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町全体で農業応援を 計画策定
箕輪町は、来年度から5年間の農業政策の指針となる箕輪町農業応援団計画を初めて策定しました。 計画では町全体で農業を支える取り組みの推進が盛り込まれています。 23日は箕輪町役場で定例記者懇談会が開かれ白鳥政徳町長が農業応援団計画について説明しました。 計画は来年度から2022年度までの5年間です。 農家や一般、企業など町全体で農業を支え、農地が農地として使われ続ける環境をつくる事を目的としています。 農家に対しては、生産や販売支援、農地の確保などの施策が記されています。 また、消費者に対しては地産地消の推進の他、企業には農作業支援のマッチングなど、町全体で農業を守る取り組みを行うとしています。 町では計画をホームページで公開しています。
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森林整備 ドローン活用有効
森林整備に小型無人機ドローンを活用する実証試験を行ってきた伊那市は22日試験結果の報告会を開きました。 来年度から市有林などで実際の作業にとり入れていきたいとしています。 22日は伊那市や信州大学の関係者などが出席し報告会が開かれました。 ドローンによる実証試験は伊那市が信州大学の協力を得て、「森林整備計画の策定と間伐した木材の収穫の確認」、「松くい虫被害木の確認」の2つを行いました。 森林整備計画の策定などを行った加藤正人教授は、ドローンで撮影した画像から木の高さや太さが解析できたと話していました。 間伐前と間伐後の画像を比較する事で、伐採量の確認も誤差無く行えたとしています。 また、森林の奥に立ち入る事無く、林道の設置場所などの計画が立てられる事から作業員の安全にもつながるとしています。 松くい虫被害木の調査については、信州大学の学生が立ち上げた初のベンチャー企業が行いました。 人工衛星の画像と、ドローンで撮影した画像の解析を行い、被害木を色ワケして表示します。 試験を行った竹中悠輝さんは「被害木の場所や本数などさらなる精度の向上が必要だ」と話していました。 報告を受け伊那市は、森林整備について来年度からドローンを導入し、「長野県モデル」として発信していきたいとしています。
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罠にセンサー 猟友会の負担軽減へ
伊那市は有害鳥獣を駆除するくくり罠に付けるセンサーの実証実験を始めました。 センサーが実用化されれば設置場所を見回りする必要がなくなり、猟友会員の負担軽減につながります。 22日は、センサーの試作機の設置作業が手良地区で行われました。 実証実験は、伊那市と、伊那猟友会手良支部、伊那市有線放送が行いました。 罠についたワイヤーが引っ張られ、センサーのジャックが抜けると通電して電波を発し、インターネット上で確認できるというシステムです。 センサーは低い電力で活用できる長距離無線機で、受信機は、美篶のライスセンターにあります。 無線が届く場所かどうかを確認しながらセンサーを設置していました。 またスマートフォンでセンサーが作動したかを確認していました。 伊那市では有害鳥獣対策として猟友会員を中心に罠による捕獲を行っていますが、設置者は毎日罠を見回る必要があり大きな負担となっています。 22日は7つのセンサーを設置しました。 伊那市では、通信状況や現場での使い勝手などについて調査研究を行い、来年度中には本格運用につなげたいとしています。
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「もりもり上伊那 山の感謝祭」 林業功労者を表彰
森林の恵みを次世代に引き継ぐ「もりもり上伊那 山の感謝祭」が1日、伊那市のいなっせで開かれ、林業に功績のあった個人や団体が表彰されました。 林業関係功労者表彰には、4人と2団体が選ばれ、このうち伊那ケーブルテレビ放送エリア内では、2人が表彰されました。 伊那市長谷溝口の高見勝人さんは、県森林組合連合会職員として地域林業の推進に寄与しました。 南箕輪村大泉の唐澤謹男さんは、鳥獣保護員として、狩猟者の指導や鳥獣保護の啓発活動に携わりました。 受賞者を代表して高見さんは「今後もそれぞれの立場から地域林業が発展するよう尽力していきたい。」と話していました。 上伊那地域振興局の堀田文雄局長は、「林業を次世代へ引き継ぐためには、森林を商業や観光と繋げて経済循環を大切にしていく必要がある。」と話していました。 「もりもり上伊那 山の感謝祭」は、豊かな森林を次の世代に引き継いでいこうと上伊那地域振興局などが毎年開いているもので、会場にはおよそ100人が訪れました。
