-
県議選 伊那市区 向山氏一夜明けて
伊那市区は直前まで無投票になるのではないかと言われていたため、選挙戦が始まっても周囲からは『無投票じゃないの』という声が強く、危機感が伝わりにくかった。高遠、長谷は木下県議が先行しており、町場と村部という戦いでは厳しい戦いだった竏秩B今回選を振り返る。
田中県政と向き合った2期8年は戸惑いの部分も多く「知識や経験を活かしきれなかった反面、予測もしない勉強をさせてもらった」とし、「今回はそういうものを集約して取り組んでいきたい」と語る。
中でも、選挙戦で強く訴えてきた“均衡ある県土づくり”の実現に意欲を見せる。
「県そのものが中南信に身近な眼差しを向けるべき。これまでにも県庁機能のサブ的なものを中南信につくることを提案したり、特別委員会の中で検討した公共交通網の整備計画などを県に提出した。交通ビジョンは今後、経済団体にも呼びかけながら進めていきたい」
産業振興も重要な課題の一つに挙げる。
「多くの労働者が従事している中規模、小規模企業の対策に力を入れていくべき。中小企業の安定は雇用の安定、社会の安定につながる」とし、それぞれの地域に合った施策の構築を訴える。
福祉、子育て支援については、社会全体で支えていくような仕組みづくりを目指す。 「『地域にできることは地域で』が基本。これまでのような行政主導ではなく、地域から発信されたものを具体化し、県や国が支援していく体制が必要」
会派については「けじめとして今回の選挙はやらせてもらったが、これまでみたいに10も会派があっていいのかという問題がある。再編はするべき」とする。 -
県議選開票事務で箕輪町が時間短縮
今後の業務効率化に期待選挙の開票事務に、効率化と時間短縮を図る新方式を導入した箕輪町は、8日の県議会議員選挙の開票作業を目標の45分をさらに縮め41分で終了した。前回の県議選開票作業より職員を約半数に減らして臨み、所要時間も前回1時間25分の半分以下の結果になった。作業を見守った平沢豊満町長は、「今回の経験から行政事務の効率化ができる」と期待を寄せる。
開票事務を通して仕事の合理化を学び、業務や役場全体の体質改善につなげる狙いで、元三重県知事で早稲田大学大学院の北川正恭教授が提唱する「一点突破全面展開」の発想に基づく行革手法の一つを取り入れた。
町選挙管理委員会によると、「前半は戸惑いもあったが後半は作業の流れも良くなり、どうやって動けばいいかが分かった」という。開票は町理事者、課長が見守り、課長からは「職員間でこうしたほうがいいなどの意見が出せた。声が出ることはいい」などの感想があった。
町長は、「全員が立って走り回って作業し、まだ仕事が終わっていないところに自発的についてやる。大変よかったと思う。これが少数精鋭の仕事の進め方。体質変換、行政の事務の進め方の意識改革ができると実感した」と話している。
町は、今回の反省点や課題を整理し、22日投開票の町議会議員選挙の開票作業に生かすという。 -
06年度むらづくり賞表彰
大賞は南箕輪村花いっぱい推進協議会南箕輪村の06年度むらづくり賞で、南箕輪村花いっぱい推進協議会が大賞を受賞した。9日夜、村役場で表彰式があった。
むらづくり賞は、住民自らが行うむらづくりの取り組みが活発化する中で、地域への貢献度が高く、他の模範となるような優秀な活動を表彰し、住民のむらづくり活動の一層の促進をねらい、3年目になる。
06年度は7団体が登録。1月から12月までの活動が対象で、07年3月20日の選考会で、「むらづくり大賞」1団体、大賞に次ぐ「むらづくり賞」2団体を決めた。
大賞は南箕輪村花いっぱい推進協議会。花いっぱい運動を推進し小学生、高校、大学、地域住民とのつながりをもってネットワークを拡大。フラワーアレンジの設置にも取り組んだ。
むらづくり賞の第2位は、信大農学部サークル「かーみやん」。清掃活動と地域交流の活動を通して大学内の仲間や地域の人を結ぶ交流の橋となって元気で親密な大学と村の関係作りに寄与し、継続的なごみ拾いで不法投棄解消の一助を目指し活動している。
第3位は、ハーモニカサークル「ポコリットみなみみのわ」。ハーモニカの学習と演奏活動に取り組み、ボランティアで福祉施設を訪問するほか、「南箕輪村民の歌」を次世代に歌い継いでもらおうと演奏している。
表彰式で唐木一直村長が賞状と副賞を贈り、「多くの団体が村の活性化のため活動し、輪を広げていただき有難い。より一層の活動をお願いしたい」とあいさつした。受賞者を代表し、花いっぱい推進協議会の清水勇会長は、「大賞をいただきびっくりしている。すべて村の皆さんのボランティア活動の協力でできた。お礼申し上げる」と謝辞を述べた。 -
