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盆花市にぎわう
30年余の歴史を刻む宮田村の「盆花市」は12日朝、JA宮田営農センター前で開いた。用意した300束はたちまち売れきれた。
壮年連盟(木下祐二会長)とJA生活部会(田畑清江部会長)が協力。自分たちが育てたアスターを中心に、シマカヤ、オミナエシ、小菊、ユリなど約10種類の草花20本余を束にして、1束750円で販売。一般家庭用のほか、新盆向けの2千円の大束45束も予約販売した。
早朝、50人余が参加して、花束を作りながら、販売した。
田畑部会長は「今年はアスターの成長が不ぞろいで、花の量が少ない」と話していた。 -
##(写真)
感動を呼んだ「命のうた・生きるうた」生死の現場で立ち会った子どもたちの心の叫びをつむいだCD「命のうた・生きるうた」制作記念、Musik Schatzコンサートが12日、宮田村民会館であった。ほぼ満席の聴衆に命の尊さ、生きることのすばらしさを伝えた。
3部構成、演出・指揮は古原さよ子さん。第1部はバリトンの井手守さんとMusik Schatzの共演でミュージカルポエム「とうめいうさぎLОLО」。2部は特別ゲストの渡辺しおりさんが澄んだソプラノ独唱「さとうきび畑」「千の風になって」など6曲を響かせた。
第3部は朗読ミュージカル「命のうた・生きるうた」。安曇野市県立こども病院の院内学級でつらい病気と闘いながら、一生懸命勉強し、精いっぱい生きて亡くなった宮越由貴奈ちゃんが残した詩「命-電池の切れるまで」に、春富中学校3年有志の詩「生きる」を加え、朗読と合唱で構成し「周り人のことを思うこと、愛すること、それが生きるということ、今という時、自分らしく生きよう」と訴え、共感を呼んだ。
「Musik Schatz」は松本第一高校ОBを中心に「音楽はたからもの」をモットーに音楽活動するとともに「命のうた事務局」も運営。村内のパブリックレコードが創立30周年記念事業として協力した。 -
小町屋区ふれあい広場
駒ケ根市小町屋の区民ふれあい広場は12日、区内のきらめき公園であった。恒例のマスつかみやマスの塩焼き、食べ物・飲食のテントが並び、老若男女の住民でにぎわった。
「区民ふれあい広場」は14年目、「きらめき公園」での開催は2年目。小学生から高齢者まで約百人で組織した実行委員会が主催。 マスつかみでは隣接のねずみ川をせき止め、ニジマスを放流し、子どもたちは歓声と水しぶきを上げて追いまわした。
新企画の消防コーナーでは、子どもたちは消防工作車に試乗したり、放水体験に大喜び。青年海外協力隊の協力で実施した国際交流コーナーでは外国料理の試食、民族衣装の試着、アフリカンドラムの体験などもあり、人気を集めた。
駒ケ根市のヒーロー「スピート太郎」も応援に駈け付け、子どもたちとゲームで盛り上がった。
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東伊那の小池勤さん
「カラカラーン。冷凍になった同朋の遺体を仮設の屍室に投げこむ時の音。あれから60有余年経った今でも、その時の夢にうなされる」と、語るのは駒ケ根市東伊那の小池勤さん(84)
小池さんは1923年東伊那に生まれ、尋常高等小学校卒業後、8年間、大工の修業をし、召集され、満州に渡った。
45年8月ソ連戦車隊の爆撃に遭い、陣地は破壊され軍はバラバラ、食糧の補給は途絶え、ボーフラの湧いた水溜まりの水をすすり、サルノコシカケで命をつないで、本部を目指して後方に移動した。
大けがをし傷口からウジがわいている同胞や、ぼろ布のように路傍でうずくまり、救いを求める人も置き去りにして「今度はおれの番か」と何度も思いながら、死の行軍の果て、ソ連兵に投降し、捕虜になり、平安の格納庫に収容された。
張り詰めていた糸がプツンと切れるように、栄養失調や赤痢で多くの同朋がバタバタと亡くなった。
平安を後に、ソ連兵に追いたてられ、アムール河を渡り、ブエゴエスチンクスに着いたのは11月の初め、シベリアはすでに厳寒期だった。
病気と栄養失調の体で、シベリアの極寒に耐えられるはずもなく、毎日、何10人かが亡くなった。衣類は剥ぎとられ、カチカチに凍り、白蝋のように変わり果てた屍は、木材でも扱うように無造作に仮設屍室に放りこまれた。カラカラーン、カラカラーンと異様な響きが耳に突き刺した。
さらに貨物列車に乗せられ、46年1月にシベリアの最奥地ヤクドニヤの捕虜収容所に移され、毎日、「ダワイ、ダワイ(早く、早く)」と苛酷な強制労働に駆り出される抑留生活が始まった。
