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床上・床下浸水住宅の消毒始まる
箕輪町は22日、床上・床下浸水被害のあった住宅に、病原菌などへの対応のため消毒作業をした。
浸水被害のあった家屋は、赤痢などの感染病の発生を防ぐため、消毒が必要になる。山から流れた水は、山中には動物の死骸などがあり病原菌の心配があるという。
区を通しての取りまとめと、町広報の呼びかけで申し込みがあったのは19件。
町保健福祉課職員が下古田地区から作業を開始。住宅の周りに噴霧器で消毒液を散布し、その上から石灰をまいた。沢、長岡、木下、富田地区でも作業した。 -
中央道、杖突峠など通行止め解除
梅雨前線の影響で、一部区間で通行止めとなっていた中央自動車道、長野自動車道が22日午前6時半、解除された。一部で車線の規制があるため、注意を促している。また、国道152号(杖突峠)は解除になっているが、雨量によって規制がかかる。
上伊那の交通情報は次の通り。
【通行止め】
◇国道▽153号(辰野宮所)▽152号(分杭峠)
◇県道▽中山松倉線▽車屋大久保線▽高遠芝平線(宮下縲恍C尾)▽伊那駒ケ岳線(ねずみ平のバス停縲恣烽フ萱バス停)
◇市町村道▽沢渡北丘線(西春近郵便局西側)▽稲持大松河原線▽三峰川線▽黒河内線▽女沢線▽棚沢川南線(伊那北保育園北側)▽吹上大泉新田河原線(清水工業前)▽白沢9号(小出三区集落センター前)
◇橋▽殿島橋▽小屋敷橋
【JR飯田線】
◇伊那新町縲怏ェ谷間運休 -
パステル画・油絵サークル「楽画喜の会」作品展
洋画家の坂本勇さん(61)=伊那市美篶=が講師を務めるパステル画、油絵サークル「楽画喜(らくがき)の会の展示会は25日まで、同市駅前ビルいなっせ2階ギャラリーで開いている=写真。心を和ませる優しい色合いのパステル画が多く並び、来場者の注目を集めている。
坂本さんが駒ヶ根市縲恂・輪町の16カ所で開く絵画教室の中で、パステル画、油絵を専攻する受講生でつくる集まり。展示は、いなっせでは初めてとなり、今回で6回目を迎える。
講師を含めた14人が、一人3縲・点の合計54点を出品。鮮やかな赤色が映える紅葉や、画面いっぱいのヒマワリの花などの風景、静物画がある。
それぞれ自分のテーマを追求した作品ばかりで、受講生が「一生懸命に描いた深みのある絵が集まる」(坂本さん)。「おのおのが楽しく描いている様子を思い浮かべて見てもらえれば」と来場を呼び掛けている。
本年は坂本さんが絵画教室を始めて10周年記念の年。伊那市西春近のかんてんぱぱホールでは絵画教室内の絵手紙の作品展が22縲・0日、同時開催している。
入場無料。午前9時縲恁゚後6時(最終日は午後4時)。 -
久しぶりの晴れ間 市民プールに水しぶき
梅雨前線が南海上へ下がり、強い日差しが戻った22日、伊那市民プールに子どもたちの笑顔が帰っていき=写真。子ども連れの親子など314人が久しぶりの晴れ間を見て、プールに足を運んだ。
市民プールは梅雨前線などの影響で16竏・9日、21日を閉場し、20日は営業したが、利用者はいなかった。
この日は最高気温27・4度と平年並みの気温。利用者はボールや大きな浮き輪を使って水遊びをする児童らの姿が広がった。
伊那市上新田の30代主婦は長女(10)、二女(8)を連れてプール遊び。「外に出れなかったので開放感を感じている。天竜川の増水で水の怖さを知りつつも、プールは良い学習の場になる」と我が子の笑顔に目を細めた。
飯田測候所によると、今後も早々には晴れ間は臨めそうにない。 -
1学期終業式
中川村の中川東小学校(久保村和子校長)は24日、1学期の終業式を行い、27日間の夏休みに入った。
式では2年生が通称「すべり山」を中心に展開した生活科の学習を自作の歌を交えながら発表し「2学期はきっと、キノコいっぱい、生き物いっぱい、きれいなきれいなすべり山になっていると思います」とまとめた。
