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農地保全向上対策導入、組織発足へ
農家だけでなく地域全体で農地を守ろうと始まった国の「農地・水・環境保全向上対策」で、宮田村も導入し、区と農業農村支援センター、営農組合で組織を発足することになった。対象区域は村内一円450ヘクタールで、11区全てが参加。国、県などの助成を受けながら、農地、農業施設関連の管理、環境整備などを地域協力で進めていく。
助成は住民の共同作業による管理、整備事業が対象となり、雑草の駆除、施設周辺の花壇整備から用水路の井ざらいなどまで多岐に及ぶ。
村では「向上対策会議」を設け、3月をめどに規約や活動計画を作成。新年度から実施に向けて取り組む。 -
ニシザワが本を寄贈
ニシザワ(本社・伊那市、荒木康雄社長)は、上伊那の38小学校の図書館に絵本などの本を寄贈している。創業80周年を迎えた3年前から続く事業。初日の6日は、箕輪町の箕輪中部小学校(小野正行校長、694人)へ本を届けた=写真。
ニシザワは、1924(大正)年、伊那市通り町に「西澤書店」として創業。これまでの感謝を伝えるため、創業原点である図書の寄贈を始めた。今年は、38校に希望の図書をリストアップしてもらい、82万円分(600冊以上)の図書を購入した。
箕輪中部小を訪れた荒木社長は「地域の未来を支える担い手である子どもたちの健全な育成に役立てば」と本を同校図書委員3人に手渡した。図書委員長の田中まみちゃん(12)は「卒業するまでの期間に寄贈していただいた本を全部読みたい」と話した。
今後、ニシザワのスパーなど各店舗の店長が各小学校へ本を寄贈する予定となっている。 -
「能装束着付け講座」駒ケ根高原美術館で
駒ケ根市の駒ケ根高原美術館は文化庁芸術拠点形成事業「室町時代から平成へ竏駐坙{文化の普遍性と能装束の美」の一環として4日、喜多流能楽師による能の実演や能装束の着付けなどを披露する講座を同館で開いた。市内の中学生と一般約160人が参加し、普段馴染みのない能の奥深さを垣間見た。
会場に造られた特設の能舞台では、限られた関係者以外の目には触れることのない装束の着付けの様子が公開された=写真。2人の能楽師が着付けを進めながら詳しい解説を加え、役柄によって着付けが微妙に違うことなどを説明した。舞台で喜多流シテ方塩津哲生さんによる『八島』『羽衣』の舞が披露されると、参加者は間近に見る能の美しさに息を飲んで見つめていた。
同館では特別展「能装束展」が3月4日まで開かれている。入場無料。午前9時30分縲恁゚後5時。特別展期間中は常設展の入館料も割引料金(大人500円、大学・高校生300円、中学生以下無料)となっている。問い合わせは同館(TEL83・5100)へ。 -
箕輪北小体育館引取り検査
箕輪町の箕輪北小学校体育館新設工事が終了し5日、引取り検査があった。現在の体育館の老朽化に伴う新設で、14日にしゅん工式がある。
新体育館はグラウンドの西側に建設。渡り廊下で南校舎とつないでいる。現在の体育館の約2倍の広さで、鉄骨2階建、延べ床面積1561・77平方メートル。総事業費は3億60万4500円。
1階はアリーナ、ステージ、学校用器具庫、玄関、ホール、トイレ、ミーティングルームなど。アリーナの面積は861・3平方メートル。バスケットボールコート1面、ミニバスケットボールコート2面、バレーボールコート2面、バドミントン(ソフトバレー兼用)コート4面がとれる。
天井高16・3メートルと町内の体育館で最も高く、ステージ上のスクリーンは縦5・3メートル、横7・1メートルと大きいのが特徴。屋根は、耐震力に優れているという球形。社会体育館の要素も併せ持ち、学童クラブも設置した。
社会体育などの一般開放と学童クラブの利用は4月から。現在の体育館は当面残す方針。 -
安協女性部交流研修会
伊南、伊那、高遠の各交通安全協会女性部員らが一堂に集まっての交流研修会が3日、駒ケ根市のアイ・パルいなんで開かれた。役員ら約50人が出席し、各地区での活動事例や体験発表などを行ったほか、駒ケ根警察署の渋谷保人交通課長の講話を聴いた。
活動事例発表で伊南地区からは駒ケ根市の赤穂小学校2年1組(伊東美春教諭)の児童29人が登場し、交通安全創作劇「泣いた赤鬼」と交通安全の替え歌に乗せた花笠音頭を披露=写真。交通ルールの大切さを懸命に訴え、参加者から大きな拍手を受けた。 -
