-
地湧金蓮花が300日咲き続ける
駒ケ根市福岡の大口信夫さん宅で中国雲南省の秘蔵花、地湧金蓮花(ちゆうきんれんか)が昨年の9月2日から延々と300日も咲き続け、話題を呼んでいる。300日の節目となる28日、駒ケ根市の市民チャンピオンに認定された。
バショウ科、草丈1・8メートル、黄金色の花の直径約40センチ、高さ25センチ。花弁のように見えるのは花苞で、花は1センチほどの小花。昨年9月2日から咲き始め、冬の間は、無加温のビニールハウスで越冬させた。茎も葉もすっかり枯れたが、つぼみは健在。春の日差しとともに、次々と花苞を広げ、300日に到達してもまだまだ咲き続ける勢いだ。
2000年の淡路花博でデビュー。大口さんは01年種苗会社から、20センチの棒状の苗を取り寄せ栽培。4年目の昨年9月初めて開花した。国内では開花例は少なく、300日咲いたという報告例は皆無。
大口さんは「花の寿命は長いとは聞いていたが、まさか、300日咲くとは思わなかった。いつまで咲くのだろうか」と話していた。
大口さん宅は開花中はオープンガーデン。自由に花を見ることができる。 -
飯島町庁舎に災害救援ベンダー(自販機)を設置
清涼飲料水等の自動販売機設置・販売を全国展開するジャパンビバレッジ駒ケ根営業所は28日、飯島町役場職員玄関西に災害救援ベンダー(自販機)を設置、稼働開始した。南信初。
自販機のイメージアップと社会貢献活動の一環。
災害救援ベンダーは災害や緊急事態の発生で、停電になった時に、管理者の操作で非常用電源により、必要な電力を供給し、庫内の商品を搬出する機能を持った自動販売機。
管理者がキースイッチを操作すると、非常用電源に切り替わり、自動的にフリーベント(無料販売)状態になる。
自販機には30種類600本が貯蔵でき、災害時の飲料水確保に威力を発揮する。
合わせて、同社はミネラルウォーター500ミリ24本入り20ケースを災害備蓄品として寄贈した。
同営業所の杉本康雄営業主任は「飯島町を皮切りに、順次、公共性の高い場所に災害救援ベンダーを設置していきたい」と話していた。 -
中川村下水道建設事業が完了
中川村は89年に下水道等事業整備構想を策定し、93年に工事着手し、今年6月南原地区が公共下水道に接続され、下水道集合処理区全域が供用開始になり、14年の歳月と88億円の事業費を投じた下水道建設事業が完了した。
河岸段丘の中川村は、平地が少なく、下水道集合処理の難しい地形で、公共下水2処理区(片桐・大草)と農業集落排水4地区(片桐北部、葛島北林・上前沢・三共)からなる。96年2月の片桐北部クリーンセンターの供用開始を皮切りに、04年4月の三共クリーンセンターまで全6処理場が稼働している。
計画処理人口は公共下水事業が2施設で3500人、05年度年間処理水量は16万7千立方メートル。農業集落排水事業は4施設で計画処理人口は1790人、05年度年間処理水量は5万立方メートルとなっている。 -
不法滞在で中国人16人摘発
27日、駒ケ根署、飯田署、県警本部警備部第一課と東京入国管理局は合同で駒ケ根市内と飯田市内の5カ所を一斉に捜索し、不法滞在の疑いで中国人の男女16人を摘発した(駒ケ根署3人、飯田署13人)。
調べによると摘発されたのはいずれも中国人で19歳から50歳の男11人、女5人。不法滞在期間は7日縲・年11カ月。市民からの通報を受けて摘発を行った。 -
小学生犬にかまれ軽傷
27日午前8時すぎ、駒ケ根市の赤穂南小学校近くで登校中の女子児童(7歳)が路上にいた犬の頭をなでようとしたところ、左の手首からひじにかけて2カ所をかまれた。児童は全治1週間から10日のけがを負った。犬は芝犬のような薄茶色の中型犬で青い首輪をつけていたという。駒ケ根市は市民に注意を呼び掛けるとともに、犬と飼い主を探している。
-
大原区高齢者クラブが役場周辺などで環境美化
宮田村の大原区高齢者クラブ(北原勝会長、48人)は24日、社会奉仕活動の一環として役場庁舎や老人福祉センター周辺の環境美化作業を行った。
10年ほど前から毎年続けているボランティア。この日もゴミ拾いから、草刈り、庭木の手入れまで熱心に作業した。
「役場などは村の顔でもある。住民の誰もが快適に使えるよう、少しでもお役に立てたら」と北原会長。
