重大で大変」といった意見も寄せられた。
制度の仕組みを紹介するビデオ観賞後、藤井裁判官が一般の人から寄せられることが多い不安や疑問点について回答。
「裁判官と一般から選ばれた6人の裁判員がひとつのチームとして事件を審議する。司法を身近にして信頼を向上させるほか、安全な地域づくりも期待されます」など話した。
質疑では会場から「国民の意見を反映するというが、すごい責任が重く、その人の人生を左右する大変なことだと感じる」といった意見も。制度の中味についても分からない所を理解しようと、質問が挙がった。
地裁伊那支部の櫻井郁夫庶務課長は「制度開始まで時間は限られているが、まず知って理解してもらうことが重要。このような出張講座も行っているので、ぜひ声をかけてほしい」と話した。 -
飯島町長選 無投票か
飯島町選挙管理委員会は8日、役場で、任期満了に伴う飯島町長選挙(13日告示・18日投開票)の立候補届出関係書類事前審査をした。予定されていた現職の高坂宗昭氏(64)=七久保=の1派のみが出席した。
ほかに表だった動きはない。
共産党飯島町委員会の林英彦氏は「幅広い住民の中から候補を模索しているが、現時点では擁立に至っていない。方向も決定していない」としている。 -
飯島町長選挙、事前書類審査
飯島町選挙管理委員会は8日、役場で、任期満了に伴い、13日告示、18日投開票で行われる飯島町長選挙の立候補届出関係書類事前審査を行った。予定されていた現職の高坂宗昭氏(64)=七久保=の1派のみが出席し、審査を受けた。
ほかに表だった動きはないが、共産党飯島町委員会の林英彦氏は「幅広い住民の中から候補を模索しているが、現時点では擁立に至っていない。方向も決定していない」としている。 -
「その道の達人」講演会 箕輪中学校で
箕輪町の箕輪中学校で2日、東北大学大学院理学研究科の森田康夫教授の講演があり、生徒や保護者、上伊那の数学教諭ら約800人が耳を傾けた。森田教授は、数学が世の中でどのようにして使われているのかを分かりやすく話した。
各界で活躍する著名人を学校に招き、児童、生徒たちに学ぶことの意味や楽しさを伝える文部科学省の「その道の達人派遣事業」の紹介を受け、同中学校で講演会を開催した。県内ではこのほか、上田市菅平小、中学校でもある。
「算数・数学と社会」と題して講演。エジプトで10進法と分数という考え方が生まれた竏窒ニの文明と数学についての話からはじまり、「なぜ負の数や文字式などの難しい数学を勉強する必要があるのか」などをスライドを使って解説した。
森田教授は「算数や数学の問題を解く練習は筋道を通して考える論理力、新しい考え方を生み出す発想力をつけるために役立つ」などと説明。「数学の勉強では覚えることより自分で分かる、納得することが大切。じっくりと何が大切かを考え数学の力をつけてほしい」とした。
スライドを使って説明する森田教授 -
東春近PTA講演会 動物写真家の宮崎さん招く
伊那市の東春近小学校PTAは6日、同校体育館で、駒ヶ根市の動物写真家、宮崎学さん=写真=を招いたPTA講演会を開いた。宮崎さんは「自然からのメッセージ」と題し、動物の目線から映る自然界の現状を写真で伝えた。
肩書きを・ス自然界の報道写真家・スとする宮崎さんは「私は動物から見た自然界の現実を伝えるため視覚、言語で伝えている」と活動紹介。講演では都会で繁殖するドブネズミや里山まで生活圏を広げるクマなどについて語った。
毛皮の材料として戦時中、国内輸入された水辺で生息するほ乳類のヌートリアが全国的に繁殖していると紹介。「まだ県内にはいないが、土手に穴を空けて暮らすので、もし天竜川の堤防で増えれば洪水時に決壊の危険がある」と話した。
宮崎さんは「時代を生き残るためのものの価値観は自然界の中にあると思う」とし、「時代というものにいつも照準を合わせ、自分を磨いていくための努力の必要性をわが子に伝えていかねばならない」などと、保護者らに訴えた。 -
伊那市 防災ラジオを販売
伊那市は旧伊那市で整備した防災行政無線を受信することのできるラジオ(高遠町地区、長谷地区では利用できない)を1台2千円で販売する。配布は08年4月の予定。市役所総務課、支所、市民サービスコーナーで30日まで、申し込みを受け付けている。