箕輪町議会活動検討特別委員会報告
定数減に伴い2常任委員会に箕輪町議会活動検討特別委員会(8人、松崎久司委員長)は5日、4月の町議会議員選挙から議員定数が18から15に削減されることに伴い、議会常任委員会を現在の3常任委員会から2常任委員会に再編するなどの検討結果を上嶋貞一議長に報告した。
特別委員会は06年の6月議会で設置し、常任委員会構成と議会の活性化の2点を調査、検討。町議会定数研究特別委員会のときの「住民アンケート調査」「区長及び各種団体長との懇談会」の意見や他町村の動向を参考に6回の委員会を重ね、結論をまとめた。
常任委員会は、現在の3常任委員会(総務文教、社会福祉、経済建設)を2常任委員会(総務産業、福祉文教)とする。所管は、総務産業が総務課(消防室)、経営企画課、税務課(収納対策室)、産業振興課、農業委員会、建設水道課、会計課、議会・監査事務局、その他委員会に属さない事項。福祉文教は住民環境課、保健福祉課、教育課、生涯学習課。
定数は総務産業が8人、福祉文教が7人。議長は総務産業に所属するが、議会の同意を得て辞退し両常任委員会へ出席して発言できるようにする。
議会運営委員会の定数は5人、資格審査特別委員会と懲罰特別委員会はいずれも5人とする。予算決算の特別委員会は設置しない。
議員報酬については、「適正な引き上げが必要」とし、理由に議員活動に専念できる幅広い人材確保を挙げ、特に若い世代の取り込み、女性議員の掘り起こしと環境整備の必要性を示した。長期休職議員の報酬の減額を実施するための条例一部改正も盛り込んだ。
議会活動活性化については、議会全員協議会の定期的開催など新体制の中で検討・研究する事項を掲げた。「議会活動が見えにくい」などの町民意見を考慮し、議会と町民が身近になるための模擬議会や休日・夜間議会の実施、議会広聴活動の充実、透明化を図るため正副議長選挙の立候補制導入の実施なども挙げた。
報告を受けた上嶋議長は、「検討結果を尊重し、運営に役立てる」と答えた。常任委員会の構成、長期休職議員の報酬減額の条例一部改正は3月議会に議員提案する予定。 -
権兵衛トンネル開通後1年~文化交流~
伊那市のみはらしファームであった権兵衛トンネル開通1周年記念イベント。「木曽のなァ、中乗さん…」と伊那に木曽節が響いた。
権兵衛トンネル開通をきっかけに、合唱、民謡、食文化、スポーツなどさまざまな分野で地域住民同士の交流が目立つようになった。「せっかく始まった交流。これからも続けたい」と交流を通した地域発展への期待も込める。
伊那で木曽節を披露する機会が多くなった木曽踊保存会の田沢博会長=木曽町=は「トンネルが開き、みはらしファームや伊那中央病院などに来る会員がいる。生活道路になりつつある」と話す。
新年度事業で、木曽町の旧市町村単位にある民謡を集めて交歓会を開く計画で「伊那節の皆さんにも声をかけたい」と考えている。
「木曽町の福島関所まつりなどで伊那節も披露されている。双方のイベントなど機会をとらえて交流し、衰退していくまちの発展につなげたい」と楽しみにしながら伊那へ来る。
伊那、木曽の両地域で、それぞれ開かれる音楽祭には、相互に合唱グループや小学生らが出演。無理せず、継続できるような形が定着しつつある。
伊那のスプリングコンサートや「い縲怩ネ音楽祭」に参加した木曽の小学校関係者は「伊那の子どもたちのレベルは高く、参考になる」と話した。コンサートを企画するNPO法人クラシックワールド事務局長北沢理光さんは「お互いに刺激を受ける」という。
昨年6月の権兵衛トンネル開通記念の「手づくりの第九演奏会」には、伊那、木曽の両地域から一般公募した団員約300人がステージに立った。
開通前は別々に練習していたが、開通後は一堂に集まり、完成度を高めた。
団員は合唱に限らず、ソースかつどんやそばを食べに出かけたり、木曽から伊那に来て忘年会をしたりと地域の情報を交換する場にもなったようだ。
また、昨年2月、高遠町で伊那谷・木曽谷そば打ち交流会があり、両地域のそばグループから約30人が集まった。