暑さも忘れて、納得いくまでキレイにしていた。 -
「となりのトトロ」で火災予防呼びかけ
箕輪町の箕輪消防署に、火災予防を呼びかける「となりのトトロ」の大きな看板がお目見えした。消防署南側の看板を新調し、子どもたちの人気を集めている。
例年は秋の火災予防週間に新調していたが今年は時期を早め、5月中旬から6月上旬にかけて、署員の小平秀明さん(30)を中心に数人が、夜間に消防署の車庫内で制作に励んだ。
絵が得意な小平さんは、今回の看板が5作品目。大人はもちろんだが特に子ども達に見てほしい-と「となりのトトロ」を選んだ。
看板はベニヤ板で縦270センチ、横360センチ。再利用で前回の絵を白のペンキで塗りつぶし、小平さんオリジナルの構図を下書き。水性ペンキで色を作りながら影などもしっかり描き込み、手の込んだ仕上がりとなった。06年度の火災予防の標語「消さないで あなたの心の 注意の火」などを書き、小平さんの印も隠されている。
出来上がりに「満足」と小平さん。「消防署のお兄さんが描いた看板を見に、遊びにきてね」。 -
JA上伊那、シニア世代が農業を学ぶあぐりスクール開校
上伊那農業協同組合(JA上伊那)の本年度新規事業「シニアあぐりスクール」が24日、開校し、退職後の帰農を目指す中高年など約30人が、病害虫の防除方法などを学んだ。
担い手不足が深刻化する中、定年を迎えようとしている団塊の世代などを農業に取り込み、出荷までできる人材として養成することを目的とした取り組み。参加者は南箕輪村の農産物直売所「ファーマーズあじ縲怩ネ」の生産者登録を行い、農業技術、経営、機械操作の基礎などを学んでいく。今回は、農業経験者を含め40縲・0代の男女が集まった。
宮下勝義組合長は「農業はやりようによってはいつまでもできる。体を動かすことは気分転換やストレス発散にもつながる。これをきっかけにJAとも仲良くなってもらい、楽しみながら続けていってほしい」と受講者に呼びかけた。
講義では、農薬の種類や使用方法、直売所の仕組みなどを説明。その後、実際に帰農した農家がつくるほ場を見学し、各作物の生育方法を学んだ。 -
伊那公民館でふるさと講座
伊那市の伊那公民館で25日、06年度ふるさと講座があった。市民大学受講者など約130人が参加。講師に迎えた前山寺公民館長の湯澤敏さんは、失われつつある地域の方言や童謡・唱歌の素晴らしさを語り「お年寄りが積極的になって未来を担う子どもたちに伝承してほしい」と訴えた。
湯澤さんは、音楽の時間でも童謡・唱歌を歌うことがなくなった今、そういう歌を知らない子どもが増えていることを説明。「昔懐かしい情景は変化してしまうものだが、そういう時代があったことは子どもたちに伝えていかなければならない」と語り、そういうことを知っている高齢者世代が積極的になることを呼びかけた。
また、お年寄りと一緒に生活する子どもは、比較的大らかで人の痛みを思いやれる子どもが多いことを示し「子どもは年寄りの本音から人の弱み、痛み、人を思いやる心を学ぶ。高齢者と一緒に暮らすことは、子どもの人間性を育てる」と語った。 -
箕輪町郷土博物館で自然体験学習会
身の回りの花を観察してみよう竏窒ニ、箕輪町郷土博物館は25日、博物館周辺の散策する体験学習会を開いた。親子連れなど約20人が集まり、自然観察指導員の池上賢司さんの説明を聞きながら季節の草花について学んだ。
現在同博物館で開いている企画展示に伴う企画。参加者は、花のスケッチをしたり、草花の性質などの説明を受けながら博物館近くの昭和公園までを徒歩で往復した。
「清水の小道」では、アジサイやドクダミ、カラスエンドウなどを観察。キュウリの香がすることからその名を持つ「キュウリ草」を発見すると、「本当にキュウリのにおいがする」と大人も子どもも一緒になって感心していた。
参加した女の子は「知らないも花もあったけど、知っている花もたくさんあった」と話していた。
博物館に戻ってからは、押し花を使ったしおりづくりにも挑戦した。
7月2日には、探草会を開く予定。
問い合わせは町郷土博物館(TEL79・4860)へ。 -
第19回川シンポジウムで魚の放流
魚にきれいになった川へ戻ってきてもらおう竏窒ニ25日、伊那市内にある河川7カ所で、アマゴ2500匹の放流があった。西春近小出島区の戸沢川では、地域住民約70人が参加。バケツを手にした子どもたちが、水の感触を確かめながら魚を放った。
