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南箕輪村輪の会研修会
農と食の大切さを考え活動する南箕輪村輪の会は31日、研修会を村公民館で開き、おはぎなどの調理実習をした。
地元の郷土食を学ぼうと、おはぎと、上伊那地域で一般的な米粉を使うおやきを作った。会員と一般2人の計10人が参加。会員の植田さち子さん、酒井八重子さん、原敏子さんが講師を務め、材料はおやきを作っている大芝高原の味工房から地元食材を購入した。
おやきは、米粉に熱湯を加えてこね、沸騰した湯の中に入れて煮た後、もう一度、砂糖を少量加えてよくこねる。参加者は仕上がりの硬さを手で触って確認し、原さんから「こねていてボールに付かなくなってきたのが目安」とアドバイスを受けた。
生地を平らにつぶしてから小豆あんを入れて包む方法を教わり、「皮の厚さを均等にするのが難しい」と話しながら作っていた。
試食と一緒に漬物の食べ比べもし、参加者が持ち寄った各家庭の味自慢をしながら食べた。 -
【記者室】邦楽は面白い
邦楽SALADの第17回演奏会があった。県伊那文化会館で開く名物として定着。伊那谷で活躍する地元の邦楽家とゲストが、古典から現代までの音楽をさまざまな味付けで演奏した▼響きは紛れもなく邦楽なのだが、邦楽のようではない。そんな不思議な感覚を味わい、新しい音楽に触れた気がした。「ゲストとの交流や皆で一緒に舞台を作り上げる楽しさが魅力」と出演者の一人。確かな演奏技術に加えて、出演者自身が楽しんでいることが、音楽をより魅力的にしていた▼邦楽SALADは今後、演奏会を見直し新しい形を検討するという。17回の開催は少なからずマンネリ化の問題もあるという。今度は邦楽をどう料理して味あわせてくれるのか。楽しみにしたい。(村上裕子)
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宮田村国保税率改定、介護納付金分30%の引き上げへ
宮田村国民健康保険(国保)運営協議会は1日、40歳から64歳までの国保被保険者が納付の対象となる「介護納付金分」の国保税率について平均30・6%の引き上げを行ないたいとする村の諮問を審議、了承した。3月議会で条例改正案を提出する見通しとなり、認められれば4月から該当者は平均で年額約6300円多く国保税を納めることになる。
村の国保税率(あん分率)の改定は、医療給付分20%、介護納付金分40%をそれぞれ引き上げた2005年度以来2年ぶりとなる。
国保会計は厳しい状況だが、本年度予定した4300万円の基金繰り入れをせず、前年度からの繰越金で対応できたことなどから、医療給付分については「据え置き」とした。
ただ、介護納付金分については02年度から単年度赤字の状態。本年度も340万円、新年度も420万円の赤字を見込み、6年間の累積は1200万円に達する見通し。
そのため過去最大の上げ幅となった05年度に続き、大幅な引き上げ改定に踏みきる運びとなった。
村内の国保被保険者は昨年12月現在3064人で、そのうち今回の改定の対象となる介護納付金の納付者は857人。
村は現況を協議会に説明。税率に関して「やむなし」の意見で了承したが、大幅な改定になるため被保険者への説明を求めた。 -
第12回ウインター2007信州フラワーショー開催
県内の花き生産者が手塩にかけた秋冬期の切り花や花木が並ぶ「第12回ウインター2007信州フラワーショー」が1、2日、伊那市狐島のJA南信会館で開かれている。アルストロメリア、アネモネなど、今の季節に栽培されている代表的な花々356点が、来場者の目を楽しませている=写真。JA全農長野など主催。
花き生産物の技術改善と品質向上、花の消費拡大などを目的とする品評会。冬期に開催する花のイベントの中では県下最大の規模を誇る。
出展数は昨年より30点ほど多く、約8割が上伊那の生産者。県生産の90%を上伊那が占めるアルストロメリアの出展数が最も多く、花木ではサクラやレンギョウなどが並んでいる。また、今年はダリアの出展も多いという。
