-
信大ナイアガラワイン 販売開始
南箕輪村の信州大学農学部の学生が育てたブドウを使ったワインが完成し、19日から販売が始まりました。
学生が実習の一環で育てたブドウ「ナイアガラ」を使ったワインで、720ミリリットル入り1,500円です。
19日は生産品販売所でワインがお披露目され、学生が味を確かめていました。
ブドウは去年10月に植物資源科学コースの2年生が実習で収穫したもので、収量は299キロでした。
糖度が18度ほどの完熟したものが多かったということで、例年に比べて甘さや香りが強いということです。
ワインは合計230本つくられていて、信大農学部の生産品販売所で1人2本まで購入することができます。 -
農業の発展に貢献 知事表彰を報告
地域の農業の発展に功績があったとして、伊那市の美和土地改良区の北原幸彦理事長と、農事組合法人「山室」が知事表彰を受賞しました。
15日は伊那市長谷の美和土地改良区の北原理事長と、伊那市高遠町の農事組合法人「山室」の初代組合長の伊藤忠彦さんらが伊那市役所を訪れ、白鳥孝市長に受賞の報告をしました。
北原さんは、20年以上土地改良区の役員を務め、用水路の維持管理に尽力しました。
農事組合法人「山室」は、平成17年に設立されました。
遊休荒廃地を出さないよう、22ヘクタールの農地で酒米や、麦などを栽培しています。
白鳥市長は「農業は地域を守る基盤となっている。今後も、地域が一体となり、農地を守って下さい」と話していました。 -
JA上伊那 初心者対象の農業機械講習会
JA上伊那は、農業機械を安全に使用するための初心者講習会を、14日、伊那市西箕輪のJA菜園で開きました。
14日は、午前と午後の2回に分けて講習会が開かれ、合わせて31人が参加しました。
午前の部には、17人が参加し、トラクターや草刈り機などを操作しました。
この講習会は、JA上伊那が毎年開いていて今年で4年目です。
これまでは女性向けや、定年退職後に就農した人などを対象にして開いてきましたが、今年は広く初心者全般を受け入れました。
参加者は、JAの職員から指導を受けながら用意された農業機械を体験していました。
-
みはらしファームで試験的にサクランボ狩り
伊那市西箕輪の農業公園みはらしファームは、9日と10日の2日間、試験的にサクランボ狩りを行っています。
9日は伊那市や東京都などから13人がサクランボ狩りに訪れました。
農園は広さ10アールで、4品種およそ30本が植えられています。
現在は「佐藤錦」と「高砂」の2品種が食べごろです。
みはらしファームでは、いちごやアスパラガスなど年間を通して6種類の収穫体験を行っていて、サクランボは客からの要望が多く寄せられていました。
地元の農家が6年前から栽培を始め、今年は天候が良く実が多くついたことから、急きょ9日と10日の2日間客を受け入れることにしました。
食べる量や採りやすい枝の高さなどを調べ、本格営業に活かしていきたいとしています。
サクランボ狩りは10日まで行われています。
小学生以上は2,000円、3歳から小学生未満は1,000円で、30分食べ放題となっています。
なお本格営業は来年からを目指すということです。 -
地域農業支援へコーン使ったドリンクを考案
箕輪町で栽培が盛んに行われているスイートコーンを使ったドリンクの試飲会が4日、町文化センターで行われました。
試飲会には、町内の飲食店の店主や商工会のメンバーらおよそ20人が参加しました。
これは、地域農業を支援する、箕輪町の「農業応援団計画」の一環で企画されたものです。
ドリンクは、地域おこし協力隊員で、東京都で料理店を営む三浦俊幸さんが考案しました。
誰でも気軽に作れるようにと、スイートコーンと上伊那地域の酪農家がつくる「おもてなし牛乳」をミキサーにかけ砂糖で味付けをしただけのシンプルなレシピになっています。
参加者は「甘味が強いので砂糖がなくてもいいのではないか」「アレンジして使ってみたい」などと話していました。
箕輪町では、野菜の中でスイートコーンの生産が最も多く、生産額は年間およそ5,300万円となっています。