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上農生産環境科 卒業前に成果を弁当で
南箕輪村の上伊那農業高校生産環境科の3年生は、卒業を前に学習の成果として、自分たちがそだてた米が入った弁当を8日、たのしみました。 弁当には3年生が今年育てた米「風の村米だより」が使われています。 素材の味をしっかりと味わえるようにと雑穀ごはんになっています。 ダイコンやニンジン、ネギなども、生徒たちが栽培したものです。 生産環境科の3年生は、米の生産から流通について学んできました。 8日も、生徒の保護者で、辰野町で瀬戸ライスファームを営む瀬戸真由美さんから話を聞きました。 稲作を行う瀬戸ライスファームでは、個人を対象に、米や餅などの販売を行っています。 付加価値を付けた米や米粉を使った料理方法の提案など、独自の販売を行っています。 生徒たちは、瀬戸さんのほかにも、地域の農家の生産から流通まで、米について学習を深めてきました。 今回は、その後、流通した米が飲食店に届き提供されるところまで学ぼうと、伊那市内の飲食店に協力してもらい弁当にしてもらいました。 3年生は現在、卒業を前に自宅研修の時期に入っていて、今日が、最後の授業です。 担任の岩崎 史(ふみ)教諭は、「地域で活躍している素晴らしい方々の背中を見て、自分たちの未来に役立ててほしい」と話していました。 上農高校の卒業式は、3月3日(土)となっています。
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長野米「風さやか」 シンガポールへ輸出
長野県が開発した米のオリジナル品種「風さやか」をシンガポールに輸出する発送式が2日、伊那市のJA上伊那本所で開かれました。 JA上伊那などは米の消費拡大を図るため海外に出荷する取り組みを始めています。 2日は伊那市で生産された長野県オリジナルの品種「風さやか」約5.6トンが輸出米として発送されました。 この米を特別な技術で加工し栄養価を高め「金芽米」「金芽ロウカット玄米」というブランド名でシンガポールに輸出します。 シンガポールでは健康志向が高まっていて栄養価の高い米の消費が拡大しているということです。 今年は全県から合計12トンを出荷する計画でJA上伊那では継続して生産に力を入れていくということです。
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農林水産大臣賞に(有)笠原農園のアルストロメリア
信州フラワーショーウィンターセレクションに出品された作品の品評会が2日開かれ最高賞の農林水産大臣賞に伊那市の有限会社末広農園のアルストロメリアが選ばれました。 末広農園のアルストロメリアは全体のバランスが整っていることや花が大きく発色が良いことなどから農林水産大臣賞に選ばれました。 信州フラワーショーウィンターセレクションには県内各地から約400点が集まりました。 会場にはアルストロメリアを中心にダリア、アネモネなどが並び訪れた人たちが花を楽しんでいました。
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箕輪西小と西山会が森林づくり賞 知事賞を受賞
学校林活動や森林環境教育推進に功績のあった団体に贈られる「長野県ふるさとの森林づくり賞」の森林環境教育推進の部で、箕輪西小みどりの少年団と上古田西山会の活動が知事賞に選ばれました。 22日は箕輪西小の児童や西山会のメンバーが箕輪町役場を訪れ、白鳥政徳町長から賞状を受け取りました。 箕輪西小みどりの少年団は昭和57年に発足し、これまで、学校林や上古田区有林の下草刈りや植林作業などを行ってきました。 西山会は、上古田区民でつくる森林整備団体が、子ども達の取り組みを支援しようと平成22年に発足させました。 役場を訪れた箕輪西小5年の丸山晃治くんは「二酸化炭素を吸収してくれる森林を大切にしたいと思った」と話し、4年の大和悠人(おおわはると)くんは「木の大切さがよくわかった」と話していました。 西山会の唐澤政成会長は「地元の山や森のありがたさを知って、整備することの大切さを学んでほしい」と話していました。 なお、今年度の森林づくり賞では、長年に渡り地域の森林づくりの担い手育成に取り組んだとして、KOA株式会社が全体の最高賞となる「ふるさとの森林づくり大賞」に、炭焼き技術の普及活動を長年行ったとして伊那市の伊東修さんが森林づくり推進の部の「知事賞」に選ばれています。
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アグリフォーラム 若手農業者らが取り組みを発表