地元産そば粉を使い、辛味大根を添えた高遠そば、具を煮たなべでひと口ほどのそばをゆでる投汁(とうじ)そば、つゆにすんき漬けを入れたすんきそばを用意。高遠そばを試食した木曽の参加者は「後から辛味がきて、おいしい」、木曽のそばに、地元住民は「すんきそばはすっぱいと思ったけど、さっぱりしている」と互いのそばを食べ比べた。
その後、高遠町の山室そばの会メンバーらが木曽ふるさと体験館=木曽町=に出向き、投汁そばを味わった。
同会は「トンネル開通で、交流のきっかけができた。これからも続けたい」と食文化での地域の活性化をねらう。
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木曽に本部を置く「kanaバレエスタジオ」の国崎智絵さん=木曽町=は昨年7月から、伊那市生涯学習センターで教室を開いている。
「トンネルが開いて近くなった。一人でも多くの人に、バレエの基礎を学んでいただきたい」と始め、地元の小学生や一般の約10人に指導。
月4回のペースで、木曽から約45分かけて通う。「大雪の日は、電車を使って塩尻経由で来た。やっぱりトンネルを利用すると便利」と木曽竏宙ノ那間の近さを実感した。
4月、木曽で開くスタジオ発表会には、伊那の生徒も出演するそうで、木曽と伊那の生徒同士が交流する場を持つ。
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さまざまな催し物を企画する県伊那文化会館にも、木曽からの来館者が増えた。
トンネル開通を機に、木曽の学校や木曽文化公園などにポスターやチラシを持ち込み、イベントをPR。開通前、ほとんどいなかった木曽からの観客は、開通後、千人規模のイベント(昨年秋縲・月)で30人ほどが入り、宣伝効果は表れている。プラネタリウムにも、小学生がクラス単位で年間に何度か訪れた。
「トンネル出口から近いこともあり、音楽や演劇に興味がある人は来館する」と利便性を挙げる。
一方、伊那市生涯学習センターは、木曽からの観客がいるものの「思った以上に、集客に結びついていない」。
今後、木曽へのPR方法を検討し、人を呼び込み、地域に潤いをもたらすことができればと考えている。 -
伊那ファーターズの全国リトルシニア春の全国選抜大会に出場が決定
上伊那地区の中学生でつくる硬式野球チーム・伊那ファイターズ(登内英夫代表)がこのほど、全国リトルシニア第13回全国選抜大会(大阪ドーム、3月27日縲・月2日)に出場することが正式決定した。全国大会への出場は94年の夏の神宮ブロック以来の13年ぶり。春季大会としては初出場となる。キャプテンの山口俊君(14)は「一致団結してみんなで信じ合える仲間になり、全国制覇目指してやっていきたい」と意気込みを語った。
春季大会は、日本リトルシニア野球協会(シニアリーグ)に所属する7連盟を代表する上位チーム48チームにより競われるもの。信越連盟に所属する伊那ファイターズは昨年10月、信越地区の38チームによる新人戦を見事勝ち抜き、出場4枠の1つを獲得。3日に開かれた理事会で、ブロック代表として正式に選ばれた。
現在1、2年生16人が所属する伊那ファイターズは左右二人の本格派投手が引っぱる守備力のあるチーム。
三沢良男監督は「まずは初戦突破が目標。一つ勝って全国の力を知りたい」と語る。
同チームでは現在、新入団選手を募集している。
問い合わせは事務局(TEL0266・43・1802)丸山さん、(TEL090・4624・6602)浦野コーチへ。 -
高遠町引持地区で数珠回し
新年事始めの伝統行事「数珠回し」が4日、伊那市高遠町の引持地区であった。地区住民など約30人が集まり、長さ20メートルほどある大きな数珠を回しながら今年の五石豊穣や家内安全などを願った=写真。
大きな数珠を広げて輪になり、参加者全員で念仏を唱えながらその数珠を回す伝統行事。右に3回、左に3回数珠を回すほか、1カ所だけ大きな玉がついており、それが自分のところへ来た時に礼拝する。
引持地区では例年、農事の事始めとされている2月8日に実施してきたが、より多くの人に参加してもらおう竏窒ニ今年は8日に一番近い日曜日に実施。小学生の参加もあった。
伊藤裕偉組合長は「伝統を引き継いでいくためにも出れる人に出てもらうようにしていきたい」と話していた。 -
南箕輪村特別職報酬等審議会
南箕輪村の第1回特別職報酬等審議会が5日、村役場であり、唐木一直村長は委員会に対して特別職職員の報酬等について白紙諮問した=写真。
