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地元産焼酎用のイモ苗植え
伊那谷産焼酎の「伊那八峰」と「穆王」(ぼくおう)の生産に協力する上伊那の有志でつくる「くつろぎ応援団」は24日、焼酎の原料となるサツモイモのコガネセンガン(黄金千貫)の苗の植え付けを飯島町田切の畑で行った=写真。植え付けた苗は約1万8千本。団員約30人が参加し「でき上がった焼酎の味を楽しみに竏秩vと作業に汗を流した。
イモは10月末ごろに収穫して飯田市の喜久水酒造に持ち込み、720ミリリットル入り瓶約3万本の「伊那八峰」と「穆王」を製造して伊那谷一円の酒店で販売する計画。販売開始日は12月12日とすでに決定済みだ。焼酎作りの仕掛け人で応援団長も務める池上酒店店主の池上明さん=飯島町南仲町=は「『いいに、いいに』の語呂合わせだよ。焼酎作りも今年で5年目になるから、さらに良い出来になるよう期待したいね」と話している。 -
第4回子どもを育む上伊那地域ネットワークフォーラム
第4回子どもを育む上伊那地域ネットワークフォーラムが23日、伊那市の生涯学習センターであった。『子育てハッピーアドバイス』の著者で精神科医、スクールカウンセラーとして活躍する明橋大二さんを講師に迎え、自己肯定感を育む子育てや不登校、ひきこもり支援のあり方について考えた=写真。上伊那子どもサポートセンター主催。
明橋さんは、現代の子どもをめぐるさまざまな問題の根幹には、子どもたちの極端な自己評価の低さがあることを指摘。「自己肯定感」という観点を問題としてこなかったこれまでの日本の子育てについて触れ「もっともっと子どもを誉めてやっていいのではないか」と語った。
また、いじめや虐待などといったさまざまな要因によって自己肯定感が傷つけられてしまった子どもたちに対して勉強やしつけなどといったものを押し付けると、子どもたちは「自分はできない」と思い込み、さらに自己評価を低くしてしまうため、自己評価が低くなっている子どもたちに対してはまず、頑張りを認め、ねぎらってあげることで、自己肯定感を育て直してあげることが必要とした。
不登校については「心身のオーバーヒートに対してサーモスタットが作動した状態。きわめて自然な生理的現象」と説明。心身の疲れが収まれば再び回路はつながるため、むりやり回路をつなごうとするのではなく、まずは子どもの症状を大事にして付き合い、それを無理矢理押さえ込んだりしないことが大切なことを示した。 -
伊那北高校でまちづくりワークショップ
池の活用を考えよう竏窒ニ、伊那市の伊那北高校で24日、まちづくりワークショップ「大改造!!伊那北ビフォーアフター」があった。伊那小学校の小学生や地域住民、行政関係者など約70人が参加。維持費の問題で今後の運用方法を模索している伊那北駅前にある池をテーマに、駅前の活用を語り合った=写真。
同校の生徒らが文化祭に合わせて今年初めて企画した試み。さまざまな年代の人に文化祭を訪れてもらうとともに、まちづくりについて考えるきっかけにしてもらおうと考えた。
参加者は8班に分かれ、池とその周辺の利用方法について検討。みんが行きたいと思える場所にしよう竏窒ニ、公園や足湯、コンサート場などを設置しようと考えた班があったほか、「古くからある池をそのまま残したい」と、地下水を引き上げてイワナを放すとした班もあった。また、伊那北高校まで続くエスカレーターを設置するというユニークなアイディアも飛び出した。
ワークショップに参加した伊那市の白鳥孝副市長は「これまでさまざまなワークショップに参加してきたが、小学生から大人まで集まったワークショップは初めて。池を通して、まちづくりなどといったいろんなことが見えてきたと思う」と語った。
また、ワークショップを企画した宮沢俊太郎君(18)は「お金がなかったらアルミ缶を集めたり太陽光を利用すればいいなどといったアイディアが小学生から出たりして面白かった。今回の活用アイディアはレポートにして市と地元住民らに提出するが、なんらかの回答があったらできるかぎり協力していきたい」と話していた。 -
箕輪消防署の小口大輔消防士
