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伊南バイパス関連市道しゅん工
国道153号線伊南バイパスの駒ケ根工区が12月中旬に供用開始されるのを前に駒ケ根市は8日、福岡、市場割地区のバイパス関連市道のしゅん工式と祝賀会を福岡の辻沢集会所で開いた。地権者や工事関係者など約40人が出席し、道路の完成を祝った。中原正純市長はあいさつで「バイパスの開通に伴って地域の人の生活に障害があってはならないと、取り付け道路の整備にも積極的に取り組んできた。暮らしの利便さが進むとともに、赤穂南部の活性化に寄与、貢献できるだろう」と述べた。
関連市道は伊南バイパスに接続する4路線で延長1465メートル。総事業費は3億6700万円。住民への説明を経て2006年4月に着工した。 -
伊那部宿を考える会 文化祭で古文書など公開
伊那市西町の「伊那部宿を考える会」(田中三郎会長)は10、11日、長桂寺庫裏などで開く地元の文化祭で、旧伊那部宿問屋の根津家が所有した古文書など約40点を一般公開する。展示品は本年6月、根津家が市に寄贈し、同会が保管、管理しているもので一堂に展示するのは初めてとなる。
根津家は1691(元禄4)年から明治初期にかけて問屋役を務めた家系。大名や旗本の宿泊所として利用のあった問屋ならではの品として、飯田藩主や伊那県初代知事らが泊まったことを示す「宿札」や、幕府に宿賃の値上げを求めた古文書などを並べる。
田中会長は「かつて問屋が栄えた時代の品を展示して、多くの人たちに見てもらいたい。伊那街道の大事な宿場であったことを知ってもらえれば」と話している。
10、11日は旧井沢家住宅で骨董市を開催。午前9時縲恁゚後5時(最終日は午後3時)。
根津家が所蔵した「問屋札」や「宿札」を展示する会員ら -
アンサンブル伊那で石焼きいもの販売始まる
寒い季節、温かな石焼きいもはいかが竏秩B 伊那市西箕輪にある知的障害者の通所授産施設「アンサンブル伊那」は、屋外にある「ヤキイモ小屋」で石焼きいもの販売を開始した。甘い香りに誘われた近所の住民などが訪れ、焼きたてのいもを楽しんでいる。
石焼きいもの販売は3年目。焼きいもの販売を通じて利用者と地域の人たちがふれあう機会を広め、利用者の社会参加促進、住民の理解を深めていきたいという思いがある。
イモはベニアズマを使用。焼く作業はスタッフが行っているが、焼きいもを入れる袋づくりや石を焼くためのまき作りは利用者が担っており、それぞれが得意とする仕事を見つけて励んでいる。
売れ行きも好調で、近隣住民や施設に併設するカフェを訪れた客が購入していくほか、会社帰りに買っていく人もいる。今年は初日に約60本が完売した。
この日、訪れた近所の主婦、山本ちとせさん(33)は「安いしおいしいので去年も何回か買いに来ました。また、買いに来たいと思います」と笑顔で焼きいもの入った袋を受け取っていた。
販売時間は火曜縲恣y曜の午前11時縲恁゚後6時。価格は1本200円。とり置きにも対応している。
問い合わせはアンサンブル伊那(71・8622)へ。 -
かんてんぱぱホールで第12回書晋展
伊那市在住の書道家らでつくる書晋会(宮沢梅径会長)による第12回書晋展が11日まで、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開かれている。出展者14人の多彩な書や刻字など約80点が、訪れた人の目を楽しませている=写真。
同会は上伊那書道会の委員で、伊那市に在住するメンバーで構成しており、毎年1回、会員展を開催している。
出展者のほとんどがそれぞれで教室を持ちながら活動しているが、作風は一人ひとり異なるため、会場に並ぶ作品も多彩。テーマとなる瀧を木版全体の表現した刻字や、井上井月の句を書いた巻物など、製作者の思い思いの作品が並んでいる。
出展者の一人、泉石心さんは「それぞれの分野で活躍されている先生たちのバラエティーに富んだ作品が並んでいる。ぜひ楽しんでいただければ」と話していた。
入場無料。午前9時半縲恁゚後5時(最終日は午後4時まで)。 -
伊那市農業委員会が農業施策に関する建議書を提出