諮問事項は▽村議会議員の報酬額の改定▽村長および助役の給料額の改定竏窒ノついて。
唐木村長は「村の財政状況には厳しさもあるが、行政改革などに伴い順調な運営をさせてもらっている。議員については4月から定数10人に減る中、郡下でも低い状況にあることを加味してほしい」と語った。
本年度の月額給料支給額は村長が64万7100円、助役56万8230円。附則改正でそれぞれ10%と7%の引き下げをしている。
議員の報酬月額は本則通りで18万3千円だが、上伊那では下から2番目に低い。
一方、南箕輪村では本年4月1日より議員定数が10となるため、議員報酬全体は約36%、約1800万円が減額となる。
答申期限は23日。 -
宮島酒店で信濃錦「新春朝搾り」
春の訪れを搾りたての新酒で祝ってもらおう竏窒ニ立春の4日、伊那市元町の造り酒屋・宮島酒店で、恒例となった「立春朝搾り」があった。早朝から酒販店関係者などが集まり、出荷作業に追われた=写真。
立春の朝に搾り上げた新酒を瓶詰めし、その日のうちに消費者へ届けるイベント。蔵元や酒販店などでつくる「日本名門酒会」の加盟店で一斉実施しており、今年は北海道から九州までの36社が参加した。同店として取り組むのは7年目。
今年は昨年より4割ほど多い約3500本を県内外の22店舗に出荷するため、前日から搾り始めた新酒を4日の早朝に瓶詰め。出荷作業には酒販店関係者らも協力し、安全祈願や五穀豊穣などの願いを込めたラベルを張りつけた。
同店企画部長の宮島敏さんは「暖冬傾向だった今年は温度管理が難しかったが、冷却装置で冷やしながらゆっくりと発酵させたため、柔らかい口当たりに仕上がっている」と話していた。
立春朝搾りは720ミリリットルが1575円、1・8リットルが3150円。原則として予約販売となっているが、出荷後約1週間の間なら入手することもできるという。
問い合わせは宮島酒店(TEL78・3008)へ。 -
県文が信州農村歌舞伎祭を開催
伊那谷の農村歌舞伎を一堂に集めた「信州農村歌舞伎祭」が4日、伊那市の県伊那文化会館であった。約千人の観客が訪れ、さまざまに受け継がれてきた伝統芸能を楽しんだ。
それぞれの地域の歴史ある伝統芸能を紹介するとともに文化交流の促進・発展を目的として文化会館が企画した今年初めての試み。
伊那市長谷中尾の「中尾歌舞伎」をはじめ、約300年の歴史がある下条村の「下條歌舞伎」、96年に国選択無形民俗文化財に指定され、国内外での活動を続けている大鹿村の「大鹿歌舞伎」の各保存会が、それぞれの演目を披露した。
中尾歌舞伎保存会は、江戸の下町に暮らす男とその家族をめぐる人情劇「人情噺(はなし)文七元結(もっとい)」を公演した。情感あふれる演技で会場をわかせた。
また、幕間に弁当などを食べた昔の歌舞伎小屋の臨場感を味わってもらおう竏窒ニ、特製弁当を予約販売。この日に限って特別に館内での飲食を許可したほか、玄関ロビーでは各村の特産品販売も行った。 -
高校生ファッションショー開催
南信地区の高校生や服飾専門学校生によるファッションショー「colorful snow(カラフル・スノー)」が4日、伊那市の生涯学習センターであった。高校生など多くの観客が駆けつけ、若い感性でデザインされたファッションの数々を楽しんだ=写真。
3年目となるファッションショーには今年、赤穂高校、上伊那農業高校、諏訪実業高校の高校生や、専門学校生の9人がデザイナーとして参加。作品発表に臨んだ。
モデルはそれぞれの友人、知人などで、ヘアメイクまですべてを自分たちで手掛けている。
テーマである「colorful snow(カラフル・スノー)」をイメージした個性豊かな作品をまとったモデルが続々と登場。仕切りにシャッターを切る観客の姿も見られた。
また、2着が変化していく「展開Show」は、新感覚で観客の目を楽しませていた。 -
『伊那路』50年・600号記念、公開歴史講演会
上伊那郷土研究会は3日、『伊那路』50年・600号発刊記念の公開歴史講演会を伊那市の生涯学習センターで開いた。国学院大学
の倉石忠彦教授を講師に迎え、『伊那路』の創刊に尽力し、日本民俗学会の最高栄誉である柳田国男賞などを受賞した故・向山雅重氏の民俗学について学んだ=写真。県立歴史館共催。