使役は2人引きのノコギリで薪の伐採作業、ふらつく体での重労働、少しでも休むと、銃をつき付けられた。体感温度は零下50縲・0度、気を付けないと、顔や鼻、足の先はすぐに凍傷になってしまう。
2カ月ほどで、大工の腕が見込まれ、ウルガル方面に移動、建物の建設や橋の架橋工事に従事し、作業中、足を滑らし、大けがをし、病院に入院した。回復すると病院勤務を命ぜられた。病院に日本人の入院患者がいなくなると同時に、4年間の抑留生活から開放され、49年8月28日に大郁丸で帰国した。
現在、小池さんは「駒ケ根9条の会」の会員であり、機会あるごとにシベリア抑留体験を語っている。「今もシベリアの永久凍土の下に放置されている同朋のことを思う時、2度と戦争を起してはならない、戦争の悲惨さを語ることが、体験者の責務。生きている限り、語り継ぎ、平和憲法を護る活動をしたい」と話す。 -
江戸時代の村人になって、ソバの種まき
歴史体験で青少年の健全育成を図る飯島陣屋元気もりもり塾(飯島町教委主催)が11日あり、子どもも大人も江戸時代の村人になって、ソバの種まきをした。
江戸から昭和初期の野良着を着こみ、菅笠(すげがさ)を被り、上の原の休耕田前に集合した参加者13人を前に、唐沢隆係長は「昔、岩間でソバづくりが盛んに行なわれた。ソバは生育おう盛で、肥料がなくてもたくさん収穫できる」と説明。 この後、素足になって、くさかきで土の表面をならし、綱を移動しながら、2アールに赤ソバの種を筋蒔きした。
この日は気温35度の炎暑、子どもたちのはだけた胸元に容赦なく太陽が照りつけ、汗をぬぐいながら、昔の農作業に精を出した。
弟と参加した堀越達貴君(小学2年)は「着物は脱げそうになるけど、楽しい」と話していた。
この日まいたソバは11月11日にみんなで刈取り、12月22日に自分たちで打って味わう。 -
ニシザワが新潟中越沖地震の義援金送る
ニシザワ(本社・伊那市、荒木康雄社長)は10日、荒木社長ら2人が市役所を訪れ、新潟中越沖地震の義援金40万円を日赤県支部伊那市地区長の小坂樫男市長に受け渡した。義援金は同地区から日赤新潟県支部などへ送付される。
義援金は、お客さんと同社従業員の善意の集まり。7月18日竏・月5日、ニシザワの県内18店舗内に設置した義援金ボックスなどで集めた。40万円の内訳はお客さんが7割、従業員が3割となっている。
義援金を受け渡す荒木社長 -
恒例のマス釣り大会14日に
宮田村の小田切川で行うお盆恒例ニジマスの魚釣り大会が、例年通り14日午前8時から村民会館周辺の同河川で開かれることになった。
新田区の養魚場閉鎖で一時は中止の運びだったが、同養魚場から魚を確保できることになり、主催者の自然を呼び戻す会と村観光協会は開催を決定。「多くの人に楽しんでもらいたい」と来場を呼びかけている。
千匹以上のニジマスを放流するが、参加費は無料。雨天の場合は15日に順延する。 -
子育て学級で運動あそび
箕輪町公民館の子育て学級は9日、町運動保育士の指導で親子で運動あそびをした。子ども達はお母さんの腕にぶら下がったり、足の上に乗ってバランスを取るなど楽しく遊んだ。
町は町内全保育園に運動あそびを導入しているが、入園前の子ども達の運動あそびは親子でできる遊びで、運動保育士が腕の力、ジャンプ力、空間感覚などそれぞれを養う運動を指導した。
バランス感覚を養うためにひざを曲げて座った親の足の上に立つ、懸垂力のために腕にぶら下がる、ジャンプ力のために両足でジャンプして親が立って伸ばした手にタッチするなどで、子どもたちは夢中になって遊んだ。
運動保育士は、「今の子どもは渡り棒にぶら下がる力がないので、親の腕にぶら下がることで懸垂力を鍛えてもらうといい」などアドバイスしていた。 -
安楽寺で施餓鬼法要
先祖の霊が帰るといわれるお盆を前にした11日、恒例の施餓鬼(せがき)法要が駒ケ根市の安楽寺で営まれた。市内全域の檀家から約500人が本堂に集まり、16人の僧侶の読経が響く中「南無阿弥陀仏」と念仏を唱えながら手を合わせて焼香し、先祖の霊を慰めた=写真。法要を終えた参加者らは僧侶がまいた散華(さんげ)と呼ばれる仏の絵を描いた札や塔婆、小旗などを大切そうに抱えてそれぞれの家路についた。
施餓鬼は地獄で苦しむ餓鬼に施しをするための法要だが、人への思いやりや先祖への感謝の気持ちを忘れないよう、お盆に合わせたこの時期に行われることが多い。 -