19回目の「川シンポジウム」の一環。水質や河川環境の改善により、魚などが生息できるようになった河川に魚を放流することを通して、保全意識の一層の向上を図る。呼びかけに応じた地区などで実施。今年は長谷市ノ瀬区の参加があり、三峰川沿いの2カ所でも放流した。
戸沢川では、川シンポジウム実行委員会の久保田祥圃代表が「合併した高遠、長谷地区にはきれいな川が多いが、旧伊那市の川は生活排水などでいまだに汚れている。放流しなくても魚が泳げるような川を1日も早く実現できるよう心がけてほしい」とあいさつ。500匹のアマゴを小さなバケツに移して少しずつ放流した=写真。
同地区は、河川パトロールなどを行いながら河川環境の向上に努めている。依然、生活排水の流入はあるものの、下水道の完備などに伴い、一昔前に比べると環境は改善してきているという。 -
伊南防犯連合会総会
伊南防犯連合会(会長・中原正純駒ケ根市長)は27日、06年度定期総会を駒ケ根署で開いた。理事ら約40人が出席し、新たに青色回転灯装着車1台をリースで導入することなどを承認したほか、06年度事業計画・予算案などを承認した。
議事に先立ち、防犯功労者の表彰が行われた=写真。
表彰されたのは次の皆さん。
▽県防犯協会連合会功労者表彰=竹澤佳ヱ(伊南防犯女性部赤穂地区副部長)小林節子(伊南少年友の会員)▽伊南防犯連合会功労表彰=飯島町田切地区、吉澤静子(伊南防犯女性部赤穂地区副部長)中谷洋子(伊南防犯女性部宮田地区副部長)藤塚義誠(伊南少年友の会 -
高齢者優先駐車場設置
高齢運転者マーク(通称紅葉マーク)の普及を図ろうと県警本部が進める紅葉マーク普及促進事業を受けて駒ケ根署は27日、同署の駐車場のうち玄関近くの2区画に紅葉マークのシートを貼り付けて優先駐車場とした=写真。同日、同署管内の駒ケ根市は市役所のl区画を、飯島町は役場の2区画をそれぞれ優先駐車場とした。優先駐車場は今月から長野市内の2カ所で試験的に設置されていたが、実用設置は県下で初という。
紅葉マークのシートは1辺1メートルの正方形。白地の中央に黄色とオレンジ色の紅葉マーク、左右には青地に白抜き文字で高齢運転者優先駐車場と書かれている。材料・工事費は約2万円。優先駐車場設置により、高齢者にマイカーへの紅葉マーク装着を促すとともに、駐車場内での接触事故が減るなどの効果が期待できるという。同署は官公庁やショッピングセンターなどに設置を勧めていきたい竏窒ニしている。
紅葉マークは道路交通法により70歳以上の運転者が車の前後に装着する努力義務が定められている。装着している車に対して割り込みや幅寄せをすると、反則金などが課せられる。 -
中学生が村の特産品調査し、新たな味の開発も
宮田村の宮田中学校は27日、総合学習で地域に出て調査や交流を図る「調べ学ぶプラムデー」を開いた。2年2組は「宮田村を売り出そう」をテーマに、村の特産品を調査。それらを使って新たな名物を自分たちのアイデアで生み出そうと、料理開発に挑戦する姿もあった。
同学級は「これぞ宮田」という料理や菓子などを作ってみようと研究。マスや豆腐、キノコなど特産品ごと7つの班に分かれ、生産者の元へ足を運んだ。
そのうち「ドレッシング班」と「梅班」の9人は、町1区のレストラン・ときわへ。
「ときわの手作りドレッシング」は、子どもにもなじみの村の名産。
同中で収獲した梅を給食用のドレッシングにも加工してくれており、生徒たちは何か新たなヒントを得ようと店主の太田光一さんに話しを聞いた。
太田さんは「新たなものを作るのは大変だが、すごく面白いこと。物の大切さも分かるようになる」と生徒を激励。
ドレッシングにあう料理としてサラダスパゲティなどをアドバイスした。
できたてのドレッシングを分けてもらい、生徒たちはさっそく料理に挑戦。
「ドレッシング班」はスパゲティとマリネ、「梅班」は梅を加工して、新たな味を開発しようと取り組んだ。
「どうやって売り出すかなどは今後の課題。他の班とも協力しながら、オリジナルの味が生み出せたら」とある女子生徒は話した。
この日は各学級ごとテーマを持って学習。自然、歴史、社会問題など多彩な内容で、学校では学べない生の体験をした。 -