倉石さんは、共に携わった長野県史の編さんを通して学んだ向山氏の民俗学について講演。「有形文化だけでなく、そこにある生活にまで目を向け、それを一つの資料として地域の生活実態を体系的に把握しようと努めていた。会話を通して、話し相手が気付いていなかった事実まで話させてしまうような独特な調査だったと思う」と当時を振り返り、民俗学は、現在の生活を見つめ、その中からよりよい生活を見出す役割も担っていることを指摘した。
また、前上伊那郷土研究会長・竹入弘元さんなどによる講演もあり、箕輪町出身の放浪の石工・藤森吉弥の生涯について語られた。 -
みはらしファームで権兵衛トンネル開通1周年記念イベント開催
権兵衛トンネル開通1年となった4日、伊那市西箕輪の農業公園「みはらしファーム」は「開通1周年記念イベント」を開いた。地元客のほか、木曽方面から訪れた観光客などでにぎわい、踊りや地元の名物料理などを楽しんだ。
イベントは、権兵衛トンネル開通イベントの時のオープニングセレモニーでも演奏した伊那市西春近の「小出太鼓」の太鼓演奏と木曽節保存会の「木曽節」でスタート。
開通1周年を記念した宝投げやトンネル開通にちなんだゲームを開催したほか、地元野菜の販売やローメンやソースカツ丼など、伊那地域の名物料理屋台も並び、訪れた人を楽しませた。
また、トンネル伊那口では交通安全を祈念して木曽方面から来た普通自家用車限定500台を対象に茅の輪くぐりを実施。記念品を贈呈するとともに市内の観光施設への誘導も行った。 -
記者室
小学校低学年の頃は給食がなかった。昼になると「忘れました」と言って、校庭に飛び出していく友達が何人かいた。アルミの弁当のふたを取るとサツマイモが1つ、隠すように食べていた友も。昭和20年代終りの頃の話▼給食が始まり、パサパサコッペパンと脱脂粉乳、カロリー計算のみを優先した国籍不明の副食。内容は今の給食と比べ様もないが、皆が同じ物を食べられる幸せをしみじみと噛み締めた▼そんな時代に育ったから、昨今の給食費未納問題が理解できない。高級車に乗ったり、パチンコに行く金はあっても払わないという不心得者には厳しく対処を。一方、経済的理由で払えない家庭には十分に配慮し、子供達にとって、いつも楽しい給食である事を願う(大口国江)
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多彩な花色、咲き方で「はまる」面白さ
うつむき加減に咲く花はバラ(ローズ)というには余りにつつましく、そそと咲く風情はシャクヤク(和名寒シャクヤク)にも似ず、可れん。
耐寒性に優れた常緑宿根草で和風の庭にも洋風庭園にも合う。花の少ない冬から早春に咲き、5月まで楽しめる。
キンポウゲ科の多年草で、原産地はヨーロッパ、特にバルカン地方に多くの原種が見られる。
数種の原種同士の人為的交配により、オリエンタリス系が登場。以後、自然交雑や交配により、花色は白、桃、紅、黄色、緑から黒までと、無数の中間色がある。咲き方も一重から八重、セミダブル(アネモネ咲き)。花の模様も無地から、スポットのあるもの、固まってあるもの、編模様、覆輪と多彩。花色と花の模様、咲き方の組み合わせで花の種類は無限。1度栽培したら「はまる」面白さ。清楚な美しさに引かれ、5千鉢を育てる宮沢繁夫さん(飯島町鳥居原)、洋風庭園で百株余を咲かせる中城澄子さん(駒ケ根市北割1区)、地元産からメリクロンの最新品種までそろえるグリーンファーム(伊那市ますみケ原)で取材させていただいた(大口国江)
##(中見出し)
鑑賞期間が長く、自然交配で色々な花が出るのが魅力、宮沢繁夫さん
「花弁に見えるのは実はがくで、花弁は退化し、密腺となっている。がくは数カ月も散らないため、長く楽しめる」。
飯島町鳥居原の宮沢繁夫さんの140坪のハウスでは、純白から濃赤までオリエンタリス系のクリスマスローズ約5千鉢余が咲き始め、3、4個開いた鉢から、枯れ葉を取り、雑草を抜くなど、出荷作業に追われている。
宮沢さんは昨年末に出荷が終わるシクラメンの後作にと、10年前にオリエンタリス系を導入した。
11月初旬に自家採取の種を箱まき。翌年4月本葉2、3枚で9センチポットに移植。翌々年1月15センチの鉢に植え出荷する。3年がかりの時間の掛かる花だが「年末までは戸外で、シクラメンの出荷が終わった後、ハウスに取りこむ。燃料費も手間も余り掛からない」。耐寒性はあるが、夏の暑さに弱いとか。