県伊那文化会館「ぶたいうらたんけんたいコンサート編」
伊那市の県伊那文化会館は11日、「ぶたいうらたんけんたいコンサート編」を同館大ホールで開いた。親子約30人が、アイドルコンサートを想定した舞台裏を見学し、実際に音響や照明を担当してデモンストレーションした。
舞台を身近に感じてもらおうと企画。昨年はオペラ編で、第2弾の今年はアイドルコンサート編。客席に座ってデモンストレーションを見た後、ミラーボールで星型の光が会場内に映る仕組み、舞台上のモニタースピーカーなどの説明を聞いた。雪を降らすための雪布も間近に見て、子どもたちは小さく切ったアルミ箔を布にのせる準備も体験した。
最後は子どもたちが照明、音響、大道具に分かれ、会館スタッフの説明を聞いてデモンストレーションをした。大道具では、どん帳、ライト、雪など役割分担し、舞台監督の「ゴウ!」の合図で真剣な表情でどん張を上げるボタンを押すなどしていた。
伊那市境の伊東葵さん、元親君(伊那東小5年)、幸親君(同1年)の親子は2年連続の参加。「子どもがどうしても来たいと言って参加した。普段は絶対見られないのでいい機会。夏休みの思い出になる」と話していた。 -
箕輪の新ブランドに
酪農家根橋英夫さん
地元の牛乳でジェラート「信州みのわ愛す」製造・販売へ箕輪町南小河内福沢の酪農家根橋英夫さん(51)が、箕輪の新ブランドとして、地元の牛乳を使ったイタリアン・ジェラート「信州みのわ愛す」の製造・販売を始める。自宅敷地内に製造所兼店舗の「愛す工房みのわ」を造り、9月オープンに向け準備を進めている。
アイスクリーム作りは、牛乳の消費拡大と次世代の新たな産業創出をねらい、箕輪町酪農振興協議会の有志が検討していた。酪農は飼料価格が高騰し、乳も余っている現状で、原乳出荷だけでは難しく、付加価値を付けて売ることを考えていたが、同協議会長の根橋さんが、まず個人で始めることになった。
ジェラートは地元の牛乳と果物などを使い「安心安全で顔が見えるアイス」。種類は牛乳、コーン、スイカ、ピーチ、イチゴ、リンゴ、バナナなど定番商品と季節限定商品で20種類以上を考えている。シャーベットも作る。価格は250円。専属スタッフ2人とパートスタッフで運営。現在試作を重ねている。
敷地内には休耕田を利用して「ふれあい牧場」も造り訪れた人がポニーやアイガモとふれあえるほか、食べるスペースのウッドデッキも造る。東箕輪の活性化を願い農産物直売所の設置も検討している。
オープンは9月7日。7-9日はオープン記念を計画する。営業時間は午前11時-午後4時。水曜定休日。問い合わせは根橋さん(TEL79・0744)へ。 -
ごはんどころ「ぶらり亭」店主 久保村元気さん(26)
本年3月28日、伊那市西町の県勤労者福祉センター体育館近くに「ぶらり亭」をオープンした。自分の店を持つことは夢だった。・スぶらり・スと寄ってもらい、くつろいでもらおう竏窒ニの思いが込められた店だ。
店の雰囲気を伝えるため、ひらがなで表記した店の看板には「とるこらいす・そ縲怩キかつどん」と記されている。この2品がこの店の目玉メニューだ。味の追求はもちろんのこと、盛り付けなどの細部まで気遣った料理で客をもてなす。
社会人として働き始めたがそれまでの自分の仕事には、やりがいを感じていなかった。そんな時、昔から好きだった・ス飲食・スへの道を歩もうと思った。最終的に自分の店を構えるため、経営システムや接客方法などを学ぼう竏窒ニ、飲食店で働き、知人の料理人から料理の手ほどきを受けるなどして経験を積んだ。
メニューの「とるこらいす」は、長崎県の名物料理。両親の知り合いである、地方情報誌の編集に携わる人が毎月、送ってくれるその雑誌の中からヒントを得たという。「以前からトルコライスを自分の店で出したかった」。物珍しさも加わり、現在の人気メニューになっている。
ソースカツ丼の味には、一番の自信を持っている。幼少のころから好きだった、行きつけのとんかつ屋の味が忘れられず、それを手掛けた料理人から直々に調理方法を学んだ。その後は自分なりのカツを追い求め、使う材料や揚げ方などを研究。衣を薄めに付けることでサックリ感を出し、かむと中から肉汁があふれる現在のトンカツを完成させた。
いろいろな人の支えがあったから、自分の店を持つことが出来たという。最も世話になったのが、麺づくり「蒼空」(南箕輪村田畑)の人たち。ここで働いた約半年間は「お客さんに対してのサービスのこまやかさ」など、さまざまなことを学んだという。