宮田小3年1組、地域を明るく、花いっぱいに
宮田村の宮田小学校3年1組(松村睦美教諭、36人)は、多くの人に喜んでもらおうと、花のプランターを村内の各公共施設に設置。水やりなどの管理も継続的に行うもので「子どもたちのおかげで、地域が明るくなった」と関係者や住民は喜んでいる。
役場、村の福祉交流施設なごみ家、JR宮田駅前、図書館など、多くの人が利用する施設を中心に設置。
27日は村駐在所にも置き、雨宮則彦所長は「皆さんが一生懸命育てた花を飾れて本当にうれしい」と感謝した。
1年生の時から花栽培に取り組み、親しんできた同学級。総合学習の授業などで「何か地域のためにしたい」と考えた時、浮かんできたのが花の存在だった。
プランターに植えた花はベチュニアやベゴニアなど。設置した施設では可憐な花を咲かせている。
関心を寄せて見てくれる住民の多さに、児童たちは「こんなに喜んでもらえると、本当にうれしい」と笑顔がこぼれた。
今後は役割分担して、登下校時などに水やりなどの管理を毎日続けていく。 -
南箕輪村保育料2・8%~6・3%引き下げ 保育料審議会が答申
南箕輪村保育料審議会(堀深志委員長)は26日夜、唐木一直村長の諮問を受け、階層や年齢によって2・8%から6・3%引き下げる村長が示した改正案通りの答申をした。村は05年度に一律5%引き下げているが、06年度も引き続き、7月1日から引き下げをする。
村長は、「一層の子育て支援発展、充実のため、税の階層の低い世帯を重点に引き下げをお願いする」と諮問。審議会は、保育料について村の説明を受け慎重審議した。
村保育料は、階層が10区分。改正では、市町村民税非課税世帯、均等割のみの世帯、所得割の額のある世帯、所得税課税世帯で所得税額が3万円未満、3万円以上7万2千円未満の計5区分は、5・6%縲・・3%、所得税額が7万2千円以上の4区分は2・8%縲・・2%引き下げる。
引き下げにより保育料は年間約350万円の減額。村は、「350万円は村財政の中で影響なくできる。他事業へのしわ寄せはない」としている。
審議会では、「保育料を引き下げれば子育て支援か、という点もある。出産費用をいくらか助けられれば違うのでは」「長時間保育料も検討を」などの意見があった。
答申を受け村長は、「子育ては大変大きな問題。子育てしやすい、子どもを産みやすい環境作りが大切。ほかの子育て支援も検討し最重点施策として取り組みたい」と述べた。 -
井戸水汚濁訴訟の和解金支払い
東京高裁が控訴を棄却城南物産(本社・南箕輪村神子柴、埋橋常人社長)及び埋橋常人氏と南箕輪村の井戸水汚濁の損害賠償請求訴訟和解金支払いの問題で、東京高等裁判所は26日、城南物産と埋橋氏の控訴を棄却した。
村は05年8月、和解金450万円のうち村税滞納分を差し押さえて残金を支払った。これを不服とする埋橋氏側に対し、村は異議を申し立て、今年1月、長野地方裁判所伊那支部で勝訴。埋橋氏は「差し押えは許されない。相殺禁止規定に反する」と東京高裁に控訴した。
棄却の判決に埋橋氏は「上告するか戸惑っている。代理人、知人の意見を重んじ今後の対応を決めたい」としている。唐木一直村長は、「高裁が地裁伊那支部同様、村の主張を全面的に認めてくれたもので高く評価している。高裁の判決を尊重し、この争いが決着することを希望している」とした。 -
子どもサポートものづくりの会発足へ
不登校やひきこもりの青少年の支援活動に取り組む「上伊那子どもサポートセンター」は7月、「子どもサポートものづくりの会」を発足させる。手芸や工作の作品などを制作し、販売までを自身で行うことを通して、ものづくりの楽しさ、人と出会う喜びなどを子どもたちに体験してもらう取り組み。将来的には職業体験、ものづくり体験の場として確立することを目指す。
センターを利用する子どもには、ものづくりやイラストを描くことが好きな子も多く、人とかかわるきっかけになれば竏窒ニ、企画。当面は、ふれあい広場への出店を目指し、月1回で活動していく。子どもたちには、草木染め、手芸など、希望するものを自由に制作してもらう。
代表の出嶋好子さんは「子どもたちを引き出せるものづくりにしていきたい」と話す。
