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成人式で宮田中吹奏楽部が演奏
宮田村の成人式は15日に宮田中学校で開いたが、アトラクションで新成人の後輩にあたる同校吹奏楽部の生徒たちが演奏を披露した。
校歌やサザンオールスターズの「TSUNAMI」など多彩な5曲。
映画「パイレーツオブカリビアン」のテーマ曲も盛り込んだが、勇ましく迫力ある演奏で新成人の・ス船出・スを祝った。
後輩の心温まるステージに、新成人は大きな拍手で応えていた。 -
榛原県道花の会が信州ふるさとの道ふれあい事業にかかる協定を締結
伊那市東春近の榛原県道花の会(伊藤忠朗代表、会員103人)と、伊那市、伊那建設事務所はこのほど、「信州ふるさとの道ふれあい事業(アダプトシステム)」にかかる協定を締結した。
アダプトシステムは道路環境の向上や住民同士の交流促進を目的とする制度。美化活動などにボランティアで取り組む団体に対して県が清掃用具や材料などを支給し、市町村が清掃活動などで生じたごみを処分することで団体の活動を支援する。
今回協定を結んだ榛原県道花の会は本年度発足したボランティア団体。96年から榛原バス停の前後約800メートルの花壇の維持管理や歩道の美化活動に努めてきた組織が母体となっているおり、99年には伊那市の花づくり大賞の最優秀賞を受賞している。
これで伊那建設事務所管内では13団体が同協定を締結していることになった。 -
長谷浦の「山の家」で東京の子どもたちが1週間泊まり込みで自然を学ぶ
伊那市長谷の浦にある「山の家」で16日から、東京少年少女センター(神代洋一会長)の中学生約15人が、1週間の泊まり込みでじかの自然に触れながらの体験学習に取り組んでいる。
東京少年少女センターは、東京に住む子どもたちの仲間づくりや異年齢間でのつながりづくりなどを促すための活動を展開しているNPOで、青空教室の開催、雪祭りなどさまざまなイベントを企画している。
中学生を対象とする「夏の学校」は、大学生や夏の学校の卒業生らが教師となり、自然をふんだんに取り入れた集団学習を行うもので、もともと浦の分校があったあと地を活用して毎年開催している。今年は「水」をテーマに、川遊びなどを行う予定で、期間中の食事は基本的に子どもたちが自炊して用意する。こうした取り組みを通じて、子どもたちは学ぶことの喜びを知り、本当の仲間を作って帰って行くという。
目的地に到着した中学生たちは、互いに自己紹介をしながら、これから始まる生活への期待を語っていた。 -
おさんやりで1年間の災厄を払う
箕輪町の南小河内で16日、300年以上続く厄除けの祭「おさんやり」(町無形民俗文化財)があった。地元区・公民館役員、消防団OBら約50人が交代で柴舟を担ぎ、区内を回って1年間の災厄を払った。
柴舟は手作りで、高さ4メートル、長さ10メートル、重さ700キロ弱。舟の形は、ナラの生木にササ、荒縄を巻いた。
白い衣装を着た20縲・0代の男性が担ぎ手となり、音頭取りや盆太鼓の音に合わせ、気合いを入れて柴舟を担ぎ、区内約3キロを足早に進んだ。
区内4カ所の辻では、民謡「ヨイソレ」を踊った。
子どもたちもミニ柴舟をひもで引いた。
区内を巡航し、夜になると、担ぎ手が舟を揺らしながら壊した。柴舟の土台となった横板の破片にササと荒縄を巻きつけ、自宅へ持ち帰って門口に掲げると、厄除けになるという。
一説には、区内を流れる大堰が天竜川と反対方向に南から北へ流れることから、流行する疫病を防ぐものだといわれる。 -
高遠小5年生が地域材でパドル作り
伊那市の高遠小学校5年生(北村勝行教諭、35人)は夏休みを利用し、カヌーをこぐパドルを作っている。10月初旬に完成する予定。
1年生のときから、三峰川で遊ぶなど川や水をテーマに活動。地域にある素材を生かした地域学習として、高遠湖でカヌーに乗って、地域の自然に触れようとカヌー作りに挑戦している。来年度、高遠湖でのカヌー体験を計画中。