全国消防救助技術大会出場へ伊那消防組合箕輪消防署の小口大輔消防士(25)=北小河内=が、23日に長野市の県消防学校であった第26回長野県消防救助技術大会のロープブリッジ渡過の種目で優勝し、県代表として初の全国大会出場を決めた。全国大会は8月22日、東京都である。
ロープブリッジ渡過は、水平に張ったロープ20メートル(往復40メートル)を、往路はセーラー渡過でロープ上側、復路はモンキー渡過でロープ下側を進み、タイムを競う。全国大会出場枠は06年から1人。
県内の8消防組合から13人が出場。標準タイムは28秒。小口消防士は19秒2で優勝した。県大会は6年連続出場し、過去最高成績は5位。「優勝したかったのでうれしかった。やっと成果が出せたのかなと思う。全国では上位入賞を目指したい」と抱負を語った。
4月10日ころから午前中の3時間、1カ月間に約20日間の訓練を重ね、体重を増やさないよう食事制限もしてきた。17秒フラットを目指し、練習では17秒5を出している。全国大会に向け7月から訓練を再開するという。
箕輪消防署からの全国大会出場は03年に唐沢隆浩消防士長が出場して以来2人目。 -
箕輪町がキャンドルナイトキャンペーンに参加
27日夜に庁舎完全消灯箕輪町は27日、「100万人のキャンドルナイトキャンペーン」に参加し、役場庁舎を午後7時半に完全消灯する。
同キャンペーンは、夏至の22日を中心に「電気を消してスローな夜を」を合言葉に物や情報、エネルギーを大量消費している現代生活を見直す取り組み。
町は6月議会一般質問で寺平秀行議員の質問を受け、初の実施を決定した。当初22日を予定したが、すでに会議などが計画されていたため、ノー残業デーの27日に決めた。完全退庁のうえ消灯する。
環境にやさしいまちづくりを目指す町では、来年以降も継続したいとしている。 -
箕輪町議会6月定例会閉会
箕輪町議会6月定例会は25日、07年度一般会計補正予算案、印鑑の登録及び証明に関する条例の一部改正など8件、追加議案の町議会活動活性化委員会の設置、請願4件・陳情1件の採択に伴う意見書提出5件を可決し閉会した。
町議会活動活性化委員会の設置は、活性化に関する研究、検討が目的で、設置期間は調査研究が終了するまで。議会閉会中も継続審査とする。委員定数7人。委員は松崎久司、平出政敏、唐沢荘介、下原甲子人、寺平秀行、松本つぢ、藤田英文の各議員を選任した。 -
第7回みのわ芸術祭
みのわ芸術文化協会の第7回みのわ芸術祭は23、24日、町文化センターであった。協会に所属する団体が舞台発表や作品展示で日ごろの活動の成果を披露しあった。
初日の舞台発表は第1部で「中山晋平記念音楽賞」受賞曲の披露演奏や、長谷ざんざ節保存会による長谷の民謡「きんにょんにょ」などがあった。第2部はコーラス、舞踊、詩吟、太極拳などで、箕輪町民謡を楽しむ会は「箕輪町の歌」に振り付けをした踊りも発表した。
作品展示は2日間開き、絵画、陶芸、木彫、アートフラワー、ちぎり絵、パッチワーク、書道、短歌、俳句など多彩にそろった。いずれも力作で、来場者が関心を寄せて見入っていた。 -
わくわくトンボ観察会
世界最小(体長約2センチ)といわれるハッチョウトンボの生息地、伊那市富県新山の「とんぼの楽園」で24日、「わくわくトンボ観察会」があった。早朝から市内を中心に多くの人が訪れ、湿原でトンボを探した。地元住民でつくる「新山山野草等保護育成会」(中山智会長代行)の主催。2年目。
この日は悪天候のため、トンボが飛び交う姿は見れなかったが葉の下でじっとしている様子を観察した。講師の枝重夫日本蜻蛉学会会長(松本市)は「雨をしのぐ姿を見るのもよいこと。雄と雌とではまったく違う体の色を持っている特徴を見て」などと紹介した。
ハッチョウトンボのほか同楽園には、絶滅危惧種を含む30種類以上のトンボが生息。会と市は、遊歩道整備などを進め保護、観察の両立に努めてきた。本年は、観察会に向け、簡易トイレの設置や駐車場整備をした。
ハッチョウトンボの見ごろは8月中旬まで。 -
高遠の歴史と文化財の講座・開講
伊那市の高遠町公民館は22日夜、町総合福祉センターやますそで、恒例の公民館講座「高遠の歴史と文化財の講座」を開講した。初回は市内から34人が参加し、町歴史博物館の北原紀孝館長が「高遠城の変遷竏苧jの城主をたどる竏秩vと題して話した=写真。