同会の活動は、子どもサポートセンターを自立的に運営していくための一翼も担っており、必要経費を除く販売収益をセンターの運営費としていく。センターは昨年度まで、県の「不登校対策支援事業子どもサポートプラン」に位置付けられ、一定の補助金を受けていた。しかし本年度からは、県の事業が終了したことに伴い助成が打ち切られ、独立採算での運営を迫られている。活動への参加は無料。
第1回は7月26日の午後1時半から。日影にある「フリースペース」で開く。
問い合わせは(TEL72・8975)出嶋さんへ。 -
伊那公園に足裏を刺激する健康歩道作る
伊那市の伊那公園芝生広場に7月中旬、足裏を刺激する「健康歩道」が完成する。市民の健康づくりにつなげるねらいで、19日に歩き始め式を開く。
健康歩道は、中央区(毛利次男区長)、伊那公園桜愛護会(伊藤一男会長)が整備。幅1・5メートル、長さ1周50メートル。足への刺激度を変えた5つのゾーンを設け、3万個ほどの石を大きさによって使い分ける。工事費は250万円で、国の補助を受ける。
はだしで歩き、足裏を指圧することで、血液の循環がよくなるという。歩くのは最長15分程度。歩道の上にバスタオルを敷いて寝るだけでもいいそうだ。だれでも自由に使うことができる。
27日は、業者に加え、桜愛護会メンバー4人が石を並べる作業を手伝った。
すべて手作業で、メンバーは中腰のまま、コンクリートを塗った表面に、端から石を1個ずつ丁寧に埋めた。
今後、地元の保健委員会を中心に、健康講座を開くなどしてPR。歩道は桜の木陰になり、伊藤会長は「公園で昼を食べて、健康歩道を歩いて」と利用を呼びかける。
歩道は、文化交流した台湾省南投県魚池郷の高齢者グループ一行を訪ねた際に見たことがきっかけで、地元に作りたいと準備を進めていた。
28日午後7時から、中央公民館で健康講演会がある。 -
日本水彩画会員
伊那市
宮原淳一さん(71)森や林の一部分を切り取り、葉の一枚一枚まで忠実に描く細密画。7色の緑で神秘の世界を描く。
森、林、郷土の人々、仲間の絵描き…。「すべてにありがとう」の思いを込め28日から、「人生最初で最後」の個展を伊那市の県伊那文化会館で開く。
「信州の人間だから自然が染み付いている。緑が原点にある」
5月になると放浪癖が出てくる。魂をゆるがすような何かを感じる場所を求め、森や林の中を2カ月近くも自転車と足でさまよう。期待と不安を胸に毎日、毎日。
「きっと今年も会えるだろう。早く会いたい。新しい恋人みたいにね。会えたときは『ここだ!』って立ち尽くすね」
こうして巡り合った場所にイーゼルを据え、夏中毎日通って描き続ける。「葉の一枚一枚が全部違う。描いてくれと語りかけてくる。小さな葉でも愛しく、そこに生命感がある。おろそかにしたら成り立たない」。描き終わらないときは、「自分の精神と体に染み込ませて」、家で仕上げる。60号の作品を仕上げるのに7、8カ月という月日を費やす。
小学生のころから周囲に絵が上手だと言われ、高校3年で県展と全国児童画展に入選。絵の道を夢見たが、親の反対で断念し、大学で経済を学んだ。
卒業後、親の会社である宮原電気工事を経営。わずか4年で3倍の規模にまで成長させるが、62年から高校の倫理社会の教諭として新たなスタートを切った。南信の高校で教べんを取り94年の退職後も、04年まで非常勤で勤めた。
絵筆を握ったのは定年後。96年ころから本格的に水彩画に取り組み始めた。
99年、日本水彩画会展に初出品で初入選し、石井柏亭賞(2等賞)を受賞。だれかに師事するわけでもなく独学で制作。絵の経歴はなく、ただ友に誘われて出品しただけだったが、「新人が入選した」と騒ぎになった。
その後、01年に奨励賞、03、05年に会友奨励賞を受賞する快挙を成し遂げ、05年に会員になった。日本水彩画会の理事長は、「すい星のように現れ…異例の早さで会員に推挙された」と展覧会に寄せた言葉に記している。
「今まではとんとん拍子できた。でも、今年は本当に苦しみ抜いた」
日本水彩選抜展(7月25縲・0日、東京セントラル美術館)に出品する60号の新作。一部がどうしても思うように描けず、「水彩では邪道だけど色をつけては落とし、つけては落としを繰り返し、紙に穴が開いたらやめようと思った」。苦しみ抜いた末、「向こうからヒントなり力を与えてくれる」ことを経験した。