児童たちは地域材を活用したパドルを作るため、6月、市内のますみケ丘平地林の森林整備で伐採作業に取り組んだ。
16日には、児童たちが学校へ集まり、カヌーをこぐ先端部分や手で握るグリップの型紙を作り、地域材(サワラが主)に線を引くなどした。
パドルは長さ1・4メートル、幅15縲・0センチ。事前に模型を作り、作業手順を確認してから、本番に入った。
「パドルの形を左右対称に書くのがポイント」で、児童は一人ひとり木材と向き合いながら、慎重に作った。
前沢海悠君(10)は「線はうまく書けたけど、のこぎりで型紙通りに切れるか心配」と話したが、手作りカヌーの体験を心待ちにしていた。
カヌー作りは、長谷のNPO法人美和湖倶楽部(クラブ)がサポート。県の「元気づくり支援金」で「パドルを作って高遠湖へでかけよう」(支援金70万円)が採択されている。 -
ミッドナイトにぎわう
伊那市の中心商店街で15日夜、恒例の「ふるさと歩行者天国」(ミッドナイト)があった。各商店が午後10時まで営業したほか、各種ゲームや屋台横丁、伊那節などの催し物を展開。日中のうだるような暑さが落ち着き、地域住民や帰省客らでにぎわった。
歩行者天国は県道南箕輪・沢渡線の駅前再開発ビル「いなっせ」竏谷R伊那北駅前の延長1・6キロ。各商店会など7団体が将棋、ヨーヨーつり、輪投げ、金魚すくいなど多彩な催し物を用意した。100円くじは、パイナップルやおもちゃなどが当たるとあって、長い列ができるほどの人気だった。
屋台横丁には、伊那名物ローメンやビール、アイスクリーム、桃などが並び、涼みがてら家族らでゆったりと夏の夜を過ごした。 -
「いなっせ」で中高生が勉強の追い込み
夏休み終盤を迎えた中学・高校生らが、伊那市駅前ビルいなっせで、勉強の追い込みに入っている=写真。臨時の学習コーナーを含めて全約70席が連日いっぱいの状態で、生徒たちが熱心に励む。
下校後も利用できるように36席の学習室が常設されているものの、学校が夏休みに入ってからは満席が続き、5階の臨時コーナーも開放された。利用しているのは伊那中学校や伊那弥生ケ丘高校、伊那北高校などの地元の中高生が中心。空調の効いた環境の良さなどに人気があり、午前8時半の開場前から廊下に列をつくる。
「家にいると、ついテレビとか見ちゃうけど、ここなら大丈夫」「静かなので、はかどります」と生徒たち。休み明けのテストに向けて参考書や教科書を開き、根気良く問題に取り組む。 -
早乙女勝元講演会
第19回平和のための信州・戦争展が開かれている駒ケ根市の総合文化センターで最終日の16日、作家で東京大空襲・戦災資料センター初代館長の早乙女勝元さんの講演会「いのちと平和の尊さを」が開かれた。早乙女さんは「10万人が死んだといわれる東京大空襲の夜を生き延びたが、終戦を実感したのは、灯火管制がなくなって明るい電灯の下で家族で食卓を囲んだ時だ。平和って明るいんだ、と思った」と話した上で平和憲法について「今の日本にはえたいの知れぬ胸騒ぎを感じる。戦後62年で最大の分かれ道に差しかかっているが、道を誤らないために憲法改正を許してはならない」と強く訴えかけた=写真。
聴衆は真剣な表情で早乙女さんをじっと見詰め、時折深くうなずいたりしながら話に耳を傾けていた。 -
全国大会出場選手激励会
駒ケ根市教育委員会は15日、全日本中学校総合体育大会に出場する選手らの激励会を保健センターで開いた。選手の代表者らは「雰囲気にのまれないよう全力を出し切りたい」、「1位を目指したい」、「悔いの残らないよう、上位入賞を果たしたい」とそれぞれ決意を述べた=写真。中原稲雄教育長は「自分のベストを発揮できるよう、精いっぱい頑張って」と激励した。
大会は陸上が8月21日に宮城県で、新体操は23日に青森県でそれぞれ行われる。