北原館長は、武田信玄が攻め入るまで高遠を治めていた・ス諏訪の一族・スをはじめとする、室町時代から江戸時代までの約500年の間に城主を務めた26人を紹介。特に地元でNHK大河ドラマ化を目指す「保科正之(1611竏・3年)」について、その功績などを説明した。
正之公は徳川家康の孫。高遠で26歳まで住んだ後、会津藩主を務める。その後は、江戸で20年間暮らし、幼かった4代将軍を支えた。江戸では「殉死の制度」「人質の制度」を廃止し、都市計画や福祉政策に携わった経歴がある竏窒ニした。
北原さんは「正之は青春時代を高遠で過し、人道的制度をこの地で学んだといえる。これらの哲学を生み出した、この風土がそうさせた」と話した。
同講座は、郷土の歴史と文化財について学習する目的で開き、13年目を向かえる人気講座。本年は、「高遠城の歴史を知る」をテーマに、7月13日までの計4回を計画。高遠城の構造や特徴、城内の桜などについて3人の講師から学ぶ。 -
「パパ,s絵本プロジェクト伊那」 奨励賞受賞
伊那市の父親5人でつくる読み聞かせグループ「パパ,s絵本プロジェクト伊那」は、社会貢献支援財団(東京)主催の「第5回こども読書推進賞」で奨励賞を受賞した。24日、同市富県の新山コミュニティーセンターで受賞式・記念ライブを開き、同財団の横山道雄常務から賞状を受け取った。
「こども読書推進賞」は、子どもたちの読書習慣の定着に貢献した団体などを表彰する賞で、本年は全国から181件の応募の中から推進賞1、奨励賞4団体の計5団体が受賞。県内の団体が賞を受けるのは初めてとなった。
横山専務は「数ある読み聞かせボランティアの中でも父親が活動しているのはユニーク。読み聞かせの手法も優れている」などと評価。グループ代表の北原文徳さん(48)は「父親が楽しそうに読み聞かせをしている様子を見てもらいたい。肩に力を入れず、父親ならではの活動を続けたい」と話した。
記念ライブは、メンバーの一人と親しい新山地区の子育て支援サークルの例会に合わせて実施。地元の児童や保護者ら約60人を、絵本を読むだけではなく、フォークギターなどの演奏に歌を交えた演出で魅了した。
「パパ,s絵本プロジェクト伊那」は04年4月に結成。上伊那地域を主な活動場所とし、月1回の「絵本ライブ」を開催している。 -
医師不足で具体策を検討
医師不足問題を抱え、伊那中央病院(伊那市)と昭和伊南総合病院(駒ケ根市)は25日、産科など医療全般にわたって協力していくことを確認した。今後、問題点をクリアできる具体策を早急に検討する。
懇談には両病院の院長、それぞれの病院を運営する伊那中央行政組合・伊南行政組合の組合長らが出席。
医師不足は各診療科で問題だが、開業医で対応できる内科などに比べ、産婦人科の場合は出産する場所が限られるため、特に深刻だ。産婦人科医1人が受け持つ出産件数は年間150人が適数といわれるが、両病院では250人。
昭和病院の産婦人科医は前年度と同じ2人を確保しているが、来年度以降、維持するのが厳しい現状になる可能性があるとして、中病側へ出向いた。中病の産婦人科医は4人。「お産一つとっても、これ以上の対応はできない」という。
懇談(非公開)では、それぞれ病院の現状などを説明。状況に応じて県、信大なども交え、医師不足に対応する具体策を検討することとした。
中病の小川秋実院長は「限られた医療資源の中で、需要にどう対応していくのか、難しい問題」と述べた。 -
【朝の学舎】森の木漏れ日 ≪森の空を見上げてみよう≫
伊那市の西箕輪小学校は、周囲を豊かな学校林に囲まれている。すべての学級に木の名前がつけられ、休み時間になると学校林の中に設けられたアスレチック施設に子どもたちが集まってくるなど、日常的に森や木を近くで感じることができる環境だ。
前回の朝の学舎で、4年生のとち組・きり組の子どもたちは、通学路の途中にある有賀建具店を訪ね、自然の木のすばらしさを感じる授業を体験した。実際にカンナで木を削ったり、有賀さんが製作した64種類もの樹種を使った箪笥を見たり、五感で木を感じた子どもたち。その後、学校林にある樹木に興味を持ち、木の葉っぱや肌を観察して、次第に森への興味をふくらませていった。