5年生は田植えや臨海学習、音楽会など各班ごと、思い出に残った楽しい行事の様子を寸劇で再現した。
久保村校長は「きちんと隅々までお掃除ができ、元気にあいさつもできようになった」と、児童の成長を喜び「休み中は交通事故や水の事故に遭わないように、夏休みでなければできないことをいろいろと体験して、21日は元気に登校して」と呼び掛けた。 -
駒ケ根市災害警戒本部引き続き継続
大雨による災害などに備えて駒ケ根市が設置している豪雨災害庁内警戒本部(本部長・原寛恒助役)は21日午後4時30分に会議を開き、雨はひとまず治まっているものの、上伊那地域に出されている大雨警報、洪水注意報はまだ解除されていないことや、土砂災害の発生する危険性が依然として残っていることなどから、引き続き警戒配備を継続することを決めた。
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上伊那遊技場組合、たかずやの里へ乗用車1台を寄贈
上伊那のパチンコ店でつくる上伊那遊技場組合(20ホール、川島正広組合長)は20日、伊那市富県の児童養護施設「たかずやの里」へ乗用車1台を寄贈した=写真。
地域貢献を目的とした取り組みで、これまでは老人福祉施設などに寄贈をしてきた。今回は、上伊那福祉協会要望があったたかずやの里への寄贈が実現した。
川島組合長は「パチンコ店は町中にあり、多くの人に身近に遊んでもらっている。そうしたことに感謝をこめ、楽しんでもらったお金の一部を社会に役立ててもらっている」と話した。
目録を受け取った竹内光理事長は「県などの補助で施設運営をしている。これまでも車が必要だと感じていたが、高額で手が回らなかった。大切に乗っていくようにしたい」と語った。
車両は5人乗り用の1500cc。今後は、児童の送り迎えや行事ごとなど、あらゆる場面で日常的に活用していくという。 -
1学期終業式
飯島町の七久保小学校(細川道子校長)は郡下のトップを切って21日、1学期の終業式を行い、30日間の夏休みに入った。
式では5年生が各班ごと寸劇仕立てで、6月の臨海学習について発表。「ジャンボエビフライおいしかった」「干物づくりは面白かった」。恒例の枕投げを披露し「みんなで泊まって楽しかった」゜ぬいぐるみを使ってイルカショーなど、各班が工夫を凝らした発表で、臨海学習の楽しさを伝えた。
細川校長は「あいさつや思いやりなど、目に見えない部分でたくさんの成長があった」と喜び「いよいよ、明日から夏休み、自分が自分の先生になって正しい生活をする。『早寝、早起き、朝ご飯』を実行し、21日は元気に登校して」と呼び掛けた。 -
モモの産地、中川村で収穫はじまる
モモの産地、中川村三共で21日から、モモの収穫作業が始まった。
早生系の「山梨白鳳」「たまき」、中生種「あかつき」の3種類約20アールを栽培するみなみ農園(中山晶行園主)では、青みが抜け、赤く色づいたモモを、ふんわりと包みこむように、丁寧に収穫した。
「やまなし」は実が大きく、色づきも良い。「たまき」は小玉だが、赤味と甘みが強い。8月から収穫が始まる「あかつき」は大玉で赤く、糖度十分。
早生系は3月下旬に摘蕾(てきらい)4月中旬に開花、5月から摘果作業を繰り返し、大きく育てた。
甘くて、新鮮なみなみ農園のモモはほとんどが贈答用。リピターが多いとか。
直売、全国発送もしている。詳細はみなみ農園(TEL88・2671) -
少年スポーツ全国大会・高校総体出場選手を激励
飯島町は20日、役場で、第49回小・中学生全国空手道選手権大会(盛岡市、29、30日)出場の中学生4人と、全国高校総体男子ソフトボール大会(大阪府寝屋川市、8月5-8日)に出場する選手の激励会を行った。