出場選手は次の皆さん(カッコ内は学年)
◆陸上▼100メートル、200メートル、4×100メートルリレー=加藤一樹(赤穂3)▼110メートルハードル、4×100メートルリレー=森雅貴(同3)▼4×100メートルリレー=松尾駿輝(同3)大野裕紀(同3)中嶋慎也(同3)▼1500メートル、3000メートル=福沢潤一(東3)
◆新体操▼団体=清水累衣(赤穂3)小原恵(同2)唐沢紗季(同2)山崎真緒(同2)新井彩夏(同1) -
新成人に選挙に関する意識調査
箕輪町選挙管理委員会(浅野益幸委員長)と町明るい選挙推進協議会(笠井孝二会長)は15日、成人式があった町文化センターで、新成人に恒例の選挙に関する意識調査をした。回答用紙は選挙で実際に使う投票箱に入れる方法で回収した。
選挙のたびに投票率が低下していることから、関心を高めてもらおうと計画。質問項目は(1)政治や選挙に関心があるか(2)期日前投票を知っているか(3)7月29日の参議院選挙は投票に行ったか(4)行った場合の感想・行かなかった理由-。後日、集計する。
調査に答えた新成人は、「参議院選挙は仕事で投票に行かなかった。次に選挙があるときは行きたいと思う」と話した。
町選管は今年初めて、成人の祝いとともに、選挙権が男女問わず成人者に与えられるまでに長い歴史があったことなどを記したはがき「新成人の皆様に期待して」を、成人式以前に新成人に郵送している。 -
戦争犠牲者
中国で戦い多くの戦功をたてた戦争体験者に会った。重い口を開け「前線では殺すか殺されるかだけ。殺されないために必死で機関銃を発射し、敵兵をたくさん殺した。勲章をもらったが、戦争体験はおぞましく家族にも語りたくない。戦場で死ぬということは決して名誉の戦死ではない。バサっと即死なら幸せ、苦しみ、のたうち回って死ぬを見てきた」と、はき捨てるように話しただけで、口をつぐんだ▼シベリアに強制抑留させられ永久凍土に眠る人、南海のジャングルで餓死した人、死ぬより辛い思いをしながら、かろうじて生還できた人ばかりが犠牲者ではない▼勝ち戦で敵兵を殺し、加害者とも思われる人も一生下ろせぬ十字架を背負った戦争犠牲者だと感じた(大口国江)
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大人の一歩に母校で給食を、宮田村成人式は中学校で
宮田村の成人式は15日開き、・ス母校・スで人生の節目を祝おうと今年も宮田中学校を会場にした。昼食会は給食を再現。旧友や恩師と語らい、大人の一歩を踏み出した。
新成人114人のうち76人が出席。式典終了後にランチルームに集まり、全員で協力して配膳するなど、給食の時間を再現した。
村内で採れた野菜を使ったサラダなど、地元味覚ふんだんのメニュー。
人気の高かったソフト麺、牛乳に入れる粉末のミルメークも用意され、新成人は懐かしの味に舌鼓を打った。
中学校時代の写真もスライドで上映。会食しながら、思い出話にも花も咲かせた。
中学校での成人式は4年目で、式典で清水靖夫村長は「社会の一員として自覚を持ち力強く歩んで」と激励。
新成人代表の清水郁應さん=町二区=は「宮田の地で仲間とともに学んだことを思い出し、夢に向っていきたい」とあいさつした。 -
【記者室】新成人の態度
上伊那のいくつかの市町村で成人式があった。駒ケ根市の式を取材した折、新成人の態度はどうだろうかと意地悪い目でじっくりと観察してみたが、式典中、大声でしゃべる人も携帯電話を操作する人もなく、立派な態度だった。祝辞の途中に居眠りする人が数人いたのはご愛きょうだ▼数年前、全国のあちこちで新成人が会場で騒ぐなどのトラブルが起きて社会問題化したことがあったが、幸いにして最近はあまり聞かない。出席者が・ス大人・スになったのだろうか▼式本来の目的を忘れて同窓会と化しているのだからもうやめたら竏窒ネどの批判もあるが、成人の節目を意識するこれほどの機会はほかにない。内容にひと工夫欲しい気もするが、続けていく意義は十分ある。(白鳥文男)