白鳥に魅せられたアマチュア写真家
伊那市西春近
赤羽信一さん(61)今でも、シャッターを切る時は最初のころと変わらず良い緊張感が走るし、写真には写らないけど撮影している時に聞こえるハクチョウの羽音はたまらない竏秩B
一昨年から冬の間に安曇野へ降り立つハクチョウの姿を撮り続けている。2シーズンで五宝殿、狐島、犀川ダム湖などの周辺を20回以上訪れ、3千枚以上を撮影した。
「時間帯によってもハクチョウの見え方は違う。8時ころだと朝日に染まって少し赤みがかっているけど、10時位になると真っ青な空とは対象にハクチョウの羽は真っ白になる。青い空とのコトラストが、ハクチョウを一層美しくひきたててね」と笑顔を見せる。
◇ ◇
退職後の趣味に竏窒ニ写真を始めたのは3年前。最初の1年は独学でやっていたが、2年目の秋からは写真講座を受講。基礎技術の習得に努めながら風景写真などを撮影してきた。
ある時、撮影先で知り合った安曇野の写真家が地元を案内してくれるというので、初めて安曇野を訪れた。その日は快晴。冷たい空気の中、青く澄みわたった空を背景に常念岳が悠々とそびえていた。ちょうどその時、数羽のハクチョウが常念岳の上を舞った。
「すかさずカメラを構えたんだけど、その時はうまくシャッターを切ることができなかった。『これは絶対ものにしなければならない』って思った」
ハクチョウに魅せられた瞬間だった。 ◇ ◇
現地へ足を運ぶ回数が増えるにつれて顔見知りの仲間も増え、さまざまな撮影技法を教えてもらった。
目下の課題は、ハクチョウが飛び立つ瞬間の躍動感やスピード感を表現するため、できるだけ遅いシャッタースピードで撮影すること。
「今シーズンは1500枚ほど撮影したが、『そこそこ』と思えたのは3枚ほど。今年は13分の1秒まで挑戦したが、うまくいかなくてね」
一方、ふとした瞬間に偶然の面白い一枚の撮影に成功することもある。飛び立とうとするハクチョウに別のハクチョウがおじきをしている作品「頭が高い控えおろー」は、今年初めての応募した公募展で見事入選した。
「自分の理想とする部分と比べたらまだまだ。最初は知らないことばかりだったけど、いろんな人に親切に教えてもらって助かったし、つながりもできて良かった。とにかく8分の1まで到達したい。ユーモアのあるハクチョウの姿も撮影していけたら」
◇ ◇
現在伊那市の「ペアーレ伊那」で赤羽さんが2シーズンで撮り貯めた作品の展示をしている。21日まで。 -
高遠城址公園 有料入園者650万人を達成
「天下第一の桜」を宣言する伊那市の高遠城址公園の有料入園者数が10日正午すぎ、650万人を達成した。市などは650万人目と前後2人ずつに記念品を贈った。
650万人目は、松本市の主婦青木簾子さん(70)。「ずっと来たいと思っていた」と長女と一緒に、初めて訪れた。「話には聞いていたけど、花の色が濃くてすばらしい。機会があれば、また来たい」と喜んだ。
前後の各2人は、愛知県や東京都から来た家族連れなどだった。
記念品としてタカトオコヒガンザクラの苗木をはじめ、高遠まんじゅう、気の里の水、みはらしいちご園の入園券などをそれぞれ贈った。
公園内のタカトオコヒガンザクラ約1500本(10日現在)は5分咲き。11日には8分咲きになるとみられる。
有料化になったのは1983(昭和58)年で、年間30万人弱が入園。今シーズンは35万人以上を見込む。 -
高遠城址公園でさくら茶いかが
高遠城址公園で10縲・2日、伊那市商工会女性部高遠支部(守屋恵子部長)が花見客にさくら茶をサービスしている。
公園内のタカトオコヒガンザクラは5分咲きで、花見客が多く、サービスコーナーもにぎわった。
さくら茶は部員の手作りで、地元産の八重桜を1年間、塩づけにした「桜志津久(さくらしずく)」を使用。湯の中で桜の花びらが広がり、初日から花見客に喜ばれた。
このサービスは「1杯のお茶で、来てくれた人をもてなしたい」と20年ほど続いているもの。昨年まで1日間のみだったが、3日間に増やした。
サービスは午前10時から。高遠名物の高遠まんじゅうの試食も合わせ、1日2千人分を用意している。 -
村おこし実行委員会始動
宮田村商工会は9日夜、商工会員以外の住民有志も加わり地域活性化事業を展開する2つの組織を新設の「村おこし実行委員会」に一本化し、発足の全体会議を開いた。さらに充実した取り組みにしようと、幅広く新メンバーを募集している。
活動が重複する部分が多い「村おこし事業実行委員会」と「考える会」を統合。
水と梅をキーワードにしたイベントや地元の良さを伝えるフリーペーパーの製作など、今までの活発な事業を継承し、イベント部、広報部、特産品開発部の3部会を設けた。