上伊那の若手農業者や高校生が集い、農業の取り組みや意見を発表する「2018アグリフォーラム」が23日、伊那市のJA上伊那伊那支所で開かれました。 フォーラムでは、上伊那地域の農業者4人と上伊那農業高校の生徒が発表しました。 箕輪町で酪農を営む荻原大樹さんは、乳牛が自由に動き回れる牛舎で飼育しているため、細かい観察が難しいことから、牛の歩数で発情期を検知するシステムを導入したということです。 牛の足に機器を取り付け、発情期に歩数が増加する行動習性をもとに、時期を知らせるメールが届くというものです。 このシステムを導入したことにより、妊娠頭数が増加し、乳量も増えたということです。 荻原さんは「発情を知らせるメールが来ても発情していないこともあった。今後はしっかりと見極め計画的に数を増やしていきたい。」と話していました。 フォーラムは、上伊那の農業者などでつくる実行委員会が毎年開いているもので、会場にはおよそ70人が訪れました。
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JA上伊那果樹部会北部支部 共同剪定作業
果樹農家でつくるJA上伊那果樹部会北部支部は、りんごと梨の共同剪定作業を、22日に行いました。 作業は、高齢化などにより剪定が困難な農家の手助けをしようと、毎年この時期に行っているものです。 若手会員の剪定技術向上の機会も兼ねていて、手ほどきを受けながら進めていました。
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ICT活用で儲かる農業に挑戦
「ICT情報通信技術を活用した儲かる農業への挑戦」をテーマにしたJA上伊那農業振興大会が19日伊那市のJA上伊那本所で開かれました。 大会ではヤンマーアグリジャパン株式会社の担当者がドローンと無人ヘリコプターを使った農業技術を紹介しました。 リモートセンシングと呼ばれるこの技術はドローンに搭載した特殊カメラで圃場を撮影し作物の生育状態を「見える化」するものです。 映像により作物の栄養状態や必要な肥料の量がわかりこれをもとに無人ヘリコプターで自動的に量を調整しながら肥料を散布するものです。 大会はICT情報通信技術を使うことにより儲かる農業経営を目指そうとJA上伊那が開いたものです。 会場には農業関係者約160人が集まり最先端の農業技術を学んでいました。
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上伊那で世界に目を向けた農業を
伊那市長谷で海外向けに米を栽培し輸出している出口友洋さんが南箕輪村の上伊那農業高校を訪れ、世界に目を向けた農業について話をしました。 19日は、生産環境科の1年生41人が出口さんの話をききました。 講師を務めた出口さんは2006年から、国産米を海外で販売しています。 去年は、初めて伊那市長谷の休耕田でカミアカリと呼ばれる特殊な米の栽培を行いハワイに輸出しました。 今回の講座は、出口さんに関する記事を見た生徒の要望で実現しました。 出口さんは、「日本の農産物は海外で暮らす日本人や日本食レストランなどでニーズがあります。 無農薬で安全安心なものを作り、中山間地の強みである風景を活かす事で、この地域の農業はさなる可能性があります」と話していました。 来年度、上伊那農業高校では、出口さんの圃場での栽培体験など更なる連携を検討していきたいとしています。 講座では伊那ケーブルテレビが去年出口さんの活動を取材し、まとめたプロモーションビデオも紹介されました。
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信大農学部のりんごジュース 販売開始
南箕輪村の信州大学農学部の学生が実習で栽培したりんごを使ったジュースが完成し、16日から販売が始まりました。 りんごジュースは、植物生産科学コースの学生が実習の一環で栽培した晩生種のりんご「ふじ」を使って毎年作られています。 5月から摘花などの手入れを始め、11月に例年並みの1.8トンを収穫しました。 これまでは1リットル入りの大瓶のみの販売でしたが、手軽に味わってもらえるようにと、今年から250ミリリットル入りの小瓶を作りました。 ラベルは、2年生の茂木環(もてぎ たまき)さんが子どもでも手にとりやすいようにとデザインしました。 茂木さんは「是非多くの人に手に取ってもらい、味わってもらいたい」と話していました。 りんごジュースは、1リットル入りが450円、250ミリリットル入りが200円で信大農学部の生産品販売所で購入することができます。(それぞれ税込価格)