「苦しみを避けたりせず、通り抜けないと光が見えてこない。絵でも人生でも同じ。どんな問題が起ころうと、どうどうと受けてたつ。うまくいかなくても乗り越えていこうとね。うまくいかないことが大事。今年はそれが分かった」
20年間、座禅を続け、教育畑を歩みながら思想、哲学を研究。これらの蓄積が芸術、絵画に生きている。「根本的な命の感動、すばらしさを受けてもらいたい。自然環境の大切さも伝えたい」。若い世代、未来に伝えようと精魂込めて描く。(村上裕子) -
伊那市富県南福地の「防災マップ」完成
伊那市富県の南福地区(布袋昭区長)の防災マップが完成した。土砂崩れなどが予想される危険個所などを盛り込んだ地域の現状を記した地図を作り、災害時の避難、救助などに役立てる。市によると、危険個所を記載した防災マップは市内で初めてだ。
自主防災の充実を図るため本年2月下旬、区内の建設委員会らを中心に研究委員会を発足。委員で地域内の危険個所を歩き、地図に書き込むなどの作業を進め、6月中旬に出来上がった。
緊急時の避難場所、防火水槽、消火栓のほか、飲料水に役立つ涌き水などの場所を色の違った印で、A3サイズの地図内に記載した。南福地地区は山のすそ野に広がるため、土石流が起きうる渓流などの危険な場所や、地域内を流れる一級河川・竹松川の河床の浅い所や護岸の弱い所なども盛り込んだ。
救済活動に役立てるため、地域住民の家族構成や既往歴などをまとめた安否確認表も作成。既往歴については自由記入とし、全戸(約150戸)へ呼び掛けたところ、90パーセント以上の協力があった。
防災マップは7月中旬までに全戸に配布、避難施設への常設をする予定。安否確認表はプライバシー保護のため、区の役員らが管理する。
布袋区長は「防災マップを身近な場所に置いてもらい、自分たちの地域の現状を知っておいてもらいたい。有事の際は、これを判断材料にして迅速な行動につなげてほしい」と話している。 -
駒ケ根ソースかつ丼会総会
駒ケ根ソースかつ丼会(下平勇会長、43店)の06年度総会が26日、商工会館であった=写真。
伊那市がソースかつ丼の元祖の名乗りを上げてから初めての総会に約20人の会員が出席した。
下平会長は「92年、食による町起しとして、会が発足し、以来、13年間PRに努め、駒ケ根といえばソースかつ丼の町として全国に知られるようになった。ソースかつ丼の本場は駒ケ根、本当においしいかつ丼は本場、駒ケ根ソースかつ丼と、認知されるように努力したい」と、伊那市を意識し「歴史」と「本場」を強調した。
06年度事業は、基本方針に「元祖論争により、今までの努力や成果が失われないように、力強く本場づくりに取り組み、お客様に喜んでいただける『ソースかつ丼の本場駒ケ根』づくりの推進」-を掲げ、具体的事業に▽のぼり旗の作成▽ソースかつ丼旨みソースの販売▽看大新入生へのかつ丼無料券-など広告宣伝活動、「駒ケ根名物ソースかつ丼」商標申請、地域ブランド取得に向けた検討委員会の設置-などを掲げた。
議事終了後、伊那市が元祖の名乗りを上げたことについて、下平会長は「本場として、刺激になった。一層気を引き締め、会員が一丸となって、お客様に喜んでもらえる本場づくりにまい進したい」と冷静に受け止める。 -
【目指せ!甲子園】駒ケ根工業チーム紹介
甲子園出場をかけた第88回全国高校野球選手権長野県大会が7月8日に幕を開ける。出場する上伊那8校を順次紹介していく。
◆駒ケ根工業
わずか5人と少ない3年生に昨夏のレギュラーはいない。経験不足からまとまりがなかったが、昨秋から指揮を執る篠原新監督のもと、基本を忠実にした「大胆野球」を合言葉に心機一転、一からチームづくり。攻守ともに成長を遂げた。
投手は2枚。右上手投げの主戦宮脇は直球に3種の変化球を織り交ぜ、緩急を使って打ち取る。失策や失点、走者を背負った際にも、本来の投球を崩さない精神的強さが持ち味だが、スタミナにやや不安を抱える。脇腹の故障から復活し、大会にピークを合わせるようにコンディションを調整している。安定間のある右横手投げの木下が控える。
守備面は失策の連鎖反応が怖いところ。強肩で身体能力が高い捕手の佐野、持ち前の堅実なプレーでチームを引き締める遊撃の川上、中堅の飯島が中心となる。
打線は、トップの飯島が自慢の足を生かして敵陣をかき回す。中軸に座る1年の細川はミートがうまく器用で「センスがある」と監督の評価も高い。打力のなかった下位も好機をつくって盛りたてる力をつけた。