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駒ケ根ベンチャーズライブ
駒ケ根市近郊在住の50歳代男性5人と女性1人でつくるバンド「駒ケ根ベンチャーズ」のライブ「夏だ! お盆だ! 駒ケ根ベンチャーズ」が14、15日の夜、駒ケ根市中央の野外特設ステージで行われた。1960年代に世界的なエレキブームを巻き起こしたベンチャーズの往年の名曲をはじめ、加山雄三のヒット曲や演歌など約30曲を次々に演奏=写真。得意の「テケテケ」サウンドを夜の商店街に響かせた。
同バンドは少年時代にベンチャーズにあこがれたメンバーが約10年前に結成。今や各地のイベントなどに引っ張りだこの人気バンドとなっている。駒ケ根の商店街でのライブはお盆の定番となっている。 -
駒ケ根市内各地で盆踊り
お盆中の14日夜、駒ケ根市内のそれぞれの地区では各区分館主催の盆踊り大会がにぎやかに催された。
北割二区の盆踊り大会は宮澤印刷の駐車場にやぐらやテントを設置した特設会場で開かれた。景気づけに勇壮な和太鼓が演奏されてにぎやかに踊りがスタート=写真。集まった区民らはやぐらの周りで輪になって踊ったりじゃんけん大会や花火に歓声を上げたりして、夜のふけるのも忘れて夏の一夜を楽しんだ。
会場では焼きそば、かき氷、スイカ、焼きトウモロコシ、わたあめなどが無料で振る舞われ、訪れた親子連れが何度もお代わりを繰り返していた。 -
駒ケ根市成人式
駒ケ根市の成人式が15日、市文化会館で開かれた。今年度新たに成人を迎えた466人(男性222、女性244)のうち273人が出席し、人生の節目を祝った。新成人代表の宮脇惇さん=町三=は「成人になって飲酒、喫煙が可能になるが、飲酒運転は絶対にせず、たばこは周りの迷惑にならないようマナーを守りたい。社会人としての自覚を持ち、ルールを守って生活していきたい」と謝辞を述べた。中原正純市長は「人生を築く上で成人は大きな節目。変化の激しい時代だからこそ『温故知新』を大切にしてほしい。若い感性を生かして大きな志を抱き、学びの心と向上心をもって研さん、精進することを期待する」と力強く激励した。
式典後には中学校の恩師らによるビデオメッセージが上映され、新成人は久しぶりに見る懐かしい顔と楽しい語り掛けに歓声を上げていた。
アトラクションとして、式に先立ち駒ケ根太鼓が、式典後に市民吹奏楽団がそれぞれ演奏を披露。新成人は素晴らしい演奏に大きな拍手を送っていた。 -
箕輪町成人式
07年度箕輪町成人式は15日、町文化センターであった。新成人約200人が出席し、大人としての自覚を胸に新たな人生の節目を祝い、懐かしい友や恩師との再会を喜んだ。
新成人の有志で組織する成人式実行委員会による式で、対象は339人(男性176人、女性163人)。みのわ太鼓の祝太鼓演奏で開幕した。
実行委員長の中林秀二さんは、「成人式を区切りに自分自身はもちろん地域を守る立場に変わる。さまざまな権利を与えられるようになり、義務、責任も負わないといけない。義務をまっとうし、権利の意味をはき違えないように、強さと誇りをもって歩いていく」とあいさつした。
新成人を代表して唐沢真義さん、有賀多恵さんが意見発表した。
平沢豊満町長は、「成人として出発する今、積極的、建設的姿勢で悔いのない人生を送ってほしい。社会人としての義務と責務をしっかりかみ締め、世界に通用する日本人として活躍されることを願う」と祝いの言葉を送った。
式後は記念撮影し、町民体育館で立食パーティーがあった。 -
【伝える】東伊那の登戸研究所跡
子どもたちの無邪気な歓声が明るく響く駒ケ根市の東伊那小学校グラウンド。その西側に接する急斜面を少し下った木立ちの中に高さ2メートル、幅1・5メートルほどの横穴がぽっかりと暗い口を開けている。