全国空手道選手権大会出場選手は中山真紀さん、井口瑛美子さん、伊藤瞳さん(以上中学3年)、松村世奈さん(中学2年)の4人。5月14日松本市で開いた県大会で、中山さんは形の部で優勝したのをはじめ、4人ともベスト8位入賞を果たし、全国の切符を手にした。
また、高校総体の男子ソフトボール大会には唐沢智貴君(伊那弥生ケ丘高校、3年)が出場する。6月17、18日、福井県越前市で開かれた北信越大会で、2勝2負し、出場が決まった。
高坂町長は選手それぞれに激励金と記念品を贈り「日頃の練習で培った技を十分発揮して」と活躍を期待した。
ソフトボールの唐沢君は「県代表として、1つでも多く勝てるように頑張りたい」。空手道の中山さんらは「「精いっぱい力を出しきり、一勝でも多く勝ちたい」とそれぞれ決意表明した。 -
駒ケ根市内の金融機関浴衣姿で応対
窓口で涼しげな浴衣姿の女性が応対竏秩B駒ケ根商工会議所の呼び掛けに応じて21日、駒ケ根市内の主な金融機関の各店舗で女性職員が浴衣で業務に当たった。
アルプス中央信用金庫赤穂東支店では5人の女性従業員がそれぞれ浴衣を着て接客=写真。「普段着慣れないのでちょっと窮屈。少し動きづらいが業務への影響はない」と笑顔で話した。
訪れた客は「夏らしくていいね」「華やかで店内が明るくなったようだ」と笑顔を見せていた。 -
増田屋自工全国大会へ
第50回高松宮賜杯全日本軟式野球大会第1部(9月8縲・1日、島根県)出場を決めた増田屋自工クラブの代表者らが20日、駒ケ根市役所を訪れ、中原正純市長に出場決定を報告した。小沢政示代表、黒木健次監督らが中原市長と固い握手を交わし、大会での健闘を誓った=写真。黒木監督は「せっかくのチャンス。県、市の代表として全国大会で暴れてきたい」と決意を表明。中原市長は「市民にとってもうれしく名誉なことだ。スポーツが果たす役割は極めて大きく、底辺の拡大に大きな力となるので、目標3位と言わず優勝を目指して頑張って」と活躍を期待した。
同クラブは6月に行われた県大会に優勝、北信越大会(8日、新潟県)の代表決定戦で全国大会出場を決めた。メンバーは駒ケ根市のほか、伊那市、飯島町、箕輪町などに住む、勤務先も異なる選手らで構成されている。 -
ネパール交流市民の会総会
ネパールとの交流を通じて友好を深めようとする駒ケ根市民らでつくる「ネパール交流市民の会」(塩原順四郎会長)は20日、第8回総会を駒ケ根駅前ビル・アルパで開いた。会員ら約30人が出席し、ポカラ市からの中学生受け入れや駒ケ根市民のポカラ市訪問などの計画を承認した。
計画によると▽ポカラ市の中学生5人と校長など計8人の訪問団を8月24日から29日にかけて市に受け入れ、ホームステイ、体験交流、学校訪問、市内観光などをしてもらう▽秋までに駒ケ根市民20縲・5人の訪問団を結成し、11月11日縲・9日にかけてポカラ市を訪れる竏秩B
塩原会長は「混乱していたネパールの情勢も平穏を取り戻しつつあり、中断していた交流が再びできるようになった。今年はポカラ市との友好都市協定締結5年目の節目の年。記念イベントに積極的にかかわっていきたい」とあいさつした=写真。
名誉会長の中原正純市長は「市民に呼び掛けて秋にもポカラ市を訪問したい。私自身もできれば参加し、さらに友好関係を深めたい」と述べた。 -
大雨によるイベントなどへの影響 - 駒ケ根市
駒ケ根市では大雨による被害は少なかったが、被災した近隣市町村への配慮から22日開催の夏祭り「KOMA夏! &ゆかたまつり」での市長ら公職関係者のあいさつなどを自粛する。
23日開催予定の市民総合体育大会は全種目とも予定通りの時間、会場で実施できる見通し。
市内で開催予定だった次のイベントが中止になった。
▽19日=第36回上伊那郡市献血推進大会(市文化会館)▽20日=建設事業関係功労者表彰式(天竜川上流河川事務所)▽21日=駒ケ根市竜東地区農業集落排水施設しゅん工式▽22日=水生生物観察会(おもしろかっぱ館)▽23日=第53回上伊那郡市母子寡婦福祉大会(市文化会館) -