「細かいことを意識して、丁寧にやったら打てない」(篠原監督)と、ポイントを押さえたフルスイングを心掛けている。打線に波はあるが、リズムをつかむと止まらない。主軸の川上を中心に、少ない好機に一気にたたみかける集中打を得意とする。「いい試合をするのではなく、勝つ試合をする」(篠原監督)。
◆川上陽介主将
チーム力がない新チームだったが、練習を積んで試合をきっちりこなせるようになり手応えを感じている。失策の後のカバーもでき、下位打線の打力もあがった。出せる力を全て発揮できるように試合に臨みたい。 -
旧高遠町職員互助会&新市職員が草刈り
旧高遠町の職員互助会は25日、伊那市高遠町東高遠の花の丘公園で草刈りをした。
同公園は、旧高遠町が通年観光化を目指した桜からのまちづくりを掲げ、遊休農地約13ヘクタールを整備して89年に開園。町民で組織する22団体が各区画に桜を植樹して保護・育成にあたり、現在は八重桜や山桜を中心に100種以上、約3千本が植わっている。
このうち一区画約2ヘクタールを担っている互助会は、毎年草が茂る6月と8月に作業。今回は新市発足により、新たに伊那市職員互助会が設立される予定のため、町総合支所の全職員に加え、市役所と長谷総合支所の部課長以上の職員総勢100人以上が参加した。
参加者たちは早朝に集合し、草刈り機やかまを使って約1時間作業に汗を流した。 -
小沢花の会が地元児童と花植え
花による景観形成を進める伊那市の小沢花の会(池田清和会長、約50人)は25日、伊那西部広域農道沿いの花公園などで夏から秋に咲く花の苗を植え込んだ。
会員と、花による交流が続く地元伊那西小学校の児童が参加。農道両脇4カ所の花壇合わせて約30アールにサルビア、マリーゴールド、百日草、クレオミなど例年より倍の15品種約8千本の苗を植えた。
花公園は広域農道の開通後、荒廃していた耕地を花の会が11年前から除々に整備。花壇のうち、芝桜で富士山をかたどった華やかな「花富士」は多くの人を魅了している。
今春はツアーバス80台以上が訪れるほどで、観光名所の一つとして人気を集めるようになったことから、毎年夏から秋にかけて咲かせる花も「より多くの人に、より長い期間を楽しんでほしい」と例年より品種を増やした。
「花壇づくりが盛んになったことは喜ばしいこと。子どもがかかわる事件が相次ぐ殺伐とした世の中を明るくする一つの手伝いになれば」と池田会長。
花は7月から11月ごろまで順に咲き、道路沿いを鮮やかに彩る。色とりどりの花が咲きそろう8月中旬が見ごろという。 -
箕輪町議会6月定例会閉会
箕輪町議会6月定例会は26日、委員会付託していた議案、意見書提出の追加議案を可決し、閉会した。
3月議会で継続審査となっていた箕輪町国民保護協議会条例制定案は、総務文教常任委員長が原案を可決、付則を「この条例は、公布の日から施行する」に改める修正案を報告。条例案について「時期尚早。住民の間に議論が熟していない」「戦争で国民の生命、財産は守れない。外交手段でやるべき。政府が決めたことだから仕方がないという理事者の気持ちは、わからないではないが、この条例で住民の生命、財産は守れない」など反対討論があった。採決は、賛成多数で可決した。
同じく継続審査になっていた国民保護協議会条例制定案にかかわる町特別職非常勤の報酬に関する条例一部改正案も可決した。
上伊那地区憲法を守る会と箕輪町職員労働組合が提出していた「住民を戦争に巻き込む『国民保護計画』を策定せず、『無防備地域宣言』を行うよう求める請願」は関連議案の可決により、みなし不採択となった。
今議会に提出された箕輪町国民保護対策本部及び緊急対処事態対策本部条例制定案も可決した。
請願・陳情の採決結果は次の通り。
◆採択▽「義務教育費国庫負担制度の堅持」を求める意見書提出に関する請願書▽少人数学級の早期実現や複式学級の編制基準の改善、教職員定数増を求める意見書提出に関する請願書▽長野県独自の30人規模学級の拡大及び市町村における自由度の拡大と複式学級の解消、県独自に教職員配置増を求める意見書提出に関する請願書▽核兵器廃絶国際協定実現を国連とすべての国に呼びかける意見書提出に関する陳情書▽「教育基本法の改定について慎重審議を求める意見書」の採択を求める陳情書◆趣旨採択▽「日本国憲法第9条の堅持を求める意見書」の決議を求める請願書◆不採択▽「高校改革プラン『実施計画』で地域の合意のない部分を撤回し、学校現場に十分検討期間を保障できない平成19年度実施を見送ることを求める意見書」採択を求める陳情書◆継続審査▽箕輪町入札制度の改善を求める陳情書 -