審査には、関東、中京方面の花き卸売業者や県の技術指導員などが参加し、一つひとつ品質や生育状況などを見比べた。
担当者は「今年も高品質のものが集まってきている。アルストロメリアは透明感のあるピンクや薄紫色、エンジ色などといった新品種も増えている」と話していた。
2日の一般公開は午前9時縲恁゚後1時。展示予約販売品の引き渡しは午後1時縲恁゚後2時。 -
JA上伊那の生活部会が老人保健施設「すずたけ」にチャリティーバザーの収益金で購入した車いすなどを寄贈
上伊那農業協同組合(JA上伊那)伊那地区と東部地区の生活部会は30日、車いすや徘徊防止センサーマットなどを伊那市美篶の老人保健施設「すずたけ」に寄贈した=写真。
寄贈品は、両生活部会が昨年のJA上伊那まつりなどで実施したチャリティーバザーの収益金で購入したもので、伊那地区は03年から、東部地区は昨年からこの取り組みを続けている。
昨年のバザーでは、東部地区で10万円、伊那地区で28万円の収益金が集まったため、東部地区が車いす1台と歩行機2台を、伊那地区が徘徊防止センサーマット2台を寄贈することとなった。
この日は、JA上伊那の三沢芳秀代表専務理事とともに伊那地区の加藤加与子部会長と東部地区の金井靖子部会長が同施設を訪問。
塚越広施設長は「徘徊する人も多く、センサーが鳴って気付くこともある。また歩行機も、少し足がおぼつかなくなった人にはありがたい」と感謝の思いを語った。 -
福祉作業所利用者が漢字検定に挑戦
宮田村福祉作業所の利用者2人が、漢字検定を受験するため熱心に学習に励んでいる。試験は2月4日に迫っているが、新たな意欲にもなっている。
同作業所では習字などに挑戦するなかで、漢字や日本語の素晴らしさを再認識してきた。
日常的に読み書きが好きな人も多く、初めて漢字検定に挑戦することに。
参考書や練習帳を使って学習。ハネなど細かな部分も減点対象となるため、何度も繰り返し書いて覚えている。
「毎日集中してするようになった。家へ帰ってからもやっています」と、受験を予定する女性利用者。職員は「自信にもなるはず」と頑張りにエールを送っている。 -
箕輪町議選
現職の上嶋貞一氏出馬表明任期満了(4月29日)に伴う箕輪町議会議員選挙で、現職で無所属の上嶋貞一氏(67)=農業、三日町上棚=が30日、3選を目指し出馬を表明した。
上嶋氏は、「多くの支持者から強い要請を受けて立候補を決意」した。現在、町議会議長を務める。
「住民主役の社会福祉、安全安心のまちづくりに取り組みたい」とし、「今まで培った経験を生かし、議会の活性化、議員の資質の向上に努めたい」としている。 -
マルマサ感謝デー
マルマサ(小松保夫社長、本社・伊那市高遠町)は28日、伊那市境南のマルマサ住宅情報館でマルマサ感謝デーを開いた。同社の顧客や地元住民ら150人近くが訪れ、もちつきや太鼓演奏などを楽しんだ。
「地元の工務店なので、地域の方とのふれあいを持ちたい」(大沢政男店長)と、毎年開く恒例。きねとうすで2回のもちつき大会、御諏訪太鼓の演奏、ビンゴ大会とお楽しみが盛りだくさんだった。
子ども連れの家族らが多く、子どもたちは風船を手に、もちつきの様子を見ながら一緒に「よいしょ、よいしょ」と掛け声をかけた。会場は来場者でにぎわい、振舞われたつきたてのもちを味わっていた。 -
交通栄誉章受章報告
交通安全に大きな功労があったとして第47回交通安全国民運動中央大会(17日、東京都)で交通栄誉章緑十字銀賞を受けた駒ケ根市赤穂南割の小町谷美枝さん(62)が29日、駒ケ根市役所を訪れ、中原正純市長らに受章を報告した=写真。小町谷さんは「大勢の方の活動のおかげでたまたま私が受章できた。安協の皆さんや家族の協力に感謝したい」と喜びを語った。中原市長は「今後の手本にもなること。受章を機に引き続き地域の安全・安心のため、先頭に立って活躍してください」と激励した。
小町谷さんは交通安全協会の活動に二十数年携わり、2000年からは伊南安協の女性部長を務めるなど、地域の交通安全推進に長年尽力してきた。 -
箕輪町長寿クラブ連合会研修総会