避難所住民みはらしの湯へ
19日までの大雨で西春近北小学校、西春近南小学校で避難所生活を続けていた住民らが21日、西箕輪の日帰り温泉施設「みはらしの湯」で入浴をした。
県は20日、被災者救援のために各地へ「避難所お助けコンシェルジュ」を派遣した。その時、現地で入浴を希望する声があったため、県が市へ相談。県が送迎バスを出し、市が入浴チケットを提供する形で、20日夕方から入浴サービスを提供し始めた。
20日から21日午後までに約25人が利用。避難所生活を余儀なくされているお年よりなどは「良いお風呂でよかった」などと話しながら帰っていくという。
みはらしの湯の唐澤壽男支配人は「地域の人が困っている時。少しでも協力できれば」と話していた。 -
伊那建設事務所が通行止め道路と復旧見通し、迂回方法を発表
伊那建設事務所は21日、現在交通止めとなっている道路の個所とその復旧見通し、迂回方法と現在の対応策を発表した。
大雨に伴う災害などの影響で全面通行止めとなっている国道は3カ所。
横川川の洗掘で通行止めとなっている辰野町読本水の国道153号は、流れの激しい川側に1トン土嚢を積み、山側は砕石で埋めたてるなどして暫定道路を来週中に復旧する。
木曽側の土砂崩落のため通行止めとなっている国道361号伊那木曽連絡道路は、22日午前8時から県道蛯名奈良井線を使って国道19号奈良井へ通行可能とし、松本方面との交通路を確保する。
松倉川沿いの2カ所で土砂崩落があった国道152号伊那市高遠町御堂垣外(杖突峠)は、通行止め解除の見込みは未定だが、諏訪辰野線有賀峠で普通車に限り片側交互通行が可能となっているため、普通車の人はこの路線での迂回が可能となっている。
通行止めの影響で各地で渋滞が発生しているが、県では県外から入ってくる車に早い段階で迂回を促したり、上伊那の交通情報をラジオで流すなどして事態緩和に努めている。 -
宮田村黒川平の崩落、地域経済への影響も深刻に
集中豪雨による宮田村黒川平の山林崩落現場では、21日も土砂が小規模ながら断続的に流出。土石流で寸断された県道駒ケ岳公園線の復旧は、再び降り始めた雨で中断したが、同日午後からあふれた水を本流に戻す作業で再開した。同県道は中央アルプス駒ケ岳ロープウェーに通じる唯一の路線で、観光業をはじめ地域経済に及ぼす影響は大きい。数日中の早期復旧を目指しているが、2次災害の危険性もあり、厳しい対応に迫られている。
「私たちの会社だけの問題ではない。周辺の観光施設と、そこへ商品など納入する業者、そしてお客様。地域全体の経済問題だ」。21日昼、宮田村や駒ケ根市、県、国などの担当者と一緒に現地を視察した、中央アルプス観光の担当者は漏らした。
同社が運営する駒ケ岳ロープウェー、接続するバス、千畳敷ホテルは25日までの運休、営業休止を決定。ただ「天候が回復しないと、何とも言えない」と天を仰いだ。
「これからが観光の最盛期だというのに」と唇をかみしめるのは、宮田村などの関係者も一緒だ。
天候が回復次第、復旧作業に着手し、仮設道路設置などで対応する考え。
車両の通行が難しい区間だけ利用者にバスを乗降して歩いてもらう、ピストン輸送も視野に入れ、早期に登山客、観光客を受け入れたいとも検討が進む。
ただ、山林崩落現場上部を通る黒川林道に亀裂があり、再び大規模な崩落が発生する危険性も。復旧にあたる作業員の安全確保も含め、慎重に対応していく方針だ。 -
宮田村黒川平の崩落現場視察
宮田村黒川平の山林崩落現場を21日昼、同村や県を中心にした関係行政機関、復旧にあたる作業関係者が視察した。天候が回復次第、水の流れを本流に戻す作業から着手すると確認。寸断している県道駒ケ岳公園線は南側に仮設道路を設置して、早期復旧を目指す。
再崩落の危険性があるため、対岸の駒ケ根市が設置したカメラで現場を監視。