「自然交配でいろいろな花が咲き、派手ではないが、魅力的な花。庭があれば、落葉樹の根元に植えておくと、大株になり、管理も楽」と話す。
##(中見出し)
オリエンタリス系や有茎種など百株余を育てる中城澄子さん
駒ケ根市北割の五十鈴神社近くで手づくりガーデン喫茶「プチ」を営む中城さんもクリスマスローズにはまっている1人。「高齢になって、手が掛かるバラが作れなくなったら、庭一面にクリスマスローズを植えたい」。
10数年前、庭を手作りした時に数株植えたた。繁殖力が旺盛で、日陰でもよく育ち、花弁が丸く、白から赤、緑、神秘的な黒まで色彩豊かなオリエンタリス系が早春から次々と咲く。
また、太い茎が50センチ以上伸び、緑色の小さな花が葉の上で群がって咲く有茎種(木立性)の「ファヌチス」も数株あり、雪の中でも元気、不思議な景色を作っている。
「ほかの花の邪魔にならず、ほっといても頑張っている。種が落ちてどんどん増える。花のない冬期間ずっと咲き続けている」とすっかり気に入っている。
##(中見だし)
花色豊富、咲き方も多彩、最新花も並ぶ、グリーンファーム
伊那市ますみケ丘の産直市場、グリーンファームでは、地元の農家が出荷したオリエンタリス系の多彩な花が並んでいる。白からピンク、濃い赤、グリーン系など様々な色、咲き方も一重やセミダブル、八重と多彩。
また、市場仕入れのメリクロンの最新花、真紅の「ペギーパラード」、オレンジ系の「テリックスミティーII」など大輪で鮮やかな花色の種類や、灰緑色の葉がシックな有茎種「アーグチフェリス」など珍しい種類も並び、目を楽しませてくれる。
◇◇
こぼれ話
クリスマスローズの名の由来はクリスマスの頃咲くバラのような花の意味、ノイガー(ニゲル)のように名前の通り、12月末ころ咲く原種もある。
古代ギリシャ時代には根は狂気を治す霊薬の1つと信じられ、花言葉は「私の不安を救いたまえ」。
また、「幼子イエスを祝福する花」とも呼ばれる。これは貧しい羊飼いの少女が、天使の助けで、雪の中に咲く、この花を摘み、神の子イエスに贈ったという伝説から。 -
納入業者に門戸拡大、宮田観光開発が経営合理化で公募入札実施へ
宮田観光ホテルなどを経営する宮田村の第三セクター宮田観光開発(社長・清水靖夫村長)は経営合理化策として、施設メンテナンスから物品まで全ての外部からの納入契約について、あらゆる業者が自由に参加できる公募型の入札を初めて実施する。今までは83社で構成する同社協力会だけが入札、納入の権利を得てきたが、門戸を広げることで経費削減を図り、開かれた会社としての改革推進につなげていく考えだ。
今までは協力会に加わらないと入札に参加できず、事実上、同社との取引きは困難だった。
今回の入札制度の改革は・ス特権・スの壁を取り外すことにもなるが、小田切英夫副社長は「協力会は今まで通り。しかし、内容を検討しながら、門戸を広げるなかで納入業者を決めたい」と話す。
地域に愛されるホテル運営などを目指していることもあり、特に地元業者の優先も考慮していく考えだ。
入札参加業者は20日まで受け付けており、対象となるのは、食材からリネン、ゴミ、クリーニング、燃料など同社が外部と取引きする全て。
同社幹部と各部門責任者、外部委員の「サポーター会」で選定委員会を構成し、納入額、サービス内容、供給の安定性などを総合的に審査して落札業者を決める。
入札の参加申し込みは業者名、住所、連絡先、取り扱い物品を記入の上、同ホテルへ郵送かFAX(83・2133)。詳しくは同ホテル総務課83・2134へ。 -
宮田村議会常任委員会「総務厚生」「産業文教」に再編、2委員会体制は維持
宮田村議会全員協議会は5日開き、所管職務量で不均衡があった2つの常任委員会を再編すると決めた。これまでの総務委員会を「総務厚生委員会」に変更し、総務課、住民福祉課の所管。産業建設委員会は「産業文教委員会」となり、産業建設課に加え新たに教育委員会を所管する。3月議会で条例改正し、4月から新体制となる。
村の行政改革に伴い、常任委員会も2004年に3から2委員会体制に移行。しかし、総務委員会に所管職務が集中する傾向にあり、不均衡の是正が以前から課題としてあがっていた。
昨年末の地方自治法の改正により、議員が「複数の常任委員会に所属」することも可能になったが、同村議会は従来通り、2委員会体制を維持し、複数所属は実施しないこともこの日の全協で確認した。 -