開店当初は、立地条件や宣伝不足で客の入りは少なかったが、現在は昼間を中心に店内も満席になる繁盛ぶり。忙しいが、「何よりも、よろこんでくれるお客さんの姿がうれしい」。
これからも他の店では味わえない、珍しいメニューを出していきたいという。「常に新メニューを考えているので、完成するのを期待してください」。
##(お店データ)
ごはんどころ「ぶらり亭」
○営業時間 午前11時縲恁゚後2時30分、同5時縲・時30分
○定休日 毎週火曜日
○住所 伊那市伊那5913‐2
○TEL 0265・76・9665 -
お盆を前に上伊那農業高校の生徒が花市の準備
お盆を前に南箕輪村の上伊那農業高校の生徒たちが11日、花市の準備をした=写真。
地域交流と実習の一環として同校生徒らが毎年開く花市は地域住民にも人気があり、収益の一部は農業大会の全国大会に出場する生徒の交通費などに当てている。
この日は農林委員会のメンバーや生徒会、農業大会の全国大会出場者など約30人が作業に参加。畑から収穫した花を丁寧にそろえ、販売用の束に仕上げていた。
今年は夏の長雨や台風の影響が一部であったが、全体としてはまずまずの出来栄えで、500束ほど販売できると見込んでいる。
花市責任者の小林安果さん(17)は「みんなで一生懸命育てた花なのでぜひみなさんで買いに来てください」と話していた。
花市は12日の午前9時半から、伊那市駅前ビル「いなっせ」の多目的コミュニティ広場と伊那北駅前の2カ所で行う。アスター3色(赤、紫、白各1本)、オミナエシ、小菊、シマガヤ、ガマノホ、カーネーションを一束として販売する予定で、価格は500円(一人2束まで)。 -
小沢区で50年ぶりに振り万灯復活
地元の伝統を復活させよう竏窒ニ、伊那市小沢区の住民有志と子どもたちが11日、「振り万灯」作りをした。同地域の振り万灯が復活するのは五十数年ぶり。地元住民の一人、唐沢幸男さんは「今年は1年目だが、今後も続けていければ」と話す。
麦わらを束ねたものに縄をつけ、麦わらの部分に火をつけて回す「振り万灯」は、辰野町から伊那市にかけて昔から行われてきたお盆の伝統。小沢区でも先祖の霊を迎える13日の「迎え万灯」、再び彼岸へと送る16日の「送り万灯」のほか、14日には「ごちそう万灯」として振り万灯を行い、先祖の霊をもてなしていたが、安全への配慮や麦を作る農家がなくなったことに伴ない、振りまんどもいつしか行われなくなっていた。
そんな中、地元伝統行事を子どもたちに継承することや住民同士の世代を超えた交流を目的として復活を企画。育成会などが中心となり、小学生家族などに参加を呼びかけた。
この日は、小学生や保護者、地域住民など約30人が参加し、昔の経験者から手ほどきを受けながら万灯作りに挑戦。
6年生の唐沢恵介君(11)は「難しかったけどとても楽しくできた」と話していた。
今年は13日夜に下小沢橋の上で地区の小学生が振りまんどを行う。 -
国産ワインコンクールで銅賞
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宮田村特産品の山ぶどう(ヤマソービニオン)ワイン「信州駒ケ原2006」が、山梨県であった国産ワインコンクールで銅賞を獲得した。ヤマソービニオン種の銅賞以上は唯一で、関係者は「この品種としては国内最高の評価」と受賞を喜んでいる。
全国各地のワイナリーから75点の出品があった「国内改良品種赤ワイン部門」。金賞は該当がなく、銀賞3、銅賞は18で、宮田村のワインとしては一昨年の「紫輝」に続いての受賞となった。
同部門には他のワイナリーからもヤマソービニオン種の出品が数点あったが、すべて銅賞より下位の奨励賞止まりだった。
村内農家が栽培するヤマソービニオンを用いて「駒ケ原」を醸造する本坊酒造信州工場の藤野公宏工場長は「世界に通じる可能性のあるワインとして認めてもらえたと思う」と話す。
コンクールはフランスの醸造研究家やワインジャーナリストら国内外の審査員が官能判定し採点。全部門で575点に及ぶワインが参加した。
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国内のワインが数多く出品した権威あるコンクールで銅賞に輝いた「信州駒ケ原」 -
村民カード先着30人無料で交付へ、普及拡大に9月3日から
宮田村は住民基本台帳(住基)を活用した村民カードの普及を図ろうと来月3日から、300円かかるカード交付の手数料を先着30人の新規申請者に限って無料にする。「少しでも村民カードの存在を知ってもらい、関心を寄せてもらえれば」と村住民福祉課。同村のカード普及率は上伊那で最も高いが、それでも15%強のため、話題づくりで拡大を進めたい考えだ。