現場には崩落の危険性を事前に察知する伸縮計を設置して、復旧にあたる作業員の安全を確保する。異常を感知した場合は、すぐに警報サイレンが鳴る体制をとる。
仮復旧作業は順調にいけば数日中で完了する予定だが、水の流れを戻す現場まで重機が入れるかなど課題も。崩落や天候の悪化次第では、作業日程がさらに延びることなども考えられる。 -
天竜川堤防決壊個所・専門家調査
侵食・洗掘想定
今後調査必要国土交通省天竜川上流河川事務所は21日、箕輪町松島北島地籍の天竜川堤防決壊個所の専門家による調査結果を発表した。決壊原因は「堤防の侵食、洗掘が想定されるが、今後の調査が必要」としている。
調査は20日、国土交通省の河川局、国土技術政策総合研究所などの専門家4人が実施。決壊個所の調査、発見者らからの異常発見時の状況、決壊初期の堤防の変化などのヒアリングをした。
今回の堤防決壊は、計画高水位に相当する水位まで上昇する規模の洪水により、堤防から越水していないにもかかわらず発生した。
聞き取りによると、越水していないが水位が相当程度まで上昇している状態で、堤防の川側の水面付近から堤防の一部損壊が始まり、除々に損壊が拡大して決壊し、上下流に拡がったという。
原因は、堤防の侵食・洗掘が想定されるが、護岸基礎部の侵食に伴い護岸が崩壊したのか、護岸上部からの洗掘から崩壊したかの解明は、決壊時の河川の状況、流速やその分布など今後調査が必要-という。
当面の対策は▽現在実施している大型ブロック投入の継続▽高い数位が長時間継続する可能性もあるため侵食拡大の可能性や施工効率に留意して対策する-2点を示した。 -
箕輪町松島の天竜川堤防決壊
国が避難住民に対応説明箕輪町松島北島の天竜川堤防決壊の応急対策工について、箕輪町と国土交通省天竜川上流河川事務所は21日、松島コミュニティセンターに避難している北島地区の住民に対して工事状況を説明した。
天竜川上流河川事務所によると、堤内地側への侵食拡大を防止するため20日、2トンから5トンの根固ブロック570個を投入。浸水被害防止のため21日も根固ブロックと約1トンの大型土のうを積む工事を続けている。現在は仮堤防の工事で「元の堤防の高さになった」という。秋以降に本堤防の工事をする予定。
住民から、「安全管理に問題があったのでは」「北島の堤防は昔から決壊している。本堤防は地元意見を聞いて設計してほしい」「川の流れをまっすぐにしてほしい」「管理、設計技術面などの担当者がそろった説明の場をもってほしい」などの声があった。
避難住民は14世帯27人。住民は、避難中の自宅周辺の防犯パトロールも要望した。 -
箕輪町・上古田で斜面崩落など大雨災害依然
箕輪町では21日も、山や土手の崩落などの情報が役場に入っている。
上古田グラウンド西の山では、斜面が崩落した。土砂や、なぎ倒された木々が流され、下流の休耕田が土砂に埋まった。
崩落した斜面は、西部箕輪土地改良区の畑地かんがい用水用ため池の西。山に入った地元住民が20日に発見し、区長に連絡した。斜面が大きく崩れ、木が何十本と倒れたほか、沢が深くえぐれている。発見した住民は「本当にびっくり。このまま被害が止まってくれればいいけど」と話していた。
箕輪町は21日午前9時、松島の北島地区以外の地域に出ていた避難勧告を解除。午後5時、北島地区の避難指示を避難勧告に切り替えた。北小河内中村地区は避難勧告が続いている。
国道153号線バイパス(松島交差点から熊野坂下交差点)は午前9時に全面通行止めを解除し、約200メートル区間の片側交互通行になった。 -
JR北殿駅南西斜面に亀裂
18世帯57人避難指示南箕輪村北殿のJR北殿駅南西で21日、斜面に亀裂が入った。村は災害警戒本部を設置し、周辺住民は北殿公民館や親戚の家などに避難している。
斜面は亀裂が1カ所、ずれが2カ所に生じた。斜面全体にシートをはり、道路に面した木が20分間で5ミリずれたことが確認されたため、木を切る対策を進めている。