会議では平沢英夫委員長らが「連携をとりあい、より一層活発な委員会にしていきたい」などとあいさつ。14日に控えた梅公園のお花見イベントなど、さっそく当面の課題について検討を深めた。
実行委員会への加入など問い合わせ、申し込みは村商工会85・2213へ。 -
情報満載・スおひさまっぷ・ス完成、全戸に配布
宮田村の住民有志でつくる「むらづくりネット宮田」は、困った時に役に立つ生活情報を満載した同村の福祉・安全マップ「おひさまっぷ」を4千部作成。近く村内全戸に配布する。高齢者や障害者、子育て中の若い母親らに聞いたアンケート調査をもとに、場合に応じた生活情報を追求。公共、民間サービスや相談窓口を分かりやすく紹介しており「外出や毎日の暮らしの一助として、社会参加の道しるべになれば」と作成スタッフは期待を寄せている。
同ネットは昨年5月からプロジェクトを組み、21人が加わって作成に着手。500人ほどにのぼるアンケート調査のほか、実際に地域を歩き、見聞きして情報を持ち寄った。
プロジェクトリーダーの辰野恒雄さん=大原区=は「こんな時、あんな時、どうしたら良いの?という疑問を汲みあげたいと。毎日の暮らしのうえで、どんな情報が必要かにこだわった」と話す。
県コモンズ支援金の助成を受けて完成したマップは、子どもの安全関連や公共施設を記した3種類の地図に加え、A4判33ページの冊子に集めた情報をふんだんに盛り込んだ。
生活に欠かせない食料品店や飲食店、理美容室などについては、問い合わせ先のほか、出張、出前の可否なども掲載。
福祉、子育てを中心に、困ったり、聞きたいことがあった場合の対処法について「Q&A」形式で38項目にわたり載せている。
「調べるうちに、村内でこんなこともできるのかと再発見にもなり、課題も見えてきた」と辰野さん。今回得た経験や情報をさらに新たなアイデアにつなげたいとも話した。 -
ゲートボールリーグ開幕
宮田村ゲートボール協会主催のリーグ戦(加納義厚会長)は10日、中央グラウンドで開幕した。昨年と同じ6チームが、10月までの長丁場で熱戦を繰り広げる。
開幕式で加納会長は「みんなで楽しくプレーしよう」とあいさつ。さっそく試合を開始した。
20数年の伝統を持つリーグ戦。選手の最高齢は91歳の3人で、大正生まれが半数と元気だ。
試合は毎週火曜日。地区ごとのチーム編成で10月16日まで計25試合をこなす。
本年度は協会本体の役員改選があり、新たな会長には米山昭治さんが就いた。 -
予算執行方針説明会
宮田村は10日、本年度の予算執行方針を職員に説明。事務事業や補助金、交付金など、常に必要性、効率性など精査しながらメリハリのある執行で臨む考えを示した。
清水靖夫村長は「国や県から補助金が出るから事業をやるのではなく、事業ありしの予算を考えてほしい」と指摘し、役場組織の機能強化も求めた。
管理財政係の担当者も「予算があるから年度末に事業を駆け込むのではなく、余ったら繰り越しの財源にしてほしい」と要望。導入した事務事業評価に基づき、事業の必要性などを常に考慮に入れるよう説明した。 -
菜の花一面鮮やかに
宮田観音がおなじみの宮田村北割区の真慶寺近くで、一面の菜の花が見ごろを迎えている。満開が近づいた同寺のサクラと咲き競うかのように見事で、住民や訪れた人たちの目を楽しませている。
農地が隣り合う春日甲子雄さんと春日好章さんの2軒が5年ほど前から鑑賞用にと栽培。今年は暖冬の影響で例年に比べて1週間ほど早い開花となった。
「みんなに見てもらって楽しんでもらえれば」と春日甲子雄さん。春日さんの自宅庭などにはモクレンやスモモの花も開花しており、一帯は春爛漫の装いだ。
菜の花は今月いっぱい楽しめるという。 -
伊那食品工業で新入社員歓迎会
伊那食品工業(本社・伊那市、井上修社長)は9日夕方、同市西春近の「かんてんぱぱくぬぎの杜」のホールで、新入社員の歓迎会を開いた。新入社員26人を先輩社員約350人で囲み、歓談を楽しみながら親ぼくを深めた。
新入社員は、自分の名前入りのたすきを背負って参加した。自己紹介では自分の特技を披露する社員もいて、空手着やソフトボールのユニホーム姿で登場し、会場を盛り上げた。その元気のよさに周りの社員らも今後を期待した。
井上社長は「今、世の中は流れとして、一人ひとりの自立を求める時代となった。皆さんもそれぞれが徹底的に勉強し、その部署で期待される、自立した社員に一日も早くなってほしい。新しい息吹が会社を活性化させることを期待する」とあいさつした。