伊那市農業委員会(北原孝治会長)は8日、農業施策に関する建議書を伊那市に提出した=写真。
要望事項は▽農地保全と有効利用▽担い手の育成と後継者対策▽有害鳥獣対策▽地産地消と食育竏窒フ4つ。
具体的には、認定農業者や集落営農組織の利用集積促進を目的とした基盤整備未実施地区の解消や、有害鳥対策、農地保全を目的とした緩衝帯の設置、捕獲した有害鳥獣の処理施設の充実などを求めている。また、国の新たな政策に伴ない各地区ごとに組織化した集落営農組織については、今後、4年以内に法人化することが求められているが、任意組織である現状を見ても、採算の取れる法人となるには厳しい状況にあり、情報提供やアドバイスを行うサポート体制の充実、集落営農組織が農業施設などの財産を所有した場合にかかる固定資産税などの免税措置の検討を求めた。
小坂樫男市長は「年々厳しくなる農業情勢の中、委員のみなさんも苦慮されていると思う。みなさんの要望にはなかなかお応えできないと思うが、農業者の意欲が失われないようにしていきたいと思う」と語った。 -
戸草ダム建設 事業促進を三峰総に要望
本格着手が遅れている伊那市長谷の戸草ダム建設事業に関し、市三峰川総合開発事業対策協議会(会長・小坂樫男伊那市長、16人)は8日、同事業を取り組む、国土交通省三峰川総合開発工事事務所(長谷)の竹田正彦所長に事業促進を求める要望書を提出した。
要望書は、ダム建設を含む三峰川総合開発事業の一つで、事業を先行した「美和ダム再開発事業」が一通り終わったとし、「水源地域住民らの悲願であった戸草ダムの本格的着手」を願う内容。国が位置付ける天竜川河川整備基本方針および河川整備計画にダム建設を組み入れること竏窒ネどを具体的に上げた。
小坂会長は「地元も協力態勢にあり、用地買収もほぼ終えている。地元の大きな要望として戸草ダムは治水の面で必要」と要望。竹田所長は「今日の要望を踏まえた準備を進めたい」とした。 -
つくしんぼ保育園園長
伊那市御園
宮田克思さん(41)保育園としての始まりは、まだ上伊那に保育園が不足していた40年ほど前までさかのぼる。仕事を持ちつつも未満児を抱えて困っていた父母らが、アパートの一室を借りて始めたのが始まりだった。園舎ができたその後も、当時の公立保育園では対応していなかった朝7時から夜7時まで保育を行ったり、手厚い未満児保育に取り組むなど、働く保護者のよりどころとなってきた。
「今は雇用状況が安定しなかったり不規則な勤務体制の中でやってるご家族も多い。だからこそ、お父さん、お母さんと同じ目線に立ちながら“子どものために”ってことをどこまで一緒に考えていけるかが大切だと思う。地道なコミュニケーションを積み重ねながら、さまざまな家庭を支えられる保育園でありたいと考えています」と語る。
◇ ◇
つくしんぼ保育園に出合ったのは17年前。当時はまだ、男性保育士は珍しく、保育士としても3、4年の駆け出しだったが、「これからは男性も保育士になる時代がくると思う。まだ無認可の保育園だけど、やってみないか」と保護者の一人がそう声をかけてくれた。これから認可を受けようという動きの中で、若い力が必要とされていることを感じ、同園の保育士となることを決意。その4年後、高齢だった前園長の後を継いで弱冠28歳で園長に就任した。
「園長になってからは、切実な思いで『ここしかないんだ』と、集まってくる方々がこんなにもいるんだと改めて実感しました」と振り返る。 -
児童の個人情報の記載されたノート紛失
伊那市内の小学校の児童250人分の成績や職員の住所及び連絡網を入れた同校職員のバックが紛失していたことが、8日、市教育委員会の発表でわかった。バックは同日午後、辰野町で発見され、個人情報流出が懸念されていた児童の成績や学校職員の住所及び連絡網も、紛失当時の状態のまま入っていた。
同教委によるとバックがなくなったのは5日の午後6時すぎで、同校職員が帰宅途中、音楽教室へ子どもを迎えに行った際、同教室前の道路脇へ自動車を停め、数分間車を離れた間に車内助手席から消えた。車の施錠はしておらず、エンジンはかけたまま、キーも付けたままだった。