未来農戦略係(みらいのせんりゃくがかり)の土岐俊さんは「農家が減少していく中で、農地を農地として活用していけるよう、アイディアを出しながら支援していきたい」と話していました。
町では、今後も地域農業の可能性を広げるため、様々なレシピやアイディアを考案していきたいとしています。 -
春の出荷に向けて蚕にエサやり
今ではほとんど目にすることがなくなった養蚕ですが、箕輪町中曽根では、大槻文利さんが春の出荷に向けて作業を始めました。
4日に卵から孵化して1週間ほどの14万匹の蚕が松本の業者から届きました。 体長は、1.5センチほど。
1か月で10センチを超えるまでに成長します。
大槻さんの養蚕所は、画面右側、自宅脇にあり、室温は、25度以上に保たれています。
5日初めて桑の葉を与えました。
大槻文利さん73歳。 祖父の代からの養蚕を受け継ぎ、高校を卒業して以来50年以上になります。
妻のかつえさん、研修に来ている川岸の片倉さんとともに桑の葉を与えていきます。
出荷は、春、夏、初秋、初冬の年4回。 春は、6月初めから約1か月間飼って、7月初旬まゆの状態でJAに出荷します。
エサやりは、1日に4回、1週間ほど続けられ、ある程度成長してからは、1日3回になるということです。
JA上伊那によりますと、上伊那の養蚕農家は今3軒のみで、昨年度のまゆの出荷量は、約1,500キロ。
大槻さんは、その半数以上の840キロを出荷しました。
自宅周辺には、広大な桑畑もあり、エサやりを終えると今後に備えて桑の葉の収穫を行っていました。
「大きなまゆに育ってもらえればうれしい」
大槻さんのまゆは、岡谷の製糸工場に送られ、絹糸などに加工されています。 -
伊那市東春近で「御田植祭」
伊那市東春近田原の白山社が所有する田んぼで「御田植祭」が2日に行われました。
御田植祭は、白山社が所有する3アールの田んぼで行われました。
田植えの前に神事が行われ、今年の五穀豊穣を祈願しました。
この田んぼは「斎田」と呼ばれ、神に供える米を栽培する田んぼです。
神社が斉田を所有しているのは全国的にも珍しいということです。
田植えは氏子総代8人と、伊那市出身のタレント成美さんら早乙女姿の女性5人の合わせて13人で行いました。
これまでは氏子総代だけで行っていましたが、多くの人に御田植祭を知ってもらおうと初めて早乙女が登場しました。
「筋つけ」という農機具を使い、
等間隔になるよう手で植えていきます。
今回は初めて田原囃子保存会が参加し、風水害除けを祈願するお囃子を奉納しました。
東京などから来た人たちも御田植祭を見学していました。
稲刈りは10月に行われ、米は11月の新嘗祭で奉納されるということです。
-
信大農学部 東工大と家畜管理を研究
南箕輪村の信州大学農学部は東京工業大学と連携して最新のセンサーやAI処理により家畜の健康状態を管理する研究を行います。 25日はこの研究に携わる信州大学と東京工業大学の関係者が記者会見を開き、研究の概要について説明をしました。 信州大学農学部の竹田謙一准教授は「家畜の健康状態を把握する事で生産性や質の向上にもつながる」と説明していました。 今回の研究は、東京工業大学などが開発した行動や体温、位置を把握するセンサーを牛に取り付け、センサーからのデータをAIで処理しスマートフォンなどで管理できるようにします。 この研究が実用化されれば、生産者はこれまで経験や勘にたよっていた家畜の健康をデータとして管理できるようになるという事です。 信州大学の中村宗一郎副学長は「実用化というゴールに向け、協力して研究を進めていきたい」と話していました。 今年度は、信大で実験を行い、来年度以降上伊那の酪農の現場でテストを積み重ねていくという事です。
-
JA上伊那総代会 販売目標145億円
JA上伊那通常総代会が25日に開かれ今年度の農畜産物の販売高計画額を昨年度より5億円多い145億円とする事業計画案が承認されました。 25日はJA上伊那本所で第22回通常総代会が開かれ組合員250人ほどが出席しました。 今年度の農畜産物の販売高は昨年度より5億円多い145億円を目標としています。 品目別では米が45億円、野菜が22億円、きのこが21億円、花卉が15億円などです。 JA上伊那では、販売高の3割を占める米を中心に、花卉や野菜、きのこなどの生産量の拡大を図りたいとしています。 御子柴茂樹組合長は「異常気象やTPP、自己改革など課題が山積している。 行政や商工団体などと力し地域に必要なJAを目指していきたい」と挨拶しました。