太平洋戦争末期に、旧陸軍の登戸研究所が薬品などの貯蔵庫として使ったとみられる壕(ごう)の跡だ。
入口は2つ。穴は5メートルほどの間隔で隣り合っているが、水平に延びる2本のトンネルは土の中で結ばれておらず、それぞれ独立している。内部の総延長は20メートルほどらしいが、天井や壁がくずれかかって危険なため正確に確認はできない。土地所有者の湯沢梅次郎さん(71)=東伊那栗林=は当時小学校1年生だった。
「子どものころ穴に入ってみたことがあったが、内部も入口とほぼ同じ大きさのトンネルでけっこう広かった。中には薬品を置くための棚が並んでいたと思う。入口は今は土がむき出しだが、当時はしっかりした材木で囲ってあったな」
登戸研究所は毒薬、細菌、風船爆弾などの特殊兵器の研究、開発、製造を行っていた陸軍の一部門。米軍による爆撃を避けるため、1945(昭和20年)3月に神奈川県川崎市の登戸から中沢村(現駒ケ根市中沢)や伊那村(同東伊那)など上伊那南部に疎開してきた。研究部門の本部は中沢国民学校(現中沢小学校)に置かれたらしい。湯沢さん宅も接収され、上級将校の宿舎に充てられた。研究員だった伴繁雄技術少佐も滞在していたという(伴少佐は戦後『陸軍登戸研究所の真実』を出版し、軍極秘事項として多くの謎に包まれたままだった研究所の内幕を公表して話題を呼んだ)。湯沢さん方の敷地内には壕のほか工場棟も建設されたが、本格稼動の前に終戦を迎え、直ちに撤去された。
湯沢さんは「跡には何も残らなかった。だがその後すぐ、東伊那の小学生がどこかの倉庫に忍び込み、中にあったチョコレートを食べて体の具合を悪くしたという話を聞いた。どうも研究所の試作品だったということだ。幸い死ぬようなことはなかったらしいがね」と話す。
壕(ごう)は戦後長くそのままの状態で残っていた。しかし、小学校グラウンドのすぐ下ということもあり、子どもたちが度々探検と称して入り込んだ。湯沢さんは周囲の土が粘土質で軟らかいことから崩落の危険を感じ、立ち入り禁止の札を立てたり、入口にバリケードを作って入れないようにしたが、相手は子ども。あまり効果はなかった。最近になっていよいよ横穴の天井部分が陥没を始め、いつ全体が崩れ落ちるか分からない状態となったため、遂に埋め戻しを決意。現在工事に入っている。
湯沢さんは言う。「貴重な歴史の遺産としての価値を考えると残念な気もするが、子どもたちの安全には代えられない」
工事は9月中にも完了する予定だ。穴は跡形もなくなり、ここに登戸研究所の施設があった証拠は完全に失われる。研究所で使われていた備品なども終戦直後にすべて処分されたため、手がかりとなる物はほかに何もない。ただ一つだけ、倉庫で使われていた木製の薬品棚が湯沢さん宅の物置に残っているだけだ。 -
飲酒運転撲滅へ
交通少年団が新成人に呼びかけ箕輪町内の小学5、6年生有志で組織する町交通少年団(団長・小林交石町交通安全協会長)は15日、成人式があった町文化センターで、新成人に「飲酒運転をしないでください」と呼びかけた。
飲酒運転撲滅を願い、毎年恒例の活動。団員11人が参加した。
式を終え、立食パーティーに向かう新成人に、啓発グッズとしてクーラーバッグを手渡し、交通マナーを守るよう大きな声で呼びかけた。新成人は「ありがとう」と笑顔で受け取っていた。 -
老人憩いの家「赤松荘」バリアフリー化工事
南箕輪村は、老人憩いの家「赤松荘」のバリアフリー化改修工事を進めている。11月末のしゅん工予定で、スロープなどを設置して利用しやすくする。
工事は、玄関前をUの字のスロープにし、玄関の中まですべてフラットにする。現在は集会室2部屋、広間1部屋、内縁があるが、内縁をなくして集会室を広げ畳からフローリングにし、敷居もすべてなくす。7月23日に着工、8月から本格工事に入っている。