駒ケ根市に防災カメラ映像送受信開始
土砂災害の前兆をいち早くつかんでもらおうと国土交通省天竜川上流河川事務所(三上幸三所長)は駒ケ根市に対し26日、中央アルプス駒ケ岳の千畳敷と駒ケ根高原こまくさ橋の2カ所に設置してある防災用監視カメラによる動画映像の提供を始めた。市役所で行われた送受信開始式には中原正純市長はじめ市職員と同事務所の担当者など約40人が出席。テレビモニターのスイッチが入れられて監視カメラの画像が画面に映し出されると、見守る職員らから大きな拍手が起こった。中原市長は「現地の状況を居ながらにして即座に把握できることとなって大変頼もしく、うれしい。災害防止に有効に生かしていきたい」とあいさつした。
画像は災害時にも信頼性の高い光ファイバーを通じて国土交通省から市役所に伝達される。同所管内では飯島町、大鹿村に続いて3番目の接続。
同事務所が設置している監視カメラは河川13、砂防28の計41基。このうち駒ケ根市には今回画像の配信を始めた2基を含め5基のカメラが設置されている。同事務所は今後これらについても整備を進め、順次画像を配信していきたいとしている。 -
【記者室】
国民保護法に基づき上伊那の市町村議会6月定例会に上程された国民保護協議会条例案などが、賛成多数で可決された。3月議会で継続審査となっていた箕輪町も、賛成多数で可決した▼継続審査理由の一つに、住民との話し合いができていない-とあったが、6月までに何らかの取り組みがあっただろうか。法律だから-でなく、いずれ計画策定するにせよ、もっと議論の時間があってもよかった▼「住民を戦争に巻き込む」計画策定に反対した上伊那地区憲法を守る会と町職員労組。その声は、届かなかった。日本は戦争できる国に近づいていると感じる。反対と言えるうちはいいが、かつてそうであったように、声を発することができない国にならないよう切に願う。(村上記者)
-
どろんこサッカー 15チームが熱戦
第1回どろんこサッカー「DOROCUP2006」が25日、伊那市荒井区の休耕田であり、職場仲間や学校の保護者会などでつくる15チームが参加し、熱戦を展開した。
伊那商工会議所青年部がサッカーのワールドカップ(W杯)ドイツ大会にちなみ、地域の活性化を狙い企画。1チーム5人編成で、3チームごとの予選リーグと決勝トーナメントで順位を決めた。
おそろいのユニホームや、前身タイツ、着ぐるみといった奇抜な衣装で登場。泥に足をとられて悪戦苦闘しながら、必死にボールを奪い合って泥しぶきをあげた。
オーバーヘッドキックなど豪快なプレーや、巧みなパスワーク、ロングシュートを決めて、会場を沸かせる場面もあった。
職場の仲間で参加した駒ケ根市の佐藤康晴さん(30)は「泥のにおいがたまらない。疲れたが本当に楽しかった」と話していた。 -
福祉マップ完成
伊那市内の商店や施設、レジャースポットなどのバリアフリー環境を示した「福祉マップ」が完成した=写真。
障害者にも気軽にまちへ出かけてもらえるように竏窒ニ、昨年10月から検討を進めてきたもので、宝くじ助成の事業援助を受けた。
制作は、以前にもマップを制作した経験のある障害者ボランティアサークル「ひまわりのたね」に依頼。行政の視点からではなく、実際に使用する人の目線を重視した。
マップの大きさはポケットサイズで、前回はなかった高遠、長谷地区も掲載した。ショッピングセンター、レジャー施設、飲食店などを分野ごとに分け、障害者用の駐車場、スロープ、点字ブロックなどの有無を表示。トイレについては「障害者用トイレの記載があっても形によっては使えなかった」という声もあったため、形態の分かる写真を添えた。公共施設に限定せず、レジャー施設なども盛り込むことで、外出したくなるような内容を目指した。
マップは全5千部発行し、市内の障害者家庭に配布する。また、社会福祉課窓口に置き、希望者にも配布していく。