新入社員26人の内訳は、大学・大学院卒16人、短大卒1人、高卒9人。3月下旬から2週間の集合研修を終え、今後は各部署への一部配属が始まる。
また、同社は本年、パートから正社員への昇格で12人を採用した。
ステージ上で個性的な自己紹介をする新入社員ら -
女子職員の制服新デザインに
アルプス中央信用金庫(渋谷敦士理事長)は、女子職員の制服デザインを一新した。
新しい制服は、上着とベストがグレーチェック、スカートが黒で、落ち着いた雰囲気を漂わせる。胸元のリボン(赤系、青系の2種類)が全体を引き締め、おしゃれ感を出している。
同信金では3、4年サイクルで女子職員の制服デザインを刷新。今回は新年度スタートに合わせて2日に導入した。 -
【記者室】県議選こぼれ話
県議選こぼれ話。筆者が車を運転中のこと、交差点でよそに気を取られて一時停止と安全確認を怠った車にぶつけられた。事故の相手方が気を取られた先というのが候補者の遊説カーだった竏窒ニいうおそまつ▼「『○○をよろしくお願いします』と近づいてくるのに注目していてあなたの車には全然気がつかなかった」という。遊説カーが来なけりゃ事故にはならなかったのに竏窒ニの恨み何としても絶ち難く○○の対立候補に投票した、というのは冗談だが…▼考えてみれば世の中すべからくこんな偶然の積み重ねで成り立っている。今度の県議選にしてもほんの小さな偶然の要素が当落を分けているような気もするのだ。だから落選した候補の皆さん、次にまた頑張って。(白鳥文男)
-
駒ケ根市と市議会が超大型店進出に反対声明
駒ケ根市福岡で現在工事中の伊南バイパス沿線に食品や衣料などを扱うスーパー「ベイシア」とホームセンター「カインズホーム」が合計店舗面積1万平方メートルに及ぶ新店舗を出店する計画があるとする情報を得た駒ケ根市の要請を受けて市議会は9日、全員協議会を開いた。中原正純市長と市担当者の説明を受けた上で、同店の進出に断固反対する竏窒ニする旨の市長声明について了解し、市議会としても反対声明に名を連ねるほか、今後進出阻止に向けて行動を起こしていくことで全員の意見が一致した。上伊那農協と駒ケ根商工会議所から3月30日付で出店に反対する要請が議長宛てに提出されている。
市議会は99年と02年の2回「大型店に頼らないまちづくりを期待する」、「超大型店は市のまちづくりの理念にそぐわない」などとして出店に反対する決議を可決している。
市によると同店の進出に当たってこれまで市への説明などは一切なく、地権者への接触から今回の計画が分かったという。
ベイシア(本部・群馬県)は1997年3月設立の総合流通グループ企業。関東を中心に11県下93店を展開する。売上高2700億円(08年2月計画)、従業員数990人。カインズは同社のグループ企業。 -
県議選 佐々木祥二氏 一夜明けて
勝因について「大衆草の根的な運動と景気対策優先の主張が多くの世代の理解を得られたこと」と分析。スローガンに掲げた・ス豊かで住みよい元気な駒ケ根市づくり・スが女性や若年層にも理解され、浸透した手応えがあったという。
「この4年間、就職口がないとか、リストラにあったとか、給料が下がったとか、いろいろな声を聞いてきた。景気を良くするには多くの県内企業が赤字という状況を何とかしなければならない。口先だけで福祉といっても無理だ。まず地場産業を活性化する施策を実行しなければその財源が確保できないのだから竏秩v
「遊説カーで市内を回っている時にも、子ども連れの母親や若い人たちが手を振ってくれるんだよ。これまでそういった反応はまったくなかったからうれしかったし、主張に賛同してもらえているんだなと思えて自信になった」と笑顔で振り返る。
これまでといったい何が変わったのか。
「前回選で落選後、図らずも務めることになった地元区長の時の経験が発想を変えた。区は最初の政府といわれるが、区が良くなれば市が良くなり、ひいては県も国も良くなる竏窒ニいうことに思い至った。村井知事の『市町村の自治ができれば県がやることはない』という考えとも共通する発想だ。同時に当時の区役員の皆さんとの人脈が今回の選挙戦で生きた」と、この4年間が無駄ではなかったことを強調する。
一方で村井知事の景気拡大政策は支持するが、だからといってすべてをよしとするのではない竏窒ニ話す。
「議会の重要な役割は県政のチェック機能。知事にも言うべきことは言うし、おかしいと思うことはそう指摘する。市民の代弁者としてしっかりやっていきたい」 -
県議選 駒ケ根市区 佐々木氏の勝因は