村民カードは2003年から印鑑登録を行った際に登録証として交付。同登録証をはじめ、住民票、戸籍謄本などの各種証明書が必要な時は、カードがあれば村役場窓口以外にも上伊那に5台設置する自動交付機で受けることができる。
同村には現在、自動交付機はないが年末にも設置予定。村としては今回の手数料無料のキャンペーンをPRすることで、広くカードの周知徹底を図るのが狙いだ。
期間は9月3日から28日までだが、先着30人の定数になり次第終了。問い合わせは同課住民生活係85・3183。 -
宮田中生徒が成人式の会場を設営
宮田村の成人式は15日に宮田中学校を会場に行うが「先輩たちのために」と同校生徒87人が10日、式の会場設営に汗を流した。
夏休みの部活練習で学校に来ていたバスケット、バレーボール、陸上、吹奏楽の各部員が協力。新成人が式典で座るイスなどを体育館に並べた。
村のケーブルテレビで流す成人式の番組にも協力。新成人に贈るメッセージを部活ごとに収録した。
新成人の大半は宮田中OB、OG。村教育委員会は「母校で門出を迎えてもらおう」と3年前から成人式を同校で開いている。 -
【ごっちゃん会代表 吉川武朋さん】
駒ケ根青年会議所の会員が中心となり、相撲好きが集まって3年前に結成したごっちゃん会の代表。小学生に相撲の指導などを行うほか、相撲大会では行司なども務めている。
◇ ◇
福岡県生まれ。中学、高校時代にはバスケットボール部に入って練習に明け暮れていたが、残念ながらレギュラーメンバーにはなれなかった。相撲との出合いはバスケット部を引退した高3の春。相撲部に入って初めてまわしをつけた時、何ともいえない不思議な感覚に襲われた。
「裸になること自体、それまでのスポーツのイメージとまったく違った感覚だったが、しこ、そんきょなど、勝負とは直接関係のない所作がいろいろあることに伝統の重みを強く感じた」
初めて経験する本格的な相撲だったがその2週間後、腕試しに竏窒ニ出場した県の大会で連戦連勝。あれよあれよという間に勝ち上がり、何と個人優勝を果たして県1位に輝く。
「あの時はひどく緊張していて頭の中は真っ白だった。取り口とか決まり手なんかまったく記憶がない。表彰式でメダルをかけてもらったことだけは何とか覚えているが、どうやって勝ち進んだのか分からない。でも、バスケットで足腰を鍛えていたことが無駄ではなかったような気がしてうれしかった」
その年には国民体育大会にも初出場した。惜しくも全国の厚い壁にはね返されたが、その後も精進を重ねて多くの大会で優勝。24、25歳の時には国体に2年連続出場を果たすなど活躍した。
◇ ◇
駒ケ根市には10年前に越してきた。誰か相撲をやっている人はいないかと見まわしてみたが、残念ながら見当たらなかった。しかし相撲の経験者であることを伝え聞いた人の紹介もあり、小学生相撲大会で子どもたちの指導をすることになった。
「相撲の魅力は勝ち負けよりも礼儀を重んずること。会の活動の目的は相撲の普及というよりも、相撲を通じて人間同士の心のつながり、思いやり、礼節などを学んでほしいというのが本当のところなんです。そのことは子どもたちだけでなく、大人たちにも広がっていってもらいたい。だから、これからは相撲以外にもいろいろと活動していこうと考えているんです」
(白鳥文男) -
駒ケ根市が地震被災の柏崎市に職員派遣
駒ケ根市は新潟県中越沖地震で被災した新潟県柏崎市の要請を受け、同市にまちづくり推進部水道課の横田大輔主査(33)=駒ケ根市福岡=を12日から18日まで派遣する。10日、中原正純市長が災害派遣命令書を横田主査に手渡した=写真。横田主査は「短い期間だが少しでも役に立つよう力を尽くしたい」と述べた。中原市長は「積み重ねてきた知識と技術力で復旧に当たってほしい。職員、市民の代表として頑張って」と激励した。現地での業務は、下水道の復旧工事のための設計書作成などの予定。横田主査は昨年の7月豪雨災害後に上伊那広域連合に派遣され、約1カ月間復旧関連業務に当たった経験がある。
派遣は駒ケ根市が今年2月に加盟した地域資源循環技術センターの「農業集落排水施設災害対策応援に関する協定」に基づくもの。同協定によって職員を派遣する市町村などは全国の延べ30団体。 -
駒ケ根市職員共済組合が地震災害義援金寄付