箕輪町長寿クラブ連合会は30日、06年度研修総会を町文化センターで開いた。感謝状と表彰状の贈呈をし、賢い消費者になるために飯田消費者生活センター所長の講演を聞いた。
町内には19単位クラブあり、各クラブごとに活動している。総会には約400人が出席。浦野順司会長は、「日ごろはクラブ活動に献身的な協力をいただき、単位クラブで活躍いただいている」と感謝し、「1年に1度の総会。皆が痛切に感じている消費者問題を学んでほしい」と話した。
感謝状は長寿クラブに6年以上在籍し役員を務めた人で各単位クラブの推薦者の中から選考。本年度は21人。表彰状は、地域の荒廃地を整備して花を植える活動に取り組んだ沢長寿クラブに贈った。
受賞者を代表して松島北部の松田貫一さんは、「連合のため、よきおじいさん、おばあさんとして、いつまでも健康で連合のボランティア活動に励みたい」と謝辞を述べた。
アトラクションでは、音楽を楽しみながらボランティア活動に取り組む箕輪町と伊那市在住者でつくる「たそがれシーラクバンド」の生演奏を楽しんだ。
感謝状受賞者は次の皆さん。
泉沢久雄、中坪昌子、中坪智恵子、伊藤春子、松田貫一、藤沢初子、市川芳子、金沢もヽ江、上田芳子、武井和美、今井孝子、遠藤七資、木村文也、鳥山博世、北條憲雄、浅野よ志子、小森みよ子、矢島光、井沢行正、川上みや子、根橋健康 -
なかざわ農業生産組合設立
駒ケ根市中沢区の農業者211人でつくる集落営農組織「なかざわ農業生産組合」の設立総会が30日夜、同区のJA駒ケ根東支所で開かれた。関係者約50人が出席し、規約、07年度事業計画・予算案、役員などを承認した。北澤満理事長は「1年間かけて準備を進めてきたが、集落営農のメリットは正直言ってまだ分からない。しかし10年後、20年後に、やって良かったと言えるような組織づくりを進めていきたい。問題があれば一緒に考えていこう」とあいさつした=写真。
同組合は5年後の12年をめどに法人化し、作付け面積を現在の82ヘクタールから186ヘクタールに、年間生産量も現在の米398トンから、米815トン、大豆6トン、ソバ30トンに増加する計画。
役員は次の皆さん。
▽理事長=北澤満▽副理事長=春日利一、五味明巳▽理事=北沢克彦、北原尚人、所河昌昭、林喜久男、宮下芳春、内城政利、池上哲衛、竹村務▽監事=菅沼幸弘、宮脇健介 -
南箕輪村新時代のむらづくり懇談会始まる
南箕輪村は30日夜、新時代のむらづくり懇談会を村内2カ所で開いた。6日まで各地区で開く懇談会の初日で、第4次総合計画の基本計画案などを説明し住民の意見を聞いた。
村は06年9月、むらづくり委員会から第4次総合計画などの答申を受け、答申を基に各種計画を検討してきた。今後の村の骨格となる総合計画について、村長班と助役班の2班編成で各地区に出向いて住民に説明し、意見交換をして住民の意見を反映する。
唐木一直村長らが出席した久保コミュニティセンターには住民40人が集まった。村長は「住民生活に密着した福祉、医療、教育は特に充実させたい。計画をどう実践するかが大事。職員一丸となって進めるが、職員数もかなり減るので住民の協力をお願いしたい」とあいさつした。
村は基本計画、財政計画、実施計画を全戸配布した懇談会資料を基に説明した。「基本計画は住民、地域、行政が手をとり、住みよいむらづくりを着実に進めたいというむらづくり委員会の思いが反映した計画」とし▽子育て・教育・文化▽健康・福祉▽自治・協働▽生活・環境▽産業・交流-の5分野別に概要を示した。
意見交換では、商店や遊戯センターなどの撤退後の跡地問題で、進出時に何らかの契約を求める意見があったが、「倒産などで撤退することに関して行政として約束はできない」として理解を求めた。基本計画の保健・医療の具体策の質問には、「村には個人医院が少ない。身近なところに医療機関が必要なので行政としても働きかけしたい」とした。 -
青年海外協力隊
ニカラグアから帰国
箕輪町
関理恵子さん04年12月、青年海外協力隊の04年度第2次派遣隊員として中米のニカラグアに赴任。2年間の活動を終え今年1月、帰国した。
青年海外協力隊は、中学で隊員OBの話を聞いたのが最初の出会い。しばらく忘れていたが、大学生になって隊員を目指していたことを思い出した。