県議選駒ケ根市区(定数1)は元職の佐々木祥二氏(55)=無所属、赤須東=が現職の林奉文氏(61)=あおぞら、南割=を2277票差の意外な大差で破って返り咲きを果たした。わずか255票差で涙をのんだ前回選から4年竏秩Bもたらされた当選確実の報に佐々木陣営は会心の大勝利で雪辱を果たした喜びを爆発させたが、市民が佐々木氏に託す今後の県政への期待はこれまでになく重い。
強固な組織票を持つ佐々木陣営のリードで始まった選挙戦は中盤以降林氏の猛烈な追い上げにより大接戦の声も聞かれていたが、いざふたを開けてみれば多くの関係者も予想していなかったほどの大差がついた。
勝因を一言でいえば佐々木氏が「同じ考え」とする村井知事の景気拡大政策を多くの有権者が支持したことだろう。長引く景気低迷は庶民の暮らしに重くのしかかっている。回復基調にあると聞かされても地方都市の市民にその実感はなく、先行きの見えない不安感に覆われている現状の中で、佐々木氏の訴える政策にかすかな明るさと希望を見出したものと思われる。庶民感覚からすれば福祉の向上はもちろんだが、目に見える形での生活向上=所得増に結び付くと考えられる政策の方に林氏の訴えよりも魅力を感じたのではないか。
対する林氏は福祉、教育などの暮らし優先施策を前面に打ち出して訴えてきたが、その理念は「土建屋政治許さんぞ」の一言に集約されていた。「大型ダム建設に代表される・ス無駄な・ス公共事業反対」をアピールする意図が、有権者には誤って公共事業すべてを許さない姿勢であるかのような印象を与えた可能性もある。
今選挙は4年前の再戦だったと同時に「村井」対「田中」の代理戦争でもあった。林氏はアピールの柱の一つとして「田中氏の改革路線を後戻りさせてはならない」と訴えたが、多くの有権者の気持ちがすでに田中氏を過去の人と見ていることをつかみ切れなかったことによる意識のずれもあったのではないかと考えられる。
佐々木陣営は前回選でのムード戦略が結果的に失敗に終わった反省を生かそうと当初から強力な組織固めに力を入れて選挙戦を進めてきたが、その戦術への批判もあった。組織戦には付き物の「後援会への入会を無理強いされた」とする声や「相手は共産党だ。たった一つの議席を任せていいのか」とするネガティブ・キャンペーンなどだ。その戦い方に対する反発は徐々に広がっていた感があるが、これらの批判を得票に結びつけることができなかったことも林氏の敗戦の一因といえるかもしれない。
破れた林氏は佐々木氏を支援してきた中原市政への批判も度々口にしていることから、支持者らの間では新たな目標として来年1月の任期満了に伴う市長選への出馬を考えるべきだとする声も上がっている。 -
県議選 伊那市区 分析
告示日直前に急きょ選挙戦に突入することが確定した伊那市区(定数2)では、厚い地盤を持ち、今回から伊那市区に加わった高遠、長谷地区でも精力的に支持者を固めてきた現職の木下茂人氏(71)=無所属、美篶=と向山公人氏(64)=政信会、西町=が新人の井口純代氏(51)=あおぞら、福島=を引き離して再選を果たした。
4選を果たした木下氏は地盤とする農業関係の支持者からの票を確実に集め、農協などからの協力も受けた。 また、高遠、長谷地区にも早くから入り、地域間格差の解消や農業振興への取り組みを積極的にアピール。農業従事者が多く、地元である美篶地区との地縁が深い両地区で有利な戦いを進め、前回選ではわずが数百票の差しかなかった向山氏を約1700票引き離し、トップ当選の座を守った。
3選を果たした向山氏は、商業者の多い町部などで支持を固め、企業回りも積極的に展開。均衡ある県土づくりや産業振興などを訴え、地盤とする商工関係から票を集めた。また、推薦を受けた自民党や公明党の支持者票も確保した。
高遠、長谷地区でも早くからあいさつ回りなどを行い、町部などの支持を集めたが、木下氏には一歩及ばなかった。
告示直前の出馬表明で現職2人に挑んだ井口氏は、浮動票の掘り起こしと村井県政に支持寄りの立場をとる現職の批判票の取り込みを狙って短期決戦を展開。大型公共事業に積極的な村井県政の是非を問う一方、福祉、医療、子育てなどへの取り組みを訴えた。組織や党の力に頼らない独自選挙で、現職の批判票や共産党支持者の票を集めたが、投票率の低下を受け、十分な浮動票を巻き込むことができなかった。 -
県議選 一夜明けて 垣内基良氏
-感想は
ほっとした。朝3時まで息子と飲んだ。これから議席を安定させていかないと上伊那のためにならない。そのためには続けて勝てる組織をきちんとしないといけない。
-トップ当選して
とんでもない運命だ。不死鳥のようによみがえる。その精神力は支持者がいなきゃできない。1票差で町民の胸の中につかえたすっきりしない何かを取ると同時に、俺の分も取ってほしかった。ようやくわだかまりなく町が一つになった。本当にいい選挙だったと思う。