-
罠センサー新たに20基手良地区に設置へ
伊那市有害鳥獣対策協議会の総会が21日市役所で開かれ、罠につけるセンサーの実証実験を今年度も継続して実施することなどが報告されました。 センサーは、今年2月に手良地区に10基設置されました。 罠についたワイヤーが引っ張られセンサーのジャックが抜けると電波を発しインターネット上で確認できるシステムです。 総会では、里山のふもとは受信したが入り組んだ谷は受信しにくいとの報告がありました。 今年度は、木々の葉が生い茂った梅雨の時期に調査を実施する計画で、20基を新たに手良地区に設置する計画です。 協議会では、成果があれば広範囲に設置したい考えです。 他に、GPSやドローンなどの新産業技術を活用したニホンジカの捕獲実証実験も計画しています。 有害鳥獣による昨年度の市内の農業被害額は前の年度よりおよそ400万円少ない2,500万円だったということです。
-
ミドリナ委員会 プレイベント「入笠山ハイキング」
伊那市が進める50年の森林ビジョンの活動を民間が中心となって応援するプロジェクト「ミドリナ委員会」は、初めてのイベントとなる入笠山ハイキングを、21日に行いました。 仙丈ヶ岳にある山小屋馬の背ヒュッテの管理人斎藤しのぶさんが案内人を務め、標高1,955メートルの入笠山の頂上を目指しました。 6月から始まるイベントのプレ企画として行われたもので、委員や一般などおよそ10人が参加しました。 ミドリナカフェと題して6月から毎月行われるこのイベントは、森と人との関わりを様々な切り口で広く発信していこうというものです。 50年の森林ビジョンは、次世代に森林や自然環境・農林業を引き継いでいこうと市が進めているものです。 先月設立したミドリナ委員会には、3つの部会があり、そのうちの1つイベント部会が企画しました。 頂上では、参加者がコーヒーを飲んだりしながら景色を楽しんでいました。 次回は、林業で生計を立てている西村智幸さんが「きこりという仕事と生き方」をテーマに話をします。 他にも、様々な企画を用意しているということで、委員会では多くの参加を呼び掛けています。 (平賀さん96-0438)
-
諏訪形区を災害から守る委員会 農水省優秀賞を受賞
伊那市西春近の諏訪形区を災害から守る委員会は農林水産省の第2回インフラメンテナンス大賞で、全国から応募のあった200団体のうち17団体が選ばれた優秀賞を受賞しました。 インフラメンテナンス大賞は農林水産省や国土交通省などが優れた社会インフラの整備や保守管理を行っている事業者や団体に贈る賞です。 今回は全国から200ほどの応募がありました。 諏訪形区を災害から守る委員会は平成18年の7月豪雨をきっかけに貝付沢に広葉樹を植えるなどの活動を行っています。 委員会は、災害後、県が治山事業を行った貝付沢での植樹や林道整備などの保守管理活動をしていて、森林の強靭化に貢献していると評価されました。 今年のインフラメンテナンス大賞は全国で32団体が受賞しました。 諏訪形区を災害から守る委員会では今年も秋に370本ほどの広葉樹の植樹を行う計画です。
-
松くい虫被害拡大に歯止めかからず