駒ケ根市職員共済組合(組合長・原寛恒副市長)は新潟県中越沖地震の被災者に対する義援金約17万9千円を日本赤十字社県支部駒ケ根地区(地区長・中原正純市長)を通じて寄付した。10日、竹内啓剛副組合長が中原正純市長に目録を手渡した=写真。中原市長は「職員の皆さんの尊い気持ちをうれしく思う。一日も早く復旧、復興できるよう、日赤を通じて被災者に届けたい」と礼を述べた。
募金は地震が起こった7月16日の4日後から同31日まで行われ、組合員304人が協力した。 -
駒ケ根ロータリークラブ国際奨学生派遣
駒ケ根ロータリークラブ(福沢晴海会長)は今年度の国際奉仕事業の一環で、ピアニストの松島さおりさん(25)=駒ケ根市南割、赤穂高校3年生の北沢まなみさん(17)=同市中央=の2人を国際奨学生として海外に派遣する。派遣期間はいずれも1年間。
9日、2人は福沢会長らに伴われて市役所を訪問。中原正純市長に出発のあいさつをした。松島さんは「イタリア・ミラノのベルディ音楽院でピアノの勉強をしてきたい。日本の文化も紹介するなどしながら外国の人たちと交流したい」、北沢さんは「交換留学生として米国ペンシルベニア州の高校で勉強してくる。ホームステイ先が3カ月ごとに代わるので大変だが、親交を深めて来たい」とそれぞれあいさつした。中原市長は「楽しみながら一生懸命に勉強し、人間的に二回りも三回りも大きくなって帰ってきて」と笑顔で激励した。
松島さんは23日に、北沢さんは21日にそれぞれ留学先に向けて出発する。 -
弦楽四重奏サマー・コンサート
米国オハイオ州を拠点に活動する演奏家たちによる弦楽四重奏サマー・コンサート「オハイオより愛をこめて 世界の未来に夢と希望を与える」が9日、駒ケ根市の市文化会館大ホールで開かれた。赤穂キリスト協会主催。夜の一般公演と昼の小中学生向け無料特別公演が開かれ、幅広い年代の聴衆が静かに響く弦楽の調べに浸った。
演奏はロジャー・スティーグ(バイオリン)ウェイ・ユー(同)松田健一郎(ビオラ)ジル・ライト(チェロ)の4人で、曲目はいずれもモーツァルトの『弦楽四重奏 K387』、ハイドンの『弦楽四重奏 皇帝』アロン・コープランドの『一つの贈り物』など。メンバー中唯一の日本人の松田さんは曲の合間の語りで「高校に入ってからビオラを始めた。小さい頃から習わなければものにはならないから、やめた方がいいとよく言われたが、好きなことだから続けてこられた。皆さんも人のいうことは気にせず、自信をもって生きてほしい」と聴衆に呼び掛けた。 -
伊那養護学校でふれあいジャーニー開催
自律学校の児童生徒と高校生などが養護学校の寄宿舎を活用して交流する「ふれあいジャーニー」が10日、伊那市の県伊那養護学校であった。上伊那の高校や大学に通う学生ら36人が参加。バーベキューや散歩などをしながら伊那養護学校の生徒らと交流を深めた。
県立施設の有効活用と地域交流への取り組みとして毎年夏休みに開催している取り組み。今年は小学部が散歩、中学部がバーベキューづくり、高等部が飼育小屋のさく作りを実施。中学部のバーベキュー作りでは、高校生が伊那養の生徒らに寄り添い、野菜の切り方を丁寧に教えてあげる姿も見られたほか、アスレチックで高校生顔負けの運動能力を披露する伊那養の生徒もおり、それぞれに交流を楽しんでいた。
高遠高校2年の竹入真穂さん(16)は「いろんな人と交流したくて今回初めて参加した。みんな元気で楽しい。来年はもっと動きやすい格好で来たい」と話していた。 -
南箕輪村農業経営者協議会が盆花準備
南箕輪村農業経営者協議会(23人、有賀旦雄会長)は9日、恒例の盆花販売のため花を刈り取り、花束の準備をした。
協議会は、遊休農地を借りて盆花用にアスターやケイトウなどを栽培している。準備のため会員15人が参加し、刈り取りなどに精を出した。11日にも作業する。
花束はアスター、ケイトウ、オミナエシ、姫ヒマワリ、ユリ、シマガヤの予定で、1束500円。販売は12日午後3時から6時まで、村役場正面駐車場。
協議会は「常連さんがいて盆花を買ってくれるから張り合いになる。仏様にも、皆さんにも喜んでもらって、自分達も慰労会を楽しむ。皆が喜べる」と話し、炎天下の作業に取り組んでいた。 -
日中友好都市小学生卓球交歓大会の報告会
日中国交正常化35周年を記念し、2竏・日、中国・北京市であった「日中友好都市小学生卓球交歓大会」に出場の伊那市チームが9日、市役所を訪れ、小坂樫男市長に大会結果や交流の様子などを報告した。