小学4年から教員になる夢を持ち続け、上越教育大学に進学した。「魅力のある先生は人として魅力がある。幅を広げたい」と、米国でのボランティア活動に参加。卒業後、「広い価値観を持ちたい」と埼玉YMCAで4年半勤務した後、青年海外協力隊駒ヶ根訓練所に入った。
ニカラグアには青少年活動で赴任。首都・マナグア市にある外務省管轄のNGO職業訓練校で、教育担当者としてクラスを持った。生徒は8歳から18歳。貧困、家庭内暴力、親が、あるいは本人がドラッグユーザーなど深刻な問題を抱えている。子どもが働くなとはいえない現状のため手に職をつけることが目的で、訓練を通して育成を図る。
活動は最初から順調だったわけではない。赴任するとディレクターが代わっていたために「呼んでいない」と言われ、訓練したスペイン語も、生活上は問題ないが、仕事となるとついていけない。
「赴任して3カ月から6カ月は毎日泣くくらい苦しかった。思いが伝わらない悔しさ。子どもたちに完全にバカにされた」。そんな中でも理解してくれる子どもたちを頼りに、信頼関係を築いていった。8カ月を過ぎてからは月日の流れが早く、振り返れば2年はあっという間だった。
教えたのはブレスレットやビーズアクセサリー作り。図面を見て作れるように指導し、将来的に自分たちで出来るように、2年目は子どもが子どもに教える形にまでなった。
一貫して伝えてきたことは「責任感」。帰国前、子どもたちが「最初はうるさかったけど、今は言いたいことがわかる。責任を持つことができた」「自分を好きになって、相手を思いやることができた」と言ってくれた。「これが一番の収穫でした」。
ニカラグアは非常に治安が悪い。幸い強盗などの被害に遭うことは無かったが、気の休まるときはない。それでも、「ニカラグアは私に合った」という。「イエスかノーで言いたいことを言う。関係が悪くなっても互いに言い合って良くなる。毎日笑顔があって、本気で怒って。ありのままの一人の人間として受け止めてくれる国。居心地が良かった」。
帰国後、青年海外協力隊の短期派遣で、再びニカラグア行きを考えている。
「自分の中で、貧困な状況に置かれている子どもたちの整理がつかない。やるせない思い。私一人ではどうにもならないけど、子どもが一瞬でも多く笑顔でいられることをしたい。たぶん答えは出ない。もがきですね」
あと1年くらいもがいて、その先は長野県の小学校教諭を目指す。「人に伝えることで理解を深めることが大切。自分だけの国際理解より、皆での国際理解が今は必要。今度は、大好きな日本で自分が影響受けたことを還元し、日本の子どもたちと、もがいて生きていきたい」。 -
地域食材のブランド化を目指して地産地消セミナー
地域食材のブランド化を目指す地産地消セミナー「伊那谷・山里の恵を素朴に食す」が31日、伊那市であった。ダチョウ肉や鹿肉、地元産野菜を使った新しい伊那のおもてなし料理の提案に、宿泊業者らは「アイデアをメニューに生かしたい」と前向きにとらえた。
権兵衛トンネル開通や合併を機に、新たな料理を開発しようと伊那商工会議所、「上伊那!食べたい」提案隊(JA上伊那・上伊那地方事務所)が企画した。
講師の日本料理研究会本部師範湯本忠仁さん=長野市=は、ダチョウ肉や鹿肉、シメジなどを使ったみそフォンデュ、里芋・レンコン・ダチョウ肉などを煮た変わりじぶ煮など、素材を生かし、信州らしさを出した4品を紹介。みそフォンデュのなべ湯にササの葉や桑の枝などを活用し、味だけでなく、見たり、客が参加したりと楽しみの料理の出し方の工夫も提案した。
参加者は「ダチョウ肉や鹿肉に、そば粉をまぶすと肉臭みが消えるのは試してみたい」「みそフォンデュは今までにない発想だった」と味を確かめながら、新たな一品の可能性を広げた。
出席者は農業、飲食、宿泊、行政など関係者約50人で、誘客を図るため、食材を提供する側、伊那へ人を呼ぶ側が意見交換する場を持った。 -
【権兵衛トンネル開通1年~その後の地域~観光】
「これまでは塩尻を回らなければ来れなかったけど、トンネルが開通してからは約30分で来れる。木曽にも温泉はあるが、こういう体験施設を兼ねそろえている場所はない。観光やレジャーで来るのにはとてもいい。何より、(高速と違って)通行料金がいらないのがいいね」。