-村井知事の是非は選挙の争点になったか
郡区では政策的には争点ではなかったと思う。田中さん、村井さん双方を勉強しながらやっていれば争点だったが、県民が政争を繰り返し感情で投票行動していた。今回少し改善された。知事とは是々非々。考え方がだいたい一緒だから、あまりブレがないと思う。
-県議としてのこれから
現状を見て分析し、実行する。予算の個所付けを見ていないので、本年度やること、継続すること、来年予算化することを考える。定数が3から2になり地域選挙の終わりと思ったが、結果的には地域選挙だった。だから辰野から中川まで全部やる。この4年間で少し幅ができた。今までは持論展開し理解してもらうことをしてきたが、そういうことではない。県民同士でいがみ合わないように、真ん中を取るということでなく、上手に運営する方法をしていくことだと思う。議員は条例づくり、地域要望の取り入れがあるが、地域要望取り入れを処理する能力もつけないといけない。上伊那のためにきちっとやります。
-会派は「石田(冶一郎)先生の言う通りに」ということだが
まだこれからだけど、政治家は親方を裏切ってはいけない。そのことを自分の有権者に理解してもらうことをしていく。 -
県議選 新県議決まる
県議会議員選挙は8日投・開票された。上伊那では、伊那市区で現職木下茂人氏(71)=無所属(4)・美篶、現職向山公人氏(64)=政信会(3)・西町、駒ケ根市区で元職佐々木祥二氏(55)=無所属(3)・赤須東、郡区で元職垣内基良(57)=無所属(2)・辰野町、現職小林伸陽氏(63)=共産党(3)・箕輪町=が当選を果たした。
投票率は伊那市区が前回を8・2ポイント下回る60・79%、駒ケ根市区が0・48ポイント上回る71・11%。郡区は接戦だったが、投票率は上がらず、71・76%と前回を0・13ポイント下回った。
争点となった村井県政の姿勢には賛否両論あるが、有権者から「後世に禍根を残すようなことだけは避けてほしい」など注文がつく。「豊かで住みよい地域づくり」などを果たすため、県政をチェックし、有権者の1票1票にこたえなくてはならない。 -
県議選 郡区 有権者の判断
し烈な戦いを繰り広げた上伊那郡区。定数が3から2に削減され、現職、元職の各1人が当選、現職2人が落選した。接戦になるという各派の予想通り、4候補とも1万1千票以上を獲得し、トップ当選と最下位の差は1766票だった。
前回、辰野町から出馬して落選した赤羽公彦氏の獲得票(旧高遠町・旧長谷村を除いた8487票)の行方が注目されたが、垣内氏が町内で9639票を獲得し、2位に7700票以上の大差をつけて圧倒的な強さを見せた。「辰野町から県議の火を再び」の実現に向けて辰野一本化に力を注ぎ、前回よりも4385票を上乗せした。また、女性を対象にした集いを開くなど女性の支持拡大に力を入れ、前回と比較にならないほど後援会員数を増やしたのも特徴の一つ。
「自分自身の最後の戦い」と決めて臨んだ垣内氏。前回、1票差で落選した悔しさをばねに、トップ当選を果たした。
小林氏は「変わり始めた県政の改革を後戻りさせない」と訴え、他候補と立場の違いを明確にして戦った。地元箕輪町で5785票を固めたほか、すべての町村で前回を上回った。当選の要因は「政策が評価された」とみて、党派を超え、着実に獲得票数を伸ばした。
清水氏は前回の無所属から自民党公認として立った。昨年暮れから、地元箕輪町、南箕輪村を1万軒以上歩き、地元を固めた。箕輪町、南箕輪村で最高得票だったものの、辰野町で目標より1千票余が足りず、南部の獲得票も思うように伸びなかった。
南部から唯一立候補した小原氏は、飯島町・中川村で選対組織を立ち上げるなど南部から県議を送り出そうという気運を盛り上げた。前回の投票率に比べて0・63縲・・01ポイント上回り、地元宮田村の4295票をはじめ、飯島町、中川村で目標1万票に近い9074票を獲得した。北部の2町村に事務所を構え、支持拡大を図ったが、目標としていた票数に届かず、涙を飲んだ。 -
県議選 郡区
◆垣内基良氏
ほっとしたという感じ。辰野から中川までの責任を負ったと思う。気持ちを入れ替え、地域の皆さんのため、長野県のために頑張りたい。
前回の1票差で支持者がこの4年間、胸のつかえが取れず悩み苦しんだ。この選挙で勝たせていただき、皆さんの肩の荷、私自身の荷をなんとか下ろしたかった。おかげで下ろすことができた。辰野の皆さんが本当に一つにまとまっていただいた。政治理念、信条、行動力を含め政治力に理解いただいた結果。