ラジオはAM、FM放送受信時でも、電源が入っていれば防災行政無線が放送されると自動受信する仕組み。だが、旧伊那市内の同無線のデジタル化整備が完了(2011年ごろ)すると無線の受信はできなくなる。AM、FM放送はそのまま聞くことができる
市は、昨年7月の豪雨災害時、降雨により屋外拡声機の放送が聞き取れなかったとの反省からラジオを導入した。
問い合わせは、市総務課防災係(78・4111、内線2113、2114)へ。
伊那市が販売の受け付けをはじめた「防災ラジオ」 -
箕輪町議会臨時会
箕輪町議会は8日、臨時会を開いた。町上水道の中央監視装置取替工事請負契約、下古田地区の介護予防拠点施設建築本体工事の請負契約など3議案を可決し閉会した。
中央監視装置取替工事は、町役場(親局)と町内配水池(子局8カ所)。契約相手方は長野水機(本社・伊那市、中村文信代表取締役)で契約金額は3622万5千円。工期は08年3月10日。
06年度地域介護・福祉空間整備事業の下古田地区建築本体工事は、現在の下古田公民館の老朽化に伴い新たに建設するもので、契約相手方は日之出建工(本社・箕輪町、清水利治代表取締役)、契約金額5355万円。工期は08年3月31日。
新施設は現施設の東側、県道与地辰野線沿い。総敷地面積約1140平方メートル、建築面積約354平方メートル。機能訓練室、ステージ、調理実習室、健康相談室、ボランティア作業室、研修室、トイレ、倉庫などを設ける。
一般会計補正予算は、歳入歳出総額に各46万2千円を追加し、総額を各89億9041万6千円とする。歳出の主なものは庁舎レイアウト検討委託料、自治体改革(行政経営型)研修会講師謝礼、町道6号線と54号線交差点安全対策工事費など。 -
若草園新築12月ころ着工へ
箕輪町は、06年度ふれあい空間整備事業で、心身障がい児母子通園訓練施設「若草園」を移転し三日町保育園に併設する。8日、町議会全員協議会に施設の建築設計概要を示した。
新施設は、三日町保育園の敷地内、園舎の北西に建てる。敷地面積約588平方メートル、建築面積約238平方メートル。木造平屋建て。沢にある現在の施設とほぼ同じ広さになる。
リズム室、プレイルーム、沐浴室、手洗い室、トイレ、相談室、事務室、湯沸室、ホールなどを設ける。施設南側にデッキと花壇を設け、親子はデッキから施設に出入りする。職員玄関は別に設ける。
12月に着工。工期は08年2月29日。3月に引越しをし、4月から利用を開始する。
若草園は週3日利用で、現在町内と南箕輪村の入園前の子どもと保護者8組が通園している。新施設では月曜日から金曜日まで毎日通園できるようになる。 -
東伊那小マラソン大会
駒ケ根市の東伊那小学校(小川清美校長)は8日、校内マラソン大会を開いた。1、2年生は約2キロ、3、4年生は約2・5キロ、5、6年生は約3・5キロのロードコースにそれぞれ挑戦した。暖かい日差しが降り注ぐさわやかな秋空の下、まず1、2年生が先頭を切って校庭を一斉にスタート。集団の混雑の中で足を取られて転倒する児童もいたが、すぐに立ち上がり、元気いっぱいに一般道路に飛び出した。
この後、数分おきに3、4年生、5、6年生の順でスタート。この日のために朝練習を積んできた児童らは、応援に駆けつけた保護者や近くの住民らの声援を受けながら懸命の力走をみせていた=写真。 -
東伊那絵画教室作品展
東伊那公民館登録文化団体の東伊那絵画教室(小林正敏代表、7人)は作品展を駒ケ根市東伊那の東伊那郵便局(小林敏明局長)ロビーで30日まで開いている。かめ、ヒマワリ、菊などの静物や人物、風景など、会員6人と講師がそれぞれ思いをこめて描いた油彩画7点を展示。訪れた人は並んだ作品に目を止め、じっくりと鑑賞している=写真。
同教室は小木曽章八さん=伊那市=を講師に迎え、毎週木曜日に指導を受けている。地元東伊那を中心とした40縲・0歳代の会員らは時折連れ立ってスケッチ旅行などにも出掛けるなど、和気あいあいで絵画制作を楽しんでいる。