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農業分野でも再生可能エネルギー導入
伊那市西春近のハウスでトマトを栽培している城倉禾一(かいち)さんは、市内で初めて農業用のペレットボイラーを導入し運用を始めています。 ハウスを暖めているこのボイラーは、地元の間伐材を使ったペレットで動いています。 トマト農家の城倉さんは、これまで使っていた重油のボイラーをやめ、今年度からペレットボイラーを導入しました。 室温が10度を下回ると自動で運転を開始し、一定の温度を保つ仕組みで、これまでに比べ火力が強いということです。 月に2回、燃料を補充していて、経費は重油に比べて若干高いものの、3年間は市から補助が出る事になっています。 城倉さんは「今年は気温がかなり低い日が多く心配していたが火力が強く安心した。環境のことを考えたエネルギーでトマトを作れるのは強みでもある」と話していました。 伊那市は今年度、二酸化炭素排出抑制計画を策定していて、ペレットストーブやボイラーの導入に対して補助を行っています。 城倉さんは、導入経費の3分の2にあたるおよそ260万円の補助を受けました。 伊那市の柴公人農政課長は「これから技術が進みコストも下がってくる。ペレットボイラーでも十分に賄えるようになっていくと思う」と話していました。 現在、補助を活用してボイラーを導入したのは城倉さんのみで、市内ではほかに、いちご農家が導入について検討しているということです。
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伊那木材センターで地元産木材の初市
地元産木材の初市が12日、伊那市東春近の長野県森林組合連合会伊那木材センターで開かれました。 会場にはおよそ5,000本のからまつやひのきが並び競りにかけられました。 地元の工務店や製材店のほか遠くは中京方面から30ほどの業者が集まり目当ての木材に値段をつけていました。 伊那木材センターの木材市は昭和35年頃から始まり今回が1,000回の節目となります。 木材は主に建築材として使われフシがなく真っ直ぐに伸びたものが人気があるということです。 初市の落札率は100%で1立方メートル当たりの平均落札額は1万4,500円だったいうことです。
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市役所会議室 地元産材活用しリニューアル
伊那市役所庁舎の5階会議室が、地元産の木材をふんだんに活用した内装にリニューアルされました。 5階会議室は、壁にカラマツを、柱にはアカマツを使っています。 低炭素社会実現に向けて実行するまち・ソーシャルフォレストリー都市推進のシンボルとして、東側の壁面に装飾が施されました。 スギやカエデ、ヤマザクラなど8種類の木の無垢の色を使って南アルプスの山並みを表現しています。事業費は1,200万円です。 照明はLEDに改修され、カーペットとなっています。 伊那市では、「会議などで多くの市民が使用するこの会議室を木質化することで、伊那産の木材の良さをPRしたい。低炭素社会実現に向けた取り組みを推進したい」としています。
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元旦に伊那みはらしいちご園でいちご狩り
1日の午前0時からは伊那みはらしいちご園でいちご狩りの営業が始まりました。 羽広いちご生産組合が行っている日本一早いいちご狩りとして20年間続いてきましたが、1日午前0時からの開園は今年が最後となります。 羽広いちご生産組合によりますと1日からきのう4日までに約1,100人がいちご狩りに訪れたということです。
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米の生産目標2万8,049トン
長野県農業再生協議会上伊那地方部会の、総会が25日伊那合同庁舎で開かれ平成30年産米について市町村ごとの生産数量目標が示されました。 上伊那の平成30年の米の生産目標数は、今年と同じ2万8049トンとなっています。 総会には、各市町村関係者やJA上伊那などおよそ60人が出席しました。 上伊那の平成30年の米の生産目標数は、今年と同じ2万8049トンで、 市町村別では、伊那市が1万1996トン、箕輪町が2290トン、南箕輪村が1521トンとなっています。 国の需給見通しをもとに県の生産量を設定した結果、今年と同じ数値となったため県内すべての市町村で数値を据え置きました。
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地元農家と上農生徒が「農業の魅力発見セミナー」