皆さんのご要望、ご意見を聞いて、しっかり県政に反映する形をとりたい。今年の予算は決まっているので個所付けに努力し、来年度予算に要望を盛り込めるよう努力したい。
◆小林伸陽氏
厳しい選挙戦になると予想していた。戦いを勝ち抜けたのも、皆さんの努力の結果。
支持を訴える中で、政策や県のあるべき方向を示して戦ったのは、私の陣営だけである。公約を県政で実現する重さを感じている。
介護、子育て、医療、教育など住民の暮らしを守ることが最大の課題。県議会で支援に負けない努力をし、県政を前進させることで返したい。 -
「上伊那の太平洋戦争」を記録に
「写真記録・上伊那の太平洋戦争」を8月に発刊する予定のしなのき書房(長野市)は、昭和初期から終戦後の昭和30年までに上伊那で撮影された写真(風景、風俗、学校など)を広く募集している。
同書は「写真記録・信州の太平洋戦争シリーズ」として発刊されるもので、悲惨な太平洋戦争の記憶を風化させないようにと、「ふるさとの戦争」の写真約400枚を収録。・ス時代を証言する貴重な郷土資料・スとして後世に伝えられる。
編集協力は上伊那郷土研究会、収録対象地域は上伊那限定。A4判、上製本、248ページ。主な内容(予定)は
▽今に残る戦争遺跡▽高まる軍靴の足音▽昭和初期の教育▽日中戦争から太平洋戦争へ▽戦時下の教育▽銃後のくらし▽満州開拓を目指して▽敗戦からの復興▽伊那飛行場竏秩B
応募締切は5月上旬。連絡を受けてから同社が直接取材に訪れる。協力者には謝礼が出る。
問い合わせはしなのき書房(TEL026・284・7007)林さん。 -
県議選 伊那市区 木下茂人氏当選の弁
みなさん一人ひとりが票を掘り起こしてくれて、その積み重ねが結果につながった。みなさんの信任をたまわったからには公約を実行し、期待にこたえたい。豊かさを実感できる県政を進めていきたい。
短期決戦だった。最初は低調だったが、中盤から支援が盛りあがり、確かな手ごたえを感じることができた。感謝している。
村井知事誕生にかかわった一人としての責任もあり、本当の県の改革を知事とともに進めたい。知事とはべったりではなく、是々非々で取り組みたい。 -
県議選 木下茂人氏 当選から一夜明けて
4期連続でトップ当選。「団体も会社もあるわけではないが、一人ひとりが力を積み上げてくれた。本当にありがたいこと」。強力な選対組織は今回も健在だった。農業関係の支持も相変わらず厚く、当選後は「農業を理解している県議として頑張って」などの祝辞が多く寄せられた。
投票率が前回を大きく下回ったことについて「当初、無投票になるかもしれないと考えた人もかなりいたのかなあ。突然選挙になったので、波瀾が少なかった部分があった」「前回は知事に対してどう考えるかということが有権者の一番の関心事で、県政の大きな流れの中での対立がポイントだった。知事選を経て、県全体の方向性、大きな流れができたということで、県民に安心感があったのかな」と分析する。
選挙戦を通じて有権者が何を求めているのかを肌で感じた。
「山間地を回ってみて、このままではいけないと感じた。農業振興、若者定住、観光資源活用など、総合的な対策が必要だ。行政だけではできない。みなで考えないと」
「南信は均衡ある政治を求める声が多い。幹線道路も南信は未整備。国道153号のバイパスなど、構想(計画)のあるところは急がないと。今のペースでは40年かかってしまう。国の支援も得て」
議会改革については「田中前知事の時代からかなり進められたと思っている。情報の透明度も高まったし、改革すべきことは改革してきているが、県民にしてみると、これでいいということはないのだろう」と認識する。
今回選は「無所属」で立候補。今後の所属会派について有権者の関心が集まる。「(所属の緑のフォーラムは)4人残って無所属は私だけ。3人は自民党。会派の再編は選挙前からみな思っていたが、選挙が済まないとそれもできない。自分の考えはまだ申し上げる段階ではない」として、さっそく会派で相談するため9日夕に長野市へ。4期目のリーダーシップも強く求められることになりそうだ。 -
県議選 伊那市区
木下茂人氏の支持者らは8日午後8時ころから、美篶上大島の地域コミュニティセンターに集まり始め、開票開始の午後9時には約250人で広間が埋まった。
大型テレビで開票速報を見守る支持者らの顔に不安の色は見られない。
開票開始からわずか数分後、ケーブルテレビの女子アナが木下氏の「当選確実」を告げた。
会場に歓声と拍手が渦巻いた。
駆けつけた小坂市長らは「組織固めがすばらしかった。とりわけ合併した東部(高遠町・長谷)では圧倒的勝利と聞いている」などと祝福した。 -
由緒ある名水を宮田城址に、保存会が水場整備