バックには同職員が教えている教科の4年生の一部と5・6年生の1・2学期の成績などが記載されている週案簿(授業計画や児童の学習の様子などを記載するノート)と、学校職員(教職員以外も含め)約40人分の住所録と連絡網が入っていた。
車に戻ってすぐに紛失に気づいた職員は、110番通報し、警察署に被害届けを出した。
同小学校では6日朝に緊急職員会を開き、経緯の説明と再発防止徹底を呼びかけ、7日夜には紛失した個人情報にかかわる児童の保護者たちに概要説明と謝罪をした。8日朝には全校児童に対し、校長から経緯を説明して謝罪した。
伊那市教育委員会の北原明教育長は取材に対し、「折りにふれ個人情報の管理の徹底を図ってきたが、このようなことがおこり断腸の思いがする。今後このようなことがないよう万全を期していきたい」と述べた。
伊那市では、昨年8月に中学校男性教員が所有する現任、前任校など延べ約900人分の生徒の成績などが入った個人用パソコンが盗難されている。5分ほどコンビニエンスストアに寄った際のできごとで、やはり車の鍵はかけていなかった。 5分間鍵をかけずに車を離れたことがどちらの事件にも共通している。同様の状況で再び個人情報を盗まれ、「5分でも施錠して欲しかった」と北原教育長は語った。
昨年の事件後、市では各学校に情報管理の徹底を呼びかけ、今年3月には「伊那市立小中学校情報セキュリティポリシー」を制定し、学校に周知徹底を図ってきた。
今回紛失した週案簿も学校外に持ち出す際には校長の許可が必要となってはいたが、パソコンやフロッピーなどと違い、あまり守られてはいないとのこと。同職員も許可をとってはいなかった。
北原教育長は「児童の成績が個人情報だという認識が甘い気がする」と述べた。市内の小中学校の教職員や職員に、北原教育長が直接、文章でこれまでの反省と今後の自覚についてうながすとのこと。
##写真(たてよこ) -
食の安全・安心モニターが、食品衛生監視体験
伊那地域の長野県の食の安全・安心モニターを対象とした食品衛生監視体験が9日、伊那市内であった。一般公募で集まった本年度のモニター9人が参加。伊那保健所の職員とともに、店頭に並んでいる食品の表示について学んだり、温度センサーで生鮮食品の温度などを調べた=写真。
一般公募したモニターに食品衛生監視などを体験してもらった感想や意見を、次年度の県の食品衛生監視指導計画に反映することを目的として昨年度から始めた取り組み。今回は伊那市のアピタ伊那店の食料品売り場を訪れ、実際に食品衛生監視を体験した。
伊那保健所の職員は、化学化合添加物を使っていない食品を示す「グリーンマーク」や、トレーサビリティー制度について説明。また、店の従業員から食品の鮮度の見分け方などについての説明を受けた。
参加者の一人は「あまり細かいところは見ていなかったが、何時何分にできたかなど、細かいことまで表示されていることが分かった」と話していた。 -
上伊那栄養士研修会
栄養士の知識向上と食育の推進などを目的とした上伊那栄養士研修会が9日、伊那市の県伊那合同庁舎であった。行政や学校、社会福祉施設などの栄養士ら約50人が集まり、口腔保健やメタボリックシンドローム対策のための保健指導などについて考えた。
研修会は管内の栄養士を対象として伊那保健所が毎年開催している。
「口腔保健と健康づくり」をテーマにした講演では、長野県歯科医師会地域保健部の村上順彦副部長が、口腔の働きや役割と世代別の口腔機能の改善事例を紹介=写真。高齢者の口腔機能維持、向上については、口腔機能の向上が楽しい食生活に重要であることを本人に認識してもらい、モチベーションを高めていくことも重要であることを語った。
また、グループワークではメタボリックシンドローム対策をテーマとし、それぞれの立場でできることを考えた。 -
宮田小児童会祭り
宮田村宮田小学校の児童会祭りは7日開き、全校児童がゲームやクイズなど体験しながら児童会活動への理解を深めた。
11の各委員会が多彩な内容で・スお店・スを出店。高学年が低学年を引率しながら、スタンプラリー形式でまわった。
図書委員会は本の分類をゲームにしたり、本の内容に関するクイズを出題したり。