そこで、今回、森づくりの実践者・内田健一さんを迎え、森の授業を受けた。 -
地域の古くからの呼び名を橋に名付けて後世に
宮田村町一区に残る字名(あざな)「大曲り」。江戸時代に賑わいを誇った伊那街道や宮田宿の歴史を今に伝える由緒ある地名だ。社会変化などで歴史の片隅に忘れ去られつつあったが、後世に残そうと住民有志が一念発起。街道が通る大沢川の無名の橋を「大曲り橋」と命名し、表札を設置することになった。7月8日には住民勢揃いで除幕式を開く。
江戸時代の宿場町特有の防御手段・ス鍵の手・ス。敵の攻撃や侵入を防ぐために作られたとされる大きく右に左に曲がる道筋だが、宮田宿の北側に位置するこの一帯はいつしか「大曲り」と呼ばれるようになった。
今も街道の面影を色濃く残し、幅は広くなったが道筋も現存。
この地に生まれ育ち、村の文化財審議委員を務める本田秀明さん(75)は「昔は大曲りに住んでいると言えば、村内だけでなく近在の人もみんな分かってくれた」と話す。
昭和40年代以降、区や班、番地などが住所確認の主流となり、村内に数多くあった字名とともに、大曲りの名前も徐々に衰退した。
「今じゃ60歳以上じゃなければ、あまり使わなくなった。それだけに江戸時代から続く名前を残したいと思って」と高橋清八さん(81)。
本田さん、高橋さん2人が発起人となり15戸が賛同。地区の北端にあたる大沢川にかかる無名の橋に「大曲り」の名前を残すことになった。
管理する村の許可も得て、御影石でできた表札を橋脚部分に設置。「古い字名を若い世代にも愛着を持ってもらい、地域のシンボルになれば」と2人は期待を寄せている。 -
南信地区中学校総体各種結果(1)
◆南信地区中学校総体各競技結果=上伊那関係分
【バレーボール】(23竏・4日・茅野北部中学校体育館など)
◇男子 (2)箕輪(4)飯島
◇女子 (1)辰野(2)中川
※男女上位4校は県大会(7月14竏・5日・下諏訪体育館など)に出場
【バスケットボール】(23竏・4日・豊丘中学校体育館など)
◇男子 (1)赤穂(3)箕輪
◇女子 (1)箕輪(2)赤穂(3)伊那
※男女各上位4校は県大会(7月14竏・5日・長野運動公園体育館など)に出場
【ソフトボール】(23日・上郷グラウンドなど)
◇女子 (1)伊那東部
※伊那東部は県大会(7月15竏・6日・松本市あずさ運動公園)に出場
【新体操】(23日・サンビレッジ伊那体育館)
◇女子▽個人 (2)清水累衣(赤穂)(3)山崎真緒(赤穂)(5)小原恵(赤穂)(6)大沼利佳(赤穂)(7)池田奈美(箕輪)(8)大沼佐奈代(赤穂)(9)矢沢優(宮田)(11)武村楓(伊那東部)(12)原未那美(西箕輪)(14)栗山静花(赤穂)(15)唐沢紗季(赤穂)(16)伊藤直美(飯島)▽団体 (1)赤穂
※個人上位16人、団体1校は県大会(7月15日・伊那市勤労者福祉センター)に出場
【バドミントン】(23日・赤穂中学校体育館)
◇男子▽団体 (2)赤穂▽個人ダブルス (3)伊藤健・大木島正徳(赤穂)▽同シングルス (2)松原大和(赤穂)(3)宮下直人(赤穂)
◇女子▽団体 (1)赤穂▽個人ダブルス (1)松原由美子・竹上晴香(赤穂)(2)吉沢奈津子・山本さくら(赤穂)(4)川島夏美・林千晶(赤穂)
※男女団体上位2校、個人ダブルス、シングルス上位4ペア・人は県大会(7月15竏・6日・信州スカイパーク体育館)に出場
【柔道】(24日・辰野中学校柔道場)
◇男子▽個人50キロ級 (1)中村健太(辰野)(3)小田切健太(赤穂)(4)住井洋太(赤穂)▽同55キロ級 (1)有賀大記(辰野)▽同66キロ級 (1)柳沢翔矢(辰野)▽団体 (2)辰野
◇女子▽個人52キロ級 (1)有賀詩織(辰野)(2)原寿々子(伊那)▽同57キロ級 (1)岩崎真由(辰野)(2)中原由貴(赤穂)▽団体 (2)辰野
※男女個人各階級上位4人、団体上位4校は県大会(7月14竏・5日・辰野町民体育館)に出場
【剣道】(23日・松川中学校体育館)
◇男子▽個人 (5)湯沢卓哉(赤穂)▽団体 (1)伊那東部(4)赤穂