総事業費は718万2千円。設計・監理は川上設計、工事請負業者は入戸建設工業。
村役場住民福祉課は、「工事中、公民館敷地内での工事車両運行などご迷惑をおかけすることがあるかと思う」として理解と協力を呼びかけている。 -
上伊那で成人式
上伊那の伊那市、駒ケ根市、辰野町、箕輪町、飯島町、宮田村で15日、それぞれ成人式があった。首長らが新成人にエールを送ったほか、市町村ごとに学校給食の再現、恩師からのビデオメッセージ、吹奏楽や太鼓演奏などが盛り込まれ、20歳の節目を祝った。
会場には開始時刻前から、和服や浴衣、スーツ、ジーパンなどの姿で新成人が続々と集まり、友人と再会を喜び、近況を話したり、写真を撮ったりする光景が目立った。
◇ ◇
伊那市成人式は、伊那地域の新成人817人(男390人、女427人)のうち、6割の520人が出席した。
式辞に立った小坂市長は「若さと希望に満ちた皆さん。世界に目を向け、生きがいを見いだしてほしい」と未来に向かって羽ばたくことを期待。62回目の終戦記念日に当たり「被爆国として戦争の悲惨さを自覚し、平和を望む」と述べた。
新成人代表の大学生小池真人さん(21)=上の原出身・愛知県在住=は「家族や地域などに支えられてきたが、これからは社会を創造する役割を担っていく。逆境を乗り越え、一歩一歩自分の道を歩んでいきたい」と決意を述べた。
そのほか、小出太鼓の迫力ある祝太鼓や万歳三唱、新成人が自由に歓談できるトーキング・タイムなどもあり、今回初めて新成人が司会を務めた。
記念品には音楽ギフト券を贈った。
◇ ◇
伊那市は、伊那地域の成人者を対象に、成人式に関するアンケートを取った。アンケート結果を参考に、08年度中に時期や開催方法などを方向づける。
成人式は、合併協議で合併後3年間、旧市町村単位(伊那8月15日、高遠町1月2日、長谷1月1日)で開かれるが、その後、どうするかは検討課題になっている。
設問は選択方式で▽開催方法は市全体か、分散か▽時期は正月、成人の日、成人の日前日の日曜日、8月15日▽式の内容は式典のみ、式典と記念撮影、式典とアトラクション竏窒ネど6項目。
出席者にアンケート用紙を配り、式典終了後、回収箱に入れてもらった。
来年1月、高遠町・長谷の成人式でも同様のアンケートを取る。 -
かんてんぱぱでとちの木オープン
伊那市西春近にあるかんてんぱぱガーデン山野草園内にこのほど、そば処「栃の木」がオープンし、訪れる観光客らに憩いの時間を提供している。
もともとアジサイ小屋として開放していた建物に、客席と調理室を設置し、4月下旬から営業を開始した「栃の木」。趣味が講じて、本格的にそばを打つようになった有賀利夫さん(59)が朝早くからそばを打っている。そば粉はすべて地粉を使っており、香りを十分に引き出すために石うすで粗挽きにしているほか、二八より若干そば粉の割合が多い「外そば」とすることで、香りとコシの両方を楽しめるようになっている。
盛りそばのほか、カモ肉の入った「きのこつけそば」などの人気も高く、訪れた観光客らはアカマツ林の涼しさとともに、打ちたてそばの触感と香りを楽しんでいる。
有賀さんは「『おいしいそばになりますように』と思いを込めて打っている。ぜひ一度足を運んでいただければ」と話していた。
営業時間は午前11時縲恁゚後3時(そばが無くなり次第終了)。水曜日が定休となる。 -
夏季一時金要求・妥結状況調査結果最終報
南信労政事務所はこのほど、上伊那地区における夏季一時金要求・妥結状況調査結果の最終報(7月31日現在)を発表した。平均妥結額は前年を2225円下回る51万2789円。対前年伸び率でもマイナス0・4パーセントとなった。妥結月数は前年同期より0・01カ月多い2・01カ月。
調査は上伊那地区の民間労働組合32組合に対して6月30日から7月31日まで実施したもので、7月31日までに31組合から要求が提出され、うち30組合が妥結した。