新聞委員会は「探そう、書こう、宮田新聞社」と題して、新聞づくりの一端を体験するコーナーもあった。
運動委員会はボールゲームを楽しみながら、片付けることを学ぶアトラクションを用意。他の委員会も趣向を凝らしながら、委員会活動を伝えていた。 -
ダブルホールインワン記念 10万円を市に寄付
伊那市西町の会社役員伊藤易明さん(67)が1日、1ラウンドで2回のホールインワンを達成した記念コンペで集めたチャリティー金10万円を市に寄付した。記念コンペの実行委員長である新井良顕さん(71)=西町=とともに市役所を訪れ、小坂樫男市長に寄付金を手渡した。
伊藤さんのホールインワンは通算4回目で本年6月、市内にあるゴルフ場のショートホールで達成した。その記念とし、10月末に約80人が集まり、同ゴルフ場でコンペを開いた。チャリティー金は参加者と伊藤さんの善意で、市のスポーツ振興に役立てるために集めた。
小坂市長に寄付金を渡す伊藤さん(左) -
上伊那PTA親子文庫 文集「石楠花」最終号発刊
半世紀にわたる読み聞かせ活動を続けてきた「上伊那PTA親子(母親)文庫」は3日、文集「石楠花(しゃくなげ)」の最終記念号を発刊した。1957(昭和32)年から年1回発行してきた創刊50号目となる文集の完成を最後に活動を締めくくった。
同文庫は「母親が教養を高め子供たちの健全育成」を理念に1951年12月、更科とともに県内で初めて発足。地域に密着した読書活動を展開するも最盛期約5千人いた会員は読書離れに伴い約50人に減少したため、本年7月、市内で解散の会を開き終止符を打った。
最終記念号は同文庫の実行委員会24人が約2年間かけて手がけた。創刊号から49号までの児童、生徒たちの絵を用いてきた文集の表紙や、会員である上伊那の母親たちが子育てや読書について執筆してきた文集内容の抜粋文章などを載せている。
金丸恵美子運営委員長は「解散はしたが、またどこかでやりたいとの声が聞こえ始めている。これが新たな旅立ちとなり、また新しい芽吹きが始まっていると感じる」。今後は市町村単位で会が結成できればと期待する。
同文庫は300部を制作し、そのうち50部を一般に向けて2千円で販売している。問い合わせは、金丸菓子舗(TEL・FAX72・2674)へ。
最終記念号の発刊を祝う金丸運営委員長 -
信大で14日から学生らの育てたシクラメンを販売
南箕輪村の信州大学農学部は14日から、学生らの育てたシクラメン、20種約2千鉢の販売を開始する。販売開始を前にハウスの中ではシクラメンが美しく咲きそろい、学生らが作業に追われている=写真。
同学部は教育実習の一環として学生らが生産している農産物を販売しており、シクラメンの販売は3年目。
今年は新たに、花や葉のフリンジが美しい「メルヘンミックス」や花びらの周囲に白い縁取りがある「パープルホワイトフリル」など5種類を加えたほか、従来の一般的な品種も栽培。品質は平年並みだが、花の数は例年よりも多めだという。
同学部のシクラメンは鉢に元肥を入れているのが特徴。水だけでも日持ちするため人気もあり、昨年も初回で540鉢が売れてしまったという。
シクラメンを育てている食料生産科学科の4年生、宇南山聡美さん(23)は「一つひとつ同じように見えても違うので、実際に見にきて、購入していただけたら」と話していた。
価格は花のサイズが小さいミニが千円、普通の大きさのものが1200円。販売日時は毎週水曜と木曜の午前9時縲恁゚後4時。期間はクリスマスまでだが、なくなり次第終了となる。
問い合わせは信州大学農学部(TEL77・1318)へ。 -
箕輪中部ヤンキース 中信地区大会3年ぶりV
第18回県中信地区学童軟式野球大会・最終日は3日、松本市野球場で決勝を行い、箕輪町の箕輪中部ヤンキースが北原町少年野球クラブを11竏・の大差で下した。昨年の同大会決勝で惜しくも涙をのんだ同チームは、3年ぶり2回目の優勝を飾った。
大会は県内64チームが出場し、10月8日から計6日間の日程でトーナメントを展開。同チームは1、2回戦を圧勝し、3、4、5回戦は2点差内の接戦を制し、決勝戦に臨んだ。