◇女子▽個人 (3)下井雪乃(赤穂)福本なつみ(春富)(5)伊藤菜月(春富)板山香純(伊那東部)▽団体 (1)赤穂(2)春富(4)辰野
※男女個人上位8人、団体上位4校は県大会(7月14竏・5日・白馬村ウィング21)に出場 -
記者室
2、3年前からバラブームで、今回花ろまんで取材させてもらったオープンガーデンなどの園主も10年以上前からバラを栽培している人はごくまれで、ほとんどが数年前から▼バラは成長が早く、植えてから3年もすると、結構見られるバラ園になる。上伊那でも、すばらしいローズガーデン、バラをメーンとしてイングリッシュガーデンが各地にある。ネットワークし、バラ巡りバスなどという企画があればいいのにと思う▼ローズガーデン巡りを終え、我家の狭く、何ら変哲のない庭を見たが、松やイチイなど常緑樹の中にわずかにサツキ、アジサイが彩りを添える、10年前と変わり映えしないが、なぜかほっとする。刻々と変る華麗な庭もいいが、変わらない庭もいい(大口国江)
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宮下秀春さん(73)駒ケ根市中沢中割
「今年は花桃の里がNHKで放映され、長野市から木曽、上田、松本、諏訪など全県から見物客が訪れた。シーズン中に1万人位来場したのでは」。
陽春5月、百々目木川に架かる矢来橋を渡ると、濃いピンクから白まで様々な桃の花、レンギョウの黄色、シバザクラの濃いピンクが目に飛び込んでくる。「まるで桃源郷、別世界」と花見客は驚く。「桃は春の花なので、花見に訪れた人が花から元気をもらえれば」と話す。
中沢生まれ、農業と炭焼きの傍ら、会社にも勤めた。定年を目前にして、第2の人生を考えた時、自分が百々目木川で川遊びをした子どものころの思い出を重ねて「子どもたちが川あそびができる場所を作ろう」と思い立ち、川の整備を始めた。
川は三六災害(昭和36年の集中豪雨災害)以来、手が入っておらず、中洲はヤナギやクルミ、ニセアカシアなど雑木が茂っていた。そこで、雑木を切り、ヨシを刈り、2年がかりで川をきれいにした。
水がきれいで安全な百々目木川は、保育園の川遊びのメッカで、夏のなると、市内の各園がバスでやってきて1日楽しく遊んでいくとか。
川整備に合わせ、何か植栽をと、最初は桜を植えようと考えたが、10年以上育てないと花が咲かないことや、清内路村の花桃街道を見て、海抜や地形的にも似ているから、桜よりも花桃が良いのではと思い、92年初めて5本を植えた。
その後、毎年30本程度、苗を購入して植え続けたが、苗は土地に合わなかったのか、ほとんど枯れてしまった。
「実生苗の方が育ちがいい」と聞き、花が咲くまでに5、6年かかかるが、種から育てることにした。以後、毎年苗作りをし、40-50本前後、定植した。 花の種類は白、赤、ピンク、咲き分け、しだれ、源平しだれなど。咲き分けや源平しだれは、赤や白の単色だったり、赤、ピンク、白が混じったりと、咲いてみないとどんな花が咲くのかわからない。「これも楽しみの1つ」。本数は年々増えて、現在では650本になった。
作業は春先のくろき消毒から始まり、せん定、花が終るとお礼肥、草刈も年3回必要。秋にも施肥をする「手入れに年間百日掛かる。消毒、肥料代もばかにならない」と苦労も多いが「みんなが喜んでくれる。『きれいだ』と言ってもらうと、苦労も報われる」。
休み処、すみよしやを開店したのは93年。妻のちはるさんが調理師の免許があり、自家製の木炭を使って、「炭火でおいしい焼肉を食べてもらおう」と開店した。
炭火焼肉のほか、イワナごはん定食、秋には店主自ら山に入り、マツタケをはじめ各種キノコを採取し、名物キノコ料理も提供する。花見の時期は花見だんごも販売もする。定休日は木曜日。営業時間は午前11時30分から。詳細は(TEL87・2840)妻と長男夫婦、孫4人の8人暮らし(大口国江) -
五感で楽しむおはなしのへや「自然の色を楽しむ」
中川村図書館(杉沢かおり館長)は23日、「五感で楽しむおはなしのへや」を行ない、藍(アイ)の生葉やツユクサの花などを使い、たたき染めで自然の色を楽しんだ。
親子ら30人が参加、杉沢館長の指導で、藍の生葉やチェリーセージのピンクの花、ワイルドストロベリーの実などをつぶして、色液を出し、ラップの上から石で叩いて、木綿の布に色を写した。