平均要求額は58万5685円で前年同期を1504円上回っているほか、要求月数も2・3カ月と0・03カ月多い。
妥結分布状況では50万円台が10組合と最も多く、次いで60万円台、20万円台が同数の5組合となっている。
産業別で見ると鉄鋼・金属と精密の妥結平均額が75万円以上となっている。
要求組合の平均賃金は25万4385円、平均年齢は37・4歳。 -
食の安全・安心モニターの勉強会
長野県食の安全・安心モニターの勉強会が10日、伊那市の県伊那合同庁舎であった。上伊那地区でモニターに選ばれた主婦や栄養士会関係者などに委嘱状が手渡され、同制度の概要や食品に関する法律のポイントなどを学んだ=写真。
同制度は食の安全・安心に関心の高い人に食品衛生監視などを体験してもらう中で、安全・安心に関する意見を募ったり情報交換をすることを目的とするもの。
この日は公募によって選ばれたモニター12人が集まり、モニター活動での注意点や食の安全に関する主な法規などを学習。
参加者らは「今は農薬に関する規制が厳しくなってはいるが、中には出荷直前に使っても良いと表記されているものもある。そういう消毒はどうなっているのか」などといった日ごろから感じていた疑問を投げかけ、理解を深めていた。 -
初めての夏祭り賑やかに
宮田村町一区で初めての地区夏祭りが14日、役場駐車場で開かれた。昨年までは盆踊り大会だったが、さらに内容を充実してパワーアップ。フラメンコにハワイアン、ロックにダンスと地区内の有志らが数多く出演してステージを盛り上げた。
公民館分館の主催で育成会、小中学校地区PTAなどが協力。子どもたちの夏休みの思い出にもなるようにと、従来の花火大会に加え、金魚すくいやヨーヨー釣りなども新たに設けた。
飲み物や軽食なども販売し、会場は約150人の区民で熱気ムンムン。
東野昌裕分館長は「思いきって内容をガラリと変えてみたが、これだけ多くの人たちに集まってもらうことができた。若い人たちも乗り気で実現した祭り。今後もつなげていければ」と話した。 -
学校集団登山に衛星携帯電話活用
伊那谷各地の中学校が行う西駒ケ岳の集団登山で、緊急時の連絡手段として衛星携帯電話(イリジウム携帯)を活用する動きが始まっている。学校登山事務局の宮田村宮田中学校の唐澤久寿教頭は「使わないのが一番だが、万が一のために万全を期せれば」と話す。
今までは無線や通常の携帯電話を用いていたが、登山ルート上は電波が届かない場所も多く、緊急時の連絡手段確保は懸念材料でもあった。
教育会や連合PTAなど上伊那の教育7団体はさきごろ、西駒ケ岳を管理する地元の宮田村に無線基地局などの拡充を要望。
経費的な面も考慮するなかで、村は衛星携帯電話の活用を事務局側に提案した。
レンタル料は1日数千円程度に抑えられることもあり、唐澤教頭によると、夏休み明けに登る南箕輪中学校が利用するという。
衛星携帯電話は高度780キロに位置する66個の低軌道衛星を利用し、通常の携帯電話や無線では電波が届かない海上や山岳地からの通話も可能にするという。 -
144人が大人の仲間入り
飯島町は07年度成人式を15日、飯島文化館で開いた。新成人144人のうち、約百人が出席し、町理事者や町議会議長、恩師らの祝福を受けた。
町と新成人でつくる実行委員会が企画、進
行したこの式典で、高坂町長は「多くの権利と同時に国や社会に対して、責任ある行動が求められる」と成人としての自覚を促し「過去に学び、夢を抱き、21世紀の輝かしい担い手になって」と式辞を述べた。
来賓の織田町議会議長、河野通昭教育委員長、恩師の川上陽一さんらはそれぞれ祝福の言葉を贈り激励した。
引き続き、新成人の代表に飯島商品券、いいちゃんグッズが贈られ、成人者からは文化館のキッズステーションに備える遊具、プレイランドジム、クジラのシーソーなど3点が寄贈された。