決勝は初回、北原町に2点を先制される。しかし、2回に1点を返すと3回以降は長打に盗塁や犠打を絡めて得点を重ねる。2回以降は相手チームを0点に抑え、保護者やOBら応援に駆けつけた約70人の期待に答え、11竏・で圧勝した。
▽決勝
【松本市野球場】
箕輪中部ヤンキース
0130430=11
2000000=2
北原町少年野球クラブ
3年ぶり2度目の優勝を果した「箕輪中部ヤンキース」 -
伊那ビジネス専門学校 ベトナム研修旅行
伊那市狐島の伊那ビジネス専門学校(三沢清美校長)はこのほど、ベトナム研修旅行でホーチミン市のカイゼン・ジャパニーズ・スクールを訪問した。現地の学生とそれぞれの学校生活などについて情報交換をするなどして交流を深めた。
年一回の海外研修で、国際社会に対応したスキルを身につけるため10月19竏・2日(3泊4日)、在校生や教職員11人がベトナムを訪れた。特化した日本語教育、日本でのビジネススキルの習得を取り入れている同スクールでは交流会があり、持参した本やうちわなどをプレゼントした。
参加した情報経理学科1年の北村春菜さん、堀越悠香さん(ともに伊那西)、青木涼平さん(梓川)は「一人ひとりが家族のために一生懸命学んでいる姿が印象的だった。私たちも今までの姿勢を改善すべきではないのかと考えさせられた」と感想を述べた。
写真あり -
【盆栽愛好クラブ「一鉢会」会長 飯田光晴さん】
自宅の庭には200鉢以上の盆栽が所狭しと並ぶ。「盆栽にはね、一つとして同じものがないんだ。みんな生きているんだから、手間をかければかけただけ応えてくれる。大きいものも小さいものも、みんな同じようにかわいいね」
◇ ◇
盆栽を始めたのは20歳の時だった。
「近くに植物を研究している大学の先生が住んでいてね。小さな錦松を何本か分けてもらった。錦松は皮がはぜて幹が太く見えるが芯は細い。育てるのが難しいんだ。鉢に植えて一生懸命に世話をした。長く持たないといわれているが、今でも何とか元気に生きているよ」
数鉢から始めた盆栽だったが、松、葉もの、花もの、実もの竏窒ニそれぞれの味わいに魅せられ、いつしか思わぬほどに数が増えた。
長いこと自己流で楽しんでいたが、50歳になったころ、先輩に誘われて一鉢会に入会した。
「自分にはまだそこまでの力はないと思ったが、入ってみてやっぱりよかった。展示会があると張り合いが出るしね。何とか上手にやろうという気になるから」
失敗も多かった。暑い時期に泊まりで出掛けた時、息子に水やりを頼んだが、暑い盛りの日中、ホースの中にたまった水が熱くなっていることを知らずに水をやったのだ。
「煮え湯をかけるようなもの。帰って来たら木に元気がなくなっていて心配したなあ」
肥料をやりすぎ、弱らせて枯らしてしまったこともあった。
「だけど苦労して育てた盆栽を展示会に出して、見た人に『これはいい』と言ってもらえた時はうれしいねえ。サツキの花がうまく咲いてくれたり、紅葉の時期に葉ものがきれいに色づいてくれると、やっていてよかったなあ、と心から思えるよ」
「何年やっても一番難しい」というのが枝の形を整える針金掛け。木に負担がかかり過ぎないように慎重にやらなければならない。
「枝をどんなふうにしようと考えていれば、それこそ時間のたつのも忘れてしまう。大変なんだが、その時が一番楽しい時間なのかもしれないな」
◇ ◇
8年前から会長を務める。建具店の仕事の合間をみては日々、手入れに余念がない。
「盆栽をやっていなかったらただ仕事をして寝るだけで、毎日何をしていいのか分からずにボーっと過ごしていたと思う。今は仕事もおろそかにできないが、いずれ仕事をやめたら後は盆栽に集中できる。それが今から楽しみだ」
(白鳥文男) -
駒ケ岳神社例大祭
中央アルプス駒ケ岳の千畳敷にある信州駒ケ岳神社の例大祭が7日、標高2610メートルの現地で行われた。観光関係者ら約30人が参列し、玉ぐしを奉てんするなどの神事を行って入山者の安全を祈願した=写真。
気温は3度。時折冷たい風が吹きつけるものの、空は雲一つない快晴。穏やかな日差しが降り注ぐ好天に恵まれた。千畳敷一帯は所々に数センチの雪が見える程度で、関係者によると「この時期としては異例の暖かさ」というが、冷え込みは日を追って厳しさを増しつつある。中ア山ろくは間もなく本格的な冬山シーズンに入る。 -