伊那市の平成29年度の松くい虫の被害量は過去最大となった平成28年度に比べると減少したものの、標高900mより低い松林で被害が拡大していることが報告されました。 17日は、伊那市役所で松くい虫対策協議会が開かれ、被害状況が報告されました。 松くい虫の被害量は、昨年度2,210立方メートルで、過去最大となった平成28年度の2,847立方メートルと比べると減少しましたが、標高900mより低い松林を中心に被害は拡大しています。 破砕や燻蒸などの処理費用は、昨年度、過去最大の4,749万円となっています。 伊那市では、引き続き、マツタケ山など守るべき松林を的確に定めて対策するほか、周辺の松林については樹種転換を進めたいとしています。 また、信州大学と共同で進めている小型無人機ドローンを活用した実証実験についても報告がありました。 富県南福地の5ヘクタールの森林を上空から調査したところ、およそ2000本の松のうち、150本の被害木があり、今年度は、そのうちの40本を処理し経過を観察するとしています。 協議会の委員からは、「ストーブ用に積んである薪や、伐採後の切り株からの感染が疑われる」として適切な処理を望む意見が出されていました。 白鳥孝市長は、「被害は拡大していて全国的にも困っているがカンフル剤はない。信大との連携を含め、早期対応で守るべき森林を守っていきたい」と話していました。
-
水稲の高密度苗と側条施薬 実演会
水稲の省力化と低コストでの生産を目指す高密度で育てた苗の田植えの実演会が、10日伊那市東春近の田んぼで開かれました。 通常は1箱に100グラムのもみをまきますが、高密度の苗は2.5倍となる250グラムをまいて育てました。 この高密度な苗「密(みつ)苗(なえ)」を植えることができる田植え機で実演が行われ関係者30人ほどが見学し、写真を撮るなどしていました。 この実演会は、上伊那農業改良普及センターが東春近の農事組合法人はるちかのほ場で開きました。 農機具メーカーが協力し、密苗を田んぼに植えていきます。 通常の苗だと10アールの田んぼを植えるのに25枚の苗箱が必要ですが、密苗だと7.5枚ほどで済むということです。 また10日は、側条施薬の実演も行われました。苗を植えながらそのとなりに農薬をまく新技術です。 これまでの密苗の試験栽培で、省力と低コストの効果は確認できていますが、初期の病害虫防除に課題が残っていて、この新技術にも期待がかかります。 すでに、この農機具を導入している法人の関係者も見学に訪れていました。 上伊那農業改良普及センターでは、「密苗の導入で省力・低コスト・増産につなげたい」と話していました。
-
箕輪町木下 かりんの花が見ごろ
箕輪町木下でかりんの花が見ごろとなっています。 濃いピンク色のものと、淡いピンク色のものの2種類があります。 90歳の果樹農家、小原金安さんは30本程のかりんを育てています。 今年は例年より1週間ほど早く咲き始めました。 10月頃に収穫の時期を迎えるという事です。
-
上伊那森林組合 昨年度のペレット生産量3,296トン
上伊那森林組合の通常総代会が25日に伊那市内で開かれ、昨年度のペレット生産量が前の年度を約670トン上回る3,296トンだった事が報告されました。 市内で通常総代会が開かれ昨年度の事業報告が示されました。 昨年度のペレットの生産量は3,296トン、金額にして9,399万円でした。 組合によりますと上伊那の福祉施設や宿泊施設、保育園などで20台の大型ペレットボイラーが現在稼働していて年々需要が高まっているという事です。 この日はほかに、今月10日に明らかになった不適切な会計処理について報告がありました。 組合長の白鳥孝伊那市長は組合員や関係機関に陳謝し「信頼回復と経営健全化にむけ役職員一丸となって取り組みたい」と話していました。
-
JA上伊那あぐりスクール 22メートルの巻き寿司に挑戦
小学生が農業体験を行うJA上伊那のあぐりスクールが21日に開校し、長さ22メートルの巻き寿司作りに挑戦しました。 長さ22メートルの巻きすの上に150枚の海苔がのせられました。 11升のコシヒカリが配られ、子ども達が海苔の上にのせていきます。 今年度あぐりスクールを受講する小学3年生から6年生64人のうち、この日は48人が参加して親子で22メートルの巻き寿司を作りました。 かんぴょう、きゅうり、でんぶの3種類の具材をのせたら全員で呼吸を合わせて巻いていきます。 適度に力を加えて形を整えたら完成です。 丁寧に持ち上げて全員で記念写真を撮りました。 あぐりスクールは農作物が食卓に並ぶまでの過程を学び、様々な体験をする事で食と農について考えてもらおうとJA上伊那が行っているものです。 今年度は12月まで毎月1回教室が開かれる事になっていて、次回は田植えや落花生の種まきなどを予定しています。