参加したのは、いずれも伊那小学校5年の福沢秀平君(11)、中村詩穂さん(10)の選手2人、市体育協会理事長の阿部凱人監督(66)や保護者ら8人。大会は58チームが集まり、同市は友好都市を結ぶ北京市通州区の代表2選手との合同チームで戦い、予選を勝ちぬき、決勝トーナメントで敗退した。
市役所を訪れた福沢君、中村さん2人は通州区の代表選手と交換したユニフォームを着て、決勝トーナメント進出のトロフィーを持参した。中村さんは「中国選手のフォームを今後の練習に生かしたい」と感想。現地で誕生日を迎えた福沢君は、同区の人たちがケーキで祝ってくれた思い出を話し、「言葉は通じなかったが友だちが出来た」と報告した。
阿部監督は「歓迎されたことがうれしかったし、子供たち同士も打ち解け合って試合が出来ていた。中国の選手の実力は数段上で、監督同士の話し合いなどの中から中国卓球を吸収することが出来た」などと話した。
大会は5年に一度あり、日中両国の友好都市、友好交流都市の地域間交流などを目的とした大会。伊那市チームは1997年から3回連続出場している。
交歓大会に出場した福沢君(右)と中村さん -
水森亜土さん作品展 ベル伊那14日まで
歌手、女優、イラストレーターとして活躍する水森亜土さんの作品展は14日まで、伊那市日影のベルシャイン伊那店2階文化ホールで開いている=写真。油絵、水彩などの作品約50点を展示販売している。
独特の感性で描いた作品は、ジャズ音楽などを題材に表現。「マスカレード」「cheek to cheek」などがある。額縁はすべて本人が指定したオリジナルで、赤、青、黄色などのパステル色が作品のよさを引き出している。
また、ティーシャツ、タオル、ポストカードなどのグッツも販売。各デザイン、各色をそろえたティーシャツは25種類ほどある。
午前10時縲恁゚後6時半(最終日は午後4時)。 -
伊那中央病院が産婦人科診療を制限
全国的な医師不足で、伊那中央病院は10日記者会見し、産婦人科の診療を制限したいと発表した。来年4月、昭和伊南総合病院(駒ケ根市)の産婦人科常勤医師がゼロになる見込みで、中病は▽来年4月以降、郡外からの里帰り出産は遠慮してほしい▽産婦人科初診は紹介状を持参してほしい竏窒フ2点を挙げる。
上伊那の出産件数は年間1600件。内訳は中病が千件、昭和病院が500件、助産院など100件。
中病は医師の勤務体制のほか、診察室や分べん室など施設面からも、昭和病院の出産をそのまま受け入れるのは難しい状況にある。
里帰り出産は全体の20%を占めており、診療を制限することで昭和病院分をカバーする。
紹介状の持参は産婦人科外来の「パンク状態」を解消するため、10月ごろから始めたいという。ここ数カ月、外来受診は増加が顕著に表れ、6月は1624件だった。
小川秋実院長は「地域医療を守るため、制限しなければ対応できない」と理解を求める。
地域住民らに対しては、中病や各市町村の広報などで周知していく。 -
中国の人々から見た「満州開拓」「青少年義勇軍」
日本から満州(現中国東北部)へ渡った「開拓移民」たちの現地での不当な行為などについて、中国黒竜江省社会科学院が現地の農民らの証言と研究者の論考でまとめた本格的な調査研究書の日本語翻訳版がこのほど発刊され、話題になっている。宮田村の元中学校教師・唐木達雄さん(73)を代表とする長野県歴史教育者協議会プロジェクトチームが、02年に中国へ渡り、長野県満蒙開拓青少年義勇軍の足跡を現地調査した時に黒竜江省社会科学院の所長から渡された原本を5年がかりで翻訳編集した。唐木さんは「開拓移民は侵略移民だったという実態を中国側から見て記した本格的研究書が日本語に翻訳されたのは国内初では」としている。
翻訳作業は、中国語に堪能な林美緒さん=安曇野市、リンゴ農家=の協力を得て、林さんが日本語訳した内容をプロジェクトチームが順次吟味する形で進められた。
同書は「日本移民調査(日本の移民侵略についての中国農民の証言等)」と「日本移民研究(日本の移民侵略についての論考)」の2章で構成。
「日本移民調査」の章では、現地住民の土地や家屋が開拓団のために強制収用されていく様子や、軍隊・移民による中国人に対する不当な迫害・酷使、中国農民の抵抗などが生々しく証言されている。
「日本移民研究」には「中国農民は日本移民侵略の直接の被害者」「日本移民は・ス加害者・スであると同時に・ス被害者・スである」「ここ数年、日本国内政治の右傾の趨勢により、右翼勢力が活発になっており、この問題においても一部の人によって歴史を歪曲し、是非を混同し、侵略を美化する誤った観点が提出されている。このことに対して注意と批判をしないわけにはいかない」などの記述がある。