駒ケ根市農業委員会が建議
駒ケ根市農業委員会(清水千博会長)は6日、市役所を訪れ、中原正純市長に「市農林業施策に関する建議」を手渡した=写真。清水会長は「08年度予算編成に当たり、足腰の強い農林業の構築に向けて建議の内容を市の施策に反映させてほしい」と訴えた。1月限りでの退任を決めている中原市長は「新市長に引き継げるよう整理し、来年度予算に反映できるよう最善の努力をしたい」と述べた。
建議は(1)農業施策(2)農業環境施策(3)担い手の確保・育成(4)中山間地域における農業施策(5)林業施策竏窒フほか、国・県に対する要望などを盛り込んでいる。主な項目として▽地産地消の要望に応えられる販路拡大のための総合施設の設置▽特産品の開発・導入▽有害鳥獣対策の検討▽農村女性の活動支援竏窒ネどを挙げている。有害鳥獣対策について中原市長は「重点的に支援を検討している」と述べた。 -
駒ケ根市壮年ソフト閉会式
駒ケ根市壮年ソフトボール連盟(横山幸男会長)は6日夜、4月からの長丁場を戦ってきた第25回壮年ソフトボール大会の閉会式を駒ケ根市の市民体育館で開いた。参加各チームの代表者らが出席し、上位入賞チームが横山会長から表彰を受けた=写真。
横山会長は「計画した148試合をすべて無事に終了できたことに感謝する。晴天に恵まれ、よいシーズンだった。来年も開会式で元気に会おう」と呼び掛けてシーズンを締めくくった。
同大会には壮年(40歳代)15チーム、実年(50歳代)12チーム、シニア(60歳代以上)11チームの計38チームが参加し、それぞれリーグ戦とトーナメントを戦った。
上位は次のチーム。
▼壮年の部(1)小町屋SS(2)上穂壮年(3)北割二区壮年、中沢壮年(5)町二区壮年、下平壮年▼実年の部(1)町二区実年(2)下平実年(3)福岡実年、北割一区実年(5)中沢実年、東伊那実年▼シニアの部(1)下平シニア(2)町二クラブB(3)北割一区OB -
上伊那地域就職面接会
伊那公共職業安定所は7日、伊那市西町のプリエ・キャスレードで中途採用者を対象とした「上伊那地域就職面接会」を開き、例年とほぼ同じ100人の求職者が集まった。参加事業所数は前年同時期開催の38社に対して33社と減少したが、求人数は293人から416人に増えた。
上伊那地域での採用を行う33社が参加した。本年は昨年の開催時と比べ運輸業、サービス業からの求人数が増加したのに対し製造業、建設業、医療福祉は減少。一社当たりの平均求人は昨年の7・71人から12・60人となる。
伊那公共職業安定所によると、伊那(上伊那)管内の月間有効求人倍率(9月)は1・46倍で県内の中でも高い倍率。新規求人数1310人、月間有効求人数4043人、新規求職者数619人、月間有効求職者数2764人となる。
参加事業所と個別面接する求職者ら -
箕輪町北小河内
竜東線歩道工事着工安全祈願祭箕輪町北小河内の伊那辰野停車場線(通称・竜東線)の歩道工事着工安全祈願祭が7日、北小河内公民館であった。地元と、地元区や公募委員らでつくる「箕輪の竜東線の未来を考える会」が主体となって道路の計画づくりを進め、06年度から交通安全事業に着手したモデル的な取り組みで、辰野町境から南へ250メートル区間の工事を12月に始める。
地方道路交付金(交通安全)事業で、歩道設置工事は北小河内公民館から辰野町境までの全長510メートル。現況幅員6・6メートルを10メートルに拡幅し、東側に幅2・5メートルの歩道を設置する。工期は09年まで。総事業費は4億円。
07年度事業は用地補償、歩道設置工事(250メートル)などで事業費は1億円。工事中は片側交互通行になる。工期は08年3月まで。残りの260メートル区間は08年度以降に用地補償、工事を計画する。
竜東線は、1日1万3千台以上の交通量がある主要な幹線道路。当該個所は、線形が悪く人家が密集し幅員も狭い。歩道がないため同区の児童生徒は裏道の路地を遠回りして通学せざるをえない状況にある。
今回の事業は、歩行者の安全を確保した道づくりのため、県事業の立案に一般住民が参加し、より民意を反映する手法をとり、未来を考える会と、同会下部組織の北小河内竜東線拡幅実行委員会が中心になりルート計画、地権者交渉、移転の対応にまで取り組んでいる。 -