塩尻市木曽平沢に住む百瀬順次さんはこの日、家族連れで伊那市西箕輪のみはらしいちご園を訪れた。初めていちご園を訪れたのはトンネル開通直後のこと。その後は、月に1、2回ほど伊那側を訪れ、日帰り温泉施設「みはらしの湯」などをよく利用している。
権兵衛トンネルの開通は、上伊那の観光産業にも新たな刺激を与えている。この1年で大きな影響を受けたのは伊那市西箕輪の農業公園みはらしファームや南箕輪村の大芝高原など、トンネル近郊の観光施設だ。
みはらしファームの体験農園の一つ、「伊那みはらしいちご園」では、ここ1、2年、来場者数が6万人台の前半まで落ち込んでいた。しかし、昨年は近年の実績を1万人以上上回る7万3千人が来場した。
泉沢勝人組合長は「予約データの中にも木曽から来ている人の情報がある。昨シーズンのピーク時には、木曽の人が毎日来ることもあった」と話す。
また、施設利用者の約半分を占める中京圏のお客にも、変化があった。「団体客より家族連れなど個々に来る人が増えた。木曽の国道19号から権兵衛トンネルを抜け、帰りは伊那インターを利用する人が増えているんだと思う」と語る。
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一方、トンネルから離れた地域には、それほど大きな影響はない。
駒ヶ根市を訪れる観光客の数は1992年の170万人をピークに、年々緩やかな減少傾向にあり、ここ数年は130万縲・40万人前後で推移する頭打ちの状態が続いている。
トンネル開通当初は、木曽谷とのアクセスルートが新たに開けたことにより、観光客数増のきっかけになれば竏窒ニ明るい希望を持った関係者も多かった。しかし、開通から1年経った現在、観光客の大きな増加には結びついていないようだ。
駅前の食堂の店主は「駒ケ根名物のソースかつ丼を食べに木曽から来た竏窒ニいう客も時折来るよ。トンネル開通以前にはこんなことはなかったね。まあ、今のところはもうけにつながるほどじゃない小さな動きだが、少しずつでも将来の活性化につながってくれればいいんじゃないか」と期待を託す。
駒ケ根市観光協会は駒ケ根と木曽を1日で回れる一つの観光地域として大都市圏にアピールしていこうと動き出している。協会の情報企画部長宮澤清高さんは「中央アルプスを挟んではいるが、点と点ではなく、つながった面としてとらえ、一つの観光ルートとしてコースをつくって提案していくなどの具体策に取り組んでいきたい。両地域の住民の間で互いの交流も始まったところなので、今後の展開に大いに期待したい」と話す。
◇ ◇
1年目はトンネル効果の恩恵があった観光施設にとっては、今後も持続的に観光客を確保することが課題となっている。
南箕輪村の大芝荘の山・ス文直支配人は「1年目は物珍しさも手伝って来てくれた。今後は毎年来てもらえるような取り組みをしていかなければならないが、大芝高原だけではせいぜい1日もあれば見て回れてしまう。これまで1泊だった人に2泊してもらえるようなプランを提供していくためには、上伊那の他地域と連携していくことも必要だと感じている。これからは観光メリットをいかにして共有するか」と語る。
大芝荘では広域連携に向け、他市町村への呼び掛け開めている。構想の中には、各市町村の観光名所を巡る「観光タクシー」などもあり、こうした企画は大型バスで訪れる観光客にも利用してもらえるのではないかと期待をかけている。 -
高校生ファッションショーの準備進む
自らの作品を多くの人に見てほしい竏窒ニ、ファッションショー「Colorful Snow(カラフル・スノー)」を2月4日、伊那市駅前ビル「いなっせ」で開く高校生や専門学校生が、本番に向けた最終準備を進めている=写真。
今年で3回目となる取り組み。その年ごとで服飾に関心のある高校生や専門学校生が集まり、ショーをつくり上げている。
今年は、赤穂高校、上伊那農業高校、諏訪実業高校の高校生と、専門学校生の9人がデザイナーとして参加。頭の中を雪のように真っ白にして、そこから自分たちなりにさまざまな色をつけてみよう竏窒ニいう思いから、「Colorful snow」をコンセプトとした。