同書の内容について唐木さんは「黒竜江省社会科学院は歴史的研究では権威ある機関だが、私たちが現地調査した時に、証言者に直接お会いしたことが記述内容の事実関係の確認に役立っている」「科学院の論考の方法も、住民の証言を日本側の資料と照らし合わせるなど、客観性がある」とする。
先日、同書を読んだという、元青少年義勇軍の男性から唐木さん宅に電話があった。男性は「これまで加害者としての意識をどこかで持ちながらも、当時の仲間とその話をすることはできなかった。この本のおかげで中国側の見方が体系的に理解でき、加害者としての気持ちの整理がついた。当時の仲間たちと本当のことを話し合って死んでいける」と言って感謝した。
唐木さんは「開拓移民や義勇軍は、お国のために仕方のないことだと自分たちに言い聞かせていた。それを否定することは、自分を否定することになる。だからみな、口をつぐんだ。悪いのは関東軍」と同情する。
長野県歴史教育者協議会は1995年にプロジェクトチームをつくり、「義勇軍」の調査・研究に着手。2000年に『満蒙開拓青少年義勇軍と信濃教育会』を刊行し、その中で少年たちを送り出した信濃教育会の教育的責任を問うた。
02年の訪中調査で現地の体験者からの聞き取り、社会科学院研究者との懇談などをし、結果を報告書『中国の人たちは・ス満州開拓団・ス・ス青少年義勇軍・スをどう見ていたか』などにまとめている。
『中国の人々から見た「満州開拓」「青少年義勇軍」』はB5判、156ページ。本体価格1300円。問い合わせ、注文は唐木達雄さん(0265・85・4070)へ。近く書店でも販売する予定。
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「第19回平和のための信州・戦争展」が14縲・6日、駒ケ根市総合文化センターで開かれるが、この「義勇軍」「開拓団」のことも「証言コーナー」で語られる。 -
箕輪町新規採用職員研修
環境と介護の現場を体験箕輪町は8日、06、07年度の新規採用職員の研修会を開き、4人が環境と介護福祉の現場を体験した。
「箕輪町の現状と課題」縲怺ツ境問題と介護福祉の最前線を体験縲怩eーマに、現場の体験研修を通して環境と介護福祉にかかわる行政課題を考察するねらい。研修場所は八乙女クリーンセンターと町社会福祉協議会の「いきいき塾」で、2人ずつ参加した。
八乙女クリーンセンターでは、施設や機械の説明を聞き、センターに運び込まれるごみをトラックから下ろす、分別するなどの作業をした。
ペットボトルの不純物除去作業では、20キロのベールを作るために回収されたペットボトルの中からビン、缶などの異物を取り除く、ふたを外す、中身が残っているものは中の液体を捨てる。すべて手作業で、多い日は1日稼働し20キロベールが200個できるという。
役場職員は、センター職員の指導を受け、機械で流れていくペットボトルの中から不純物を取り除き、汗を流しながら作業した。
研修した小口陽平さんは、「普段は机の上の仕事なので現場が体験でき勉強になる。何気なくごみを出すけど、逆の立場になると無神経さが恥ずかしくなる。毎日この作業をやるのはものすごい労力。分別をしっかりしようと強く思った。町の皆さんにも分別をしっかりやることが伝われば、作業の方がもっと楽になると思う」と話していた。 -
みはらしの湯で地元で取れたブルーベリーを使った新しいデザート発売
伊那市西箕輪の日帰り温泉施設「みはらしの湯」は11日、地元で採れたブルーベリーを使った「ブルーベリーソースのブラマンジェ」を発売した=写真。同施設がある農業公園「みはらしファーム」で採れたブルーベリーを使っているほか、夏に合わせてのど越しのさっぱりとしたデザートに仕上げた。
同施設ではこれまでも、みはらしファームで採れたイチゴやリンゴなどを使ったデザートをそれぞれの季節ごとに提供してきたが、ブルーベリーを使った商品は初めて。ブルーベリー園からの安定的な供給体制が整ったため、今回のメニューが実現した。
アーモンドの風味を付けた牛乳をゼラチンなどで固めたブラマンジェの上に、新鮮なブルーベリーで作ったソースをかけ、生のブルーベリーとアロエを添えている。
厨房チーフの高沢尚人さんは「今回は季節に合わせた冷たいデザート。みなさんでぜひ食べに来てください」と話していた。
価格は300円。食堂の営業時間は午前11時縲恁゚後8時。