チューリップや木、ヨット、葉など色々な型紙を使って形も工夫した。
参加者は布に写した葉の緑色が、空気に触れて青く変わる、色の変化に目を見張った。
田島から長女と参加した松村素能子さんは「色がきれい、形も楽しい」とでき映えに満足そうだった。 -
中ア千畳敷で女性滑落も軽傷
24日午後2時ごろ、中央アルプス千畳敷の八丁坂を下っていた福井県敦賀市の無職の女性(54)が足を滑らせて雪の上を約150メートル滑落。頭に裂傷などを負ったが、仲間の助けを受けて自力で下山した。軽傷の模様。
女性は同日、福井県の11人パーティで駒ケ岳に登山した帰りだった。 -
県が「牛の舌草刈りで郷耕し事業」の実施地区を募集
県は7月6日まで、農地保全と野生獣害の軽減を目的とする「牛の舌草刈りで郷耕し事業」を実施する地区を募集している。
中山間地の遊休農地に放牧を行ことを通して、遊休荒廃農地の保全や獣害低減、畜産経営改善などを目指す取り組み。実施主体となる集落関係者などは、放牧範囲に牧さくなどを設置して繁殖和牛を借り入れ、一定期間放牧。農地・景観保全や野生獣被害の発生状況に対する効果、課題などをまとめる。県は放牧する繁殖和牛(2頭1組)の借入を仲買するほか、移動式ソーラー電気牧さく一式(1ヘクタール用)を無償貸与。各地区に2人のアドバイザーを配置し、対象農地の取りまとめや牛の管理方法に関するアドバイスをする。
募集地区は15地区程度。実施主体は集落組合、農業者集団、市町村、農業委員など。
実施集落には、実施農地に関する合意形成と電気牧さくや給水そう、日よけ施設などといった放牧受け入れ準備のほか、放牧後は毎日牛の状態を観察することが求められる。
問い合わせは上伊那地方事務所農政課(TEL76・6813)へ。 -
駒ケ根市町一区子ども会七夕会
駒ケ根市の町一区子ども会(中嶋真由美会長)は23日、七夕の会を区内の赤須町地域交流センターで開いた。親子ら約60人が集まり、短冊に願いを書いたり、折り紙で作った色とりどりの飾りを作っては楽しそうに笹に結び付けた=写真。短冊には「ぷーるがじょうずになりたい」、「さっかーせんしゅになれますように」などと無邪気な願い事の数々が書かれていた。
飾り作りの前には、七夕まつりの由来を知ってほしいと母親らが紙芝居を上演。織姫と牽牛の話を子どもたちに語って聞かせた。
町一区子ども会は区内の全児童を対象に1975年に創設されて以来、30年以上にわたって独自の活発な活動を続けている。七夕の会は新たな取り組みとして昨年から始めた。 -
駒ケ根市立図書館イメージキャラクター入選者表彰式
イメージキャラクター「よみーくちゃん」のデザインを募集していた駒ケ根市立図書館は23日、入選者表彰式を同館で開いた。各部門の入選者14人のうち12人が出席し、表彰状と副賞を受け取った。
18歳までの248人が応募した272作品の中からキャラクターに採用されたのは中沢小3年の北原咲来さんの作品=写真。「本をいっぱい読んで、若葉が育つように心もどんどん大きく」との思いを込めたという。
キャラクターの「よみーく」は、「読育」(よみいく)に掛けたもの。同館は「このキャラクターにどんどん活躍してもらい、読書推進に貢献してほしい」と話している。
入選者は次の皆さん。
◆幼児の部▼がんばったで賞=金井実佑乃、小林かんろ、岡田桃、清水里彩子
◆小学校低学年の部▼特賞=北原咲来▼入選=白川みほ、村上詩織
◆小学校高学年の部▼特賞=村上ゆき乃▼入選=宮脇文香、森岡里奈
◆中学・高校の部▼特賞=亀田明希▼入選=宮沢菜那、堀川佑香里
◆アイデア賞=竹村健人 -
【記者室】プールの安全管理あらためて徹底を
日増しに加わる暑さに合わせるように、各地の小中学校でプール開きが行われて水泳シーズンが幕を開けている。式では校長らが子どもたちの安全を祈って酒と塩で清めの儀式を行うのが常だが…▼昨年7月、埼玉県のプールで小2女児が吸水口に吸い込まれて亡くなったことは記憶に新しい。事故を受けて全国の施設で設備を点検したところ、多くのプールでふたの固定が不十分だったことが明らかになった▼管理者はそれぞれ対策を施したはずだが、昨年やったからと言わず、今季もあらためて点検と整備を徹底してほしい。プール開きで初泳ぎする子どもたちは、誰もが明るい笑顔ではじけるような歓声を上げている。ずさんな管理でこの笑顔を曇らせてはならない。(白鳥文男)