年末年始 魚類は全体的に1割弱高め
伊那市西春近の食品卸売会社、丸水長野県水伊那営業部で7日、年末年始の商品見本市があった。ガソリン高騰の影響が魚類にも顕著に表れ、全体的に1割弱高めとなる。
ガソリン高騰で、漁船にかかる費用も大きく、中には2割高のものもある。
天然ブリは、例年に比べて水温が高いため、北海道や青森県で大型サイズがまとまって水揚げされていない。今月末から来月にかけ、佐渡など日本海岸での水揚げに期待する状況で、価格はまだ未定。
人気のあるタラバガニはロシアを中心に不作で、高め。
見本市の特設会場にはサケ、ブリ、タコ、イカ、イクラ、数の子、伊達巻…と鮮魚、塩干、おせち材料など千点がそろった。
上伊那を中心に、中卸業者、小売業、一部料理店などの関係者が訪れ、価格を聞いたり、サンプル品を試食をしたりしながら品定めした。
年末年始の商品は、クリスマス商戦が終わった25日ごろから店頭に並び始める。 -
勝間のシダレザクラを守る
伊那市高遠町勝間区の住民有志でつくる「桜を守る会」(小松照夫会長、約30人)はこのほど、区内の薬師堂にあるシダレザクラを守る事業として遊歩道を整備した。
守る会は01年に発足。下草刈りや遊歩道作りのほか、周辺にコヒガンザクラやシダレザクラの苗木を植え、桜公園として整備している。
発足当時、会員が桜の周辺に木と竹でさくを作ったが、古くなった。さらにシダレザクラが高さ20メートル以上の大木となり、上部まで手入れが行き届かない状態。そのため、市の地域づくり活動支援金を受け、遊歩道の整備や宿り木の除去などに取り組む。
遊歩の道整備では、会員が2日間にわたり、木材の長さを切りそろえ、くいを打ち込むなどして遊歩道の階段部分60メートルと桜の囲いさく40メートルを直した。
小松会長(81)は「年々、観光客が増えている。先祖の植えた桜を末永く守っていきたい」と話した。
桜の葉が落ちてから、高所作業車を使って宿り木を切ったり、消毒をしたりする。
シダレザクラは1854縲・0年ごろ、勝間の里人が植樹したといわれ、樹齢140年を超える。満開時には県内外からアマチュアカメラマンらが多く訪れる。 -
さくら丼
先日、飯島町のいいちゃん文化祭で初めてさくら(馬)丼が販売され、好評。内容はイベントということもあり、牛丼の馬肉バージョン風▼飯島町の名物丼、さくら丼はふるさとCM大賞を機に、05年4月「馬馬ん馬ん馬ん」と鳴り物入りで発売。11店が馬肉を使う事が共通で、後は各店オリジナル、ユッケ風、牛丼風など▼発売から2年半が経過したが「さくら丼」と言っても各店違いが大きく、イメージが沸かない。隣市の「ソースかつ丼」と言えば、ジュージューと揚げたてカツが想像でき、生つばゴクンだが、さくら丼にはそれがなく、名物丼としては不利。イベント参加を機に、共通さくら丼を開発したらどうか。さくら丼が全国レベルで認知されるには絶対必要(大口国江)
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開校135周年記念式典記念コンサート盛大に
中川村片桐の中川西小学校で7日、開校135周年記念式典・記念コンサートが児童や保護者、同窓会員、実行委員らが出席し、盛大に開かれ、135年の歴史を振り返り、更なる発展を誓い、新たな一歩を踏み出した。
開式で、北村俊郎実行委員長は「明治5年(1872年)『精研学校』として開校以来、135年を迎えた。『心を磨く』という建学の精神は、学校名も場所も変わっても、変わらず継承されている。135周年を機会に、150周年に向け、新しい一歩を踏み出そう」とあいさつ。
児童を代表し、中島瑞樹児童会長は「すばらしい伝統を受け継ぎ、児童会ではあいさつ、仲良しを中心に活動している。みんなで西小をさらに良くするために頑張りたい」と誓った。
記念コンサートでは、松浦美恵子さんと川上陽子さんによるフルートとピアノ演奏に続き、6年生がマーチングで「威風堂々」を演奏、全校で「千の風になって」を歌い、最後に全員で体育館いっぱいに「ふるさと」を響かせ、感動的な記念行事を終えた。