また、新成人を代表し、古川拓哉さんは「壁や挫折にぶつかっても、希望を忘れず、夢を可能にする努力をしたい。みなさんに支えられ、今日を迎えることができたことに感謝し、これからも精いっぱい頑張りますので、ご指導を」とさわやかに、成人の決意を述べた。
この後、記念公演に移り、クラス対抗「早飲み競争」でクラスの団結を確認し、最後に記念撮影を行い、思い出深い節目の式を閉じた。 -
伊藤修さん(57)飯島町飯島
中川村歴史民俗資料館に収蔵されていた手回し蓄音機やSPレコードを使って、7月2日に同館で初のミニコンサートを開いた。以来、要望があれば、村内の宅幼老所に出前し、高齢者にレトロな雰囲気と懐かしい曲を聞かせ、喜ばれている。
「ボタン1つ、スイッチを押すだけで、正確な音が出るのが当たり前の世界の中で、手回し蓄音機から出る音は、若い人には新鮮に響き、中高年には懐かしく心に沁みる」。
◇◇
1950年、飯島町に生まれ、地元の高校を卒業後、両親の勧めで福祉系大学を卒業後、町役場教育委員会で専門に発掘調査を担当した。「中学生時代から発掘に興味があり、高尾遺跡の出土品の復元、整理に関わり、それがやみつきになり、高校、大学時代も発掘に熱中した」。
入庁後は七久保地区のほ場整備事業の進ちょくに伴い、縄文早期のかごた遺跡、高尾遺跡、唐沢城、針ケ平第1遺跡など次々と発掘調査を進めた。「針ケ平では約3万年前の旧石器が発見されたり、寺平では梵鐘(ぼんしょう)が見つかるなど収穫もあったが、仕事で発掘するようになってからは、楽しいとは思わなかった」とか。
89年から飯島陣屋復元事業に参加「県史跡のため、説得力のある資料作成に苦労した」。並行して飯島町誌編さんも進め、96年町誌完成後、町役場を退職。翌年から中川村誌の編さんに準備段階から加わり、昨年度完成を見た。「市町村誌は50年に1度位しか行なわない基本的資料の編集。そういうタイミングに出会い、関わることができて、幸せだった」。
現在、歴史民俗資料館で行政資料台帳作成を進めている。
好評だったSPレコードのミニコンサートは第2回を9月に予定する。希望があれば、出前にも対応するとか。また「使わなくなったSPレコードがあれば、後世まで保存し、聞いてもらうために、資料館にぜひ、寄贈を」と呼びかけている。
妻と次男、母の4人暮らし。(大口国江) -
大芝高原に祭りムード盛り上げる提灯
南箕輪村で25日にある第22回大芝高原まつりに向け、祭り会場となる大芝高原内の大芝湖周辺に、祭りを盛り上げる提灯が飾り付けられた。
大芝湖西側の通路沿いと、おまつりステージの会場になる湖や愛の鐘周辺を取り囲むように、赤、青、緑、黄色などカラフルな提灯が並んでいる。
祭りは午前10時に湖上ステージで開会式。今年は新たに「縁台将棋」を加えた19イベントを計画している。 -
第2回三峰川自然再生地区観察会
三峰川みらい会議(織井秀夫代表)は11日、国土交通省が実施した「自然再生事業」の現場、伊那市美篶青島の三峰川河川敷で、06年4月の事業完了後の河川の変化を観察する集まりを開いた。観察は2回目。会員や一般住民ら約15人が集まり、以前に種をまいた在来植物の成育状態などを見た。
在来植物を増やそう竏窒ニ、昨年10月に地域住民らで、同河川の在来種カワラニガナ、カワラサイコ、カワラヨモギの3種類の種をまいた場所を観察。カワラヨモギの成育状態は順調だったが、繁殖力の弱い残りの2種は「これから根を伸ばしていけば大きくなる」とし、成長を見守ることにした。
そのほか、河川内に繁茂する木の伐採や河床整備などの同事業について、国土交通省の委託で施行後の追跡調査をしているコンサルタント会社の関係者が説明。参加者とともに河川敷を歩き、外来植物が多く進出している現状なども一緒に確認した。
在来植物の種をまいた場所で成育状態を観察する参加者