ショーはグループごとの4部構成として、デザイナーの個性をそれぞれにまとめたほか、「展開Show(ショー)」と題して2着の服がさまざまに変化する新しい分野にも挑戦する。
代表者の大木大輔さんは「学生たちががんばってやっているので、ぜひ見に来てほしい」と呼び掛けている。
いなっせ6階ホールで午後2時から(会場は午後1時半)。チケットは20歳以上が千円、20歳未満が500円(前売りはなし)。 -
寒に咲く、スノードロップ
悲しい伝説の花、スノードロップが、駒ケ根市北割1区の手づくりガーデン喫茶プチ(中城澄子店主)の庭で純白な花を咲かせている。
今咲いているのは小花の早生系、1回り大きな花もまもなく咲き出す。
スノードロップはヒガンバナ科、和名「ユキノハナ」「マツユキソウ」とも呼ばれる。
アダムとイブがエデンの園を追われた時、天使がイブを元気づけようと、雪に触れ、スノードロップに変えたという言い伝えがある。 -
長谷道の駅のレストランでまきストーブ講座
伊那市長谷、道の駅・南アルプスむらにあるレストラン「野のもの」(吉田洋介代表)で30日、「薪(まき)ストーブクッキング講座」があった。市内外から集った参加者たちは、まきストーブやダッチオーブンを使って、イタリア料理に挑戦した。
まきストーブを備える同レストランが調理への活用法を学びたいと、一般にも参加を呼びかけて開いている講座で、2回目。初回に続き、市内でイタリア料理の指導をしている生パスタの製造・販売店「蔵部」の渡辺竜朗さん(35)を講師に迎えた。
メニューは、イタリアの冬の料理の代名詞とされる「バーニャ・カウダ」と、魚料理「アクアパッツァ」の2品。おいしく作りあげるポイントや、調理時におけるまきストーブの有効な使い方を教わった。
箕輪町から訪れた50代の女性は初めて参加。「家にまきストーブがあるけど、料理などになかなか生かせれていないので、コツを教わりたかった。(講座を通して)料理の幅が広がりそうです」と話していた。 -
伊那技専・介護福祉科 閉講式
南箕輪村の県伊那技術専門校(石川秀延校長)は31日、伊那市のウエストスポーツパーク管理センターで、本年度の介護福祉科(若年者コース)の閉講式を開いた。受講生それぞれは、これまでの学習の成果を就職先の現場で生かしていくことを誓った。
同科は、ホームヘルパー2級、ガイドヘルパーの資格を取得するため講座をニチイ学館岡谷支店に民間委託している。本年度は16縲・1歳の受講生10人のうち5人が昨年9月から5カ月間学び資格を取得し、修了証書を受け取った。
閉講式であいさつに立った石川校長は「実技講座で高齢者を接し、毎日訓練してきた経験が現場でも役立つと思う。高齢者社会を支えるスタッフとして一人ひとり頑張ってほしい」と話した。
修了生らが一言ずつあいさつし、「利用者に求められる職員になれるよう頑張りたい」「これまでの学んできた知識を実際の職場で生かしていきたい」などと述べた。
修了証明書を受け取る修了生ら -
伊那市生涯学習センター新講座 飾り寿司作り
伊那市生涯学習センターは新講座「飾り寿司を作ろう」を始めた。市駅前ビルいなっせに市内の主婦ら約30人が月に2回ほど集まり、パンダやバラの花を太巻の断面に表現する寿司づくりに熱中している。
講座は、昨年12月18日から始まり、本年2月19日までの計5回。諏訪市清水の寿司処「すし春」の店主小平晴勇さん(57)を講師に招き、受講者らが毎回、新しい題材に挑戦している。
3回目となる29日夜の講座では、アニメキャラクターのアンパンマンの顔が題材。目、ほっぺた、鼻などの各パーツごとに巻寿司を作り、それらを一枚ののりで巻き上げて完成させた。
小平さんは「細工寿司は各パーツをどう組み合わせればよいのか考えることで脳のトレーニングになる。家族が一緒になって作ることでコミュニケーションも深まる」と話していた。
受講生らは、太巻きの断面に見事に顔が表れると「かわいい」などと感激の様子。一人の主婦は「家でも孫に作って食べさせてあげたい」と笑顔を見せていた。 -