地域の農家や南箕輪村の上伊那農業高校の生徒が農業の魅力について考える「農業の魅力発見セミナー」が20日に開かれました。 セミナーでは地域の農家など4人が自身の農業経営について話をしました。 このうち箕輪町で牧場を経営する根橋英一さんは、「酪農から学ぶ命の大切さ」と題して話しました。 根橋さんは乳牛など130頭を飼育していて一日2,800キロの牛乳を出荷しています。 以前は搾乳量を増やす事に重点を置いていたという事ですが、今は牛に負担がかからないように搾乳量を減らしているという事です。 根橋さんは「牛の健康と命を守る事を一番に考える事が酪農の仕事で一番大切です」と話していました。 セミナーは、農業に関する知識を広げ将来地元で活躍する人材を育成しようと上伊那農業改良普及センターと伊那市、JA上伊那が開いているもので80人ほどが参加しました。
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南箕輪村の「風の村米だより」原産地呼称管理制度の認定受ける
南箕輪村で栽培されたコシヒカリ「風の村米だより」の今年度産の米が、長野県の原産地呼称管理制度の認定を受けました。 20日にJA上伊那南箕輪支所で記者発表が行われ、生産者を代表して農事組合法人まっくんファームの堀美津男組合長が概要を説明しました。 風の村米だよりは、南箕輪村のファーマーズあじ~なで販売されているほか、首都圏のデパートでも販売されています。 発酵鶏糞のみを肥料とし減農薬栽培されたコシヒカリで、村がブランド化を進めています。 今年度認定を受けたのは村内の2団体と17の個人農家が合計16ヘクタールで栽培した99トンです。 首都圏では、上伊那農業高校の生徒がデザインしたパッケージを使って来月から販売される事になっていて、今回の認定で長野県産の米である事を表示するシールを貼る事ができます。 堀会長は「産地や生産者の顔が見える安全安心な米だという事を消費者にアピールしていきたい」と話していました。 なお、今年度上伊那では、4件が認定米として登録されました。
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間伐材の搬出促進へ 作業道設置を学ぶ
間伐材の搬出量を増やすための効率的な作業道設置についての講習会が15日、伊那市手良の信州大学の演習林で開かれました。 講習会は、上伊那地域振興局と信州大学が連携し開いたもので自治体や林業関係者などおよそ30人が参加しました。 講習会では、信州大学の斉藤仁志助教が、航空レーザー測量を基に県が開発した山の起伏を色で示す立体図について説明しました。 また、このデータを活用して、作業道のルートを自動で設計するソフトを紹介しました。 説明の後、参加者は演習林内に研究用に造られた作業道を見学しました。 斉藤助教は、「作業道をあける前には現地を見て、危険箇所を確認する事が大切です」と話していました。 作業道を長く使うためには、「路面を押し固める事や、雨水などを流すルートをこまめに設置する事が必要だ」と話していました。 上伊那地域振興局によりますと、平成27年度の上伊那地域の間伐材の搬出率はおよそ53パーセントだという事です。
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あぐりスクール ついた餅を味わう
小学生が農業体験を行うJA上伊那のあぐりスクールの今年度最後の講座が16日開かれ、子どもたちが自分たちでついた餅を味わいました。 16日は、上伊那の児童46人とその保護者が参加し、上伊那産のもち米24キロをつきました。 あぐりスクールは、農業体験を通して子どもたちに農と食に親しんでもらおうとJA上伊那が行っています。 今年は米やジャガイモ、サツマイモなどを育てました。 餅がつきあがると、丸めてきな粉をまぶし、全員で味わいました。 あぐりスクールで育てたジャガイモ「きたあかり」を使ったポテトサラダもあります。 16日は、ほかに閉講式が行われ、児童に修了証が贈られたということです。
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上農産コシヒカリ 等級検査で最高評価