宮田村公民館スキー教室に64人、村スキークラブの指導で
宮田村公民館のスキー教室は3日、伊那市の伊那スキーリゾートで開いた。小学生を中心に64人が参加。村スキークラブ(唐木好昭代表)の会員12人が丁寧に指導し、技術向上を図った。
同教室は38回目で、毎年同クラブが全面的に協力。この日も子どもから中高年までの参加者相手に、6班に分けてレベルにあった指導を行なった。
初心者の班は、スキーをハの字に広げる「ボーゲン」の基礎技術を繰り返し練習。
「基本さえできれば、安全に楽しくゲレンデを滑ることができる。スキーを好きになってもらえれば」とクラブ員は熱心に指導していた。 -
東保育園でコマまわし大会
宮田村東保育園は5日、コマまわし大会を開いた。園児たちは年末年始から練習を続け、その成果を存分に発揮。勢い良く回り続ける光景もみられ、歓声がこだました。
園のクリスマス会で、サンタさんからプレゼントしてもらったコマ。年少は手回しゴマ、年中、年長はひもゴマで、園や家庭で楽しみつつ練習を積んできた。
大会は各年代、男女別で実施した。回り続ける長さを競いあったが、自分のコマが途中で止まってしまっても「まわれ、まわれ」と友だちに声援も。上位入賞者は表彰台にのぼり、会場全体で健闘をたたえあった。 -
宮田小で豆まき、園児も一緒に全校に福を
宮田村宮田小学校1年生は5日、全校各教室を隅々までまわって節分の豆まきを行なった。交流がある東保育園の年長園児も参加。「鬼は外、福は内」と元気に協力し、校内に福を招き入れた。
1年生が中心になって豆まきするのが同校の恒例。今年は36人の園児を招くことで、鬼と福の神の役を交互に担い、賑やかな歓声が全校に響き渡った。
授業中の各学級もまわり、上級生も一緒に豆まきに参加する姿も。福の神が鬼に落花生を投げて「今年も仲良く学校生活を送ろう」と気持ちを一つにした。 -
元気な歌で、東保育園節分
宮田村東保育園は2日、節分の行事を満喫。元気な歌声で福を招き入れ、豆まきで鬼たちを撃退した。
園児は手作りの鬼の面をかぶり、飯島千恵子園長から節分の由来などについても話しを聞いた。
給食にはイワシが出るなど、・ス食・スでも節分を実感。昔から続く風習にふれ、園内にも福いっぱいの子どもたちの笑顔があふれた。 -
「青い鳥」公演
駒ケ根市民と劇団昴による第12回共同公演「青い鳥」(演劇体験プログラム実行委員会主催)の一般公演が2日夜、駒ケ根市文化会館で開幕した。チルチルを演じる伊藤優佑君(飯島中学校2年)、ミチルの市岡一恵さん(赤穂中学校2年)の両主役をはじめ、出演者はそれぞれの役を見事に演じ、楽しいファンタジーの世界を舞台上に生き生きと紡ぎ出して見せた=写真。
「青い鳥」はベルギーの劇作家メーテルリンク原作の劇で、チルチルとミチルの兄妹がクリスマスイブに幸せの青い鳥を探す旅に出掛ける物語。会場を埋めた観衆はステージいっぱいに繰り広げられる夢の世界を存分に満喫していた。公演は4日にかけて計4回行われる。
小学生以下の希望者をスポンサーが無料で招待する「足ながおじさんチケット」システムも昨年に続いて実施した。05年の公演「アルプスの少女ハイジ」を団体で見た伊那市の小学生らが感想文を書いて送ってくれたことにヒントを得た主催者が、地域文化振興のために子どもたちを無料で招待しよう竏窒ニ06年の公演で初めて行ったもの。 -
温泉ウォーキング教室開講
南箕輪わくわくクラブ主催の温泉ウォーキング教室が3日、大芝の湯内ふれあいプラザで始まった。参加者は温泉のウォーキングコースで気持ちよく体を動かした。
冬季間の運動不足の解消と気分のリフレッシュのため開き4年目。参加者は30歳代から70歳代までの14人で、その内4人は昨年に引き続いての参加。わくわくクラブヘルスケア部の松崎由紀子副部長が指導した。
初回は、ストレッチで体をほぐし、ウォーミングアップの一環でエクササイズボールを使った軽い運動をしたあと、ウォーキングコースに入った。
水温33度の温泉の中で、まずはゆっくり歩き、皆で手をつないで沈んだり、伸び上がったりして体を慣らしてから、指導に沿って前進、横歩き、後退など水中で歩いた。
3月3日まで全5回の教室で、水中ウォーキングに加えて第2回はヨガ、第3回は健康トレーニング全般を外部講師を招いて指導を受ける。 -