明るい選挙ポスター展
駒ケ根市選挙管理委員会は明るい選挙啓発ポスター展を市役所1階ロビーで開いている。市内の小・中学生が昨年の夏休みなどにそれぞれ制作し、市のコンクールに出品した作品56点が展示されている=写真。
同市では4月に県議会議員選挙のほか、市議会議員選挙が行われる。 -
宮田中百人一首クラスマッチ
宮田村宮田中学校はこのほど、百人一首のクラスマッチを開いた。生徒会学芸委員会主催の新春恒例の大会。全校生徒が出場し、学年の枠を越えて伝統の遊びを満喫した。
学年関係なく5、6人が入り混じって対戦。上の句を少し詠んだだけで反応する姿もあり、クラスの勝利を目指して、先輩、後輩の上下関係を気にせず真剣勝負に臨んだ。 -
中アで男性の遺体発見
30日午前6時ごろ、中央アルプスの駒ケ岳と宝剣岳に写真撮影のため5日から3泊4日の予定で入山したまま行方不明になっていた埼玉県川口市の会社員降矢弘文さん(50)の遺体が宝剣岳南側稜線極楽平三ノ澤分岐付近で発見された。登山に訪れていた愛知県江南市の男性(51)が発見して駒ケ根署に通報。午前11時15分ごろ、出動した救助隊員が県防災ヘリコプターに遺体を収容した。同署によると死因は凍死とみられる。
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伊那図書館読み聞かせ講座
伊那市立伊那図書館で28日、読み聞かせ講座の第1回「本の楽しさをつたえる『ブックトーク』と『読み聞かせ』」があった。市内を中心に約50人が、本の魅力をバラエティ豊かに伝えるブックトークの方法などを熱心に学んだ。
3回連続講座で、第1回は伊那小学校図書館司書の矢口芙美子さんが講師を務めた。
ブックトークは、本を紹介する方法の一つで、あるテーマに沿って数冊の本をつなぎながら紹介する。本を読んでもらうことを目的とするため、対象は小学2年生くらいからで、トークの組み立て例として▽テーマに合わせて本を集める▽対象や状況などを考えて本を選ぶ▽紹介順序を決める▽変化をもたせる工夫をする▽紹介した本のリストを作り配布する-ことを説明した。
「本のソムリエ、あるいは試食販売のおばさんやお姉さんと思ってもらうといい。相手が本に関心を持つように、さわりをちょっと紹介する」とし、ブックトークには、「テーマに合わせて数冊の本を紹介すると全体の雰囲気が出て、相乗効果で一冊の本の面白さが際立つ効果がある」と話した。 -
箕輪町消防団夜警巡視
箕輪町消防団は昨年12月中旬から、各分団ごとに町民の安心、安全のため火災予防を呼びかけて夜警に取り組んでいる。29日夜、平沢豊満町長、消防署長、箕輪町警部交番所長、消防団長らが各分団を巡視し、団員を激励した。
第4分団の屯所では幹部12人が整列。岡孝之分団長が、夜警実施状況を報告した。第4分団は、昨年12月25日から2月10日まで延べ27日間の日程で、午後7時45分から10時半まで、4人が木下区内を2回夜警している。
平沢町長は「長期間寒い中ご苦労様。年末年始に火災がなく安心して暮らしている。まだ火を使う機会が多い。安全安心のまちづくりのため、予防消防に徹底してほしい」、平沢久一団長は「空気が乾燥し火災が発生しやすい。予防消防に努めて頑張ってもらえばありがたい」と訓示した。
箕輪町警部交番の倉田千明所長は、「夜警活動は地域の方の安全を守るため非常に大事。交通事故に遭わないように、また車上被害に遭わないよう車の管理をお願いする。健康に留意して頑張って」と激励した。
夜警状況は、第1分団2月1日まで延べ34日、第2分団2月13日まで延べ38日、第3分団2月3日まで延べ27日、第5分団3月7日まで延べ32日、第6分団2月15日まで延べ53日。 -
まちじゅうみんなで箕輪の教育研究協議会
シンポジウムに向け初会合箕輪町の子育てや教育に携わる人が一堂に会して意見を交わし、横の連携を図りながら、核となる箕輪の教育理念や地域で子育てする方向性を探ろう-と、「まちじゅうみんなで箕輪の教育研究協議会」が30日発足し、町文化センターで初会合を開いた。3月25日に予定する全体シンポジウムに向け、3部会を設置して各部会シンポジウムを開くなど準備を進める。