南箕輪村の上伊那農業高校の生徒たちが栽培したコシヒカリが米の品質のランクを決める等級検査で最高の評価を得ました。 伊那市のJA上伊那伊那支所です。 生徒達が持ち込んだのは、南箕輪村の特別栽培米「風の村 米だより」の名称で生産しているコシヒカリ150キロです。 これまで栽培した米は、校内や地域のイベントで販売したり、カントリーに出荷していました。 ここ数年、品質が向上した事から今年は初めて上農産として専門店に出荷することにしました。 農産物検査員が米を抜き取り、品種や形、水分などを調べました。 検査を受ける事で、品種や米の等級、産地などが認定されます。 持ち込んだ、5袋の検査を終えると、検査員から結果が生徒達に伝えられました。 検査を受けた150キロの米は、最も良い品質に与えらる、1等級の評価を受けました。 1等級となった上農産・風の村米だよりは、来年1月から2月にかけ長野市の米専門店で販売される予定です。 上農では今回の販売を契機に流通についても学んでいくことにしています。
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台風で傷ついたリンゴを使用しJAが新しくリンゴジュースを販売
JA上伊那は台風などで傷がついた規格外のリンゴを使用した新しいリンゴジュースの販売を16日から始めます。 JA上伊那が新しく販売するのは台風などの影響で傷がつき規格外となったリンゴを使用したジュースです。お土産品として販売するほか、県外の市場でも販売します。 14日に記者発表が行われJA上伊那きのこ果実大使でタレントの北澤ユウジさんが味を確かめました。 使用しているリンゴは上伊那産の「ふじ」です。 箕輪町のJA上伊那果実選果場にはジュースの原料となるリンゴが保管されています。 JAによりますと今年10月の台風21号、22号の風の影響で枝が表面にあたって傷ついたり、落果したものが多く出たということです。 ふじの出荷量は例年400トンですが今年は320トンで、金額にすると約2千万円の被害にのぼるという事です。 リンゴジュースは360ml入りで価格は540円、16日からJAの直売所などで販売が始まります。 リンゴをイメージした形の瓶には花を挿して楽しむこともできます。 リンゴジュースは全部で3,000本生産する予定です。
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地産地消推進で園児に地元産のリンゴをプレゼント
南箕輪村で獲れたリンゴを食べてもらい地産地消を進めようと12日、中部保育園の園児にリンゴが贈られました。 村営農センターの高木繁雄会長とリンゴ農家の菅家美果さんが保育園を訪れ、園児にリンゴを手渡しました。 村では、地元産の農産物のおいしさを知ってもらおうと、毎年、園児にリンゴをプレゼントしています。 今年は、村内の保育園などに「サンふじ」およそ1000個が贈られました。 この日はカットされたリンゴも配られ、さっそく園児が味わっていました。
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信大農学部の「山ぶどうワイン」完成 販売開始
信州大学農学部の学生が栽培した山ぶどうを使ったワインが完成し、12日から販売が始まりました。 南箕輪村の信大農学部生産品販売所で、12日からワインの販売が始まりました。 ワインに使われている山ぶどうは、植物資源科学コースと動物資源生命科学コースの2・3年生が実習の一環で栽培したものです。 35アールの圃場で、4月の棚付けを皮切りに毎週管理を行い、10月初旬に収穫をしました。 今年は、例年より実の付きがよく、糖度も高いものが出来たということです。 この日初めて味をみた3年生は「渋みもなく、すっきりしてとても飲みやすい」「良いワインが仕上がったな、と思う」と話していました。 信大農学部の山ぶどうワインは、720ミリリットル入りのフルボトルが2,200円、360ミリリットル入りのハーフボトルが1,300円で、農学部の生産品販売所で購入することができます。
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50年の森林ビジョンの取組み支援 「ミドリナ」発足
伊那市が進める50年の森林(もり)ビジョンの活動を、民間が中心となって応援するプロジェクト「ミドリナ」が8日に発足しました。 この日は、市役所で記者会見が開かれ、白鳥孝市長と発起人で伊那市芸術文化大使の柘植伊佐夫さんが概要を説明しました。 50年の森林ビジョンは、50年後の次世代に伊那市の森林・自然環境・農林業を引き継いでいこうと伊那市が進めているものです。 現在、自然体験学習や、都市圏で排出されたCO2を森林整備活動をすることで相殺するカーボンオフセットなどの取り組みを行っています。 プロジェクトでは、「伊那市ミドリナ委員会」と呼ばれる支援組織を設置して、広報活動や伊那市の木材の付加価値の創出、ビジネスマッチングなどを行っていきます。 また、取り組みに賛同してくれる企業や一般から「ミドリナ基金」として寄付を募り、50年の森林ビジョンや、ミドリナの活動に充てる計画です。 