-
ミドリナ委員会 設立総会
伊那市が進める50年の森林(もり)ビジョンの活動を民間が中心となって応援するプロジェクト「ミドリナ委員会」の設立総会が市役所で10日、開かれました。 委員会は、伊那市芸術文化大使で人物デザイナーの柘植伊佐夫さんが代表を務め、山岳関係者や地元商店主など様々な分野で活動する委員27人で構成しています。 50年の森林ビジョンは次世代に森林や自然環境・農林業を引きついでいこうと伊那市が進めているものです。 委員会では「森・人・美」を理念に、伊那市50年の森林ビジョンの推進を応援するためのプロモーションを行います。 総会では事業計画が示され今年度は、ウェブサイトを作成し、森を取り巻く現状や課題などを取材して発信する他、地元産材を活用した商品開発や販路拡大の研究をするとしています。 また、キックオフイベントとして森に関するシンポジウムを計画しています。
-
総合的病害虫・雑草管理「IPM」実証実験でパプリカ定植
化学農薬に頼らずに病害虫や雑草を防ぐ農作物の栽培方法について実証実験を行っているJA上伊那などは、4年目の取り組みとして南箕輪村のビニールハウスにパプリカの苗を、11日に植えました。 南箕輪村のあじ~な隣にあるJA上伊那の4棟のビニールハウスにパプリカの苗1,100本を植えました。 JA上伊那などは、化学農薬に頼らずに病害虫や雑草を防ぐ栽培方法「総合的病害虫・雑草管理、IPM」の実証実験を2015年から行っています。 この方法はハウスの中にシートを敷きつめる事で雑草が生えるのを防ぎます。 側面には虫が嫌う赤色のネットをはり侵入を防いでいるほか、害虫を食べる昆虫を放すなどの対策を行います。 肥料は土には入れずパイプを通して水に混ぜて与える半水耕栽培で、過不足なく行きわたらせる事ができ地下水の汚染を防げるとされています。 去年まではミニトマトも栽培していましたが今年は市場価格が安定していて国産の需要が高いパプリカのみを栽培する事にしました。 これまでの実験で目立った害虫の被害はなかったという事です。 収穫は7月下旬から始まり、今年は初めて東京や名古屋方面の市場への流通を目指 しています。 JA上伊那では、今後「IPM野菜栽培マニュアル」を作成し地域に提案する計画です。
-
上伊那主力野菜アスパラガス 出荷作業始まる
上伊那地域の野菜の主力品目となっているアスパラガスの今シーズンの出荷が始まりました。 暖かい日が続いていることから、例年よりも早く収穫期を迎えています。 伊那市西箕輪大泉新田にある㈱JA菜園では、およそ60棟のハウスでアスパラガスを栽培しています。 先端にノコギリ状の歯のついた専用の道具を使い、柄の長さほどのものを選んで刈り取っていました。 今年は3月から4月にかけて気温の高い日が続いていることから、例年に比べて芽の伸びが早く、この時期にしては収量も多くなっているということです。 南箕輪村のJA上伊那広域野菜選荷場には収穫されたアスパラガスが集まり、Sから3Lまでのサイズごとに箱詰されていました。 長野県のアスパラガスの出荷量は全国4番目で、上伊那地域は県内ではJAながのに次ぐ2番目の出荷量となっています。 アスパラガスの出荷の最盛期は4月中旬から5月上旬で、多い時には1日3万トンほどを出荷するということです。
-
JA上伊那 新規採用24人が入組式
新年度を前にJA上伊那では一般企業の入社式にあたる新規採用職員の入組式が伊那市のJA上伊那本所で30日行われました。 式の始めに全員で、JA綱領を斉唱しました。 JAでは定年退職者が増えている事もあり、今年は24人が新たに入りました。 男女別では、男性が11人、半数以上の13人が女性です。 JAでは「女性の農業への関心が高まっているのではないか」と話していました。 大学・短大卒が22人、高卒が2人です。 御子柴茂樹組合長から辞令を受け取りました。 御子柴組合長は、「それぞれのスキルを発揮し、スピードと責任感を持って行動してほしい」と呼びかけました。 新規採用職員を代表して箕輪町出身の中坪敬介さんは、「地域の農業のさらなる発展の為、農家の声をきき、自ら汗をかき、チャレンジ精神を忘れずに取り組んでいきたい」と誓いの言葉を述べました。 辞令を受け取った24人の職員は、週明けの4月2日から、金融・営農・共済などぞれぞれの部署で社会人としてのスタートをきります。