同校は1872年、瑞応寺に「精研学校」として開校。1909年に現在地に移転新築した。
記念事業は式典、記念コンサートのほか、記念誌発行(来年10月発刊)、百年桜の手入れ、記念植樹-など。 -
「苅谷原遺跡発掘出土品展」
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中川村教育委員会は29日まで、村歴史民俗資料館で同館特別展「苅谷原遺跡発掘出土品展」を開いている=写真。
00年-03年にかけて4次にわたり行われた苅谷原遺跡の学術発掘調査の成果を遺物と写真、説明パネルを中心に構成し展示公開した。
同遺跡は弥生前期の墓域(集団墓地)遺跡で、展示物には土器棺(かめ)など弥生前期土器約百点、石器30点、1957年調査の弥生前期の土器約50点、宮崎栄治さんが収集した水神平式土器など弥生前期の土器7点(村指定文化財)、縄文中期土偶(村指定文化財)のほか、参考品として、箕輪遺跡から発掘された太型蛤刃石斧なども展示されている。
期間中の10日午後1時30分から、展示解説、SPレコードミニコンサートを予定。
開館は火・木・土日曜日。午前9時-午後4時。入館料大人百円、小・中・高生50円(ただし、文化展期間の10、11日無料)。
詳細は村教委(TEL88・1005) -
少林寺拳法全国大会で宮田小の子どもたち活躍
宮田村宮田小学校の3年から6年の8人が4日、東京の日本武道館で開かれた少林寺拳法の全国大会に県代表として出場。小学生演武団体と同ペア(組)の部で優秀賞に輝いた。8人はいずれも少林寺拳法宮田支部に所属。7日に清水閣成校長は彼らの頑張りをたたえ、改めて一人ひとりに賞状を手渡した。
団体は6年の鞍成健人君、平沢健太君、5年の伊藤楓馬君、小松大和君、原海斗君、3年の西出伊織君。ペアは6年の西出伊吹君と5年の向山椋太君。
いずれも7月の県予選で最優秀賞となり、少林寺拳法創始60周年を記念するこの日の全国大会に臨んだ。
過去にも全国レベルの試合を経験したた子どもたちも多く「練習の時よりもみんなの息があった」「気合が出せた」と、強豪ひしめく・ス聖地・スでの大会にも堂々と練習の成果を発揮。
指導者の鈴木英仁さんは「高いレベルにふれる貴重な経験をさらに積むことができ、次につなげていきたい」と話した。
全国大会には同支部から中学生、夫婦、一般団体の各部門にも出場し、それぞれ優秀賞を獲得した。 -
一茶まつり全国俳句大会で宮田小3年の4人が入賞
全国の子どもたちから数万点に及ぶ句作が寄せられる東京・炎天寺「一茶まつり全国小中学生俳句大会」で、宮田村宮田小学校3年2組の水上由伸君が秀逸、同級生の小松倫果さん、橋爪優君、植木千尋さんが入選を果たした。
1年の時からクラス全員で俳句に親しんでいる3年2組。日常の風景を詠むことが多く、4人の作品も真っ直ぐな視線が印象的だ。
受賞した俳句は次の通り。
「お父さんとひみつの場所にカブトムシ」(水上君)、「ころもがえかわいい服を妹に」(小松さん)、「すずめさんサクラのにおい気にいった」(橋爪君)、「さわがにはバケツの中で目がまわる」(植木さん) -
宮田小2年2組が今年もエサ台設けて野鳥観察
入学当初から野鳥に親しんでいる宮田村宮田小学校2年2組は7日、今季も身のまわりの鳥たちを日常観察しようと、昨年に続いてエサ台を製作。校内3カ所に設置した。翌日にはさっそく観察を開始し、パンなどのエサを自主的に持参して登校する児童の姿もあった。
「エサを持ってこいとも何とも言ってないのに。子どもたちには驚かされますね」と担任の原一彦教諭。当初は野山にエサが乏しくなる12月頃から給餌する考えもあったが、子どもたちは昨年からの経験をもとに、自分たちで考えて行動した。
エサ台も大幅に改良。設計から製作まで考えて「エサがぬれないように」と屋根つきに。学級のベランダ、中庭、東門に設置した。
8日朝、エサ台の周辺には鳥たちのさえずりが。「ヒヨドリだ」と、聞き耳を立てながら歓声をあげる光景もみられた。
自宅に営巣したシジュウカラを夏休みの自由研究などを通じて観察した濱田一葉君は「うちでもエサ台をつくってみたい」と話していた。