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南箕輪村土砂災害警戒区域等指定説明会
南箕輪村、伊那建設事務所、上伊那地方事務所は、南箕輪村内の9地区を対象に、土砂災害警戒区域等指定説明会を開いている。北殿区では21日夜、公民館に区民50人が集まり、区内の警戒区域指定カ所の説明を聞いた。
県は、住民の生命、身体を土砂災害(がけ崩れ、土石流、地滑り)から守る目的で、土砂災害発生の恐れがある土地の区域を明らかにするため、土砂災害防止法に基づいて基礎調査をしている。村の調査が終了し、警戒区域、特別警戒区域の指定に伴い、18日から28日まで各地区の説明会を設定した。
警戒区域は土砂災害の恐れがある区域で、危険の周知、警戒避難体制の整備を図る。特別警戒区域は建物が破壊され住民に大きな被害が生じる恐れがある区域で、建築物の構造規制などをする。
村内の指定区域は地滑り4カ所、がけ崩れ57カ所の計61カ所。北殿区は、がけ崩れ9カ所。住民は指定区域図の説明を聞いて指定カ所を確認した。
征矢忠典区長は、「危険カ所を把握し防災に対する心構えを持つことが大事。今日の話を参考にしてほしい」とあいさつした。
村は、天竜川浸水区域のハザードマップを9月までに作成して配布。土砂災害のハザードマップは来年着手する予定。 -
第53回ペン祭
伊那市の伊那北高校で23日、第53回ペン祭が始まった。日ごろの取り組みなどをまとめた展示や、屋台、イベントなどが、来場者を楽しませている。
初日は「考える企画」としてSBCラジオを中心として活躍するフリーアナウンサー・大岩堅一さんによる自由をテーマとした講演会で開始。大岩さんは、部室の使い方などといった身近な話題から「本当の自由とは何か」を問いかけ、「自由というのはただ自分の思ったことをしゃべったり行動するものではなく、責任が伴なうもの」と語った。また、将来の夢についても触れ「夢はないよりあったほうがいいが、それは必ずしも叶うものではない。しかし、それが叶わなかったとしても次の一歩を踏み出すことが大切。開き直ったりあきらめたりすることは、自分で自分の人生をつまらなくする」と将来について考えている学生たちに呼びかけた。
また、同校同窓生らによる美術作品展「薫ヶ丘美術展」も同窓会館であり、訪れた人の目を楽しませていた。
24日の一般公開は午前9時半縲恁゚後4時で、まちづくりワークショップ(午前10時縲・や吹奏楽部による演奏会(午前10時半縲・などがある。 -
農林産物直売所たかずやで6周年祭り
伊那市富県の農林産物直売所「たかずや」は23日、6周年祭りを開いた。店頭には地元で採れた新鮮な季節野菜が並び、朝から多くの客でにぎわいを見せた=写真。
祭りは直売所を開設した6月に記念として開催しているもの。今年は涼しい期間が続き、トウモロコシなどといった一部の夏野菜が出遅れているが、トマト、キュウリ、キノコなど100種類以上が並んだ。
現在70人の生産者が同直売所に出荷しているが、いずれも市価より安く販売しているほか、その日の朝に収穫した新鮮な野菜ばかり。買い物客は地域住民が中心だが、徐々に他地域にも存在が知られるようになり、諏訪、茅野方面から訪れる人もいるという。
また、手打ちそばや豚汁の無料サービスもあり、買い物客を楽しませていた。
今後は、各月にイベントを開催していくことを予定しており、埋橋一代表は「富県というところは空気もきれいで良い所。ぜひ、一度来ていただければ」と話していた。
たかずやの営業時間は午後1時縲恁゚後6時。 -
伊那市安全会議
伊那市安全会議(会長=小坂樫男市長)は22日、市役所であり、産業災害、交通事故、火災などの災害事故防止のために協議した=写真。関係者約30人が出席し、交通安全、産業安全部会など全6部会の07年度事業計画などを決めた。