宮田村北割区の住民有志でつくる宮田城址保存会(春日甲子雄会長)は、400メートルほど離れた上流の沢から引水して水場を整備した。かつて水の確保に苦しんだ区民を救った歴史ある名水でもあり、検査結果も良質で飲用可能。「長命水(ちょうめいすい)」と名付け、散策などに訪れた人の一服の・ス清涼剤・スになればと会員は話している。
春日会長によると、水源の南沢(城の沢)は、かつて水が乏しかった北割区南西部の集落に水を分配。「十貫水(じっかんみず)」と呼ばれ地域を潤したという。
中世の山城である宮田城を後世に伝えようと取り組む同保存会。登城ルートを再興するなど住民が憩えるよう整備を進めているが、水場も昨年10月末からコツコツと手作業で設置準備を進めてきた。
車は途中までしか入れないため、水源用タンクや石製の水受けなど、重い荷物も人力で背負って山道を運搬。 急斜面の導水パイプ設置など難工事の連続となったが、協力して完成にこぎつけた。
「みんなの力があってこそ」と春日会長。今後も気軽に訪れてもらえるよう、各種整備などを計画している。 -
こども相談員が業務開始
今月から宮田村教育委員会が設けた「こども室」に9日、専任のこども相談員1人が着任。業務を開始した。保育、小、中学校、高校とつながっていく子どもたち、そして保護者を支援。相談業務のほか現場も歩き、親子の悩み、困りごとに耳を傾ける。
相談員は村教委の臨時職員で、同教委の窓口が開いている平日は常勤する。
採用された沼野恵子さん=大田切区=は、元幼稚園教諭で長野市内の子育て支援センターに勤務した経験も。
3人の子どもの母親として宮田村の「まほうのくれよん」をはじめ各地の育児サークルの設立にも関わっており、子育ての悩みや相談にも通じている。
今後は既設の教育相談員やこども室の3人の職員らと連携をとりながら業務を進めるが、当面は入学前の子どもたちの支援が中心となりそうだ。
新井洋一教育長は「できるだけ気軽に相談できる雰囲気づくりを心がけて」と期待。
沼野さんは「顔を早く多くの人に知ってもらい、経験を生かしてパイプ役として役に立てれば」と話した。 -
グランセローズ2次キャンプイン 大芝高原
4月から始まるプロ野球独立リーグの北信越BCリーグに参加する「信濃グランセローズ」の第2次キャンプが9日、南箕輪村の大芝高原野球場で始まった。初日、グラウンドでセレモニーがあり、キャンプインした選手や監督ら約30人を唐木一直村長らが歓迎し、今季の健闘を期待した。
同球場は、屋内練習施設や宿泊施設が隣接している練習環境が評価されてキャンプ地に決まった。キャンプ期間は19日まで(13、14日はオープン戦のため千葉県へ移動)。県民との交流を図るため練習は自由に見学が可能。期間中は少年野球教室もあるという。
セレモニーで唐木村長は「県民球団の誕生を村民をあげて応援したい。実りあるキャンプになることを期待する」とあいさつ。木田勇監督は声援に対し「この地で選手を鍛え抜いて初代チャンピオンになれるよう頑張りたい」と語った。
リーグ戦開幕は4月28日から。
第2次キャンプインする県民球団「グランセローズ」のメンバー(9日、南箕輪村・大芝高原野球場) -
世界的な音楽家が宮田村に活動拠点
世界的なビオラ奏者で東京音楽大学の学長も務めた兎束俊之さん(67)が宮田村に移住し、活動拠点となる音楽施設を備えた自宅を駒ケ原(新田区)に新築する。6日は現地で着工の地鎮祭があったが「世界中の音楽仲間が集まる。地域にも開放して、宮田から音楽の文化をさらに花開かせたい」と兎束さん。村も文化の里構想を持っており、関係者は一流音楽家の広がる夢に期待を寄せている。
兎束さんは、宮田村を拠点に国内外の有能な演奏家が集まる弦楽合奏団「アンサンブル信州in宮田」の結成に尽力。
5年目を迎える現在も音楽芸術監督として団員を率い、演奏会を精力的に開くなど、一流の音楽を伊那谷に伝えている。
何度も足を通わせるうちに、山々に囲まれた静かな土地柄にほれこみ、東京都内から移住することを決意。
いくつかの候補から2つのアルプスを望み、近くにサクラ並木がある駒ケ原を選んだ。
「音楽を語り、演奏する一生のすみ家にこんな良い場所はない」とお気に入り。
約650坪の敷地内に自宅を建設し、30畳ほどの演奏サロンも併設。交流拠点として、住民と音楽家が気楽にふれあえる接点にしたいとも構想する。
「仲間と演奏し、住民の皆さんに聴いてもらえたら。将来は宮田村でビオラの国際コンクールも開きたい」と夢は広がる一方だ。
完成は夏以降の予定。清水靖夫村長は「子どもたちにも感動を与えるアンサンブル信州は宮田の財産。兎束さんの夢に村も応援していきたい」と話した。