-
伊那市産そばブランド化へ 50か所で成分分析
伊那市と信州大学農学部は、市内で栽培されたそばのブランド化を目指し、来年度、市内50か所で成分分析を行います。 伊那市と信州大学は、市内の50か所で収穫された実を分析し色味や香り、甘み成分など6項目を調べる計画です。 調査では、土壌や栽培方法なども合わせて調べ、伊那地域にてきしたそばの栽培技術確立と品質向上につなげたいとしています。 また、県内外の他の産地で収穫されたそばとの比較も行います。 市では、分析により良質なそばの収穫に繋げ、伊那のそばをブランド化したいとしています。
-
伊那市50年の森林ビジョン ゾーニング示す
伊那市50年の森林ビジョン推進委員会が伊那市役所で開かれ、森林の機能や用途などを区分けしたゾーニング図が22日示されました。 ゾーニング図は、50年の森林ビジョンを推進するための基本となります。 市内の森林およそ5万5千ヘクタールを、赤の山地保全・水保全ゾーン、青の生物多様性・文化ゾーン、黄色のコミュニティゾーン、緑の木材生産ゾーンの4つに区分けし、木材生産が最も広い、2万8千ヘクタール程となっています。 市では、このゾーニングを基に今後、森林整備などを行っていく予定です。 委員からは「希少動植物の生息場所や、既に間伐が終わったエリアなどの情報を加えては」といった意見が出されていました。 委員長の植木達人さんは、「これをたたき台にして、より良い計画にしていきたいです」と話していました。 市では今後、市内で住民説明会を開催するほか、森林所有者に対し意向調査を行う事にしています。
-
箕輪町 野菜の地産地消55%
箕輪町は「農に関する住民アンケート」を実施し15日結果を公表しました。 アンケートでは地元産の野菜を消費している家庭が55%という結果が出ました。 アンケートは町民1,000人を対象に去年12月から3か月間行われ432人から回答がありました。 野菜をどこで入手しますかという質問に、スーパーなどの直売コーナーと答えた人が22%、自家栽培が18%、近所親戚からいただくが18%、スーパーなどの直売コーナー以外が17%、直売所が15%でした。 スーパーなどの直売コーナー、自家栽培、直売所を合わせると55%で地元産の消費は2人に1人を超えているとしています。 また野菜を選ぶときに箕輪町産を意識していますかとの問いには意識しているが38%、意識していないが59%となっています。 箕輪町では来年度から実施する農業応援団計画を策定していて地産地消の推進や農作業支援などを進めていくことにしています。
-
森林づくり県民税活用した間伐実績見込み報告
みんなで支える森林づくり上伊那地域会議が1日に伊那市の伊那合同庁舎で開かれ、今年度の里山整備の実績見込みが報告されました。 上伊那地域振興局林務課によりますと、上伊那の里山の間伐面積は、今年度192haを見込んでいるということです。 森林税事業の第2期に定められている平成25年度からの5年間で、上伊那の間伐実績は合わせて1,421haとなる見込みです。 林務課では「県が計画した5年間の県全体の間伐目標面積1万5千haの約10分の1にあたる1,421haが実績見込みとなり、一定程度進んだ成果とみている。」としています。 堀田文雄上伊那地域振興局長は「森林づくり県民税は、これまでの5年間“間伐の財源”として活用されてきたが、来年度からの5年間は森林の利活用も含め事業を進めていきたい。」と話していました。
-
新宿の小中学校の伊那市の花を贈る