地元住民の連絡を受け村は午前8時30分に災害警戒本部を設置。午前11時に周辺住民18世帯57人に避難勧告を出し、午後2時25分に避難指示に切り替えた。午後4時現在、4戸6人が北殿公民館に避難している。 -
イベントに影響
伊那文化会館関係伊那市の県伊那文化会館は、豪雨災害発生により延期した19日開催予定だった「さだまさしコンサート」を、8月24日に開催する。午後6時開場、6時半開演。
購入済チケットはそのまま有効。チケット払い戻し希望者は、伊那文化会館窓口、またはサンライズプロモーションへチケットを郵送(郵送方法は同社TEL025・246・3939)し、返金処理する。払い戻し期間は27日から8月6日まで。
県埋蔵文化センターが22日に伊那文化会館で予定していた速報展「長野県の遺跡発掘2006」の調査報告会及びミニシンポジウムは中止する。 -
大雨…イベントに影響
みのわ祭り中止箕輪町は21日、みのわ祭り実行委員会小委員会を町役場で開き、豪雨により災害が各地で発生していることから、みのわ祭り中止を決定した。過去に延期はあったが中止は初めて。会議は、小委員会委員のほか15区の区長も出席して協議した。
町内では22、23日のながた自然公園で予定されていた日中友好キャンプ(長野県日中友好協会青年委員会・女性委員会主催)、23日の町長寿クラブ連合会マレットゴルフ大会が中止。
南箕輪村内のイベントは、22日のみんなの畑作業が延期、23日の2006上伊那労福協まつり(上伊那地区労働者福祉協議会主催)、消防団水難救助訓練、特別養護南箕輪老人ホーム夏祭りが中止。 -
伊那市・西春近北小児童 体育館の避難住民に歌声贈る
「♪希望の風船飛ばそうよ」竏秩B21日午前、伊那市の西春近北小学校の児童たちは、体育館に集まる避難住民に向けて、合唱などのミニコンサートを開いた。住民らはうっすらと目を濡らし「元気をもらった」と明るい表情を広げていった。
片桐省平校長の機転で、1、2、4年生(合計約100人)が次々と活力あふれる歌声やリコーダー演奏を披露。土砂崩落で避難所暮しの沢渡地区約30人にとっては、笑顔を取り戻す「予期せぬプレゼント」になった。
1年まつ組の33人は「シャボン玉」「ともだち」など3曲を披露。橋爪陸君(6つ)は「早く雨が止んでほしい」との願いを込めて歌った。児童たちは体を左右に揺らせながら、体育館に響き渡る大きな声を贈った。
「こんな状況で歌が聞けるなんて」「避難所の雰囲気が明るくなった」などと観客は感動した様子。中には肩をもみに避難所を訪れた孫の優しさを喜ぶ男性の姿もあった。
片桐校長は「避難所での一番の敵はストレス。暗い話題ばかりなので、少しでも気が紛れてくれれば」と住民らの笑顔に目を細めていた。 -
ベル伊那店 陶芸家・天狗寺陶白人さんが個展
岡山県津山市の陶芸家・天狗寺陶白人さん(55=本名・寺元進=)の県内初となる個展は25日まで、伊那市日影のベルシャイン伊那店2階文化ホールで開いている=写真。
材料となる土の選定などを自身で考えた「天狗寺焼き」に約30年間取り組む。昔ながらの穴窯で焼いた素朴な印象の花器、茶器、日用食器など60余点を展示販売している。
「野山あるき」をテーマに作陶した花入れを中心に出品。「野山を歩いていて、咲いている花を家に帰って生けたいな」(天狗寺さん)と思えるような器の前に、来場者の足が止まっている。
天狗寺さんは、現・京都造形大学を卒業後、飛騨高山の長倉三朗氏に師事し、2年間の修行を終えると帰郷。天狗寺山中に築窯し、地元の土を使ってオリジナルの陶器づくりに励んでいる。
「人の作品と違う部分を強調するのではなく、同じ部分を見てほしい。伊那の土と岡山の土にも共通点があることを知ってほしい」と来場を呼び掛けている。
入場無料。午前10時縲恁゚後6時30分(最終日は午後3時)。 -
沢渡地区に避難勧告
沢渡地区に避難勧告