寄付のあった人たちには、伊那市の木材を使った返礼品を贈るということです。 柘植さんは、伊那市のプロモーション映像を制作しているイーナムービーズの総監督も務めていて、新たなプロモーションビデオ「森のこえ」に携わったことが、今回のプロジェクト立ち上げのきっかけになったということです。 柘植さんは「すでに様々な取組みが始まっているが、ビジョンを考えたときに、出来ていない部分に着手するべき最終局面に来ているのではないかと思う。みんなで森林の大切さを考えていきたい」と話していました。 白鳥市長は「取組みがこれまで以上に具体化すると思うし、幅が広がると思う」と話していました。 プロジェクトの中心となって活動する伊那市ミドリナ委員会は4月を目処に活動をスタートさせる計画で、まずはビジネスマッチングや付加価値の創出を中心に行っていくということです。
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羽広いちご生産組合設立20周年
伊那みはらしいちご園を運営する伊那市西箕輪の羽広いちご生産組合が今年設立20周年を迎え、30日、記念式典が行われました。 30日は、西箕輪の羽広荘で記念式典が行われました。 式典で、羽広いちご生産組合の井踏 岩夫組合長は、この20年間を振り返りました。 羽広いちご生産組合は、1997年に設立されました。 翌年の1998年1月1日にプレオープン、2月1日にグランドオープンしました。 当時は、県内でも先進的な水耕栽培に取り組みました。 開園までは、出荷7割、観光3割を見込んでいましたが、開園してみると数字が逆転し、観光が7割を占めるようになりました。 現在は、9割を観光が占め、1月から6月までの営業期間中に約7万人が訪れています。 伊那みはらしいちご園は、ハウスが19棟・経営面積は、およそ2haです。現在紅ほっぺという品種が主力です。 組合は、2001年に、日本農業賞大賞を受賞しています。 発足当初6軒あった農家も4軒に減少していますが、これからも新しい技術や品種を取り入れ、安全でおいしいいちごを提供していきたいとしています。
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白ねぎの出荷本格化
上伊那の野菜の主力品目のひとつ白ねぎの出荷作業が本格化しています。 箕輪町松島にある白ねぎ畑です。 29日は、農事組合法人みのわ営農の組合員が収穫作業に追われていました。 みのわ営農では、水稲をはじめスイートコーンやアスパラガスなどを栽培しJAを通して出荷しています。 ねぎは、5年前から生産していて、遊休農地の解消や収益アップにつなげようと今年は栽培面積を去年の倍となる3.4ヘクタールに増やしました。 今年は、10月の長雨で出荷が遅れているということですが、出来は例年並みで味も良いということです。 収穫したねぎは、中原の出荷場に持ち込まれ、皮をむいたりサイズ別に箱詰めする作業が行われていました。 今年は、1箱3キロ入りを1万5000ケース出荷する予定で、作業は来月いっぱい行われることになっています。 JA上伊那によりますと、県内の白ネギの生産量は1位が松本で2位が上伊那だということです。 今年は、年間で1,360トンを生産し、販売額は4億1千万円を見込んでいます。
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美味しいそば粉求め ガレット用そばの収穫
伊那谷の新たな名物としてガレットの普及を目指す「信州伊那谷ガレット協議会」は、ガレット用のそば栽培プロジェクトで育てているそばの収穫を28日に行いました。 協議会では、伊那市手良中坪にある遊休荒廃地、およそ13アールを活用してそばを栽培しています。 この日は、協議会のメンバー7人が刈り取りから脱穀まで、収穫の一連の作業を行いました。 信州伊那谷ガレット協議会は、ガレットの普及や上伊那産のそば粉の流通確保などを目的に、上伊那地域の飲食店26店舗と行政機関などが連携して活動しています。 プロジェクトは、自分達で栽培から製粉、ガレットづくりまでの一連の流れを体験し、理解をより深めようと行っているもので、今年8月に種まきが行われました。 畑を半分に分けて、肥料を使ったものと、使っていないものを栽培し、味を比較するということです。 刈り取りが一段落すると実とごみを分別する機械に入れて、そばの実だけを取り出していました。 渡邉竜朗代表は「飲食店の関係者がつくっているので、勝手が分からず難しいところもある。そば切りだけではなく、洋食店でも提供できるガレットの普及はそばの販路拡大にもつながる」と話していました。 年内には製粉作業を行い、辰野町から中川村までの加盟店でガレット作り体験教室を開く予定です。