卒業式シーズンに合わせ、伊那市は友好都市、東京都新宿区の小中学校に市の特産の花「アルストロメリア」を送ります。 13日は、JA上伊那伊那支所でアルストロメリアのラッピングと箱詰めが行われ、市やJAの職員15人が作業にあたりました。 今回送るのは、新宿区の中学校10校の卒業生、およそ1000人分のアルストロメリアです。 職員らは手分けして選別やラッピング、リボンをつけるなどしていました。 新宿区との友好をより深めるとともに、アルストロメリアを知ってもらおうと、伊那市が今回初めて企画したものです。 伊那市総務課の泉澤正広さんは「新宿の卒業生のみなさんにもっと伊那市を身近に感じてもらいたい」と話していました。 アルストロメリアは、16日に一斉に行われる中学校の卒業式で配られる予定です。 伊那市では、来週卒業式が行われる新宿区の小学校や養護学校にも送ることにしています。
-
TPPの署名前にJAが影響や国の対策について説明会
アメリカを除く11か国が参加するTPPの署名式が日本時間の9日にチリで行われるのを前にJA長野中央会などは協定に関する説明会を、7日に伊那市内で開きました。 説明会は6日の長野会場に引き続きJA長野中央会が開きました。 7日の説明会には県内の生産者のほかJAや県、市町村の職員など約120人が参加しました。 説明会では農林水産省関東農政局の職員が環太平洋連携協定・TPPによる農業への影響や国の対策について説明しました。 国は関税削減などによる競争激化で国産品の価格が低下する事を想定し農林水産物の年間の生産減少額は約900億円から1,500億円となると試算しています。 JA長野中央会では、TPPにより農産物の輸入が増える事が想定される事から、引き続き万全な国内対策と説明を国に求めていくとしています。
-
森林の里親 都立高校と協定更新
森林(もり)の里親協定を締結している伊那谷森と人を結ぶ協議会と東京都立葛飾野高校は、協定の更新のための調印を、今日行いました。 調印式には、森と人を結ぶ協議会代表理事の稲邊 謙次郎さんと、東京都立葛飾野高校の高野 幸代校長が出席し、県や市関係者の立ち合いのもと、協定を締結しました。 森林(もり)の里親事業は県が仲介をして、企業や学校などと地域を結び付け森林づくりにつなげようというものです。 協議会と葛飾野高校は平成24年に協定を締結し、今回が2度目の更新となります。 協定に基づき、葛飾野高校は、毎年、1年生320人が伊那を訪れ、ますみヶ丘や鹿嶺高原などで、森林の整備作業を行っています。
-
天竜川の原風景目指し 河川敷で雑樹木搬出作業
伊那市西春近の地域住民は、地区内の天竜川河川敷の整備作業を25日に行いました。 この日は、およそ100人の住民が参加して、事前に伐採された河川敷内の樹木を、輪切りにして搬出する作業を行いました。 河川敷に生えていたのは、主にニセアカシアやヤナギで、中には直径1メートルほどになる木もありました。 西春近自治協議会では、天竜川の原風景を取り戻そうと、平成18年から整備作業を行っています。 荒れた河川敷は野生鳥獣の隠れる場所にもなっているということです。 自治協議会の三澤一志会長は「整備作業をこれからも続け、昔のように雑木のない河川敷を復活させていきたい」と話していました。
-
南ア食害対策協議会 10周年記念報告会
南アルプス食害対策協議会の発足10周年を記念した活動報告会が24日に伊那市役所で開かれました。 会場には、信州大学や中部森林管理局など、関係機関から60人が出席しました。 信州大学農学部の竹田謙一准教授がこれまでの活動と今後について話しました。 竹田准教授は、これまで調査してきたニホンジカの行動を踏まえ、今後どのように個体数調整を行っていくかを説明しました。 竹田准教授は「シカは周りに木々の少ない広場のような場所で行動することが多い。そういった場所での捕獲が効率的ではないかと思う」と話していました。 南アルプス食害対策協議会は、平成19年9月に野生動物からの高山植物の保護と復元を目的に発足しました。 平成20年度からは、ニホンジカの食害から守るための防護柵の設置を始めました。 南ア食害対策協議会副会長の久保芳文南信森林管理署長は「協議会の活動は日本で初めてといってもいい取り組み。成果も出ているので、活動が全国のモデルになるよう次の10年に向けて取り組みを続けていきたい」と話していました。