伊那市災害対策本部は20日4時半、沢渡公民館から南側でJR飯田線よりの上下段丘に住む87世帯260人と15事業所に、新たな避難勧告を発令した。
同地区の段丘からの出水を確認し、土砂災害の恐れがあると判断。沢渡周辺の市道を通行止めにし、西春近北小学校への避難を促した。
今のところは、他地区でこうした兆候は確認されていない。 -
駒ケ根市災害対策本部廃止 - 警戒配備へ
大雨による天竜川の水位上昇などにより19日午前1時に設置された駒ケ根市災害対策本部(本部長・中原正純市長)は20日午前、市役所で会議を開き、天竜川の水位が下がってきていることから対策本部をいったん廃止することを決めた。市の災害対策担当者は、これまで人的被害や大規模な被害は発生していないが、21日にさらに降水が予想されるため、原寛恒助役を長とした警戒配備態勢をとって引き続き状況を見守っていきたい竏窒ニしている。
天竜川の水位上昇により19日に冠水した丸塚公園と下平一帯約7・6ヘクタールの水は20日にはうそのように引き、一部に泥が残っているだけ。水稲など農作物への被害もなかった。
市内各地で小規模な冠水などがあったが、いずれも土のうを積むなどして対応し、大きな被害は出ていない。 -
わが家のセーフティーリーダー委嘱式
地域の防犯意識を高めようと駒ケ根警察署と伊南防犯連合会は20日、駒ケ根市内の2小学校の6年生54人に対し「わが家のセーフティーリーダー」のリーダー証を交付した。同署の山本修作署長らが東伊那小学校と中沢小学校を訪れ、児童一人一人にリーダー証を手渡した=写真。山本署長は「あいさつの前には相手の名前を呼んでください。地域の人が顔と名前を覚えてくれる。そして弱いものいじめなど卑きょうなことをしないように。地域の安全をつくり上げるリーダーとなることを期待する」と呼び掛けた。
リーダー証には「友達や家族に安全を広めるリーダーとしての任務」として▽元気良くはっきりとあいさつする▽決められたルールを守る▽みんなの手本になる行動をとる竏窒ネどが掲げられている。 -
宮田村の山腹で山林斜面大崩落
土石流発生、黒川決壊集中豪雨により19日午後6時ころ、宮田村の黒川北側の山腹で高さ80メートル、幅50mに及んで山林斜面が大崩落。土石流となり、せき止められた黒川が決壊した。県道や村道を飲み込み、下流約1キロまで土砂や水が流出。応急処置を施して人家などへの影響は出ていないが、再崩落や増水の可能性もあり、予断を許さない状況が続いている。
現場は駒ケ根橋上流300メートルほどの地点。対岸の駒ケ根高原内のホテル宿泊者が崩落の様子を目撃。村や県は通報を受けて、流れ出た土砂や水を食い止めるため、深夜まで必死の作業が及んだ。
ただ、山腹上部には亀裂があるという情報もあり、2次災害の危険性もあるため復旧は手がつけられない状態。
上伊那建設事務所の担当者は「斜面全体がずり落ちた格好。まだ大雨の可能性があり、さらなる崩落の可能性も否定できない」と話した。
近くに民家はないが、水の流出は宮田観光ホテル脇の県道にも達した。ホテルに宿泊者がいたが、影響はなかった。
水や土砂の流入で寸断された県道駒ケ岳公園線はロープウェーに通じるなど、中央アルプスの玄関口となるが、千畳敷ホテルや駒ケ岳の山小屋は17日の雨量規制で宿泊者はなかった。
この雨により、周辺の宿泊施設も大打撃。夏休みのかきいれ時を迎えるが、キャンセルが相次いでいる。
宮田村新田区の宮田観光ホテル、隣接する温泉施設こまゆき荘はともに通常営業しているが、宿泊、宴会がほぼキャンセル。従業員は「今月一杯は開店休業の状態。これからお盆までが一番のシーズンなのに」と肩を落とした。
今月末まで20組ほどの団体キャンセルもあり、被害はさらにふくらんでいる。
宮田村宮田高原へ続く寺沢林道は各所で崩落があり寸断。復旧のめどは立っていない。
キャンプ場利用者はなく、取り残された人はいない。