園児、児童、生徒の安全教育などを推進する「子ども安全部会」は本年度、市内の全中学校6校を含む11小中学校に自動体外式除細動器(AED)を設置する予定。いずれも7月上旬から取り付け始める。小学校は優先度調査の結果から3年間で全校に行き渡る計画だ。
また、市内の保育園25カ所、子育て支援センター4カ所、母子通園訓練施設「小鳩園」の計30カ所に「110番通報システム」を今年度中に設置する予定。このシステムにより、ボタンを押すだけで緊急時に警察署へ連絡することが出来るという。 -
南信中学校総体9競技で熱戦
南信地区中学校総合体育大会は23日、バレーボールや剣道、バドミントンなど9競技を各地で繰り広げた。県大会の進出権を懸けた熱戦が本格的に始まった。全14競技のうち10種目の代表が24日までに決定。ソフトテニスと卓球、サッカーは30日、水泳は7月1日に決まる予定だ。
軟式野球は、県営伊那球場と駒ヶ根アルプス球場の2会場で1、2回戦があり、上伊那など3地区の代表12校から24日の準決勝に進む4校が決まった。選手らは、仲間や保護者の応援を力に一生懸命、白球を追った。
県大会出場を懸けて始まった軟式野球(阿智竏駐・・輪、23日・県営伊那球場) -
「シャガール版画展」 ベル伊那・26日まで
「マルク・シャガール版画展竏鋳ヌ憶と郷愁・その愛と芸術竏秩vは26日まで、伊那市日影のベルシャイン伊那店2階文化ホールで開いている。「色彩の魔術師」と称されるシャガールの版画40余点を展示販売している=写真。
死ぬ直前まで手掛けていたという・ス最後の版画15点・スの一つ、「画家と燭台」の限定50部の中の1部など、男女と動物を描いた人気作品を出品。そのほか「女曲馬師」「にわとりのいる風景」などを並べている。
シャガール(1887竏・985)はロシア生まれのフランス画家、版画家。ユーモアと幻想性のイメージは詩的な発想に満ちているという。
午前10時縲恁゚後6時。 -
子ども科学工作教室でソーラーカー作る
県テクノ財団伊那テクノバレー地域センターの子ども科学工作教室「ソーラーカーをつくって走らせよう!」が23日、伊那技術形成センターであった。小学校4年生以上の37人が集まり、自作のソーラーカー(太陽光で発電して走る自動車)を走らせた。
同センターは、事業テーマの一つに「人材育成」を掲げていることから、子どもたちにものづくりや科学に興味を持ってもらおうと趣旨に賛同する企業で上伊那子供科学工作教室推進研究会を組織、初めて企画した。
上伊那の製造業を中心に企業8社が協力。はんだづけができる技師を中心に25人が指導に当たり、小学生は配線やボディー加工など手順を教わりながら、夢中になってキットを組み立て、完成させた。
理科が好きで参加したという伊那小学校6年生の岩崎年示さん(12)は「(ソーラーバッテリーとモーターを)コードでつなぐところが難しかったけど、頑張ったかいがあった」と走るソーラーカーに喜んだ。
推進研究会では「電気や工作の知識を持つ若年社員が減っている。子どもたちにまず興味を持ってもらいたい」と話した。
製作に先立ち、電気とは何か、ソーラーカーの仕組みなどの講義があり「知ることは楽しいこと。知ると同時に、分からないことも発見できる」とものづくりのおもしろさを伝えた。また、地元企業2社の紹介もあった。 -
伊那草友会が山野草展示会
上伊那の山野草愛好者でつくる「伊那草友会」(中山和幸代表、13人)は23、24日、伊那市民会館2階で第18回山野草展示会を開いている。ウチョウランを中心に、各種山野草、ふ入り葉物、古典園芸植物など250鉢をそろえた。
ウチョウランは中川村小渋産をはじめ、花びらが濃い紫色の「王妃」、真っ白い「千羽鶴」、「赤花」など100点。毎年、来場する常連も多く、花の色や形が異なるウチョウランを見比べた。
中山代表によると、暖冬だったものの、花芽が出る3月ごろが寒く、昨年より開花が1週間遅れ、展示会に間に合わせるのに苦労したという。
会場には、ヤブレガサ、フウチソウ、シナノコザクラ、チョウセイランのほか、人気が高くなっている高さ15センチほどのイチョウやモミジなどミニ盆栽も並ぶ。
会員が育てたウチョウランなどの山野草を100円から販売している。
24日は午前9時縲恁゚後4時。