【記者室】祝 プロ棋士内定
駒ケ根市出身の大沢健朗さん(20)が日本棋院の認定する囲碁のプロ棋士内定を決めた。今年の入段者は全国でわずか6人という超難関。少しばかりの努力で成し得ることではない▼プロ棋士を目標と定めたのは小学生の時だが、周囲に勧められたのではなく自らの意志だったというから驚く。小学校卒業と同時に名古屋に移り住み、日本棋院の院生として囲碁一筋に精進を重ねた末に少年の日の一途な夢を見事実力で勝ち取ったのだから、並外れた強固な意志を持っていなければとても到達できなかったことだろう▼プロといっても収入が保証されているわけではない。対局で一つ一つ勝っていかねば前途が開けないのだ。厳しい世界だが、今後の健闘を心から祈りたい。(白鳥文男)
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駒ケ根市の大法寺で節分厄除け
節分の3日、駒ケ根市赤穂北割一区の大法寺(藤塚義誠住職)で厄除けの法要と豆まきが行われた。300人を超える檀徒や一般の人たちが本堂に集まり、住職らが「南無妙法蓮華経竏秩vと唱える中、手を合わせて家内安全や健康長寿、交通安全、学業成就などを祈願した。
法要後、豆まきが行われた。中央に進み出た年男、年女らが「福は内」と威勢よく掛け声をかけながら豆やみかんなどを投げた=写真。集まった人たちはご利益にあずかろうと、夢中になって手を伸ばしたり身を乗り出したりして投げられる豆を拾っていた。 -
伝統的な手法で恒例の寒仕込み
飯島町のひかり味噌(本社・下諏訪町、林義博社長)の飯島グリーン工場で3日、恒例の寒仕込みがあった。製造担当者や若手社員ら約50人が、伝統的な手法による天然醸造味噌づくりに精を出した。
「匠の心」を受け継ぎ、みそづくりの知識と技術の習得を目的とした年1回の行事。
社員らは工場敷地内にある松尾大社分院に参拝した後、昔ながらのみそ玉づくりやみそ踏みをし、124トンを仕込んだ。
原料は北海道産大豆、宮城県産ササニシキ、室戸沖の海洋深層水から採取した「天海塩」を使用した。
この日仕込んだみそは、夏の土用まで自然発酵させ、別のタンクに移す「天地返し」の後、さら熟成させる。1部は本社工場の天然蔵に移して、熟成させて、販売する。熟成の度合いや性状の違いにより、「名匠」「匠」「慶」などのネーミングで贈答商品として出荷されるという。
大西邦男専務は「1年中で最も寒い寒の内は、空気中の雑菌が少なく、みそを仕込むのに適している。天然醸造は自然に任せて、1年掛けて、(温度を)ゆっくり上げて、ゆっくり下げて、熟成させ、香り高く、奥深い味わいになる」と話している。 -
節分厄よけ盛大に、
中川村葛島の延寿院(伊佐栄豊住職)の節分会護摩祈とうが3日、同寺の本堂で盛大に行われた。上下伊那を中心に県内外から約300人の信徒が参拝、本堂に祭られた不動明王像に厄よけや無病息災、家内安全、諸願成就などを祈願した。
伊佐住職は願木に点火、赤々と燃え上がる護摩の火を前に「星供祈願文」を奏上、願主の名前を読み上げ、御加持(おかじ)を行い、集まった信徒や家族ひとり一人の身体健全、厄難消滅を祈願した。
祈とうに先立ち、伊佐住職は経文の1節「遠仁者陳道富久有智(仁に遠い者は道に疎く、智を有する者は久しく富む)」と書かれた掛け軸を披露し「この文が鬼は外、福は内のもとになっている」と節分の意義に触れた。
この後、信者らはお札やお守り、福豆、節分まんじゅうなどを受けた。
また、節分会に合わせ、隣接の宅幼老所かつらの利用者が新聞紙を何重にも張り、職員が顔を描いた、個性豊かな手作りだるまの開眼供養もした。 -
Aコープ豆まき
宮田村のAコープ宮田店は3日、節分恒例の豆まき大会を同店駐車場で開いた。豪華商品や半額券などが当たる福豆がまかれ、家族連れなど多くの人たちで賑わった。
今年は週末とも重なり、村内の保育園児を迎えた豆まきは中止。その分、福豆を増やして、サケやズワイガニをはじめ豪華商品300本ほどを用意した。
例年よりも多い250人ほどが会場に。「鬼は外、福は内」のかけ声とともに農協理事らが、商品があたる引換券を豆とともに天高くばらまいた。
さっそく豆をつかみ「卵や生活用品の半額券もあり、大助かり」と喜ぶ家族の姿も。子どもたちには福豆やスケッチブックのプレゼントがあった。