06年度文部科学省委託事業「人づくりを通じた地域づくり推進事業」で、町が独自に協議会を設置し研究する。箕輪町そのものが「人づくりの総合学校」となるような横断的な連携、共通理解を目指す初の取り組みとなる。町内6小・中学校にそれぞれ付属した「学校支援センター」設置の可能性も模索する。
初会合は委員を委嘱し、協議会の目的やシンポジウム開催、今後の日程などを確認した。
協議会は教育委員長を長とし、教育長、学校長、社会教育委員、教育委員、安全みまもり隊会長、子育て学級代表らで組織。町教育委員会に事務局を置く。
調査研究する3部会は▽子育て支援▽子どものスポーツ環境▽学校との交流(安全確保と外部講師)-。3月上旬に各部会のシンポジウムを開く。全体シンポジウムは、各部会シンポジウムの成果報告、基調講演などを予定する。 -
宮田小で半日入学、園児を1年生がお世話
宮田村宮田小学校は30日、4月入学予定の118人の年長園児を対象に半日入学を行なった。1年生が世話をして、遊びや歌などで交流。楽しい学校生活の一端にふれて、園児たちは春からの新生活に期待をふくらませた。
村内3カ所の保育園児が来校し、1年生が校歌や授業で練習しているピアニカを発表して歓迎。園児も一緒に歌う場面もあった。
一緒にビュンビュンゴマの工作も。やさしいお兄さん、お姉さんに教えてもらいながら、完成させてニッコリ。さっそくみんなで回して、楽しんでいた。
引率した保育士は「みんな生き生き楽しんでいる。入学前に学校の生活にふれることは、良いことだと思う」と話した。 -
玩具の温かみを再発見、おもちゃの家がフェア
子どもたちに交流の場を提供している駒ケ根おもちゃの家(増田芳子会長)は28日、玩具500点を揃えて「第19回おもちゃフェア」を同市文化センターで開いた。200人以上の親子が訪れ、テレビゲームにはない昔ながらの玩具の温かみにふれた。
年1回の開催で、手に持って遊べる玩具が勢揃い。親子で一緒に楽しむ姿が各所でみられ、会話も弾んでいた。
「友達と取り合ったり、親と一緒に遊ぶなど玩具を通した経験が少なくなっている。ふれあいながら遊ぶことで、社会性も見につけていくと思うのですが」と増田会長。
「来て良かった」と喜ぶ保護者の声も多く、満面の笑顔が広がる会場の光景に目を細めていた。
この日は、会場設営に駒ケ根工業高校ボランティア班の生徒たちが協力。海外協力隊の12人は会場で、親子の交流をボランティアで支援した。 -
もうすぐ節分、かわいい鬼さんが福を招き入れに
節分を控え宮田村デイサービスセンターに連日、隣接の東保育園の園児扮するかわいい鬼たちが・ス出没・ス。高齢者と交流し、福を招き入れている。
30日は年少園児31人が手作りの鬼の面をかぶって訪問。デイサービス利用者と豆まきを楽しみ、座って一緒に豆を食べた。
「ホントにかわいい鬼さんだねぇ」と目尻が下がり放しのおじいちゃん、おばあちゃん。「鬼は外、福は内」と歌も楽しみ、楽しい時間はあっという間に。
別れを惜しみつつ握手。「また来てね」と、鬼たちはやさしい眼差しに包まれながら去っていった。 -
ひとり暮らし高齢者食事交流会、正月遊びも満喫
宮田村社会福祉協議会は26日、ひとり暮らし高齢者の食事交流会を村の福祉交流施設なごみ家で開いた。正月遊びを満喫し、彩り豊かな昼食に舌鼓。11人が笑って楽しく新年最初のふれあいを深めた。
干支の動物の絵などが描かれた正月気分満点のカード。社協職員が以前に手作りしたものだが、それを使って神経衰弱ゲームをみんなで楽しんだ。
記憶をたどって大当たり。頭の回転の体操にもなり、おじいちゃん、おばあちゃんの笑顔があふれた。
手先を動かす「納豆体操」にも挑戦。「納豆がダイエットになるって聞いたから、思わず買ったのに」と冗談も飛び交いながら、心身ともにほぐした。
心地良い汗を流した後は、お待ちかねの昼食タイム。天ぷらや茶碗蒸し、長芋の梅あえ、フルーツにはイチゴなど、栄養バランス満点の旬の味を楽しんだ。
同交流会は2カ月に一度開き、家に閉じこもりがちな高齢者を支えている。